あなただけじゃない「もう辞めたい」看護師100人に聞いた辛い理由TOP8!

看護師 辞めたい

人間関係のストレス、夜勤や残業続きの日々、患者さんの命を預かる責任の重さや緊張感…看護師の仕事はやりがいを感じる一方で、辛いこともたくさんありますよね。

ふとした時に「辞めたい」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

なかには、すでに退職を決意している人もいるかもしれません。

「自分の考えが甘いのでは」と我慢していると、心身の不調をきたしてしまうため限界まで耐えようとは思わないほうがよいでしょう。

しかし、勢いのまま辞めてしまうと後悔してしまう可能性があります。

仕事を辞めるかどうかは、今後のキャリアや生活に大きく影響するので、慎重に決断すべきです。

今回は、転職経験のある看護師100人にアンケートを取った結果から、

  • 多くの看護師が辞めたいと思う理由
  • 辞めるべきか・続けるべきか判断する基準

を、現役看護師の筆者が解説していきます。

  1. 辞めたいと思いながら働いている看護師は多い
  2. 看護師さん100人に聞いた「辛い・辞めたい!」と思う悩みランキング
  3. 【状況別】看護師が「辛い・辞めたい」と思うさまざまな悩み
  4. 「辞めて良かった!」という看護師の声
  5. 今の仕事を辞めて後悔することもある
  6. なるべく早く今の職場を辞めたほうがいいケース
  7. 今の職場でもう少し続けてみるべきケース
  8. 辞めたいと思ったらやるべきこと
  9. 退職にまつわるお金の悩みを解決
  10. スムーズに退職する方法
  11. 看護業界の転職におすすめの転職サイト3選
  12. 全く違う仕事がしてみたい方向けの転職サービス
  13. まとめ

この記事を読めば、「辞めたい」と悩んだ人がとった行動と結果から、あなたがどのように行動すべきかベストな判断を下せるようになるでしょう。

1.辞めたいと思いながら働いている看護師は多い

「仕事が辛い」「辞めたい」と思いながら働いているのは、あなただけではありません。

2017年度の看護職員の労働実態調査によると、仕事を辞めたいと「いつも思う」「ときどき思う」と回答した人は合わせて75%でした。

看護師の75%以上が仕事を辞めたいと思いながら働いていて、全体の2割はいつも辞めたいと考えている

多くの人が「辞めたい」と悩みながら働いているのです。

看護師の多くは、以下のような職場環境に頭を悩ませています。

  • スタッフ同士、医師やコメディカル、患者さんとご家族との複雑な人間関係
  • 人手不足によって残業ばかり
  • 常に「人の命を預かる」というプレッシャーにさらされ、ミスが許されない雰囲気

このような職場も多いので、辞めたいと思うのも当然です。

長く続けている人や責任感が強い人のなかには、「どの職場も辛いのは同じ、辞めたいと思うのは甘え」という人もいるかもしれません。

また、「私たちのころはこんなに丁寧に教えてもらえなかった」

「私が新人のころの先輩はもっと怖かったんだから我慢しなきゃ」

このように先輩に言われた事がある人も多いでしょう。

しかし、元々の体力やメンタルの強さ、仕事をこなす能力は人それぞれ違います。

仕事に対する考え方も、看護を極めたいと思っている人もいれば、仕事はほどほどにしてプライベートを充実させたい人もいます。

限界を感じるレベルも人それぞれなので、あなたが辞めたいほど辛いと思ったことを他人に甘えだと言われても気にする必要はないのです。

2.看護師さん100人に聞いた「辛い・辞めたい!」と思う悩みランキング

当サイトで看護師100人を対象に、「一番辞めたいと思った瞬間はどんな時ですか?」と質問し、結果を分類したうえでランキング形式にまとめました。

看護師を辞めたい理由ランキング

〔出典〕Career Theory編集部によるアンケート調べ,2021年4月.

2-1.1位.人間関係の悪さ

辞めたい理由として最も回答数が多かったのが、人間関係に関する悩みでした。

看護師はチームで医療を提供しているため、業務の中で人と関わることは避けて通れません。

申し送りや日々のカンファレンスなど、苦手なスタッフとのコミュニケーションもおこなわなければならず、苦痛を感じる人も少なくないようです。

新人や若手であるほど、先輩からの指導や当たりがキツイなど悩む声が多く、なかには、新人時代のいじめや指導がトラウマとなっているという声もありました。

病棟内に派閥がある

口コミ・評判

介護・福祉施設勤務(27歳・女性)

看護師間で派閥があり、どちらにも属していないと仲間外れのような扱いにされてしまい、いじめられてしまうところです。

仲間外れにされるのはいいのですが、いじめられると仕事に支障が出てしまうので、仕事でミスをしてしまうことが多かったのが辛かったです。

新人いびりが当たり前の職場だった

口コミ・評判

病棟勤務(23歳・女性)

人間関係が悪かったときです。

初めて就職した病棟では、とても人間関係が悪かったです。

お局さんからの新人いびりは当たり前で、上司も庇ってくれず、慣れない環境での初めての仕事だったのでとてもトラウマになっています。

今でも転職するときは人間関係を重視してしまいます。

苦手な人とどうしても関わらなければならないことが辛い

口コミ・評判

病棟勤務(31歳・男性)

看護師を辞めたいと思う原因は人間関係が一番だと思います。

集団での勤務なので、どうしても苦手な人、怖い人などと一緒に仕事をしないといけません。

関わらずに仕事ができれば苦労はしませんが、報告・連絡・相談が重視されます。

そういったことを避けて仕事したいときに辞めたいなと思います。

看護師の仕事は、他者の協力と報連相なしにはおこなえません。

苦手な人と関わらざるを得ない場面も多々あります。

看護師の職場は、ストレスから常に機嫌が悪い人がいることも珍しくありません。

例えば、看護師として働いていると以下のようなストレスを感じることがあります。

  • 患者さんの生死に関わる緊張感がある
  • 慢性的な人手不足によって定時で終わらない業務量
  • 夜勤と日勤を繰り返す変則的なシフトによる身体的負担
  • 緊急入院や鳴り止まないナースコールなどで業務が予定通りに進まないことへのストレス
  • 医師や患者さん・家族の間に入って調整役になることへのストレス

このような過酷な労働環境と感情を抑えて働かなければならない辛さによって、多くの看護師がストレスを抱えています。

なかにはイライラした態度にして表出してしまう人もいるため、職場の雰囲気や人間関係が悪くなってしまうのです。

2-2.2位.労働環境(残業・夜勤)が合っていない

夜勤や残業の多さなど、看護師ならではの労働環境が合わずに辛いと感じている人も多いようです。

夜勤で生活リズムを整えるのが大変

口コミ・評判

呼吸器内科病棟勤務(30歳・女性)

とにかく夜勤が辛かったです。

月に4〜5回の夜勤で生活リズムを整えるのが大変でした。

生活が戻った頃にまた次の夜勤がきます。

また、常に人が足りない状態で業務をしているので、仕事を夜勤等に渡したりもできないため、残業が当たり前にあります。

明日に回せる仕事がほぼない、仕事が終わる直前に患者さんに何かを頼まれれば終わるまで帰れないなど、平日仕事後にプライベートの約束をすることは基本難しかったです。

残業が多く体が回復しない

口コミ・評判

病棟勤務(26歳・女性)

残業が多く、心身の疲労を十分に回復できないまま勤務が続いたときです。

17時の退勤時間で0時以降まで残業しなければならないときもありました。

命に関わる仕事なので、集中力も大事ですし、自分の心の状態も業務に影響するのでやめたいと思いました。

病棟勤務をしていると、日勤と夜勤を繰り返す変則的な生活リズムになり、体がついていけずに悩む人も少なくありません。

夜勤は日勤と比べて勤務時間も長く、人員が少ないため、「事故や急変が起きたら自分たちで対応できるか」という不安から眠れなくなってしまう人もいます。

また、残業が多く心身ともに負担が大きいと感じている声も多く聞かれました。

医療の現場は慢性的な人手不足に陥っているところもあり、1人当たりの業務負担が大きく過酷な残業を強いられているケースも少なくありません。

さらに、新人のうちは情報収集のために1時間前に出勤して前残業することも珍しくなく、勤務後には時間外研修が組まれていることもあります。

ただでさえ忙しい業務を必死にこなして、そのうえ前残業や研修に参加しても残業と認められず残業代が発生しないというケースも珍しくなく、業務負担の大きさに賃金が伴わないと感じて辞めたいと思う人も多いようです。

2-3.3位.ミスや失敗を繰り返してしまう

ミスや失敗が原因で「辞めたい」と悩んでしまう看護師も多くいます。

看護師のミスは、患者さんの命を危険な状態にさらしてしまうこともあります。

自分がしたミスで患者さんを危険な状態にさらしてしまったと感じた時に「辞めたい」と思う人が多いようです。

また、ミスをしたトラウマで仕事が怖くなってしまうという声もありました。

ミスをして自信がなくなる

口コミ・評判

病棟勤務(38歳・女性)

ミスをした時に、毎回このままでいいのかと自信をなくしていました。

特に病棟でのミスは、かなりきつかったです。

夜寝ることができなくなることもありました。

それだけ、ストレスがマックスになっていることがありました。

失敗が頭から離れない

口コミ・評判

病棟勤務(29歳・女性)

看護師1年目のとき、患者の異変に気づいていたのに医師にすぐ報告するべきなのか、様子を見ていいのか悩み、急変の対応が遅れてしまいました。

当時はまだ、こんなことを言ったら医師に怒られるんじゃないかと思ったり、先輩にも相談できませんでした。

自分の失敗が頭から離れず、働くのが嫌になったことがありました。

大きなミスをしてしまうと自分に自信がなくなってしまうどころか、仕事後や休み中も失敗が頭から離れずに気持ちが切り替えられなくなることもあります。

特に、経験が少なく成功体験よりも失敗や反省することのほうが多い新人時代は、ミスするたびに「向いてないのでは」と思い詰めてしまいがちです。

筆者も新人時代、ミスをしたのをきっかけに辞めたいと思ったことがあります。

患者さんに迷惑をかけてしまったという申し訳なさはもちろんですが、インシデントレポートを他のスタッフの前で読み上げられ、その場で反省点を述べなければならなかったのがとても苦痛でした。

反省点を述べるといっても、当時の職場でおこなわれていたのはミスの原因を究明するものではなく「公開裁判」のようなものです。

このときに、先輩スタッフから責められるように質問攻めされることが辛く、もう辞めたいと思ったことが何度もありました。

ミスを通じて再発防止のために建設的な話し合いができれば良いのですが、犯人捜しや公開裁判になってしまっている職場も多いのが実状です。

このような職場の実態に仕事が嫌になってしまう人もいます。

2-4.4位.患者さんから心無い言葉を浴びせられる

看護師の仕事をしていると患者さんに感謝されることも多い一方で、心無い言葉を浴びせられたり、暴力やセクハラの被害にあったりすることも少なくありません。

もちろん患者さん自身も、病状や自分の置かれている状況の辛さから、正常な精神状態でいられない人も珍しくありません。

そうした方々が医療者に向けて放つ言葉のすべてが本心だとは言えないものの、やはり看護師も人間なので暴言などに傷つくことは多々あります。

一生懸命患者さんのためを思って看護していても、報われない気持ちになり、やりがいやモチベーションを失ってしまいます。

なんのための仕事なのかわからなくなる

口コミ・評判

病棟勤務(28歳・女性)
患者さんの回復のために一生懸命、個別性に合わせた看護をしているのに、患者さんの協力が得られなかったり、心ない言葉が出てきたときに、私はなんのためにやっているのかわからなくなり、辞めたいと思っていました。

