- 「自己PRが上手く書けない…」
- 「そもそも自己PRに書くことがない」
と悩んでいませんか?
実は、自己PRが書けない原因というのは、長所や魅力がないからではなく、自分のアピールポイントを「知らない」だけの場合がほとんどです。
そこでこの記事では、東証一部上場企業で年間1,000人以上の面接官を担当してきた私が、自己PRが書けないときの対処法について以下の流れで解説していきます。
すべて読めば自分のアピールポイントを見つけられ、人事に刺さる魅力的な自己PRが書けるようになるでしょう。
「まだ実績もなにもないのにスカウトされるなんてハードルが高そう」
と思うかもしれません。
しかし、『オファーボックス』など、スカウト型の就活サイトに登録し、アピールすべきポイントをおさえれば、きっとあなたにもスカウトメールが届きます。
おさえておきたいポイント
- プロフィールに自分の顔を設定する
- 記入できる項目はすべて記載する
- プロフィールのレイアウトで印象が決まる
- 自分の実体験に基づいた経歴やガクチカを伝える
企業側は登録された情報のみであなたを判断します。
なかでも、過去の経験、自己PR、写真や動画などから人柄を見ているのです。
スカウト型の就活サイトに迷ったら『オファーボックス』に登録しましょう。
- オファー受診率は93.6%
- 動画やスライドなどを利用して自分を表現できる
- 適性診断ツール「AnalyzeU+」で自分の強みが分かる
これまでの自分がどのように企業で能力を発揮できるのかアピールをしつつ、採用担当者の目に留まるような、あなただけのプロフィールを作ってくださいね。
過去のコラムはこちら
1.自己PRが書けない原因4つ
「自己PRが書けない」=「自己PRできることがない」と思っていませんか?
自己PRが書けない原因は、決してアピールできることがないからではありません。
実際は、以下の4点が主な原因です。
- 1-1.自己分析不足で自分の強みを知らない
- 1-2.アピールできるような実績がないと思い込んでいる
- 1-3.企業で通用するスキルがないと感じている
- 1-4.どのような自己PRが評価されるのか理解していない
なぜ「自己PRが書けない」と感じてしまうのか、その原因を正しく理解してから自己PRの作成に取りかかりましょう。
1-1.自己分析不足で自分の強みを知らない
自己PRが書けない一番の要因は、自己分析不足です。
過去の自分を振り返れていないと、客観的に見た「自分の姿」がわからず、そもそも自分の強みが何か見つけることができないからです。
まずは、自分の過去を振り返り、自分自身の価値観が変わった契機、自分自身が失敗したタイミングなどを点にしてグラフ化する『モチベーショングラフ』を作成してみましょう。
【モチベーショングラフの例】
誰しも自己PRできるポイントは必ずあります。
自己PRが書けないと嘆く前に、まずはとことん自分と向き合うことから始めましょう。
新卒採用担当者の豆知識①
自分のアピールポイントを正しく理解していない人の共通点として、謙虚さと自己肯定感の低さが挙げられます。
これまで面談を通して累計300名以上の学生さんから「自己PRできることがない…」という相談を受けてきました。
しかしいざ面談すると、自己PRできるポイントがない人は一人もおらず、「大した内容ではない」と自分で勝手に決めつけてしまい、自分の魅力を客観視できていない人がほとんどでした。
謙虚さと自己肯定感の低さは、自己分析する上で大きな障害となります。
最初から「自己PRできるようなことはない」と決めつけずに、「自己分析すれば必ずアピールポイントが見つかる!」と自分に自信をもつことが大切です。
ネガティブな感情は一旦置いておき、過去の事実をもとに客観的に自己分析するようにしましょう。
1-2.アピールできるような実績がないと思い込んでいる
「自分にはアピールできるような実績がない…」と思い込んでしまっている場合も、上手く自己PRが書けません。
自己PRの内容は、結果よりも過程が大事です。
