看護師の仕事はストレスだらけ!プレッシャーの原因とストレス解消法

「職場の人間関係がストレス…」
「仕事のプレッシャーが大きくて、つらい…」

看護師というストレスフルな職に就かれている方の中には、このような悩みを持たれているかたも多いのではないでしょうか?

私は転職エージェントとして、これまで様々な看護師の方々にお会いしてきました。

その中で感じるのは、独特の人間関係や人の命を扱う責任の重さからとてつもないストレスを抱えてしまった結果、心身に影響を及ぼしてしまう方はとても多いということです。

そこでこの記事では、看護師のストレスの原因やその対処方法について、ご紹介していきます。

  1. ストレスで辞めたいと悩む看護師さんの相談事例
  2. まずはセルフチェックでストレス度合いを把握しよう
  3. 看護師がストレスを感じる原因8選
  4. 看護師特有のストレスを感じたらまずやってみたい解消法4選
  5. 最適なストレス管理法=ストレスコーピングの実践

この記事が皆さんのお悩み解消のために、少しでも助けになれば幸いです。

1. ストレスで辞めたいと悩む看護師さんの相談事例

ストレスは誰でも、自分自身に溜め込みたくはないものですが、毎日必死に仕事をしている看護師さんの中には、ストレスが起因して心身に影響が出てしまった人も少なくありません。

ストレスを溜めたままにしておくと、以下のような悪影響を及ぼすこともあります。

ストレスを溜め続けると・・・

  • 自分の身体に対する影響を与える
    (例:体重が15キロ増えてしまった)
  • 自分の精神に対する影響を与える
    (例:何にもやる気がなくなってしまう)
  • 普段の生活に支障が出る
    (例:もともと朝が強かったのに、全く起きれなくなってしまった)

この章では、私が過去に転職志望者として面談に来られた看護師の方々の事例をいくつかご紹介します。

事例1. 都内の病院に勤めるAさんの場合

病院勤めの看護師の方は特にストレスを感じることが多いようです。

なぜならの病院は巨大な組織として出来上がっており、組織における人間関係が政治的な側面もあって非常に難しいからだと思われます。

また、訪れる患者さんも非常に多く、仕事に対するプレッシャーも非常に大きなものになるようです。

私のところに転職相談にいらしゃったAさんがまさに病院での仕事に感じるストレスに悩まれていたようでした。

口コミ・評判

病院勤務の Aさん( 3年目 )
 

看護師3年目です。都内の〇〇大学付属病院で働いています。

先輩看護師との人間関係にうまくいっていない、というのが正直なところです。

自分のミスも人に押し付けて来て、私も何度も被害に合いました。

それでも先輩の言うことは絶対なので、私もいつも謝ってばかりいる、そんな状況です。

毎日朝起きて仕事に行くのが辛くて、ストレスで押し潰されそうです。

もともと朝は強くて、忙しい時に5時に起きることももそんなに苦ではなかったのですが、最近は6時に起きるのも辛くて、ギリギリに出勤している毎日です。

最近は、ストレスのせいか、帰りもただでさえ遅いのにコンビニによってお酒とおつまみを買ってきて飲んでしまったり、友達との飲みの時にもいっぱい飲んでいっぱい食べてしまいます。

それもあって、入職時と比べて15キロも太ってしまいました

とにかくストレスのせいで自分自身の心と体にこんなに影響が出るなんて耐えられなくて、まずは環境を変えたいと思ってご相談に来ました。

彼女は後に地元(地方)の町のクリニックに看護師として転職することになり、同僚の方々ともうまくいっていて、毎朝早めに出勤しては事前準備にも励んで周りの看護師さんやお医者さんからも非常に感謝されているということです。

悩まれていた体型についても元通りになり、ついには御結婚されるにまで至ったと連絡を頂きました。

それでは、この病院に残ったままでのストレス対処は出来なかったのか、そもそもストレスをどうして感じてしまったのか。

事例2. 郊外クリニックに勤めるBさんの場合

今度は郊外のクリニックに勤めるBさんの事例をご紹介します。

病院ほどでは無いにせよ、どうやら町のクリニックでもやはりストレスは感じるとのことで、私のところに転職相談にいらっしゃいました。

口コミ・評判

クリニック勤務のBさん( 1年目 )
 

