転職するなら、いまより年収の高い会社へ移りたい。そう考えると、候補の食品メーカーが業界の中でどんな位置にあるのかが気になるところです。そこでこの記事では、味の素や明治など食品メーカー25社を平均年収の高い順に並べ、平均年齢・平均勤続年数・従業員数も同じ表で比べられるようにしました。あわせて、表に入らないビール・飲料の大手や、外資系・非上場の会社を含む、8つの分類別の大手一覧を載せています。平均の数字を自分の年収と比べるときの注意、食品メーカーの主な職種、経歴に合った転職エージェントも紹介します。
目次
食品メーカーの年収ランキング
掲載している平均年収は、各社の有価証券報告書にある「平均年間給与」です。グループ会社を含まない、会社単体の平均で、基本給だけでなく賞与を含みます。
持株会社(ホールディングス)の数字は、その持株会社の社員だけの平均で、事業会社の社員を含みません。そこで本記事では、明治、日清食品、ハウス食品、キッコーマン食品、日清製粉、ニチレイフーズの6社について、事業会社の数字を掲載しています。6社とも、持株会社が議決権の100%を直接持つ子会社です。
日本たばこ産業(たばこと加工食品)とアース製薬(家庭用品)は、当サイトでは食品の区分に入れているので表にも入れました。Umios(旧マルハニチロ)とニッスイ(旧日本水産)は、旧社名を添えています。
表は分類ボタンでの絞り込みや、列の見出しを押して並べ替えができます。社名から各社の企業研究の記事へ進めます。
| 社名 | 分類 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 味の素 | 調味料・加工食品 | 1,061万円 | 43.5歳 | 18.9年 | 3,705人 |
| 日本たばこ産業 | たばこ・日用品 | 1,004万円 | 41.0歳 | 14.7年 | 5,303人 |
| 極洋 | 水産 | 927万円 | 41.6歳 | 16.5年 | 769人 |
| カゴメ | 調味料・加工食品 | 904万円 | 42.4歳 | 18.0年 | 1,737人 |
| 日本ハム | 食肉 | 875万円 | 40.1歳 | 15.4年 | 1,198人 |
| 明治 | 乳業 | 852万円 | 43.3歳 | 20.5年 | 5,307人 |
| ニッスイ※ | 水産 | 851万円 | 42.8歳 | 15.8年 | 1,489人 |
| 日清製粉 | 製粉・製油 | 849万円 | 40.8歳 | 17.2年 | 858人 |
| キッコーマン食品 | 調味料・加工食品 | 842万円 | 46.7歳 | 21.8年 | 911人 |
| 森永乳業 | 乳業 | 799万円 | 40.2歳 | 16.6年 | 3,376人 |
| Umios※ | 水産 | 783万円 | 41.0歳 | 14.4年 | 1,738人 |
| 雪印メグミルク | 乳業 | 773万円 | 41.6歳 | 16.0年 | 3,172人 |
| アース製薬 | たばこ・日用品 | 771万円 | 42.3歳 | 13.6年 | 1,401人 |
| 日清食品 | 調味料・加工食品 | 762万円 | 38.0歳 | 10.9年 | 1,565人 |
| 昭和産業 | 製粉・製油 | 761万円 | 41.2歳 | 16.7年 | 1,295人 |
| ニップン※ | 製粉・製油 | 758万円 | 39.2歳 | 14.4年 | 1,244人 |
| プリマハム | 食肉 | 743万円 | 41.0歳 | 15.9年 | 1,137人 |
| ハウス食品 | 調味料・加工食品 | 707万円 | 40.6歳 | 17.7年 | 1,636人 |
| ニチレイフーズ | 調味料・加工食品 | 704万円 | 43.9歳 | 18.9年 | 1,620人 |
| ヱスビー食品 | 調味料・加工食品 | 697万円 | 41.4歳 | 13.8年 | 1,538人 |
| キユーピー | 調味料・加工食品 | 689万円 | 42.1歳 | 16.1年 | 2,388人 |
| カルビー | 製菓・製パン | 686万円 | 42.2歳 | 12.6年 | 3,711人 |
| 山崎製パン | 製菓・製パン | 627万円 | 39.6歳 | 15.3年 | 19,175人 |
