
介護職で転職を考えている方の中には、
- 「失敗しそうでなかなか踏み切れない」
- 「どうすれば転職がうまくいくか分からない」
という方も多いでしょう。
介護業界の転職事情やよくある失敗事例を知り、情報収集を徹底したうえで転職活動を行えば、経験者・未経験者を問わず、納得のいく転職を実現できます。
この記事では、元介護業界の人材コンサルタントとして数多くの転職を支援してきた私が、介護職の転職を成功させるための知識をまとめました。
【気になるところをタップ】
最新の介護転職市場の情報を知りたい | 1.【2020年最新】介護業界は転職しやすい状況にある |
転職後に「失敗した」と後悔したくない | 2.介護職の転職でよくある失敗事例 |
職場選びを間違えない方法を知りたい | 4.失敗しない職場選びの基本!「介護サービス情報公表システム」で入念な情報収集 |
おすすめの転職サイトを知りたい | 6.介護職の求人探しにおすすめの転職サイト・エージェントランキング |
自分に合った転職先を比較して検討したい | 7.介護職の主な転職先施設一覧 |
選考通過率をアップさせたい | 8.選考通過率アップ!介護転職で押さえておくべき3つのポイント |
すべて読めば、転職への第一歩を踏み出せるでしょう。
1.【2020年最新】介護業界は転職しやすい状況にある
結論から言うと、2020年時点の介護業界は人材ニーズが高く、非常に転職しやすい状況です。
その根拠となる最新情報を紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
1-1.コロナ禍でも事業所側で積極的な採用が行われている
介護職は、事業所側で積極的な採用が行われています。
事実、2020年10月時点の介護職の有効求人倍率は3.85倍であり、全職種平均0.97倍を大きく上回っています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全職種の有効求人倍率が1倍を下回っているにも関わらず、介護職は依然として高い水準を保っているのです。
景気の影響を大きく受けておらず、転職しやすい状況であることがわかります。
1-2.長期的な視点でみても人材ニーズが高い
介護業界全体の職員不足は、長期的に続くと予測されているため、長いスパンでみても需要が高い状況は続くでしょう。
事実、厚生労働省の試算では、2025年には34万人もの介護職員が不足すると予想されています。
参考:厚生労働省
その背景には、高齢化による要介護人口の増加があります。現在、国民の約7人に1人が、75歳以上の後期高齢者(※平均3人に1人が要介護)であり、2025年には、国民の約5人に1人を占めるまでに増加する見込みです。
Point:2025年問題とは
人口の多い団塊の世代が2025年までに後期高齢者(75歳以上)に到達することによって、介護・医療費といった社会保障費の急増が懸念されている問題で、厚生労働省が力を入れて、解決に取り組んでいます。
1-3.介護職不足問題の解決に国が力を入れている
厚生労働省では、介護職不足問題の解決に向けた政策の導入を進めています。
例えば、『給与改善』や、介護福祉士を目指す学生への『就学資金貸付』などがあり、今後も導入されていく見込みです。
介護人材の処遇については、競合他産業との賃金差がなくなるよう、平成29年度(2017 年度)からキャリアアップの仕組みを構築し、月額平均1万円相当の改善を行う。
介護福祉士を目指す学生に返済を免除する月5万円の修学資金貸付制度や、いったん仕事を離れた人が再び仕事に就く場合の20万円の再就職準備金貸付制度の更なる充実、高齢人材の活用等を図る。
平成29年度介護人材確保対策(参考資料) – 厚生労働省
介護の問題は国全体の課題のため、今後の政策拡充によって、ますます働きやすい環境が整っていくことが期待されます。
ここまでのまとめ
まとめると、介護職は業界全体が転職しやすい状況にあるといえます。
- コロナ禍でも事業所側で積極的な採用が行われている
- 長期的な視点でみても人材ニーズが高い
- 介護職不足問題の解決に国が力を入れている
人手不足を解消するために、様々な待遇改善を行っている施設も多く、複数の求人を比較検討することで、自分の理想に近い職場を見つけることができるでしょう。
ただ、無計画に転職してしまうと、「イメージしていた働き方と違った…」と思わぬ失敗を招く恐れがあります。
そこで、次の章ではまず介護転職でよくある「失敗事例」を紹介します。
2.介護職の転職でよくある失敗事例
介護職の転職でよくある失敗事例は、以下の4つです。
統計データや介護職の方の声をもとに、それぞれ詳しく解説します。
2-1. 人間関係が悪い職場だった
転職後に「人間関係が悪い職場だった」というのは、介護転職でよくある失敗事例です。
