転職するなら、いまより年収の高い会社へ移りたい。そう考えると、候補の会社が消費財メーカーの中でどんな位置にあるのかが気になるところです。そこでこの記事では、消費財メーカー24社を平均年収の高い順に並べ、平均年齢・平均勤続年数・従業員数も同じ表で比べられるようにしました。あわせて、表に無い非上場・外資系を含む6つの分類別の大手一覧と、平均の数字を自分の年収と比べるときの注意、主な職種、経歴に合った転職エージェントも紹介します。
目次
消費財メーカーの年収ランキング
消費財メーカーと一口にいっても製品ジャンルは幅広いため、食品・飲料と医薬品を除いた主要5分類・計24社を対象にしました。内訳は、日用品8社、化粧品4社、文具・オフィス家具6社、玩具3社、スポーツ用品3社です。
24社の平均年収ランキング
各社の最新の有価証券報告書に記載されている平均年間給与をもとに、消費財メーカー24社の平均年収をまとめました。
数字は会社単体の社員の平均で、賞与と残業代を含んでいます。なお、バンダイの数字は、上場している持株会社のバンダイナムコホールディングスの有価証券報告書に載っている、事業会社バンダイの数値です。
| 社名 | 分類 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
|---|---|---|---|---|---|
| アシックス | スポーツ用品 | 1,080万円 | 40.4歳 | 12.2年 | 988人 |
| タカラトミー | 玩具 | 1,038万円 | 42.1歳 | 12.7年 | 630人 |
| バンダイ | 玩具 | 987万円 | 38.3歳 | 13.4年 | 902人 |
| シマノ | スポーツ用品 | 899万円 | 41.6歳 | 13.8年 | 1,779人 |
| ユニ・チャーム | 日用品 | 875万円 | 40.7歳 | 14.7年 | 1,429人 |
| 花王 | 日用品 | 865万円 | 40.6歳 | 16.7年 | 7,761人 |
| オカムラ | 文具・オフィス家具 | 853万円 | 42.1歳 | 17.3年 | 4,494人 |
| ロート製薬 | 化粧品 | 851万円 | 42.1歳 | 13.8年 | 1,786人 |
| 三菱鉛筆 | 文具・オフィス家具 | 828万円 | 40.9歳 | 17.7年 | 570人 |
| ピジョン | 日用品 | 827万円 | 42.8歳 | 15.0年 | 338人 |
| エステー | 日用品 | 810万円 | 42.0歳 | 15.4年 | 460人 |
| 内田洋行 | 文具・オフィス家具 | 802万円 | 39.7歳 | 15.5年 | 1,115人 |
| コクヨ | 文具・オフィス家具 | 786万円 | 41.5歳 | 15.4年 | 2,346人 |
| アース製薬 | 日用品 | 771万円 | 42.3歳 | 13.6年 | 1,401人 |
| ミルボン | 化粧品 | 758万円 | 36.0歳 | 11.2年 | 941人 |
| イトーキ | 文具・オフィス家具 | 757万円 | 42.5歳 | 13.4年 | 2,491人 |
| 小林製薬 | 日用品 | 755万円 | 41.2歳 | 12.8年 | 1,737人 |
| パイロットコーポレーション | 文具・オフィス家具 | 753万円 | 43.5歳 | 18.7年 | 1,092人 |
| 美津濃 | スポーツ用品 | 749万円 | 42.6歳 | 17.3年 | 1,507人 |
| I-ne | 化粧品 | 712万円 | 36.7歳 | 4.7年 | 408人 |
| ライオン | 日用品 | 711万円 | 44.2歳 | 17.2年 | 3,059人 |
| 資生堂 | 化粧品 | 708万円 | 39.3歳 | 11.2年 | 3,850人 |
| サンリオ | 玩具 | 700万円 | 37.8歳 | 12.1年 | 1,423人 |
| フマキラー | 日用品 | 646万円 | 41.8歳 | 14.3年 | 241人 |
※各社の有価証券報告書(基準日2025年12月31日〜2026年7月20日)の会社単体の数字
24社のうち、平均年収が1,000万円を超えるのは、1位のアシックス(約1,080万円)と2位のタカラトミー(約1,038万円)の2社です。3位には約987万円でバンダイが続き、上位3社をスポーツ用品と玩具のメーカーが占める結果となりました。