看護師1年目の新人です。

私は〇〇市内の〇〇クリニックに勤めております。

一緒に働いている先輩やお医者さんの先生たちもすごくいい人達です。丁寧に教えてもくれますし、仕事終わりにご飯にも連れて行ってくれて、悩みも聞いてくれます。

ですが、私が向いていないのかミスばかりをしてしまって、いつも先生達に迷惑をかけてしまっています。

あまりにもミスが多くて、普段は温厚な先生にも怒られてしまうことも起きてしまいました。

私もなんだか塞ぎこんでしまい、本当に大事な患者さんのことも考えられなくなってきてしまいました。

患者さんよりも自分の仕事が早く終わることを優先的に考えてしまって、閉院直後に来られた患者さんも追い返してしまいそうになったこともあり、又それについて先生に怒られてしまいました。

追いつめられてパニックになってしまったのだと思います。

「新人なのだからミスするのは当たり前」と言われますが、流石に今の職場にいるのは苦しくなってきました。

最近は、好きだった映画や音楽にも興味がなくなってしまい、ボーッと家でテレビを見ているようになっていまいました。

ある友達から「環境を変えてみるのもいいんじゃない?」と言われ、今回伺いました。

私はこの方はまだ今のクリニックでもやっていく価値があるというふうに感じました。

と言うのはよくよく聞いてみると、そのクリニックの先生もあえて厳しくご指導されているように感じたからです。

私はBさんにはストレスの捉え方も重要なんだということを申し上げました。

結果、Bさんはクリニックで立ち直ることができ、今でも先生からは感謝されるようになったとのことでした(この件について、同クリニックの先生には一切事情は伝えなかったことは言うまでもありません)。

事例3. 地方の中堅病院に勤めるCさんの場合

次に、地方病院から上京するために相談にいらしたCさんの事例をご紹介しようと思います。

口コミ・評判

地方病院勤務のCさん( 4年目 )
 

〇〇県のの病院で看護師を4年やっております。

地方の病院ということもあって、圧倒的に看護師の数が足りていないこともあって、一人あたりの業務量がとても多いです。

いつも夜中まで残って仕事をしているという状況で、患者さんを助けなければならないという責任の重さからストレスをいつも感じています。

そのせいで、友達と会って遊ぶことも減ってしまい、たまに友達と会う機会でも仕事のことが気になって楽しむことが出来ません

先日は、仕事に向かう途中にも車を運転していて事故を起こしてしまいました。

幸いにも大きな事故にはなりませんでしたが、相手からは怪我をして医者からの診断書を警察に提出したことから人身事故になってしまいました。

今の病院で人が悪いということはありませんが、とにかく今の自分では仕事を処理しきれません

このままではもっともっとミスをしてしまいそうで大きな問題になる前に、別のところに転職したいです。

この方は仕事量の多さ、そして看護としての責任の重さからストレスを感じているとのことでした。

私は看護師とは別の仕事を勧め、結果としてMRへ転職することになりました。

というのも、ご本人は看護の仕事が好きで、医療には関わっていたいとの要望が強かったためです。

2.まずはセルフチェックでストレス度合いを把握しよう

多くの看護師さんが、患者さんへの看護と毎日の業務に向き合いながら、ストレスに悩まされています。

責任感を持って仕事をされていることは理解しますが、ご自身にストレスが溜まり続けると、やがて限界を迎えてしまい、看護師の仕事自体を続けられなくなってしまう可能性だってあるのです。

ストレスによる辛さを感じている看護師さんにまずおすすめしたいことは、セルフチェックでストレス度合い把握することです。

ストレスや疲労蓄積度をセルフチェックする方法

厚生労働省は、働く全ての人に向けて、こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトを運営しています。

