
保健師への転職活動をしていると、
「志望動機はどのように書いたらいいのだろう」
「正直に給料が良いからとか書けないし、何を書くべきか分からない」
と困っていませんか。
志望動機は、「あなたがなぜ応募先の行政や職場で働きたいのか」あるいは「なぜ保健師として働きたいのか」を伝えるための重要な項目です。
書くべきことが分からないという方は、以下の手順に沿って考えれば、魅力的な志望動機を作り上げることができます。
- ステップ1.保健師に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする(特に未経験者)
- ステップ2.応募先の行政や職場の魅力に感じた点を言語化する
- ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える
この記事では、転職のプロとして数多くの選考書類を添削してきた私が、保健師転職の志望動機の書き方を例文付きで解説します。
- 保健師転職の志望動機で面接官が見極めているポイント
- 保健師転職の志望動機の考え方3ステップ
- 保健師転職の志望動機【志望先別の例文を紹介】
- 採用面接通過率アップ!志望動機をより魅力的に伝えるための5ポイント
- 保健師転職の志望動機のNGパターン
すべて読めば、書類選考・面接を突破できる志望動機が書けるようになるでしょう。
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1.保健師転職の志望動機で面接官が見極めているポイント
まずは志望動機を正しく書くために、志望動機を書く目的・意味を正しく理解しましょう。
企業の面接官は、応募者の志望動機から以下のようなことを知りたいと考えています。
そして、応募者の志望動機の内容をもとに、以下のように選考通過の可否を判断しています。
- 熱意や意欲は高いかどうか
- 業務や仕事内容を正しく理解しているか
- 応募者のやりたい仕事や理想の働き方が実現できるか
- 応募者の考え方や価値観が職場とマッチしているか
面接官は、「なぜ転職したいと思ったのか」を把握することで、双方にとってミスマッチが生じないか、を見極めて選考通過の可否を判断しているのです。
逆にいうと、以下の内容を適切に伝えられれば、魅力的な志望動機が出来上がると言えるでしょう。
志望動機で伝えるべきこと
- 熱意や意欲の高さを伝える
- 業務や仕事内容を正しく理解していることを伝える
- キャリアビジョンや理想の働き方を明確にし、それが応募先企業とマッチしていることを伝える
志望動機は「面接官が知りたいことを書く」という視点を常に意識しましょう。
2.保健師転職の志望動機の考え方3ステップ
「何を書けばいいか思いつかない」という方でも、以下のステップに沿って考えれば、難なく履歴書の志望動機欄を埋めることができます。
- ステップ1.保健師に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする(特に未経験者)
- ステップ2.応募先の行政や職場の魅力に感じた点を言語化する
- ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える
志望動機はいきなり考えるのではなく、事前の情報収集が重要です。それぞれ詳しく解説します。
ステップ1.保健師に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする(特に未経験者)
初めて保健師に転職される方は、働きたいと思った理由を明確にしましょう。
数ある仕事の中で、なぜ保健師を選んだのか、きっかけ・理由を伝えます。
保健師の仕事を選んだきっかけ・理由の例
- 予防医学の観点から、保健師の仕事に興味を持った
- 日本の医療費の問題について知るうちに、自分が力になりたいと思った
- 子供が健やかに育つ環境整備をしたいと思った
「保健師ならではの理由」が明確であれば、「長期的に働いてくれそう」という印象につながるため、ご自身の経験と結びつけて考えることがおすすめです。
ステップ2.応募先の行政や職場の魅力に感じた点を言語化する
次に、応募先の行政や職場の魅力に感じた点を言語化し、その職場だからこそ入職したい理由をアピールしましょう。
これは志望動機で最も重要な要素であり「応募先のどういった部分に魅力的に感じたのか」を具体的に伝えることで、志望度の高さを伝えられるからです。