仕事が報われない

口コミ・評判

病棟勤務(25歳・女性)
看護学生のときに思っていたような患者さんばかりではなく、暴言を吐かれたり自分の仕事が報われないなと感じることが多かったです。

暴言だけでなく暴力もあった

口コミ・評判

介護・福祉施設勤務(23歳・男性)

前述したとおり、前職では認知症患者さんが多かったので罵声・暴言は正直当たり前でした。

なかには車椅子で後ろからぶつかってきたり、突然殴りかかってきたりする方もいたので、なんでお世話をしているのに、こんなことをされなければいけないのだろうと思っていました。

暴言以外にも暴力・セクハラも多く、病院側が把握していない(報告されていない、潜在的なハラスメント)も多々あります。実際に日本看護協会のコラムでは、「報告されていない潜在的なハラスメントがあると思う」と感じている看護師は全体の8割近くもいると記載されています。

報告されない看護職等への潜在的なハラスメントがあると思うと考える看護師の割合

〔出典〕日本看護協会:「ヘルシーワークプレイス」の輪を広げよう,2020年10月16日付.

2-5.5位.業務内容が合っていないと感じる

看護師の業務内容そのものが自分に合ってないと思い悩んでいる方も多いようです。

特に回答で多かったのが、「患者さんの死」が身近にあることからくるやるせなさです。

看護師の仕事は、患者さんの命を救える素晴らしい面もある一方で、死とも向き合わなければならないこともあります。

特に長く関わってきて思い入れのある患者さんの死は、医療者にとっても受け入れがたく、気分が落ち込んでしまうことが多いでしょう。

落ち込んだ気分を切り替えられずにプライベートまで引きずってしまい、悲しい思いはしたくないと看護から離れたくなる人もいるようです。

気持ちの切り替えが難しい

口コミ・評判

病棟勤務(26歳・女性)

患者様の終末期に関わる場面が続いた時です。

自分が勤務してるときに急変が続いてしまったり、死後処置などに入ることが増えたとき、気持ちが沈み、悲しくなることが多くありました。

気持ちの切り替えができるようになるまで時間もかかり、辞めたいと思うことがありました。

2-6.6位.ストレスによる体調不良

過酷な労働環境や人間関係のストレスが積み重なり、体調面に異変が起きたという方も少なくありません。

不眠が続き、精神的にも追い詰められた

口コミ・評判

オペ室勤務(48歳・女性)

体調が悪くなり、辞めたいと申し出ました。

しかし、人の補充をしてからと言われてしまい、なかなか補充がなく辞めることができませんでした。

どんどん体調は悪くなるばかりで夜眠ることもできなくなり、精神的にも追いつめられる感じがしました。

看護師には責任感がある人が多く、少しの体調不良ならと我慢し続けて限界を超えてしまう人も珍しくありません。

身体面・精神面で異変が生じれば、仕事が続けられなくなるどころか日常生活にも支障をきたす可能性があるので、限界を迎える前に仕事を離れることを推奨します。

2-7.7位.医師と良好な関係を築くのが難しい

看護師同士や患者さんだけでなく、医師との関係性に悩む声も多く聞かれました。

治療方針のすり合わせが上手く行かない

口コミ・評判

病棟勤務(34歳・女性)

患者の主治医以外の医師が患者の治療に関していろいろ口出しをしてきて、それが主治医の方針と異なるもので、主治医と主治医以外の医師で衝突したときです。

主治医は自分の指示に従えと言うし、主治医以外の医師も自分のやり方に従えと言って、どちらの指示に従えば良いかわからなくなりました。

罵声を浴びせられた

口コミ・評判

病棟勤務(28歳・女性)

医師に罵声を浴びせられた時です。

かなり理不尽な理由でした。

忙しいためピリピリした雰囲気が漂う職場でした。

医師も人間なのでしょうがないとは思いますが、業務以外のストレスをこうむることは避けたいと感じました。

同じチームの一員として看護師の意見を尊重してくれる医師が多くいる一方で、高圧的な態度の医師も少なくありません。

医師の指示のもとでしか医療行為ができないという立場上、理不尽な事があっても従わざるを得ない場面もあり、辛さを感じる人も多いようです。

特にクリニックのような人が少ない職場は院長のワンマン経営となっているケースもあり、相性が合わずに苦労することもあります。

2-8.8位.プレッシャーや責任の重さがキツイ

患者さんの急変や死に直面したとき「自分は患者さんの命を守れるのか」とプレッシャーを感じて辛くなってしまうという声も多く聞かれました。

命を預かることが怖い

口コミ・評判

病棟勤務(31歳・女性)

新人の頃、初めて受け持った患者が亡くなったときです。

患者が怖くて離れたくなって、もう看護師は向かないと思いました。。

命を預かることが怖くて、離職しました。

夜勤時の急変への不安

口コミ・評判

外科病棟勤務(42歳・女性)

夜勤時の患者の急変への対応ができるのか、何年たっても不安でした。

自分のせいで命を救えなかったらどうしようと、夜勤前は全く眠れませんでした。

神経をすり減らしながら働いているのを実感していました。

ずっと交感神経が活発でオンオフを切り替えられませんでした。

患者さんの命を預かっているという責任やプレッシャー、ミスや急変への不安は看護師をしている以上誰もが感じることです。

また、知識・スキルが不足している新人や若手時代は「自分のせいで患者さんが悪くなってしまった」と自分の無力さに悩み、中堅以降になるとリーダーなど責任ある立場で現場を引っ張っていくプレッシャーに悩まされます。

しかし、夜眠れなくなったり休みの日も気持ちが切り替えられなかったりするなど、必要以上に自分を追い詰めてしまうようなら一度看護の現場を離れて休養をとった方が良いでしょう。

3.【状況別】看護師が「辛い・辞めたい」と思うさまざまな悩み

ここでは、状況別の看護師が抱える悩みについて紹介していきます。

3-1.【年次・立場別】看護師が「辞めたい」と思う悩み4選

年次や立場によっても、辞めたい・辛いと思う理由は異なります。

3-1-1.【1~3年目】経験が浅いうちは、ミスや仕事のできなさに悩む人が多い

新人や経験が浅いうちは、自分のミスや仕事のできなさに悩む人が多くいます。

1年目は、看護師としての知識・技術が圧倒的に不足している時期です。

患者さんや他のスタッフに迷惑をかけていると感じて悩んだり、先輩からできていないことをはっきり指摘されることで自分が責められているように感じてしまったりして、辛くなることも多いようです。

ほとんどの先輩スタッフの厳しい指導は、新人の成長を願ってのことですが、なかには必要以上に辛く当たる、人格否定をするなど新人いびりをする人も存在します。

また、先輩からしてみれば新人に変わりはないのですが、同期のほうが仕事ができるように思えてしまい、「自分は向いていない」と思ってしまい辞めたくなることも少なくありません。

辛い新人時代を何とか乗り越えて2年目になっても、2年目の苦労があります。

一通りのことはできるようになったと感じていたのに、新人時代よりも難しい患者さんを任されるようになり、再び自分の力不足を感じてしまうのです。

また、新人時代はプリセプターがついて手厚くサポートしてくれたのに、2年目になってまだまだ不安があるのに急に自立を促されて悩む人もいます。

口コミ・評判

クリニック勤務(39歳・女性)

看護師2年目のころ、辞めたいと強く思ったことがありました。

やはり毎年辞める看護師も多く2年目にして様々な業務を任されることになったのですが、知識も技術もついていかずミスを連発してしまい先輩からも怒られ続け、加えて夜勤回数も多くなり身体的精神的に追い詰められてしまったからです。

3-1-2.【3年目~】リーダーやプリセプターなど後輩の指導に悩む

辞めたいと思うのは新人時代だけではありません。

仕事に慣れ一人前の看護師として独り立ちできた3年目以降にはまた違った悩みがあります。

教育プログラムを一通り終える3年目以降は、リーダーやプリセプターなど責任ある立場を任される機会も増えます。

今まではフォローされる側だったのが、他のスタッフをフォロー・指導する側となることで、新たな悩みが生まれるのです。

リーダーをするようになると、自分の業務だけでなくチーム内のスタッフの動きを見てフォローしたり、医師や他職種と積極的に連携を取ったりする機会も増えます。

そのなかで、自分の仕事をしながら他者をフォローし調整する難しさを感じます。

また、プリセプターになると新人との関係性に悩むこともあるでしょう。

新人が育つペースは一定でないとわかっていながらも、プリセプティーが思うように成長しないことに悩んだり、プリセプティーの失敗を他のスタッフから報告されて自分の指導方法に悩んだりすることもあります。

口コミ・評判

病棟勤務(28歳・女性)

リーダー業務が最も大変でした。医師とのコミュニケーションがうまくいかず苦痛でした。医師が快く聞いてくれるタイミングを見計らうのはとても難しいです。

また、メンバーの看護師に指示を出すのも苦手でした。

自分で動いてしまうほうが楽ですが、それではチームが回らないのです。

3-1-3.【10年目~】中間管理職になり、師長とスタッフの板挟みに

ベテランと呼ばれる年代になっても悩みはつきません。

10年目以降になると、副主任や主任など中間管理職に就く人もいます。

今まで一スタッフとして業務をこなしていれば良かったのに、役職に就くことで病棟の運営や人材育成に積極的に関わっていく立場になります。

そのため、業務量が増えて身体的・精神的負担を感じる人も多いようです。

また、師長や看護部の考えと現場で働くスタッフの考えが合わないことは多々あります。

上司とスタッフの板挟みもも辛いと感じる要因の1つです。

3-1-4.結婚や子育てなど家庭との両立に悩む人も

結婚や妊娠・育児などライフステージの変化によって家庭との両立に悩み辞めたいと思う人も多くいます。

子どもがいる家庭の場合、以下のように夜勤が継続できるかどうか残業の多さで育児に支障が出ることに悩む人が多いようです。

  • 共働きなうえ実家も遠方で、夜間子どもを見てくれる人がいない
  • 小さいうちは夜一緒にいてあげたい
  • 夜勤前後で子供の世話や遊びに付き合わなければならず休めない
  • 残業が多く保育園や学童のお迎えに間に合わない
  • 出勤時間にまだ保育園が開いておらず預けられない
  • 休み希望が被ると子供の行事に参加できないことがある

また、妊娠をきっかけに退職を考える人もたくさんいます。

看護師の職場はおむつ交換や移乗など力仕事が多いうえ、感染症にかかるリスクもあるため妊婦が働きやすい環境ではありません。

実際、切迫流産・早産のリスクも高いと言われており、ストレスから退職する人もいます日本医療労働組合連合会:2017年看護職員の労働実態調査,2017.

