CareerTheory編集部

老人ホームで働く看護師の給料はいくら?事業所ごとの平均年収を徹底調査

「老人ホームの看護師って給料どのくらい?」とお考えですね。

結論から言うと、老人ホームで働く看護師の給料は、常勤スタッフで31万円です。年収換算するとおよそ456万円となります。

ただこれは全ての施設形態での平均なので、働く場所によって様々です。

そこでこの記事では、老人ホームで働く看護師の給料について、複数の公的調査データをもとに解説します。

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ICU看護師を辞めたい!8つの理由と辞めたいと思ったときの対処法

ICU看護師 辞めたい

「ICU看護師の仕事が辛くて、仕事に行きたくない」
「ストレスで、もう辞めたい…」

と悩んでいる方は多いでしょう。

ICU看護師は緊急性が高い仕事がほとんどであり、緊張感に耐えられない、責任が重すぎるなど、大変な側面が多いです。

しかし、辞めたいからといってすぐに辞めてしまうことは、あとあと後悔することに繋がる場合もありますし、辞めなくても解決できる場合もあります。

そこでこの記事では、転職コンサルタントとして多くの看護師さんの悩みを聞いてきた私が、ICU看護師を辞めたいと考える理由や解決策について、口コミを元に紹介していきます。

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ICU看護師の給料・平均年収はいくら?転職前に知っておきたいお金の知識

icu 看護師 給料

「ICU看護師の給料はどのくらいだろう?」と考えていませんか。

結論から言うと、ICU看護師の給与相場は34.4万円、年収換算するとおよそ490万円ほどです。これは看護師全体の平均年収とほとんど同じなので、ICUだからといって給与に大きな差が出ることはないと言えます。

この記事では、ICU看護師の給料について詳しく解説します。

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訪問看護師の給料っていくら?訪問看護ステーションの平均年収・時給相場を徹底調査

「訪問看護師って給料どのくらい?」とお考えですね。

日本看護協会の調査によると、訪問看護師(フルタイム勤務正社員)の平均月収は約33.8万円です。

これは看護師全体の平均月収と同水準ですが、オンコール待機手当や職場スタッフの充足度によって異なります。訪問看護師は働き方で給与の幅が出やすい特徴があるので、実際の給料は働く場所で多少上下するでしょう。

この記事では、『2014 年 訪問看護実態調査 報告書』の調査をもとに、訪問看護師の給料事情を分かりやすく紹介します。

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看護師の年収600万円の条件とは?高収入を得るための秘訣を解説

看護師で年収600万円以上稼ぐことは可能!

「看護師で年収600万円って稼げる?どのくらい大変?」とお考えですね。

結論から言うと、若いうちに年収600万円を超えるのは少々ハードルが高いです。ですが、着実にキャリアを積み上げていけば十分可能な金額です。

そこで本記事では、看護師が年収600万円を超えるにはどうすればよいか、具体的な方法を解説していきます。

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手術室看護師から転職したい看護師におすすめの転職先9選

手術室看護師から転職

「手術室看護師(オペ看)の経験を活かして、別の職場に転職したい」「今とは全く違う科で働きたい」とお考えではないですか。

手術室看護師の仕事内容はかなり特殊なため、他の職場で直接活かせるものはそれほど多くはありません。

しかし、手術室で身に付けた「広範囲の医療知識」や「洞察力」、「臨機応変な対応力」などは、どの職場でも求められる汎用的な能力なので、その辺りを上手くアピールできれば、希望の職場へのキャリアチェンジも十分可能です。

そこでこの記事では、元看護師で現役人材コンサルタントの経験から、手術室看護師の転職時の強みやコツ、押さえるべきポイントをご紹介します。

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治験コーディネーターがきついと感じる方へ|辞めたい理由からその対処法まで解説

治験コーディネーター きつい

治験コーディネーターの人の中には、

「治験コーディネーターの仕事がきつい…」
「臨床に戻りたいけど、転職するのは不安…」

と考えていませんか?

私は転職コンサルタントとして、これまでさまざまな治験コーディネーターの方々にお会いしてきました。

その中で感じるのは、独特の調整業務や周囲へ気配りの必要性、事務作業の多さなどから、きついと感じている方がとても多いということです。

そこでこの記事では、転職コンサルタントとして多くのキャリア相談を受けてきた私が、治験コーディネーターが仕事をきついと感じる理由とその対処法をお伝えします。

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治験コーディネーターの転職完全ガイド|転職理由や成功のポイントと合わせて解説

治験コーディネーター 転職

「治験コーディネーターから転職したい」
「治験業界以外にも転職できるの?」
と考えていませんか。

治験コーディネーターは、医療・薬の知識が評価されるため、同業だけでなく他職種へ転職することもできます。臨床開発モニター(CRA)やデータマネジメント(DM)、MRなどの仕事で評価されやすいでしょう。

ただし、製薬会社は多くの職種が狭き門であり、40代以上になると転職難易度が上がるなどの懸念点もあるため注意が必要です。

そこでこの記事では、転職のプロとして多くの治験コーディネーター転職をサポートしてきた私が、治験コーディネーターの転職理由や有利な転職先を紹介します。

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パソナメディカルの評判は悪い?特徴・口コミを徹底検証して分かった登録前の注意点

「パソナメディカルって評判悪い?」
「評判悪いなら使うのやめようかな」

と悩みますよね。

当サイトではパソナメディカルの評判を調査するために、独自のアンケートを実施し、Twitterなどネット上でパソナメディカルについて言及しているコメントの収集を試みました。

しかし、結果から先にお伝えすると、パソナメディカル利用者のリアルな口コミは、アンケート・ネット上ともに、ほとんど見当たりませんでした。(調査実施期間:2021/3/1~2021/3/14)

公式サイトには多くの紹介実績があると記載されてはいますが、利用者のリアルな意見が少ないことから、パソナメディカルだけを活用するのは心もとないので、「可能な限り他の転職サイトと併用するのが賢明」です。

この記事では、転職のプロとして看護師転職をサポートしてきた私が、パソナメディカルの実態を調査し、他サイトとの比較の上で、登録に値するサービスなのか徹底検証していきます。

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産業保健師への転職を成功させるには?経験必須?転職のプロが不安を解消!

産業保健師への転職を成功させるために、転職のプロが解説

保健師への転職を考えつつも

  • 「倍率が高そうだけど、どうやって転職すれば良いのだろう」
  • 「経験不足から職場に貢献できるか不安」

と心配になりますよね。

産業保健師は倍率が高いため、転職に対する自信を無くしてしまう場合がほとんどです。

しかし産業保健師は、将来性のある職種なので、余裕を持って転職活動を進めていきましょう。

本記事では、産業保健師の転職事情や求められるスキル、おすすめ転職サイトについて詳しく紹介していきます。

すべて読めば、産業保健師への転職方法を理解し、前向きに転職活動を始められるようになります。ぜひ最後までご覧ください。

【産業保健師へ転職】難易度が高い2つの理由

産業保健師転職が困難な理由

産業保健師へ転職する難易度が高い理由として、以下の2つが挙げられます。

産業保健師転職の難易度が高い理由

さっそく順番に見ていきましょう。

求人募集が少なく高倍率

産業保健師への転職は、そもそもの求人数が少なく、高倍率という特徴があります。なぜなら産業保健師は、働きやすさから人気がある職種だからです。

実際に、マイナビ看護師に掲載された産業保健師の求人数は、2023年10月現在で36件(非公開求人は除く)と少ないことが分かります。

また、一つの企業で働く産業保健師は1〜2名が相場となるため、募集が短期間で埋まってしまうのも懸念点です。

転職活動の長期化が予想されるため、産業保健師として企業に転職したい方は、多くの求人をチェックして対策を立てる必要があります。

経験値の多さが採用に直結する

産業保健師は、経験値の多さが採用に直結しやすい職種です。キャリアが浅い方や未経験の方が転職するのは厳しいでしょう。なぜなら、企業に勤める保健師は1〜2名であり、基本的に全ての業務を一人で対応しなければならないからです。

また、未経験者への教育体制がほとんどないのも懸念点の一つです。キャリアが浅い方や未経験の方には、転職が厳しくなるため、まずは保健師や看護師として経験を積むと良いでしょう。

産業保健師の転職に有利な経験

産業保健師に有利な経験

次に、産業保健師への転職に有利な経験を2つ紹介します。

それでは順番に解説していきます。

看護師としての3年以上の臨床経験

産業保健師への転職には、看護師として3年以上の臨床経験があると選考に有利です。産業保健師の仕事は、病気や怪我の予防であるため、企業で実際に治療をおこなう機会は少ないでしょう。

