転職するなら、いまより年収の高い会社へ移りたい。そう考えると、候補の素材メーカーが業界のランキングでどのあたりにいるのかが気になるところです。そこでこの記事では、日本製鉄やAGCなど素材メーカー27社の年収ランキングを作り、平均年齢・平均勤続年数・従業員数も同じ表で比べられるようにしました。あわせて、表に入らないJFEスチールなど非上場の会社を含む、6つの分類別の大手一覧を載せています。平均の数字を自分の年収と比べるときの注意、主な職種、経歴に合った転職エージェントも紹介します。
目次
素材メーカー27社の平均年収ランキング
表の数字は、各社の最新の有価証券報告書にある提出会社(会社単体)の数字です。決算日はAGC、日本電気硝子、ノーリツが2025年12月31日、ほかの24社が2026年3月31日です。王子製紙、東洋製罐、日本軽金属の3社は、親の持株会社の有価証券報告書に載っている事業会社の数字を用い、持株会社そのものの数字は入れていません。非上場のYKKと、2026年9月28日に上場廃止になった日本板硝子は、有価証券報告書の数字で表に入れました。
| 社名 | 分類 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本製鉄 | 鉄鋼 | 909万円 | 41.3歳 | 19.5年 | 32,102人 |
| AGC | ガラス・セメント | 905万円 | 43.4歳 | 17.0年 | 8,122人 |
| 三井金属 | 非鉄金属 | 896万円 | 42.9歳 | 13.9年 | 2,587人 |
| 太平洋セメント | ガラス・セメント | 846万円 | 39.6歳 | 16.8年 | 1,783人 |
| 神戸製鋼所 | 鉄鋼 | 832万円 | 40.1歳 | 15.5年 | 12,253人 |
| JX金属 | 非鉄金属 | 831万円 | 41.5歳 | 12.9年 | 3,250人 |
| レンゴー | 紙・パルプ | 818万円 | 42.1歳 | 16.8年 | 4,426人 |
| 住友金属鉱山 | 非鉄金属 | 805万円 | 40.8歳 | 16.8年 | 3,179人 |
| TOTO | 住宅設備・建材 | 781万円 | 45.2歳 | 18.9年 | 7,758人 |
| 日本冶金工業 | 鉄鋼 | 780万円 | 44.1歳 | 20.6年 | 1,166人 |
| 日本板硝子 | ガラス・セメント | 777万円 | 46.5歳 | 20.9年 | 1,847人 |
| リンナイ | 住宅設備・建材 | 741万円 | 40.8歳 | 19.2年 | 3,470人 |
| 王子製紙 | 紙・パルプ | 740万円 | 46.0歳 | 23.9年 | 1,941人 |
| 日本電気硝子 | ガラス・セメント | 738万円 | 43.3歳 | 20.0年 | 1,778人 |
| 住友大阪セメント | ガラス・セメント | 734万円 | 42.9歳 | 18.1年 | 1,364人 |
| 三菱マテリアル | 非鉄金属 | 733万円 | 43.0歳 | 19.0年 | 5,084人 |
| LIXIL | 住宅設備・建材 | 730万円 | 46.2歳 | 20.3年 | 15,128人 |
| 東洋製罐 | 容器・ファスナー | 717万円 | 40.2歳 | 17.9年 | 2,534人 |
| 大阪チタニウムテクノロジーズ | 非鉄金属 | 716万円 | 43.9歳 | 16.0年 | 742人 |
| ノリタケ | ガラス・セメント | 697万円 | 44.8歳 | 21.3年 | 1,722人 |
| 日本製紙 | 紙・パルプ | 692万円 | 43.8歳 | 21.0年 | 5,028人 |
| YKK | 容器・ファスナー | 691万円 | 42.3歳 | 17.9年 | 4,491人 |
| 日本軽金属 | 非鉄金属 | 662万円 | 42.0歳 | 16.6年 | 2,215人 |
| ノーリツ | 住宅設備・建材 | 650万円 | 43.8歳 | 18.1年 | 1,985人 |
| 大王製紙 | 紙・パルプ | 637万円 | 44.2歳 | 19.6年 | 2,356人 |
| タカラスタンダード | 住宅設備・建材 | 629万円 | 41.1歳 | 14.8年 | 6,445人 |
| クリナップ | 住宅設備・建材 | 557万円 | 41.1歳 | 15.1年 | 2,993人 |