3-2.【職場別】看護師が「辞めたい」と思う悩み4選

看護師の仕事は、科や職場によっても業務内容が変わります。

職場によって違った大変さがあるため、辞めたいと思う理由もさまざまです。

3-2-1.【急性期病棟】患者の入れ替わりが激しく常に忙しい

口コミ・評判

急性期病棟だった為、毎日患者さんの入れ替わりが激しかったです。

その為、出勤してから情報収集をしていると申し送りも理解できないので、一時間前には出勤して前残業をしていました。

夜も残業が当たり前だったのと、前残業は手当がつかなかったので精神的にも身体的にもとても辛かったです。

在院日数が短く患者さんの入れ替わりが激しい急性期病棟は、患者さんの情報収集から苦労します。

新規入院の患者さんはもちろんですが、急性期は病状に変化が表れやすい時期なので、昨日見ていた患者さんでも今日は状態が変わっているということもよくあるからです。

また、一般的に急性期病棟のほうが、1人の患者さんにおこなう医療行為も多く、その分看護師の業務負担も重くなる傾向にあります。

ただでさえも業務負担が重いうえ、患者さんの入れ替わりも激しいので、時間外労働も当たり前となっている職場も多く、忙しさから辞めたいと思う人も多いのです。

3-2-2.【クリニック】少人数で業務を回すのが大変

口コミ・評判

クリニック勤務(28歳・女性)

小規模でスタッフの人数が少ないクリニックは休みが取りにくいです。

大規模な病院は1人か2人くらい休んでも他のスタッフがなんとかフォローしてくれることが多いですが、クリニックは基本的に少人数体制のため、1人休むだけでも仕事が回らなくなってしまうので。

業務自体は慣れですね。

クリニックは少人数で業務を回しているところが多く、欠員が出た時の業務負担は病棟よりも重くなる傾向があります。

人間関係も狭くより閉鎖的な傾向があるため、育児や体調不良などで休みがちになり居づらくなってしまうこともあるようです。

3-2-3.【介護福祉施設】医師がいない状況で多くの利用者を守らなければならない

口コミ・評判

介護福祉施設勤務(24歳・女性)

看護師1人で夜勤は300人をみなければいけないことと緊急時の判断を委ねられること、医師がいない中で介護士と連携や救急隊と連携を取らなければいけないこと、アセスメント次第では命を守ることができなくなること。

また、看護師が夜勤にいない時はオンコール対応だったため緊張しながら寝たことや寝起きでも迅速な対応をその場にいないが行わないといけないこと。

介護福祉施設は、医師が常駐しているところばかりではありません。

看護師の配置も少人数で施設によっては1〜2人で利用者全員を担当しなければならないこともあります。

おむつ交換や食事介助といったケアは介護士がおこなうのですが、吸引や注射など医療行為は看護師がおこなわなければなりません。

病棟のように、失敗したら他の看護師に代わってもらえないので、手技に不安がある方は辛いと思うでしょう。

また急変時や利用者の転倒など、医師が現場にいない中で看護師がリーダーシップを取り介護士に指示を出さなければならない場面もあります。

相談できるスタッフが他におらず、医師がすぐに駆け付けられる状況ではない中、利用者の命が自分の行動にかかっていることにプレッシャーを感じて辞めたいと思う声もありました。

3-2-4.【手術室】医師との連携が大変。怒鳴られることも

口コミ・評判

オペ室勤務(26歳・女性)

手術室は清潔操作のため、ガウンや帽子を着用しなければならず、疲労感が高かったです。また、長時間にわたる手術や、緊急手術で、立っている時間が長く、いつも足がむくんでいました。

手術中は緊張感のある空気感で、心身ともに疲労します。

医師によっては手術中に怒ったり機嫌が悪くなることがあり、周りはとても気を使いました。

手術室は病棟看護師と違った大変さがあります。

患者さんは全身麻酔下であることが多くコミュニケーションをとる機会はほとんどない一方で、その分、医師と連携する場面が多くなります。

手術室看護師は、主に医師へ器具を渡す器械出しと記録の作成などをおこなう外回りに分かれて業務をおこないます。

なかでも器械出しを担当する場合、医師とのコミュニケーションに悩む事が多いようです。

医師のほしいタイミングで必要な器具を渡すには、術式に関する知識はもちろん医師の癖や好みも把握していなければなりません。

手術中の緊迫した空気の中、間違った器具を渡してしまったりタイミングが合わなかったりすると、怒鳴ってきたり機嫌が悪くなったりする医師もいます。

手術は中断できないため終了まで辛い空気に耐えなければならないこともあり、この緊張感や医師との連携の難しさから辞めたいと思う人も多いようです。

3-2-5.【NICU】急変が多く気が休まらない

口コミ・評判

病棟勤務(50歳・女性)

未熟児ばかりを担当しているため、体調が急変することは日常茶飯事で、気が休まる時間はありません。

ちょっとした顔色の変化にいち早く気づいて処置をしなければ、小さな命は亡くなってしまいます。

また、どんなに最善を尽くしても、残念な結果になることもあり、やりきれない気持ちでいっぱいでした。

体力的な負担に加えて、常に神経を張り巡らせていたので精神的な負担も多く、大変でした。

赤ちゃんは自分で症状を訴えられないため、看護師には観察と細やかなケアが求められます。

特にNICUに入院しているのはハイリスク状態の子なので、些細な環境の変化で急変を起こす可能性があり、一瞬たりとも気を抜けない緊張感もあります。

また、NICUの看護師は、赤ちゃんの両親のサポートにも気を配らなければなりません。

大切な我が子のことでナーバスになっている両親も多く、慎重に言葉を選んでコミュニケーションを取らないと、トラブルに発展してしまう可能性もあるからです。

このような緊張感やストレスに耐えて仕事をしていても、一生懸命ケアしていた赤ちゃんが亡くなってしまうこともあり、精神的な負担が大きすぎると感じて現場を離れたくなるようです。

3-2-6.【保育園】保育士や保護者との人間関係に疲弊

保育園看護師は、医療行為もほとんどなく平日日勤のみの勤務でワークライフバランスが取りやすく人気があります。

しかし、保育士や保護者など病棟勤務時代には関わることのなかった人たちとの関係性に悩み、辞めたいと思う人も少なくありません。

保育園の看護師は、保育士とともに乳幼児クラスに入って園児たちの世話をすることもありますが、専門外の慣れない業務に戸惑っていても丁寧に教えてもらえなかったり、厳しく指導されたりして辛いと思うこともあるようです。

また、以下のように怪我や体調不良時の報告で親からクレームが来たという話も珍しくありません。

  • 擦り傷を流水で洗って絆創膏を貼るのが適切と判断したのに「消毒や薬もつけてもらえない」と言われた
  • 怪我の報告をしたら「ちゃんと見ていなかったのか」と言われた
  • 発熱でお迎えの連絡をしても仕事を理由になかなか来てくれない。それどころかだ「これぐらいの微熱でお迎えなんて」と言われた

このような決して自分は悪くないことなのに、クレーム対応しなければいけない状況に嫌気がさしてしまう人もいます。

3-2-7.【精神科】患者さんの妄想の対象になる

精神科は、一般科と比べて医療行為も少ないため残業も少なく働きやすい職場と言われています。

しかしその一方で、精神科独特の患者さんとの関わり方に難しさを感じて「合わない」と思う人もいるようです。

精神科の患者さんのなかには病状によって特定のスタッフに妄想を抱いてしまう人もおり、妄想によって例のように暴言・暴力やセクハラの被害にあうこともあります。

精神科看護師が遭遇するトラブルの例

  • あの人が私のお金を盗んだと言われてケアを拒否される
  • 「妊娠させられた」と女性の患者さんに言いふらされる
  • 恋人を奪ったと暴力を振るわれる
  • 薬を飲ませようとしたら「毒を盛られた」と大声で拒否される

全く身に覚えがないのに、このようなことを言われ、ケアを拒否されたり暴力を振るわれたりすると看護師自身も傷つきますし、その患者さんと勤務で顔を合わせるのが辛くなります。

もちろんすべての患者さんがそうではないのですが、一般科ではあまり起こらないような患者さんとのトラブルに疲弊し辞めたいと思う人も多いようです。

4.「辞めて良かった!」という看護師の声

ここでは、実際に職場を辞めて転職してよかったという看護師の声を紹介していきます。

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

4-1.職場を変えて悩みが解決したケース

病院からクリニックや介護施設など職場を変えたことで、身体的・精神的な負担が減ったり、ライフステージに合った働き方ができたりと悩みが解決したという声が多く聞かれました。

4-1-1.【救急外来→クリニック】精神的な負担が減った

口コミ・評判

クリニック勤務(40歳・女性)

救急外来での業務で当院をかかりつけにしている患者さんが救急車で運ばれてきた際や、外来診療の時間外に体調が悪くなり受診したい患者さんの受け入れをしていました。

急変時なので限られた時間の中で医師の介助をしたり、患者さんや家族への対応をしたりと時間に追われる中で判断に迫られる事が一番大変でした。

勤務時間の調整や帰宅後にも勉強会等で家を留守にする事が多くなるので子供が思春期となり子育てとの両立を考えた時に難しさを感じ始めました。

勤務時間や休みの調整について相談に乗ってくれたからです。

また救急の受け入れがないので精神的にも負担が少ないと感じました。

急変対応が多く常に緊迫した状況にある救急外来と比べると、クリニックに来る患者さんは状態が落ち着いていることも多いので精神的な負担が軽減されたのかもしれませんね。

時間外に来る患者さんの受け入れをしていると、残業も多くなり帰宅時間も読めなくなります。

クリニックは夜勤もなく病棟と比較して残業が少ない所も多いので、子育てや家庭との両立もしやすいでしょう。

4-1-2.【急性期→精神科】残業が減り、身体的・精神的疲労も軽減

口コミ・評判

精神科勤務(42歳・女性)

精神科の病棟なので今まで働いていた身体科の急性期とは異なりゆっくり患者様に関わり目を見て患者様のペースに合わせたコミュニケーション、ケアが出来るところです。

基本的にバタバタしたりしないため残業も少なく身体的、精神的疲労も少ないので働きやすく人間関係も良好です。

医療行為が多く患者さんの状態の変化が激しい急性期は、常に忙しい病棟も少なくありません。

ハードな労働環境の職場で働いていると身体的・精神的にも余裕がなくなってしまい、ピリピリした雰囲気にもなりがちです。

一方で精神科は、患者さんとのコミュニケーションが看護の中心となることも多く、一般科と比べて医療行為が少なめです。

こうした精神科ならではの特性により、体力と時間にも余裕を持って働ける職場が多いようです。

4-1-3.【急性期→療養型】患者さんとじっくり関われるようになった

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療養型病院勤務(43歳・女性)

