「障害者向けの転職エージェントの特徴は?」
「入社後までしっかりサポートしてくれる?」
障がい者が無理せず自分のペースで働くには、会社側に障がいを理解してもらったり、適切なサポートが受けられたりする環境が必要不可欠でしょう。
そこで頼りになるのが障がい者向けの転職エージェントです。サービスを利用すれば、障がいの知識があるキャリアアドバイザーが、障がい者に協力的な会社を紹介してくれます。
しかしインターネットで検索してみると、出てくるたくさんの会社名。一体どの転職エージェントを選べばよいのかわからない人も多いはず…。
そこで当記事では、500人の方を対象にした独自アンケート結果をもとに、障がい者の方におすすめの転職エージェント7社をランキング形式で紹介します。障がいの種類ごとに推奨する転職エージェントも厳選したので、ぜひ参考にしてみてください。
2002年~人材紹介会社にて転職支援に従事し、以後20年以上キャリア支援に携わり、これまで1万人以上のキャリア面談の実績を持つ。
略歴
関西学院大学卒。2002年に新卒で人材紹介会社に就職し、転職支援及び人事業務に従事。その後、2006年にキャリアコンサルタントの資格を取得し、早稲田大学キャリアセンター、 職業訓練校での就職支援、企業におけるキャリア研修など一貫してキャリア形成支援の仕事に携わる。
2018年独立し、企業における人材開発の取り組みとしてセルフキャリアドック導入支援を行うなど、現在では法人向け・個人向けキャリア開発支援を中心とし、地方行政や教育分野においても幅広く活動中。
ご実績
- 個人向けキャリア面談実績1万人以上
- 法人向け研修、人材開発支援
保有資格
- 2級キャリアコンサルティング技能士
- 国家資格キャリアコンサルタント
- 公認心理師
- 第二種衛生管理者
SNS:@suncareer2(X)、Facebook
目次
- 転職エージェントの選び方
- おすすめの障がい者特化型転職エージェントランキング
- 精神障がい者の方におすすめの転職エージェント2選
- 身体障がい者の方におすすめの転職エージェント3選
- 知的障がい者の方におすすめの転職エージェント2選
- 障がい者が転職エージェントを利用する5つのメリット
- 障がい者が転職エージェントを利用する3つのデメリット
- 転職エージェントの登録後のサービスの流れ
- 転職エージェントの活用で障がい者の就職成功率をあげるコツ
- 障がい者の方におすすめの転職サイト5選
- 転職エージェント以外の障がい者向けサービス2選
- 転職エージェント・転職サイトを利用する障がい者のよくある質問
- まとめ:転職エージェントを活用して障がい者枠の転職を成功させよう!
転職エージェントの選び方
数え切れないほど存在する転職エージェント。
一体どれに登録すればよいのか悩みますよね。
こちらでは、転職エージェントを選ぶ際のポイントを4つ紹介します。
自分にあった転職エージェントを見つけたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
就活のスタイル
障がい者の就活のスタイルには、以下2つのタイプがあります。
就労スタイル | オープン就労 | クローズ就労 |
---|---|---|
雇用形態 | 障がい者雇用 | 一般雇用 |
メリット |
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デメリット |
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このように、オープン就労、クローズ就労それぞれにメリット・デメリットがありますので、特徴をふまえながら、自分に合うのはどちらの就活のスタイルなのかを考えて選択していくとよいでしょう。
どのように活動していくとよいのか迷う時など、転職エージェントを活用して相談していくことも一つの方法としては有効です。
以降で、障がいをもつ方が障がい者特化型の転職エージェントを活用する場合、どのようなポイントでエージェントを選ぶとよいのかをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
障がい者支援実績
実績があるのは、障がい者を受け入れる体制が整っている証です。
「どうやって実績を調べるの?」と思った方もいるかもしれませんが、転職エージェントの公式サイトで確認できるケースが多いです。
例えば、以下の障がい者特化型の転職エージェント3社は豊富な実績があるのでおすすめです。
転職エージェント | 実績 |
---|---|
dodaチャレンジ | 障害者の転職ご支援数No1 ※2021年度厚生労働省「人材サービス総合サイト」 |
エージェント・サーナ | 離職者0 ※2020〜2022年 |
安心して依頼したいなら、実績のある会社を選ぶようにしましょう。
サポート体制
転職エージェントを活用する1番の醍醐味ともいえるのは、内定が決まるまで担当者が転職をサポートしてくれるところ。
カウンセリングや面談練習、書類添削などさまざまなサポートが受けられますが、各社で多少サポート内容に違いがあります。
以下の4社は独自のサポートを設けていますので、ぜひチェックしてみてください。
転職エージェント | サポート内容 |
---|---|
ランスタッド(チャレンジド) | 障がいの特性や今の状況に合わせたオーダーメイド型の求人を作ってくれる |
dodaチャレンジ | 求職者のみならず、求職活動や就労に不安を感じている家族の相談にも乗ってくれる |
アビリティ・スタッフィング | 安心して仕事が続けられるよう、入社後のサポートを専門とする精神保健福祉士などのスタッフが在籍している |
各社の転職エージェントの口コミを検索してみて「すごく丁寧に対応してもらえた」「親身に悩みに寄り添ってもらえた」など、利用者のリアルな声からサポートの満足度を調査してみましょう。
サポートが手厚ければ転職活動の負担が軽減します。
各社のサポート内容をチェックして、使って満足できそうな転職エージェントをぜひ選んでみてください。
また企業側の採用ニーズの中における大事なポイントをふまえ、障がい特性と照らし合わせたマッチングをしてもらえると、転職成功率は高まるでしょう。
契約している企業の数
契約している企業が多いほど求人数も増えるので、転職先の選択肢を広げられます。
特に障がい者雇用枠で転職する場合は、一般枠と比べて職種が少なく選択が狭まる可能性があるので、できるだけ多くの求人をピックアップしましょう。
なかには大手企業の求人を多く保有している転職エージェントもあるので、契約している企業をみて判断するのがおすすめです。
おすすめの障がい者特化型転職エージェントランキング
早速、障がい者の方におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
当サイトでは、『転職エージェント利用者500人へのアンケート』を通して取得したデータを、以下の基準で評価し、オープン就労におすすめの転職エージェントを厳選しました。
総合評価を導き出す3つの基準
- 求人の数・質
障がい者向け求人の量や質は十分かどうか - 提案力
キャリアの築き方や仕事選びの方法など、障がいのある求職者にぴったりの提案をしてくれるかどうか - サポート力(重要!)
