転職活動を始めるため職務経歴書を書こうとして、「自己PR」の書き方に悩んで「例文」を探していませんか?
多くのWebサイトに例文が掲載されていますが、例文に頼りすぎる事は逆効果です。
例文を転用したり、正しい書き方を守らなかったりして、「採用担当者が例文転用を見破って、書類選考で落ちてしまった…」「自己PRを面接で掘り下げて聞かれ、しっかり考えていない事が露呈してしまった…」と失敗した人はとても多いのです。
しかし、職務経歴書における自己PRの書き方には、「順を追って考えると、必ずいい自己PRが書けるステップ」があります。
このページでは、転職コンサルタントとして多くの転職者を成功に導いてきた知見と経験をもとに、本質的な「合格する」自己PRの書き方をご紹介します。
このページを読めば、あなたの職務履歴書はグッと良くなり、転職成功への道が開けるでしょう。
転職や退職の方法に関する悩みは、それぞれの分野のプロフェッショナルに頼るのも有用です。
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1. 例文は探すな!自己PRを例文に頼る事がNGな3つの理由
自己PRがうまく書けません…。いくつか「例文」を教えてくれませんか?
上記は、私が転職コンサルタントとして数々の職務経歴書対策を支援する中で、応募者から何百回と受ける相談です。
しかし、私はそのような質問を受ける度に「例文に頼ってはダメですよ!」と強くお答えしています。
以下に、例文に頼る事がNGな3つの理由をお話します。
1-1. 例文の転用は採用担当者にすぐばれる
ちょっとぐらいネットの例文を転用してもバレないのでは…?
上記のように多くの応募者の皆さんが考えてられますが、残念ながら、採用担当者や我々転職コンサルタントはすぐに分かってしまいます。
なぜなら、自社に応募する自己PR文を何百通と読んでいるので、「自分の強みをしっかり考えてPRしている職務経歴書」と「ネット検索で上の方に表示されるサイトの例文をパクッた職務経歴書」の違いは明らかなのです。
なので、面倒ですがしっかり考えて記入する事をおすすめします。
1-2. 自己PRは転職面接でも質問される
経歴やスキルがあって書類選考通過すれば、結果オーライじゃないの…?
職務経歴書の自己PR文は「書類選考を通過すればOK」ではありません。
転職面接では、採用担当者は職務経歴書を見ながら質問をします。
しっかりした自己分析から自分の強みを明らかにして自己PR文を書かないと、肝心の面接で不合格になってしまいます。
1-3. ネットに出ている例文は「質が低い」
どう書いていいか分からない…。例文を参考にして書きたい!
残念ながら、転職コンサルタントとして職務経歴書の指導を行っているプロの我々からすると、ネットに出ている自己PRの例文は「質が低い」のが現状です。
特にノウハウを提示することなく、数多くの例文を出しているサイトがほとんどです。
が、ご安心下さい!自己PRの書き方には「順を追って考えると、必ずいい自己PRが書ける」ステップがあります。
本サイトでは、そのノウハウとステップを皆さんにお伝えしようと思います。
2. 自己PRの正しい書き方2ステップ
自己分析の書き方には「順を追って考えると、必ずいい自己分析が書ける」ステップがあります。
「【職務経歴書】自己PRの正しい書き方を転職のプロが解説」で詳しく書いていますが、このページではダイジェスト版として、特に重要な「PRを考える2ステップ」をご紹介します。
2-1. PRする強みを1つ選ぶ
まず初めのステップでは、自己PRする自身の強みを考えます。
一般的にPRする強みは、以下の3つに分類されます。
この中から「もっとも自分がPRしたい強み」を一つ選択して下さい。
(1). 実績や経験をPRする
自身のキャリアの中で、成功した仕事を振り返りましょう。
その仕事を実現するために、「どんな目標に対して」「どう取り組み」「どんな結果が出たか」を整理します。