部活動で好成績を収めたり海外留学したりなど、華やかな実績である必要は全く問題ありません。
自分では平凡に感じるようなエピソードでも、内容の深掘りや伝え方次第でいくらでもアピールできます。
周囲と比較しすぎて自分の個性を見失わないようにしましょう。
1-3.企業で通用するスキルがないと感じている
「自分には語学力や専門知識など、企業で通用するようなスキルがない…」と思っている場合も、上手く自己PRが書けないでしょう。
企業は、スキルがあって即戦力となる人材を求めているわけではありません。
高い語学力や資格があると有利になる場合もありますが、基本的に企業は「今後どのくらい成長しそうか」というポテンシャルを重視して合否を判断しています。
そのため、「自分にはスキルがない」と自信を失くす必要は全くありません。
過去何かに取り組んだエピソードをもとに、自分のポテンシャルを示せるような自己PRを作成しましょう。
新卒採用担当者の豆知識②
海外ではスキル重視の採用を行いますが、日本の場合は人柄や入社後の成長性を重視する「ポテンシャル採用」を行う企業がほとんどです。
つまり、自分のポテンシャルを示すためには、以下の2点を伝えると効果的です。
- 部活動やアルバイトなどの集団の中で、どんな役割を担い、どのような活躍をしたか
- 過去どんなことを目標として掲げ、それを達成するために何をしたか
また就活時期が近づいてから「TOEICの点数を伸ばそう」「資格を取ろう」と勉強を始める人もいますが、短期間でスキルを伸ばすのは非常に難しい上に、就活で最優先すべきは自己分析です。
自分のポテンシャルを最大限に伝えるためにも、しっかりと自己分析の時間を確保しましょう。
1-4.どのような自己PRが評価されるのか理解していない
どのような自己PRが企業に評価されるのか理解していない場合も、自己PRが上手く書けません。
企業の評価ポイントが分からなければ、何をどう書いたらよいか分からず書く手が止まってしまうでしょう。
しかし逆に考えると、評価のポイントさえ分かればそこから逆算して効果的な自己PRを考えられます。
人事が自己PRで見ているポイントは『3.人事が自己PRで見ているポイント3つ』の章で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
2.自己PRが書けないときの対処法7選
自己PRが書けないときは具体的に何をすればよいのか、おすすめの対処法を7つ紹介します。
- 2-1.過去に取り組んだことをすべて書き出す
- 2-2.成功体験だけでなく失敗した経験も振り返る
- 2-3.ありきたりに感じる内容は具体化・差別化する
- 2-4.「社会人基礎力」をもとに考える
- 2-5.就活エージェントを利用する
- 2-6.友人に他己分析してもらう
- 2-7.適性検査からヒントを得る
これらを実践すればきっと自分のアピールポイントが見つかるはずです。ぜひ参考にしてください。
2-1.過去に取り組んだことをすべて書き出す
自己PRが書けないときは、過去に取り組んだことをすべて書き出し、自己分析をもう一度行いましょう。
過去の経験の振り返りと深掘りができていなければ、自分のアピールポイントは見つけられないからです。
また、自己PRする際に、根拠となるエピソードがなければ説得力に欠けてしまいます。
まずは、部活動やアルバイトなど、過去に取り組んだことを一通り書き出してみましょう。
その際に、1-1で紹介した『モチベーショングラフ』を使用するのがおすすめです。
一通り書き出した後、モチベーションの契機となったエピソードについて、以下の3点をさらに深掘りしてみてください。
- 組織の中でどんな役割を担っていたか
- 問題点や困難なことはあったか
- やりがいに感じたことや嬉しかったことは何か
そうすると、自分の強みが少しずつ見えてくるでしょう。
2-2.成功体験だけでなく失敗した経験も振り返る
成功体験だけでなく、過去に失敗・挫折した経験や苦手を克服したエピソードも一緒に振り返ることが大切です。