| 亀田製菓 | 製菓・製パン | 569万円 | 41.0歳 | 17.8年 | 1,404人 |
| ブルボン | 製菓・製パン | 522万円 | 38.3歳 | 15.9年 | 3,857人 |
※数字は各社の最新の有価証券報告書にある単体の数字です。明治・日清食品・ハウス食品・キッコーマン食品・日清製粉・ニチレイフーズの6社は、持株会社の報告書に載る事業会社の数字です。賞与および基準外賃金を含みます。ヱスビー食品は正社員を対象に、日清食品は契約社員を除いて算出しています。
※基準日(決算日)は会社によって違います。キユーピーが2025年11月30日、アース製薬・カゴメ・山崎製パン・日本たばこ産業が2025年12月31日、その他の20社は2026年3月31日です。
25社の平均年収の分布
25社の平均年収を比べると、1位の味の素(1,061万円)から25位のブルボン(522万円)まで、2倍ほどの開きがあります。真ん中にあたる13位はアース製薬の771万円で、25社の単純平均は781万円です。この25社は上場会社か持株会社の下の事業会社で、会社単体の数字が有価証券報告書にあるため、食品メーカー全体の平均ではありません。
金額の帯ごとに見ると、1,000万円以上は味の素と日本たばこ産業(JT)の2社、900万円台は極洋とカゴメの2社です。800万円台は日本ハム、明治、ニッスイ、日清製粉、キッコーマン食品の5社です。もっとも社数が多いのは700万円台の10社です。600万円台はヱスビー食品、キユーピー、カルビー、山崎製パンの4社、500万円台は亀田製菓とブルボンの2社です。
分類で見ると、水産は極洋3位、ニッスイ7位、Umios11位で、上位から中位に並びます。乳業は明治6位、森永乳業10位、雪印メグミルク12位です。製粉・製油は日清製粉8位、昭和産業15位、ニップン(旧日本製粉)16位で、いずれも上位から中位に並びます。一方で、製菓・製パン(カルビー22位、山崎製パン23位、亀田製菓24位、ブルボン25位)は下位に並ぶ傾向があります。調味料・加工食品は、1位の味の素から21位のキユーピーまで広く散らばっています。
年収ランキング上位の会社
上位5社が手掛ける事業や商品は次のとおりです。
1位の味の素は、うま味調味料「味の素」などの調味料、栄養・加工食品、冷凍食品などを扱っています。2位の日本たばこ産業は、たばこ事業と、冷凍・常温食品や調味料を作る加工食品事業を展開しています(医薬事業は2025年12月に譲渡)。
3位の極洋は、水産物の買い付け・加工・販売のほか、寿司種や刺身などの生鮮、冷凍食品、缶詰を扱います。25社の中で従業員数が最も少ない(769人)ものの、平均年収で3位に入っている点が特徴的です。
4位のカゴメは、「野菜生活100」シリーズやトマトジュースなどの飲料、トマトケチャップなどのトマト調味料を作っています。5位の日本ハムは、ハム・ソーセージなどの加工食品と、食肉の生産・販売を行います。
各社の詳しい職種や採用傾向は、表の社名から企業研究の記事で確認できます。
大手食品メーカーの分類別一覧
年収ランキングでは、同じ基準で比較するため、会社単体か事業会社の数字が有価証券報告書にある25社を掲載しました。キリンホールディングスやサントリーホールディングス、アサヒビール、サッポロビールなどビール・飲料の大手は、報告書に事業会社の数字が無いため含まれていません。
しかし、これらの大手企業は知名度が高く、業界の全体像を把握するうえでも外せません。そこで以下の一覧では、上場していない会社や外資系企業、持株会社(ホールディングス)傘下の事業会社も含めて、大手食品メーカーを分類別に整理しました。
| 分類 | 社名 | 上場か非上場か | 親会社 |
|---|---|---|---|
| 調味料・加工食品 | 味の素 | 上場 | 親会社なし |
| 調味料・加工食品 | カゴメ | 上場 | 親会社なし |
| 調味料・加工食品 | キッコーマン食品 | 非上場 | キッコーマン(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 調味料・加工食品 | 日清食品 | 非上場 | 日清食品ホールディングス(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 調味料・加工食品 | ハウス食品 | 非上場 | ハウス食品グループ本社(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 調味料・加工食品 | ニチレイフーズ | 非上場 | ニチレイ(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 調味料・加工食品 | ヱスビー食品 | 上場 | 親会社なし |