一方的に実績を書き連ねるだけでなく、「環境が変わっても同じ成果が出せること」をPRするため、背景の情報も併せて言語化しておくことがポイントですよ。
(2). 資格やスキルをPRする
志望企業が求めているスキルと合致した資格やスキルをアピールしましょう。
ただし、取得した資格数ばかりをPRしてはいけません。「資格取得が目的になる」PRはNGですよ。
志望企業での働き方や活躍が目的である姿勢を力強く伝えると、自己PRだけでなく強い志望動機にもなります。
(3). 身に付いた力をPRする
「周囲を巻き込みながら仕事を進めていく事が得意」など、身に付いた力をPRする事も一手です。
自己PRする強みが見つからない場合は、自己分析から自分の強みを整理しましょう。
本質的に自己分析を行い、過去の自身のキャリアから自己PRする強みを探す場合は、プロ直伝!転職成功に導く自己分析4ステップ【シート付】を参考にして下さいね。
ある程度簡単に、自分の強みを「客観的」かつ「職務経歴書で使えるもの」として知りたい場合は、グッドポイント診断がおすすめです。
「グッドポイント診断」で自己分析・職務経歴書の質を上げる6ステップを参考にして下さい。
2-2.フレームワークで自己PRの書き方を学ぶ
自己PRする自身の強みを明らかにした次は、いよいよ自己PRの文章を書いていきます。
ここでは、誰でも「受かる自己PR文」を書けるフレームワークをご用意しました。
自己PRは、単に実績・スキル・身に付いた力を羅列するものではありませんね。
採用担当者に、「どんな実績を出し」「どんな力を得て」「どう企業に貢献できるか」を分かりやすく伝える文章です。
以下に、自己PRの書き方をフレームワークを活用した例文をもとにご紹介します。
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【顧客の潜在ニーズを聞き出すソリューション営業が強み】 |
仕事内容 | 入社以来5年間、大手顧客を中心とした営業職に従事してきました。
営業場面で拘っている事は、単なる状況ヒアリングに留まらず、顧客の戦略や事業の仮説をぶつける事です。 顧客の潜在ニーズを聞き出す事で、深い顧客理解をベースとしたソリューション営業を心掛けてきました。 |
結果 | 結果、多くの顧客から「○○さんが一番うちの事を知っている。〇〇さんにお願いしたい。」と指名を頂くようになりました。 入社以来、継続的に売上を20%アップさせる事ができ、昨年度は営業全体のMVPを頂く事ができました。 |
得た強み | この経験から得た「顧客の潜在ニーズを聞き出す」「顧客の課題解決を行うスタンス」が私の強みです。 |
企業に貢献できる事 | 私の強みを活かし、より深く提案営業を追求したく、貴社の企業コンサルタントとして顧客に貢献し、成長していきたいと考えています。 |
上記5つのフレームワークに沿って自分の経験/強みを書いていくと、自己PR文になります。
ぜひ言語化した自分の強みを整理して、自己PR文を書いてみて下さいね。
PRタイトルにはこだわって!
自己PR文を書く際に、最もこだわって欲しい点はPRタイトルです。
PRタイトルは言わば「あなたらしさが表れた名刺の肩書き」のようなもの。書類選考後の面接でも必ず聞かれる部分です。
PRタイトルを付ける際は、「ソリューション営業が強み」といった1テーマの言葉に終わらず、仕事のプロセスも併せて書きましょう。
あなたらしさがぐっと高まる強みになりますよ。
例:「行動量」→「どんな欠点もカバーできるだけの行動量」
例:「愚直さ」→「目標に向かって、地道に進み続ける愚直さ」
例:「実行力」→「やると決めたらどんな時も逃げない実行力」
例:「営業力」→「顧客との対話を何よりも重視する営業力」
3. 「経歴別」自己PR例文6選
この章では、経歴別の自己PR例文をお伝えします。
1章でお伝えした通り、例文の転用は人事にばれてしまいますので、書き方を参考にした上で、ぜひご自身で考えてみて下さいね!