しかし工場に勤める産業保健師の場合は、応急処置をおこなう頻度が高い傾向にあります。

また、看護師として配属されている科によって、専門知識が異なります。ご自身がどのような場面で臨床経験を活かせるのか、選考時には下記のようにアピールすると良いでしょう。

臨床経験のアピール方法

  • 外科→怪我の応急処置(パソコン作業による腱鞘炎、工場での事故対応など)
  • 内科・糖尿病内科→高血圧・糖尿病の方への健康指導
  • 精神科→社員のメンタルヘルスケア

行政保健師としての特定保健指導の経験

産業保健師は社員の健康相談に乗ることが多いため、行政保健師として特定保健指導の経験があると、選考に有利です。

特定保健指導とは

    • 特定健診(生活習慣病予防のための検診)の結果から、生活習慣病の発症リスクが高いほうを対象に、保健師や管理栄養士などがおこなうサポートのこと。
    バランスの取れた食生活や適度な運動習慣などを取り入れ、生活習慣病の予防を目指す。

行政保健師として働いた経験のある方は、積極的に選考でアピールしましょう。

産業保健師の転職に有利な資格

産業保健師に有利な資格

続いて、産業保健師への転職に有利な資格を2種類紹介します。

産業保健師の転職に有利な資格

ここから詳しく説明していきます。

第一種衛生管理者

第一種衛生管理者の資格を取得している場合、得意分野や専門知識のアピールにつながるでしょう。仕事場の衛生面全般の管理を担当できる国家資格であるため、 産業保健師として求められるスキルに近いといえます。

なお、保健師の資格を取得している場合は、申請手続きのみで第一種衛生管理者の資格を取得できます。試験を受ける必要がないため、申請しておいて損はないでしょう。

産業カウンセラー

産業保健師として転職する際は、産業カウンセラーの資格を取得しておくのも良いでしょう。

産業カウンセラーは、従業員が抱える精神的な問題を、心理学の視点から援助する仕事です。産業保健師としても、社員の健康状態を把握するうえで、カウンセラーの経験を活かせるでしょう。

メンタルケアの分野に興味がある方は、ぜひ産業カウンセラーの資格取得を検討してみてください。

産業保健師の転職に有利なスキル

産業保健師に有利なスキル

産業保健師への転職に有利なスキルとして、以下の4つが挙げられます。

それでは一つずつ確認していきましょう。

データ分析能力

産業保健師に転職するには、パソコンを使ったデータ分析能力が必要です。なぜなら産業保健師は、健康診断の結果ストレスチェック評価健康施策アンケートのデータなどを扱うからです。

社員一人ひとりのデータをExcelにまとめたり、経年での分析・調査をしたりなど、統計的な知識が求められます。産業保健師に転職する際は、ご自身のパソコンスキルを棚卸ししておきましょう。

マネジメント能力

産業保健師として業務を円滑に進めるためには、マネジメント能力が求められます。一つの職場に従事する人数が少ない産業保健師は、ご自身で業務を管理し、課題を解決するスキルがあると安心です。

また、業務に対する改善策を管理職に提案する際は、管理職の立場から見たマネジメント事情を理解するスキルも求められます。

産業保健師は、さまざまな役職の社員と関わるため、相手目線を重視した行動や提案ができたほうが働きやすいと感じるでしょう。

コミュニケーション能力

産業保健師として貢献するためには、コミュニケーション能力も求められます。同僚の保健師や産業医と連携をとったり、社員のカウンセリングをおこなったりと、さまざまな人と関わるからです。

勤める企業によって差はありますが、人事労務担当者と関わることも多くなるでしょう。産業保健師は勤め先の従業員と幅広く関わるため、専門知識に限らず、円滑なコミュニケーションをとる力が求められます。

補足:英語力|外資系企業に挑戦できる

産業保健師は英語力があると、外資系企業に挑戦できる魅力があります。

英語力があることで、外国人の社員に対してカウンセリングをおこなったり、経営層とのミーティングに参加したりと、仕事の幅を広げられます。

日系企業へ転職したとしても、海外駐在員がいる職場なら、英語での健康サポートや、外国人労働者のフォローなどを担当できるでしょう。英語力があることで、一般的な産業保健師よりも一歩リードした転職活動ができるのです。

なお、産業保健師として求められるスキルについては、下記の記事も参考にしてみてください。

産業保健師に転職するメリット5つ

産業保健師に転職するメリット

ここからは、産業保健師に転職するメリットを5つ紹介します。

それぞれ説明していきます。

肉体労働が少ない

産業保健師は病院よりもデスクワークが多いため、肉体的な負担が少なくなります。看護師は立ち仕事力仕事が多く、肉体的にきついと感じる場面が発生しやすい働き方です。

下記の口コミでは、デスクワークが多い産業保健師の働き方が嬉しいと感じているようです。

口コミ・評判

疲れが溜まりにくい
I・K さん(31歳)
正直看護師の立ち仕事はきついと思っていましたが、産業保健師として転職してからは座り仕事が多いので、疲れが溜まりにくいです。そこは嬉しいですね。

残業・夜勤がほぼない

産業保健師は企業の営業時間に合わせて働くため、残業や夜勤が発生しにくいメリットがあります。基本的には9時前後に出社し、休憩を1時間ほど挟み、18時頃に退勤する働き方となります。

加えて、土日祝日が休みになるため、仕事とプライベートとのスケジュール管理が容易になるでしょう。

下記では「カレンダー通りに休める産業保健師の働き方が嬉しい」という口コミを紹介しています。

口コミ・評判

仕事とプライベートのバランスを取りやすい
I・K さん(31歳)

一般病院から企業へ転職して一番よかったと感じたのが、カレンダー通りのお休みを確実に取れること。

予定も立てやすく、周りがお休みなのに働く…ということがほとんどなくなりました。

あとは残業もなく、だいたい決まった時間に帰れるので、仕事後の時間も飲み会や習い事に使えるようになって、仕事とプライベートのバランスがすごく取れています。

相手の顔を見ながら働ける

産業看護師は、サポートをする相手の顔を見ながら働けるメリットがあります。看護師や行政保健師は、幅広い世代に保健サポートをおこなうため、一人ひとりと密接な関係を築く機会がめったにありません。

しかし、産業保健師は社員のメンタルヘルスカウンセリングなどを通して、一人ひとりと深く関わっていくため充実感を感じられるでしょう。

実際に、下記の口コミでは、産業保健師としての携わり方にやりがいを感じていると分かります。

口コミ・評判

患者さんの笑顔にやりがいを感じる
匿名 さん

産業保健師として働きもうすぐ丸3年になるの早い。

病院にいたから尚更予防に携われることにやりがいを感じる。

笑顔でのいい報告もとても嬉しい。皆それぞれその人なりの健康でいてほしい。その力に少しでもなれる為には自分も心身共に健康でいなきゃと思う。

医療ミスのプレッシャーが少ない

産業保健師は看護師に比べて、医療処置の頻度が少なく、医療ミスのプレッシャーに追われることがありません。

下記の口コミでは、病院から企業に転職した方の多くが、気持ちが楽になったと回答しています。

口コミ・評判

プレッシャーを感じなくなった
Y・O さん(28歳)

以前病棟看護師をしていた時に、大きめのインシデントを起こし、そこからミスが怖いとずっと思っていました。

何度も看護師をやめたい、自分には向かない、と考えながら仕事をしていました。そんな中で誘ってもらえた、今の仕事。

医療処置というよりは、健康管理の仕事が多く、前の職場で感じていた「間違ったらどうしよう」というプレッシャーを今はほとんど感じません

給料や福利厚生が恵まれているケースが多い

産業保健師への転職を機に、給料や福利厚生が良くなる可能性が高いのもメリットといえます。なぜなら、専門の保健師を採用する企業は、規模が大きい傾向があるからです。

産業保健師の給料は、年功序列で上がっていくのではなく、保健師の経験にともなって金額が決まります。

また大企業の福利厚生は、家賃補助財形貯蓄制度レジャー補助などが完備されている場合が考えられるでしょう。給与や福利厚生の条件は企業ごとに異なるため、入社前の確認が大切です。

なお、下記では「産業保健師へ転職して、生活の質が好転した」という口コミを紹介しています。

口コミ・評判

生活の質が向上した
O・S さん(34歳)