ここでは、職場のストレスや、疲労の蓄積度をセルフチェックできるコンテンツなど、今の状態を客観的に把握するために役立つ情報が掲載されています。

中でも「5分でできる職場のストレスセルフチェック」は簡単な質問に4択で答えていくことで、ご自身のストレス状態を知ることができるものです。

実際にストレスチェックをやってみると「思っていた以上にストレスを抱えていた…!」と気付く人も多いため、まず取り組まれてみてはいかがでしょうか。

5分でできる職場のストレスセルフチェック
https://kokoro.mhlw.go.jp/check/

疲労蓄積度セルフチェック
https://kokoro.mhlw.go.jp/fatigue-check/worker.html

3.看護師がストレスを感じる原因8選

多くの看護師さんは、さまざまなところからストレスを感じています。

  1. 上司や同僚との人間関係が悪い
  2. 多忙すぎて、ワークライフバランスが取れない
  3. 「充分な看護ができていない」と不安に感じる
  4. 人の命を預かる責任が大きく、プレッシャーに感じる
  5. 業務量と給料が見合わない
  6. 患者や家族からのハラスメントがひどい
  7. 業務に関して医師と衝突することが多く疲れる
  8. 感染症への不安

一つずつご紹介します。

原因1.上司や同僚との人間関係が悪い

看護師として働くうえでストレスと感じることの代表とも言えるものが、上司や同僚との人間関係が悪いことです。

約90%が女性という看護師の職場は、同時に女性特有の難しさもあります。

ミスが絶対に許されない現場であることで、指導が厳しくなりやすく、人間関係に摩擦が生まれやすいのです。

指導の一環だったとしても「つらい…」と感じてしまう人も多く、同僚や先輩に苦手意識を持ってしまうこともあるでしょう。

看護の現場では、同僚との連携は必須ですから、人間関係での摩擦には敏感になりやすいと言えます。

原因2.多忙すぎて、ワークライフバランスが取れない

あまりの多忙さから、ワークライフバランスが取れないことがストレスとなる看護師さんもいます。

看護師の職場では、常にやるべきことが多く、毎日の仕事をこなすことで精一杯になりがちです。

更に夜勤ありの職場の場合、自身の体調管理も大切であるため「貴重な休みなのに寝て終わった…」という話もよく聞きます。

座る暇もないくらいの忙しさや不規則な勤務帯、苦手な上司や先輩と過ごさなくてはならないストレスが掛け算となった結果、ワークライフバランスが取れないと悩む看護師さんは多いのです。

原因3.「充分な看護ができていない」と不安に感じる

自分は充分な看護ができていないのではないか、と不安に感じることがストレスとなる看護師さんもいます。

看護師としてのスキル不足や、職場の人手不足による過密スケジュールなどが原因となり、「看護が足りないことで、患者さんに負担をかけているのでは」という不安感が、ストレスとなってしまうのです。

特に人手不足が原因の場合、一人の看護師が原因ではないはずですが、人によってはその責任感の強さから、自分の力不足のせいだと抱え込んでしまい、自分を責めてしまうこともあります。

精神的なストレスが溜まり続けることで大きな疲労感に変わり、やがてうつ状態になってしまう看護師さんもいるほどです。

原因4.人の命を預かる責任が大きく、プレッシャーに感じる

看護師という職業がら、人の命を預かる責任の大きさがプレッシャーとなる人もいます。

医療従事者として働く医師や看護師は、人の命を預かる責任が大きい仕事です。

ただでさえ重大な任務であることは言うまでもありませんが、夜勤などの人が少ない状況下では、そのプレッシャーが日勤の何倍にも感じられてしまいます。

看護師としての業務の幅や知識が広がっても、その緊張感からはずっと解放されない…と悩んでいる人は多いです。

原因5.業務量と給料が見合わない

「毎日の業務量と給料が見合っていない気がする…」とストレスに感じる看護師さんもいます。

看護師の平均年収は483万円と、他の業種と比較して高めであるにも関わらず、給料が安いと感じる看護師さんは意外にも多いです。

先にお伝えした通り、看護師さんは命を預かる仕事であり、残業の多さや夜勤を含むシフトなどの体力的な疲労に加え、精神的な疲労も溜まりやすい傾向にあります。

このため、金額だけ見ると高めに見えても、責任の重さや身体への負担に見合う額ではないとストレスを感じることもあるでしょう。

原因6.患者や家族からのハラスメントがひどい

看護師さんの中には、患者やその家族からハラスメント受けている人もいて、ストレスになることは言うまでもありません。

ナースコールが押されたため様子を見に行くと無理な要望をされる、要望は聞けないと断ると叩かれる、暴れられるなど、患者から直接ハラスメントを受けることは当然つらいことです。