障がいのある求職者の要望を聞きながら、一人一人に合った選考対策を行ってくれる
障がい者の方が本当に満足した転職エージェントを、以下からランキング形式で紹介していきます。
転職エージェント | 公開求人数 | 利用満足度 |
1位 ランスタッド (チャレンジド) |
約310件 |
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約60%が年収300万円以上。 親身なサポートが好評。 公式サイト解説を読む |
||
2位 マイナビパートナーズ紹介 |
非公開 |
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業界大手のマイナビグループ運営。 同社自身も特例子会社であり障がい者の就労支援に実地で詳しい。 公式サイト解説を読む |
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3位 dodaチャレンジ |
約1,300件 |
|
多くの非公開求人を保有。 大手企業・人気企業への転職実績も豊富。 公式サイト解説を読む |
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5位 アットジーピー |
約1,000件 |
|
高スキル者向けからアスリート向けまで幅広いサポート。 公式サイト解説を読む |
||
6位 エージェント・サーナ |
約260件 |
|
障がい者の転職支援で26年の実績を誇る老舗の転職エージェント 公式サイト解説を読む |
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7位 アビリティ・スタッフィング |
約200件 |
|
日本最大規模の人材会社リクルートの障がい者向け転職支援サービス 公式サイト解説を読む |
||
8位 ソーシャル・パートナーズ(Spring転職) |
約240件 |
|
採用側での豊富な経験、また人材事業として世界最大規模の実績を活かしたサポート。 公式サイト解説を読む |
※求人数:2023年10月15日更新
それぞれ詳しく紹介します。
1位. ランスタッド(チャレンジド)
『ランスタッド』は人材派遣をメインに、世界39カ国で人材ビジネスを展開する世界最大級の転職エージェントです。
専任コンサルタントが、就職準備から就業後の定着フォローまで一貫して親身にサポートしてくれるのが魅力です。
また、『ランスタッド』で転職を成功させた方の多くが年収アップを実現しており、約60%が年収300万円以上の実績を誇ります。
『ランスタッド』は全国対応ですが、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの場合、東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪にお住いの方のみが対象になります。
該当地域にお住まいであれば、必ず登録しておきましょう。
専任コンサルタントが面談から定着フォローまで一貫して担当してくれるエージェントばかりとは限りません。
不安を感じる場合は、就職準備~定着フォローまでの担当がどのような役割分担になっているのかなど、事前に支援体制を確認されるとよいでしょう。
2位. マイナビパートナーズ
『マイナビパートナーズ紹介』は、大手人材紹介会社のマイナビグループが運営する、障がい者のキャリア支援に特化した人材紹介サービス・転職エージェントです。
業界大手企業であるマイナビグループのコネクションやノウハウを活かした充実のキャリア支援を強みとしています。
それに加え、マイナビパートナーズが障がい者を採用し、障がい者と共に仕事をしている企業であることも特徴です。
マイナビパートナーズは、親会社であるマイナビが障がい者を受け入れるにあたって直面した課題や、障がい者がより活躍できる環境整備を解決するために創業されました。
求職している障がい者の方からは、キャリアアドバイザーに対して「寄り添ったサポートをしてほしい」「障がい者のことを実際は理解していないのではないか」という不満・疑念が出ることも少なくありません。
その点、『マイナビパートナーズ紹介』は、障がい者を採用する企業側の経験を実地で有していることが大きな特徴です。
当然、キャリアアドバイザーも、障がいのある方と実際に一緒に仕事をしている経験を持っています。
障がい者を雇用し一緒に仕事をする経験とノウハウを持つ『マイナビパートナーズ紹介』だからこそできる実践的なサポートが、力強い支えとなってくれることでしょう。
3位. dodaチャレンジ
『dodaチャレンジ』は、日本最大級の転職サイト『doda』を運営するパーソルグループの障がい者に特化した転職エージェントです。
日本屈指の転職実績を生かした転職支援に加え、企業との圧倒的なパイプを保有していることから、非常におすすめできる転職エージェントです。
求人はやや少ないものの、9割が非公開求人で、大手企業・人気企業への転職実績も豊富です。
また『dodaチャレンジ』では、一人ひとりに合った就職・転職サポートを目指し、身体、精神、発達、知的といった障がい種別の専門チームで支援をしています。
丁寧なカウンセリングやサポートを受けたい方は、『dodaチャレンジ』への登録がおすすめです。
※カウンセリング拠点が東京本社(東京都港区)・関西オフィス(大阪府大阪市北区)・中部オフィス(愛知県名古屋市中村区)ですが、訪問が難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。
4位. アットジーピー
『アットジーピー』は、障がい者向けに転職・就職をサポートしている転職エージェントです。
ホームページ上にも約1,000件以上の求人が公開されているので、まずはどんな企業があるのか覗いてみることをおすすめします。
在宅ワークや未経験可の求人など、障がいとの両立や、これまでのキャリアを活用しやすい仕事に出会えることが期待できるでしょう。
高いスキルを持つ障がい者向けの「アットジーピーハイクラス」、障がい者アスリート向けの「アットジーピーアスリート」など幅広く転職・就職サポートを行っています。
興味のある方は、まずは『アットジーピー』に登録しましょう。
※カウンセリング拠点が本社(東京都千代田区)・関西支社(大阪府大阪市北区)・名古屋支社(愛知県名古屋市中区)ですが、訪問が難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。
5位. エージェント・サーナ
『エージェント・サーナ』は障がい者の転職支援で26年の実績を誇る老舗の転職エージェントです。