900万円を超えるのは、日本製鉄(旧 新日鐵住金)の908.6万円とAGC(旧 旭硝子)の905.3万円の2社です。3位の三井金属(旧 三井金属鉱業)の896.2万円までの3社が、900万円前後に並びます。800万円以上は8社、700万円以上は19社です。27社の真ん中(14位)は日本電気硝子の738.0万円で、27位のクリナップ(557.2万円)とは180.8万円の差があります。
JFEスチールはJFEホールディングスが議決権100%を持つ非上場の事業会社で、DOWAホールディングスは持株会社です。どちらも報告書に事業会社の数字が無いため表に入れず、分類別の一覧に載せています。
素材メーカーの種類と大手企業一覧
素材メーカーとは、自動車や電機・電子、医薬品、消費財など、さまざまな産業の会社に材料を供給する会社のことです。経済産業省では化学、紙・パルプ、セメント、ガラスなどを素材産業としています。この記事では「鉄鋼」「非鉄金属」「紙・パルプ」「ガラス・セメント」の材料メーカーに、「住宅設備・建材」「容器・ファスナー」を加えた6つの分類で整理しています。
なお、化学メーカーも素材メーカーに含まれますが、表と一覧には入れていません。総合化学や合成繊維、電子材料などの会社を調べたい方は、別記事の【2026年版】化学メーカーの年収ランキング!総合化学・合成繊維・電子材料など32社を比較、非上場大手もをご覧ください。ただし、素材と化学の両方に当てはまる会社もあります。たとえばAGCは、ガラスの事業と化学品の事業の両方を持っています。
以下に、ランキング表の27社に、表に入っていない上場・非上場の大手企業やグループの会社を加えた分類別の一覧をまとめました。
| 分類 | 社名 | 上場か非上場か | 親会社 |
|---|---|---|---|
| 容器・ファスナー | 東洋製罐 | 非上場 | 東洋製罐グループホールディングス(上場)が議決権の100%を持つ事業会社 |
| 容器・ファスナー | YKK | 非上場 | 有価証券報告書は提出。ファスニング製品のほか窓・サッシなどの建材(YKK AP)も手がける |
| 容器・ファスナー | 大和製罐 | 非上場 | 非上場の容器メーカー |
| 鉄鋼 | 日本製鉄 | 上場 | 親会社なし |
| 鉄鋼 | 神戸製鋼所 | 上場 | 親会社なし |
| 鉄鋼 | 日本冶金工業 | 上場 | 親会社なし |
| 鉄鋼 | JFEスチール | 非上場 | JFEホールディングス(上場)が議決権の100%を持つ事業会社 |
| 鉄鋼 | プロテリアル | 非上場 | 旧 日立金属。2022年12月29日に上場廃止、2023年1月に社名変更。ベインキャピタルのコンソーシアムが買収した非上場の会社 |
| 鉄鋼 | 大同特殊鋼 | 上場 | 親会社なし |
| 紙・パルプ | レンゴー | 上場 | 親会社なし |
| 紙・パルプ | 王子製紙 | 非上場 | 王子ホールディングス(上場)が議決権の100%を持つ事業会社 |
| 紙・パルプ | 日本製紙 | 上場 | 親会社なし |
| 紙・パルプ | 大王製紙 | 上場 | 親会社なし |
| 紙・パルプ | 北越コーポレーション | 上場 | 親会社なし |
| 紙・パルプ | 三菱製紙 | 上場 | 親会社なし。王子ホールディングス(上場)が議決権の33.0%(その他の関係会社) |
| 非鉄金属 | 三井金属 | 上場 | 親会社なし |
| 非鉄金属 | JX金属 | 上場 | 2025年3月に東証プライム上場。ENEOSホールディングスが議決権の42.44%(2026年3月31日現在) |
| 非鉄金属 | 住友金属鉱山 | 上場 | 親会社なし |
| 非鉄金属 | 三菱マテリアル | 上場 | 親会社なし。セメント事業は2022年4月にUBE三菱セメント(関連会社、議決権の50%)へ承継 |
| 非鉄金属 | 大阪チタニウムテクノロジーズ | 上場 | 親会社なし。主な株主に神戸製鋼所(8.15%)、日本製鉄(4.91%)(2026年3月31日現在) |
| 非鉄金属 | 日本軽金属 | 非上場 | 日本軽金属ホールディングス(上場の持株会社)が議決権の100%を持つ事業会社 |
| 非鉄金属 | DOWAホールディングス | 上場 | 親会社なし。2006年に持株会社制へ移行した持株会社 |