事実、介護職を辞めた理由を調査すると、第一位は「職場の人間関係に問題があったため」でした。
出典:介護労働実態調査
職場の人間関係がうまくいっていないと、以下のような問題を引き起こします。
人間関係の悪さが引き起こす問題
- 職員同士の連携がうまく取れず、利用者に迷惑をかけてしまう
- 職場で孤立してしまい、出勤するのがつらくなる
- 職員の定着率が悪くなり、人手不足が解消されない
実際、当サイトが介護職員を対象に取得したアンケートでは、以下のような意見がありました。
現在、職場の雰囲気が悪くて悩んでいます。自分自身、些細な事で怒られるし、新人として入ってきた介護士の子に対する当たりが強いです。もちろん怒ることで、新人に仕事を覚えてもらうことが必要であることはわかりますが、変に仕事を押し付けたり、上司のミスも合わせて新人になすりつけている部分もあるように感じます。
私が入職した時はここまでひどくはなかったですが、今はこれにより若手間でも士気が下がっています。「なあなあでもいれば給料もらえるし」という声すら聞こえて、我々介護士は利用者さんがいるから給料が入るのに、利用者さんに呼ばれても行かない人とかざらにいます。
このような環境において、本当に利用者の方やご家族のために仕事ができているのか、ということに不安を感じざるを得ません。
アンケート
人間関係の問題は、「先輩から無視されるなどのいじめを受ける」「利用者の家族から陰口を言われる」など多岐にわたります。
2-2. 人手が足りず余裕がない職場だった
「常に人手不足で余裕がない職場だった」というケースもよくあります。
実際に、施設で働く介護職員の7割以上が「人手不足による仕事の負担増」を悩みとして挙げています。
出典:介護労働実態調査
介護業界は、人材不足が特に顕著です。
人で不足は転職しやすいという良い側面もありますが、一方で働く側の負担が大きくなるケースもあります。
職員一人あたりの負担が大きくなる中で、「いっそのこと辞めてしまって、余裕のある職場で働きたい」と思うようになる介護職の方も多いようです。
職員数は減る一方、なのに常に満床目指して新しい入居者が来る。1年目の私ですら「これおかしくない?」と思うほどです。そんな方針のせいでさらに職員減ります。悪循環。
出典:Yahoo!知恵袋
2-3. 思ったよりも身体的な負担が大きかった
転職して実際に働いてみたら、「想像よりもきつい仕事だった」と感じる人もいます。
特に、介護の主な業務である「移乗介助」では、腰を酷使するため、腰痛を抱えている介護職員も少なくありません。
事実、介護職員のおよそ9割が腰痛を抱えていると言われています。
また別の調査では、腰痛を抱える職員の14.6%は「立てないくらいの痛みを抱えている」という結果も報告されています。(参考:介護職者の腰痛事情)
転職前のイメージと現実とのギャップに悩むケースもあるようです。
補足:介護職は夜勤の負担も大きい
人手不足の影響から、夜勤時に十分な仮眠や休憩が取れないと悩む介護職の方も多いようです。
事実、夜勤シフト従事者を対象にした調査では、およそ3割以上が「深夜勤務時に仮眠や休憩を取れない」と回答していました。(参考:介護労働実態調査)
最初のころはなかったのですが、私が仕事に慣れてくると徐々に夜勤に入る人数が減り、1人で複数人の利用者様を担当しなくてはならなくなりました。
従業員が足りないことが原因かもしれませんが人を増やしてほしいと言っても、聞いてくれず毎日夜勤に向かう道中で吐きそうになっています。とにかく1人あたりの業務量が多いように感じます。そのため、休みもなかなか取れず、日勤でもみんな深夜まで残っていて、若手で早く帰ろうとすると白い目で見られます。
どうすることも出来ず、とりあえず働いていますが、流石に限界です。
アンケート
2-4. 施設の運営方針が合わなかった
働き始めたものの、「事業所の方針と自分の考え方がマッチしていなかった」と悩む介護職の方も少なくありません。
実際、介護福祉士資格保有者を対象にした調査では、前職を辞めた理由第2位として「法人・事業所の理念や運営の在り方に不満があった」が挙げられています。(参考:厚生労働省)
たとえば、外に出たいという利用者がいた場合でも、「転倒などのリスクを伴う行為はNG」という方針の施設であれば、利用者の希望を叶えることはできなくなります。
一方で、「利用者が充実した時間を過ごすためには、手間をかけて対応すべき」といった方針を掲げる施設もあります。
介護サービスに対する考え方や姿勢が一致しているかどうかは、転職前に確認しておきたいところです。
ここまでのまとめ
ここまでは介護職の転職でよくある失敗事例を紹介しました。
実はこれらの失敗には、根本的な原因があり、それらを事前に押さえておくことで失敗を避けることが可能です。
次の章では、介護転職で失敗を招く根本的な原因を3つ紹介します。