産業保健師として働いていますが、待遇でいうと病院よりいい印象です。

大手企業で、そこの社員さんと同じ水準の福利厚生を受けられるのが嬉しい。

給料は若干上がり、それに加えて、家賃補助レジャーなどの補助もある。生活の質は間違いなく上がりましたね。

産業保健師へ転職するメリットの詳細は、下記の記事でも紹介しています。

辛い?産業保健師に転職するデメリット3つ

産業保健師に転職するデメリット

続いて、産業保健師が企業で働くデメリットを3つ紹介します。

順番に見ていきましょう。

1つの企業に在籍する人数が少ない

産業保健師のデメリットは、1つの企業に在籍できる人数が少数であることです。企業の医務室は1〜2名体制が多く、何かあった時に相談できる人がいない可能性が高くなってしまいます。

職場で疑問や問題が発生したとき、自身で解決する場面が多いようです。全ての処置や判断を一人でするケースが考えられるため、プレッシャーに感じてしまうでしょう。

また、病院勤務とは異なり、チームメンバーや患者さんが固定化されるため、仕事中の刺激が少なくなります。仕事のマンネリ化を防ぐには、ご自身で課題を見つけたり、別の部署と関わったりなどのアクションを意識しましょう。

パソコンスキルが求められる

企業で産業保健師として働く場合、ビジネスマナーに加えて、パソコンスキルが求められます。

診断結果をデータ管理する業務が多いため、必然的にパソコンを使う機会が増えます。Excelを中心に、パソコンを使いこなせる必要があります。産業保健師の働き方はデスクワークが大半を占めるため、パソコンスキルが必要になる機会が増えることを覚えておきましょう。

医療現場への復帰に時間がかかる

看護師から産業保健師へ転職する方は、将来再び看護師に戻ったときに、勘を取り戻すのに苦労するでしょう。なぜなら、産業保健師として企業で働く場合、医療処置をする機会が看護師よりも減ってしまうからです。

万が一、病院勤務に戻ることになった場合は、完全に復帰するまでに時間がかかってしまいます。仕事を変えることでブランクが発生し、現場感覚を忘れてしまうリスクがあると理解しておきましょう。

産業保健師へ転職するデメリットについては、下記の記事も参考にしてみてください。

未経験者必見!産業保健師に転職するためのポイント6つ

産業保健師に転職するポイント

産業保健師を目指すために、転職で大切なポイントを6つ紹介します。

それでは見ていきましょう。

正規雇用にこだわりすぎない

企業に産業保健師として転職したい場合は、正規雇用にこだわりすぎないことも一つのポイントです。

産業保健師の求人には、期間限定の契約社員など非正規での求人も少なからずあります。まずは非正規として経験を積んでおくことで、正規雇用の選考を有利に進められるようになります。

また非正規雇用は、雇用期間や勤務時間の融通が利きやすいメリットがあります。すきま時間を活用して、資格取得や転職活動にチャレンジする機会を設けましょう。

企業で働く看護師と接点を持つ

正規雇用で産業保健師として転職したい場合は、企業で働く他の看護師と接点を持っておくのがポイントです。非正規で採用されたあと、業界内に接点ができたり実績を評価されたりすることで、正規雇用の誘いが来るチャンスがあるでしょう。

実際に、派遣社員として就任したあと、正社員として採用されたという口コミがありました。

口コミ・評判

企業で働く看護師と接点を持つことが大切
Y・O さん(32歳)

私は現在企業の産業保健師として働いていますが、最初は契約社員でした。そこから、産業保健師との接点をいくつか作り、そのおかげで誘いを受け、正社員として働けています。

今もたまに看護師を紹介してほしいという話を受けることがあり、いかに企業で働く看護師と接点を持つかがすごく大切だなと感じています。

上記のようなケースもあるため、正規雇用にこだわりすぎない方が、企業で働くチャンスが増えるでしょう。

ネットワークを駆使して求人情報を集める

産業保健師として転職するには、求人情報を得るために、アンテナをあらゆる方向に張りめぐらせることが大切です。

例えば、ハローワーク転職サイトを利用したり、母校の教員に相談したりする方法が挙げられます。

なお、求人に応募する際はチャンスを逃さないようにしましょう。突発的に募集がかかり、次の人がすぐに決まるケースが多いからです。

また、産業保健師への転職は長期化する可能性があります。転職先が確定するまでは、容易に今の職場を退職しないように注意しましょう。

保健所・病院とは求められる人材が異なる

企業で求められる人材は、保健所や病院とは異なることを理解しておく必要があります。産業保健師として転職するため「なぜその会社に入りたいのか」「なぜその業務をしたいのか」など、選考時に入社への熱意を把握しておきましょう。

事前に企業のホームページをチェックしたり、面接の練習をしたりして、入念な準備を進めましょう。

選考では即戦力になることをアピールする

転職時の選考では、即戦力となる経験やスキルがあることをアピールしましょう。なぜなら、一つの企業に勤める産業保健師は1〜2名であるため、一人で業務を担当する必要があるからです。

また、新しく雇った保健師を教育する制度が整っていない傾向があります。今までの経験やスキルを活かして、どのように企業に貢献できるのかを棚卸ししておきましょう。

転職サイトのサポートを活用する

産業保健師の求人情報を得るためにも、転職サイトのサポートを活用しましょう。企業に勤める産業保健師の求人は、転職サイトが非公開求人として保有している可能性が高いからです。

また以下のように、転職サイトは選考の手続き代行や面接対策などのサポート体制が充実しています。転職に不安がある方の心強い味方となってくれるでしょう。

加えて転職サイトでは、求人情報をすぐに教えてもらえるメリットがあります。ハローワークや知人からの紹介、転職サイトを併用することで、転職のための情報が増えるでしょう。

産業保健師の求人探しにおすすめの転職サイト

産業保健師への転職におすすめのサイト

数ある産業保健師向けの転職サイトの中から、以下の3点を基準に、「総合評価の高い転職サイト」を紹介します。

転職サイト選定の3つの基準

  • 求人の質・量:保健師の求人の量や質は十分かどうか
  • 提案力:求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどう
  • サポート力:手厚いサポートを受けられるかどうか

利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、産業保健師におすすめの転職サイトは、以下のようになりました。

好条件求人を集めることを考えて、すべて登録することをおすすめします。
←左右にスクロールできます→

転職サイト 公開求人数 | 利用満足度
1位
看護roo!
約3万5,000件 | ★★★★☆4.3
保健師・看護師の満足度No.1
2位
APOPLUS
2,568件 | ★★★★☆4.2
保健師・看護師の転職に特化した転職サイト
3位
M.STAGE
非公開 | ★★★★☆4.2
産業保健サービスのノウハウ満載

看護roo!

看護roo!

看護roo!』は、数ある看護系転職サイトの中でも利用満足度No.1で、豊富な求人をそろえています。いかに多くの求人を見つけるかが鍵となる保健師の転職において、選択肢を増やすことは何より重要となります。

したがって、理想の職場に転職したいという方は、ぜひ登録しておくことをおすすめします。

また『看護roo!』は選考対策も充実しているという点も特徴的です。面接に同席までしてくれるなどサポートの手厚さも特徴で、はじめて転職を試みるという方にもおすすめです。
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運営会社 株式会社クイック
対象地域 主要都市圏
オフィス 全国4箇所(東京・大阪・名古屋・横浜)
公開求人数 約35,000件
公式ページ https://kango-roo.com/

APOPLUS

APOPLUS』は保健師・看護師の転職に特化した転職サイトです。医療機関だけでなく企業の求人情報も業界トップクラスの数を取り扱っており、高い転職成功率を誇っています。

また、業界で唯一企業転職希望者への専門チームを持っており、現場に精通したスタッフがヒアリングから応募、面接、就業までを強力にバックアップしてくれます。個別相談会産業保健師セミナーも開催されているため、産業保健師への転職の心強い味方となってくれるでしょう。
←左右にスクロールできます→

運営会社 クオールホールディングス株式会社
対象地域 全国
オフィス 全国10箇所
公開求人数 2,568件
公式ページ https://www.kan54.jp/

M.STAGE

M.STAGE』は産業保健のサポートをおこなっているサービスです。扱っている求人は、M.STAGEが企業から直接委託された案件であり、多彩な産業医・保健師の求人が紹介されています。

未経験OKの求人もあり、経験豊富な現役保健師がサポートしてくれるため初めての方でも安心です。

また、就職後も経験が浅い方や、より高度な産業保健活動を目指している方に向けて、研修会も開催されているため利用してみると良いでしょう。
←左右にスクロールできます→

運営会社 株式会社エムステージ
対象地域 全国
オフィス 東京
公開求人数 非公開
公式ページ https://sangyohokensupport.jp/medical

産業保健師に転職するためによくある質問

産業保健師への転職に関する質問

続いて、産業保健師に関する質問を紹介します。

順番に回答していきます。

産業保健師とはどんな仕事ですか?