| 調味料・加工食品 | キユーピー | 上場 | 親会社なし。中島董商店がその他の関係会社で議決権の16.3%(うち間接8.0%) |
| 調味料・加工食品 | 味の素冷凍食品 | 非上場 | 味の素(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 乳業 | 明治 | 非上場 | 明治ホールディングス(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 乳業 | 森永乳業 | 上場 | 親会社なし |
| 乳業 | 雪印メグミルク | 上場 | 親会社なし |
| 食肉 | 日本ハム | 上場 | 親会社なし |
| 食肉 | プリマハム | 上場 | 伊藤忠商事(上場)が親会社(議決権の50%、うち間接4%) |
| 水産 | 極洋 | 上場 | 親会社なし |
| 水産 | ニッスイ | 上場 | 親会社なし |
| 水産 | Umios | 上場 | 親会社なし |
| 製粉・製油 | 日清製粉 | 非上場 | 日清製粉グループ本社(上場)が議決権の100%(直接出資) |
| 製粉・製油 | 昭和産業 | 上場 | 親会社なし |
| 製粉・製油 | ニップン | 上場 | 親会社なし |
| 製菓・製パン | カルビー | 上場 | 親会社なし。PepsiCo,Inc.(米国で上場)がその他の関係会社で議決権の22.0%(間接) |
| 製菓・製パン | 山崎製パン | 上場 | 親会社なし |
| 製菓・製パン | 亀田製菓 | 上場 | 親会社なし |
| 製菓・製パン | ブルボン | 上場 | 親会社なし |
| 製菓・製パン | ロッテ | 非上場 | 親会社は持株会社の株式会社ロッテホールディングス |
| 飲料・酒類 | サントリーホールディングス | 非上場 | 持株会社。寿不動産が議決権の89.5%を持つ親会社。非上場だが有価証券報告書は提出している |
| 飲料・酒類 | キリンホールディングス | 上場 | 持株会社。親会社なし |
| 飲料・酒類 | アサヒビール | 非上場 | アサヒグループホールディングス(上場)が議決権の100%(うち間接100%) |
| 飲料・酒類 | アサヒ飲料 | 非上場 | アサヒグループホールディングス(上場)が議決権の100%(うち間接100%) |
| 飲料・酒類 | サッポロビール | 上場 | 2026年7月1日に持株会社のサッポロホールディングスが事業会社のサッポロビールを吸収合併し、社名をサッポロビールに変更 |
| 飲料・酒類 | UCC上島珈琲 | 非上場 | UCCグループの事業会社。グループ一覧の最上位は UCC Holdings Pte.Ltd.(シンガポール) |
| 飲料・酒類 | ネスレ日本 | 非上場 | スイスで上場しているネスレ S.A. のグループの日本法人 |
| たばこ・日用品 | 日本たばこ産業 | 上場 | 親会社なし。筆頭株主は財務大臣(発行済株式(自己株式を除く)の37.55%、2025年12月31日現在) |
| たばこ・日用品 | アース製薬 | 上場 | 親会社なし。大塚ホールディングス(上場)がその他の関係会社で議決権の24.7%(間接) |
食品メーカーの分類
本記事では、作っている商品で8つに分けました。年収の表は7分類でしたが、ここでは飲料・酒類を加えた8分類で整理しています。
- 調味料・加工食品は、しょうゆ・つゆ、うま味調味料、マヨネーズ、カレー、即席めん、調理冷凍食品などです(キッコーマン、味の素、キユーピー、日清食品など)
- 乳業は、市乳、ヨーグルト・チーズ・バターなどの乳製品、アイスクリームです(明治、森永乳業、雪印メグミルク)
- 食肉は、ハム・ソーセージなどの加工食品と、食肉の処理・加工・販売です(日本ハム、プリマハム)
- 水産は、水産物の調達・加工・販売や、冷凍食品・缶詰・ちくわ・フィッシュソーセージなどです(ニッスイ、Umios、極洋)