療養病院を選択したので患者の入れ替わりがほぼなく、患者さんとじっくり関わる時間が多く取れることが魅力です。

病状が安定している患者さんが多いので、仕事のスケジュールを立てやすく、その日に手をかけたい患者さんに時間を作ることが出来ます。

時間がゆったりと流れているので気持ちに余裕を持って働くことが出来ます。

患者さんの入れ替わりが激しい急性期病棟では、一人ひとりとじっくり関わりながら看護をするのが難しいことも多々あります。

特に手術が多い外科病棟では、クリニカルパス通りにケアを実施していくことも多く、ルーティンワークをこなしているように感じてしまう人もいるでしょう。

長期入院で状態が落ち着いている患者さんが多い療養型だと、スケジュールにゆとりを持って行動できるので、患者さんとじっくり関わりながら希望に沿った看護が実現できるケースも多いです。

4-1-4.【ライフステージに合う病院に転職】子育てとの両立が可能になった

仕事と家庭の両立がしやすい環境が整った病院へ転職してよかったという声もありました。

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病棟勤務(26歳・女性)

妊娠して出産をしたためです。

子どもが産まれてからは残業の多く勤務時間が長すぎる病院では働けないと判断したためです。

院内託児所があり、子育てが落ち着くまでは日勤帯だけの勤務でも常勤として雇ってもらえたためです。

また、残業がほとんどなく、子育て世代の方や長く勤務されている方も多いと聞いたためです。

子育て中は子供の預け場所や送り迎えがネックになり、残業や夜勤のある病棟だと勤務し続けるのがどうしても難しくなってしまいます。

しかし最近では、子供が就学するまで日勤のみで働けたり、24時間預かり可能な託児所があったりと子育て家庭に配慮する病院も増えてきているので、そういった制度が整った病棟ならば続けられる可能性があります。

また、制度だけでなく職場の風土が整った病院を選ぶことも重要です

たとえば、産休・育休制度の有無だけでなく、実績として職場復帰した看護師は今どれくらい働いているのかなどに注目するといいでしょう。

子育て世代が多い職場は、子供の体調不良を理由の休みなどにも「お互い様」と理解が得られやすい雰囲気があるからです。

この方の場合、子育てがしやすい制度と風土両方が揃った病院に転職できたからこそ、転職して良かったと思えたのかもしれません。

4-2.看護師とは別の仕事について悩みが解決したケース

看護師とは別の職種に就くことで悩みが解決したり、やりがいを見出せたりするケースもあります。

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クリニック→IT企業へ転職(22歳・女性)

なにもやりがいを感じられず、まったく別の職場に一度勤めてみようと思ったからです。

意外と計算やテストなどの作業は楽しいですし、フォローもしっかりしてくれるし、資格取得のサポートもしっかりしてくれる。

自分のスキルもあがるし、周りとのコミュニケーションもしっかり取れる。

天職かもしれません。

異業種への転職は、一から覚えなければならないことも多く看護師として転職するよりもハードルは高くなるでしょう。

しかし、看護師として働いてきた経験が全く活きないわけではありません。

今まで頑張って働いてきた人なら、患者さんやスタッフとのコミュニケーション能力調整力マルチタスクをこなす能力常に相手(患者さん)の立場で考えられる思考時間管理能力など他の職種でも役立つスキルが身についているはずです。

また、看護師を辞めて直接患者さんに医療行為をしなくなると、命を預かるプレッシャーや、夜勤から開放されるというメリットもあります。

看護師自体に嫌気がさしてしまったのなら、これらのスキルを活かして看護以外の業界で働くという選択肢を持っても良いかもしれません。

5.今の仕事を辞めて後悔することもある

辞めてよかったという意見がある一方で、転職に失敗し後悔するケースもあります。

ここでは、看護師が今の職場を辞めて後悔するケースを解説していきます。

それでは1つずつ見ていきましょう。

5-1.人間関係の大変さはどの職場でも変わらなかった

人間関係が辛いと感じて辞めたものの、転職先でも人間関係に悩むというケースはよくあります。

転職したら、今の職場の人間関係から抜け出すことはできます。

しかし、転職先にも派閥があったり、苦手な人がいたりする可能性も十分あるでしょう。

大病院のスタッフ同士の派閥に嫌気がさしてアットホームなクリニックに転職してみたら、内輪の雰囲気に馴染めなかったなど、内情を知らないままイメージだけで転職してしまうと失敗するリスクは高くなります。

仕事が続けられないほど精神的に辛い、人間関係の悪さが業務に支障をきたしているほどなら転職して解決する可能性はありますが、苦手な人・キツイ人はどこの職場にもいると覚悟しておいた方がよいでしょう。

職場の人間関係や雰囲気は誰しも気になる所です。

以下の方法で、転職先の雰囲気をある程度自分で調べておくことができます。

  • 転職サイトのキャリアアドバイザー(転職エージェント)に内情を確認する
  • インターンシップや病院見学で実際の現場を見る
  • 病院×口コミで検索する

事前に調べて選考を受けるか決めることで、転職で後悔するリスクが減らせるので手間を惜しまないようにしましょう。

5-2.夜勤がなくなり給与が下がった

夜勤がない職場を希望したはいいけど、夜勤手当がなくなったことで給与がガクッと下がって後悔したというパターンもよくあります。

以下は、2交代制・3交代制の平均回数・平均額から月の夜勤手当を算出したものです。

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1回あたりの夜勤手当月平均の夜勤回数月の夜勤手当(概算)
2交代制11,286円4~5回45,114~56,430円
3交代制準夜勤:4,154円
深夜勤:5,122円
8回
(準夜・深夜ともに4回ずつと仮定)
37,104円

〔出典〕日本看護協会:2020 年病院看護実態調査.日本看護協会調査研究報告96,2021.

月収にすると少なくとも4万円弱の夜勤手当が支給されています。

仮に夜勤のない職場に転職した場合、月収にして4万円、年収にすると50万円近く給与が下がる可能性があるのです。

「生活水準を下げるくらいなら夜勤しておけばよかった」と後悔する人もいるのです。

自分の給与が下がっても満足のいく生活ができるか、事前に収支を把握しておきましょう。

5-3.転職先の医療の質が低かった

転職先の医療の質が低く、不安や前の職場とのギャップを感じて後悔するケースもあります。

大学病院や地域の中核となるような大規模病院では、最新の設備が整い提供される医療も最先端であることが多いでしょう。

しかし、すべての医療機関が充実した設備を持ち質の高い医療を提供できるわけではありません

コスト削減を求められているような経営状態があまりよくない病院では、使える資材や機器に限りがあり、十分なケアをおこなえない場合があります。

また、研修をおこなう費用や時間がないような中小規模の病院では、個人のスキルに頼りきりになり、職員全体の教育が行き届かずいつまでも昔ながらのやり方から知識が更新されていないというケースもあります。

転職後の不満につながる医療体制・設備に関する質の例

  • 清潔・不潔のゾーニングが曖昧
  • 感染対策が徹底されていない
    素手で採血するスタッフがいる
  • エビデンスや知見が更新されておらず、スタッフの自己流のやり方や昔ながらのやり方でケアがおこなわれている
    「最近手技が変わったんですよ」と伝えても「このほうがやりやすいから」と受け入れてもらえない
  • 使える資材や医療機器に限りがあり、提供できるケアが制限される
    中央配管がなく吸引や酸素投与がすぐにできない

医療の質が低いと感じる職場で働いていると、自分のやりたい看護が実践できないどころか、スキルが衰えてしまう可能性さえあります。

医療事故や感染を起こしてしまうリスクもあるでしょう。

このような職場に転職して後悔しないためにも、病院のHPや見学で看護の実態を把握したうえで転職する必要があります

5-4.聞いていた待遇と実際の働き方が違った

募集要項に記載されていた条件に納得して入職したら、実際の働き方と違い後悔したケースも少なくありません。

夜勤やオンコールがないと聞いていたのにしなければいけなくなった、残業の少なさに魅力を感じて入職したのに残業ばかりで帰れないといったことも起こり得ます。

これらが起こるのは、以下の理由が考えられます。

  1. 入職までに欠員が出てしまった
  2. 応募・面接時の確認不足
  3. 職場が意図的に残業や条件を隠して募集していた

職場側の事情や意図的に隠していた場合に気づいて事前に対処するのは難しいかもしれません。

しかし、自身の確認不足や認識の違いは予防できるものなので、応募や面接時に確認を怠らないようにしましょう。

6.なるべく早く今の職場を辞めたほうがいいケース

辞めてよかった・後悔したという両方のケースを知ったうえで、自分は今の職場を本当に辞めるべきか悩んでいる人もいるかと思います。

ここでは、今の職場を辞めたほうがいい5つのケースについて解説していきます。

自分の状況がこれらのケースに当てはまる場合、退職を検討しても良いでしょう。

6-1.体調やメンタルに異変が生じている

体調やメンタルに異変が生じており、日常生活にも支障をきたす状態の場合は、退職を検討すべきです。

体調が優れない状態で勤務を続けていると、集中力の低下により重大なミスにつながる恐れがあるからです。

例えば、このような不調を感じていませんか。

  • 食事が満足にとれない
  • 睡眠不足が続いている
  • 仕事のことが頭から離れず精神的に追い詰められている
  • 仕事のことを考えると涙が出る、不安な気持ちに襲われる
  • 職場に着くと動悸がして動けなくなる
  • 原因不明の腹痛や嘔吐がある

これらの症状がある場合は、心身ともに限界を感じていると言えます。

無理して出勤するのではなく、一度休息を取る必要があるでしょう。

まずは、有給を取得するなどまとまった休みを取り仕事から離れて体調・メンタルの回復に専念してください。

短期間の休息で改善しないのであれば、医療機関を受診し診断書を取得することで休職するという手段もあります。

長期間仕事から離れることで、症状の回復が見込めることもあります。

休職期間を経ても症状の回復が見られない場合は、退職を検討しても良いでしょう。

6-2.職場環境が客観的に見て著しく悪い

職場環境が著しく悪く、改善の見込みがない場合も今の職場を離れるべきケースです。

ただ、自分の職場環境が悪いのかどうか判断するのは難しいかと思います。

日本看護協会は、看護職が安全に働き続けるために「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」を発行しています。

このガイドラインの内容と職場の労働環境があまりにもかけ離れている場合は、職場環境が悪いと判断してよいでしょう。

夜勤・交代制勤務における勤務編成の基準(日本看護協会ガイドラインより)

  1. 勤務間隔: 勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける。
  2. 勤務の拘束時間:勤務の拘束時間は 13 時間以内とする。
  3. 夜勤回数:夜勤回数は、3交代制勤務は月8回以内を基本とし、それ以外の交代制勤務は労働時間などに応じた回数とする。
  4. 夜勤の連続回数:夜勤の連続回数は、2連続(2回)までとする。
  5. 連続勤務日数:連続勤務日数は5日以内とする。
  6. 休憩時間:休憩時間は、夜勤の途中で1時間以上、日勤時は労働時間の長さと労働負荷に応じた時間数を確保する。
  7. 夜勤時の仮眠:夜勤の途中で連続した仮眠時間を設定する。
  8. 夜勤後の休息(休日を含む):夜勤後の休息について、2回連続夜勤後にはおおむね 48 時間以上を確保する。1回の夜勤後についてもおおむね 24 時間以上を確保することが望ましい。
  9. 週末の連続休日:少なくとも1カ月に1回は土曜・日曜ともに前後に夜勤のない休日をつくる。
  10. 交代の方向:交代の方向は正循環の周期とする
  11. 早出の始業時刻:夜勤・交代制勤務者の早出の始業時刻は7時より前を避ける。