産業保健師とは企業で社員の健康管理をおこなうプロであり、社員の心身の健康が損なわれないように「予防」することを第一としています。
具体的な産業保健師の仕事の内容は以下のとおりです。

産業保健師の仕事内容

  • 健康診断の実施
  • 職場環境の改善
  • 衛生委員会の実施
  • 健康イベントの開催
  • 社員の働き方の調査
  • 社員のカウンセリング
  • 社員の体調不良・怪我にへの対応

またメンタルケア休復職支援などさまざまな業務において、社員の身近な存在として、産業医や人事との橋渡しをする役割も担っています。

産業保健師の給料はどのくらいですか?

厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、保健師の平均年収は約481万円月収は約33万円と発表されています。
←左右にスクロールできます→

①きまって支給する現金給与額 ②年間賞与
その他特別給与額
平均年収
(①×12+②)
保健師全体 33万3,800円 80万7,200円 481万2,800円

ただし、年収は勤める企業によって大きく異なり、大企業に勤める場合の年収は大幅に上がるでしょう。

一方、中小企業で働く場合や非正規雇用の場合は、看護師や行政保健師よりも年収が下がる傾向があります。

しかし、産業保健師は実績に応じて給与がもらえます年収を増やしたい方は、スキルや実績を積み上げることに挑戦しましょう。産業保健師の給料は、勤め先によって看護師や行政保健師に比べて、高収入にも低収入にもなりえる職種です。

新卒・未経験で産業保健師になるのは可能ですか?

新卒・未経験から産業保健師になるのは厳しいのが現状です。なぜなら、未経験歓迎の求人が少なく、倍率が高いからです。

また、正規雇用の求人がないことも挙げられます。

しかし新卒・未経験だったとしても、資格や経験を身に付けておくことで、選考時に有利になれます。スキルや実績は給与アップにもつながるため、余裕を持って転職の準備をしておきましょう。

産業保健師への転職に将来性はありますか?

産業保健師への転職は、将来性があるといえます。なぜなら新型コロナウイルスの影響によって、産業保健師に求められる業務が増加したからです。

なかでも社員のメンタルヘルスケアや、休復職者への対応業務が増加したといわれています。リモートワークの導入によるコミュニケーションの減少や、成果主義への移行が原因といわれているようです。

産業保健師は、社員の健康課題を解決する人材として、今後もニーズが高まっていくでしょう。

さいごに

産業保健師に転職する準備まとめ

本記事では、産業保健師への転職に必要な資格やスキル、ポイントなどを紹介しました。

産業保健師への転職は難易度が高いですが、ポイントを押さえて対策を立てることで、納得のいく転職につなげられます。

なお、今回紹介した転職サイトを以下にまとめているので、まずは気になるサービスへの無料登録から始めてみましょう。
←左右にスクロールできます→

転職サイト 公開求人数 | 利用満足度
1位
看護roo!
約3万5,000件 | ★★★★☆4.3
保健師・看護師の満足度No.1
2位
APOPLUS
2,568件 | ★★★★☆4.2
保健師・看護師の転職に特化した転職サイト
3位
M.STAGE
非公開 | ★★★★☆4.2
産業保健サービスのノウハウ満載

※求人数:2023年10月更新

あなたの転職が上手くいくことを願っています。

看護師の給料アップに資格取得は役立つ?年収を上げる現実的な方法とは

看護師 給料アップ 資格

「資格を取れば給料上がる?」「看護師の年収アップにおすすめの資格を知りたい」とお考えですね。

結論から言うと、資格取得は給料アップにつながりません。

資格を評価する給与体系の病院はほとんどないからです。仮に認定看護師などの資格を取り、手当が付与されたとしても、その額は数千円ほど。費用対効果があまりに悪く、割に合いません。

ただし、資格勉強はあなたのスキルアップに有効で、資格を取得すると市場価値を高められます。理想の職場に転職しやすくなるので、長い目で見れば給料・待遇の良い職場で働けるようになります。

つまり、資格取得がすぐに給料アップにつながることはありませんが、キャリアアップにはなるので、長期的にみると給料・待遇に良い影響を与えると言えるでしょう。ぜひ本記事で紹介する資格取得を検討してみてください。

この記事では、数多くの看護師転職をサポートしてきた私が、キャリアアップに有効な資格を紹介します。すぐに給料を上げたい方は、本記事後半で紹介する「資格取得以外の給料アップ方法」を参考にしてください。

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採用コンサルティングとは?サービス内容から選び方まで徹底解説

採用コンサルティングとは、企業の採用活動における問題解決のため、個別の課題ヒアリングを元に解決策を提案することです。

「採用がうまくいかないけど、どうしてだろう?」と悩みを抱える企業にとって、プロの採用コンサルタントに相談するのは有効な手段と言えます。

少子化の影響もあり、優秀な人材の採用が年々難しくなっている時代において、自社の採用力を高め、企業の方から優秀な人材を獲得しに行くという攻めの姿勢が大切です。

この記事では、人事コンサルタントとして多くの企業の採用をサポートしてきた私が、採用コンサルティングを利用することで解決できる課題や実際のサービス内容、利用する際の注意点までを説明しています。

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採用面接の流れを徹底解説!事前準備から質問例まで

「面接官をすることになったけど、何を聞けばいいの?」
「自己流で面接しているけど、自信がない」

面接をする側になったとき、こんな悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。

面接官には長い経験や特別なスキルが必要と思われがちですが、決してそんなことはありません。

面接はあくまでも、候補者と会社がお互いの相性を確認するためのものなので、自社の魅力を伝えつつ、効果的な質問で相手の人柄や能力を確認することが大切です。

この記事では、面接官の役割から面接前の準備、実際の採用面接の流れなどをご紹介します。

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年収400万【手取り312万】の生活レベルの実態は?家賃・税金・住宅ローンについて

年収312万円

年収400万円の手取り額は、およそ312万円(月額26万円ほど)になります。

民間給与実態統計調査(令和元年分)によると、平均年収は436万円でした。(出典:民間給与実態統計調査

中央値の年収は370万円ほどになりますので、年収400万円は平均的か、あるいは平均よりも高い年収額と言えます。(出典:賃金構造基本統計調査

この記事では、年収400万円を稼ぐ人の割合や年齢層の実態調査、年収400万円の住民税や社会保険料、理想的な家賃・住宅ローン・貯蓄額の目安を解説します。

年収400万円での一人暮らしの生活費、結婚後の生活費のモデルケースもご紹介していますので、あなたが「自分の生活レベルは適正だろうか?」と考えた場合は、ひとつの目安にしてみてください。

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産業保健師とは? 仕事内容・年収など 知っておくべき全知識

「産業保健師とは?」「どんな役割があるの?」と思っていませんか?

産業保健師とは企業で働く保健師のことで、社員の健康管理と働きやすい職場環境づくりを行うスペシャリストです。

社員の健康相談にのったり、メンタルヘルスケアを実施したりと仕事内容は多岐にわたりますが、その働きやすさから人気の高い職業となっています。

この記事では、医療分野への転職を数多く支援してきた私が、産業保健師の仕事内容や年収、なり方などを詳しく解説していきます。

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仕事についていけなくても退職はNG!原因や対処法について徹底解説

  • 「仕事についていけなくて不安」
  • 「会社に出社するのがつらい」

など、仕事について悩んでいませんか。

結論から言うと、「仕事についていけない」という悩みは時間の経過と共に解決することがほとんどです。

そして現状の課題を正しく認識して、改善を試みれば、その期間を短くすることも可能です。

一度落ち着いて課題を捉え、適切に対処しましょう。

この記事では、キャリアコンサルトとして多くの仕事の悩みを解決してきた私が「仕事についていけない」と悩むあなたに解決方法をご紹介します。

この記事を読むとわかること

  • 仕事についていけない原因
  • 仕事についていけないときの対処法
  • 辞めるのをおすすめしない理由

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精神科の訪問看護がきついと感じる7つの理由|辞めたいときの対処法を解説

精神科 訪問看護 きつい

「精神科の訪問看護の仕事がキツイ…」
「仕事がキツイという理由で辞めてもいい?」

まず前提として、心身ともに限界を感じているなら、ムリをせずに精神科以外の仕事への転職を検討するのもひとつの手段です。我慢をして仕事を続けると、心と体に悪影響をおよぼしかねません。

