【2026年版】コンサル年収ランキング!17社を比較、外資・Big4も

コンサルの年収ランキングで比べられる、年収と規模・平均年齢と勤続年数・戦略からFASまでの分類・外資系やBig4のファームの4つの見方

転職するなら、いまより年収の高いコンサルティングファームや会社へ移りたい。そう考えると、候補のコンサル会社の年収が業界の中でどんな位置にあるのかが気になるところです。そこでこの記事では、野村総合研究所やストライクなど17社を平均年収の高い順に並べ、平均年齢・平均勤続年数・従業員数も同じ表で比べられるようにしました。あわせて、表に入らない外資系やBig4を含む6つの分類別の大手一覧を載せています。平均の数字を自分の年収と比べるときの注意、コンサル業界の主な職種、経歴に合った転職エージェントも紹介します。

コンサル年収ランキング

コンサル・シンクタンク・FAS(財務アドバイザリー)やM&A仲介・リサーチ会社のうち、有価証券報告書で数字が確認できた17社の平均年収ランキングです。

M&A仲介は、売り手と買い手の間に入ってM&Aをまとめる会社で、コンサルの分類の一つとして扱われることが多いため入れました。リサーチ会社は、dodaの業種区分でコンサルティングと同じ区分に入っているため入れました。

表の分類は、戦略系、総合系・IT系、シンクタンク、FAS・M&A仲介、組織人事・リサーチ、中堅・中小企業向けの経営コンサルに分けています。分類名は、記事や媒体によって呼び方が違います。

社名 分類 平均年収 平均年齢 平均勤続年数 従業員数
M&Aキャピタルパートナーズ FAS・M&A仲介 2,266万円 32.4歳 3.3年 296人
ストライク FAS・M&A仲介 1,521万円 33.2歳 2.5年 452人
野村総合研究所※ シンクタンク 1,333万円 39.7歳 13.7年 7,982人
日本M&Aセンター FAS・M&A仲介 1,300万円 34.2歳 4.6年 918人
ドリームインキュベータ 戦略系 1,221万円 34.6歳 3.8年 198人
構造計画研究所 総合系・IT系 1,181万円 41.0歳 14.6年 639人
フロンティア・マネジメント FAS・M&A仲介 1,171万円 37.2歳 3.2年 327人
三菱総合研究所 シンクタンク 1,082万円 40.4歳 11.7年 1,217人
シグマクシス 総合系・IT系 1,067万円 34.5歳 5.0年 708人
山田コンサルティンググループ FAS・M&A仲介 975万円 38.1歳 7.2年 898人
プロレド・パートナーズ 中堅・中小企業向けの経営コンサル 907万円 35.1歳 2.8年 283人
タナベコンサルティング 中堅・中小企業向けの経営コンサル 796万円 38.4歳 8.8年 389人
インテージ 組織人事・リサーチ 711万円 38.2歳 9.7年 1,339人
マネジメントソリューションズ 総合系・IT系 702万円 37.4歳 2.7年 1,369人
リンクアンドモチベーション 組織人事・リサーチ 697万円 32.5歳 6.4年 558人
エル・ティー・エス 総合系・IT系 671万円 34.8歳 4.9年 456人
クロス・マーケティング 組織人事・リサーチ 552万円 37.0歳 7.0年 430人

※表の平均年収は、各社の有価証券報告書に載っている「平均年間給与」です。

※日本M&Aセンター、構造計画研究所、シグマクシス、タナベコンサルティング、インテージ、クロス・マーケティングの6社は、持株会社の下にある事業会社です。

※6社には、それぞれのグループで従業員数が最大の事業会社の数字を載せています。

※野村総合研究所の数値は、コンサルティング事業とITソリューション事業を合わせた全社平均です。

※ベイカレントは、有価証券報告書の数字が持株会社の従業員866人分だけで、事業会社の数字が無いため、表に入れていません。

1位と2位はM&A仲介、3位は野村総合研究所(1,332.6万円)、4位は日本M&Aセンター(1,300.0万円)でした。平均年収は、コンサルタント以外の社員も含む従業員全体の平均です。外資系戦略ファームやBig4などは有価証券報告書を提出していないため、表には入っていません。