待遇が良いや家から近いなどの理由は、「条件さえ良ければどこでも転職するんだな」と思われかねないため、避けましょう。
この企業だからこそ入社したい理由
貴施設であれば、自分が目指す■■という働き方ができると思いました。
応募先の情報収集には、以下の手段が有効です。
情報収集の手段 | 見極めポイント |
求人情報を読み込む | 事業内容 必要なスキル、経験 求められる人物像 |
利用者向けのHPをチェックする | 行政のホームページや提供情報 職場の環境やスタッフの雰囲気 具体的な仕事のイメージ、勤務先の規模 |
応募先の情報を集め、その事業内容や各行政ごとの方針などに即した内容を書くようにしましょう。
ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える
志望動機では、採用後の活躍について触れると、さらに魅力がアップします。
あなたを採用することで職場にどのようなメリットがあるのかを、経験や実績、キャリアビジョンを踏まえて伝えましょう。
また「保健師としてどのようなキャリアを歩んでいきたいか」といった具体的なビジョンを伝えることで、「しっかりと将来を見据えて考えたうえで応募した人」と高評価につながります。
保健師転職は「人柄・人物像」が伝わるエピソードが重要
保健師の転職では、保健師としてのスキルや経歴に加えて「人柄・人物像」が重視される傾向にあります。
これは、保健師が乳幼児から高齢者まで、さまざまな年代の人に接し、保健指導やカウンセリングを行うからです。
そのため「年代関係なく多くの人とコミュニケーションが取れそう」という印象を与えられる応募書類を作ることを重視しましょう。
保健師業界の転職で評価されやすい「人柄・人物像」の例
- ほがらかで明るい人柄
- 子ども好きであること
- 心の動きを察知する観察力
- 健康であること
- 継続するための根気と忍耐力
- 課題発見力と先見性を持っていること
人柄や人物像を示すエピソードを盛り込むと、魅力的な応募書類が出来上がります。
ここまでのまとめ
志望動機は以下の手順で考えるとスムーズに完成させられます。
- ステップ1.保健師に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする(特に未経験者)
- ステップ2.応募先の行政や職場の魅力に感じた点を言語化する
- ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える
3.保健師転職の志望動機【志望先別の例文を紹介】
この章では、志望動機の例文をまとめました。
ただし、例文をそのまま転用すると面接時にスムーズな回答ができなくなります。
あくまで参考程度にし、時間をかけてでもオリジナルの志望動機を作成するようにしましょう。
ご自身の志望先または興味のあるところからご覧ください。
保健所(行政保健師)
地域で暮らす方々の健康維持に貢献したい
病棟看護師として4年、訪問看護師として2年勤務をする中で、病気になられた多くの方や、退院後に自宅療養される方の看護をさせていただきました。
病気で苦しまれる多くの患者様を診ながら、病気になる前に普段の生活の中で予防の観点を持っていれば、病気にならずに済んだのではないかと感じています。そこで、行政保健師として地域の方の健康維持や予防活動をするべく、貴所を志望いたしました。
膨らみ続ける医療費の改善に寄与したい
病棟時代は、薬剤師さんの指示のもと、決まった時間やタイミングで患者さんに服薬指導をしていました。しかし、クリニックで勤務をした際、処方された薬が患者さんにきちんと飲まれてないことが多いという事実を知り、この状況を改善したいと思ったことが、保健師を目指したきっかけです。
日本でかさみ続ける医療費を削減するためにも、健康管理をすることが当たり前の世の中になり、社会全体の損失を減らすことに貢献したいと考えています。
保健センター(行政保健師)
病気を予防することで社会に貢献したい
健康で毎日を過ごせることは何にも代えがたいものと感じており、予防の大切さを広めながら、医療現場の負担も減らしていきたいと考えています。
子供が健やかに育つ環境整備をしたい
自身の出産後、子供の乳幼児健診でお世話になった保健師さんに親切にしていただき、当時大変に感じていた子育てを楽しいと感じられるようになりました。