平均年収が800万円以上の会社は12社で、24社のちょうど半分です。最下位となったフマキラーの約646万円と1位のアシックスとの差は約434万円あり、同じ消費財メーカーであっても会社によって給与水準に開きがあることがわかります。
年収上位5社の顔ぶれ
1位のアシックスは、スポーツシューズを中心にしたスポーツ用品のメーカーです(平均年齢40.4歳、従業員988人)。2位のタカラトミーは玩具のメーカーで、平均年齢42.1歳、従業員630人です。
3位のバンダイは、玩具を手がけています。平均年齢は38.3歳と上位5社の中でいちばん若く、従業員数は902人です。4位のシマノは自転車部品と釣具のメーカーで、従業員数は1,779人と上位5社の中でいちばん多くなっています。
5位のユニ・チャームは、ウェルネスケア・フェミニンケア(生理用品)・ベビーケア(紙おむつ)・ペットケアの各関連商品を製造・販売しています。国内では生理用品とベビー用の紙おむつが市場シェアNo.1で、表の日用品8社の中で平均年収がいちばん高い会社です(平均年齢40.7歳、従業員1,429人)。
なお、単体の従業員数が7,761人で24社の中でいちばん多い花王は、平均年収約865万円で6位です。衣料用洗剤のアタック、ベビー用紙おむつのメリーズ、ビオレなどのブランドをもち、化粧品やケミカル(化学品)の事業もあります。
消費財メーカーの大手企業一覧
消費財メーカーとは、家計で購入され、生活者が使って消費する最終製品をつくる会社のことです。鉱工業指数では、化学メーカーなどのように他産業の原材料となる生産財と区別されます。
消費財メーカーの大手の一覧は次のとおりです。
| 分類 | 社名 | 上場か非上場か | 親会社 |
|---|---|---|---|
| 玩具 | タカラトミー | 上場 | 親会社なし |
| 玩具 | バンダイ | 非上場 | バンダイナムコホールディングス |
| 玩具 | サンリオ | 上場 | 親会社なし |
| スポーツ用品 | 美津濃 | 上場 | 親会社なし |
| スポーツ用品 | シマノ | 上場 | 親会社なし |
| スポーツ用品 | アシックス | 上場 | 親会社なし |
| スポーツ用品 | ドーム | 非上場 | 伊藤忠商事 |
| 化粧品 | 資生堂 | 上場 | 親会社なし |
| 化粧品 | コーセー | 非上場 | コーセーホールディングス |
| 化粧品 | ポーラ | 非上場 | ポーラ・オルビスホールディングス |
| 化粧品 | ファンケル | 非上場 | キリンホールディングス |
| 化粧品 | マンダム | 非上場 | カロンホールディングス |
| 化粧品 | アルビオン | 非上場 | コーセーホールディングス |
| 化粧品 | カネボウ化粧品 | 非上場 | 花王 |
| 化粧品 | ミルボン | 上場 | 親会社なし |
| 化粧品 | I-ne | 上場 | 親会社なし |
| 化粧品 | ロート製薬 | 上場 | 親会社なし |
| 化粧品 | 再春館製薬所 | 非上場 | |
| 化粧品 | ノエビア | 非上場 | ノエビアホールディングス |
| 文具・オフィス家具 | コクヨ | 上場 | 親会社なし |
| 文具・オフィス家具 | パイロットコーポレーション | 上場 | 親会社なし |
| 文具・オフィス家具 | 三菱鉛筆 | 上場 | 親会社なし |
| 文具・オフィス家具 | プラス | 非上場 | |
| 文具・オフィス家具 | イトーキ | 上場 | 親会社なし |
| 文具・オフィス家具 | オカムラ | 上場 | 親会社なし |
| 文具・オフィス家具 | 内田洋行 | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | 花王 | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | ライオン | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | ユニ・チャーム | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | ピジョン | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | 小林製薬 | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | アース製薬 | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | エステー | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | フマキラー | 上場 | 親会社なし |