求人数は公開されていませんが、求人の85%が独自求人で、大手優良企業の求人も多いです。
26年の実績・信頼を活かしたサポートをしてくれ、面談から6割の方が2カ月以内に内定を決めています。
対象エリアは関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)、 関西(大阪・京都・兵庫・滋賀)が中心です。
当該エリアにお住まいの方は、大手の『ランスタッド』や『マイナビパートナーズ紹介』、『dodaチャレンジ』と、独自求人の多い『エージェント・サーナ』を組み合わせて利用すると良いでしょう。
また、障がいのあるITエンジニアの方には『テック・エージェントサーナ』もおすすめです。
6位. アビリティ・スタッフィング
『アビリティスタッフィング』はリクルートグループの障がい者向け転職エージェントです。
日本最大規模の人材紹介会社ゆえの、企業とのパイプ、転職ノウハウで転職を支援してもらえます。
特に精神障がいのある方向けの求人が中心なので、精神障がいを抱える方におすすめのエージェントです。
障がい者の方向けの転職サービスには、身体障がい者・知的障がい者のサポートをメインとするものは少なくありません。
一方、精神障がい者の方は満足な求人紹介やサポートを受けられないのではと不安を抱くケースもあります。
『アビリティスタッフィング』は、むしろ精神障がいを持つ方に強みがあるので、精神障がい者の方にとっては非常に有力な選択肢となるでしょう。
※対象エリアは東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県が中心です。
7位. ソーシャル・パートナーズ(Spring転職エージェント)
『ソーシャル・パートナーズ(Spring転職エージェント)』は、人材事業で世界最大規模のシェアを誇るアデコグループの障がい者向けの転職エージェントです。
アデコグループには、「アデコビジネスサポート株式会社」という障がい者雇用促進を目的とした特例子会社があり、障がいのある方がたくさん活躍しています。
採用側での豊富な経験、また人材事業として世界最大規模の実績を活かしたサポートを受けられます。
ただし、障害者手帳(身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、愛の手帳、みどりの手帳)をお持ちか、申請中の方のみが対象となっている点には注意が必要です。
※面談場所は東京都(秋葉原、霞が関、新宿)のみですが、訪問が難しければ個別に相談に乗ってくれます。
精神障がい者の方におすすめの転職エージェント2選
ここまで、障がい者特化型転職エージェントのおすすめ情報をご紹介しましたが、更に詳しく、障がいの特徴別におすすめな転職エージェントをご紹介いたします。
はじめに、精神障がいをお持ちの方におすすめの転職エージェントを紹介します。
1位:dodaチャレンジ
『dodaチャレンジ』は、日本最大級の転職サイト『doda』を運営するパーソルグループの障がい者に特化した転職エージェントです。
日本屈指の転職サポート実績を生かした転職支援、企業との圧倒的なパイプが強みですが、特に精神障がい者の転職サポートが得意と言えます。
『dodaチャレンジ』では、身体、精神、発達、知的といった障がい種別の専門チームによる支援が受けられると好評です。
ミラトレ利用で高い就職率も実現可能
dodaチャレンジは、パーソルグループが運営する就労移行支援事業所「ミラトレ」と連携したサポートも受けられます。
「ミラトレ」の平均就職率は平均85%を超え(平成30年度社会福祉施設等調査)、利用者の障がいの種類は、精神80%、知的8%、身体7%と、精神障がいを持つ方が多いことも特徴です。
また、半年間で見た職場定着率は90%と、精神障がい者の全国平均定着率60%(「障害者の就業状況等に関する調査研究」2017年、JEED)を大きく上回ります。
※カウンセリング拠点が東京本社(東京都港区)・関西オフィス(大阪府大阪市北区)・中部オフィス(愛知県名古屋市中村区)ですが、訪問が難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。
2位:アビリティ・スタッフィング
『アビリティスタッフィング』はリクルートグループの障がい者向け転職エージェントです。
特に精神障がいのある方向けの求人が中心なので、精神障がいを抱える方におすすめのエージェントです。
障がい者の方向けの転職サービスには、身体障がい者・知的障がい者のサポートをメインとするものは少なくありません。
しかし、『アビリティスタッフィング』は、2011年4月にリクルートスタッフィングの精神障がい者向け転職サービスとしてスタートしました。
精神障がいをお持ちの方を中心に1000名を超える就職支援の実績があり、精神障がい者にとっては非常に有力な選択肢となるでしょう。
まずは、毎月開催されているアビリティゲート(オンライン登録説明会)に参加して、障がい者雇用枠での就業に関する不安や疑問点を解決してから本登録に進みましょう。
※対象エリアは東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県が中心です。
身体障がい者の方におすすめの転職エージェント3選
身体障がいをお持ちの方におすすめの転職エージェントを紹介します。
1位:ランスタッド(チャレンジド)
『ランスタッド』は、世界39カ国で人材ビジネスを展開する世界最大級の転職エージェントです。
転職を成功させた方の多くが年収アップを実現しており、約60%が年収300万円以上の実績を誇ります。
『ランスタッド』には、求人票どおりの仕事を紹介するだけという考え方はありません。
求職者のキャリア・適性・将来性などに見合った職種を企業側に提案して、求職者だけの「オーダーメイド求人」を作ってくれます。
実は、「内容にマッチした人材だけを採用する」という考えの企業は多くありません。
障がい者の採用に不慣れな企業は、「業種・形態に合うキャリアを持っている人材なら、別の求人(業務)を提案してほしい」と考えているのです。
このため、『ランスタッド』の「オーダーメイド求人」は受け入れられやすく、多くの年収アップを実現している一因と言えるでしょう。
2位:dodaチャレンジ
『dodaチャレンジ』は、日本最大級の転職サイトdodaを運営するパーソルグループの障がい者に特化した転職エージェントです。
求人はやや少ないものの、9割が非公開求人で、大手企業・人気企業への転職実績も豊富であるため、安心して利用できるでしょう。
『dodaチャレンジ』では、身体、精神、発達、知的といった障がい種別の専門チームで支援をしていることが大きな特徴です。