それ以来、自身の子供だけでなく、多くの子供たちが安心して健やかに育つ環境を作りたいと願うようになり、保健師を志望しています。
企業(産業保健師)
仕事を頑張った結果、うつ病で苦しむ人を減らしたい
そう感じたきっかけは、家族のためにと仕事を頑張り続けた父がうつ病を発症したことです。父は仕事での評価も高く、同期の中でも早いスピードで昇進しましたが、労働環境や体力の負担から、最終的に疲弊してしまい、休職を余儀なくされました。
休職して抜け殻のようになった父を見て、心身ともに健康を維持することの必要性を感じています。私は保健師として、社会問題になりつつあるうつ病の予防と減少に取り組みたいと考えています。
病院(病院保健師)
看護師経験を活かして健康の大切さを伝えたい
貴院では、病気の治療だけでなく、予防医学にも力を入れられていることを知りました。看護師の知識と経験を活かしながら、貴院の病院保健師として患者様に病気予防の必要性を直に届けたいと考え志望いたしました。
学校(学校保健師)
学校保健師として、小児世代の日々に関わりたい
小児科での勤務を通じて、子供の病気やけがへの理解は深いと自負があります。昔から子供が好きなこともあり、今後は学校保健師として小児世代を支える役割をするべく、貴校を志望いたしました。
4.採用面接通過率アップ!志望動機をより魅力的に伝えるための5ポイント
未経験から保健師業界へのキャリアチェンジの場合、面接官は「なぜ保健師に転職しようと思ったのだろう」と考えます。
担当者が納得する志望動機を伝えられるように、以下の要素を盛り込むと良いでしょう。
- 4-1.保健師を取り巻く現状や将来性を事前に調べておく
- 4-2.保健師としての将来的な目標を伝える
- 4-3.志望動機に書く経験・エピソードはなるべく具体的にする
- 4-4.履歴書に記載する内容と同じくらい「読みやすさ」を意識する
- 4-5.面接官に伝える際は、履歴書の内容をより具体的に話す
順番にご紹介します。
4-1.保健師を取り巻く現状や将来性を事前に調べておく
未経験者は、保健師を取り巻く現状や将来性などを事前に調べておくことはポイントです。
特に他職種からのキャリアチェンジの場合、「保健師の情報に詳しく、知識がある」というのは大きな強みとなるからです。
昨今のコロナ禍による保健師の業務内容の変化や、将来の課題などを詳しく把握しておくと、志望動機に盛り込むこともできますし、面接などで質問された場合もしっかりと返すことができるでしょう。
4-2.保健師としての将来的な目標を伝える
「どのような保健師を目指すか」など、目標やキャリアビジョンを伝えるのも、未経験転職を成功させるポイントです。
目標が明確にあることで、「保健師として働く熱意・モチベーションがある」という印象を与えられ、「長期的に働ける人材である」と判断してもらえるからです。
具体例
- 病気の予防を通じて地域に貢献する保健師になりたい
- 様々な仕事を経験し、保健師として医療費の削減に寄与したい
- 「あなたでよかった」と言ってもらえる保健師になりたい
- 産業保健師として、社内のうつ病の発症件数を削減したい
昨今の保健師の業務は、職場によってはとてもハードであるため、面接官は「すぐ辞めてしまうのでは」という懸念があるうえに、近年は未経験から保健師への転職者も増えているため、選考のハードルも高い状況です。
他の候補者と差をつけるためにも、「モチベーションが高く、将来的なビジョンも明確に持っている。しっかりと考えたうえでの転職である」という点をしっかりと伝えましょう。
看護師経験がある場合、経験を活かしつつ謙虚に学ぶ姿勢を伝える
他の看護師職種から保健師に転職される方は、経験を活かしつつ謙虚に学ぶ姿勢があることをしっかりと伝えましょう。
未経験から保健師にチャレンジする人の中には、看護師のキャリアを積んだ状態で転職される方も多くいらっしゃいます。
ただ、保健師としては初心者ですし、謙虚でいるという姿勢や人間性は、保健師としてコミュニケーションを取るうえでも大切なことです。
このため、どんな状況からのスタートでも、常に謙虚さを忘れず、新しいことにチャレンジする姿勢を打ち出していきましょう。
4-3.志望動機に書く経験・エピソードはなるべく具体的にする
保健師としてのこれまで経験を志望動機にエピソードとして書くのは有効ですが、その内容はなるべく具体的にするのがポイントです。
保健師として保健センターで働き、自分なりに色々と考えて仕事に取り組みました。