過去に失敗した経験を伝えることは、「問題解決力の高さ」、「メンタルの強さ」をアピールすることに繋がるからです。
具体的には「失敗した時にどういう対応をとるのか」、「しんどいことを継続できたモチベーションは何だったのか」について、人事は知りたがっています。
失敗したエピソードは「仕事で行き詰った時にどう対応する人間か」を人事がイメージしやすくなる材料です。
したがって、成功体験のみを振り返るのではなく、失敗した経験からも自己PRの内容を考えてみるようにしましょう。
新卒採用担当者の豆知識③
就活では、成功体験よりも失敗体験に基づくエピソードの方が高評価に繋がる可能性があります。
なぜなら、失敗体験では「困難な出来事に対してどう立ち向かい、どのように乗り越えたのか」という問題解決力や向上心の強さが伝わるからです。
一方で成功体験の場合、努力した結果の功績であれば高評価となりますが、ただ得意なことや才能をアピールするような内容だと評価されません。
過去に努力した経験がないと、「苦手なことや好きではないことはやりたくない人なのかな?」というマイナスな印象を与えてしまうでしょう。
そのため、成功体験であっても失敗体験であっても、努力の過程が伝わるような内容にすることがポイントです。
2-3.ありきたりに感じる内容は具体化・差別化する
部活動やアルバイトなど、ありきたりだと感じるエピソードしかない場合は、具体化・差別化する要素を考えることが大切です。
平凡に思えるようなエピソードでも、とことん深掘りして具体化し、周囲と差別化できれば自分ならではの強みを伝えられます。
「自分だからこそできたことは何か?」「周りと比べて自分が得意だったこと・力を入れたことは?」と深く考えていくと、オリジナリティのある自己PRが作れるはずです。
ただ、何がオリジナリティなのかを自身で判断するのは難しいので、完成したら、友達や先輩、キャリアチケットのようなES添削に強いサービスに、一度添削してもらうことをおすすめします。
2-4.「社会人基礎力」をもとに考える
自己PRがどうしても思い浮かばない場合は、経済産業省が提唱している「社会人基礎力」をもとに自分の強みを探してみましょう。
「社会人基礎力」=「今後社会で仕事をしていくために必要となる基礎的な力」です。
したがって「社会人基礎力」をもとに考えた自己PRは、「入社後すぐに活躍できそうだな」と企業からよい評価も得られるでしょう。
「社会人基礎力」は以下の3つの能力・12の能力要素で構成されています。
- 前に踏み出す力(主体性・働きかけ力・実行力)
- 考え抜く力(課題発見力・計画力・創造力)
- チームで働く力(発信力・傾聴力・柔軟性・情況把握力・規律性・ストレスコントロール力)
引用元:経済産業省HP
12の能力要素の中から自分にあるものはどれか、それを裏付けるエピソードはあるか考えることで自己PRを作ってみてください。
2-5.就活エージェントを利用する
「いくら自己分析しても自己PRのエピソードが見つからない…」と行き詰まってしまった場合は、就活エージェントに相談してみましょう。
無料で相談できる上に、客観的かつプロの目線でアドバイスがもらえます。
特に、自己分析が苦手な人は、担当者に他己分析をお願いすることをおすすめします。
アドバイザーがうまく誘導して、アピールできそうなエピソードを引き出してくれるので、意外なエピソードが、自己PRに繋がるケースが大いにあるからです。
さっそく気になったサイトへ登録し、就活エージェントに相談してみましょう。
2-6.友人に他己分析してもらう
一人で考えるのに行き詰まったら、友人に他己分析してもらうのも一つの方法です。
自分では「大したことではない」と思っていることでも、周りからするとなかなかできないことや輝かしい成果の場合もあります。
さらに、友人から意見をもらったり背中を押してもらったりすることで、自分の強みや自己分析の結果に自信がもてるようになるのもメリットです。