年収1,000万円以上の会社

年収1,000万円は、コンサルの年収を見るときの目安の線としてよく使われます。17社のうち、1位のM&Aキャピタルパートナーズから9位のシグマクシスまでの9社が1,000万円を超えています。17社の中央値は9位のシグマクシスの1,067.3万円で、半分以上の会社がこの額以上です。ただし17社に外資系の大手は含まれないため、業界全体の真ん中とは言えません。

1,000万円以上の9社を分類で分けると、FAS・M&A仲介が4社、総合系・IT系が2社、シンクタンクが2社、戦略系が1社です。総合系・IT系の構造計画研究所はエンジニアリングコンサルティングの会社で、この分類に入れています。M&A仲介の3社(M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク、日本M&Aセンター)は1位、2位、4位に入り、1,300.0万円から2,265.8万円です。

一方、1,000万円に届かない8社の内訳は、組織人事・リサーチが3社、総合系・IT系が2社、中堅・中小企業向けの経営コンサルが2社です。残る1社は、FAS・M&A仲介の山田コンサルティンググループです。総合系・IT系は1,000万円以上と未満が2社ずつで、分類だけでは年収の水準が決まりません。狙う分類を決めたあとは、会社ごとの数字を表で確かめてください。

平均年齢・平均勤続年数の違い

年収上位のM&A仲介は、平均年齢が30代前半で、勤続年数も短い傾向があります。M&Aキャピタルパートナーズは平均32.4歳・勤続3.3年、ストライクは平均33.2歳・勤続2.5年です。ただし、勤続5年未満の会社は17社のうち8社あり、M&A仲介以外にもフロンティア・マネジメントやマネジメントソリューションズなどが含まれます。

一方、野村総合研究所(13.7年)、三菱総合研究所(11.7年)、構造計画研究所(14.6年)は、平均年齢が40歳前後で、勤続10年を超えています。従業員数も、野村総合研究所の約8,000人からドリームインキュベータの約200人まで大きく開きがあります。年収を見るときは、平均年齢と勤続年数もあわせて見て、自分に近い年齢の人が多い会社かを確かめてください。