3.介護転職で失敗を招く根本的な原因3つ
介護転職でよくある失敗原因は、以下の通りです。
これらを押さえておくことで、よくある失敗を避けることができます。
3-1.業務内容を詳細に理解しないまま転職してしまった
業務内容を詳細に理解せず、転職を決めてしまった結果、働き始めてから後悔するケースです。
これは、未経験者はもちろん、介護職経験者もよくある失敗です。
例えば、一括りに特別養護老人ホームの仕事といっても、「従来型」と「ユニット型」で、仕事内容は大きく異なります。
従来型 |
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ユニット型 |
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イメージや先入観だけで転職してしまうと、「想像していた仕事と違った」という状況に陥る可能性があります。
転職活動の段階で、「実際にどのような業務を行うことになるかを把握する」ことが欠かせません。
3-2.少しでも早く転職したくて、焦って職場を決めてしまった
現職でのストレスから、「少しでも早く転職したい」と気が焦り、複数の職場を比較せずに決めてしまうのも、よくある失敗パターンです。
たとえば、「特定処遇改善加算」の実施状況には、施設ごとに以下のようなバラツキがあり、「事業所によって職員待遇改善への対応状況は大きく異なる」ことがわかります。
出典:介護労働実態調査
特に、給与をはじめ雇用条件は事業所によって様々であるため、よりよい条件で転職したいと考えるのであれば、複数の職場の比較検討が欠かせません。
3-3.職場を事前に見学していなかった
職場を事前に見学せずに、雇用条件だけで転職を決めてしまうのも、失敗のもととなります。
介護職の働きやすさは条件だけでなく、人間関係や職場の雰囲気など、「職場環境」による部分が大きいためです。
もちろん、細かい人間関係などは働き始めなければわかりませんが、事前に職場を入念に見学することで、ある程度わかる部分もあります。
職場見学から人間関係の良し悪しを予測
- どの職員も慌ただしく余裕がなさそうに見える
→人手不足が慢性化している可能性がある - 職員同士の会話がない
→人間関係が悪い職場の可能性がある - 職員の表情が疲れ切っている
→忙しすぎる、体力的な負担が大きい職場の可能性がある
労働条件だけで決めてしまわずに、必ず自分の目で働く場所を確かめておくことが大切です。
ここまでのまとめ
介護職の転職で失敗する原因は、主に以下のようなものがあると分かりました。
- 業務内容を詳細に理解しないまま転職してしまった
- 少しでも早く転職したくて、焦って職場を決めてしまった
- 職場を事前に見学していなかった
実はこれらの失敗原因をあらかじめ避ける方法は存在します。
それは、厚生労働省が提供している「介護サービス情報公表システム」を利用することです。
次の章では、「介護サービス情報公表システム」とは何か、利用するとどんなことが分かるのか、について解説していきます。
4.失敗しない職場選びの基本!「介護サービス情報公表システム」で入念な情報収集
介護転職の職場選びに失敗しない秘訣は、厚生労働省が提供している「介護サービス情報公表システム」を利用することです。
「介護サービス情報公表システム」は、全国の介護サービス事業所のサービス内容などの詳細情報を、インターネットで自由に検索・閲覧できるシステムです。介護保険法の規定に基づき都道府県が行う「介護サービス情報の公表制度」の運用のために、厚生労働省が設置しています。
出典:厚生労働省
介護サービス情報公表システムを利用し、職場の実態をデータで把握することで、働きやすさを応募前に予測できます。
- 「退職者数」で離職率が分かる
- 「研修制度」でスタッフが定着しやすい環境か分かる
- 「受け入れ可能人数」で施設の稼働状況が分かる
- 「賃金改善以外で取り組んでいる処遇改善の内容」でスタッフへの待遇が分かる
- 「従業員の男女比と年齢構成」で職場のスタッフ構成が分かる
- 「安全・衛生管理」で感染症対策の取り組みが分かる
それぞれ詳しく見てみましょう。
4-1.「退職者数」で離職率が分かる
介護サービス情報公表システムでは、事業所における「介護職員の退職者数(前年度1年間)」を知ることができます。
従業員数に対して、著しく退職者数が多い事業所は、「スタッフが辞めやすい環境」の可能性があります。
また、以下の計算を行うことで、離職率を導き出すことも可能です。
離職率=退職者数 / 総従業者数 × 100
なお、介護職の離職率平均は16.2%と言われています。
これを上回る事業所は「比較的離職率が高く、スタッフが辞めやすい可能性がある」と予測を立てることができるでしょう。
4-2.「研修制度」でスタッフが定着しやすい環境か分かる