「私の強みって何だと思う?」「自己PRで◯◯について話そうと思うんだけれど、どうかな?」と友人に相談してみましょう。
2-7.適性検査からヒントを得る
適性検査により科学的に自分の強みを見つけるのも効果的です。
適性検査はたくさん種類がありますが、自分の強みを知りたいなら「適性診断AnalyzeU+」が特におすすめ。逆求人型サイト「Offer Box」に登録すると無料で受けられます。
適性検査で明らかになった自分の強みに対し、それを裏付けるエピソードは何か考えることで自己PRを作っていきましょう。
ここまでは、自己PRが書けないときの対処法についてお話してきました。
ただ、自己PRから人事が何を見ているかがわかっていないと文章が上手く書けませんよね。
そこで、東証一部上場企業での面接官である人事が自己PRで見ているポイントを、次章では伝授していきます。
3.人事が自己PRで見ているポイント3つ
人事が自己PRで見ているポイントを知らなければ、上手く自己PRを書けません。
人事が自己PRで見ているポイントは次の3点です。
この後の解説を参考にして、人事に刺さる魅力的な自己PRを書けるようにしましょう。
3-1.求める人物像とのマッチング
自己PRの内容が企業の求める人物像とマッチしているかは非常に重要です。
例えば、企業が求めているのが「チャレンジ精神のある人」であるのに対し、自分の慎重さや真面目さを伝えてもあまりよい評価は得られないでしょう。
自己PRの内容がどんなに素晴らしくても、求める人物像とマッチしていなければ採用されません。
求める人物像に無理に寄せたり嘘をついたりする必要はありませんが、選考前の段階で必ず確認し、伝えるべき内容が合っているか確かめるようにしましょう。
新卒採用担当者の豆知識④
求める人物像とのマッチングは選考を突破するためにも必要ですが、入社後自分らしく働くためにも重要です。
なぜなら「求める人物像」=「企業で評価される人材」だからです。
例えば、新規事業の拡大に注力している企業なら、挑戦意欲のある人材が評価され、そのような人材を新卒でも募集している傾向があります。
一方で、仕事が丁寧で正確な人材はそこまで求められておらず、入社しても高い評価を得られる可能性は低いでしょう。
したがって、自分の性格とは異なる人材を求めている企業だと、自分の良さが発揮できる環境が少ない上に高い評価も得にくいため、入社後楽しく働くことはできません。
選考突破かつ入社後の活躍のためにも、必ず企業の求める人物像を確認するようにしましょう。
3-2.自ら考えて行動する力
企業が求めているのは、物事に対して受け身な人ではなく自ら考えて行動できる人です。
社会人になると、与えられた環境の中で自ら問題を見つけ、その問題に対して主体的に解決する行動力が求められます。
したがって、即戦力となり得る資格や語学力よりも、自ら考えて何か問題を解決したエピソードをもとに主体性や行動力をアピールした方が人事から高評価を得られるでしょう。
新卒採用担当者の豆知識⑤
過去どんなに素晴らしい成果を出していても、取り組んだきっかけや動機が「なんとなく」や「周りに勧められて」といった理由だとマイナス評価に繋がります。
物事に対して受け身な人は、入社後「指示待ち人間」になってしまう恐れがあり、今後の成長や活躍がイメージできません。
自己PRでは、何か問題を解決するために自発的に取り組んだことや、明確な目的をもった上で行動したエピソードを伝えていきましょう。
3-3.チームで働く力
協調性やコミュニケーション能力がなければ組織の中で活躍できません。チームで働く力も選考において重要なポイントです。
そのため自己PRで話す内容は、自分ひとりで完結する話ではなく、仲間やチームの目標のために努力したエピソードや、多くの人を巻き込んだエピソードが効果的です。
集団の中での行動力やリーダーシップを伝えることで、社会人としてのポテンシャルをアピールしましょう。
新卒採用担当者の豆知識⑥
自己PRにおいて、受験勉強やダイエットでの「向上心」や「粘り強さ」はあまり評価されません。
