【2026年版】自動車メーカーの年収ランキング!完成車・電装部品・パワートレイン部品など23社を比較、非上場大手・外資系も

自動車メーカーの年収ランキングで比べられる、年収と規模・完成車と部品の水準・年齢と勤続・非上場と外資系の4つの見方

転職するなら、いまより年収の高い会社へ移りたい。そう考えると、候補の自動車メーカーや部品メーカーが、業界の年収ランキングでどのあたりにいるのかが気になるところです。そこでこの記事では、自動車メーカー・部品メーカー23社の年収ランキングを作り、平均年齢・平均勤続年数・従業員数も同じ表で比べられるようにしました。あわせて、表に入らないダイハツ工業など非上場の会社や外資系の輸入車を含む、5つの分類別の大手一覧を載せています。平均の数字を自分の年収と比べるときの注意、主な職種、経歴に合った転職エージェントも紹介します。

自動車メーカー・部品メーカーの年収ランキング

表の23社は、各社の最新の有価証券報告書にある、提出会社(会社単体)の平均年収です。子会社の社員は含みません。豊田自動織機(2026年6月1日上場廃止)と住友理工(2026年1月29日上場廃止)は非上場ですが、有価証券報告書を出しているので入れています。

23社の単純平均は805.9万円です。1位はトヨタ自動車の1,006.0万円で、23社で唯一1,000万円を超えています。最も低いスタンレー電気(660.5万円)との差は345.5万円あり、800万円を超える会社は10社にのぼります。

従業員数の順位と平均年収の順位は必ずしも一致しません。日本特殊陶業は従業員数が21番目ながら平均年収は2位、アイシンは従業員数3番目ながら平均年収は12位です。

社名 分類 平均年収 平均年齢 平均勤続年数 従業員数
トヨタ自動車 完成車メーカー 1,006万円 40.5歳 15.1年 73,133人
日本特殊陶業 電装・電子部品 993万円 43.5歳 19.4年 3,208人
本田技研工業 完成車メーカー 933万円 43.9歳 21.0年 32,547人
デンソー 電装・電子部品 915万円 44.8歳 22.9年 43,889人
豊田自動織機 パワートレイン・足回り部品 893万円 40.8歳 17.9年 14,999人
日産自動車 完成車メーカー 857万円 40.9歳 14.9年 23,174人
日本発条 車体・内装部品 853万円 41.9歳 18.6年 5,350人
いすゞ自動車 完成車メーカー 838万円 40.1歳 15.6年 9,089人
ヤマハ発動機 完成車メーカー 835万円 42.7歳 18.1年 12,082人
スズキ 完成車メーカー 828万円 41.5歳 18.5年 17,871人
三菱自動車工業 完成車メーカー 790万円 42.4歳 16.0年 13,498人
アイシン パワートレイン・足回り部品 777万円 40.7歳 17.3年 34,956人
トヨタ紡織 車体・内装部品 775万円 41.3歳 17.6年 8,655人
ジェイテクト パワートレイン・足回り部品 773万円 41.4歳 17.2年 11,109人
SUBARU 完成車メーカー 764万円 40.0歳 15.7年 17,948人
住友理工 車体・内装部品 756万円 40.6歳 14.9年 3,472人
東海理化電機製作所 電装・電子部品 753万円 43.6歳 21.5年 6,043人
豊田合成 車体・内装部品 745万円 44.1歳 20.2年 6,657人
エイチワン 車体・内装部品 733万円 46.6歳 22.9年 1,023人
マツダ 完成車メーカー 711万円 42.5歳 17.7年 22,857人
ティラド パワートレイン・足回り部品 679万円 41.4歳 18.0年 1,525人
小糸製作所 電装・電子部品 670万円 43.5歳 20.8年 4,247人
スタンレー電気 電装・電子部品 661万円 41.4歳 15.5年 4,021人