ただし、勢いで仕事を辞めるのは避けましょう。退職後に後悔してしまう可能性があります。

「やっぱり辞めなければよかった…」という事態を避けるためにも、転職は計画的に進めたほうがよいでしょう。

仕事がキツイと思ったらやるべきこと

本記事では、看護師の転職支援に携わっている著者が、精神科の訪問看護をしている人から聞いた話をもとに、仕事がキツイと感じる理由や対処法を解説しています。

最後まで読めば、精神科の訪問看護の仕事を辞めるべきかどうかの判断基準がわかるでしょう。

この記事を読むとわかること

看護師723名が選んだ人気の転職サイト

編集部が実施した看護師723名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。

キャリア・転職に悩んでいたり、今の仕事・職場から離れようかなと考えていたりするすべての看護師におすすめの相談先です。

左右にスクロールできます。

おすすめ転職サイト 口コミ満足度 公開求人数 おすすめポイント

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(看護ルー)

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精神科の訪問看護を「きつい」と感じる7つの理由

精神科の訪問看護はかなり特殊な働き方であり、他の職場にはない負担がありますよね。本章では、精神科訪問看護の仕事をする方の声を分類しながら紹介していきます。

患者とのコミュニケーションがうまくとれず信頼関係が築けない

精神科の訪問看護で一番きつい要因は、患者とのコミュニケーションにあるのではないでしょうか。

精神科訪問看護利用者のケアには、質の高いコミュニケーションが欠かせません。コミュニケーションの中での精神状態の観察とアセスメントが看護師の重要な役割です。

ただ、患者からの暴言やハラスメント、拒絶があったり、会話自体は成立できても上手く信頼関係を築けなかったりと、患者との関りに悩む看護師は少なくありません。

精神科の看護師の中には、精神疾患のある患者さんの言動思考に引きずられて、自分も病んでしまうというケースが多々あります。

精神科はこころのケアがメインなので、精神疾患を抱える患者さんと日常的にコミュニケーションを取りますが、特に共感性が強い人ほど、周囲の負の感情が伝播してしまいます。仕事に対して適度な距離を保てない人は、プライベートの時間まで引きずってしまうこともあるでしょう。

「移動中に患者の言葉が頭をよぎってしまい、運転に集中できない瞬間がある」という方もいるようです。

訪問看護師の声

  • 自分1人で判断、対応しなければならない
  • 自分の言動や存在が、患者に影響を与えてしまうと感じてしまう
  • 前任者より引き継いだ利用者から拒絶されて訪問に入れないことがあった
  • 相手から受けた言葉で疲れる

一人で患者宅を訪問しなければいけないため、いざというときに不安

精神科訪問看護は、「一人で患者宅を訪問する」という看護形態や利用者の疾患もあり、患者からの暴力やハラスメントなどを受ける機会も他の職場と比べて多くなります。

利用患者に多い統合失調症・妄想性障害などには攻撃性の高い衝動的な行動を取る方も少なくないので、そういった環境に足を踏み入れることに対するリスク・怖さを感じる方も多いようです。

他にも「(相談員は二人体制で行くような)治安の悪い地域に一人で行かなければならない」「周囲に人の気配がなく、いざという時に不安」という声もあります。

訪問看護師の声

  • 精神症状が悪い患者への対応で不安や恐怖を感じながら気をつけてかかわらなければならない
  • (患者が)調子が悪くてイライラしている様子だとかいう情報があったので注意して見てきてください、というような送りがあって,そのときに不安だなあと思います

不衛生なお宅に訪問しなければならない場面が多々ある

訪問看護の訪問先(主に自宅)が、不衛生でありきついという声も多く聞かれます。

特に統合失調症の陽性症状では「身なりや生活環境が不衛生になる」、陰性症状では「部屋が荒れやすくなる」といった症状がみられるようになり、患者宅次第ですが、悪臭がする・害虫が出るなど、看護師はかなり過酷な環境に足を運ぶことになります。

訪問看護師の声

  • 訪問先でゴミの量があまりにも多い
  • 家の片づけに長時間とられてしまい、計画していた支援が行えないことも

提供している看護ケアが患者のためになっているかわからず自信がなくなる

精神科の訪問看護として仕事をするうえで、自分では力になれないという無力感やむなしさ、疲労感を感じてしまう方もいらっしゃいます。

精神疾患は経過も分かりづらく、良くなったり悪くなったりを繰り返すので、「自分の提供している看護ケアが果たして患者のためになっているのだろうか」と考えてしまう方は少なくありません。

困難を感じながらも、利用者さんへの援助を継続しつつ「とにかくまず行かなくては」と踏ん張っている看護師さんは多いです。

また利用者本人の病識が不十分で、訪問看護の必要性を理解していない場合もあります。

中には、「訪問看護を受けるなら退院しても良い」と言われているケースもあり、患者さんによっては疾患の話を嫌がる方もいるなど、訪問看護師さんは援助にかなりの神経を使っているようです。

訪問看護師の声

  • 事前に訪問看護を行う了解を得ていても、その後患者の病状が悪化し、訪問看護での支援を受け入れてくれない
  • 訪問看護をいつまで続ければいいのか,ゴールがわからない

業務時間外での電話対応も多く気が休まらない

利用者家族との関わりによって、負担が増している方もいます。

特に多いのが家族からの電話対応で、時には業務時間外でも利用者家族から連絡が来ることも多いのではないでしょうか。業務時間外だからと言って対応しないわけにもいかず、気が休まらないという看護師さんも少なくありません。

訪問看護師の声

  • 患者への支援を、家族に了解してもらえない
  • 家族からの苦情、クレーム対応に追われます

書類作成などの時間外労働が多く体力的にしんどい

時間外労働が積み重なって、体力的な限界を迎えている方もいます。

特に精神科訪問看護では、記録・計画書・報告書などの書類を作成する機会が多いかと思います。現状や解決策、評価などを詳細に記載しなければならず、膨大な時間を取られますよね。

業務時間を終えてようやく書類作成に取り掛かれる、というような施設で働いている方は、体力的な限界を感じるようになっても無理はありません。

訪問看護師の声

  • とにかく記録書類が多く、作成が大変でした
  • ストレスの原因は報告書とか計画書とかで、残業になることですね

人員の確保や教育体制が不十分のため看護師一人ひとりの負担が大きい

病院から訪問を行う場合、看護体制の不十分さが原因で看護師の負担が増しているケースもあります。

具体的には、「人員の不足」「教育体制の不備」などがあげられます。

訪問看護師の声

  • 病棟からの訪問看護を行うための手順が整っていない
  • マンパワーの問題で訪問看護に行きにくい
  • 訪問する時間は限られていて、回数が増えると病棟から抜ける回数が増えてしまうので、そのバランスが困難だと思います
  • 交通手段の補助がない
  • 困ったときに相談できる人や機会がない
  • 他職種の人がいるとその人と(日程を)合わせるのは大変
  • 訪問看護を学ぶための機会がない

精神科の訪問看護がきつい・辞めたいと思ったときの対処法を解説

「仕事を辞めたい」と思いつつも、実際に辞めて良いか判断できず、退職を視野に入れつつも二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで本章では「辞めたい」と思った時に、どういった基準で判断すべきかを順を追って解説します。

まずは辞めたい理由を全て列挙する

最初にやるべきは、「辞めたい理由」を全て挙げてみることです。

漠然と「なんとなく辞めたい思いが強くなってきた」では適切な判断はできません。勢いのまま辞めてしまうと、後悔する恐れがあります。そこで、まずはもやもやとした辞めたい気持ちを細かく分けて整理していきましょう。

職場を辞めたい理由は一つだけとは限りません。たいていの場合、いくつかの理由が積み重なって「辞めたい」という気持ちに至るものです。

口コミ・評判

辞めたい理由が複数ある例
精神科の訪問看護で働いてしばらく経つが、未だに(1)患者との関わりが難しくてもう無理だと思うし、(2)患者宅に向かうのが怖いと感じることがある。その上人手不足で(3)一人当たりの訪問件数も多くて負担になっている

「辞めたいと思ったきっかけ」「どういう部分が不満なのか」を起点にして、1章の内容も参考にしながら、辞めたい理由を言語化していきましょう。

上記の方の場合、「(1)(2).業務内容に対してのネガティブな感情」「(3)業務過多」という3つの理由が積み重なって「辞めたい」という感情が生まれていることが分かりました。