確かに努力する姿勢や成果は素晴らしいですが、企業が知りたいのは「自ら考えて行動する力」+「チームで働く力」=「集団の中での主体性と行動力」です。
受験勉強やダイエットなどの自分ひとりで完結する話だと、「自ら考えて行動する力」しか伝えられません。
一つのエピソードで「自ら考えて行動する力」と「チームで働く力」の両方を伝えられるように、部活動やアルバイトなどの集団の中での取り組みをアピールしましょう。
4.自己PRの例文と書き方のコツ
人事が見ているポイントはわかったものの、
「アルバイトは真面目にやっていたけれど、何か結果を残したわけではない…」
「部活動は一所懸命やっていたけれど、大会や試合で活躍した経験はほとんどない…」
と自己PRの内容に不安を感じている人は多いですよね。
自己PRは内容ももちろん大事ですが、実は、書き方を工夫するだけで、人事からの評価を大きく上げることは可能です。
そこで、この章では、自己PRの例文と書き方のコツを紹介していきます。
どれも何か特別な成果を出したエピソードではありません。
ぜひ例文を真似して自己PRを書いてみましょう。
4-1.【例文】取り組み姿勢でアピール
自己PRで伝えるエピソードは、結果よりも過程が重要です。
何を考え、どんなことに挑戦したのか、取り組み姿勢を伝えていきましょう。
<例文>
私は何事も妥協せず、常にベストを尽くす責任感の強い人間です。
大学1年生の秋から塾講師のアルバイトをしており、担当学生のために何ができるかを常に考えて行動してきました。
たとえば、勉強嫌いな生徒に対しては積極的にコミュニケーションをとり信頼関係を築くことから始め、成績が伸び悩んでいる生徒に対しては過去のテスト結果を分析し、その生徒専用の問題集を作成しました。
単なるアルバイトとしてではなく、一人ひとりの成長や夢に対して強い責任感をもち、自分ができる最大限のことを実行してきました。
社会人になってからも、常にベストを尽くして仕事に取り組みます。
新卒採用担当者の豆知識⑦
特別大きな成果を出したわけではないものの、一人ひとりの生徒と誠実に向き合う姿勢と、責任感の強い人柄が伝わってきます。
自ら考え行動を起こしており、具体的にどんなことを実施したかまで説明できているのもポイントです。
「入社後も真面目に仕事してくれそうだな」と、良い印象を与えられるでしょう。
4-2.【例文】動機や目的でアピール
特別大きな成果を残した経験がない場合は、なぜ取り組もうと思ったのか、動機や目的によって自己PRするのも効果的です。
動機を明確に伝えることで、自ら考えて行動できる人という印象を与えられます。
<例文>
私は目標達成のために必要なことは何か考え、自ら行動できる人間です。
私は大学1年生のときから、将来は営業の仕事がしたいと考えていました。
そのためお客様のニーズを汲み取る力やコミュニケーション能力を身につけようと、大学1年生の夏からアパレル店でのアルバイトを始めました。
初めは上手く接客できず苦戦しましたが、先輩の受け答えを真似し、商品知識を身につけることで、お客様からお褒めの言葉をいただく機会が増えました。
また2年目以降は、先輩から接客スキルを認めてもらい、新人アルバイトの教育も任せてもらえました。
目標達成のための実行力と、どんなお客様とも信頼関係を築ける営業力を貴社でも活かしていきたいです。
新卒採用担当者の豆知識⑧
こちらも特別大きな成果を残したわけではないものの、行動に明確な理由があることから目的意識の強さが伝わってきます。
また、将来を見据えて早くから行動する計画性や、スキルアップを目指す向上心も好印象です。
「苦手分野にも果敢に挑戦し、入社後さらに成長が期待できそうだな」と、高評価を得られるでしょう。
4-3.【例文】周囲との差別化でアピール
「部活動は頑張っていたけれど大会や試合にはほとんど出ていない…」という場合は、周囲との差別化をしてアピールしましょう。
部活動はプレイヤーとしての努力や成績以外にも、アピールできるポイントはたくさんあります。