※基準日はヤマハ発動機が2025年12月31日、ほかの22社が2026年3月31日です。

完成車メーカーの年収

完成車メーカー9社の平均年収は、9社の単純平均で840.1万円です。最も高いトヨタ自動車(1,006.0万円)から最も低いマツダ(711.2万円)までの差は294.8万円あります。

完成車メーカーといえば四輪乗用車の印象が強いですが、完成車9社の中では、大型・小型トラックなど商用車を手がけるいすゞ自動車が4位に入っています。二輪事業を展開するヤマハ発動機は5位で、スズキ(827.6万円)を上回ります。

自動車部品メーカーの年収

部品メーカー14社の平均年収は単純平均で783.9万円ですが、上位には完成車メーカーを上回る会社が存在します。2位の日本特殊陶業(992.9万円)はトヨタ自動車に次ぐ高水準で、本田技研工業を上回ります。4位のデンソー(915.3万円)と5位の豊田自動織機(893.4万円)は日産自動車より高くなっています。7位の日本発条(852.7万円)は日産自動車といすゞ自動車の間に入ります。

分野別では、電装・電子部品5社の平均が798.2万円で最も高く、日本特殊陶業からスタンレー電気(660.5万円)まで332.4万円と最大の開きがあります。この分類には、プラグやセンサが主力の日本特殊陶業と、空調やECUなどを幅広く担うデンソーが入ります。シートベルトやシフトレバーの東海理化電機製作所(752.6万円)、自動車用の照明を扱う小糸製作所(669.5万円)とスタンレー電気も同じ分類です。

パワートレイン・足回り部品4社の平均は780.6万円(幅678.6万〜893.4万円)です。産業車両やエンジンも手がける豊田自動織機をはじめ、トランスミッションなどのアイシン(777.2万円)が入ります。ステアリングや軸受のジェイテクト(773.3万円)、熱交換器のティラド(678.6万円)も同じ分類です。

車体・内装部品5社の平均は772.2万円で、社間の差は120.2万円です。シートやばねを製造する日本発条を筆頭に、繊維や内装のトヨタ紡織(775.1万円)、防振ゴムの住友理工(755.5万円)が続きます。セーフティ製品の豊田合成(745.3万円)、骨格部品のエイチワン(732.5万円)も同じ分類です。

自動車メーカー・部品メーカーの一覧(分類別)

ランキングの23社を含む会社を、完成車メーカー、部品の種類ごとの3分類、輸入車の5つに分けて一覧にしました。3分類は電装・電子部品、パワートレイン・足回り部品、車体・内装部品です。