| 非鉄金属 | 東邦チタニウム | 非上場 | 2026年5月28日に上場廃止。2026年6月にJX金属の完全子会社になった |
| 非鉄金属 | 住友電気工業 | 上場 | 親会社なし |
| 非鉄金属 | 古河電気工業 | 上場 | 親会社なし |
| 非鉄金属 | フジクラ | 上場 | 親会社なし |
| 非鉄金属 | SWCC | 上場 | 親会社なし |
| ガラス・セメント | AGC | 上場 | 親会社なし |
| ガラス・セメント | 太平洋セメント | 上場 | 親会社なし |
| ガラス・セメント | 日本板硝子 | 非上場 | 2026年9月28日に上場廃止。上場廃止の時点でApolloのファンドが保有する特別目的会社Lumina Japan Acquisition(株)の完全子会社になった(2026年9月30日) |
| ガラス・セメント | 日本電気硝子 | 上場 | 親会社なし |
| ガラス・セメント | 住友大阪セメント | 上場 | 親会社なし |
| ガラス・セメント | ノリタケ | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | TOTO | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | リンナイ | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | LIXIL | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | ノーリツ | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | タカラスタンダード | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | クリナップ | 上場 | 親会社なし |
| 住宅設備・建材 | パロマ | 非上場 | パロマ・リームホールディングス(非上場)のグループの会社 |
| 住宅設備・建材 | ケイミュー | 非上場 | クボタが議決権の50.0%を持つ持分法適用会社(2025年12月31日現在)。2003年にクボタと旧松下電工の住宅用外装建材の事業が統合して発足 |
鉄鋼メーカー
鉄鋼メーカーは、鋼(はがね)のつくり方によって、高炉メーカーと電炉メーカーに分かれます。特殊鋼を手がける会社もあります。
高炉メーカーは、高炉を使って鉄鉱石から銑鉄をつくり、それを鋼へと加工します。大手は日本製鉄(旧 新日鐵住金)、JFEスチール、神戸製鋼所の3社です。JFEスチールは、JFEホールディングス傘下で高炉を持つ中核事業会社です。神戸製鋼所は鉄鋼アルミ・素形材・溶接といった素材事業に加え、機械、エンジニアリング、建設機械、電力のセグメントを持ちます。なお、日新製鋼は、2020年4月に日本製鉄へ合併されました。
電炉メーカーは、電気炉を使って鉄スクラップを溶かして鋼をつくります。
特殊鋼を手がける会社には、特殊鋼鋼材や磁石などをつくる大同特殊鋼、ステンレス鋼や高ニッケル合金板などを製造する日本冶金工業、そしてプロテリアル(旧 日立金属)があります。プロテリアルは、ベインキャピタルのコンソーシアムが買収した非上場の会社です。
非鉄金属メーカー
非鉄金属とは、銅、アルミニウム、亜鉛、金など、鉄以外の金属のことです。非鉄金属メーカーの仕事は、鉱山開発、鉱石から金属を取り出す製錬、金属を加工した材料の製造に分かれます。住友金属鉱山は、金属資源の探査・開発から製品の製造・販売までを一貫して手がけています。また、電線・ケーブルの事業を持つ会社として、住友電気工業、古河電気工業、フジクラ、SWCCがあります。
大手企業には上記のほか、三菱マテリアル、JX金属、三井金属(旧 三井金属鉱業)、DOWAホールディングス、日本軽金属などがあります。三井金属は亜鉛などの製錬のほか、銅箔や排ガス浄化触媒などの機能材料を展開しています。日本軽金属はアルミナ・化成品、地金、板・押出製品、箔・粉末製品を手がけ、DOWAホールディングスは環境・リサイクルや製錬などを傘下に持つ持株会社です。
チタン分野では大阪チタニウムテクノロジーズと東邦チタニウムが代表的です。JX金属は半導体用スパッタリングターゲットと圧延銅箔が主力です。三菱マテリアルは、銅・金・銀などの製錬・販売、加工製品、再生可能エネルギーなどを手がけています。
紙・パルプメーカー