身体障がいを抱える登録者における障がいの種類は、上肢・下肢・内部障害が全体の7割を占め、そのほか視覚障害や聴覚障害、言語障害などさまざまな障害の方を支援しています。
また、利用者の年齢層は、20代、30代、40代、50代に偏りがなく、また60代の利用者も少なくありません。
したがって、全ての年代におすすめできる転職エージェントと言えます。
さらに、専任のキャリアアドバイザーが、あなたと企業の橋渡しとなって環境や待遇についての交渉をしてくれます。
「障害内容に合わせた業務内容の見直し」や「新しい業務の創出」が実現することもあります。
専門性の高いキャリアアドバイザーに支援してほしい方は、ぜひ『dodaチャレンジ』を利用しましょう。
※カウンセリング拠点が東京本社(東京都港区)・関西オフィス(大阪府大阪市北区)・中部オフィス(愛知県名古屋市中村区)ですが、訪問が難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。
3位:エージェント・サーナ
『エージェント・サーナ』は、障がい者の転職支援で老舗の転職エージェントです。
特に、身体・内部障がい者の転職支援においては30年以上の実績があり、独自求人が求人の85%を占め、大手優良企業の求人も多く保有しています。
さらに、面談から2カ月以内の内定率が60%を超え、内定者の22.4%が上場企業に入社していることも大きな特徴です。
対象エリアは関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)、 関西(大阪・京都・兵庫・滋賀)が中心であるため、当該エリアにお住まいの方は、ぜひ登録することをおすすめします。
大手の『ランスタッド』や『dodaチャレンジ』とあわせて登録することで、より納得度の高い求人を見つけることができるでしょう。
知的障がい者の方におすすめの転職エージェント2選
知的障がいをお持ちの方におすすめの転職エージェントを紹介します。
1位:アットジーピー
『アットジーピー』は、障がい者向けに転職・就職をサポートしている転職エージェントです。
ホームページ上に公開されている求人は約1,000件以上あり、どんな求人があるかを知る上でとても有用です。
また、『アットジーピー』は、発達障害コースや難病コースなど計5つのコースからなる就労移行支援サービスや、IT・Web専門の就労移行支援サービスも提供しています。
そのほか、採用企業の条件にマッチした場合には、『アットジーピー』の担当者を経由してスカウトメールが届く仕組みもあります。
書類選考不要で面接に進める「プラチナスカウト」が届くこともありますので、職歴やスキルに自信がある場合は登録しておくことがおすすめです。
※カウンセリング拠点が本社(東京都千代田区)・関西支社(大阪府大阪市北区)・名古屋支社(愛知県名古屋市中区)ですが、訪問が難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。
2位:dodaチャレンジ
『dodaチャレンジ』は、日本最大級の転職サイト『doda』を運営するパーソルグループの障がい者に特化した転職エージェントです。
日本屈指の転職サポート実績を生かした転職支援、企業との圧倒的なパイプが強みです。
知的障がいへの深い理解と豊富な支援実績を持つ専任のキャリアアドバイザーが、求職者一人ひとりの症状にあわせた提案をしてくれます。
ご家族や支援者の方の面談同席も可能ですので、安心して登録することができるでしょう。
さらに、お仕事探しや応募の段階で、キャリアアドバイザーが「障害内容に合わせた業務内容の見直し」や「新しい業務の創出」を掛け合ってくれることもあります。
知的障がいは個人差が大きく、一人一人向いている仕事が異なります。
したがって、障がいの状況に合わせて業務をカスタマイズしてくれるサービスは心強いです。
※カウンセリング拠点が東京本社(東京都港区)・関西オフィス(大阪府大阪市北区)・中部オフィス(愛知県名古屋市中村区)ですが、訪問が難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。
障がい者が転職エージェントを利用する5つのメリット
ここからは、障害者が転職エージェントを利用する5つのメリットを紹介します。
順番に解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
不安な就活を全面サポートしてもらえる
転職活動はそう頻繁にあるイベントではないため、わからないことや慣れないことばかり。
内定までの道のりも長いうえ不安や悩みを解消しきれない状況に陥りやすいため、1人で転職を進めるのは非効率といえるでしょう。
しかし、転職エージェントなら内定が決まるまで担当者が転職をマンツーマンでサポート。
転職エージェントのサポート内容例
- 案件紹介
- 面談の日程調整
- 面接対策
- 履歴書のアドバイス
- 条件交渉
- 入社後のアフターフォロー
わからないことはすぐに確認できるほか、その道のプロから転職に有利になる的確なアドバイスをもらえます。
サポートが徹底された転職エージェントを活用すれば、安心して転職活動を進められるでしょう。
その点について障がい者向けの転職エージェントを利用するなら、まずは不安なところをエージェントの担当者にお伝えしておくことをおすすめします。
その上で、どのような伝え方がよいのか、担当者に客観的なアドバイスをもらいながら面接での答え方を考えていくとよいでしょう。
障がいを考慮した求人に出会える
障がい者特化型エージェントを利用した場合、自分の障がいを考慮した求人を紹介してもらえます。
もちろん、ハローワークや求人サイトでも障がい者を対象とした求人を探せます。
しかし、転職エージェントのほうが求人数が多いうえ、表には出ない比較的好条件の非公開求人を確保しているため、視野を広げて就職先を選択できるでしょう。
障がい者特化型エージェントはさらに細かい設定が可能
障がい者特化型の転職エージェントは求人の条件をこまかく設定できるため、気になる求人を自分でピックアップできる点も魅力です。
障がい者特化型の転職エージェントに用意されている条件例
- 在宅勤務OK
- 時短勤務OK
- 筆談対応可
- 車いす配慮あり
- 電話対応の配慮あり
担当者に障がいの特性や配慮してほしいことを伝えれば、あなたにピッタリな求人を絞り込んで紹介してもらえるでしょう。
長く安定して働くには自分のできないこと・苦手なことを配慮してくれる社員の存在や環境が欠かせません。
理想の求人に出会うチャンスを広げたいなら、障がい者特化型の転職エージェントを活用するのがベストです。
企業側に推薦してくれるので通過率があがる