- 3-1. 第二新卒から転職のケース(営業→営業)
- 3-2. 異業種/未経験への転職のケース(システムエンジニア職→営業)
- 3-3. 転職歴が多いケース(店舗販売→コールセンター→個人営業→法人営業)
- 3-4. 派遣社員から正社員へ転職のケース(企画事務→企画職)
- 3-5. ブランクからチャレンジのケース(販売職→販売職)
- 3-6. リストラ後の転職のケース(管理部門→管理部門)
3-1. 第二新卒から転職のケース(営業→営業)
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【常に目標を持ちやりきる粘り強い営業力が強み】 |
仕事内容 | 主に新規顧客を対象とした営業職に2年間従事しました。
営業目標数字を達成するために、上司や先輩とアポイント数・提案数の自主目標を設定し、週単位で振り返り、翌週の目標を立てるサイクルを実行してきました。 また、積極的に顧客とコミュニケーションを取り、顧客が困った時にいつでもお役に立てるような関係性作りに努めました。 |
結果 | その結果、リピート獲得率において営業部内トップの成績を上げる事ができました。
顧客から信頼される営業に成長できたと自負しております。 |
得た強み | この一連のプロセスから、常に目標を持ち、やりきることの大切さを学びました。 |
企業に貢献できる事 | 営業としてのキャリアは浅いですが、「目標を立ててやりきる事」と「継続的な顧客との関係構築」には自信があります。
どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【第二新卒から転職の場合】
「短い期間で何を学んだのか?」/「仕事に本気で取り組んできたのか?」
第二新卒での転職者はビジネス経験が短いため、どうしても自己PRが薄っぺらい言葉になりがちです。
短い仕事経験の中でも、「学んだ事や強み」「仕事に対する本気度」を丁寧に伝えるようにしましょう。
3-2. 異業種/未経験への転職のケース(システムエンジニア職→営業)
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【仮説を立てて顧客と向き合う折衝力が強み】 |
仕事内容 | システムエンジニア職として7年間従事し、システム開発の上流から下流まで携わってきました。
大きく携わったプロジェクトは2件で、自治体向け/金融企業向けプロジェクトと、大規模かつミスが許されない案件に取り組んできました。 大規模プロジェクトだからこそ、お客様がすでに抱いている課題だけでなく、お客様の置かれている状況から仮説を立てた上で、システム要件設計や納期スケジューリングの折衝に当たる事をモットーに仕事を進めてきました。 |
結果 | その結果、大規模プロジェクトにも関わらず、他プロジェクトに比べ納期を2ヶ月以上も短縮する事ができた上に、追加システム投資を頂く事になりました。
顧客からは「○○さんがいたから追加で発注するよ」と嬉しい言葉を頂きました。 |
得た強み | この一連のプロセスから、SE職としても仮説を立てて顧客と折衝する事の大切さを学びました。 |
企業に貢献できる事 | 2つのプロジェクト経験から、より顧客接点を持てる立場で仕事がしたいと考え、貴社営業職に応募致しました。
経験分野は違いますが、今まで培った「仮説を立てて顧客と折衝する事」を強みに頑張りたいと考えております。どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【異業種/未経験への転職の場合】
「即戦力としての活躍を期待できない?」/「転職後、活きるスキルや経験はある?」
通常、中途入社には即戦力を求めますが、異業種/未経験への転職の場合は、即戦力としての活躍が難しい部分もあります。
採用担当者に、少しでも早く戦力として活躍できる事をPRするため、「前職の経験から活かせるスキル/力」を中心にPRするようにしましょう。
3-3. 転職歴が多いケース(店舗販売→コールセンター→個人営業→法人営業)