| 日用品 | アイリスオーヤマ | 非上場 | |
| 外資系 | P&Gジャパン | 外資系 | |
| 外資系 | ユニリーバ・ジャパン | 外資系 | |
| 外資系 | 日本ロレアル | 外資系 | |
| 外資系 | ナイキジャパン | 外資系 |
日系の消費財メーカー
日用品は花王、ユニ・チャーム、ピジョン、フマキラー、アイリスオーヤマがあります。ライオンはクリニカ・キレイキレイ・トップなどをもち、ハミガキ・ハブラシで国内シェアNo.1です(2024年ライオン調べ)。主なブランドは、小林製薬が熱さまシート・ブルーレット・ナイシトール、アース製薬がアースノーマットやモンダミン、エステーが消臭力です。
化粧品は資生堂(化粧品・化粧用具・美容食品など)、コーセー(雪肌精・コスメデコルテ・ヴィセ)、ポーラ、ファンケルがあります。マンダムは男性化粧品のギャツビーをもち、ほかにアルビオンとカネボウ化粧品が並びます。ミルボンは美容室向けのヘアケア用剤・染毛剤、I-neはBOTANISTなどの開発と販売が中心で、製品は委託先からの仕入れです。ロート製薬、再春館製薬所、ノエビアなど、形もさまざまです。
文具・オフィス家具はコクヨ、プラス、パイロットコーポレーション、三菱鉛筆、イトーキ、オカムラ、内田洋行があります。玩具はタカラトミー、サンリオ、バンダイの3社です。スポーツ用品は美津濃(ミズノ)、シマノ、アシックス、ドームが並びます。
外資系の消費財メーカー
外資系の日本法人と、ランキングの表に入っていない非上場の会社は、有価証券報告書を出していないため、公的な平均年収の数字がありません。
P&Gジャパン(P&Gジャパン合同会社)は1973年に日本で営業を開始し、パンテーン、アリエール、ジョイ、パンパース、SK-IIなどを展開します。洗濯洗浄関連製品・紙製品・医薬部外品・化粧品・小型家電製品などを扱います。
ユニリーバ・ジャパンは1964年に設立され、ラックス、ダヴ、クリア、ジフ、ドメストなどのパーソナルケアやホームケアのブランドをもちます。
化粧品では輸入・製造・販売およびマーケティングをおこなう日本ロレアル、スポーツ用品ではナイキジャパンがあります。
このほか、当サイトには次の日系の会社の企業研究の記事もあります。
消費財メーカーの年収ランキングを見るときのポイント
消費財メーカーの年収ランキングを見るときは、金額だけでなく背景もあわせて見ます。
平均年齢と勤続年数
平均年収には社員の年齢構成の違いが混ざり、そのままでは単純に比べられません。
今回取り上げた24社でも、平均年齢は36.0歳(ミルボン)から44.2歳(ライオン)まで開きがあります。平均勤続年数も、4.7年(I-ne)から18.7年(パイロットコーポレーション)までさまざまです。
たとえば、化粧品のミルボンは平均年齢36.0歳で平均年収は約758万円、I-neは36.7歳で約712万円です。一方、日用品のライオンは44.2歳で約711万円となっており、平均年齢が若い会社が年齢の高い会社と同水準になっています。
各社の水準を比べるときは、平均年齢が近い会社どうしで見るのがポイントです。たとえばアシックス(40.4歳、約1,080万円)、花王(40.6歳、約865万円)、ユニ・チャーム(40.7歳、約875万円)は平均年齢がほぼ同じです。同年代でそろえると、給与水準の違いがよくわかります。
業種ごとの年収の違い
消費財メーカーとひとくくりにしても、業種によって平均年収の水準は異なります。
24社の上位4社はスポーツ用品と玩具が占めました。各業種の平均年収の幅は、玩具が約700万円(サンリオ)〜約1,038万円(タカラトミー)です。スポーツ用品は約749万円(美津濃)〜約1,080万円(アシックス)の幅です。文具・オフィス家具は約753万円(パイロットコーポレーション)〜約853万円(オカムラ)に収まります。化粧品は約708万円(資生堂)〜約851万円(ロート製薬)です。日用品は約646万円(フマキラー)から約875万円(ユニ・チャーム)までです。
なお、表の数字は、分類の商品の部門に限らない会社単体の社員全体の平均です。ロート製薬はスキンケアの商品をもつ会社で、目薬などの医薬品も含みます。小林製薬の医薬品、サンリオのテーマパーク、内田洋行の教育ICTのように、各社が手がける別事業も含まれます。