「時間が解決する可能性」と「自分の行動次第で改善する可能性」を見極める

次に、「時間が解決する可能性」と「自分の行動次第で改善する可能性」を見極めます。

■時間が解決する可能性
…今の職場で働き続けるうちに、悩み・不満が解決する可能性があるか

■自分の行動次第で改善する可能性
…自分の行動次第で、悩み・不満が解決する余地があるか

この2つを軸に、仕事を辞めたいと思うよくある理由を分類してみます。結論から言うと、辞めたい理由が左下に偏っているほど、退職・転職をしても良いと判断できます。

仕事を辞める理由の二次元マップ

図の左下にある理由は、端的に言うと「会社そのもの(職場環境)が原因となっており、自分の行動や時間の経過で解決が見込めないもの」です。

特に訪問看護ステーションの場合は、ほとんどが小規模な職場なので、異動(会社を変えずに環境を変える)や休職(いったん時間を置く)が難しいでしょう。このため、退職・転職で環境を変えるが唯一の手段となります。もし病院で働いているなら、部署の異動を相談してみてください。

一方、右上に位置する理由は、今の職場でもある程度改善が見込める理由です。そのため、早まって辞めたりせず、まずは「今の職場でできることはないか考えてみる」ことを推奨します。

退職を迷う場合は転職の準備だけでも始めておく

もし辞めるかどうか判断しかねる場合は、ひとまず「転職の準備」だけでも着手してみることをおすすめします。

転職活動の準備とは

  • 訪問看護の仕事を続けるか、別の仕事をするか考えておく
  • 訪問看護の仕事を続けるなら、現職の不満点をもとに希望条件を明確にしておく
  • 条件に合う求人があるかどうか転職サイトで検索してみる
  • 業界や職種についての情報を収集しておく
  • 転職サイトの担当者に相談だけでもしておく

前提として、仕事を辞めて次の職場を見つけるまでの流れは、(1).在職中に転職活動をする(2).退職して失業手当を貰いながら転職活動に専念するの2通りあります。

結論から言うと、辞めるかどうか迷っているなら、(1).在職中に転職活動をすることをおすすめしています。

次の職場の希望条件を考えたり、実際に求人を探したりすると、漠然とした「退職する」という未来が具体的に想像できるようになるからです。もし希望に合いそうな求人がたくさんあるなら、応募してみれば良いですし、転職サイトに良さそうな求人がないなら、退職はいったん保留にするという選択が取れます。

いずれにせよ、「次の職場がありそうかどうか」を事前に調べておき、その結果で判断するのが最も現実的で賢明です。

それに、次の仕事が決まる前に辞めてしまうと、無収入の期間が発生し、生活に影響する恐れもあります。それだけでなく、なかなか次の仕事が決まらないと焦ってしまい、妥協せざるを得なくなる可能性もありますし、ブランクが長くなると採用に不利になります。

このことから、「迷ったら、勢いで退職せずにまずは転職活動の準備から始めてみる」ことをおすすめしています。

転職を検討中の方は転職サイトへの登録がおすすめ

 

転職を視野に入れて検討している方は、転職サイトに登録し、キャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。

キャリアアドバイザーは看護師転職支援のプロで、あなたの希望条件をヒアリングしたうえで最適な職場・求人を紹介してくれます。

人気が高い良質な求人ほど、非公開求人として転職サイト利用者だけに限定公開されているので、登録しておくだけで選択肢をグッと増やせますよ。

大手サイトだと『看護roo!』や『レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』などが有名です。評判の良いサイトを詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。

どうしても限界ならまずは精神科以外の職場への転職を検討する

精神科の訪問看護がきつくて限界で「他の働き方も視野に入れたい」という方は、まず精神科以外の仕事を検討してみてください。

1章でもお伝えしましたが、きつい・辞めたいという悩みの多くは「精神科の看護ケアに対する難しさ・怖さ」が原因になっているケースがほとんどです。

精神科訪問看護がきつい理由

  1. 患者とのコミュニケーション
  2. 一人で患者宅を訪問する恐さ
  3. 不衛生な訪問先が多い
  4. 支援の効果がない無力感
  5. 利用者家族との関わり
  6. 時間外労働の多さ

→(1)~(4)は精神科ならではの理由

精神科医療への想い・やりがいが原動力になっていても、利用者・家族との関わりで厳しい現実に直面することもあるかと思います。そういった場合は無理をせず、一般的な訪問看護などの仕事に移るのも一つの方法です。

今すぐ職場を変えるつもりはないという方は、「できる限り、患者さんの感情を受け流す」ように努めてみてください。

当サイトで精神科で働いた経験のある看護師さんに話を伺ったところ、「患者さんの感情はしっかり受け止めるが、最終的に看護記録などに書き出すことで”受け流す”」というスタンスお仕事をされていたそうです。

口コミ・評判

精神科での勤務経験者
患者さんが感情を表出するのは、それが怒り・悲しみ・依存などの好ましい反応でなくくても、「心を開き始めたサイン」として捉えます。
なので、一生懸命話しを聞きます。担当の勤務時間内で、可能な限り時間を割きます。(5分でも10分でも、時には時間外でも)
声かけは「そうだったんですねね」「そんなことがあったんですね」等の受け止めを行いますが、それ以上は何も言いません。
ですが、話してくれた内容は、そのまま看護記録に書き、書きながら脳内から排出するイメージで、受け流してました。そうしないと、患者さんの感情にのまれてしまい、こちらがメンタルの調子を崩してしまうからです。

上記の方のように、「仕事の時間」と「その後の自分の時間」をきっちりと分離することが、あなたの精神の安定につながります。

精神科の訪問看護の仕事はやりがいはあるがキツイ部分も多々ある

精神科の訪問看護で働く方がどのような局面で「きつい・辞めたい」と感じるのか、研究調査などを踏まえて解説しました。

精神科は医療行為こそ少ないものの、独自の業務や精神科ならではの看護の視点が求められ、やりがいを感じながら働ける領域ではありますが、その分精神科ならではのきつい部分がありました。

もし本当に仕事を継続するのが限界と感じられるなら、別の職場に移ることを一度検討してみるのも良いでしょう。

なお、精神科看護師を対象に行ったストレス調査をもとにしたこちらの記事(『精神科の看護師を辞めたい!8つの理由と辞めると決める前に必ず試してほしいこと』)もぜひ参考にしてみてください。

この記事があなたの役に立てば幸いです。

産業保健師になるには|資格取得の方法と内定獲得までの最短ルートを紹介!

産業保健師 になるには

「産業保健師になるにはどうしたらよいのだろう」「最短ルートで就職したい」と考えていませんか?

まず、産業保健師になるには看護師と保健師の国家資格を取得する必要があります。

また、資格を取得した後は企業の選考を受けるため、産業保健師になるまでの道のりは長く険しいものとなります。

このように産業保健師になるまでには様々なステップがあるため、自分に最適なルートを考え、しっかりと対策を立てていくことが大切です。

ここでは、これまで多くの保健師の転職をサポートしてきた私が、産業保健師になるまでに必要な知識を紹介していきます。

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二ート・無職から正社員に就職できる?就職に失敗しないポイントを徹底解説

「ニートから正社員って目指せるの?」と考えていませんか。

結論として、ニート歴があると正社員選考に不利になってしまうのは事実です。履歴書の職歴欄に空白があり、ニート期間が長いほど、書類選考すら通過しない可能性が高くなります。

ただし就職活動のポイントを押さえて、正しい方法で仕事を探せば、活路は十分見えてきます。

この記事では、キャリアコンサルトとして多くの悩みを解決してきた私が、「ニートから正社員になりたい」と悩むあなたに、正社員を目指すための方法を詳しく紹介します。

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【訪問看護の転職】志望動機の書き方・答え方のポイントを例文付きで解説

訪問看護への転職するための書き方・答え方のアイキャッチ画像

訪問看護への転職活動をしていながらも、

「志望動機はどのように書いたらいいのだろう」
「正直に給料がいいからとか書けないし、何を書くべきかわからない」

と困っていませんか。

志望動機は、「あなたがなぜ応募先の施設で働きたいのか」や「なぜ訪問看護師として働きたいのか」を伝えるための重要な項目です。志望度の高さがきちんと伝われば、採用されやすくなります。

書くべきことがわからない方は、以下の手順に沿って考えれば、魅力的な志望動機を作り上げることができます。

  • ステップ1.訪問看護に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする
  • ステップ2.応募先施設や医療機関の魅力に感じた点を言語化する
  • ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える

この記事では、転職のプロとして数多くの選考書類を添削してきた私が、訪問看護へ転職するときの志望動機の書き方を例文付きで解説します。

すべて読めば、書類選考・面接を突破できる志望動機が書けるようになるでしょう。5分で読めるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.訪問看護へ転職するときの志望動機で面接官が見きわめているポイント