少し現実的な話になりますが、転職エージェントの担当者は契約している企業に人材を紹介して企業側から成果報酬を得ています。
そのため、担当者は求職者をなるべく内定させるために努力します。
その一つの施策が、求職者を企業側に推薦すること。
カウンセリングや面談を通して知ったあなたの人柄や長所を、上手に企業側に伝えてくれます。
数々の内定者を輩出してきたプロのテクニックで、採用者に好印象を与え書類選考や面接の通過率を高めてくれるでしょう。
実際に転職者の多くが転職エージェントを利用している
実際に転職者の多くは転職エージェントを利用して、理想的な転職を実現しています。
弊社が転職成功者100人を対象に行ったアンケート調査によると、実に8割程度の人が転職時に転職エージェントを利用している結果となりました。
また、転職エージェントを利用したうちの9割以上が年収アップを実現しており、満足度も高い結果となっているので障がい者のキャリアアップにも心強い味方となってくれるでしょう。
転職エージェントを利用することで、収入の面でも安定した職を見つけやすくなります。
障がい者雇用のアドバイスが受けられる
担当者は障がい者の転職をサポートするプロなので、求職者が知りたいこと・気になることの情報を熟知している方が多いです。
担当者から教えてもらえる内容例
- 障がい者に向いてる職業
- 障がい者雇用の給料事情
- 障がい者が契約社員から正社員を目指す方法
- 実際に働いている障がい者の様子
しかも、転職エージェントは採用後の障がい者の働きぶりや企業側の対応までも把握しているので、よりリアルな視点でのアドバイスがもらえるでしょう。
実際に入社した時の状況をイメージし、自分がどのように適応していけるのか、仕事内容や仕事環境をふまえた心配な点等を整理しながら確認していけるとよいと思います。
条件交渉や質問などを担当者にお願いできる
転職エージェントを活用すると、個人では聞きにくい給料の条件交渉や質問を担当者が仲介してくれます。
障がい者特化型の転職エージェントであれば、障がいに関する質問や要望も担当者を通して確認できるでしょう。
企業側に確認してもらえる条件や質問例
- 電話対応が苦手だからなるべく業務から外してほしい
- 金曜日は通院があるから時短勤務にしてほしい
- 障がいの関係で体調が崩れやすいので配慮してほしい
もちろんすべての要望が通るとは限りませんが、柔軟に対応してもらえるケースもあるので積極的に確認してみてください。
不明点や気になることをそのままにせず、解決しながら先に進んだほうが入社後のミスマッチも起こりにくいです。
障がい者が転職エージェントを利用する3つのデメリット
次に、障がい者が転職エージェントを利用するデメリットを紹介します。
使って後悔しないためにも、しっかり理解しておきましょう。
対応が悪い担当者に当たる可能性がある
親身になってサポートしてくれたり、丁寧に対応してくれたりする良心的な担当者がいる一方で、対応の悪い担当者も一定数存在します。
担当者は1人で営業しているので、個人の感情や人柄が出やすいのかもしれません。
対応が悪い担当者の例
- 行動を急かす
- 連絡がしつこい/連絡が遅い
- 態度が悪い
- 馴れ馴れしい
- 親身になってサポートしてくれない
繊細な気質をお持ちの方や急かされるのが苦手な方にとって、担当者との相性が合わないのは大きなマイナス要因となるはずです。
また、障がい者雇用なら配慮事項や確認したいポイントが一般雇用に比べて多い傾向にあるので、担当者とうまく意思疎通ができないのは大きなデメリットといえるでしょう。
あまりにも担当者の対応が悪いと思ったら、担当者の変更も可能です。
安心して転職活動が進められるように、担当者との相性も大切にしていきましょう。
そのため、「対応が悪い担当者」にはメールの文例にあるような内容で、他の人に対応してもらえないか相談してみましょう。
あからさまに担当者への不満を伝えると、求職者自身の印象も悪くなってしまう可能性もあるので、丁寧に伝えることを心がけましょう。
地域や時期によっては求人が少ない
障がい者枠の求人は首都圏なら比較的充実していますが、地方は障がい者枠の求人数が少ない傾向にあります。
厚生労働省が制定した障害者雇用率制度により、一般枠と障がい者雇用枠の割合が定められているため、従業員が一定数以上の規模の企業であれば障がい者雇用の枠が設けられています。
しかし、地方だと企業数自体が少ないので、そのぶん障がい者雇用の枠も少ないです。
またそこで障がい者が定着して働いていれば、求人が出されることもありません。
そのため、障がい者のなかには「早く転職したいのに求人がなかなか見つからない」といったジレンマに衝突するケースも珍しくありません。
地方の場合はハローワークや役所など地域に密着した機関も頼りながら、少しでも多くの求人に触れる環境を作っていきましょう。
相手のペースで就活を進めなくてはいけない
自分一人で転職活動をする場合は、疲れたら休んだり、ペースを落としたりできます。
しかし、転職エージェントを活用すれば、テンポよく転職活動が進行するケースがほとんど。
転職エージェントと予定を合わせるシチュエーション
- 担当者とのカウンセリング
- 担当者との面接練習
- 履歴書や職務経歴書の提出
- 企業との面接
担当者のなかには目先の売上やノルマに気を取られて、連絡がしつこかったり、判断を急かしたりする人もいます。
転職活動をゆっくり進めたい方やペースを相手に合わせるのが苦手な方にとっては、精神的ストレスを感じてしまうかもしれません。
自分のペースも大事にしたいなら、理想の活動のペースや連絡の頻度などの希望をあらかじめ担当者に伝えておきましょう。
転職エージェントの登録後のサービスの流れ
転職エージェントに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いとされています。
しかし、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょう。
Step 1. 登録する
それぞれの公式ページから登録を行います。
転職エージェントや転職サイト、総合型や特化型、正社員や派遣など、多種の人材サービスを提供している企業もあるので、他のサービスと間違えないように下記のページから登録しましょう。
オープン就労におすすめの転職エージェント
クローズ就労におすすめの転職エージェント
Step 2. 電話がかかってくる
登録すると、転職エージェントから数日以内に電話かメールで連絡が入ります。
準備などをする必要はありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれると考えておきましょう。
- 転職希望時期は?
- 希望する職種や業界は?
- 希望年収は?
