【例文付き】看護師が円満に辞めるには?8パターンの退職理由&伝え方のコツを伝授

「退職したいけど、どう伝えたらいいの?」
「円満に退職できる伝え方が知りたい」

とお考えですよね。

結論から申し上げると、看護師が円満に辞めるには本音と建前を使い分けることが大切です。

看護師の退職はそれほど難しくありませんが、職場が慢性的な人手不足であったり、看護師の育成コストを考えると、引き止められる可能性がかなり高いからです。

本音を言うと引き止められたり、揉めたりすることがありますが、建前を上手く使えば、スムーズに辞めやすくなります。

そこで、この記事では元看護師の私が、退職の経験から学んだ円満に退職するためのコツを以下の流れでご紹介します。

  1. 看護師が円満に辞めるための退職理由8パターン&例文
  2. 知っておきたい退職理由の伝え方5つのコツ
  3. 事前に把握!看護師が退職する時の流れ
  4. 退職が決まってからの過ごし方のポイント

記事内ではすぐに使える退職理由の例文もご紹介しているので、実用的な内容を学ぶことができます。

この記事を読めば、退職理由の伝え方を知ることができ、円満退職に向けて具体的な行動を起こすことができるでしょう。

1. 看護師が円満に辞めるための退職理由8パターン&例文

退職理由の伝え方を工夫することで、看護師でもスムーズに退職ができます。

そのためには、本音と建前を使い分けることが大切です。

この章では、よくある退職理由10パターンを例文と共にご紹介していきます。

1-1. スキルアップ・キャリアアップ・他分野への転職

スキルアップ・キャリアアップ・他分野への転職は前向きな退職理由なので、受け入れられやすいです。

①スキルアップの場合

「ここで経験を積み、〇〇分野を深く学びたいと思うようになりました。そのため〇〇分野の専門病院に転職し、いずれは認定看護師を取得したいと考えております。そのため今年度をもって退職させていただきたいです。」

②キャリアアップの場合

「病棟での経験から、患者さんの生活に身近な存在になりたいと考え訪問看護に挑戦したいと思っております。そのため、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

③他分野への挑戦の場合

「ここでの経験から、看護師資格が活かせる他分野に挑戦したいと考えるようになりました。具体的には予防医療に興味関心があるので、企業看護師として働き知見を広げていきたいと考えております。そのため、〇月末で退職させていただきたいです。」

辞める理由だけでなく「前向きな理由で転職ができるのは、今の職場で育ててもらったから」という感謝の思いを伝えましょう。印象よく面談を終えられるだけでなく、上司から執拗な引き止めを受けずに済みます。

しかし、前向きな退職理由であっても、人手不足の職場では以下のように引き止められることがあります。

<よくある引き止め例>

  • 「今度〇〇の研修があるんだけど参加しない?費用は病院が負担するから」
  • 「今の職場でステップアップできるよう支援する」
  • 「部署を異動してもう少し経験を積んでからのほうが視野が広がる。転職はそれからでも遅くない」
  • 「〇〇分野に挑戦し院内初のキャリアモデルになってほしい」

上記のように引き止められても、いまの職場では理想のキャリア形成ができないことをハッキリ伝えましょう。

また「〇〇病院の〇〇分野に挑戦したい」と具体的な転職先の名前を出すと、既に転職活動を始めているニュアンスが伝わるのでおすすめです。

1-2. 結婚・妊娠・出産・育児

結婚・妊娠・出産・育児などのライフイベントで退職する場合は、やむを得ない状況であることをしっかり伝えましょう。
具体的な例文をご紹介します。

①結婚する場合

「私事ではありますが、この度〇月〇日に結婚することになりました。
結婚後も仕事を続けていくか悩みましたが、家庭に入り家族を支えてきたいという思いが強く、〇月末をもって退職をさせていただきたいです。」

②妊娠した・出産を控えている場合

「ご報告があり、この度妊娠をいたしました。出産予定日は〇月〇日なのですが、つわりにより体調がすぐれない日も多くあります。できることなら、産休・育休等を利用し仕事を続けたかったのですが、今のままでは他のスタッフに迷惑をかけてしまうため、退職をさせていただきたいです。」