〔出典〕日本看護協会:看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン,2013.p. 34

また、ガイドラインの中でも過酷な勤務状況になりがちな3項目を取り上げたので、こちらも参考にしてください。

勤務間隔が短すぎる

職場で次の勤務までの間隔(勤務間インターバル)が短すぎるシフトが習慣化されている場合、労働環境が悪いと判断してかまいません。

勤務間インターバルが短いと、十分に休めないまま次の勤務に入ることになります。

そうなると、疲労が蓄積するだけでなく集中力の低下により重大な医療ミスを引き起こすリスクもあります。

<勤務間インターバルが短いシフト例>

  • 16時30分に日勤終了後、続けてその日の23時から深夜勤をする
  • 23時に準夜勤終了後、翌日8時から日勤をする

2018年より、労働者の休息・生活時間を確保することを目的に、次の勤務までの間隔を11時間以上開ける「勤務間インターバル」を設けることが「労働時間等設定改善法」改正によって努力義務化されました。

法律が整備されたことで、2019年病院看護実態調査では8割の病院が勤務間インターバルを適切に設けていることがわかっていますが、まだ導入されていない病院もあるのが現状です。日本看護協会:2020 年病院看護実態調査.日本看護協会調査研究報告95,2019.

夜勤が月9回以上ある

2020年度看護実態調査では、夜勤の平均回数は、3交代制は月7〜8回以内、2交代制では月4〜5回が最多となっていました。

また、「夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」では、夜勤は月8回以内を基本とすると記載があります。

これらから、月9回以上夜勤に入らなければならない場合は労働環境が悪いと判断しても良いでしょう。

この調査では、3交代制で月9回以上の夜勤をしている看護師が15%いることがわかっており、その数は決して少ないとは言えません。

夜勤回数の多さは、深刻な人手不足によって引き起こされていると考えられ、すぐに改善するのは難しいでしょう。

夜勤時にまとまった仮眠時間が取れない

夜勤中の仮眠は、疲労を回復させ集中力を維持するためにも必要です。

日本看護協会も、まとまった仮眠時間を設けることを推奨しています。

時には夜勤中に急変や事故があると思うように仮眠時間が確保できないこともあるかと思います。

しかし、仮眠が取れないまま勤務することが常態化している場合は、労働環境が悪いと判断してもよいでしょう。

ガイドラインの記載にはありませんが、残業時間が多すぎる場合も、職場を変えても良いでしょう。

2017年度の看護職員労働実態調査では、87%と大多数が残業時間は30時間未満と回答しているようです日本医療労働組合連合会:2017年看護職員の労働実態調査,2017.)

これより多い場合は、残業時間が異常に多く職場環境が悪いと判断してもよいでしょう。

劣悪な労働環境で勤務を続けていると、心身共に疲弊してしまい体調を崩す恐れがあります。

また、労働環境が悪いと精神的に余裕がなくなる人も多くそういった職場は人間関係も悪い傾向があります。

労働環境は個人の努力でどうにもならないことが多く、早期の改善は見込めないので限界を感じる前に退職することを推奨します。

6-3.パワハラが横行している

職場でパワハラが横行している場合は無理して勤務し続ける必要はありません。

とはいえ、パワハラは主観的な概念であるため自身で判断するのは難しいでしょう。

厚生労働省は、パワーハラスメントの定義を以下のとおり定めています。

職場において行われる

  •  ① 優越的な関係を背景とした言動であって
  •  ② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
  •  ③ 労働者の就業環境が害される

これらすべてに該当するもの

〔出典〕厚生労働省特設サイト『あかるい職場応援団』|ハラスメントの定義,2022年2月21日閲読.

具体的には、①とは上司や先輩などから、また同僚や部下であっても集団で反論できない状況にある場合を指します。

②は、言い方が多少きつくても業務上必要な指導であれば、一概にパワハラと定義するのは難しいでしょう。

例えば、先輩から「〇〇早くやってよ!」と言われた場合など、多少キツイ言い方をされただけではパワハラと断定できません。

これが「〇〇早くやってよ!あなたって何をやらせても遅いね」といった業務上必要・相当な範囲を超えた、人格否定につながるような言動がある場合は②に該当すると考えられます。

③は、大声で怒鳴られる、失敗を必要以上に責めるなどして本人だけでなく周りにも圧力を与えて本来の能力が発揮できる状況にない場合に該当します。

この定義を踏まえると、例えば以下のような事例はパワハラに該当すると考えられます。

「残業するのは個々の能力が低いから」と言われ続けた

口コミ・評判

病棟勤務(32歳・女性)
毎日のように残業が続いているにもかかわらず、残業代が出ない上に、残業するのは個々の能力が低いと前スタッフが看護部長から言われ続け、パワハラのような環境に耐えられなくなり転職を決めました。

また、厚生労働省では、パワハラを6つの型に分類しています。

以下に6つの型とその例を記載しました。

パワーハラスメントの6つの種類

  1. 身体的な攻撃
    殴る蹴るなどの暴力、物を投げる
  2. 精神的な攻撃
    皆の前で罵倒する、「あの子は使えない」といった悪評を流す
  3. 人間関係の切り離し
    集団で無視する、必要な連絡事項を伝えない
  4. 過大な要求
    自分だけ業務量が異常に多く残業しても仕事が終わらない
  5. 過小な要求
    正当な理由なく業務を制限される。雑用や看護助手の業務しかさせてもらえない
  6. 個の侵害
    有給の使い道や交際相手のことなど、プライバシーに必要以上に立ち入ってくる

〔出典〕厚生労働省特設サイト『あかるい職場応援団』|ハラスメントの類型と種類,2022年2月21日閲読.

このようなことが職場でおこなわれている場合、耐え続けることで体調やメンタルに異常をきたす可能性があります。

パワハラが横行している職場を根本から改善するのは難しいので、退職して自分の身を守りましょう。

6-4.転職すべきか悩んでいる状態が6カ月以上続いている

悩んでいる状態が6カ月以上続いているなら、転職をおすすめします。

職場での不満・悩みが理由で転職をする際、まずその不満・悩みが「一時的なものかどうか」で考える必要がありますが、目安として6カ月以上続くなら、解決の見込みはないと判断できるからです。

例えば、人手不足で残業時間が増え、看護師の負担が増大しているとしても、一時的な人手不足であれば、6カ月以上続くことはまずありません。

これに対して、いつまで経っても今の状態が続くようなら、「人員を増やすつもりがない」「労働環境を改善する予定がない」など、職場に改善の見込みはないと言えます。

今の不満・悩みを明確にし、それが6カ月以上続いているかを一つの目安として判断しましょう。

6-5.職場に相談できる人が誰もいない

職場に相談できる看護師が誰もいないなら、転職を前向きに検討しても良いでしょう。

職場に何でも話せる看護師がいるかは意外と重要で、そういった存在が一人でもいれば労働環境が多少きつくても乗り越えられたりするものです。

しかし気を許せるような看護師がいないなら、悩み事も相談できず、フラストレーションは溜まる一方になってしまいます。というよりそういった職場は、人間関係の悪い殺伐とした環境になりがちです。

【補足】一度看護を離れたほうがいいケースもある

これらのケースとは別に、医療現場を離れたほうがいいケースもあります。

それは、患者さんのことを考えられなくなった時です。

患者さんを第一に考えて行動するのは、看護師としての基本です。

しかし、身体的・精神的に余裕がなくなってしまうとそれができなくなってしまいます。

患者さん第一ではなくただ業務を終わらせることだけを考えていると、ケアが粗雑になったり、ミスを隠したりするようになります。

そうなってしまうと、患者さんが安全安楽に過ごせないだけでなく、いずれは大きな医療事故を起こしてしまう可能性があります。

早く仕事を終わらせることだけを考えて行動してたり、自分の勤務さえ無事に終われば後はどうでもいいと思ってしまったりするほど、自分に余裕がなくなっているのならそれは危険信号です。

長期的に休養を取るなど、身体面・精神面で余裕が出るまで、医療現場から離れて自分自身の考えを見つめ直すことを推奨します。

7.今の職場でもう少し続けてみるべきケース

退職したほうがいいケースがある一方で、もう少し続けてみるべきケースもあります。

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

7-1.臨床経験が浅い

臨床経験が浅い場合、特に看護師1年目ならすぐに辞めようとするのではなく、続ける方法がないか考える必要があります。

なぜなら、臨床経験が浅いと転職活動が難航する可能性があるからです。

病院が中途採用に求めるのは即戦力なので、経験やスキルが不足していると転職活動が不利になります。

なかには第二新卒を積極的に雇用している病院もありますが、数としてはごく少数なので転職先探しに苦労する可能性があるでしょう。

また、経験が浅いまま辞めたこと自体が採用者に「すぐ辞めるのでは」というマイナスイメージを与えてしまいます。

このように転職活動が難航すると焦りが生じ、条件を妥協して転職先を決めて失敗する可能性もあるでしょう。

転職に失敗し短期で退職してしまえば、キャリアに傷がついてしまいます。

今の職場でどうしても耐えられず、転職以外に解決手段がないのなら仕方ありません。

しかし、今後のキャリア形成を考えると、看護師としての基本的なスキルを一通り身に着け、リーダーやプリセプターなど指導する立場を経験(目安としては3年以上)してから転職するのが理想的です。

7-2.人間関係はある程度割り切る必要もある

辞めたい理由が人間関係のみの場合は、ある程度割り切って仕事を続けた方が良いケースもあります

必要以上に周囲と仲良くしようと考えず、「仕事上で必要不可欠なやり取りができればOK」くらいに考えましょう。

自分ではコントロールできないものに一喜一憂しない」という考え方で、アドラー心理学では「課題の分離」と言われています。

苦手な人が居たとしても、他人の行動は変えられません。

無理になんとかしようとせず、自分のペースを乱されないようにある程度距離を取って、最低限のやり取りで仕事に集中してみましょう。

また、転職すれば今の職場の人間関係からは開放されますが、次の職場にも苦手な人がいる可能性もあります。

どの職場にもある程度自分と合わない人はいると考え、仕事上の付き合いのみと割り切ることも必要です。

ただ、そうはいっても毎日顔を合わせなければならないというのが現実です。

対処法の一つとなりますが、苦手な相手とも良好な関係を築く方法は心理学で確立されていますので、明日からすぐに実践できる工夫を以下にまとめます。

円満な人間関係を築く心理学的テクニック

  1. 相手との共通点を見つける
    人は共通点を持つ相手に親近感を覚えます(類似性の法則)。相手の話に耳を傾けて、自分と共通する部分があれば、積極的に自己開示してみると良いでしょう。
  2. 周囲に自分から話しかける
    人は好意を示してもらった相手に好意を持つと言われています(好意の返報性)。