分類 社名 上場か非上場か 親会社
完成車メーカー トヨタ自動車 上場 親会社なし
完成車メーカー 本田技研工業 上場 親会社なし
完成車メーカー 日産自動車 上場 親会社なし
完成車メーカー いすゞ自動車 上場 親会社なし。大型・小型のトラックとバスが中心
完成車メーカー ヤマハ発動機 上場 親会社なし。二輪車・船外機などが中心
完成車メーカー スズキ 上場 親会社なし
完成車メーカー 三菱自動車工業 上場 親会社なし。日産自動車が筆頭株主(発行済株式の26.67%、2026年3月31日現在)
完成車メーカー SUBARU 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の21.5%を持つ(その他の関係会社)
完成車メーカー マツダ 上場 親会社なし
完成車メーカー ダイハツ工業 非上場 トヨタ自動車の完全子会社(議決権100%)。有価証券報告書は出していない
完成車メーカー 日野自動車 非上場 2026年4月1日にARCHIONの完全子会社になった(それまではトヨタ自動車の連結子会社)。有価証券報告書は出していない
完成車メーカー ARCHION 上場 日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの持株会社。2026年4月1日に経営統合を終えて東証プライムに上場。大株主はダイムラー・トラックとトヨタ自動車
完成車メーカー 日産車体 上場 日産自動車が議決権の50.0%を持つ親会社
パワートレイン・足回り部品 豊田自動織機 非上場 2026年6月1日に上場廃止。トヨタアセット準備、トヨタアセット、トヨタ不動産の3社が親会社(議決権63.60%)で、トヨタ自動車は「その他の関係会社」。有価証券報告書は出している
パワートレイン・足回り部品 アイシン 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の22.4%を持つ。2021年4月にアイシン精機がアイシン・エィ・ダブリュと合併してアイシンになった
パワートレイン・足回り部品 ジェイテクト 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の24.3%を持つ
パワートレイン・足回り部品 ティラド 上場 親会社なし。陣屋コネクトが筆頭株主(発行済株式の38.71%、2026年3月31日現在)
パワートレイン・足回り部品 Astemo(旧 日立オートモティブシステムズ) 非上場 2021年1月に日立オートモティブシステムズがケーヒン・ショーワ・日信工業と合併して日立Astemoになり、のちにAstemoに社名変更。2026年3月31日現在の出資比率は本田技研工業40%、日立製作所40%、JICキャピタル20%
パワートレイン・足回り部品 KYB 上場 正式社名はカヤバ株式会社。親会社なし
パワートレイン・足回り部品 愛三工業 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の31.7%を持つ(その他の関係会社)
電装・電子部品 日本特殊陶業 上場 親会社なし
電装・電子部品 デンソー 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の22.25%を持つ(その他の関係会社)
電装・電子部品 東海理化電機製作所 上場 親会社なし。トヨタ自動車が筆頭株主(その他の関係会社)
電装・電子部品 小糸製作所 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の21%を持つ(その他の関係会社)
電装・電子部品 スタンレー電気 上場 親会社なし
電装・電子部品 住友電装 非上場 住友電気工業の100%子会社。有価証券報告書は出していない
車体・内装部品 日本発条 上場 親会社なし。トヨタ自動車が大株主
車体・内装部品 トヨタ紡織 上場 親会社なし。トヨタ自動車が筆頭株主(その他の関係会社)
車体・内装部品 住友理工 非上場 2026年1月29日に上場廃止。住友電気工業が議決権の100.0%を持つ完全子会社。有価証券報告書は出している
車体・内装部品 豊田合成 上場 親会社なし。トヨタ自動車が議決権の21.7%を持つ
車体・内装部品 エイチワン 上場 親会社なし。本田技研工業が議決権の21.35%を持つ(その他の関係会社)
車体・内装部品 マレリ(旧 カルソニックカンセイ) 非上場 2019年にカルソニックカンセイがマニエッティ・マレリと統合し、マレリ株式会社に社名変更。2025年6月に米国で連邦破産法11条の再建手続きを申請した
車体・内装部品 ユニプレス 上場 親会社なし。日本製鉄が大株主(発行済株式の15.0%、2026年3月31日現在)
車体・内装部品 フタバ産業 上場 親会社なし。トヨタ自動車が筆頭株主(発行済株式の31.48%、2026年3月31日現在)
輸入車 メルセデス・ベンツ日本 非上場 1986年にダイムラー・ベンツAGの100%子会社として設立。2024年に株式会社から合同会社(メルセデス・ベンツ日本合同会社)に変更
輸入車 BMWジャパン 非上場 正式社名はビー・エム・ダブリュー株式会社。ドイツのBMW AGが100%出資
輸入車 アウディジャパン 非上場 独立した法人ではなく、フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社のアウディ事業部門。親会社はドイツのフォルクスワーゲンAG

完成車メーカーと部品メーカーの違い

自動車産業は、完成車メーカーを頂点に、一次、二次、三次の部品メーカーが連なるピラミッド型の分業構造を持ちます。完成車メーカーと部品メーカーは長期継続的な取引関係のもと、原価低減目標の共同設定や開発成果物のシェアなどに取り組んでいます。