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【幅広い営業経験で培った顧客に信頼される営業力が強み】 |
仕事内容 | 大学卒業後、正社員として店舗販売、コールセンター業務、個人営業職を経験しました。
どの業態においても私自身を信頼していただかなければ商談は成立しません。お客様は何を求めているか速やかに把握し、ニーズに合った商品を的確に説明して提供する事を意識していました。 特に住宅メーカーでの個人営業職では、「約束した事は必ず実行する」「納期スケジュールを厳守する」事を徹底し、多くのお客様から信頼を頂く事ができました。 |
結果 | その結果、コールセンター業務では成約率1位、個人営業職では支店年間売上2位の成績を上げる事ができました。
様々な環境において、顧客から信頼される営業に成長できたと自負しております。 |
得た強み | この一連のプロセスから、どのような環境においても、顧客に信頼される事が最も営業において大切だと言うことを学びました。 |
企業に貢献できる事 | 転職を2回経験しましたが、今後は、1社に長く勤めることで、営業としてのスキルを更に高めて、就職先の企業やお客様に貢献していきたいと考えています。
前職では新入社員指導に携わった事もあり、将来的にはチームを束ねて成果を出す管理職として活躍したいと思います。 どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【転職歴が多い場合】
「採用しても、すぐに辞めてしまう?」/「積み上がった経験が少ない?」
転職歴が多い場合は、自社に入社しても嫌なことがあればすぐに辞めてしまうのではないかと懸念されます。
また、積み上がる経験/スキルが無いようにも捉えられがちです。
できる限り、転職動機やキャリアビジョンに一貫性がある事を伝え、今までの経験を生かして貢献できることやキャリアビジョンと応募企業の業務が一致していることをPRしましょう。
3-4. 派遣社員から正社員へ転職のケース(企画事務→企画職)
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【業務のあるべき像を考えながら、自律的に業務を設計する力が強み】 |
仕事内容 | 入社以来、私は企画職事務として3年間従事してきました。
入社当時は与えられた仕事をこなす事に精一杯でしたが、2年目以降は自ら手を挙げ、業務を設計する立場に立って仕事を進めてきました。 特に、昨年度よりスタートした主力商品ブランディングのプロジェクトに、派遣社員ながらアサインされ、「商品を顧客に届ける」事を第一優先に業務の設計と遂行に注力してきました。 |
結果 | 正確さ・迅速さはもちろんの事、自律的に業務を設計する事を念頭において行動を続けてきた結果、プロジェクト全体のスケジューリングを任されるようになりました。
企画職の方々から「○○さんのおかげでプロジェクトが順調に回っている」と嬉しい言葉を頂きました。 |
得た強み | このプロジェクトに従事する事で、あるべき像を考えながら、自律的に業務を設計する力が身に付いたと感じています。 |
企業に貢献できる事 | 前職で培った「自ら進んで業務を設計していく」スタンスを大事にしつつ、今後は正社員として企画提案から、設計、顧客への提供まで一貫した業務を遂行したいと考えています。
どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【派遣社員から正社員へ転職の場合】
「与えられた仕事をこなすだけ?」/「強みや持ち味が確立されていない?」
一般的に派遣社員は、契約期間や内容が定められているため、与えられた業務をこなす事が第一優先になります。
しかし、正社員だと自ら業務を設計し、進めていく自律性が求められます。
もしプロジェクト経験などで、視野を広く持ち自律的に業務を設計して進めた事例があれば、ぜひ自分の強みを言語化してPRして下さいね。
3-5. ブランクからチャレンジのケース(販売職→販売職)
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【自ら新しい企画を立案し、成功まで導くチャレンジ精神が強み】 |