③育児が理由の場合

「これまで職場の皆様にご配慮頂きながら仕事を続けてきましたが、育児と仕事の両立は体力的に難しく限界を感じております。家族で話し合いを重ね、こどもが小さいうちは子育てに専念したいので〇月末で退職させていただきたいです。」

ときどき、結婚や育児で退職することを良く思わない人もいます。

下記の例のように、経験則でアドバイスをしたり、引き止められることもあるようです。

<よくある引き止め例>

  • 「結婚しても仕事は続けておいた方がいい。今までのキャリアがもったいない」
  • 「産休・育休制度があるから、いつでも戻ってこれる」
  • 「退職は受理するけど、産むまでは働けるよね?」
  • 「こども産むなら、働いて貯金しておいた方がいい」

仕事と家庭のバランスは、個人の価値観やパートナーとの話し合いで決めるべきです。

周囲の反応を気にするよりも、ご自身が決めた選択に自信を持ちましょう。上司から強く引き止められても「個人的なことなので…」と押し切っても問題はありません。

1-3. 親の介護や家庭の事情

親の介護や家庭の事情による退職はやむを得ないと判断されやすく、退職までスムーズに進むケースが多いです。しっかりと事情を伝え、上司の理解を得ましょう。

親の介護や家庭の事情の場合

「実の母が脳卒中で倒れ、現在〇〇病院で入院しております。状態は回復していますが、麻痺が残るため今後は介護が必要になります。そのため、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

「家庭の事情で…」と濁した表現をするよりも、上記のように状況を端的に伝えたほうが、上司の理解は得られやすいでしょう。

ただ、退職に理解を示しつつも、なかには下記のような声かけをする上司もいます。

<よくある引き止め例>

  • 「他に介護の協力してくれる人はいないの?」
  • 「介護休暇を使いながら、仕事を続けることもできる」
  • 「外で仕事をしていたほうが、メリハリになる」

上司は退職に反対したいのではなく、あなたの身を案じている場合が多いです。

もしこのように声をかけられた場合は「退職は避けられないが周囲にサポートしてくれる人はいる」と伝えると、過度に詮索されずに済むでしょう。

1-4. 体調不良や病気などで療養が必要

体調不良や病気で退職することは、正当な退職理由として認められます。

病気や体調不良の場合

「以前から体調不良を感じており、〇〇病院に受診した結果〇〇と診断をされました。
このまま仕事を続けるのは難しく、周りの方々にも迷惑をかけてしまいますので、退職をさせてください。」

注意していただきたいのが、今の職場が体調不良の原因である場合、上司から引き止められる確率がかなり高いということです。

<よくある引き止め例>

  • 「一度休職して、体調が回復したら戻ってくるのはどうか」
  • 「こうなるまで苦しんでたのね。話しを聞かせてくれない?(そのまま退職を先延ばしされる)」
  • 涙ぐみ、共感してくれようとしてくれる。

体調不良で判断力が低下した状態で面談すると、こうした上司の対応に決心が揺らいでしまうこともあるでしょう。その場の雰囲気に流されないように、事前に医療機関を受診し診断書を提出するのがおすすめです。

また「体力的に厳しくてこのまま残っても皆さんに迷惑をかけてしまう」といった断りを入れると、しつこい引き止めを避けられるでしょう。

1-5. パートナーの転勤に伴い引っ越しをする

パートナーの転勤に伴う引っ越しで退職する場合はそのまま伝えて差し支えありません。

パートナーの転勤に伴い引っ越しをする場合

「このたび、パートナーが仕事の都合で転勤することになり、ついていくことにいたしました。通勤の関係上、仕事を続けることが難しいので〇月末をもって退職をさせてください。」