OK例
保健センターで5年間働いてきました。
センターにいらっしゃる乳幼児のお母様は精神的なケアも欠かせないことが多く、対応に悩むことも多々ありましたが、すぐにSOSを発信してもらえるような人間関係を作るなど、その場で必要な業務をするだけでなく、利用者様に応じた工夫をするよう心掛けました。
エピソードや経験を具体的に書くことで、「どのような経験をしてきたか」だけでなく、「どのような考え・気持ちで仕事に取り組んでいるか」など、仕事観や人柄なども表すことができます。
また、前職が保健師以外の職種でも、担当業務や実績を詳しく書くことで、仕事を通して得たものをアピールできます。
たとえば「病棟看護師として患者さんとコミュニケーションを取るために行っていた工夫」などは、そのまま利用者や家族とのやり取りに活かせるでしょう。
未経験転職の場合では、前職と保健師の結びつきをアピールすることが重要です。
志望動機と転職理由を混同しない
「志望動機」と「転職理由」は別物なので、混同しないようにしましょう。
志望動機 | 転職理由 |
その施設に応募(志望)した理由や背景 | 転職を決めた理由や、前職を辞めた理由 |
もちろん、以下のように志望動機の中に転職理由を含めることは可能です。
具体例
外来看護師として働き、多くの人に関わらせていただく中で、健康なうちから体調管理の大切さを伝えたいと感じるようになりました。(転職理由)
そこで、保健師として病気の予防を広めるうえで、医師や看護師、理学療法士、作業療法士との連携が強い貴院であれば、より多くの方にその大切さが伝わると考え、応募いたしました。
ただしこれは、転職理由と志望動機がしっかりとかみ合っている場合に限ります。
「人間関係が悪い」「業務が合わない」など、どの職場でも起こり得る理由であるならば、伝えない方が無難です。
「うちで採用しても同じような理由で辞めてしまうのでは」と懸念されてしまうからです。
4-4.履歴書に記載する内容と同じくらい「読みやすさ」を意識する
履歴書に志望動機を書く際は、内容と同じくらい「読みやすさ」が重要です。
読みやすくするポイント
- 行間を程よく空ける
- 文字は小さすぎないようにする
- 改行を入れる
- 綺麗な字で記入する
文字の綺麗さは当然ながら、行間や改行などは意識していないと忘れがちになるので気を付けましょう。
どれほど良い内容の志望動機であっても、読みづらいと感じるものであれば、「読み手への配慮がない」「見やすい資料を作るスキルがない」など、それだけで面接官からの印象は悪くなります。
多くの面接官は、一度に複数の書類に目を通すため、他の書類よりも美しく見えるように、体裁・レイアウトを整えることを意識しましょう。
文字の量は記入欄の8割程度が目安
文字の量は記入欄の8割程度が目安です。適正文字数は記入欄の大きさによって変わるので、何文字がベストと断定できません。
ただ実際のところは文字の大きさによっても左右されるため、大まかな目安として「200~300文字くらいに収める」と覚えておくと良いでしょう。
あまりに簡素にまとめすぎるのも印象がよくありませんが、内容を詰め込み過ぎるのも逆効果です。
重要な内容が霞んでしまいますし、何より読みづらくなり、「ダラダラと長く書いているが何を伝えたいのか分からない」という印象にもつながります。
4-5.面接官に伝える際は、履歴書の内容をより具体的に話す
面接で伝える志望動機の内容は、履歴書と同様で構いませんが、履歴書の内容をより具体的に話すことを心がけましょう。
履歴書はスペースが狭いので、限られたことしか記載できません。そのため、履歴書では要点だけ書き、面接時に詳しく伝えるのがベストです。
履歴書の内容とズレたことを話してしまうと、「どっちが本当の志望動機なのだろう」と思われるので要注意です。
丸暗記せず、面接官の意図を汲みその場で考えながら答える
面接では、相手の質問の意図を汲み、その場で考えて答えることを意識しましょう。
面接で話す内容を丸暗記しようとする方もいますが、実は逆効果です。
暗記した内容を間違えずに話そうと意識するあまり、質問と回答がちぐはぐになってしまうことがあるからです。
そうなってしまうと、いくら良い回答をしても「意思の疎通が取りにくい」「コミュニケーションに難がある」と思われ、不採用となります。
面接は事前に考えた内容を話す場ではなく、「面接官との対話の場」であると心得ておきましょう。