大手コンサルティングファーム一覧

分類ごとの一覧で、狙う種類のファームを絞り込めます。非上場の外資系や大手も載せています。

1社で複数の領域にまたがる会社もあります。野村総合研究所は日系ITとシンクタンクの双方の性質を持ち、ドリームインキュベータは戦略系と投資事業を兼ね備えています。

分類 社名 上場か非上場か 親会社
戦略系 マッキンゼー・アンド・カンパニー 非上場 外資系(本社はアメリカ)
戦略系 ボストン コンサルティング グループ 非上場 外資系(本社はアメリカ)
戦略系 ベイン・アンド・カンパニー 非上場 外資系(本社はアメリカ)
戦略系 ローランド・ベルガー 非上場 外資系(本社はドイツ)
戦略系 Kearney(旧A.T. カーニー) 非上場 外資系(本社はアメリカ)
戦略系 アーサー・ディ・リトル 非上場 外資系(本社はベルギー)
戦略系 ドリームインキュベータ 上場 親会社なし。電通グループが議決権の23.03%、山口フィナンシャルグループが22.05%を持つ(その他の関係会社)
戦略系 経営共創基盤(IGPI) 非上場 株主は株式会社IGPIグループ(公式の会社概要)
戦略系 コーポレイト ディレクション 非上場
総合系・IT系 アクセンチュア 非上場 外資系(本社はアイルランド)
総合系・IT系 デロイト トーマツ(旧デロイト トーマツ コンサルティング) 非上場 デロイト トーマツ グループ。2025年12月1日にデロイト トーマツ コンサルティング・デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー・デロイト トーマツ リスクアドバイザリーの3社が合併し、合同会社デロイト トーマツになった
総合系・IT系 PwCコンサルティング 非上場 PwC Japanグループ(PwCコンサルティング合同会社)
総合系・IT系 KPMGコンサルティング 非上場 KPMGジャパン
総合系・IT系 EYストラテジー・アンド・コンサルティング 非上場 EY Japan。2020年10月1日にEYトランザクション・アドバイザリー・サービスとEYアドバイザリー・アンド・コンサルティングが統合して発足
総合系・IT系 アビームコンサルティング 非上場 NEC(日本電気)の子会社(議決権の100%)
総合系・IT系 ベイカレント 上場 親会社なし。2024年9月に持株会社体制に移り、コンサルティング事業はベイカレント・コンサルティング(議決権の100.0%)が行う
総合系・IT系 シグマクシス 非上場 上場するシグマクシス・ホールディングスの完全子会社(議決権の100%)
総合系・IT系 フォーティエンスコンサルティング(旧クニエ) 非上場 NTTデータグループ(公式サイトの表記)。2025年10月1日にクニエから社名変更
総合系・IT系 日立コンサルティング 非上場 日立製作所が100%出資(公式の会社概要)
総合系・IT系 シンプレクス 非上場 上場するシンプレクス・ホールディングスの子会社(議決権の100.0%)
総合系・IT系 フューチャー 上場 持株会社制。IT コンサルティング事業はフューチャーアーキテクト(子会社)が行う
総合系・IT系 日本IBM 非上場 外資系(米国 IBM のグループ。本社はアメリカ)
総合系・IT系 マネジメントソリューションズ 上場
総合系・IT系 エル・ティー・エス 上場
総合系・IT系 構造計画研究所 非上場 上場する構造計画研究所ホールディングスの完全子会社(議決権の100.0%)
シンクタンク 野村総合研究所 上場 親会社なし。野村ホールディングスが議決権の23.1%(うち間接2.9%)を持つ(その他の関係会社)
シンクタンク 三菱総合研究所 上場
シンクタンク 日本総合研究所 非上場 三井住友フィナンシャルグループの子会社。2026年4月1日に日本総研ホールディングスと日興システムソリューションズを吸収合併
シンクタンク 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 非上場 三菱UFJ銀行が議決権の47.04%(うち間接10.09%)を持つ連結子会社
シンクタンク NTTデータ経営研究所 非上場 株式会社NTTデータが100%出資(公式の会社概要)
FAS・M&A仲介 M&Aキャピタルパートナーズ 上場
FAS・M&A仲介 ストライク 上場
FAS・M&A仲介 日本M&Aセンター 非上場 上場する日本M&Aセンターホールディングスの完全子会社(議決権の100.00%)
FAS・M&A仲介 フロンティア・マネジメント 上場
FAS・M&A仲介 山田コンサルティンググループ 上場
FAS・M&A仲介 フーリハン・ローキー(旧GCA) 非上場 外資系(本社はアメリカ)。米国の Houlihan Lokey, Inc.(ニューヨーク証券取引所上場)のグループ。2021年にフーリハン・ローキーが TOB を発表し買収。日本法人は今はフーリハン・ローキー・ジャパン合同会社
FAS・M&A仲介 KPMG FAS 非上場 KPMGジャパン
FAS・M&A仲介 PwCアドバイザリー 非上場 PwC Japanグループ(PwCアドバイザリー合同会社)
組織人事・リサーチ リンクアンドモチベーション 上場
組織人事・リサーチ マーサー ジャパン 非上場 外資系(本社はアメリカ)
組織人事・リサーチ コーン・フェリー・ジャパン 非上場 外資系(本社はアメリカ)
組織人事・リサーチ WTW(旧ウィリス・タワーズワトソン) 非上場 外資系(本社はイギリス)
組織人事・リサーチ インテージ 非上場 上場するインテージホールディングスの完全子会社。インテージホールディングスは、NTT ドコモ(議決権の51.0%)を親会社とする
組織人事・リサーチ マクロミル 非上場 2025年6月に上場廃止(TJ1株式会社による公開買付けのあと)
組織人事・リサーチ クロス・マーケティング 非上場 上場するクロス・マーケティンググループの完全子会社(議決権の100.0%)
組織人事・リサーチ 日経リサーチ 非上場 日本経済新聞社が議決権の100.0%を持つ子会社
中堅・中小企業向けの経営コンサル 船井総合研究所 非上場 上場する船井総研ホールディングスの完全子会社(議決権の100.0%)
中堅・中小企業向けの経営コンサル タナベコンサルティング(旧タナベ経営) 非上場 上場するタナベコンサルティンググループの完全子会社(議決権の100.0%)
中堅・中小企業向けの経営コンサル プロレド・パートナーズ 上場

戦略系ファーム

戦略系は、経営の重要な判断に関わる戦略や新規事業を扱うファームです。

外資系の代表は、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ベイン・アンド・カンパニーの3社です。それぞれの頭文字から「MBB」と呼ばれます。そのほかの外資系には、Kearney(旧A.T. カーニー)、ローランド・ベルガー、アーサー・ディ・リトルなどがあります。