上司によっては、下記のようにプライベートを詮索する人もいるかもしれないので、事前に心構えをしておいたほうが良いでしょう。

<よくある引き止め例>

パートナーと恋人関係の場合

  • 「いつ結婚するの?」
  • 「結婚するかどうか決まっていないのに、引っ越しして大丈夫?」
  • 「入籍はいつなの?結婚式は挙げるの?」

既にパートナーと結婚している場合

  • 「どこに引っ越すの?」
  • 「引っ越しても、〇市なら通勤できるんじゃない?」
  • 「〇〇さんは、片道2時間かけて通勤してる。あなたにもできるんじゃない?」

こうした質問の中には、答えたくないこともあるでしょう。上司には「まだ決まっていません」「パートナーと話し合い中です」と伝え、退職の意志を変えずに伝えましょう。

1-6. 他職種への転職

他職種への転職が理由で退職する場合、転職先によっては理解が得られないこともあります。

看護師資格を活かせる仕事であればそのまま伝えて問題ありませんが、看護師とは関係のない職種に転職する場合は、キャリアアップやスキルアップなど建前上の理由を伝えることをおすすめします。

多職種へ転職する場合

「ここでの経験を踏まえ、以前から興味のあった保育園看護師への転職を考えています。夜勤がない職場に転職し、小児看護に関する学びを深める時間を確保したいと考えているので、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

他職種への転職は隠すことではありませんが、下記のように引き止められ退職交渉が難航するケースもあります。時間をかけずに退職したい方は、本音と建前を使い分けたほうが堅実でしょう。

<よくある引き止め例>

  • 「看護師を続けていた方が、安定して働ける」
  • 「病院以外で働くと、福利厚生とかが充実していないから損するよ」
  • 「看護師以外の仕事をしても、看護師に戻ってくる人だっている。辞めないで続けた方が良い」

1-7. 人間関係・労働環境・給与などの不満

人間関係や労働環境、給与など今の職場に不満があって辞める場合、どう伝えるか悩む方もいるでしょう。

これらの理由の場合、基本的には、不満は伝えず建前の理由を伝えることをおすすめします。なぜなら、不満をそのまま伝えてしまうと、「改善するから辞めないで」と言われ辞めにくくなったり、トラブルに発展して辞めるまで過ごしにくくなってしまうからです。

具体的な伝え方と例文をご紹介します。

<具体的な伝え方>

  • あれこれ理由を付ける必要はなく「〇〇だから、辞めます」と端的な言い方をする。
  • 詳しく聞かれたら、一言二言で簡潔に答えるようにする。
  • 今の職場では叶えられないことを理由にすることで、退職交渉が長引かないようにする。

おすすめの退職理由は「キャリアアップ」「働き方を変える」「業務内容を変える」ことです。

①キャリアアップを理由にする場合

「ここでの経験から急性期医療についてしっかり学びたいと考え、ERを併設する〇〇病院に転職しキャリアアップしたいと考えております。そのため、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

②働き方を変えることを理由にする場合

「病棟で3年経験を積みましたが、夜勤や残業が続くと体調を崩してしまうため、転職を考えております。今後は日勤のみの職場で働く予定なので、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

③業務内容を変えることを理由にする場合

「これまでの手術看護の経験を活かし、以前から興味のあった美容系のクリニックへの転職を考えております。そのため、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

一見、建前の理由を伝えるのは不誠実だと思うかもしれません。

しかし、職場側からすると、退職交渉に時間がかからないほうが人員配置を考える余裕ができるというメリットもあるのです。職場に迷惑をかけたくない方こそ、建前の理由を貫くことを推奨します。

1-8. 看護観や業務内容のミスマッチ

看護観や業務内容のミスマッチで辞める場合も、建前の理由を伝えることをおすすめします。

そもそも、看護観のミスマッチは個人の価値観に左右されるため、上司に理解されにくく、「もっと経験を積んで視野を広げるべき」と言われ退職交渉が難航する可能性があります。