- 製粉・製油は、小麦粉やプレミックスを作る製粉と、植物油を作る製油です(日清製粉、ニップン、昭和産業)
- 製菓・製パンは、スナック菓子、米菓、ビスケットなどの菓子、パン・和洋菓子です(カルビー、亀田製菓、ブルボン、山崎製パン)
- 飲料・酒類は、ビール、清涼飲料、コーヒーなどです(サントリー、キリン、アサヒ、サッポロ、UCC上島珈琲など)
- たばこ・日用品は、たばこや家庭用品です(日本たばこ産業、アース製薬)
会社によっては複数の分類にまたがる例もあります。例えば明治は乳製品のほかにチョコレートやグミといった菓子も作っています。ニッスイやUmiosも水産事業のほか、家庭用の冷凍食品などを幅広く手がけています。
日本たばこ産業とアース製薬は、当サイトでは食品の区分に入れています。
外資系・非上場の大手食品メーカー
知名度が高い大手企業であっても、有価証券報告書を出しておらず、平均年収を同じ基準で比べられない会社があります。
例えば、ネスレ日本、UCC上島珈琲、ロッテはEDINETに提出者がなく、有価証券報告書がありません。ネスレ日本はスイス上場のネスレ S.A.傘下の日本法人で非上場です。ロッテも持株会社の株式会社ロッテホールディングスが親会社で非上場となっています。
また、上場している親会社の下にある事業会社も単独の数字が載っていません。アサヒビールやアサヒ飲料は、上場企業のアサヒグループホールディングスが議決権の100%(間接含む)を持つ子会社です。味の素冷凍食品も味の素が100%保有する子会社で、いずれも親会社の報告書に個別の平均年収は記載されていません。
なお、サントリーホールディングスは非上場ですが有価証券報告書を提出しています。報告書によると親会社は寿不動産(議決権割合89.5%)です。グループの飲料・食品を扱う上場会社は、2026年4月1日に社名をサントリー食品インターナショナルからサントリービバレッジ&フードに変更しました。サントリーホールディングスが59.4%を保有しています。
ネスレ日本、UCC上島珈琲、ロッテのように有価証券報告書が無い会社の年収は、当サイトの各社記事、求人票に書かれた年収、転職エージェントへの確認で確かめられます。
分類別の一覧に載せていない、企業研究の記事がある会社は次のとおりです。
年収ランキングを見るときのポイント
食品メーカー各社の年収を比べるときは、金額だけでなく、従業員数、持株会社と事業会社の違い、平均年齢と平均勤続年数という3つの前提を合わせて見ます。業界全体の年収の水準も、統計で確かめておきます。
平均年収と従業員数
有価証券報告書の平均年間給与は、賞与や基準外賃金を含みますが、総合職・一般職・工場の社員といった職種や職位で分けられておらず、会社単体の従業員の平均です。算出の対象は会社により異なります。
たとえば、25社の中で従業員数が最も多い山崎製パン(19,175人)は、平均年収が627万円で23位です。
また、報告書の従業員数は、会社単体の人数とグループ全体(連結)の人数が別に載っています。25社の従業員数は極洋の769人から山崎製パンの19,175人まで幅がありますが、極洋は単体で769人、連結では2,542人です。
持株会社(ホールディングス)と事業会社
持株会社(ホールディングス)は、グループ各社の株式を持ち、グループ戦略の策定や経営のモニタリングをする会社です。キリンホールディングスの報告書にも、飲料や酒類の事業は子会社が行うと書かれています。持株会社の報告書にある平均年間給与は自社の社員のみの平均で、事業会社の社員を含みません。そのため、同じグループでも持株会社と事業会社の数字は別になります。
表には持株会社の数字を使わず、事業会社の数字を入れています。たとえば、明治ホールディングスは298人・938万円で、事業会社の明治は5,307人・852万円です。日清食品ホールディングスは980人・843万円で、日清食品は1,565人・762万円です。ハウス食品、キッコーマン食品、日清製粉、ニチレイフーズも同様に事業会社の数字を採用しています。
なお、キリンホールディングス(1,124人・999万円)とサントリーホールディングス(1,557人・1,176万円)は持株会社です。報告書に事業会社の数字がないため、表に入れていません。サッポロビールは、2026年7月1日に持株会社のサッポロホールディングスが事業会社のサッポロビールを吸収合併し、社名を変えました。最新報告書(2026年3月提出)は合併前の持株会社の数字(144人)であるため、表に入れていません。