紙・パルプメーカーは、木材からパルプを製造し、紙や板紙を製造して販売する企業です。主な製品には印刷用紙、新聞用紙、衛生用紙・家庭紙、段ボールなどがあります。近年はデジタル化の進展に伴い、新聞用紙や印刷・情報用紙の需要が減少しています。
大手企業には、王子製紙、日本製紙、大王製紙、レンゴー、北越コーポレーション、三菱製紙があります。持株会社の王子ホールディングス傘下で印刷情報メディア事業を担当するのが王子製紙です。日本製紙は洋紙や板紙、パルプのほか家庭紙などの生活関連を手がけます。大王製紙は各種用紙や段ボールに加えて衛生用紙・紙おむつなどのホーム&パーソナルケア事業を展開しています。レンゴーは板紙や段ボール、軟包装・重包装を手がけ、北越コーポレーションはパルプ・紙とパッケージング・紙加工、三菱製紙は機能商品や紙素材を手がけています。
ガラス・セメントメーカー
ガラス・セメントの会社は、「窯業」という業種にまとめられることがあります。
ガラス大手には、AGC(旧 旭硝子)、日本板硝子、日本電気硝子があります。AGCは建築用・自動車用ガラスのほか、電子・ディスプレイ用部材へと事業を広げています。化学品(苛性ソーダ、塩化ビニル樹脂、フッ素製品など)やライフサイエンス(医農薬やバイオ医薬品の開発製造受託)も手がけます。日本板硝子は建築用・自動車用ガラスや高機能ガラス、日本電気硝子はディスプレイや電子デバイス向けの特殊ガラスが主力です。
セメント大手には太平洋セメントと住友大阪セメントがあります。太平洋セメントはセメントのほか資源、環境、建材・建築土木を手がけます。住友大阪セメントはセメントに加えて鉱産品(石灰石・骨材)、建材、光電子、新材料などを展開しています。また、研削砥石などの工業機材、セラミック・マテリアル、食器を展開するノリタケもこの分類の会社です。
住宅設備・建材メーカー
ランキングの表に入る住宅設備・建材メーカーは、TOTO(9位、781.3万円)、リンナイ(12位、741.1万円)、LIXIL(17位、729.6万円)、ノーリツ(24位、650.2万円)、タカラスタンダード(26位、628.5万円)、クリナップ(27位、557.2万円)の6社です。
製品分野では、TOTOが衛生陶器などの水回り、LIXILが水回りからサッシ・玄関ドア、インテリア建材まで幅広く手がけています。リンナイは給湯器などの熱機器、ノーリツは温水空調機器や厨房機器が主力です。タカラスタンダードは高品位ホーローを使ったキッチン・浴室・洗面台、クリナップはシステムキッチンなどの厨房機器と、浴槽・洗面機器が主力です。
表に入っていない大手企業では、ガス調理器・給湯器をつくる非上場のパロマ(パロマ・リームホールディングス傘下)や、外壁材・屋根材・雨といを手がけるケイミューがあります。
容器・ファスナーのメーカー
ランキング表に入る容器・ファスナーのメーカーは、東洋製罐(18位、716.9万円)とYKK(22位、691.1万円)です。
東洋製罐は、金属・プラスチック・紙・ガラスを主原料とする総合容器メーカーで、東洋製罐グループホールディングスの事業会社です。同じく飲料用金属缶などを手がける大和製罐は非上場の容器メーカーです。YKKは非上場のファスナーメーカーで、ファスニング事業のほか、建材事業(YKK AP)を通じて窓やサッシなども手がけています。
その他の企業一覧
分類別の一覧に載せていない、企業研究の記事がある会社は次のとおりです。
年収ランキングを見るときのポイント
ランキングの平均年収は、持株会社か事業会社か、社員の平均年齢や勤続年数がどうかで、比べ方が変わります。
全社員の平均年収
有価証券報告書に記載されている平均年収は、職種や職位で分けず、提出会社の従業員全体の平均です。各社の報告書の注記では、賞与と基準外賃金を含むとされています(JX金属の注記は「税込」の表記だけです)。
持株会社と事業会社の違い
持株会社の単体の数字は、少人数の社員の平均になります。例えば、JFEホールディングスは単体60人で平均年収1,228.0万円、DOWAホールディングスは単体98人で平均年収831.3万円と高額です。
ランキングでは、持株会社そのものの数字は入れていません。事業会社の数字を入れた王子製紙・東洋製罐・日本軽金属は、持株会社の単体より人数が多く、平均年収は低くなっています。たとえば王子ホールディングスは単体464人で平均年収849.6万円、王子製紙は1,941人で739.7万円です。数字の出典は、各社の有価証券報告書です。