介護サービス情報公表システムでは、「スタッフにどのような研修をしているか」を調べることができます。
研修制度が整っている施設では、新人がスムーズに現場で活躍できるようになるため、職員の定着率が高くなります。
一方、研修・教育体制が整っていない施設では、新人が十分な研修受けられないまま現場に出されてしまいます。
実際に、十分な教育や研修が受けられないまま、現場に出されてしまい不安を感じる新人介護職は多く、39.7%もの介護士が「利用者に適切なケアができているか不安である」と答えています。(参考:介護労働者の就業実態と就業意識調査)
また、研修・教育体制が整っていない施設は、「教育にヒューマンコストをかけられないほど人手不足である」可能性も否定できません。
以下の3点は、入念にチェックしておきましょう。
- 研修計画が策定されているか
- 研修の実施記録があるか
- 利用者の意見などが反映されているか
4-3.「受け入れ可能人数」で施設の稼働状況が分かる
「受け入れ可能人数」をチェックすると、施設の稼働状況が分かります。
これは最大受け入れ人数のうち、現在どのくらいの人数が受け入れ可能かを示すものです。
数字が小さいほど、施設が満床に近いと考えられます。
それに加えて、同規模の他施設よりも従業員数が少ない場合、一人あたりの負担が大きく、余裕がない状況であることが予測できます。
4-4.「賃金改善以外で取り組んでいる処遇改善の内容」でスタッフへの待遇が分かる
「賃金改善以外で取り組んでいる処遇改善の内容」の項目をチェックすれば、スタッフへの待遇の良さも予測できます。
たとえば、以下の施設では、育児休業制度等の充実、事業所内保育施設の整備により、「子育てをしながら働ける環境作り」に取り組んでいることが分かります。
また、メンター制度を導入していることから、新人も働きやすい環境であることが推察されます。
事業所がいかに「スタッフの働きやすい環境づくりをしているか」を事前に把握しておくことが重要です。
4-5.「従業員の男女比と年齢構成」で職場のスタッフ構成が分かる
「従業員の男女比と年齢構成」で職場のスタッフ構成が分かります。
介護職の転職後の後悔で最も多いのは、「新しい職場に馴染めなかった」など人間関係の悩みです。
職場にうまく溶け込めるかどうかは、本人のコミュニケーション能力以外にも、「環境的な要因」が大きく影響します。
たとえば、「周囲に同世代のスタッフが一人もいない」となれば、困った時に気軽に相談できなかったり、周囲と話が合わなかったりなど、徐々に孤立してしまうこともあるでしょう。
また、男性ばかりの職場に女性が少数など、性別に偏りの大きい職場も、居心地の悪さを感じてしまうことがあります。
スタッフがどのような性別・年代で構成されているのかは、事前に把握しておくとよいでしょう。
4-6.「安全・衛生管理」で感染症対策の取り組みが分かる
介護サービス情報公表システムでは、「安全・衛生管理」で感染症対策の取り組みも知ることができます。
「感染症及び食中毒の発生の予防やまん延を防止するための仕組みがある」の項目をみると、感染症発生時のマニュアルや研修実施の有無が分かります。
2020年以降、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴い、介護施設では徹底した対応が求められています。
特に肺炎発症の可能性が高い高齢者が入居する施設では、集団感染のリスクもあり、これまで以上に注意深く対処していかなければなりません。
転職を考えている介護職の方は、志望先施設の感染症対策の取り組みを調べておき、「利用者の安全管理を徹底して行っている施設かどうか」をしっかりと見極めておきましょう。
ここまでは、介護サービス情報公表システムを用いた「失敗しない転職先選び」について紹介しました。
人間関係や労働の実態などの「よりリアルな情報」を知るためには、これに加えて「転職サイト」のコンサルタントから話を聞くことをおすすめします。
5.転職サイトを利用すれば「施設のリアルな内部事情」が事前に分かる
転職サイトを利用すれば「施設のリアルな内部事情」が事前に分かります。
介護転職サイトとは
介護職の転職に特化した人材サービスです。希望に合った求人紹介から、選考対策や条件交渉まで担当のコンサルタントがあなたの転職活動をトータルでサポートします。
転職サイトのコンサルタントは、施設に直接足を運び、スタッフの働き方や職場の雰囲気・人間関係なども、くまなく把握しています。
転職サイトに相談すれば、「働きはじめてからではないと知ることができないような、リアルな内部情報」を事前に教えてくれるのです。
転職サイトで受けられるサポート例
転職サイトに登録すると、下記のように、求人の紹介から就業のサポートまで転職成功に必要なサポートしてくれます。
求人数・求人の質 | ネットに載せたら応募者が殺到してしまう「非公開求人」を紹介してもらえる。 |