10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。
この時、キャリアカウンセリングに備え、障がいの内容や障がい者手帳の有無を聞かれることもあります。
Step 3. キャリアカウンセリング
あなたがエージェントのオフィスに訪問することもあれば、エージェントが近くまで来てくれることもあります。
都合が合わなければ電話の場合もあります。
初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 転職するべきかどうか
- 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
- 今後やってみたいこと
- 転職についての要望の深堀
キャリアカウンセリングで気づくことも多いため、様々なエージェントに意見をもらうことが大切です。
幅広い意見を受け入れることで考えがまとまり、後悔のない転職を実現できるでしょう。
Step 4. 求人紹介を受ける
あなたの希望に合いそうな求人をいくつか紹介してもらいます。
思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。
それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることをおすすめします。
Step 5. 職務経歴書の添削
応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。
場合によっては、添削のためだけに面談を設定してくれるなど、何度もアドバイスをもらうことが可能です。
最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げましょう。
Step 6. 応募する
選考書類が完成したら、エージェントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。
自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、企業に営業してくれることもエージェントの強い魅力です。
転職サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分で行う必要があります。
自分で応募するのと比べると、転職エージェント経由は圧倒的に有利と言えます。
Step 7. 面接対策を受ける
エージェントは他の転職者をサポートしてきた経験があるため、応募している企業の面接担当者がどのような質問をしてくるかを想定してくれます。
たとえば、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきかなど、詳しいポイントのアドバイスを貰えるのです。
あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえる可能性もあるため、聞いてみると良いでしょう。
Step 8. 企業との面接を行う
面接の日時設定はエージェントが全て行ってくれます。
対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。
もし面接に落ちてしまっても、多くの場合、エージェントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に活かすことができます。
Step 9. 内定・退職〜内定後のサポート
内定が出た後は、エージェントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。
希望があれば、今の企業との退職交渉に関してアドバイスをもらうことも可能です。
また、入社後もあなたが定着するために、仕事環境などの相談に乗ってくれ、言いにくいことは企業側に伝えてくれる点も大きな魅力と言えるでしょう。
あなたが、せっかく努力して転職した職場に対し不満を抱え込むことがないように、入社後も全力でサポートしてくれます。
転職エージェントの活用で障がい者の就職成功率をあげるコツ
転職エージェントは面接や書類の通過率をあげるサポート力がありますが、以下8つのコツを意識すれば障がい者の就職成功率はさらに高まります。
- 複数の転職エージェントに登録する
- 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
- 定期的に担当者と連絡を取る
- 転職の意志をはっきり伝える
- 自己分析を念入りに行う
- 自分の状況や希望条件をきちんと伝える
- 担当者との相性が合わなければ変えてもらう
- 可能であれば推薦文を確認する
- 経歴やスキルなど嘘をつかない
せっかくよい転職サービスを選んでも、上手に活用できなければもったいないので必ずチェックしましょう。
複数の転職エージェントに登録する
「転職エージェントは1社に絞らなくてはいけない」というルールはなく、むしろ複数登録すべきです。
各社契約している企業が異なるので、保有している求人・非公開求人の数が異なります。
1社に絞ってしまうと、選択の幅が狭まる可能性があるでしょう。
また、各社はそれぞれの得意分野や運営コンセプトを持っているので、複数社利用していくなかで自分にあう転職エージェントが見えてくるはずです。
今回初めて障がい者特化型の転職エージェントを利用する方は特定に、複数社から情報を集めて自分が安心して働ける職場を探していきましょう。
同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
数社の転職サービスを使っている場合、同じ案件には複数の転職サービス経由で応募しないようにしましょう。
企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあるため注意が必要です。
定期的に担当者と連絡を取る
転職サイトは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日(=最終接触日)」です。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上」で検索した結果です。
実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送り、反応をみて応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
転職の意志をはっきり伝える
コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれます。
転職活動に力を入れたい場合は、「いいところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすれば、転職に意欲的な人物と評価され、優先順位を上げて対応してくれるはずです。
現職での退職手続きや引継ぎがある方は、その点は伝えておきましょう。
自己分析を念入りに行う
自己分析とは、これまでの経験を振り返ったり、自分自身の思考・考え方を分析したりして、自分の強みや弱み、価値観、能力、将来像の理解を深めることです。
障がいがある方は自己理解に加えて「障がいに対する理解」も深めていく必要があります。
障害に対する理解
- 通院・服用の頻度
- 体調を崩しやすいタイミング
- 障がいを加味してどの分野で力を発揮できるか
- 障がいの症状・特性上、配慮が必要なこと など
自分の障がいを正しく理解していないと適職がわからなかったり、障がい者雇用の場合に必要な配慮をうまく要望できなかったりします。
その結果、仕事がうまくいかずに転職を繰り返してしまうケースも珍しくありません。
障がいの負担をカバーしつつ、自分の強みを最大限に活かせる職場を見つけるためにも、自己分析は念入りに行いましょう。
自分の状況や希望条件をきちんと伝える
転職エージェントの担当者は共感力がある方が多いです。しかし、あなたの障がいや心の状態を丸々理解してもらえるとは限りません。
そのため、障がい者特化型の転職エージェントを利用するなら、自分の障がいの状況や特性を担当者に正確に伝えましょう。
「こんなこと言ったらマイナス評価になるかな?」「そもそも言いづらいな」などと伝えるのを躊躇してしまう方もいるかもしれませんが、担当者はこれまでたくさんの障がい者と向き合い一人ひとりにあった職場を提供してきたプロです。
自分の悩み事・配慮してほしいことなどを正直にはなし、自分にピッタリの求人をピックアップしてもらいましょう。
担当者との相性が合わなければ変えてもらう
担当コンサルタントに情を移してはいけません。
担当者変更はさほど大した問題ではないため、性格が合わない場合や、知識に不満があれば替えてもらいましょう。