また、患者の家族から看護について罵られる、暴言を吐かれるなど、その内容が理不尽だと分かっていても、同じようなことが続くと、精神的に滅入ってしまうでしょう。

明らかに自分は悪くなくても、そのようなハラスメントを受けながら毎日仕事をしなくてはならない状況は、想像を絶するほどのつらさであると言えます。

原因7.業務に関して医師と衝突することが多く疲れる

業務の中で、医師と衝突することの多さを、ストレスに感じている看護師さんも多いです。

患者さんへの責任感と仕事へのプライドから、治療方針に関して医師と意見が食い違うことは多々あるでしょう。

また、看護師の意見を聞き入れようとしない医師も多く、雑に扱われていると感じてしまい、看護師さんの大きなストレスとなっています。

原因8.感染症への不安

昨今の感染症への不安から、多くの看護師さんがストレスを感じています。

新型コロナウイルス感染症をきっかけに医療の経営悪化や連日報道される感染者の数、発生地域などのニュースを目にし、将来への不安を感じる看護師さんは多いです。

コロナ患者を受け入れていない病院だったとしても、罹患する可能性は医療従事者ではない人よりも高いことは事実であり、多くの看護師さんが「看護師を辞めたいけれど、辞めたら生活できない…」と悩みながら仕事をされています。

精神的な負担が増えているのに年収が下がった職場も多く、看護師として働くこと自体がストレスだと感じている人は多いのです。

4.看護師特有のストレスを感じたらまずやってみたい解消法4選

毎日頑張っている看護師さんに向けて、ストレスを感じたらまずやってみたい解消法をお伝えします。

  1. しっかりと休養を取る
  2. 1日1分の瞑想を習慣化する
  3. 看護師の友人と話す
  4. 健康的な食習慣を心がける

すぐに出来るものばかりですので、ぜひやってみてください。

4-1.しっかりと休養を取る

看護師の仕事にストレスを感じたら、まずはしっかりと休養を取りましょう。

ストレスを感じたまま活動していると、後に心身ともに疲弊してしまい、ストレスをより感じやすくなってしまいます。

もしすでに大きなストレスを感じているのであれば、心身の疲れが溜まっている可能性があるでしょう。

疲労を回復し自律神経を整えるためにも、睡眠時間を確保するなどして意識的に疲れを取ることは欠かせません。

4-2.1日1分の瞑想を習慣化する

瞑想は、ストレス解消の手段として有効です。

マインドフルネス(今現在に意識を向けること)を実践する手段として、近年注目を集めています。

看護師として働いていると、失敗を引きずってしまったり、明日の苦手な上司と一緒のシフトが憂鬱になったりと、過去や未来のことを考えてストレスを増幅させてしまうことが多々あります。

そこで、過去・未来のことを考えすぎないようにする手軽な手段として、呼吸に意識を向けて心の状態を整える「呼吸瞑想」がおすすめできます。

呼吸瞑想のやり方

  • 背筋を伸ばして座る
  • 4秒間かけて息をゆっくり吸い込む(おなかを膨らませながら)
  • 8秒間かけて息をゆっくりと吐き出す(おなかをへこませながら)
  • 何か別のことを考えそうになったら即座に呼吸に意識を戻す
  • これを1~5分間繰り返す