日系の戦略ファームには、上場会社のドリームインキュベータがあります。戦略コンサルティングやM&A支援などのビジネスプロデュース事業と、スタートアップ企業などへのベンチャー投資を手がけています。非上場の日系ファームには、企業価値の向上を目的とした経営支援を行う経営共創基盤(IGPI)や、コーポレイト ディレクションがあります。

Big4とアクセンチュア

総合系・IT系の中でも世界的な規模を持つのが、Big4とアクセンチュアです。

Big4は、もとは世界的な会計事務所のグループで、コンサルティングの事業も手がけています。日本でコンサルティングを担うのは、PwCコンサルティング、デロイト トーマツ、KPMGコンサルティング、EY ストラテジー・アンド・コンサルティングの4社です。4社とも非上場で、有価証券報告書を提出していないため、年収ランキングの表には入っていません。

アクセンチュアは、戦略立案から業務改革、ITシステムの構築・運用まで幅広く扱う総合系ファームで、Big4と並べて比べられることが多い存在です。親会社のaccenture plcは上場していますが、日本法人のアクセンチュアは上場していません。外資系の総合系・IT系には、ほかに米国IBMの日本法人である日本IBM(非上場)があり、戦略からシステム開発まで手がけています。

日系の総合系・IT系ファーム

総合系は、戦略づくりから業務の改革、ITシステムの構築・運用まで幅広く扱い、規模の大きいプロジェクトを多く手がけます。

日系の総合系には、NECの子会社で国内発のグローバルファームのアビームコンサルティングがあります。ベイカレントは上場会社で、特定の企業グループに属さず、幅広いテーマを支援しています。シグマクシスは、企業の変革を推進するコンサルティングを行います。NTTデータグループのフォーティエンスコンサルティング(旧クニエ)も、総合系のファームです。

IT系では、日立製作所グループの日立コンサルティングがあります。シンプレクスは大手金融機関向けのシステムに強く、DXなどのコンサルティングは同じグループのXspear Consultingが担います。フューチャーは中立・独立の立場からITコンサルティングを提供し、事業はフューチャーアーキテクトが担当します。上場会社のマネジメントソリューションズはプロジェクトマネジメント支援を、エル・ティー・エスは「ビジネスプロセスマネジメント」を基幹手法としたサービスを行います。構造計画研究所はエンジニアリングコンサルティングを手がけます。

シンクタンク

シンクタンクは、もとは特定の分野の調査やデータ収集を行う研究機関でしたが、現在はコンサルティングやITシステム事業を併せ持つ会社が多くなっています。大手シンクタンクの多くは金融機関や大企業グループに属します。経済調査、リサーチ、経営コンサルティング、ITコンサルティングの部門を持ち、企業と官公庁への支援が中心です。

野村総合研究所は上場会社で、リサーチ、経営コンサルティング、システムコンサルティング、システム開発・運用を手がけます。三菱総合研究所も上場会社で、官公庁向けの調査・分析と、民間企業向けの経営戦略支援を行います。

金融グループ系では、三井住友フィナンシャルグループの日本総合研究所が、シンクタンク、コンサルティング、システム開発・情報処理を行います。三菱UFJリサーチ&コンサルティングと、NTTデータグループのNTTデータ経営研究所も、調査研究とコンサルティングを手がけます。

FAS・M&A仲介

FAS(財務アドバイザリー)は、M&Aの助言、企業価値の評価、企業の再生・再編の支援など、財務の分野のサービスを提供します。

Big4系のFASには、デロイト トーマツ(旧デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー)、KPMG FAS、PwCアドバイザリーがあります。デロイト トーマツは2025年12月1日に3社が合併し、総合系・IT系の一覧に載せたデロイト トーマツと同じ合同会社になりました。投資銀行系では、米国の投資銀行Houlihan Lokey, Inc.のグループのフーリハン・ローキー(旧GCA)があります。独立系では、経営支援と資金支援を提供する上場会社のフロンティア・マネジメントがあります。

山田コンサルティンググループは上場会社で、経営・事業承継やM&Aなどのコンサルティングを行い、この記事ではFAS・M&A仲介に分類しています。

M&A仲介の会社は、売り手と買い手の間に入ってM&Aをまとめる会社です。中小企業を対象にする会社が多くあります。M&Aキャピタルパートナーズとストライクは上場会社で、ストライクは公認会計士と税理士が経営の主体です。日本M&Aセンターは、上場する日本M&Aセンターホールディングスの事業会社です。