平均年齢・平均勤続年数・従業員数
27社の平均年齢は39.6歳(太平洋セメント)から46.5歳(日本板硝子)までで、真ん中は42.9歳です。太平洋セメントは平均年齢が27社でいちばん若い39.6歳で、平均年収は4位の845.7万円です。
平均勤続年数は12.9年(JX金属)から23.9年(王子製紙)までで、真ん中は18.1年です。三井金属(旧 三井金属鉱業)は平均勤続年数が13.9年と短めで、平均年収は3位の896.2万円です。平均勤続年数が20年を超えるのは6社です。王子製紙が23.9年、ノリタケが21.3年、日本製紙が21.0年、日本板硝子が20.9年、日本冶金工業が20.6年、LIXILが20.3年です。
従業員数は、日本製鉄(旧 新日鐵住金)の32,102人から大阪チタニウムテクノロジーズの742人まで40倍以上の開きがあります。また、単体の従業員数はグループ全体(連結)より大幅に少なくなっています。日本製鉄(旧 新日鐵住金)は単体32,102人に対しグループ全体138,453人です。AGC(旧 旭硝子)は単体8,122人に対し52,896人、LIXILは単体15,128人に対し48,073人です。
鉄鋼業界など業界全体の平均年収
製造業全体の平均給与は、国税庁「民間給与実態統計調査」(令和7年分)で573万円(平均年齢46.5歳、平均勤続年数15.9年)です。
業界別の目安の出典は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和7年。企業規模10人以上の一般労働者、男女計)です。製造業は24の業種に分かれます。鉄鋼業の年収の目安は約646万円で、製造業24業種の中で4番目です。1,000人以上の会社では約818万円で、24業種の中でいちばん高い水準です。非鉄金属製造業は約599万円(9番目)、窯業・土石製品製造業は約527万円(13番目)、パルプ・紙・紙加工品製造業は約483万円(17番目)です。同じ統計で、化学工業は10人以上で約681万円(1番目)、1,000人以上で約805万円(2番目)となっています。
住宅設備・建材の会社は、これら4つの業種にまとめて当てはまりません。有価証券報告書の業種では、LIXIL・リンナイ・ノーリツが金属製品、TOTOがガラス・土石製品、クリナップ・タカラスタンダードがその他製品に分かれます。
素材メーカーの主な職種と仕事内容
素材メーカーには、研究開発、生産技術、生産管理、営業などの職種があり、資材調達を職種として挙げる場合もあります。日本製鉄やJFEスチールは職種を事務系と技術系に分けています。事務系に営業や原料購買、生産管理・工程管理などを、技術系に操業技術・製造技術や設備技術、研究開発などを置いています。AGCは技術系を研究開発、製品開発、製造系、設備技術・プラントエンジニアなどに分類します。住友金属鉱山や三井金属も金属(製錬)や材料、資源などの専門分野に応じて技術職を分けています。
研究開発職
新しい素材や製品をつくるための研究と開発を受け持つ職種です。
日本製鉄の研究開発では、基礎研究、商品開発、構造設計・加工・接合、製造プロセスなど幅広い研究を行い、学会発表や特許取得にも取り組みます。JFEスチールでは自動車向け薄鋼板や建材・船舶向け厚鋼板などの商品開発、製銑・製鋼・圧延などのプロセス開発、基盤技術開発を展開します。ラボでの成分設計から実機での試作・量産試験を経て新商品を出します。AGCでは材料やプロセスの技術をつくり、ラボスケールの成果を安定して再現できる技術に変えて量産や事業化につなげます。住友金属鉱山では電池材料などの新規材料開発や製錬プロセスの研究を行います。三井金属では、部品メーカーや化学メーカー、電気・ガス会社などの顧客に向けて材料改良や新材料開発を担います。触媒を担当する研究員は、顧客との共同開発や、納入した触媒の実機での耐久試験に取り組んでいます。
生産技術
製品を安定して効率よく生産するために、生産設備の企画・設計、改良・保全を行う職種です。
日本製鉄では、製造ラインの企画から品質・コスト改善を検討する操業技術と、機械・電気などの設備導入や維持管理を行う設備技術があります。JFEスチールの製造技術は、製銑・製鋼・熱延・冷延などの現場で荷重や形状制御を応用して安定操業を実現します。設備技術は、製造設備や工場、インフラの建設から保全までを担い、エネルギー部門は発電所や水素・酸素プラントの操業も受け持ちます。AGCでは製造エンジニアが操業とプロセス改善を担い、プラントエンジニアが設備の計画・設計・建設から稼働、維持管理を行います。住友金属鉱山では製錬工程の工程改善やプラントエンジニアリングを担当します。三井金属グループの日比製煉では銅製錬の熔鉱工程で機械設備の稼働を維持し、24時間365日の連続操業を保全管理で支えています。