訪問看護への志望動機の説明

まずは志望動機を書くために、志望動機を書く目的・意味を理解しましょう。

施設の面接官は、応募者の志望動機から以下を知りたいと考えています。

口コミ・評判

面接官
「なぜウチの施設/病院に応募したのだろうか」
「なぜ他の施設/病院ではなくてウチなんだろうか」
「入職後はどんな仕事がしたいと思っているのだろうか」
「どんな価値観・考え方をする人なんだろうか」
「(未経験の場合は)なぜ訪問看護師に転職しようと思ったのだろうか」

そして、応募者の志望動機から、以下の点で選考通過の可否を判断しています。

  • 熱意や意欲は高いかどうか
  • 業務内容やサービスを正しく理解してくれているか
  • 応募者のやりたい仕事や理想の働き方が施設(医療機関)で実現できるか
  • 応募者の考え方や価値観が施設(医療機関)とマッチしているか

面接官は「なぜ転職したいと思ったのか」を把握して、双方にとってミスマッチが生じないかを見きわめています。

したがって、選考を通過するためには、以下を伝えるのがおすすめです。

志望動機で伝えるべきこと

  • 熱意や意欲の高さを伝える
  • 事業やサービスを正しく理解している
  • キャリアビジョンや理想の働き方を明確
  • 応募先とマッチしている

志望動機は、面接官が知りたいのは何を意識しましょう。

2.訪問看護へ転職するときの志望動機の考え方3ステップ

訪問看護に転職するための志望動機の作り方

志望動機として何を書けばいいかわからない方は、以下の3ステップで書けるようになります。

志望動機で大切なのは情報収集です。それぞれ見ていきましょう。

ステップ1.訪問看護に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする

はじめに、なぜ訪問看護に興味を持って働きたいと思ったのか、理由やきっかけを明確にしましょう。訪問看護ならではの理由があれば、長く働いてくれそうだと印象がよくなります。

以下のように、自身の経験と結びつけて伝えるのがおすすめです。

訪問看護の仕事を選んだきっかけ・理由の例

  • 家族が訪問看護を利用した経験から、訪問看護の仕事に興味を持った
  • 日本の訪問看護の問題を知るうちに、自分が力になりたいと思った
  • 病棟での経験を別の形で活かしたいと思った

ステップ2.応募先の施設や医療機関の魅力に感じた点を言語化する

次に、応募先の施設や医療機関の魅力に感じた点を言語化し、その職場だからこそ入職したい理由をアピールしましょう。

応募先の魅力を具体的に伝えることで、志望度の高さを伝えられます。

この企業だからこそ入社したい理由
貴施設であれば、自分が目指す■■という働き方ができると思いました。

応募先の魅力を見つけるには、以下の方法で情報収集するのがおすすめです。

情報収集の手段 見極めポイント
求人情報を読み込む
  • 事業内容
  • 必要なスキル、経験
  • 求められる人物像
利用者向けの情報をインターネットで検索する
  • 対象利用者や提供サービス
  • ステーションの環境、具体的な仕事のイメージ
  • 事業所の規模、提供サービス

待遇がいいことや家から近いのような条件よりも、事業内容や各行政の方針の魅力に感じた点を書くようにしましょう。

ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える

経験や実績、キャリアビジョンから採用された場合のメリットを伝えましょう。

訪問看護師のキャリアビジョンを伝えると、将来を見据えているため評価が上がります。

訪問看護師の転職は「看護師としてのスキル」を伝えるのが重要

訪問看護師の転職は人間性だけでなく、看護師のスキルも重視されます。理由は患者の自宅に訪問して対処法を判断するなど、対応力が重要だからです。

したがって、人柄が良く看護師のスキルがあるかが重要です。評価されやすい人柄の例を一覧にしたので、ぜひ確認しておきましょう。

訪問看護業界の転職で評価されやすい「看護師としてのスキル」の例

  • 5年以上の臨床経験
  • 臨機応変に対応してきた診療科での経験
  • 総合診療内科や消化器内科など高齢者の複合疾患に対応した経験
  • 病棟勤務でのリーダー経験

人柄や人間性を示すエピソードを盛り込むと、魅力的な応募書類ができあがります。

3.訪問看護へ転職の志望動機【志望先別に紹介】

訪問看護の志望動機を志望別に紹介

第3章では、志望動機の例文を紹介します。例文を参考にすれば、熱意が伝わる志望動機を作れるでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。

3-1.訪問看護ステーション

患者さんと向き合って看護をしたい

口コミ・評判

ICUで2年間勤務していました。最先端の医療技術と共に多くの症例を診てきましたが、患者様が短期間で入れ替わることや時間をかけて向き合う対応が難しい点が悩みでした。
今回、貴社の訪問看護師として働きたいと感じたのは、患者様やご家族にしっかりと向き合い、心を込めたケアをすることを最優先にされている施設だと感じたためです。
多角的に瞬時の判断が求められていたICUでの経験も、患者さんに最適なケアをする上で活かせると考えています。

ステーションの立ち上げに貢献したい

口コミ・評判

これまでの様々な病院や施設での経験を活かし、訪問看護ステーションの立ち上げに携わりたく応募させていただきました。
昨今の病床不足の問題や、高齢化社会が進むにつれて、在宅での療養を希望する方やそのニーズはますます増えると考えています。
多くの経験を積む中で、在宅療養でその人らしさを大事にした看護をしながら、ご家族の負担や不安も減らせるような、訪問看護ステーションを目指し尽力していきます。

3-2.病院

患者さんがリラックスできる看護をしたい

口コミ・評判

看護師として5年間地元のクリニックに勤務していました。長期かつ定期的に通院されている患者様も多く、季節やその日によって体調が変わる患者様もいらっしゃいました。
長くクリニックにいらしている患者様は、私のことを憶えてくださり、声をかけられることもありましたが、どうしてもクリニック看護師という職業がら、1人の患者様にじっくり向き合う時間が取れないことが悩みでした。
訪問看護は、患者様がご自身の空間でリラックスしながら、長期的な看護に携われるため魅力に感じています。

地域に密着して高齢者を支えたい

口コミ・評判

慢性期病院で9年間働いていましたが、入院治療をおこなっていた多くの患者様が在宅での治療を希望されていました。
住み慣れた自宅に戻って生活がしたいと感じることは自然だなと感じ、在宅診療に興味を持つようになりました。
貴院は地域包括ケアの中心的役割を果たされており、患者様ご本人はもちろん、ご家族も安心できるサービスを提供できると感じています。
高齢化社会が進む中で、訪問看護師として愛着ある地元で在宅医療に貢献していきたいです。

4.採用通過率アップ!履歴書の志望動機を魅力的にする5つのポイント

採用率が上がる志望動機のポイント

未経験から訪問看護業界へのキャリアチェンジの場合、「なぜ訪問看護師に転職しようと思ったのだろう」と考えます。

採用の担当者が納得するには、5つのポイントを入れた志望動機を伝えましょう。

順番にご紹介します。

4-1.訪問看護を取り巻く現状や将来性を調べておく

訪問看護を取り巻く現状や将来性などを調べておきましょう。訪問看護の情報に詳しいのは、アピールポイントになるからです。

例えば訪問看護で問題となっていることや将来の課題などを把握していると、志望動機につながって面接で質問されても返答できます。

4-2.訪問看護師になった場合の目標を伝える

「どのような訪問看護師を目指すか」など、目標やキャリアビジョンを伝えましょう。訪問看護師として働く熱意・モチベーションがあって長く働ける人材と判断されるからです。

目標やキャリアビジョンの伝え方は以下のとおりです

具体例

  • 利用者・家族の立場に寄り添った訪問看護サービスを提供したい
  • さまざまな仕事を経験し、訪問看護の課題解決に貢献できる人材になりたい
  • 「あなたでよかった」と言ってもらえる訪問看護師になりたい
  • 訪問看護認定看護師の資格取得を目指したい

業務量が多い職場もあるため、すぐ辞めるのではと考える方もいます。

実際に日本看護協会が過去に調査した「訪問看護の伸び悩みに関するデータ」を見てみると、訪問看護師の離職率は、病院に勤める看護師よりも離職率が高いです。

モチベーションとビジョンがあって、訪問看護師に転職しても長く働けることをアピールしましょう。

4-3.看護師職種の経験を活かし、向上心や学ぶ姿勢を伝える

看護師から訪問看護師に転職する場合、経験を活かして謙虚に学べる点を伝えましょう。看護師の経験は、採用試験で評価される可能性があります。

しかし訪問看護は未経験から始めるため、人間性やコミュニケーションスキルに問題がないことをアピールしましょう。

4-4.志望動機に書く経験・エピソードは具体的に

訪問看護師の方が別の職場で働きたい場合は、経験だけでなくエピソードも伝えましょう。理由はどのような考えや気持ちで仕事に取り組んでいたのか、仕事観や人柄がわかるからです。