他のメンバーと比較して「自分だからこそできたこと」や「自分しかやっていなかったこと」を伝えると、オリジナリティのある自己PRが書けますよ。
<例文>
私は、課題発見力と分析力に自信があります。
私はラグビー部に所属しているのですが、入部して半年ほど経ったときに他のメンバーよりも戦略を立てることや、他チームの分析が得意なことに気づきました。
そのためプレイヤーとして練習しながらも、他メンバーの練習風景を動画に撮ったり、強豪校やプロの試合を研究したりすることで、チームの練習メニュー改良に努めました。
その結果チーム全体の戦力アップに貢献でき、大学3年生のときにはリーグ戦で歴代最高の成績を収められました。
この課題発見力と分析力を活かして、貴社のマーケティング部門で活躍したいです。
プレイヤーとしてはあまり活躍できなかったものの、自分の長所を理解し、チーム全体のことを考え行動できる分析力と情況把握力が伝わってきます。
最後の一文で、自分の長所と志望部署で必要なスキルを繋げているのもポイントです。
「自分のことだけでなく組織全体のことを考えて行動できそうだな」と高評価を得られるでしょう。
4-4.書き方のコツ
自己PRは内容も大事ですが、書き方にもコツがあります。
以下の2点に注意して、魅力がより伝わる文章を目指しましょう。
(1). 結論から簡潔に書く
自己PRは、結論から簡潔に書くようにしましょう。
これまで紹介した3つの例文を見てみてください。どれも1文目で結論を述べているため、何を伝えたいのかが明確です。
逆に以下のような文章だと、何を伝えたいのか分かりづらく、採用担当者は読む気が失せてしまいます。
<悪い例>
私は大学1年生の秋から塾講師のアルバイトをしています。
生徒の中には、勉強嫌いで授業に積極的ではない生徒もいれば、勉強していてもなかなか成績が伸びない生徒もいます。
しかし生徒の成績を伸ばすために、一人ひとりに寄り添い、授業形式を変えることにしました。そしてその結果、担当の生徒の成績を伸ばすことができました。
貴社でも責任感をもって仕事に取り組みます。
仕事では、会話でのコミュニケーション力と同じくらい、文章でのコミュニケーション力も求められます。
メールでの連絡や資料作成において、ある程度の文章力がないと円滑な意思疎通が図れません。
そのためエントリーシートで結論ファーストではない文章を書いてしまうと、「文章でのコミュニケーション力が低い」と企業からマイナス評価されてしまいます。
結論から簡潔に書き、論理的な文章を目指しましょう。
(2). エピソードは具体的に書く
自己PRのエピソードは、相手がイメージできるほど細かく具体的に書きましょう。
数字を使って「毎日◯時間練習した」や「前年比◯%」など、努力の具合や成果の大きさを示すのも効果的です。
以下の例文のように誰にでも当てはまるような抽象的な表現をしてしまうと、他の学生との差別化ができず、個性や魅力が伝わらないので注意しましょう。
<悪い例>
私はお客様のニーズを汲み取る力やコミュニケーション能力に自信があります。
大学1年生のときからアパレル店でアルバイトしており、常にお客様が何を求めているのか考えて行動するようにしていました。
この接客スキルを活かして、貴社の営業部で活躍したいです。
面接であれば質問を通して深掘りできますが、エントリーシートの場合は書いてあることだけで合否が判断されます。
相手に分かりやすく伝えるため、そして自分の魅力を十分に伝えるためにも、具体的に書くことを心がけましょう。
5.まとめ
ここまで、自己PRが書けないときの対処法について解説してきました。
自己PRが書けない原因は、長所や魅力がないのではなく自分の強みを知らないだけです。
「自己PRが書けない…」と悩んでいるのなら、さっそく今回紹介した方法を試してみてくださいね。
あなたの就職活動がうまくいく事を心から祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。