組織人事・マーケティングリサーチ

組織人事のファームは、組織の目指す姿や人事戦略の策定から、人事制度の構築・導入まで、人と組織を通じて経営課題を解決します。

外資系では、マーサー ジャパン、コーン・フェリー・ジャパン、WTW(旧ウィリス・タワーズワトソン)が代表的です。日系の上場会社では、リンクアンドモチベーションが「モチベーションエンジニアリング」を基幹技術に、組織変革のコンサルティングやクラウドサービスを提供しています。

マーケティングリサーチの会社は、市場調査やデータ分析を通じて企業の意思決定を支援します。インテージは消費財・サービスのマーケティング支援を中心に、グループで医薬品などのヘルスケア分野も手がけています。クロス・マーケティングはオンラインとオフラインの調査を、日経リサーチは市場調査・分析を行っています。マクロミルもリサーチ会社で、2025年6月に東証プライム市場の上場を廃止しました。

中堅・中小企業向けの経営コンサル

中堅・中小企業向けの経営コンサルは、中堅・中小企業の経営課題に向き合うコンサルティング会社です。

船井総合研究所は経営コンサルティング事業を中心に展開し、タナベコンサルティング(旧タナベ経営)は全国に顧客基盤を持ちます。プロレド・パートナーズは、成果報酬型のコンサルティングサービスとファンド事業を行う上場会社です。

そのほかのコンサルティング会社・監査法人・法律事務所・信用調査会社

ランキングの表と一覧に入らない会社のうち、企業研究の記事がある会社を挙げます。

年収ランキングを見るときのポイント

表の数字は、集計の範囲、数字の時期、外資系や非上場のファームの数字の扱いを知っておくと、読み違えを防げます。

平均年収の集計対象

有価証券報告書に記載されている平均年収は、そのファームの従業員全体の平均値です。第一線で案件を担当するコンサルタントだけでなく、管理部門やIT職種の社員も含まれます。

持株会社体制の企業では、持株会社そのものの社員は人数が少なく、傘下の事業会社の従業員とは別の集団です。そのため、表の6社は事業会社の数字を使っています。

多くの会社の有価証券報告書の注記にあるとおり、平均年収には賞与や、残業代などの基準外賃金が含まれます。

平均年収は、中途入社時に会社から提示される年収とは別物です。実際の提示額は、これまでの実績や提示される役職によって決まります。

対象年度の違い

有価証券報告書の数字は会社ごとの事業年度のもので、表の基準日は2025年9月30日から2026年6月30日まで、最大9か月ずれています。決算月は、3月が6社、12月が4社、9月と6月が3社ずつ、10月が1社です。同じ時点の比較ではないので、年収を比べるときは、基準日が近い会社どうしを見てください。

外資系と非上場のファームの年収

外資系ファームは日本法人の多くが上場しておらず、有価証券報告書を提出していません。そのため、平均年収を公的な書類で確かめられず、日系の上場ファームと同じ公表データで比べることもできません。

Big4やアビームコンサルティングといった非上場の大手ファームも、有価証券報告書などの公的な書類では平均年収を確かめられません。記事で見かけるこれらの年収は、口コミサイトに寄せられた回答の集計、人材会社の調査や聞き取り、書籍の数字などが出どころです。同じ会社でも記事によって金額が違い、幅で書かれることもあります。出どころと集めた時期が書かれていない数字は、参考程度にとどめてください。

コンサルの年収が高い理由

コンサルの年収が高い理由は、在庫や設備を持たず人の知識と技能を売るため、主な費用の人件費に利益を回しやすいからです。経営判断に関わる仕事で1人あたりの単価が高く、価値を出せる人材が限られることや近年の人材獲得競争も、給与水準を押し上げています。年功序列ではなく成果と役職で評価される点も影響しています。

公的統計でも水準の違いが分かります。国税庁「民間給与実態統計調査」(令和7年分)では、「学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業」の平均給与が567.9万円です。全業種平均の486.6万円を上回ります。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和7年)にも、経営コンサルタント業を含む「専門サービス業(他に分類されないもの)」の数字があります。年収の目安(月の給料の12か月分と年間賞与の合計)は、企業規模計で778.3万円、従業員1,000人以上の事業所で1,007.6万円です。