    良好な関係を築きたいという意思を示す意味でも、積極的に自分から話しかけてみると良いでしょう。
  3. ポジティブな感情を表情に出す
    自分は好意的に接しているつもりでも、表情に出ていなければうまく伝わらず、良好な関係が築けないケースもあります。

    例えば「嬉しい」と言っているのに表情が曇っている場合、受け手は視覚情報=表情を重視して「嬉しくないのでは」と捉えてしまいます(メラビアンの法則)。

まずは自分でできる工夫を試みて、それでも職場環境に改善が見られないようであれば、転職を検討するのがおすすめです。

また「看護師の人間関係の悩みに効果抜群!心理学にもとづく6つの改善策」の記事も参考になりますので、ぜひ読んでみてください。

7-3.ミスや失敗を繰り返してしまうという悩みは改善の余地がある

ミスや失敗をきっかけに仕事を辞めたいと思う人は多くいますが、この悩みは改善の余地があります。

ミスや失敗から逃げるように辞めてしまっては、その時の辛さから一時的に逃れることはできますが、根本的な解決には繋がりません。

それどころか、職場を変えても同じミスを繰り返してしまう可能性すらあります。

ミスをしてしまうのには原因が必ずあります。

インシデントレポートを書いて反省して終わりにするのではなく、まずは下記の2つを確実に実行するよう心がけましょう。

  • ミスが起こってしまった原因を考える
  • 原因に対する具体的な解決策を考え実行する

ミスが起こってしまった原因は1つとは限りません。

例えば、夜勤明けに患者さんに薬を飲ませ忘れてしまったという事例をもとに考えてみましょう。

<状況>

深夜勤帯朝8時、朝食後に飲ませる予定の高血圧治療薬を飲ませ忘れてしまった。

カルテ上は実施のサインがあったが、日勤者が配薬ボックスを確認したところ残薬があり、ミスが発覚した。

<考えられる要因>

  • 後で飲ませるつもりで事前に実施のサインをしていた(やるつもりで直前にするのが習慣化していた)
  • 夜勤明けで集中力が低下していた
  • 患者さんのところに向かうラウンド途中にナースコールがあり、対応していた(作業の中断があった)

<対策>

  • 与薬のサインは必ず実施後におこなう
  • サインと薬の残数が合っているか与薬後も確認する
  • 忙しい夜勤明けではなく人がいる日勤での与薬に変更できないか、医師に確認する
  • 与薬中は作業を中断することがないように、ナースコール対応を他のスタッフに依頼する。患者さんに待ってもらう。

このように、事故が起こった状況から考えられる要因を1つでも多く探し、具体策を立てるようにしましょう。

また、ミスが起こる原因として多いのは、確認不足突発的に業務が重なることです。

与薬や手技、医師の指示など不安があるならまず確認をしましょう。

ただ、きちんと確認していても、緊急入院や患者さんの転倒など突発的な業務が重なってしまい業務に抜けが生じ、ミスをしてしまうこともあります。

業務が重なってしまい焦る人は、まずは深呼吸して落ち着いて優先順位を考えるようにしましょう。

急変などを除き、今すぐにやらなければいけないことはそう多くないはずです。

優先順位を考えて業務を組み立て直すことで、やるべきことの整理がつき、業務の抜けを減らせるでしょう。

7-4.不安やプレッシャーはベテランでも感じる

患者さんの命を預かる立場である以上、不安やプレッシャーは誰でも感じるものです。

特に患者さんの急変は経験を積んでからも焦りや不安を感じます。

新人や若手のうちは、動揺して体が動かなくなってしまうことも少なくありません。

また、なにもできない自分への情けなさや足手まといになってしまうことで「辞めたい」と思うこともあります。

特に緊迫した場面では医師も先輩看護師も必死になっていることもあり「早くして!」というようにキツイ口調で指示を出されて余計に恐怖感を募らせてしまうこともあるでしょう。

このような不安とは看護する以上ずっと付き合っていかなければなりません。

ベテランであっても急変への不安や命を預かることへのプレッシャーを感じながら働いています。

それでも不安やプレッシャーに負けずに行動できるのは、経験を積んでいるからです。

患者さんの急変に対処できるようになるには、とにかく経験を積みトレーニングをして、やるべきことを体に叩き込むしかありません。

日ごろから緊急時を想定したトレーニングを職場を巻き込んでおこない、急変に備える事が大切です。

◆筆者の職場での急変対応に関する取り組み

心肺蘇生や気管挿管の介助、誰が医師に報告し救急要請するかなど役割を決めて、急変が起きた時にスタッフがどの役割でもできるようにするためです。

勉強会の担当はベテランやプリセプターはもちろん、若手や新人がおこなうこともあります。

人に教えるには、正しい知識を理解して自分の言葉で発信する力が必要です。

急変時の勉強会を新人や若手にも担当してもらうのは、勉強会の準備や実施を通して、より理解を深めてもらう目的があります。

筆者の職場では、月に1回患者さんの急変を想定した訓練をその日の日勤スタッフ総出で実施しています。

また、急変に不安がある人は、その時の対応だけでなく「急変させない」ような関わりが大切です。

患者さんの急変が起こる前には、バイタルサインや検査結果、患者さんの訴えなど何かしらのサインがあります。

小さな変化を見逃さないように観察・アセスメントをし、共有していくことで未然に防げる急変はあることを意識して業務に取り組みましょう。

ただ、日ごろからどんなに気をつけていても、予測ができない急変や事故が起こるのが医療現場です。

なかには、「自分のせいで」「あの時自分が気づいていれば」と思うような状況もあるでしょう。

自責の念を一人で抱え込んでいると、精神的に辛くなり追い込まれてしまいます。

急変や事故を振り返るときに、起きたことの原因や対策はもちろん、不安やプレッシャー、辛い気持ちを正直に表現して、スタッフ間で共有することが大切です。

スタッフ間で感情を共有しフォローしあうことで、気持ちが軽くなるでしょう。

8.辞めたいと思ったらやるべきこと

実際に退職するかは別として、「辞めたい」と思ったら、まずは以下のことに取り組んでみましょう。

8-1.辞めたい理由を整理する

退職を検討しはじめたなら、まずは辞めたい理由を整理しましょう。

その理由が退職でなければ解決しないのか考える必要があるからです。

退職したら確実に今の状況から抜け出すことはできますが、転職して必ずしもいい環境で働ける保証はありません。

例えば、病院に勤務していて職場の人間関係から抜け出したい場合は、部署異動で解決する可能性があります。

辞めずに解決できそうな問題だったのに、早まって転職して後悔したということがないよう、冷静に考えてみましょう。

また、辞めたい理由を明確にすることで、自分が次の職場に求めるものがはっきりとわかります。

転職活動をおこなうときの条件が明らかになるので、失敗するリスクを減らせるでしょう。

8-2.今後のキャリアについて考える

勢いのまま辞めてしまうのではなく、今後のキャリアについて考えることも大切です。

自分が5年後、10年後に看護師としてどうなっていたいのか考えてみましょう。

ここでもし辞めた場合は自分の理想とするキャリアを描けるのかを考えてみると冷静に判断が下せるようになります。

また、看護師としてだけでなく自分自身のライフプランを見直してみるのも良いでしょう。

結婚や妊娠・出産、家族の介護など、ライフステージが変わった時も今の職場を続けていけそうか、続けたいと思えるかも判断の基準になります。

8-3.休暇を取得して、仕事を休む

「看護師の仕事が辛い」と思ったら、まず休養してみることもおすすめです。

辞めたいと思いながら仕事をすることで、心は益々すさんでいきます。

これまで頑張ってきたからこそ、有給休暇を使って仕事から離れてみましょう。

仕事を離れた時間は、以下の通り、リフレッシュすることにぜひ使ってみてください。

  • 睡眠をしっかり取る
  • 仕事のことは考えず、趣味に時間を使う
  • 友達と連絡を取り合う
  • 家にいる日でも、筋トレやストレッチなど、軽い運動をする

毎日を楽しく過ごすことで、これからどうしたいかが見えてくるかもしれません。

8-4.働き方を変えられないか相談する

夜勤や勤務内容が負担に感じる場合、働き方を変えられないか上司に相談してみましょう。

常勤からパートになることで、職場によっては日勤のみの働き方が可能になったり、リーダー業務が免除されたりすることもあります。

また、家庭との両立やプライベートの時間を確保したいのなら、パートで勤務日数や時間を減らす事で叶う可能性があります。

経済的に困らない場合は、こういった方法で職場を変えずに働き方を変えるのも1つの方法です。

8-5.部署異動の希望を出す

人間関係や職場環境に不満がある場合、部署異動で悩みが解決する可能性があります。

ただ異動の希望を出しても、希望が通るかはそれぞれの病院によって異なりますし、もし異動できるとしても時間がかかる場合もあります。

また、部署異動の相談を上司にする時は、不満や愚痴にならないように気をつけましょう。

例えば、人間関係に問題があって異動希望する場合「〇〇さんと合わないので一緒に働きたくない。〇〇と言われて責められて辛い」というような相手側に一方的に非があるような話し方をしてしまうと、他責思考で不満や愚痴の多い人という印象が強くなり、人間関係がさらに悪化する可能性があるからです。

異動が叶ったとしても異動先にこのような情報が伝わり「要注意人物」と思われてしまう可能性もあります。

あくまで相談なので、事実を整理して伝えるよう心がけましょう。

8-6.看護転職のプロに相談してみる

不満はあるものの転職に踏み出せないという方は、一度転職サイトのキャリアアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。

転職サイトは、求人探しから選考対策まで転職活動をトータルでサポートしてくれる人材サービスです。

「転職しようか迷っている」という段階でも利用できます。

求人数・求人の質ネットに載せたら応募者が殺到してしまう「非公開求人」を紹介してもらえる。
内部情報働かないとわからない「人間関係」「職場環境」などの内部事情を教えてくれる。
テクニック
(アドバイス)
履歴書・職務経歴書の作成(添削)など、採用されるためのポイントを教えてくれる。

「看護師を辞めたいがこの先が不安」「転職すべきか判断できない」という方は、一度プロの意見を聞いてみることをおすすめします。

転職サイトの担当者は、「転職する場合、どのような自己PRをすれば、採用確率が高くなるか」といったノウハウを熟知しており、一人ひとりにあった転職活動の進め方も、具体的にアドバイスしてくれるでしょう。

9.退職にまつわるお金の悩みを解決

退職すると決めたものの、経済的な不安がある方や、保険など手続き関係で何をすればいいかわからないという方も多いかと思います。

ここでは、退職にまつわるお金周りの不安を解消していきます。

それでは、1つずつ見ていきましょう。

9-1.すぐに辞めたいなら最低3か月分の生活費は用意

基本的には転職先が決まるまで退職しない方が良いのですが、すぐにでも辞めたいのなら最低でも3ヶ月分の生活費が必須です。

というのも、失業手当の受給には早くても3ヶ月かかるからです。

失業手当が支給されるまでのスケジュールは以下の通りです。

<失業手当支給までのスケジュール>

  • 申請に必要な書類が届くまで:2週間程度
  • 待期期間:7日間
  • 給付制限期間:2カ月(自己都合退職の場合、すぐには受け取れない)