NG例
訪問看護ステーションで働き、自分なりにいろいろと考えて仕事に取り組みました。
OK例
訪問看護ステーションで5年間働いてきました。
老年期の患者様は精神的なケアも欠かせないことが多く、対応に悩むことも多々ありましたが、利用者様の若い頃や、家族の写真を部屋に飾るなど、必要な処置をするだけでなく、利用者様の元気が出るための工夫をするよう心がけました。

また前職が医療業界でない場合や看護師の場合などで志望動機の書き方が異なります。

以下の表で、前職で伝えたほうがいい点をまとめたのでぜひ参考にしましょう。

前職 アピールポイント
医療業界が未経験 前職と訪問看護師の結びつき・仕事で得たこと
病院に勤務する看護師 患者とコミュニケーションを取れるための工夫
訪問看護師 経験・仕事に取り組んでいたときの気持ち

志望動機と転職理由を混同しない

志望動機と転職理由を混同しないようにしましょう。

志望動機 転職理由
その施設に応募(志望)した理由や背景 転職を決めた理由や、前職を辞めた理由

もちろん、以下のように志望動機のなかに転職理由を含めることは可能です。

具体例

外来看護師として働く中で、その場で必要な看護をするだけでなく、多角的に利用者のケアに携わりたいと思いました。(転職理由)

そこで、医師や看護師、理学療法士、作業療法士との連携が強い貴施設であれば、望む働き方ができると考えこの度応募いたしました。(志望動機)

志望動機や転職理由が理にかなっているか不安になったら、このあと紹介する転職エージェントに相談してみましょう。

4-5.内容と読みやすさを意識する

志望動機は、以下のポイントを参考に読みやすさも意識しましょう。

読みやすくするポイント

  • 行間をほどよく空ける
  • 文字は小さすぎないようにする
  • 改行を入れる
  • きれいな字で記入する

志望動機の内容が良くても、読みにくいと思われると印象が悪くなります。

採用の担当者は多くの書類に目を通すため、見た目がいい書類になるように意識しましょう。

文字の量は記入欄の8割が目安

履歴書の志望動機の文字量は200~300文字、もしくは記入欄の8割を目指しましょう。理由は文字量が少なすぎる・多すぎるのは、印象が良くないからです。

少なすぎるのは熱意が伝わらない一方で、多すぎるのは読みにくい印象を与えます。志望動機を書いたら、内容だけでなく量も適切か転職エージェントに添削してもらいましょう。

思いつかないときは転職サイトのコンサルタントに相談する

訪問看護師になるために、志望動機や面接対策をしたい方は看護師専門の転職サイトに登録しましょう。

コンサルタントは多くの志望動機や面接対策をしてきたので、利用者にあった志望動機や職務経歴書を添削してくれます。

利用は無料なので、ぜひコンサルタントから添削を受けてみてください。

5.【訪問看護へ転職】面接で志望動機を伝えるコツ

安心できる面接で志望動機を伝えるコツ

志望動機は履歴書に記載しますが、採用面接のときも尋ねられます。

したがって、以下の点を意識して面接に臨みましょう。

それぞれ詳しく解説します。

5-1.履歴書の内容を具体的に話す

面接で志望動機を伝えるときは、履歴書に書かれた内容よりも具体的にしましょう。履歴書の記入欄は量が限られているので、志望動機の深いところまでは書けません。

したがって、履歴書は要点を書いて面接で詳細を伝えるのがおすすめです。

もし履歴書と違う内容を話すと、「本当の志望動機は何か?」と採用の担当者を困惑させます。転職エージェントも交えて、履歴書の作成と面接対策に力を入れましょう。

5-2.丸暗記せず、面接官の意図を汲みながら答える

面接で聞かれた質問に対しては、暗記せずその場で考えて答えましょう。理由は、質問に対する返答の内容に食い違いが生じるからです。

面接は、面接官との対話をする場所だと心得ておきましょう。

6.訪問看護へ転職するときの志望動機【NGパターン】

訪問看護への転職でダメな志望動機

志望動機を書くときの注意点も確認しておくことで、内容の質が高まるでしょう。

注意点は以下の3点です。

それぞれ詳しく解説します。

6-1.志望動機が漠然

漠然とした志望動機は避けましょう。理由は、他の企業への履歴書を使い回していると認識されるからです。

NG例

  • 貴施設の施設理念・運営方針に共感しました。
  • 貴施設の事業内容に興味を持ちました

例えば応募先で共感した点があるなら、具体的に書きましょう。

具体的で説得力のある例

「心豊かな生活と尊厳をもった生活支援」という施設理念に共感し、利用者一人ひとりが自由に表現できる生活を支援という考え方が、自身の訪問看護観と一致していると感じたため、この度志望いたしました。

6-2.学びたいだけのアピールをする

熱意を伝えたいために、学びたいとアピールをするのも避けましょう。理由は、受け身な印象になりやすく主体性がない人だと思われるからです。

NG例

  • 貴施設で成長させてほしい
  • 自分を育ててほしい
  • 研修制度が充実している
  • 未経験OKだったので

患者のために貢献できること、前向きな姿勢を伝えましょう。

具体的で説得力のある例

  • 前職で培った、コミュニケーションスキル経験を生かして業務に貢献したい
  • 経験に固執せず、積極的に吸収していきたい
  • 自分の経験やスキル、知識を積極的に共有してステーション全体の作業効率の向上に貢献したい

6-3.給料や福利厚生ばかり言及する

給料や福利厚生を志望動機にするのも避けましょう。理由は条件さえ良ければすぐに転職する、仕事への意欲が低いと思われるからです。

NG例

  • 貴施設の福利厚生が充実している
  • プライベートの時間が確保しやすい
  • 給料が良くて残業も少ない

給料や福利厚生は、志望動機ではなく退職理由を聞かれたら話しましょう。

7.【訪問看護へ転職】よくある3つの質問

訪問看護への転職でよくある質問を紹介

最後に、訪問看護師の志望動機の書き方や答え方でよくある質問に回答します。ぜひ、参考にしましょう。

それぞれ詳しく解説します。

7-1.臨床経験が浅くても、訪問看護に転職できるか

志望動機や訪問看護師へのビジョンが応募先とマッチングすれば、臨床経験が浅くても転職できます。

また公益社団法人日本看護協会の「2020年度「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」 結果」によると、病院勤務の看護師よりも訪問看護師の有効求人倍率が高いため、売り手市場の職種です。

職種別看護師の求人率のグラフ

ぜひ、本記事を参考に転職の準備をしましょう。

7-2.看護師の現場から空白期間があっても、訪問看護に転職できるか

転職できます。空白期間があった状態で訪問看護師に転職した事例を紹介するため、ぜひ参考にしましょう。

前職 急性期の脳外科と呼吸器外科の病棟で7年勤務
空白期間 出産と子育てによる9年
空白期間にやったこと 車の運転スキルを身に付ける
訪問看護師に転職した理由
  • 転職して数カ月は関係を築きやすい利用者を担当
  • 前職の経験から仕事に早く慣れることができた
  • 訪問看護は明るい人が多い

 

前職
  • 中規模病院と大学病院のHCUに計4年
  • 保健師を2年
  • 外来透析室に2年
空白期間 出産と家族の海外転勤で5年
空白期間にやったこと 訪問看護師の採用説明会に参加するなど、情報収集
訪問看護師に転職した理由
  • 最初はブランクを感じてたいへんだった
  • ブランクがあり、かつ新人でもあるので学ぶ姿勢が大事
  • 技術と知識はあとから付いてくる

7-3.正社員とパートでの訪問看護師の違いは

施設で異なるものの、正社員とパートの訪問看護師の違いは以下のとおりです。

正社員 パート
平均時給 1,400円前後 1,492円
ボーナス あり あり
労働時間 フルタイム 半日や夜勤、指定する時間など
オンコール当番 あり なし
その他 業務で書類の作成が多くなる 複数のパートで同じ患者を診る

また Career Theoryでは、正社員の訪問看護師を解説したページもあるためぜひ一読してみましょう。

8.さいごに

【まとめ】経験やきっかけから志望動機を作る

訪問看護師転職の志望動機は、以下の手順を理解すると質が高くなります。

履歴書の志望動機の正しい書き方

  • ステップ1.訪問看護に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする
  • ステップ2.応募先施設や医療機関の魅力に感じた点を言語化する
  • ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える

ポイントは自身の経験やきっかけから訪問看護師を目指した理由と、なぜこの職場で働きたいのかを伝えることです。

あなたの転職の成功を願っています。