内部情報 | 働かないとわからない「人間関係」「職場環境」などの内部事情を教えてくれる。 |
テクニック(アドバイス) | 受かるための面接や履歴書のポイントを教えてくれる。 |
以上の他にも、「給与の交渉」や「面接日の日程調整」などのサービスもすべて無料で行なってくれるので、転職の際は利用することをおすすめします。
転職サイトのサポートまとめ
- 面倒な手続きをすべて代行してくれる
- あなたのPRポイントを整理できる
- 過去データから万全な面接対策をしてくれる
- あなたに合った非公開求人を探してきてくれる
- 年収交渉を引き受けてくれる
- 退職トラブルの相談相手になってくれる
6.介護職の求人探しにおすすめの転職サイト・エージェントランキング
数ある転職サイトの中から、以下の3点を基準に、介護職向けの転職サイトを比較しました。
総合評価を導き出す3つの基準
- 求人数・質
…介護職求人の量や質は十分かどうか - 提案力
…求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどうか - サポート力
…コンサルタントからの手厚いサポートを受けられるかどうか
比較した結果を利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、介護職におすすめの転職サイトは、以下の通りとなりました。
転職サイト | 求人数・質 (公開求人数) | 提案力 | サポート力 |
1位.きらケア正社員 | ◎ 1万5,000件 | ○ 4.0 | ◎ 4.2 |
2位.かいご畑 | ○ 9,700件 | ◎ 4.1 | ◎ 4.1 |
3位.マイナビ介護 | ◎ 4万5,000件 | ○ 3.8 | ○ 4.0 |
4位.ミラクス介護 | ◎ 11万件 | △ 3.7 | ○ 3.9 |
5位.good介護求人 | ○ 非公開 | ○ 3.9 | ◎ 4.1 |
※求人数:2020年12月時点
それぞれ詳しく紹介します。
1位.きらケア正社員
『きらケア』は、「自宅から徒歩で勤務先に通いたい」「人間関係が良い職場がいい」といった一人ひとりのニーズに応えてくれる転職サイトです。
特徴は、数多くの職種、就業形態、そして提供サービスから最適な求人情報を、介護業界に特化したアドバイザーが、スピーディーに紹介してくれるところです。
また、『きらケア派遣』という派遣サービスも運営しているので、正社員にこだわりがない方にとってもおすすめできます。
公開求人数 | 約21,000件 |
対象地域 |
|
サポート(口コミ) | 4.3 ★★★★☆ |
公式ページ | https://job.kiracare.jp |
2位.かいご畑
『かいご畑』は介護向けの人材紹介サービスから、資格講座まで、介護業界で幅広い事業を行うニッソーネットの転職支援サービスです。
求人数は1万件と、多くの求人数を保有し、悩みをしっかりと聞いてくれた上で求人を紹介してくださると多くの方から好評でした。
また、正社員の求人紹介の他に、派遣としての紹介も行なっていますが、派遣スタッフとして勤務する場合は以下のような資格の講座を無料で受けることができます。
- 介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)・・・75,000円→0円
- 介護福祉士 受験対策講座・・・・・・・・・37,000円〜→0円
そのため、資格を取ってキャリアアップしたい!という方がステップアップとして使うのもおすすめです。
求人数 | 約10,000件 |
対象地域 |
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サポート(口コミ) | 4.1 ★★★★☆ |
公式ページ | https://kaigobatake.jp |
3位.マイナビ介護
『マイナビ介護』は運営が大手企業で実績のある転職エージェントです。
オススメの求人特集欄には、新しい施設で働きたいオープニングスタッフのみをまとめた求人や、年間休日が110日以上確約されている求人のみなど、希望する条件で求人を探すことができます。
登録すると、元介護士を始め介護の業界に詳しいプロのキャリアアドバイザーから連絡をもらえ、悩みを相談しながら転職について一緒に考えられます。
求人がとにかく多いので、選択肢を増やすためにも上記2社と合わせて登録することをおすすめします。
マイナビ介護公式:
https://kaigoshoku.mynavi.jp/
4位.ミラクス介護
『スマイルサポート介護』は、業界最大級の求人数を保有している転職サイトです。
11万件ほどの求人を保有しており、派遣求人を探すこともできます。
希望に合った求人を見つけやすく、より多くの求人を見て比較したい方におすすめです。