どうしても変更しづらい場合は、他社への乗り換えがおすすめです。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。現在転職の支援をして頂いている○○と申します。現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、 転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。 もし可能であれば、他のコンサルタントの方と一度お話をしたく考えております。 大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。 |
可能であれば推薦文を確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きます。
しかし、あまり優秀ではないコンサルタントなど経歴をそのまま写すだけなどひどいケースがあります。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
経歴やスキルなど嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限りは情報が残ります。
コンサルタント間でよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで経歴が違うよ・・・」というものです。
この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として紹介する案件を限るなどの判断がくだされます。
障がい者の方におすすめの転職サイト5選
この章では、まずは1人で求人を探したい人向けにおすすめの転職サイトをまとめました。
基本的には、障がい者の方が1人で転職活動を行うと選考突破確率が低くなることもあり、当サイトでは、転職サイトのみの利用はあまりおすすめしていません。
したがって、転職サイトを利用する際は、ここまでで紹介した転職エージェントと併せて利用することが必須だと心得ておきましょう。
転職サイトは、あなたが条件に合う求人を探して、応募するというものです。
転職エージェントのようにサポートを受けられるわけではなく、良い求人はみんなが見ていて、応募者が殺到するので、倍率も高くなりがちです。
そのため、基本的には転職エージェントを使い、「期待していたほど求人を紹介してくれない」「一人でやったほうが楽」などの結論になったときに使いましょう。
以下が障がい者の方におすすめの転職サイトです。
順に見ていきましょう。
ウェブサーナ
『ウェブサーナ』は、障がい者のための就職・雇用・求人サイトです。
業界最大級の求人数、会員数を誇っており、延べ掲載実績企業は5,000社を超え、延べ登録障がい者数は30万人以上と、非常に高く評価されています。
『ウェブサーナ』では、利用者数・満足度No.1の合同企業面談会『サ〜ナ就職フェスタ』も実施しており、1日で多くの企業と面談を行えることも特徴です。
クローバーナビ
『クローバーナビ』は、障がい者のための就職情報サイトです。
障がい者採用に特に積極的な企業の求人情報を掲載しています。
登録すれば、障がい者のための合同就職面談会のお知らせや、最新求人情報のお知らせ、気になる企業の応募管理など、各種機能の利用が可能です。
また、『クローバーナビ』では、興味のある会社や働きたい会社の採用担当者と、直接会って・話して・自己PRできる『クローバー就職フォーラム』を実施しています。
1日でたくさんの企業の情報収集、面談が可能ですので利用するべき転職サイトと言えるでしょう。
バブナビ
『バブナビ』は、障害者手帳を開示し、就職・転職活動をされる方を対象とした障害者雇用枠専門の求人サイトです。
全国2,400件を超える求人件数の中から、働きたい企業を検索することができます。
『バブナビ』に会員登録すると、個人を特定できないよう匿名化された状態で閲覧できるプロフィールを見た企業から、スカウトメールが届く可能性があります。
マイマイリンク
『マイマイリンク』は、自分にあったシゴトが選べる障がい者のための求人サイトです。
『マイマイリンク』を運営する株式会社スタートラインは、求人を掲載するだけではありません。
障がいを持つ人を採用したい企業と、就職したい障がい者をつなぐ説明会・面接会なども開催しています。
1カ月に2回程開催されている面接会には、『マイマイリンク』を通じて申し込むことができ、求職者は事前の書類審査などは行なわずに面接を受けることができます。
リコモス
『リコモス』は、障がい者の就職・障がい者の転職に特化した求人サイトです。
障がい者雇用に積極的な大手企業や、年収・雇用形態などの条件向上が期待できる中小企業の障がい者求人も揃っています。
『リコモス』に登録すると、希望条件に合う企業の面接オファーが届く「プライベートオファー」を利用可能です。
さらに、自分にマッチする企業、職種がわかる「職業適性検査、OAスキルチェック」といったサービスを利用できます。
転職エージェント以外の障がい者向けサービス2選
転職エージェントや転職サイトの他にも、障がい者が転職を成功させるためのサービスはたくさんあります。
そこで本章では、以下の2種類のサービスを紹介していきます。
それぞれ見ていきましょう。
1. 就労移行支援事業所
就労移行支援事業所は、就職の支援を行ってくれるサービスですが、転職エージェントと比べると下記のような違いがあります。
転職エージェント | 就労移行支援 | |
求人紹介 | 非公開求人を含む、エージェント保有の求人を紹介 | ハローワーク等と連携しながらの求人紹介 |
就職支援 |
|
|
料金 | 完全無料 | 前年度の所得額や障がいの度合いによって異なるが、ほとんどの方が無料 |
転職エージェントとは違い、働くための訓練を1カ月~2年間ほど受けた上で、就職活動をサポートしてくれます。
料金は前年度の所得額などにより自己負担金額が変わりますが、ほとんどの方が無料で使えていて、自己負担があっても月額1万円未満のケースが多いです。
事業所によってカリキュラムは異なりますが、しっかりトレーニングができるので、これからすぐに働く上で不安があれば、こちらの利用も検討しましょう。
就労移行支援事業所の探し方
以下のようなWebサイトからお住まいの地域別に就労移行支援事業所を探せるので、近くの事業所を調べてみましょう。
ヨツバノハ
※2023年10月16日現在、Webサイト(https://et-support.handicap.jp/47zenkoku/)停止中のため下記2つのWebサイトを利用しましょう。
引用:ヨツバノハ
LITALICO仕事ナビ(全国の就労移行支援事業所)
LITALICO仕事ナビ(全国の就労移行支援事業所)では、エリア別に就労移行支援事業所を検索できます。
引用:LITALICO仕事ナビ
厚生労働省(都道府県別障害者施設一覧)
厚生労働省(都道府県別障害者施設一覧)では、就労移行支援事業所のほかにも、就労継続支援事業所(A型・B型)、生活介護事業所、障害者支援施設(就労移行支援・就労継続支援・生活介護を行うものに限る)、 地域活動支援センター、小規模作業所などを検索できます。
引用:厚生労働省
2. ハローワーク
ハローワークには膨大な求人があり、職業相談から職場適応指導まで、障がい者の方の転職をしっかり支援してくれます。
ただし、利用が無料であることから、お金のない企業が掲載されていることや、求人票と労働条件が違うなどというトラブルが頻発しています。
したがって、ハローワークを利用する優先順位は下げていいでしょう。
なお、令和3年度の「ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違」に関する苦情は3,870件でした(厚生労働省:ハローワークの求人票と実際が異なる旨の申出等)。
ハローワーク求人ホットライン(03-6858-8609)の設置や、厚生労働省による是正指導によって、年々苦情件数は減っているものの、まだ全面的に信用できる程度とは言えません。
基本的に、転職エージェントを使い、お住いの地域的に利用が難しいなどの悩みがあればハローワークの利用を検討しましょう。
ちなみに「ハローワーク インターネットサービス」から、ハローワークにどのような求人があるのか検索できます。
転職エージェント・転職サイトを利用する障がい者のよくある質問
- Q1.転職エージェントは無料で利用できますか?
- Q2.障がい者手帳がなくても障がい者枠で就職できますか?
- Q3.就職後もサポートしてもらえますか?
- Q4.一般企業の障がい者枠と障がい者特例子会社はどちらがおすすめですか?
- Q5.障がい者の採用率は低いのですか?
- Q6.障がい者雇用は一般枠と比べて給料は安いのですか?
- Q7.面接でよく聞かれる質問が知りたいです
- Q8.障がい者枠で大手企業に就職できますか?
- Q9.書類審査や面接の評価ポイントを教えてください
Q1.転職エージェントは無料で利用できますか?
基本的にどのサービスも無料で利用できます。
Q2.障がい者手帳がなくても障がい者枠で就職できますか?
サービスによってそれぞれ異なりますが、障がい者手帳がなくても利用できるサービスもあります。
ただ、基本的に大手の人材会社運営の会社であれば、障がい者手帳がないと一般向けの転職エージェントの利用を進められる可能性が高いです。
出典:dodaチャレンジ
Q3.就職後もサポートしてもらえますか?