まずは1日1分から始めて、習慣化させてみましょう。

4-3.看護師の友人と話す

看護師をしている友人と会話をすることも、ストレス解消におすすめする方法です。

看護師のストレスは看護師にしか分からない場合も多く、同僚や看護学校時代の友人と共有することで、悩んでいるのは自分だけではないと感じることができます。

そもそも愚痴を言うことは好きではない、具体的な解決策を求めているわけではないなど、人それぞれ思うことがあるかもしれません。

しかし、「人に話す」ということは、自分の中にたまっているガス抜きの役割が果たされるため、それだけでも立派なストレス解消法となるのです。

今の状況をアウトプットするだけで楽になることは多いですから、まずは信頼できる人を選んで、話をしてみると良いでしょう。

関連記事:
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4-4.健康的な食習慣を心がける

ストレスが溜まると暴飲暴食をしてしまうという方も多いかもしれませんが、ストレスを感じたときこそ、健康的な食習慣を心がけてください。

偏食による栄養バランスの崩れや、消化器官の不調が、さらにストレスを増大させる可能性があるからです。

ストレス解消に効果のある栄養素と、それを含む食べ物を以下にまとめしたので参考にしてみてください。

ストレス解消におすすめの食べ物

  • トリプトファンとビタミンB6(セロトニン=幸せホルモン)
    • 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)
    • 大豆製品(豆腐、味噌、納豆)
    • 赤みの魚
    • バナナ
  • ビタミンC
    • 果物(キウイ、イチゴ)
  • ポリフェノール
    • チョコレート
    • 赤ワイン(適量)
    • コーヒー(適量)
  • カルシウム
    • 牛乳、チーズ
    • 魚介類(エビ、イワシ)

5.最適なストレス管理法=ストレスコーピングの実践

ここでは、最適なストレス管理法として、ストレスコーピングの実践についてお伝えします。

一般的に、ストレス反応が発生するまでのプロセスは、下記の通りです。

ストレス発生のプロセス

これを見ると、ストレス対処をするのは、「きっかけとなる出来事であるストレッサーの発生」「その出来事に対して自分がどのように感じたかという自己評価」を経てから行うものになります。