公式サイト:
https://www.h-career-support.com/kaigo
5位.Good介護求人
『Good介護求人』は東証一部上場企業の株式会社クイックによって運営される介護士向けの転職サイトで、求人の質が高いと評判です。
特に介護職特有の転職ノウハウを多く保有しており、有資格者向けの優良求人を中心に、無資格・未経験でも応募できる求人が多数あります。
首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)と関西(大阪・京都・兵庫)においては手厚いフォローが受けやすいため、該当の地域の方は登録・利用することがおすすめです。
7.介護職の主な転職先施設一覧
介護職の転職で失敗しないためには、転職先施設選びも重要です。
そこで、代表的な介護施設を、それぞれ特徴ごとにまとめました。
施設 | 業務内容 | 体力負担 | 給与 | 求人 | 夜勤 |
特別養護老人ホーム (介護老人福祉施設) | 身体介助がメイン | 大きい | ○ 約33万円 | ◎ 多い | あり |
有料老人ホーム | 入居者とのコミュニケーションなどサービス業の側面が大きい | 業態による | ◎ 約33万円 | ◎ 多い | あり |
介護老人保健施設 | リハビリや医療ケアの支援 | 軽い | ◎ 約32万円 | ▲ 少ない | あり |
グループホーム | 認知症と診断を受けた高齢者のサポート | 軽い | ○ 約27万円 | ○ 見つけやすい | あり |
サービス付き高齢者向け住宅 | 入居者の困りごと相談や見守り | 軽い | – | ▲ 少ない | 施設毎に異なる |
デイサービスセンター | レクリエーションの計画や実施、送り迎え | 業態による | ○ 約26万円 | ◎ 多い | なし |
訪問介護 | 生活援助や身体介助がメイン | 業態による | ○ 約29万円 | ◎ 多い | なし |
参考資料:介護従事者処遇状況等調査結果
それぞれ詳しく見てみましょう。
7-1.特別養護老人ホーム(特養) | 未経験でもチャレンジしやすい
特別養護老人ホームは、要介護3以上の高齢者が入居する施設です。
自治体や社会福祉法人などの自治体が運営する施設であり、利用料は安価です。
そのため、多くの施設では常に満床状態となっており、職員の負担は他の施設と比べて大きい傾向にあります。
一方で、無資格でも就業可能な求人も多く、未経験でもチャレンジしやすい施設です。
入居施設のため夜勤があり、利用者25人に対して1名の夜勤スタッフが配置され、月あたり4~6回程度の夜勤となりますが、スタッフの人数が少ない場合は、一人あたりの負担は大きくなることもあります。
7-2.有料老人ホーム | 入居者とのコミュニケーションを大事にしたい方におすすめ
有料老人ホームは、民間の事業者が運営する介護施設です。
大きく「介護付き有料老人ホーム」と「住宅型有料老人ホーム」に分類されます。
いずれも入居者とのコミュニケーションが主な業務となり、サービス業のような側面があります。
入居者とのコミュニケーションを大事にしたい方におすすめです。
ただ、施設によって業務内容は異なるため、転職前は「自分の求める働き方・サービスへの考え方と合致するかどうか」の確認が欠かせません。
7-3.介護老人保健施設(老健) | 医療のプロフェッショナルと連携してサポート
介護老人保健施設は、入居者のリハビリや医療ケアをサポートする施設です。
特養などよりも軽度の入居者が多く、介助に伴う身体的な負担はそれほどありません。
入居者の在宅復帰を目指し、医師や看護師、理学療法士、作業療法士と連携してサポートにあたります。
7-4.グループホーム | アットホーム空間で利用者と同じ時間を過ごす
グループホームは、認知症の診断を受けた高齢者の生活をサポートする施設です。
認知症の進行を遅らせることを目的としています。
施設の規模もそれほど大きくなく、少人数体制で業務にあたるのが一般的です。
散歩や買物、園芸など、アットホームな空間で、入居者と共に日常生活をおくります。
7-5.サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | 入居者の生活をサポート
サービス付き高齢者住宅は、主に民間事業者が運営するバリアフリー対応の賃貸住宅です。
生活相談や食事提供、見守りなどが主な業務であり、身体的な負担は少ない傾向にあります。
基本的に介護保険サービスの提供は行いませんが、同じ建物内に訪問介護事業所がある場合や「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている場合は、その限りではありません。
勤務先候補に入れる際は、どんな仕事内容で募集をしているのか、見守りサービスについても夜もずっと実施するのかなど勤務形態・時間についても確認をしておきましょう。