なお、年収の高さの裏には仕事の密度の高さや成果への厳しい要求がある、と指摘する記事もあります。時間あたりで見ると事業会社との差は小さくなるとされ、専門知識と体力が要る厳しい仕事です。

コンサル業界の主な職種

コンサルの仕事は領域ごとに、求められる知見とチーム体制が違います。職種ごとの仕事の中身と、これまでの経歴が生きる場面は次のとおりです。

戦略コンサルタント

戦略コンサルタントは、策定した経営戦略や新規事業の計画を、実行計画に落とし込むところまで担当する職種です。高い分析力や課題を構造に分ける力、経営の目線での的確な判断が必要です。

プロジェクトは少人数のチームで進められることが多く、上の役職の人の比率が高い体制で、クライアント企業の経営層と直接向き合って議論を重ねます。中途入社の前職は、システムコンサルタント、メーカーのエンジニア、広告、官僚、商社の海外営業や経営企画など幅広く、多様な人材が集まっています。

なお、英語力は応募時点で必須とまではいえないものの、外資系のファームではマネージャー以上で必須と考えたほうがよいでしょう。日系のファームでは英語が採用の決め手になることは通常なく、英語が必要になるかは配属される部門によっても違います。

総合系・ITコンサルタント

総合系・ITコンサルタントは、IT戦略の策定や業務改善などの上流工程から、システムの構築・導入支援までを一貫して担当します。業界や業務への深い理解とITの知識が必要です。

プロジェクトでは事業や部門ごとに大規模なチームを組み、若手を多く配置する体制が一般的です。現場のシステム開発や運用を熟知しているSIerのエンジニアや、事業会社のIT部門出身者は、IT系や総合系のテクノロジー部門で高く評価されやすい傾向があります。

FAS・M&Aコンサルタント

FAS・M&Aコンサルタントは、財務の調査(デューデリジェンス)、企業価値の評価、事業再生、M&A後の組織再編などを専門に扱う職種です。M&A仲介の会社は売り手と買い手の間に入ってM&Aをまとめ、中小企業を対象にする会社が多くあります。公認会計士や税理士、M&Aに関わる資格を持つ人が多く働いており、公認会計士の資格はFASや財務の分野で特に評価されやすい強みとなります。また、銀行や証券会社といった金融機関の出身者も、培った専門性を生かせます。

シンクタンク・リサーチ会社の仕事

シンクタンクの仕事は、特定の分野の調査研究と、官公庁や企業に向けたコンサルティングの両方です。例えば三菱総合研究所は、官公庁向けに国土整備、交通運輸、情報通信、医療介護福祉、教育などの調査・分析、政策・計画策定を行います。民間企業向けには、経営・事業戦略、マーケティング戦略、人事制度・組織改革などのコンサルティングを手がけます。公務員や官公庁の出身者は、公共分野の知見が高く評価されます。

マーケティングリサーチの仕事は、企業の依頼を受けて消費者や市場を調べ、データを分析して報告する仕事です。消費財・サービスのマーケティング支援を中心に調査・分析を行うインテージなどがあります。

組織人事コンサルタント

組織人事コンサルタントは、評価制度や報酬体系の刷新、人材育成の仕組みづくり、組織の変革などを担い、企業の「人」と「組織」の課題に深く関わる職種です。

なお、事業会社の人事部門での実務経験は、人事制度や組織の課題を扱うコンサルタントの仕事で生かせます。

コンサルの役職

コンサル業界の一般的な役職の順番と役割は以下のとおりです。

  • アナリストは、情報を集めて分析し、資料を作成するなど、指示を受けた担当部分を受け持ちます。
  • コンサルタントとシニアコンサルタントは、担当範囲を持ち、仮説づくりから成果物までを受け持ちます。シニアコンサルタントは複数の範囲をまとめ、若手を育てる役割も担います。
  • マネージャーは、プロジェクト全体の責任者で、クライアントとのやり取りの主な担当です。スケジュールや費用も管理します。
  • シニアマネージャーは、複数の案件をまとめ、案件を取ってくる営業活動にも関わり始めます。
  • パートナーとディレクターは、案件の獲得の責任者であり、ファームの共同経営者としての重責を担います。