また、ミスマッチを言語化することで、職場への批判に繋がることもあります。

これらのことから、円満に退職するのであれば建前の理由を伝えたほうが良いでしょう。

看護間や業務内容のミスマッチの場合

「病棟の経験を通して、今後は〇〇分野に挑戦し知見を広げていきたいと考えております。そのため、〇月末をもって退職させていただきたいです。」

退職交渉で詳しい理由を聞かれても、今の職場では叶えられないキャリアや働き方があることを強調すると、詮索をされずに済むはずです。

2. 知っておきたい退職理由の伝え方5つのコツ

看護師が退職するのはさほど難しくありませんが「できれば円満に退職したい」「なるべく時間をかけずに辞めたい」と思う方も多いでしょう。

そこで本章では、看護師が退職理由を伝える時に知っておきたい5つのコツをご紹介します。

順番に見ていきましょう。

2-1. 心の整理をして退職の意志を固めよう

退職を決めたら、まずは心の整理を行い退職の意志を固めましょう。

最初に考えをまとめておくと、他人の意見に左右されることなく退職を進めることができます。そのためには、辞めたい理由をしっかり分析することをおすすめします。

具体的には、以下の4つを意識して分析を行いましょう。

  • なぜ辞めたいと感じるのか
  • どうしたら満足できるのか
  • 今の職場で改善できるか
  • 今の病院(会社)で改善できるか

これらのポイントを見つめ直すことで、上司に引き止められた時も決心がブレずに話しを進めることができます。

紙とペンを用意し記載しても構いませんが、『仕事辞めたい!8つの理由別に最高の決断をするための全知識』では、専用のワークシートをご紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

2-2. 退職の意志を伝える順番に注意しよう

退職を伝える時は、必ず直属の上司(病棟であれば師長)から先に伝えましょう。

具体的には、

  1. 直属の上司(師長)
  2. お世話になった先輩
  3. 仲の良い同期や後輩

の順番で伝えるべきです。

伝える順番を意識するだけで、退職日までの過ごしやすさが変わってくるので、このコツはしっかりと押さえておきましょう。

伝える順番を間違えると、思いがけないトラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。

2-3. 退職を決めたら早めに伝えよう

退職を決心したら、なるべく早めに伝えましょう。

伝えるタイミングは、以下の3つの中から一番早いタイミングで伝えると揉めずに退職できます。

  • 就業規則で決められた期日(2~3カ月前に規定されている職場が多い)
  • 次の転職先が決まった時点
  • 上司との定期面談の時

「あまり早く伝えると、辞めるまで気まずい」と心配になるかもしれませんが、早めに伝えたほうが希望の時期に退職しやすいのです。

なぜなら、同じ時期に退職する看護師が多い場合、申し出が遅いと希望通りの時期に退職ができなくなることもあるからです。また、民法では「退職は14日前までに申し出れば可能」と規定されていますが、シフト勤務である看護師が実行すると周囲に迷惑をかけてしまいます。

以上のことから、退職は早めに伝えることを意識しましょう。

2-4. 必ず対面で伝えよう

退職の意志を伝えるには勇気がいりますが、必ず対面で伝えることをおすすめします。

なぜなら、対面のほうが相手に誠意が伝わり退職を受け入れやすくなるからです。逆に、電話やメール等で退職を伝えるとマナー違反とみなされるため、注意しましょう。

対面で伝える時は事前にアポイントメントをとり、面談の日程を設けるようにしましょう。

場所は上司から指定されることもありますが、個室やドアのある部屋で行ったほうが話しやすくなります。

2-5. 引き止められたら、日を改めよう

上司に引き止められたら「一度考えさせてください」と伝え、日を改めたほうが賢明です。

なぜなら、上司からの説得で決心が揺らいだままでは、納得した答えを出すことが難しいからです。

また、上司は引き止めにより本当に退職したいのかを確かめようとしています。押し切られそうになったら、一度場を改めましょう。

そもそも引き止めにあわないようにするためには

  • 最初から「辞めます」とハッキリ意思表示を行う
  • 「実は退職を考えているのですが…」など、相談をもちかけるような言い方はしない。

しつこく引き止められた時は『受容&譲らない姿勢』を意識して会話をすると、相手のペースに巻き込まれずに済みます。

<それでもしつこい引き止めにあった時の対処法>

例:上司から「辞めるなんてもったいない」「あなたのためを思って言っている」と言われた。

  • 受容
    「そこまで考えてくださり、ありがとうございます」
    「私のことを思ってくださり、光栄です」
  • 譲らない姿勢
    「ここまで育てて頂いたからこそ、看護師としてステップアップしたいと思えるようになりました。退職に関しては申し訳ありませんが、新しい環境で成長した姿を〇〇さん(上司)にもいつか見て頂きたいんです。」
    「ずっと挑戦したかった分野があって、ご縁があり採用が決まりそうなんです。」