7-6.デイサービスセンター(通所介護) | 日帰り介護サービスの提供
自宅で暮らしている高齢者が、日中を過ごす施設です。
自宅まで迎えに行き、入浴の提供や食事、機能訓練などの介護サービスを提供します。
職員や利用者同士の交流を活発化する仕事(健康マージャンやカラオケ大会など認知症の防止を兼ねたイベントを企画・実施)をすることが多いのも特徴です。
7-7.訪問介護 | 利用者と一対一で深くコミュニケーションを取ることができる
利用者の自宅を訪問し、入浴などの身体介護や食事介助、生活援助などを行います。
利用者の要介護度などにもよりますが、生活援助がメインの場合は、それほど体力的な負担がないことが多いです。
基本的には一人で業務にあたり、利用者やその家族と深くコミュニケーションを取り、しっかりと向き合いながら、丁寧なサービスを提供できる仕事です。
介護職員初任者研修を修了していることが就業の条件となります。
まとめ:施設によって働きやすさは異なる
ここまでは、介護施設ごとの業務内容の違いを解説しました。
ひと括りに介護職といっても、就業施設によって、働きやすさは異なります。
転職前にしっかりとイメージできるようにしておきましょう。
8.選考通過率アップ!介護転職で押さえておくべき3つのポイント
希望の施設に採用される確率を高めるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
8-1.転職理由は前向きな回答をする
転職理由は前向きな回答をすることを心がけましょう。
この質問は「採用後、活躍してくれそうか」「すぐに辞めてしまわないか」の2点をチェックするために行われます。
したがって、「体力的にきつかった」など、ネガティブで後ろ向きな転職理由をそのまま伝えてしまうと、「すぐに辞めてしまうのではないか」と懸念されてしまいます。
ポイント:ポジティブに言い換える
ネガティブな理由はなるべくポジティブに言い換えましょう。
不満や愚痴を述べるのではなく、課題に対してとった具体的な行動やアプローチを伝えられるとより効果的です。
8-2.志望動機・自己PRは性格をアピール
志望動機・自己PRでは、「人間性をアピールすること」を意識しましょう。
介護職は高齢者と向き合ってサポートをする仕事です。身体介助以外にも、心のケアや細やかな対応が求められます。
そのため、「入居者の方と上手くコミュニケーションを取れそうか」といった人間性・人柄が重視されるのです。
8-3.介護職の転職でよく聞かれる面接を事前に押さえておく
介護職の転職でよく聞かれる面接を事前に押さえておきましょう。
あらかじめ回答を大まかに考えておけば、本番で緊張せずに話すことができます。
介護職の面接でよく聞かれる質問
- これまでの職歴を教えてください
- 前職を辞める理由は何ですか?
- 当施設を志望する理由を教えてください
- 介護職としての目標やキャリアプランはありますか?
- 残業や夜勤は可能ですか?
- 普段、高齢者と関わりはありますか?
なお、転職サイトでは、事前に模擬面接を行うことで、「回答のポイント」や「改善点」をアドバイスしてくれます。
また『きらケア正社員』では面接同行サービスを行っており、フォローしてくれるなど、手厚いサポートを行っていますので、面接が不安な方はぜひ利用してみてください。
【FAQ】介護職の転職でよくある質問
介護士さんの転職でよくある質問をまとめました。
- 介護職から他の業界に行きたい場合はどの転職エージェントがおすすめですか?
- 介護職は未経験・無資格でも大丈夫ですか?
- 正社員として働くか、派遣として働くか迷っています。
- 介護の場合、面接は私服ですか?スーツですか?
- 介護転職の履歴書はどのように書けば良いですか?
- 介護の転職のときに職務経歴書は必要ですか?
それぞれ、紹介します。
Q-1.介護職から他の業界に行きたい場合はどの転職エージェントがおすすめですか?
幅広い業界に対応している転職エージェントで、利用者満足度が高い以下の3つに登録しましょう。
- マイナビエージェント|転職に慣れない20~30代におすすめ
https://mynavi-agent.jp - パソナキャリア|サポート充実で満足度No.1
https://www.pasonacareer.jp - doda|求人数No.2・転職サポートが評判
https://doda.jp
他にも各業界に特化した転職エージェントがあります。
特化型の紹介をまとめたのが下の表です。
他の業界に行きたい場合は基本的にその業界に特化したエージェントの利用をおすすめします。
※名前をクリックすると公式ページにリンクします。詳しく知りたい方は、解説サイトをご覧ください。
Q-2.介護職は未経験・無資格でも大丈夫ですか?