外資系・子会社の自動車メーカー

自動車業界には、非上場や外資系であるために有価証券報告書を出していない大手企業があります。

非上場の大手は、ダイハツ工業、住友電装、日野自動車、マレリ、Astemoの5社です。外資系の輸入車の日本の会社は、メルセデス・ベンツ日本、BMWジャパン、アウディジャパンの3社です。これらの会社は平均年収の数字が報告書に無いため、表のランキングには入れず、一覧に載せています。

技術職の転職では、本田技研工業の100%子会社である本田技術研究所や、デンソーの100%子会社でソフトウェアの開発・設計を行うデンソーテクノも選択肢になります。

分類別の一覧に載せていない、企業研究の記事がある会社は次のとおりです。

自動車メーカーの年収ランキングを見るときのポイント

表の平均年収を自分の年収と比べる前に、数字の出どころと、平均年齢・平均勤続年数との関係を確かめておくと読み違えません。

有価証券報告書の平均年収とは

表の平均年収は、各社の有価証券報告書にある数字です。会社単体の従業員全体の平均で、グループ全体(連結)の社員は含みません。

たとえばトヨタ自動車の場合、グループ全体(連結)の従業員数は390,927人にのぼりますが、会社単体では73,133人です。表に並んでいる平均年収は、この単体73,133人の平均値を表しています。

23社すべての平均年収に、賞与や残業代など(基準外賃金)が含まれます。日本特殊陶業だけは、対象が正社員のうち休職者を除いた平均です。

平均年齢と平均勤続年数の見方

23社の平均年齢は40.0歳(SUBARU)から46.6歳(エイチワン)までです。平均勤続年数は14.9年(日産自動車、住友理工)から22.9年(デンソー、エイチワン)まで幅があります。

平均年齢の順位と平均年収の順位は一致しません。平均年齢がいちばん高いエイチワン(46.6歳)の年収は19位、2番目のデンソー(44.8歳)は4位、3番目の豊田合成(44.1歳)は18位です。一方、いちばん若いSUBARU(40.0歳)の年収は15位、2番目のいすゞ自動車(40.1歳)は8位、3番目のトヨタ自動車(40.5歳)は1位です。

年収が近い会社でも、平均年齢や勤続年数は違います。日産自動車(857.1万円、40.9歳、14.9年)と日本発条(852.7万円、41.9歳、18.6年)は、年収の差が4.4万円です。日産自動車のほうが平均年齢は1.0歳若く、勤続年数は3.7年短くなっています。年収の高い低いだけで並べず、平均年齢や平均勤続年数が近い会社どうしで比べましょう。

自動車業界の平均年収

各社の年収水準を測るには、業界全体の目安との比較も役立ちます。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(令和7年)で、輸送用機械器具製造業(男女計・学歴計)の年収の目安は、企業規模計(10人以上)で約631万円です。製造業の中分類24のうち6番目に高く、平均年齢は42.7歳、平均勤続年数は16.2年です。年収の目安は、6月分の決まって支給する給与の月額に12を掛け、年間の賞与などを足した値です。輸送用機械器具製造業には、自動車・自動車部品のほか、鉄道車両・船舶・航空機なども入ります。

また、会社の規模による差も大きくなっています。企業規模1,000人以上は約745万円(744.6万円)で、製造業の中分類24のうち7番目です。平均年齢は42.6歳、平均勤続年数は18.1年です。100~999人は約543万円(42.2歳、15.1年)、10~99人は約420万円(44.0歳、12.1年)です。1,000人以上と10~99人では約324万円の差があります。

23社の平均年収はどれも企業規模計の約631万円より高い水準です。ただし23社は企業規模1,000人以上の大手が中心なので、比べる相手は1,000人以上の744.6万円が近くなります。744.6万円より高い会社は18社で、下回るのはエイチワン、マツダ、ティラド、小糸製作所、スタンレー電気の5社です。

年代別・職種別の年収

有価証券報告書には、年代別・職種別・役職別の年収や初任給は載っていません。

自分の年齢や職種での年収を確かめたいときは、別の方法を活用しましょう。キャリアセオリーの各社の企業研究の記事では、社員の口コミから見た年収や働き方を紹介しています。さらに、転職エージェントの面談を利用すれば、自身の経験や年齢を踏まえた具体的な想定年収を確かめられます。