役職の呼び方や段の数は会社によって違います。たとえばPwCコンサルティングでは、アナリストからシニアコンサルタントまでの3段にあたる部分を、アソシエイトとシニアアソシエイトの2段で呼んでいます。中途入社時の役職は、前職の経験や専門性に応じて決まります。

コンサルへの転職で使う転職エージェント

転職の形ごとに、向いているエージェントが違います。事業会社やIT業界、銀行などの金融機関から未経験で移るなら、リクルートエージェントが向いています。シンクタンク・リサーチ・FAS・組織人事などの専門領域を狙うなら、dodaです。コンサル業界の中で移る人や管理職として移る人は、JACリクルートメントです。3社とも無料で利用できます。

リクルートエージェント(大手・総合型)

事業会社の企画・営業・IT部門やSIer、銀行などの金融機関から、未経験でコンサルティングファームへ移る人に向いている総合型の転職エージェントです。

公式の業界別の入口には「コンサルティング業界 監査法人 シンクタンク」の区分があります。戦略・経営コンサルティングからM&A・IPO、リスク、シンクタンクまでが1つの区分に並びます。職種区分「コンサル/士業/リサーチャー」でも探せ、ビジネスコンサルタントやIT/システムコンサルタントなどが揃っています。どの種類のファームを狙うか決める前から、候補を広く見比べられるのが特徴です。

登録者には非公開求人も紹介されます。応募先に合わせた職務経歴書の添削や、企業ごとに見られる点を伝える面接対策、登録者限定の面接力向上セミナーも受けられます。面接の日程調整や条件交渉はアドバイザーが企業との連絡を代行し、入社日の調整まで支援します。面談は対面か電話で土日や平日夜も調整でき、相談だけでも無料で使えます(求人の状況によっては面談が難しい場合があります)。

doda(大手・総合型)

シンクタンクやマーケティングリサーチ、FAS(財務アドバイザリー)、組織人事など、コンサルの中の専門の会社を狙う人に向いている総合型エージェントです。求人検索の業種区分「コンサルティング・専門事務所・監査法人・税理士法人・リサーチ」の中でこれらの種類が分かれており、狙う種類に絞って探せます。職種区分「専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)」でも検索可能です。

無料のスカウトサービスでは、個人情報を非公開にしたまま経歴を登録でき(勤務先のブロック設定も可能)、自分の経歴にどの種類の会社が関心を持つかを確認できます。面接確約オファーや非公開求人が届くこともあります。担当は、専任のキャリアアドバイザーと、企業1社ごとにいる採用プロジェクト担当の2種類です。キャリアアドバイザーとはLINEでもやり取りでき、書類添削や面接対策も受けられます。採用プロジェクト担当は求人の紹介が主な役割です。「今の仕事を続けること」も選択肢として助言してくれるため、転職するか決めていなくても相談できます。

補足として、ほかの転職エージェントとの併用も可能です。併用していると伝えれば、選考の日程をできる限り調整してくれます。

JACリクルートメント(ハイクラス)

コンサル業界の中で他社へ移る人や、マネージャー以上や管理職として移る人に向いているハイクラス特化型のエージェントです。

求人検索では業種区分「コンサルティング・シンクタンク・事務所」、職種区分「コンサルティング」で探せます。社内にコンサルティング第1・第2ディビジョンの専門部門があり、業界専門のコンサルタントが担当します。そのため、業界内の役職やファームの違いを踏まえた相談がしやすいのが特徴です。管理部門専門チームもあり、複数の専門コンサルタントが連携して支援します。登録後の面談では、5年先・10年先のキャリアを一緒に考えます。

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まとめ

有価証券報告書で確認できた17社の平均年収は、551.8万円(クロス・マーケティング)から2,265.8万円(M&Aキャピタルパートナーズ)までです。中央値は1,067.3万円で、1,000万円を超える9社には、FAS・M&A仲介、総合系・IT系、シンクタンク、戦略系のファームが並びます。

ただし、公開されている平均年収は、入社時の提示額や役職ごとの年収とは別物です。外資系の戦略ファームやBig4、アクセンチュアなどの年収は、公的な書類では確かめられません。ランキングで年収の水準をつかんだら、大手の一覧で各ファームの分類を確かめ、これまでの経験が生きる仕事の中身を見ておくとよいでしょう。

実際の提示年収や、自分に合うファームは、経歴によって変わります。自分の転職の形に合う転職エージェントに登録し、評価や選択肢を相談しましょう。