問題ありません。
介護職は、未経験でも応募できる求人が多く、専門的な知識がかなり必要という訳でもないので、未経験でも挑戦しやすい職種です。
資格は取っておいた方が有利に働きますが、介護職に就いてからも取得することができます。
〜補足〜
上記の通り、未経験の方でも介護職には転職ができますが、それでも未経験であれば転職に不安はつきものだと思います。
その場合は、「かいご畑」を利用することをおすすめします。
かいご畑は、未経験求人を多く取り扱っているのに加えて、働きながら無料で資格を取得することができる「キャリアアップ応援制度」という制度が存在します。
また、転職の悩みなど、専属のコーディネーターに色々相談することができるので、未経験の方にはおすすめのサービスと言えます。
公式サイト:https://kaigobatake.jp
Q-3.正社員として働くか、派遣として働くか迷っています。
どちらにもメリットがあるので、一概にどっちがいいと答えることはできません。
安定して働けるのが正社員なのに対し、自分の好きなタイミングで勤務できるのが派遣です。
どちらが自分に適しているか考えて、勤務するようにしましょう。
「派遣として働きたいな」と考えている場合は、以下の記事を参考にするといいでしょう。
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Q-4. 介護の場合、面接は私服ですか?スーツですか?
基本的にスーツで行くようにしましょう。
ただし、普段使わなくてスーツを持っていない方に関しては、転職エージェントなどに相談するようにしましょう。
相談の結果、スーツでなくても良いと言われても、清潔感を意識しカジュアルすぎない服装で面接に行くことをおすすめします。
Q-5. 介護転職の履歴書はどのように書けば良いですか?
基本的に介護業界での転職は他の転職の時と注意すべきポイントは同じですが、以下のポイントには特に気をつけましょう。
原則手書きで丁寧に
履歴書は最近パソコンで書けるものも増えて来ましたが、介護業界での転職は基本的に、一枚一枚手書きで丁寧に書くことをおすすめします。
丁寧さと一生懸命さを伝えられれば好印象を与えられます。
反対に、コピーしたものや訂正が多いものはマイナスの印象を与えやすいです。
用紙に関してもプリントアウトしたものではなく、市販のもの(JIS規格のものがおすすめ)を用意しておきましょう。
アピールできるものはバイトでも
職歴や学歴の面で、介護と関係ないところは書かなくてもと思われるかもしれませんが、あなたがどんな人なのかを伝えるためになるべく書くようにしましょう。
特に正社員・契約社員の経験があるものや学歴は必ず書くようにしましょう。
アルバイト経験などでもあなたの一生懸命さや人柄がアピールできるものであれば書いておきましょう。
資格は正式名称を
介護の資格を始め、資格は正式名称を書くように心がけましょう。
特に、介護の資格は名前が変わることが多く、間違えた名前を使うといい印象を与え前ん。
例えば、以下のような間違いが多いです。
(正)介護職員初任者研修
(誤)ホームヘルパー2級
(正)介護支援専門員
(誤)ケアマネジャー
あなたの持っている資格に応じてきちんと正式名称を書くように心がけましょう。
Q-6. 介護の転職のときに職務経歴書は必要ですか?
職務経歴書は書類選考に使われることが多く、提出を求められないケースが多いです。
ただ、職務経歴書の提出が求められて書き方がわからなければ、まずは転職エージェントに相談をしましょう。
転職のプロとして書き方のアドバイスをくれるはずです。
そして、いいアドバイスをもらえなかった場合は「現役エージェントが教える!受かる職務経歴書の書き方完全マニュアル」を参考にパソコンなどで作成していただければと思います。
介護に合わせてアレンジを!
上記のページを参考にすれば受かる職務経歴書は書けますが、介護業界に合わせるために以下のポイントを意識していただければと思います。
仕事をできるだけ具体的に書く
介護業界の仕事は「介護」と表現すると仕事のイメージがつきにくく他の候補者と差別化できません。
「何人の利用者の施設で」「どんなフロアで(認知症専門など)」「どんな仕事をしていたか」を具体的に書くようにしましょう。
あなたの人柄を伝える
どんな仕事をしていたかも大事ですが、チームワークや利用者との繋がりが大切な介護では、あなたの人柄もすごく大切なポイントです。
同僚・上司・利用者など周囲の人とどうやって信頼関係を作って来たかのエピソードを交えられるとあなたの人柄が伝わり書類も通りやすいです。
ポイントは簡単に解説しましたが、一番いいのは転職エージェントに登録して職務経歴書も含めて担当の人に相談しながら転職活動を進めることです。
まとめ
介護職の転職に失敗しないための知識を、まとめて解説しました。
よくある失敗事例を理解し、「介護サービス情報公表システム」や「転職サイト」を活用して情報収集をすることで、後悔のない転職を行うことができますので、ぜひご活用ください。
介護サービス情報公表システム
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
おすすめ転職サイト
このページがあなたの転職の成功にお役に立てることを心から祈っています。
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