面接対策をしたいと思ったら転職サイトのコンサルタントに相談するのもおすすめ
「保健師の面接対策がしたい」「そもそも志望動機に何を書けばいいのか…」という方は、看護師専門の転職サイトに登録し、コンサルタントに相談するのもおすすめです。
転職のプロであるコンサルタントが、あなたの経歴に適した志望動機の書き方を教えてくれたり、応募前の書類を添削してくれたりします。
大手サイトだと『看護roo!』や『レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』などが有名です。詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。
5.保健師転職の志望動機のNGパターン
ここまで、志望動機の書き方の手順やポイントを紹介しましたが、併せて書く際の注意点も確認しておくことで、さらに質を高められるでしょう。
履歴書の志望動機を書く際に、避けるべきことは以下の3点です。
それぞれ詳しく解説します。
5-1.志望動機が漠然としすぎ
志望動機の内容が漠然としすぎているというのは、一番避けるべきです。
漠然とした志望動機は、どの企業にも当てはまるため、「他の企業への履歴書と使いまわしをしているのではないか」といった懸念を与えてしまいます。
NG例
- 貴所の仕事内容や運営方針に共感しました。
- 保健師として働くことに興味を持ちました。
このため、以下のような具体的で説得力のある内容にしましょう。
具体的で説得力のある例
「心豊かな生活と一人ひとりを尊重する保健活動を」という企業理念に共感しています。
利用者の健康を促進するだけでなく、保健活動において個人の気持ちを尊重しながら支援をするという考え方が、自身の仕事観と一致していると感じたため、この度志望いたしました。
「○○に共感しました」という文を使うのであれば、「なぜ共感したのか」を言葉で説明できるように、事前に根拠を用意しておきましょう。
5-2.学びたいアピールをする
「学ばせていただきたい」という理由で志望してしまうのは、未経験転職でよくあるNG例です。
謙虚さや熱意をアピールするために使ってしまいがちですが、「成長させてほしい」いうニュアンスで伝わってしまうため、主体性がない人だと思われてしまうでしょう。
スタッフは企業側からお金を受け取る立場ですので、未経験であっても何かしらの価値を提供しなければなりません。
「経験もスキルもないので、学ばせてほしい」という姿勢は、致命的な不採用の理由となってしまいます。
NG例
- 貴所で成長させてほしい
- 自分を育ててほしい
- 研修制度が充実している
- 未経験OKだったので
具体的で説得力のある例
- 前職で培った、コミュニケーションスキル経験を生かして業務に貢献したい
- 経験に固執することなく、ゼロから積極的に吸収していきたい
- 自分の経験やスキル、知識を積極的に共有して職場全体の作業効率の向上に貢献したい
あなたが貢献できることを前面に押し出すか、謙虚で前向きな姿勢を伝えることが望ましいでしょう。
5-3.給料や福利厚生ばかり言及する
給料や福利厚生が良いことを志望動機にするのにも注意が必要です。
転職先を選ぶうえで、給料や福利厚生は非常に重要な項目かもしれませんが、「条件さえ良ければどこでもすぐに転職するんだな」「仕事に対する意欲が低い」と思われかねません。
NG例
- 公務員の福利厚生が充実している
- プライベートの時間が確保しやすい
- 給料が良くて残業も少ない
待遇や条件に関する話題は極力触れず、あくまで前職の退職理由の一つとして話す程度にしましょう。
さいごに
保健師転職の志望動機は、以下の手順を理解していれば、誰でも質の高いものを作れるようになります。
履歴書の志望動機の正しい書き方
- ステップ1.保健師に興味を持ち、働きたいと思った理由を明確にする(特に未経験者)
- ステップ2.応募先の行政や職場の魅力に感じた点を言語化する
- ステップ3.経験や実績を踏まえて、どのように活躍できるかを考える
志望動機は、あなたが「なぜこの行政や職場で働きたいのか」をアピールする重要な項目であるため、ポイントを押さえて丁寧に書きましょう。
あなたの転職が成功することを願っています。
「なぜ他の行政や職場ではなくてウチなんだろうか」
「入職後はどんな仕事がしたいと思っているのだろうか」
「どんな価値観・考え方をする人なんだろうか」
「(未経験の場合は)なぜ保健師に転職しようと思ったのだろうか」