平均年齢と平均勤続年数
平均年収を比較する際は、社員の平均年齢と平均勤続年数も欠かせない視点です。25社の平均年齢は38.0歳(日清食品)から46.7歳(キッコーマン食品)まで、真ん中は41.2歳です。平均勤続年数は10.9年(日清食品)から21.8年(キッコーマン食品)まで、真ん中は16.0年です。
平均年齢が近くても、順位は大きく離れることがあります。日清食品は25社で最も若く勤続も最も短いですが14位(762万円)につけています。一方、平均年齢がほぼ同じブルボン(38.3歳)は25位(522万円)です。最も年齢が高いキッコーマン食品は9位(842万円)です。
なお、日本たばこ産業(JT)の平均勤続年数は、日本専売公社の勤続を含んでいます。
食品メーカーの年収は低いのか
業界全体の水準は、公的な統計で見ます。賃金構造基本統計調査(令和7年)によると、産業中分類「食料品製造業」の年収の目安は、企業規模計(10人以上)で約418万円です。従業員1,000人以上では約475万円です。
この目安は月の給与の12か月分に年間賞与を足したもので、数え方が表の平均年収と違うため、直接は比べられません。製造業の中分類24の中では、企業規模計で22番目、1,000人以上で23番目です。統計で見ると、食料品製造業の年収は製造業の中で低いほうです。飲料・酒類を含む「飲料・たばこ・飼料製造業」は、企業規模計で約521万円です。
一方、表の25社は上場会社か持株会社の下の事業会社で、平均年収は522万円から1,061万円まであります。業界全体の水準と、大手の会社の数字は分けて見ます。
食品メーカーの主な職種
報告書の平均年収は会社単体の従業員の平均値で、職種ごとの数字は載っていません。ここでは、主な職種として営業、研究開発・商品開発、マーケティング、生産管理・生産技術、品質管理・品質保証の5つの役割を解説します。
営業
食品メーカーの営業は、自社の商品を取引先に提案する仕事です。取引先には、卸売業者(問屋)、スーパーなどの小売店、飲食店や業務用の取引先があります。
研究開発・商品開発
研究開発・商品開発は、加工食品の開発や、既存の商品の改良をする仕事です。
新商品の開発では、消費者の嗜好や時代の変化に合わせて新しい味や食感を設計します。一方、既存商品の改良では、配合や製法の見直しを担います。
マーケティング
マーケティングは、商品のコンセプトを決め、消費者のニーズを調べて、新商品の開発や既存の商品の改良に生かす仕事です。
市場調査や購買データの分析を通じて「消費者がいま何を求めているのか」を掘り起こし、商品の売り方を組み立てます。
生産管理・生産技術
工場のモノづくりを支える職種ですが、生産管理と生産技術では役割が明確に異なります。
生産管理は、生産計画を立て、生産工程と品質を管理する仕事です。
生産技術は、工場の生産ラインを設計・改善する仕事です。
品質管理・品質保証
製品の検査、工場の衛生管理、食品表示の確認をする仕事です。人の口に入るものを扱う食品メーカーにおいて、製品の安全性を担保し、企業の社会的信頼を守る役割を担います。
この職種では、食品関連の法令や制度への深い理解が欠かせません。食品衛生法では、2021年6月から原則すべての食品等事業者に、「HACCP(ハサップ)」に沿った衛生管理が義務付けられています(厚生労働省)。HACCPは、原材料の入荷から製品の出荷までの全工程のうち、危害を防ぐために特に重要な工程を管理する衛生管理の手法です。また、営業施設の衛生管理を担う「食品衛生責任者」は、営業施設ごとに置くのが原則です。
そのほか、食品表示の知識を測る「食品表示検定」もあります。
食品メーカーへの転職で使う転職エージェント
有価証券報告書の平均年収は従業員の平均値であるため、自分の年齢や職種で転職した際に提示される金額を確かめるには、個別の求人を確認する必要があります。食品メーカーへの転職を考える際は、現在の状況や目的に合わせて転職エージェントを使い分けるのが効率的です。
選ぶ目安として、ほかの業界から食品メーカーへ移る人は、職種を問わず「リクルートエージェント」が適しています。食品メーカーの中で別の会社へ移る人(営業・技術系の職種で探す場合を含む)は「doda」、管理職や専門職として移る人は「JACリクルートメント」が合います。