それでは具体的にどういったストレス対処法になるのか、次にご説明します。

5-1. ストレスコーピングの進め方4ステップ

ストレスコーピングの進め方

(1) まずはストレス反応を鎮める

ストレス反応が発生したら、まずはそれを鎮めましょう。

上記でもご説明したように、ストレス反応とは、ストレスに対する対処をした結果、自分の心身に現れるものです。

ストレスを感じたら、自分のストレスコーピングを知るために、まず冷静に考える時間が必要となります。

そのためにも「反応を抑える」というプロセスから始めていきましょう。

それでは具体的にどういったものでしょうか。

Aさんの場合

例えば1章でご紹介したAさんの場合に出てきた反応としては「15キロも太ってしまった」ということがありました。

こういった反応の原因がストレス状態にあるわけですが、「15キロ太った」こと自体に対しては別の対処方法があります。それは例えば「運動をすること」です。

それで実際に運動をして痩せ始めると、今度は自信がついてきます

自信がついてくると、自分がストレスを感じていた状況を冷静に振り返ることが出来ます

Bさんの場合

Bさんの場合であれば、ストレス反応は「何にも興味が持てなくなってしまった」ということでした。

ではまた新たに何かに興味を持つにはどうすればいいか。

もちろん方法は様々ですが、Bさんが実際に取った行動は友達と会って会話をすることでした。

まずは人に会って話してみる、そうすると様々な話題が出てきます。

仕事の話、ファッションの話、最近の恋愛の話、芸能人の話等、様々。

誰かが話題を切り出してきた時に、「なるほど、それって面白いのかも」ということは自然に思いやすいですよね。

(2) 対処の方向性を考える

実は、先に説明した「ストレス反応を鎮める」ということは実際にとても多くの方が取り組まれています。

具体的には、ダイエットのために運動を始める、女子会で友達と話すなどがそれに該当するのです。

ストレスへの取り組み方法(対処の方向性)は大きく次の2方向に分かれます。

  • ストレスの原因であるストレッサーを除去・軽減させる
  • 自分のストレッサーに対する評価を変える

(3) ストレッサーを除去・軽減させる

転職相談にいらっしゃった方々の選択は「ストレッサー除去」であったと言えます。

すなわち、職場での人間関係や業務量等のストレッサーを「転職」という選択によって除去するという選択を考えていたわけです。

もしくは院内異動を希望することも、ストレッサー除去の一つであると言えるでしょう。

(4) 自分のストレス評価を変える

最後は、自分のストレス評価を変えることです。

ストレス発生のプロセスの際にもご説明しましたように、斯様なストレス反応が発生するのはそもそも御自身のストレッサーに対する評価というのが起因しています。

例えば先の事例でのBさんは、自分自身がミスを重ねた時に「あぁ、自分がまたミスして迷惑をかけてしまった。自分が全部悪いんだ」と評価していたことが、ストレス度合いが大きくなった原因の一つです。

ここでは、ミスをすることが自分の欠点に気づけるとても貴重な体験なのだという発想をもつことが、より生産的だと言えます。

従って、「ミスをしてしまって私はダメだ」ではなく、「こんなにたくさん自分の改善点が見つかった!よりステップアップできる!」と考えてみてはいかがでしょうか。

5-2. ストレス・コーピングをする上での心構え

ここでは、ストレス・コーピングをする上での心構えとなる3ポイントをお伝えします。

(1)ストレスを溜め込まない

端的に言うと、ストレスを溜め込まないことが最も重要です。

溜め込む、と言うのは、ストレッサーを自分だけで評価し、自分だけでストレスを対処しようとしてしまうことです。

実はストレス発生に関しては、プロセスのどの段階においても、自分自身の考え方の特徴が影響しています。

このため、次にお話する、他人を巻き込んでいくことが重要となります。

(2)他人を巻き込む

次に、他人を巻き込むことは、ストレス・コーピングをするうえでとても大切です。

例えば、ストレッサーに対する評価でも、友達に相談してみると、起きた出来事についてどう思うかを聞くことが出来ます。

また、ストレス対処の初期段階としてストレス反応を鎮めるという観点でも、友達と飲みに行くということは他人を巻き込むことにもなるわけです。

このように、ストレス・コーピングにおいて「他人を巻き込む」ことは重要であると考えます。

(3)ストレスを回避するために転職するなら、余裕を持つことが大切

今の職場でのストレスを回避するために転職をする場合、慌てて次の職場を決めるのではなく、しっかりと余裕を持って行動しましょう。

譲れない条件を明確にし、変えたいことと変えたくないことを洗い出しする

まず、今の職場やこれまでの経験から、譲れない条件を明確にし、変えたいことと変えたくないことを洗い出すことが重要です。

転職すれば、今の仕事で感じているストレスから逃れることができますが、同時に変えたくない部分が変わってしまい、新たなストレスとなる可能性があるからです。

このため、転職をすると決めたら、変えたいことと現状維持したいことをはっきりさせておきましょう。

また、自分が希望する条件全てを完璧に叶える職場はなかなか見つからないため、条件に優先順位をつけておくと、迷ったときに役立ちます。

情報収集を万全に行う

譲れない条件などを洗い出したら、焦らず情報収集を万全に行いましょう。

ストレスが原因で転職をする場合、情報不足の状態で転職をすると、新しい職場でも同じストレスに悩まされるかもしれません。

とにかく早く転職して、今のストレスから逃れたいという気持ちは理解しますが、ここは一度落ち着いて、転職先候補の情報収集をしっかりと行うことがおすすめです。

ご自身で「ナスコミ」などの口コミサイトを覗いてみたり、転職サイトの担当者に職場の人間関係について尋ねたりと、多くの方法で情報収集すると良いでしょう。

情報は多ければ多いほど、ご自身が理想とする職場が見つかりやすくなります。

さいごに

この記事では、看護師さんのストレスへの対処法について解説しました。

今回ご紹介した事例や、自分に当てはまると少しでも感じたら、まずはご紹介したストレス解消法を試してみてください。

また、ストレスを解放するうえで、人に相談することはとても大事なことです。

「ストレスが解消されて、これからも頑張れそうだ」と感じるかもしれませんし、逆に「職場を変えるしかない」と決断に至るかもしれません。

皆さんの今後の大健闘を心から願っております。