業界全体の平均年収との比較
国税庁の「民間給与実態統計調査(令和7年分)」によると、平均給与は全業種平均が486.6万円、製造業が573.0万円(平均年齢46.5歳)です。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(令和7年)」から6月分の給与(残業代を含む)を12倍して年間賞与などを足した年収の目安を出すと、次のとおりです。日用品や化粧品を含む「化学工業」は全体で約681万円(平均年齢43.5歳、平均勤続年数16.1年)、1,000人以上の企業では約805万円です。文具や玩具、スポーツ用品を含む「その他の製造業」は全体で約521万円、1,000人以上で約675万円となっています。
これらの統計は、有価証券報告書の平均年間給与とは数え方が違います。
消費財メーカーの主な職種
消費財メーカーは、私たちが日常生活で直接購入して使う商品を扱っています。商品を売る先は、主に小売と卸です。
営業
メーカーの営業は、自社が開発した商品を直接販売する仕事で、商品知識が欠かせません。
消費財のうち食品メーカーの営業は、自社の製品を取引先の売り場で取り扱ってもらえるよう提案します。スーパーマーケットなどで製品をどう並べるかも、提案の対象です。取引先から得た情報や市場動向から、商品の改良や新商品を開発部門に提案することもあります。
マーケティング・商品企画
新製品の企画は、企画・立案を担う部門や商品開発の部門、市場調査の部門などが連携して進める場合が多くみられます。そのなかで、消費者ニーズに詳しいマーケティング担当者が進行役となり、新商品のコンセプト原案を固めていきます。
また、関連する重要な職種に販売企画があります。競合状況や市場動向を分析して品揃えの計画や販売促進策を企画・実行する仕事ですが、営業を経験したのちに配属される場合が多いのが特徴です。営業ラインとの緊密な連携も求められます。
研究職
化粧品の会社の研究開発では、処方開発と容器・包装の開発があります。資生堂のように処方開発技術を強みに挙げる企業があるほか、ミルボンや花王のように有価証券報告書で容器・包装への取り組みを記載している企業もあります。
消費財メーカーへの転職で使う転職エージェント
消費財メーカーへの転職では、転職エージェントを用途にあわせて使い分けます。紹介する3社は、いずれも無料で利用できます。
使い分けの目安は、現在の職種と目指すキャリアです。日用品や化粧品などの業界内で別の会社へ移る人や、ほかの業界から入る人は、求人を幅広く探せるリクルートエージェントが向いています。営業として移る人や、営業からマーケティング・商品企画を目指す人は、営業向けの専門サイトとスカウトがあるdodaが適しています。管理職や専門職として移る人は、消費財業界専門のコンサルタントがいるJACリクルートメントを選びましょう。化学や素材の研究職から移る人は、dodaの職種区分「技術職(化学・素材・化粧品・トイレタリー)」でも求人を探せます。
リクルートエージェント
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dodaの業種区分「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」には、「化粧品メーカー」「トイレタリーメーカー」があります。ほかに「家具・インテリア・生活雑貨メーカー」「文房具・事務・オフィス用品メーカー」「ベビー用品メーカー」「ペット関連メーカー」の4区分です。営業職には「食品・日用品・消費財営業」、職種区分には「技術職(化学・素材・化粧品・トイレタリー)」が用意されています。
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まとめ
消費財メーカー24社の平均年収を比べると、上位4社はスポーツ用品(アシックス・シマノ)と玩具(タカラトミー・バンダイ)です。24社の平均年収は約646万〜約1,080万円と開きがあります。ただし、平均年収の数字だけでなく平均年齢もあわせて見て、平均年齢が近い会社どうしで比べましょう。
ランキングの表に載っていない外資系と、上場していない日系の大手企業は、大手企業一覧で確かめられます。ただし、公的な平均年収の数字はありません。
営業やマーケティング・商品企画、研究職など、自分の経験がどの仕事につながるかを整理したら、自分の場合に合う転職エージェントを1つ決めて申し込んでみてください。非公開求人や詳しい年収レンジを確かめることが、納得のいく転職活動への第一歩です。