自動車業界の主な職種

自動車メーカーの職種は、完成車メーカーと部品メーカーで共通する領域が多くあります。例えば本田技研工業では営業、技術(生産)、開発、購買、管理などの領域に分けて職種を紹介しています。また、部品メーカー大手のデンソーでも開発・設計、生産技術、品質保証・品質管理、営業技術、調達、営業などを幅広く紹介しています。

設計・開発

設計・開発は、新しい車両やそこに搭載される部品の構造・システムを形にする仕事です。

本田技研工業の研究開発では、エンジンやトランスミッションといった駆動系、車体やシャーシ、電装・電子制御システムを扱います。ハイブリッドや燃料電池などの次世代電動パワートレイン、自動運転・知能化まで、テーマは多彩です。

一方、部品メーカーのデンソーの開発・設計は、日本を含む世界7極のテクニカルセンターが連携して進めます。電動化や知能化に向けたシステムやコンポーネントを開発設計し、機械、電気、電子、情報、化学など幅広い分野の技術者が協働します。完成車メーカーの車両開発の初期段階から参画して、技術の立場から提案を行います。

生産技術

生産技術は、開発された車両や部品を工場で効率よく安定して量産するための工程や設備をつくる仕事です。

本田技研工業の生産技術研究開発では、新製法の開発や量産方法の検討を行い、生産ラインの企画設計や、生産装置・システム・金型の設計製造までを担います。また、各工場での製造技術・製品品質の取り組みとして、設備の稼働率を高めて製造コストを低減する量産技術や、部品・完成品の品質維持を担当します。

デンソーの生産技術でも、加工や計測などの要素技術を研究開発し、応用した生産システムを開発しています。製品設計の段階から、つくりやすさや標準化を働きかける点も特徴です。

あわせて重要なのが品質管理・品質保証です。デンソーの品質保証・品質管理では、新製品や量産品の品質を確保し、リスクの早期発見や原因特定・再発防止を図ります。設計段階での事前検証や量産立ち上げ時の確認、仕入先との改善活動などを担います。

調達(バイヤー)

調達(バイヤー)は、車両や製品の製造に必要な部品、原材料、ソフトウェアなどを外部の取引先から購入する仕事です。

本田技研工業の購買では、製品の競争力につながる部品を国内外の取引先から調達します。単に購入するだけでなく、取引先の現場に足を運んで製造方法の改善指導や新技術の導入支援を行うこともあります。

デンソーの調達では、取引先の中からパートナー企業を見いだし、適正な価格と品質でタイムリーに購入します。世界で調達先を選ぶグローバルソーシングと、地域社会との関係を大切にしたローカルソーシングを組み合わせています。

営業

本田技研工業の国内営業では製品の市場開拓、商品企画、販売施策の立案・実行、販売会社の経営・人材育成支援などを担います。海外営業では、地域特性に応じた販売戦略の立案、販売網の構築・強化、マーケティングや製品・部品の輸出を行います。

一方、部品メーカーのデンソーの営業は、完成車メーカーに対する提案活動です。価格交渉や製品理解の促進に加え、顧客ニーズを把握して競合に勝つ戦略を描き、社内関係部署を束ねます。また、顧客のチーフエンジニアと直接対話し、技術ニーズを自社の研究開発テーマと結び付ける「営業技術」という専門職種もあります。

自動車業界への転職で使う転職エージェント

自動車業界への転職活動では、転職エージェントの活用が適しています。平均年収の数字だけでは分からない、自分の職種や年齢に応じた年収水準を確かめたり、一般に公開されていない求人を探したりできるためです。

ほかの業界から自動車業界へ移る人には、リクルートエージェントが合っています。自動車業界の中で技術職として移る人にはdoda、管理職・専門職として移る人にはJACリクルートメントが合っています。3社とも利用は無料です。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、ほかの業界から自動車業界を目指す人に合っています。