仕事内容 | 入社以来、大手ディスカウントストアで販売職に従事しております。過去2年間は店長として、店舗全体の売上管理や従業員管理に携わってきました。
昨年度、若い女性向けをターゲットとした商品の拡販を行おうと、本社を説得して自店舗のみのキャンペーン戦略を立案しました。駅ナカ店舗であったため、忙しい中でもまずは触れてもらおうと全従業員でキャンペーンに取り組みました。 |
結果 | 結果、キャンペーン商品の売り上げは前年比250%、店舗売り上げも140%と大幅に向上しました。
また、自店舗の取り組みから、各店舗の立地に沿ったキャンペーンを行う動きが全国的に行われるようになりました。 |
得た強み | この経験から、自ら新しい企画を立案し、成功まで導くチャレンジ精神が培われたように感じております。 |
企業に貢献できる事 | 一身上の都合により、前職退職後に8か月のブランク期間がありますが、販売現場で役立つようなマーケティング関連の書籍を勉強し、定期的にセミナーにも参加しておりました。
前職で培ったチャレンジ精神を持って、将来的にはチームを束ねて成果を出す地域全体を取りまとめるスーパーバイザーとして活躍したいと思います。 どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【ブランクからチャレンジの場合】
「採用しても、すぐに辞めてしまう?」/「仕事に対してやる気が無い?」
6か月以上職歴にブランクがある場合は、「仕事に対してやる気が無い?」といったマイナス印象を与えるケースが多くなります。
ブランクの期間に何をしていたか、「希望にマッチングする企業が無かった」「転職活動と併せてスキルアップに努めていた」など、転職や自身のキャリアに前向きであることをPRしましょう。
3-6. リストラ後の転職のケース(管理部門→管理部門)
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【コツコツと努力して成果を上げるまで頑張り通す粘り強さが強み】 |
仕事内容 | 入社以来、4年間にわたって経理財務に携わり、決算報告書や事業報告書作成等の決算処理業務を中心に担当してきました。
中小規模に勤めていたため、経理財務としてのスキルを向上させたいと考え、日々の業務と並行しながら独学で簿記を学びました。 併せて、多くの社員に経理財務の重要性を知ってもらって効率的に業務を行えるよう、社内で経理財務についての自主勉強会を2か月に一度欠かさず実施しました。 |
結果 | 結果、〇〇年に簿記1級に合格する事ができました。
また同じ経理財務の先輩から、「○○さんのおかげで、社員が経理財務の事が良く知って、仕事が進めやすくなった」と嬉しい言葉を頂きました。 |
得た強み | これらの経験から、コツコツと努力して成果を上げるまで頑張り通す粘り強さを得たと感じています。 |
企業に貢献できる事 | 1年前より事業が大幅に縮小する事になり、会社都合により退職しました。
経理財務職として、なかなか業績回復に貢献する事ができませんでしたが、この経験を糧に、および4年間で得た強みを活かして貴社に貢献できるよう頑張りたいと考えています。 どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【リストラ後の転職の場合】
「能力が低くリストラされたのでは?」/「解雇されたのは会社のせいと、他責にならないか?」
リストラによる退職はどうしても採用担当者にマイナス印象を与えてしまいます。
また、リストラで自信を無くして自己PRも漠然とした表現になりやすいので、まずは気持ちを切り替えて、前向きに転職活動に臨みましょう。
退職理由を記載する場合は、「業績不振で転職することになったが、これを好機と捉えて頑張りたい」という前向きなPRが効果的です。
4.「職務別」自己PR例文5選
この章では、職務別の自己PR例文をお伝えします。
1章でお伝えした通り、例文の転用は人事にばれてしまいますので、書き方を参考にした上で、ぜひご自身で考えてみて下さいね!