ただ3ヶ月分というのはあくまで最低ラインで、理想は半年〜1年分です。

次の仕事がすぐ決まれば問題ありませんが、半年以上かかることも珍しくないからです。

特に若年層(20代前半)や、ミドル層(40代後半以降)は、長引く傾向にあるので、生活費の準備は余裕を持っておくべきでしょう。

失業保険について詳しくは「自己都合退職で失業保険受給をするための全知識」の記事を参考にしてください。

9-2.失業手当がどれくらいもらえるか確認

退職を検討するのなら、失業手当の支給対象に当てはまるか・どれくらい支給されるか事前に確認しておきましょう。

下記に失業手当の概要をまとめました。

失業手当の概要

<支給条件>

  • 再就職しようという意思があること
  • 離職の日以前2年間に、「被保険者期間(雇用保険に入っていた期間)」が通算して12か月以上あること

<申請先>

ハローワーク

<支給金額>

失業手当額は、離職前の給与の50〜80%ほどです。

参考までに、離職前の給与と失業手当の目安金額をまとめました。(離職時の年齢や給付率によって変動します)

離職前の給与
(月収)
月々受け取れる失業手当
(目安)
15万円11万9,000円
20万円14万5,000円
25万円16万5,000円
30万円17万7,000円
35万円18万3,000円
40万円19万9,000円

※CASIO『生活や実務に役立つ計算サイト』にて25~30歳、被保険者期間5~10年で試算

<支給期間>

失業手当の給付期間は、雇用保険の加入期間によって、90〜150日の間で変動します。

端的に言うと、勤めていた期間が長い人ほど、より長い期間、失業給付金を受け取れます。

ただ、退職後すぐに給付金を受け取れるわけではありません。

失業手当の受給には、まず申請後7日間の待期期間があり、自己都合退職の場合は、その後さらに給付制限期間(自己都合退職なら2カ月)が設けられます。

そのため、その間の生活費は自分で工面しなければなりません。

雇用保険加入期間1年未満1年以上、10年未満10年以上、20年未満20年以上
給付日数なし90日120日150日

9-3.退職金と賞与がもらえれば余裕ができる

退職金と賞与がもらえれば、辞めた後の生活にゆとりができます。

「退職金」「賞与の支給日」を再確認してみてください。

いずれも就業規則に記載されているはずです。

退職金の支給条件を一度確認し、「もう少し働けば受け取れる」という場合は、待ってみるのがおすすめです。

条件は職場によって異なりますが、自己都合退職の場合、最低3年勤続していれば支給されるケースが多いようです。

事実、東京都産業労働局の調査では、中小企業の約半数が退職一時金の最低勤続年数を3年と定めています。(参考:中小企業の賃金・退職金事情 令和二年度版)

また、賞与支給のタイミングが近いなら、「ボーナスを受け取ってから辞める」方が金銭的なメリットが大きいです。

注意点として、賞与額決定の前に退職の意思表示をしてしまうと、減額されたり受け取れなくなる可能性があるので気を付けてください。

9-4.保険証の継続手続きをする

退職するときは、職場に健康保険証を返却する必要があります。

転職先が決まっている場合は、次の職場の保険に加入すればよいのですが、決まっていない場合は任意継続健康保険に加入するか国民健康保険に加入するかを選択しなければなりません。

以下に任意継続健康保険と国民健康保険の概要をまとめました。

任意継続健康保険国民健康保険
加入条件退職日1日前を除き2か月以上社会保険に加入していた人他の保険に入っていない人
加入できる期間2年間条件を満たす限り
加入方法退職翌日から20日以内に書類を提出退職翌日から14日以内に書類を提出
申請・問い合わせ先各保険組合市区町村窓口
保険料標準報酬月額をもとに計算
2年間変わらない
自治体による
前年度の所得や世帯人数、保有資産などから算出
ポイント
  • 家族がいる場合扶養にできる
  • 今まで職場と折半していたが、それがなくなるので支払う保険料は2倍になる。ただ、保険料の上限あり。
  • 保養所など施設利用はできる。
  • 傷病手当金や出産手当金はもらえない
  • 1日でも滞納したら資格を失う
  • 扶養制度がない
  • 滞納しても資格喪失にはならない(延滞金はかかる)

どちらに入った方が良いかは、収入や扶養家族の有無にもよって変わります。

保険料に上限があることや扶養制度があることから、家族がいて高収入な人は任意継続健康保険に加入するケースが多いようです。

一方で扶養制度のメリットを感じない単身者の場合は国民健康保険のほうが保険料が安くなるケースもあります。

まずは、各問い合わせ先で自分の保険料がどれくらいになるか確認してシミュレーションすると良いでしょう。

いずれにせよ、次の職場が決まるまでの間も保険に加入している状態でなければならないので、退職前にどちらにするか検討しておき、申請期間に遅れないよう注意しましょう。

9-5.退職時期によって住民税の支払い方法が変わるので注意

退職時期によって住民税の支払い方法が異なります。

自分がどちらに該当するか確認しておきましょう。

<1月から5月までに退職する場合>
5月までの住民税が最後の給与や退職金から一括で徴収される
<6月~12月に退職する場合>

自治体から送られてくる納付書にしたがって個別で納付する
希望があれば、給与や退職金から一括納税もできる

通常、住民税は給与から天引きされる特別徴収で納付しているかと思いますが、退職してから次の職場が決まるまでの間は、個人で納付する普通徴収となります。

住民税は、1年遅れで課税されるため退職して給与所得がなくなったからといってその年の分が減額されるわけではありません。

普通徴収となると、特別徴収よりもまとまった金額が一気に引かれるので、退職するときはその出費も念頭に置いておく必要があります。

9-6.年金の免除申請をする

退職後は厚生年金から国民年金に切り替わり、年金の支払いは続きますが、特例として失業者は免除できる仕組みがあります。

一般的に年金支払いの免除は前年所得を基準にした審査がありますが、仕事を辞めた場合は「所得を考慮せず」に審査されます。退職理由なども問われないので、比較的スムーズに免除してもらえるでしょう。

更に免除申請により、保険料は全額免除になりますが、満額の納付と比較して1/2を納付したのと同じ扱いをしてもらえるのでお得です。(※満額を払い続けていた人と比較すると、若干将来受け取れる年金額は目減りします)

詳しくは『誰でも使える退職時の年金の全知識』の記事を参考にしてください。

なお、退職時は健康保険の切り替え手続きも必要です。どんな手続きをするのかについては、『5分でわかる退職時の健康保険全知識』で解説しています。

9-7.奨学金があっても辞められる。返済方法を話し合っておく

今の職場を辞めたいけれど、病院の奨学金制度を利用しているので辞められないという人もいるでしょう。

結論からお伝えすると、奨学金の返済期間が終わっていなくても退職自体は可能です。

病院の奨学金制度とは、看護学生の学費を助成する制度の1つで、卒業後一定年数指定された病院で働くことで奨学金の返済が減額・免除される仕組みです。

「お礼奉公」と呼ばれることもあります。

この期間は病院にもよりますが、3年程度に設定されている所が多いようです。

お礼奉公の期間でも退職自体は可能ですが、奨学金の返済義務は残るので注意が必要です。

返済額や規定は病院にもよりますが、職場によっては働いた期間分を減額して残りは一括返済を求められるケースもあるようです。

一括返済が難しければ、看護部や経営と話し合って分割返済ができるケースもあるので、まずは奨学金の規定を確認して上司に相談しましょう。

10.スムーズに退職する方法

退職するなら、出来るだけ円満にしたいと思う人も多いかと思います。

ここでは、退職の時期や伝え方などスムーズに退職するためのコツを解説していきます。

それでは、1つずつ順番に見ていきましょう。

10-1.退職時期を決める

まず、辞めると決意したら退職時期を決めましょう。

好きなタイミングで辞められたらいいのですが、人員補充の関係もあり残念ながらそうはいきません。

辞めやすい時期とそうでない時期があることを心得ていきましょう。

一般的に辞めやすいと言われているタイミングは以下の通りです。

看護師が退職しやすいとされるタイミング

  • 年度末
    年初に新卒・中途ともに人員補充がおこなわれる可能性が高い
  • 人事異動の時期
    異動による人員補充が可能な時期なので
  • 委員会やプリセプターなど病棟内の係がひと段落するタイミング
    係の引継ぎ等がスムーズに行くので周囲への迷惑を最小限にできる

退職を急いでいない方、円満退職したいと考えている方はこのタイミングがおすすめです。

一方で、退職しにくいタイミングも存在します。

年末年始やGW、夏季休暇など長期休暇が重なる時期は、少ない人数で回しており欠員が出ると病棟が回らなくなる恐れがあるため、スムーズに退職させてもらえない可能性があります。

また、プリセプターなど引継ぎが難しい業務を担当している場合は「任期を終えるまで」と引き止められることがあります。

退職の意思を伝える時期については、職場の就業規則に従うようにしましょう。

法律上は14日前までに申し出れば退職可能ですが、シフトが既に出ている段階で退職を申し出るのは、周囲に多大な迷惑をかけてしまうためあまり現実的ではありません。

シフトの調整や引継ぎを考えると3か月前には伝えておいた方が良いでしょう。

10-2.直属の上司に話をする

退職時期を決めたら、いきなり経営陣や院長に伝えるのではなく直属の上司に話をしましょう。

退職の話をするときは、以下のポイントを押さえておきましょう。

退職の意思ははっきりと伝える

退職の話をするときは、迷っている態度を見せずに、意思をはっきりと伝えることが大切です。

職場にとってあなたは貴重な戦力なので在職期間が長いほど、引き止められる可能性は高くなります。

「年度末までいてほしい」、「一度時間をおいて考え直すことはできないか」と言われるなど、すんなり了承されることはないと心得ておいた方がよいでしょう。

このように引き止められた時に「悩んでいる」と伝えてしまうと、相手のペースに飲まれてずるずると辞められなくなってしまう可能性があります。

心が揺らぐこともあるかと思いますが、一度退職すると決めたなら一貫して態度は崩さないようにしましょう。

全てを話さなくてもよいが、嘘はつかない

退職理由を伝える時はすべてを正直に話す必要はありません。

人間関係や労働環境など職場への不満を正直に話してしまうと、トラブルに発展したり退職までの期間に仕事がしづらくなったりするおそれがあるからです。

待遇面での不満を話してしまうと、「給料を上げる」「有給を取れるようにする」と引き止められてしまう可能性もあるので、注意しましょう。

一般的に、

  • キャリアアップや他分野への挑戦などの前向きな理由
  • 子育てや介護など家族に関するやむを得ない事情

この2つの理由は引き止められにくく、円満退職できる可能性が高いと言われています。

退職理由と伝え方に迷ったら、「【例文付き】看護師が円満に辞めるには?8パターンの退職理由&伝え方のコツを伝授」を参考にしてみてください。

また、退職理由をすべて正直に話す必要はありませんが、嘘やごまかしをするのはやめておきましょう。

看護師の業界は意外と狭いので、例えば「親の介護で地元に戻る」と嘘をついたのに近隣で働いていた場合、人づてに嘘がばれ転職先でも信用を失う可能性もあります。

退職理由は他のスタッフにも伝わります。

辞めるまでの間に、ふとした拍子に退職理由と辻褄が合わないことを言ってしまい嘘がばれることもあるため、嘘はつかないほうがよいでしょう。

退職日が決まったら書面に残す

上司と交渉の末退職日が決まったら、口頭での確認だけでなく書面に残しておくようにします。

口約束だけになってしまうと「退職日を勘違いしていた」、「言った・言わない」のトラブルに発展する可能性もあるからです。

10-3.退職届を提出する

上司との話し合いで退職日が決定したら、退職届を提出します。

職場に規定のフォーマットがある場合は、それにしたがって準備します。

特に規定がなく書き方に迷う場合は、退職届に書く内容は例を参考にしてください。

<縦書きの場合の退職届の構成と例文>

タイトル退職届
書き始め私議
本文一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもちまして退職いたします。
日付令和〇年〇月〇日
所属部署と名前看護部〇病棟 〇〇
宛名医療法人〇〇 〇〇病院
院長 〇〇殿