業界や職種を限らない総合型の転職エージェントで、サイトに載せていない非公開求人を登録した人に紹介します。営業の求人区分に「自動車/輸送機器営業」(法人・個人)があり、異業種からの応募や営業職の募集を広く探せます。なお、業界の区分に自動車専用のものはなく、自動車ディーラーは「流通 消費財 店舗サービス業界」の中にあります。

登録後はキャリアアドバイザーが希望条件と企業の採用条件を合わせて求人を紹介します。面談は対面か電話で行い、土日や平日の夜にも調整できます。職務経歴書は応募先に合わせた書き方と見せ方を助言します。面接対策では、企業ごとに見られる点や採用された人の傾向を伝えるほか、登録者向けの面接セミナーも実施しています。面接の日程調整や内定後の年収交渉、入社日の調整は、アドバイザーが企業との連絡を代わりに行います。

リクルートエージェントは、相談だけでも利用でき、転職を勧めない場合もあります。なお、求人の状況によっては面談が難しい場合があります。

doda

dodaは、自動車業界の中で技術職として移る人に合っています。

求人は業種と職種の区分で探せます。業種「メーカー(機械・電気)」の中に「自動車・バイク(四輪・二輪)メーカー」と「自動車部品メーカー」が分かれてあります。ほかに「建設機械・その他輸送機器メーカー」、商社の「自動車部品(商社)」「自動車(インポーター・販売)商社」、小売の「自動車ディーラー」があります。営業職には「自動車・装置・機械製品営業」があります。ものづくりのエンジニア向け専門サイト「dodaエンジニア モノづくり」では、職種「技術職(機械・電気)」で探せ、専任のキャリアアドバイザーが担当します。

担当は専任のキャリアアドバイザーと企業の採用プロジェクト担当の2種類で、カウンセリングは原則オンラインか電話で行います。LINEでも連絡でき、書類添削や模擬面接のほか、面接の日程調整も代行します。dodaは、複数のエージェントを併用していると伝えれば、できる限り選考スケジュールを調整します。

無料のスカウトサービスは、氏名や連絡先が企業に公開されず、企業ブロック設定で今の勤務先などに見せないようにできます。dodaは、転職するか決めていなくても相談でき、今の仕事を続けることも選択肢として助言します。

JACリクルートメント

JACリクルートメントは、ハイクラス・エグゼクティブの転職を専門に扱い、管理職・専門職として移る人に合っています。

求人の業種区分に「自動車・部品」があり、専用ページでは自動車業界専門のコンサルタントが転職をサポートします。コンサルタントは横浜や名古屋などのディビジョン(部門)に所属しており、複数の専門コンサルタントが連携して支援します。

登録後の面談はWEBか電話でも受けられ、5年先や10年先のキャリアを一緒に考えたうえで、非公開求人を含めて紹介します。応募時のレジュメ添削、面接対策、日程調整の代行に加え、内定後は条件交渉や入社日の調整、円満退社の助言、入社後のフォローまで行います。

なお、これまでの経験や希望によっては、紹介できる求人が無く支援が難しい場合があります。

まとめ

表の23社の平均年収は660.5万円〜1,006.0万円で、23社すべてが輸送用機械器具製造業(企業規模計)の平均である約631万円を上回っています。完成車メーカーだけでなく部品メーカーも高水準で、上位5社のうち3社を部品メーカーが占めました。ただし、電装・電子部品の中で2位と最下位に分かれるなど、同じ分類でも企業による年収差は大きくなっています。

平均年収は、平均年齢や平均勤続年数と合わせて見てください。

業界の全体像を掴んだあとは、各社の企業研究記事で事業内容や募集職種を深掘りしてみましょう。そのうえで自分の職種や経歴に合う転職エージェントに相談し、実際の想定年収や詳しい求人情報を確かめてみてください。