紹介する3社はいずれも無料で利用できます。転職エージェントは紹介した求職者が入社した際に企業から成功報酬を受け取る仕組みのため、求職者に費用はかかりません。また、dodaは複数のエージェントを併用でき、併用していると伝えればできる限り選考の日程を調整すると案内しています。
リクルートエージェント
ほかの業界から食品メーカーへ移る人や、食品の商社・卸からメーカー側へ移りたい人に適しているのが、総合型のリクルートエージェントです。業界や職種を限定しないため、異業界での経験を食品業界のどこで活かせるかを広い視野で探せます。
求人の業界区分は「流通 消費財 店舗サービス業界」の中に「食品 飲料メーカー 食品卸 水産」があり、食品メーカーと食品卸・水産が同じ区分に入っています。職種の区分にも「食品/香料/飼料専門職」(食品/飲料/たばこ、香料、飼料)や「食品/飲料/香料営業」が用意されています。
支援では、各業界に精通したキャリアアドバイザーが希望条件と採用条件を合わせ、非公開求人を含めて紹介します。応募先に合わせた書類添削や企業ごとの面接対策のほか、日程調整や内定後の年収交渉も代行します。面談は対面か電話で、平日の夜や土日も調整可能です。転職を勧められない場合もあり、相談だけでも利用できます。ただし、求人の状況によっては面談が難しい場合もあります。
doda
食品メーカーの中で別の会社へ移る人(営業・技術系の職種で探す場合を含む)に適しているのがdodaです。業種と職種の区分が細かく分かれており、同業他社や近接分野の求人を絞り込みやすい強みがあります。
求人検索の業種では、「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」の中が細かく分かれています。「食品・飲料メーカー(原料含む)」「たばこメーカー」「香料メーカー」「飼料メーカー」があり、商社側にも「食品・飲料・たばこ(商社)」が用意されています。今と同じ分野はもちろん、原料や香料など近い領域へ広げて探すことも容易です。職種も「技術職(食品・香料・飼料)」や「食品・日用品・消費財営業」に分かれています。営業職向けには、専門サイト「dodaセールス」と専任アドバイザーが設置されています。
同業への転職活動では無料のスカウトサービスが役立ちます。氏名や連絡先は非公開で、現在の勤務先などに職歴を見せない「企業ブロック設定」が可能です。支援では、専任のキャリアアドバイザーと企業ごとの採用プロジェクト担当の2名体制でサポートする場合があります。書類添削や推薦、模擬面接を受けられるほか、連絡は電話やメール、LINEに対応しています。登録からカウンセリングまで2週間ほどかかる場合があります。転職するか決めていない相談も可能で、今の仕事を続ける選択肢も含めて助言します。厚生労働省の委託事業「職業紹介優良事業者」に認定されています。
JACリクルートメント
管理職や高い専門性を持つ人材として、年収アップや役職ポジションを狙って移る人に適しているのがJACリクルートメントです。ハイクラス・エグゼクティブ層の転職に特化しています。
業種区分は「消費財(食品・アパレル・トイレタリー)」で、食品・飲料の専用ページが設けられています。社内には「フード&ビバレッジディビジョン」があり、業界専門のコンサルタントが在籍しています。複数の専門コンサルタントが連携し、非公開求人を含めて提案を受けられる点が強みです。
支援では、面談を通じて5年先・10年先を見据えた中長期のキャリアプランを一緒に整理します。レジュメ添削や面接対策、日程調整を代行します。内定後は、年収などの条件交渉、入社日の調整、円満退社に向けた助言、入社後のフォローまで一貫して支援を受けられます。面談はWebまたは電話でも受けられます。
なお、ハイクラス求人に特化しているため、これまでの経験や希望条件によっては紹介できる求人がなく、支援が難しい場合があります。
まとめ
主要25社の平均年収は味の素(1,061万円)からブルボン(522万円)まで幅広く、中央値は771万円です。1,000万円を超えるのは味の素と日本たばこ産業(JT)の2社でした。ランキング表に入らないビール・飲料の大手や外資系、非上場の大手企業は、分類別の一覧で探してみてください。
平均年収は会社単体の従業員の平均であり、持株会社(ホールディングス)の数字は事業会社と異なります。平均年齢が高い会社が常に上位とは限らない点にも注意が必要です。
探す職種と今の状況に合わせて、転職エージェントを選びましょう。