障がい者特化型エージェントは、就職後までサポートしてもらえる場合が多いです。
ただ、クローズ向けで紹介した大手転職エージェントは、担当者数が多いこともあり、就職後のサポート機能まではないサービスがほとんどであるということを念頭に置いておきましょう。
手厚いサポートを求めるのであれば、特化型のエージェントがおすすめです。
Q4.一般企業の障がい者枠と障がい者特例子会社はどちらがおすすめですか?
障がい者特例子会社とは 障がい者の雇用促進・安定を目的として親会社が設立した子会社のこと。障がい者雇用が目的として設立された会社のため、一般企業の障がい者雇用より障がい者が働きやすい設備や支援体制が手厚いのが特徴。 |
特例子会社がおすすめな人
- 給料よりも働きやすさを重視したい
- ほかの障がい者がいる環境のなかで働きたい
一般企業の障がい者枠がおすすめな人
- スキルアップ・給料アップを目指したい
- 配慮してもらいながら一般雇用の人と切磋琢磨働きたい
一般企業は厚生労働省が制定した障害者雇用率制度により、全従業員に対する障がい者の割合が2.3%になるように雇用しなければなりません。
一方で特例子会社は最低でも5人以上の障がい者を雇用し、全従業員に占める障がい者の割合が20%以上である必要があります。
特例子会社には障がい者が多く在籍しており、障がい者同士で仲を深めあったり、支えあったりできるでしょう。
なお、特例子会社は障がい者が働きやすい環境を重視しているため、責任がともないにくい比較的軽作業よりの職種が多いです。
そのため、一般企業の障がい者雇用枠と比較すると給料が低い傾向があります。
それぞれの特徴を踏まえたうえで、自分にあった働き方を検討してみましょう
Q5.障がい者の採用率は低いのですか?
障がい者の採用率は年々増加傾向にあります。
以下は、厚生労働省「令和3年・障害者雇用状況の集計結果」の民間企業における障がい者雇用状況を示したグラフです。
2014年に雇用された障がい者の数は24万6,284人。令和3年度に雇用された障がい者の数は、59万7,778人なので20年間で2倍以上もの障がい者が就職しているのがわかります。
この結果をみても、障がい者雇用に対する社会全体の意識が高まってきているといえるでしょう。
さらに政府は、令和5年度からの障害者雇用率を2.3%から2.7%に引き上げると話しています。
今後ますます障がい者の雇用率は右肩上がりとなっていくでしょう。
Q6.障がい者雇用は一般枠と比べて給料は安いのですか?
一般雇用よりも障がい者雇用の給料のほうが低い傾向にあります。
厚生労働省の「平成30年度障害者雇用実態調査結果」によると、障がい者雇用の平均月収は以下のとおりです。
障がいの種類 | 月収 |
---|---|
身体障がい者 | 21万5,000円 |
知的障がい者 | 11万7,000円 |
精神障がい者 | 12万5,000円 |
発達障がい者 | 12万7,000円 |
障がい者全体 | 14万6,000円 |
一方で国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」では、一般雇用の平均年収は433万円でした。ボーナスが1ヵ月分だと想定して月収を計算すると、一般雇用の月収は約33万3,076円です。
障がい者全体の月収が14万6,000円ですので、月収の差は2倍以上。あくまで平均の結果であり、勤務年数や役職によって給料に違いが生じますので参考程度にしてください。
なお、障がい者雇用の給料が一般雇用よりも低い傾向にあるのには、以下の要因があげられます。
障がい者雇用の給料が低くなる要因
- 時短勤務を導入しているから
- 障がいを考慮し軽作業や補助業務などの簡易的な職種だから
- 通院や体調不良による欠勤が増えたから
- 非正規労働として働いているから
障がい者雇用でも勤務年数やスキルアップに応じて給料があがるケースもあるので、志願する会社の昇給システムを転職エージェントの担当者に聞いてみましょう。
Q8.面接でよく聞かれる質問が知りたいです。
一般雇用・障がい者雇用の面接でよく聞かれる質問を以下にまとめました。
【一般企業の面接で聞かれる質問】
- 自己紹介・自己PRをお願いします
- 仕事の経歴をお聞かせください
- 志望動機を教えてください
- 前職の退職理由はなんですか?
【障がい者雇用特有の質問】
- 自身の障がいについて教えてください
- 直近の体調や様子を教えてください
- 現在通院や服薬をしていますか?
- 勤務中に体調が悪くなった場合どのような対応が好ましいですか?
- 会社に配慮してほしいことはありますか?
- 前職でストレスを感じたこと・困ったことはありますか?
- 得意なこと・不得意なことを教えてください
- 残業はできますか?
面接練習をしてくれる転職エージェントも多いので、質問に対する答えを準備して受け答えの練習をしてみてください。
Q9.障がい者枠で大手企業に就職できますか?
大手の企業は積極的に障がい者を雇用しています。
障がい者特化型エージェントが契約している大手企業をいくつかピックアップしてみました。※2023年10月15日時点の公開求人を参考
転職エージェント | 契約している大手企業例 |
---|---|
ランスタッド(チャレンジド) |
|
マイナビパートナーズ |
|
dodaチャレンジ |
|
ここで紹介した大手企業はほんの一部です。
各社の求人を実際に検索してみると、誰もが知る大手企業の求人がたくさんヒットするのでぜひチェックしてみてください。
Q10.書類審査や面接の評価ポイントを教えてください。
採用者は書類選考や面接を通して「長期的に働いてくれる人」を探しています。
障がい者雇用の場合は、会社側は障がいに対する理解があるので障がいの有無は評価には大きく影響しないでしょう。
大事なのは「仕事に対する前向きな姿勢」です。
面接時には丁寧な受け答えを心がけ、質問に対して正直に答える姿勢を意識すれば高評価を与えられるでしょう。
まとめ:転職エージェントを活用して障がい者枠の転職を成功させよう!
障がい者の方におすすめの転職エージェントを紹介してきましたがいかがでしたか。
障がい者の方の転職は、職場環境や業務内容によって左右されることも多いため、転職活動がスムーズに進まないこともあるでしょう。
したがって、サポート力に定評がある転職エージェントに登録して、転職成功の可能性を高めることをおすすめします。
特に、下記16社がおすすめで、無料で使えるので、気軽に登録して、担当者や紹介してもらえる求人を比較しながら使っていきましょう。
オープンでの就労におすすめの転職エージェント
クローズでの就労におすすめの転職エージェント
このページを参考にあなたが最高の転職を実現できることを心から祈っています。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。