このように、退職交渉が難航した場合は、一度相手の思いを受容してから切り返すことが大切です。
ぜひ参考にしてみてください。

3. 事前に把握!看護師が退職する時の流れ

退職までの流れを事前に把握しておくと、退職までにどう行動すべきか確認することができます。

この章では、看護師が退職する時の流れをご紹介します。

職場によっては必ずしもこの順番通りにいくわけではありませんが、一般的な流れとしてご参考になさってください。

step1. 上司に退職の意志を伝える

まず、直属の上司(病棟なら師長)に退職の意志を伝えましょう。

退職の意志を伝える時は、既にお伝えした伝え方の具体例やコツを参考に伝えるのがおすすめです。

上司から退職の承諾が得られたら、次のstepに進みます。

step2. 上司と相談の上、退職日を決める

退職の承諾が得られたら、上司と相談し退職日を決定します。

退職日は就業規則に基づいて決める職場もあれば、人員補充のタイミングで退職するよう勧められる職場もあります。

シフトの都合もあり、必ずしも希望通りの日程で辞められる訳ではないので、注意しましょう。

しかし、転職の準備や引っ越しなどの事情がある方は、事前に伝えておくと融通が利くこともあります。なかには、最終勤務日の後に有休消化をさせてくれる職場もあるので、事情がある方は相談してみるとよいでしょう。

step3. 退職に伴う手続きを確認する

退職に伴う事務手続きは、担当者に確認し期日を守って行いましょう。

一般的には、社会保険・住民税・源泉徴収票などの手続きが必要になってきます。また、勤続年数に応じて退職金が支払われる場合は、合わせて確認をしましょう。

制服や名札、シューズなどの返却物がある場合は、返却日や場所の確認も忘れず行いましょう。

関連記事:退職の手続き|充実の図解でわかる効率的に行うための全知識

ste4. お世話になった先輩や同僚に直接退職の意志を伝える

上司との退職交渉が終わったら、お世話になった先輩や同僚に退職の意志を伝えましょう。

周囲にしっかり報告をすることはマナーであり、周囲に義理を通すことにもなります。

職場のスタッフ全員に公言する必要はありませんが、こうした気遣いをしておくと、退職するまでの過ごしやすさも変わってきます。ぜひ、忘れずに行いましょう。

step5. 仕事の引継ぎを行う

仕事の引継ぎは、後任者に迷惑がかからないように余裕をもって行いましょう。

看護師の場合、日々の業務に関しては申し送りやカンファレンスで情報共有を行っているため、引継ぐことはポイントを絞って伝えるべきです。

引継ぎ内容の例

  • 受け持ち患者に関すること(サマリの記載と提出、患者さんへの挨拶など)
  • 看護研究(チームで研究している場合は、チームメンバーへの引継ぎ)
  • 委員会業務
  • 主催した勉強会の資料整理
  • 他職種との関わりで共有すべきこと(連絡先や名刺など)

引継ぎはノートやファイル、データなどを利用し、後任者にわかりやすい方法で行いましょう。作成した資料を渡すだけではなく、必要に応じてポイントを口頭で伝えるのも大切です。

step6. 退職する

必要な手続きや引継ぎを終えたら、退職日当日まで誠意をもって仕事を行いましょう。

退職が決まったからと言って、仕事で手を抜くことは禁物です。

退職日当日の流れのイメージは、下記をご参考になさってください。

  • 出勤後、上司にひとこと挨拶をする。
    (例「本日で退職します。最後までしっかり仕事させていただきますので、よろしくお願いします。」)
  • 通常通り勤務をする。
  • 退職前のスピーチを求められたら、1分程度で感謝の思いを伝える。
  • 事前に退職日に行う職場の慣例がないかを確認し、実践する。
    (例 休憩室に菓子折りを置く、医師にも挨拶に行く など)