生産管理
生産計画を立て、資材の管理、在庫の管理、品質の管理、納期の管理、原価の管理を受け持つ職種です。
日本製鉄の工程管理では、納期と各製品の製造プロセスを考えて生産スケジュールを立案・管理します。JFEスチールの生産管理は生産計画と製造工程を管理し、営業部門や製造部門と連携して効率的な計画を進め、突発的な変更時には関連部門の意見を調整します。AGCでは生産・物流計画の立案やSCM(供給網の管理)によるコスト改善、中長期の稼働計画や設備投資計画の策定に参画します。また、品質保証部門では出荷判定を行う品質管理や顧客への技術的サービス対応を担っています。
営業職
自社の素材を顧客の会社に提案して販売する職種です。
日本製鉄やJFEスチールでは国内営業と海外・輸出営業に分かれます。日本製鉄の営業は市場の調査や販売戦略の立案、顧客への提案を一貫して担当します。JFEスチールの営業は研究所や製造部門、生産管理部門と連携して、期日に納入されるよう全体を管理します。住友金属鉱山では、非鉄金属の販売や原料調達、ロンドン金属取引所(LME)での先物取引を担う部門があります。電子部品メーカーなどに電池材料などを販売し研究や生産部門と協働する材料営業もあります。三井金属の営業は開発・製造部門を巻き込んで顧客の課題に対応し、AGCの技術営業は、理系のバックグラウンドを生かして顧客のニーズと自社の技術を結びつけます。たとえば化学品事業では、入社後に開発部門で製品知識を習得してから営業部門へ移り、開発・製造・品質部門と協働して顧客に解決策を提案します。
素材メーカーへの転職で使う転職エージェント
素材メーカーへの転職や、今の会社にとどまるかの判断を進めるには、転職エージェントの活用が有効です。自身の状況に合わせて次のように使い分けるとスムーズです。
- ほかの業界(機械・電機・自動車部品などの他メーカー、商社、建設会社)から素材メーカーへ移る人は、リクルートエージェント
- 素材メーカー(住宅設備・建材を含む)の中で別の会社へ移る人や、生産技術などの技術職の人は、doda
- 管理職・専門職として移る人は、JACリクルートメント
リクルートエージェント
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doda
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担当は、専任のキャリアアドバイザーと、企業ごとの採用プロジェクト担当の2種類です。書類添削や模擬面接、日程調整を代行し、LINEでも連絡可能です。氏名や連絡先を伏せたままオファーが届く無料スカウトもあり、企業ブロック設定も行えます。
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JACリクルートメント
JACリクルートメントは、管理職や専門職などハイクラス・エグゼクティブを専門に扱う転職エージェントです。
求人検索では業種「金属・素材」で探せます(建材は「建設・不動産」側)。化学・素材の専用ページがあり、業界部門に所属する化学メーカー・素材メーカー専門コンサルタントが在籍しています。複数の専門コンサルタントが連携し、非公開求人を含めて案内します。
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まとめ
素材メーカー27社の平均年収は、日本製鉄(旧 新日鐵住金)・AGC(旧 旭硝子)・三井金属(旧 三井金属鉱業)の3社が900万円前後で並びます。800万円以上は8社、真ん中は738.0万円でした。上位10社のうち、非鉄金属と鉄鋼が各3社、ガラス・セメントが2社です。住宅設備・建材は、TOTO(9位)を除く5社が12位以下でした。
有価証券報告書による各社の平均年収は、持株会社ではなく提出会社の全社員の平均です。平均年齢や平均勤続年数、従業員数と合わせて確認し、各社の水準を正しくつかみましょう。
気になる会社が見つかったら各社の記事で詳しい仕事内容や待遇を確かめ、転職を考える際は自分に合う転職エージェントに相談してみてください。