退職届は基本的には手書きで作成しましょう。

理由については、書面上では「一身上の理由」で構いません。

宛名は院長となりますが、基本的には直属の上司である看護師長か看護部長に手渡しで提出するようにします。

渡す相手に迷う場合は、退職の交渉時に事前に確認しておきましょう。

10-4.引継ぎや返却物がある場合は余裕をもって行う

退職前に引継ぎ事項や返却物がある場合、スケジュールに余裕を持っておこないましょう。

ただでさえも人が減るのに、業務の引継ぎをお願いするのはスタッフにとって大きな負担になります。

委員会や病棟内の係の活動を引き継ぐ場合は、後継のスタッフが困らないよう、退職までの間に一緒に活動する期間を作るなど配慮しておきましょう。

引継ぎ事項は口頭だけで伝えるのではなく、必ずマニュアルや書面に残しておくようにします。

この日に引継ぎをすると決めていても、お互いの業務が忙しくてできない場合があるので、スケジュールに余裕を持たせて、だいたい退職する1か月前には完了しているように計画的に動きましょう。

また、在職期間が長いほど、病棟やロッカーに私物が溜まりがちなので、最終日に慌てないよう少しずつ整理していきましょう。

特に、患者さんの情報など機密情報が書かれた書類やメモは持ち帰らず病院内でシュレッダーにかけて処分するなど個人情報の取り扱いに十分注意してください。

10-5.有給が残っている場合は計画的に消化する

有給が残っており、まとめて消化するのが難しそうであれば計画的に消化していくことを推奨します。

今まで多忙過ぎて使っていなかった有給が1か月分近く残っているという人もいるかと思います。

退職までにまとめて消化できればいいのですが、「忙しい時期だから」「人が足りないから」と断られてしまう可能性があります。

もともと、有給は労働者の権利なので、施設側は拒否することはできないとされていますが、ここで上司や同僚ともめてしまうと円満退職できなくなるかもしれません。

今の職場を気持ちよく辞めたいのなら、まずは上司に有給がまとめて取得できるか確認し、難しければ退職が決まった時点で計画的に消化できるように申請しましょう。

10-6.基本的には退職の準備と並行して転職活動をしておく

基本的には退職の準備と並行して転職活動をしておきましょう。

次の仕事が決まる前に辞めてしまうと、無収入の期間が発生し、生活に影響する恐れがあるからです。

それだけでなく、なかなか次の仕事が決まらないと焦ってしまい、妥協せざるを得なくなる可能性もありますし、ブランクが長くなると採用に不利になります。

ただ、どうしても新しい就業先が決定する前に現職を辞めたい場合は、失業手当を受け取れるまでの数か月間を暮らしていけるだけの貯金を用意しておきましょう。

11.看護業界の転職におすすめの転職サイト3選

数ある転職サイトの中から、以下を基準に、「利用者からの満足度の高い看護師向け転職サイト」をピックアップしました。
転職サイト選定基準
  1. 求人数 …総求人数が多いほど、理想にぴったりの求人を見つけやすい
  2. 利用者満足度(提案&サポート力) …利用者の口コミをもとにサービスの質を評価。優秀なキャリアアドバイザーに担当してもらえれば、理想の職場を提案&手厚いサポートが期待できる
利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、おすすめの転職サイトは、以下の通りとなりました。
転職サイト求人数|総合満足度
1位 看護roo!55,907件|◎4.3 利用者満足度96.3%、看護師さんからの人気No1の転職サイト。細かい条件で求人が探しやすく、面接対策&サポートも手厚い。
2位 看護のお仕事135,763件|○3.8 総求人数トップレベル!累計40万人以上の利用者がいる転職サイト。LINEで最新の求人情報が得られるなど、気軽に転職活動ができる
3位 マイナビ看護師60,875件|◎4.1 求職者のペースに合わせたサポートが強み。全国22箇所に相談会場があり、地方在住者も来社相談しやすい

※求人数2022年8月更新

この記事では3サイトに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。

1位.看護roo! | 看護師さん利用者満足度No.1

看護roo
看護roo!の特徴
  • 利用者満足度96.3%
  • 公開求人55,907件+非公開求人も多数
  • 面接同行や選考対策など手厚いサポート
看護roo!』は、転職経験のある看護師さんから最も選ばれている、人気No1の転職サイトです。

登録者のみが閲覧・応募できる非公開求人も多数保有しており、細かい条件を組み合わせて仕事探しができるので、希望にぴったりの求人を見つけることができるでしょう。

30年以上に渡る転職支援実績のある株式会社クイック(東証一部上場企業)が運営するサービスであるため、信頼と実績も十分で、面接時に希望者には専任の女性スタッフが同行してくれるなど、きめ細かいサポートも魅力的です。

こんな看護師さんにおすすめ
  • みんなが使っていて、実績豊富な人気のサイトを利用したい
  • 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
  • はじめての転職で不安なのでプロに相談したい

2位.看護のお仕事 | 求人多数で選択肢の幅が広い!

看護のお仕事
看護のお仕事の特徴
  • 累計利用者数40万人以上
  • 友だちに勧めたい転職サイトランキングNo.1
  • 総求人数は135,763件と転職サイトトップレベル
看護のお仕事』は、求人数がトップレベルの転職サイトです。

キャリアアドバイザーが、病院や施設を訪問して直接取材を行っており現場のリアルな情報を詳細まで把握しているため、「人間関係や施設の雰囲気はどうか」「子育て中の看護師が働きやすい環境か」などの情報を踏まえて、最適な提案をしてもらえます。

また、LINEで「新着求人情報が届く」「担当のキャリアアドバイザーに相談できる」など、気軽に転職活動ができる点も魅力的です。

こんな看護師さんにおすすめ
  • できるだけたくさん求人が見たい
  • 職場の雰囲気や内部情報を知りたい
  • 気軽に求人探しがしたい

3位.マイナビ看護師|ペースに合わせて転職できる


マイナビ看護師の特徴
  • 看護師認知度4年連続No1の定番転職サイト
  • 求人数は6万件以上
  • 大手マイナビならではの情報ネットワークも強み
マイナビ看護師』は、大手人材企業マイナビが運営する定番の転職サイトです。

数週間で内定を目指す「スピード転職」や、数ヶ月に渡ってゆっくりと職場を探す「じっくり転職」など、求職者の都合に合わせたスピード感でのサポートをしてくれます。

そのため、「ゆっくりと考えたいのに連絡が煩わしい」「早く転職したいのにサポートが遅い」といったミスマッチもなく、自分のペースで転職活動を進められるでしょう(面接の日程調整なども、キャリアアドバイザーが代行してくれます)。

こんな看護師さんにおすすめ
  • なるべく早く次の仕事を見つけたい
  • 数ヶ月かけて余裕を持って転職活動したい

12.全く違う仕事がしてみたい方向けの転職サービス

数ある転職エージェントの中から、以下を基準に、「利用者からの満足度の高い転職エージェント」をピックアップしました。

転職サイト選定基準
  1. 求人の数 …総求人数が多いほど、理想にぴったりの求人を見つけやすい
  2. 利用者満足度(提案&サポート力) …利用者の口コミをもとにサービスの質を評価。優秀なキャリアコンサルタントに担当してもらえれば、理想の職場を提案&手厚いサポートが期待できる

利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、おすすめの転職エージェントは、以下の通りとなりました。

転職エージェント求人数|総合満足度
1位
リクルートエージェント
11万件(非公開15万件)| 4.1
業界最大手エージェント。選択肢を増やしたいなら登録必須
2位
dodaエージェント
8万件(非公開3万件)|3.9
求人数No.2の転職エージェント。求人の質も高く、地方での転職に最適
3位
マイナビエージェント
2.5万件|4.3
サポートが充実しており、はじめての転職に強い。

※この記事では3つに厳選しています。より詳しく知りたい方は、『転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!』を参考にしてください。

1位.リクルートエージェント

リクルートエージェント-トップ画面

リクルートエージェントは、求人数No.1の総合転職エージェントです。

公開求人は246,844件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると531,368件の求人を扱っています。

業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。

ただ、コンサルタントに一部ネガティブな口コミもありましたので(※大手なので担当差が大きい)、不安な場合は求人数No.2の『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。

公式サイト:
https://r-agent.com/

◆補足:リクルートが運営している関連サービス

2位.dodaエージェント

doda

dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級の転職エージェントです。

提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。

首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。

dodaエージェント公式サイト:
http://doda.jp/

3位.マイナビエージェント

丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。

求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。

そのため、求人数が豊富な大手(例えば、リクルートエージェントdodaエージェントなど)と併用することをおすすめします。

公式サイト:
https://mynavi-agent.jp/

13.まとめ

今回は、看護師が辞めたいと思う理由辞めるべきかどうかの判断基準を解説しました。

看護師は、複雑な人間関係や時間外労働の多さ、夜勤など、過酷な労働環境に置かれていることも多いです。

そのため、あなたが辞めたいと思うのも無理はありません

退職を悩んでいる人は、まず、早く辞めたほうがいいか・続けるべきか、どちらのケースに自分が該当するか確認してみてください。

そして、自分が辞めたい理由や今後のキャリアについてよく考えて、焦らず冷静に判断しましょう。

また、すでに退職を決意した人は、以下の転職サイト(転職エージェント)を利用してみてください。

<看護業界での転職を考えている方>

<全く違う仕事への転職を考えている方>

転職活動に関する悩みとそれに対する解決策は「看護師が転職前・転職活動中に抱える悩みをプロの目線でまとめて解決!」で紹介しているので、そちらもぜひ参考にしてください。

あなたがより良い決断を下せることを祈っています。