4-1. 営業職のケース
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【顧客の潜在ニーズを聞き出すソリューション営業が強み】 |
仕事内容 | 入社以来5年間、大手顧客を中心とした営業職に従事してきました。
営業場面で拘っている事は、単なる状況ヒアリングに留まらず、顧客の戦略や事業の仮説をぶつける事です。 顧客の潜在ニーズを聞き出す事で、深い顧客理解をベースとしたソリューション営業を心掛けてきました。 |
結果 | 結果、多くの顧客から「○○さんが一番うちの事を知っている。〇〇さんにお願いしたい。」と指名を頂くようになりました。 入社以来、継続的に売上を20%アップさせる事ができ、昨年度は営業全体のMVPを頂く事ができました。 |
得た強み | この経験から得た「顧客の潜在ニーズを聞き出す」「顧客の課題解決を行うスタンス」が私の強みです。 |
企業に貢献できる事 | 私の強みを活かし、より深く提案営業を追求したく、貴社の企業コンサルタントとして顧客に貢献し、成長していきたいと考えています。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【営業職へ転職の場合】
「成果は何か?苦労話自慢なPRではないか?」/「得た学びや学習は何か?成果が出た事で満足していないか?」
営業職は「分かりやすい仕事の苦労話」が多いため、プロセスではなく結果やその後の学習と成長が評価ポイントになります。
営業成果をPRすると共に、「営業力が身に付いた」といった漠然とした学びでなく、自分らしさが伝わる強みをしっかり伝えるようにして下さい。
4-2. 管理部門のケース
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【全社視点を持ち、他部署との連携に注力する橋渡し力が強み】 |
仕事内容 | 入社以来総務として、7年間従事してきました。
入社して3年ほどは、総務業務の幅の広さに慣れる事で精一杯でしたが、4年目から進んで手を挙げて、全社プロジェクトに参画してきました。 特に2年前からアサインされている業務改善プロジェクトでは、コーポレート部門のリーダーとして参画し、部門全体の取りまとめや、他部門との折衝・調整などに積極的に取り組みました。 |
結果 | 結果、業務改善プロジェクトは営業利益を10%UPさせる事ができ、全社表彰を頂く事ができました。 |
得た強み | これらの経験から、総務の仕事内に閉じる事無く、全社視点を持って他部署との連携に注力する橋渡し力を得たと感じています。 |
企業に貢献できる事 | 環境が変わっても、前職で得た強みを忘れずに、社員が働きやすい環境づくりに注力していきたいと思っています。
どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【管理部門へ転職の場合】
「幅広く経験を積んでいるか?」/「専門職に留まらず、組織貢献/後進育成にも携わってきたか?」
管理部門への転職の場合、実務における専門性はもちろんの事、組織全体や後進育成など幅広い視点で経験を積んでいる事が求められます。
社内プロジェクトでの活動や、後輩育成などの業務があればぜひPRして下さい。
4-3. システムエンジニア職のケース
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【関係各所から協力を引き出し、組織で戦うリーダーシップが強み】 |
仕事内容 | システムエンジニア職として7年間従事し、システム開発の上流から下流まで携わってきました。
大きく携わったプロジェクトは2件で、自治体向け/金融企業向けプロジェクトと、大規模かつミスが許されない案件に取り組んできました。 特にPMとして携わった金融プロジェクトは総勢150人規模の案件で、クライアントはもちろん、上司やメンバー、委託先企業など様々な部署に掛け合い、協力を引き出す事を意識して仕事を進めました。 |
結果 | その結果、大規模プロジェクトにも関わらず、他プロジェクトに比べ納期を2ヶ月以上も短縮する事ができた上に、追加システム投資を頂く事になりました。
社内からは「こんなに安定的に成果を出せたプロジェクトは初めてだ。PMとして○○さんが頑張った成果だね。」と嬉しい言葉を頂きました。 |
得た強み | これらの経験から、関係各所から協力を引き出して、組織全体で戦うリーダーシップを得たと感じています。 |
企業に貢献できる事 | 貴社に入社した暁にも、組織で成果を出せるように関係各所と連携しながらプロジェクトを遂行できるようなリーダーを目指したいと考えております。
どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【システムエンジニア職へ転職の場合】