関連記事:仕事を辞める時の準備と流れ|会社を辞める前に知っておくとためになる情報を総まとめ

<転職活動は退職を決めた時点から始めよう>

転職活動は退職を決めた時点で始めると、スムーズに転職ができます。
実際に、当サイトが転職経験のある看護師100人を対象に行ったアンケートでは、約半数が「転職活動に1ヶ月~3ヶ月かかった」という結果が得られました。
退職が決まってから行う手続きや引継ぎを考えると、退職を決めた時点で転職活動を始めるのがベストだと言えます。

4. 退職が決まってからの過ごし方のポイント

退職が決まってからの振る舞い方を知っておくと、退職日当日まで穏便に過ごすことも可能です。

この章では、退職が決まってからの過ごし方を4つのポイントに分けて解説します。

4-1. 真剣に仕事に取り組む

当然のことですが、退職が決まってからも仕事には真剣に取り組みましょう。

適当な仕事をすると、思わぬミスやトラブルを招く可能性があるからです。また、適当な仕事をしている姿は、周囲にとっても気持ちの良いものではありません。

仕事中は、目の前に業務に集中しましょう。

4-2. 引継ぎはしっかり行う

3章でもご紹介しましたが、引継ぎはしっかりと行うことが大切です。

退職後に後任者に迷惑がかかることのないように、引き継ぐべき業務をリストアップし、ノート・ファイル・データなどを利用して引き継ぎましょう。

また、業務内容によっては個人ではなくチーム全体に引き継いだ方が良い内容もあるかもしれません。判断に迷う場合は、先輩や同僚に確認しながら行うようにしましょう。

4-3. 患者さんに挨拶する場合は上司に確認してから行う

患者さんへの挨拶は、上司に確認してから行いましょう。

なぜなら、職場によって患者さんに挨拶を推奨する職場もあれば、そうではない職場もあるからです。

たとえば、入退院の激しい病棟では患者さんの入れ替わりが激しいため、あえて挨拶する必要はないでしょう。また、精神疾患やその疑いがある患者さんに対して、看護師の個人的事情を話すのはNGとしている職場もあります。

一方で、長期入院の患者さんが多い病棟では、患者さんに挨拶するように上司が促す場合もあります。いずれも、規則で認められている訳ではないので上司に相談するのが賢明でしょう。

4-4. ネガティブな反応は気にしない

退職に対してネガティブな反応をされても、気にしないほうが良いです。

残念ですが、どれほど配慮をしたとしても、退職に対してネガティブな反応をするひとはいるのです。

実際に、以前筆者が勤めていた職場では、退職者に対して以下のようなネガティブ反応をするスタッフがいました。

  • 真っ向から否定する:「ここまで育てたのに退職するなんてありえない」
  • 詮索してくる:「どうして退職するの?必要あるの?」
  • 突き放す「退職するなら、もう何も教えなくていいよね」
  • 諭す:「今からでも遅くないから、考えなおしたら?」
  • 情に訴える「頼りにしてたのに…辞めないで」

なかには、退職の意志が揺らいでしまうような反応もありますが、気にする必要はありません。あなたがよく考えた上で退職を決めたのなら、ご自身の判断に自信を持ちましょう。

まとめ

看護師が円満退職をするためには、本音と建前を使い分けて退職理由を伝えることが大切です。

この記事でご紹介した退職理由の例文やコツを実践すると、円満に辞めることも可能でしょう。

また、転職を考えている方は退職を決めた時点から転職活動を始めるのがおすすめです。

退職理由を転職先に伝える時のコツは『看護師の本音の転職理由ランキングこちら|面接で好印象を与える伝え方&例文を紹介』をご参考になさってください。

あなたが円満に退職できるよう、祈っております。