「専門スキルだけでなく、社会人スキルをどの程度習得しているか?」/「専門職に留まらず、組織貢献/後進育成にも携わってきたか?」
管理部門と似たケースで、システムエンジニア職への転職の場合、実務における専門性はもちろんの事、組織全体や後進育成など幅広い視点で経験を積んでいる事が求められます。
スキルのPRに留まらず、携わったプロジェクトのマネジメント経験や後輩育成などの業務を力強くPRするようにしましょう。
4-4. 販売職のケース
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【売上拡大を意識した、チームを巻き込む行動力が強み】 |
仕事内容 | 副店長として、接客、販売促進、店舗運営管理を3年間経験しました。
まず、顧客傾向を徹底的に調査し、年齢別に興味を持つ商品を選定。商品の注目度を高めるためのディスプレイパターンや商品の魅力を最大限に伝えるためのセールスワードを盛り込んだ販売マニュアルを作成してスタッフ全員と共有していました。 また、リピートの顧客への販促(DM・ポイントカード作成)を徹底しました。 |
結果 | 結果、通常50%程度の再来店率を70%まで高める事ができ、2014年度の最優秀店舗に選ばれる事ができました。 |
得た強み | この経験を通じて、売上拡大を意識してチーム全体を巻き込んで行動する事を学んだと感じています。 |
企業に貢献できる事 | 貴社店舗においても、接客スキルはもちろんの事、チームを巻き込んで店舗全体の売り上げに貢献できるような店長を目指して、日々精進したいと考えております。どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【販売職の転職の場合】
「接客スキル以外に、どんな強みがあるか?」/「個人力だけでなく、チーム力をどう高める事ができるか?」
販売職での転職では、接客スキルはもちろんのこと、チーム全体(店舗)をどう成長させる事ができるかどうかを判断されます。
ぜひご自身のキャリアの中で、チーム力を高め成果が出た経験があれば、ぜひ自分の強みを言語化してPRして下さいね。
4-5. 一般事務のケース
フレームワーク | 自己PR例 |
PRタイトル | 【常に関係者の動きを見ながら一手先を読む視野の広さが強み】 |
仕事内容 | 入社以来、私は企画職事務として3年間従事してきました。
入社当時は振られた仕事をこなす事で精一杯でしたが、昨年度よりスタートした主力商品ブランディングのプロジェクトでは、単に社内業務を円滑に回すだけでなく、お客様のご要望に沿うことを目指し、企画職と同じ目線の高さを持つことを常に心掛けてきました。 |
結果 | より正確に、より迅速に対応する事を念頭において行動を続けてきた結果、プロジェクト全体のスケジューリングを任されるようになりました。
企画職の方々から「○○さんのおかげでプロジェクトが順調に回っている」と嬉しい言葉を頂きました。 |
得た強み | このプロジェクトに従事する事で、常に関係者の動きを見ながら、相手よりも先回りした行動ができるようになったと感じています。 |
企業に貢献できる事 | これから新しい仕事に就くにあたっても、まずはこうした姿勢を大事にしつつ、誰からも頼りにされるようなバックオフィスのメンバーとして、日々取り組みを続けて参りたいと考えています。どうぞ、宜しくお願い致します。 |
ポイント:人事はココを見ている!
【一般事務の転職の場合】
「実務能力だけでなく、組織の一員として活躍できるか?」
一般事務での転職では、実務能力はもちろんのこと、組織全体の中でチームの一員として活躍できるかどうかを判断されます。
もしプロジェクト経験などで、視野を広く持ちチームの成果に貢献できた事例があれば、ぜひ自分の強みを言語化してPRして下さいね。
さいごに
自己PRのポイントやノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
何度もお伝えしますが、人事は「自己PRの例文転用を見破っている」ことを知っておいてください。
とにかく大事なのは「自己分析に沿った強みをPRする」「PR文をフレームに沿って書く」こと。
自己PRは必ず面接でも聞かれます。しっかり考え、丁寧に想いをこめて書いて下さいね!
また、上記以外についても職務経歴書や履歴書でお困りの方は、転職エージェントに聞くのが手っ取り早くおすすめです。
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彼らの営業トークにのせられて焦って転職先を決めてしまうことだけは避けてください。
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転職活動中はとなりの芝は青く見えるものですから、注意しながら次の可能性を探して下さい。
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