転職エージェントランキングの見方は?サイトごとに順位が違う理由と使い方

転職エージェントのランキングを見ていて、サイトごとに順位が違って迷ったことはありませんか。ランキングの順位が異なるのは、サイトごとに重視する評価基準が違うだけでなく、アフィリエイト報酬の事情も関わっているためです。順位の高い転職エージェントが自分に合う求人を多く持つとは限らないので、誰がどんな材料で順位を付けたのかを先に確かめましょう。

転職エージェントランキングの順位がサイトごとに違う理由

1位がサイトごとに違う主な原因は比較サイトごとに順位を付ける基準が違うことにあり、順位の違いには比較サイトの収益の事情も関わっています。

ランキングの評価基準の違い

ランキングには、調査会社による顧客満足度調査で並べたもの、公開求人数などの規模で並べたもの、比較サイトの編集部が独自の基準で並べたものがあります。多くの比較サイトは、求人の数・専門性・サポートの手厚さ・口コミといった評価軸を組み合わせて順位を決めます。

上位に来るサービスは、比較サイトがどの評価軸を重視するかによって入れ替わります。求人数の評価軸は一般に公開されない非公開求人も含めた求人の多さを表し、専門性の評価軸では、ある職種や業界を深く知る特化型の転職エージェントが強くなります。サポートの評価軸は、書類の添削や面接対策、年収などの条件交渉の手厚さを表します。口コミの評価軸は利用者の体験談を表しますが、担当者個人との相性にも評価が左右されます。

アフィリエイト報酬で順位が動く仕組み

比較サイトの多くは、読者がリンクから登録や面談を行うと報酬が入るアフィリエイト広告の収入で成り立っています。転職サービスの会社が決める成果報酬は、医療や薬剤のような専門の分野では1件あたりの額が高くなります。アフィリエイト広告で成り立つ比較サイトは、報酬の高いサービスを上に置きたくなります。そのため、転職サービスの会社が報酬を変えると、同じ比較サイトでも順位が入れ替わることがあります。

また、転職サービスごとに、読者が登録しただけで報酬が出るか、面談を終えるまで報酬が出ないかという、報酬が出る条件(成果条件)が違います。比較サイトにとって、登録だけで報酬が出るサービスは扱いやすく、面談まで報酬が出ないサービスは後回しにされやすいので、成果条件の違いも順位に影響します。

登録を多く集めている比較サイトには、転職サービスの会社が通常より高い特別単価を個別に提示することがあり、特別単価の付いたサービスは順位が上がりやすくなります。ただし、アフィリエイト広告の収入で成り立つランキングでも、上位のサービスが実際によいサービスであることはあります。

順位の付け方で変わるランキングの見方

手元のランキングを読むときは、誰がどんな材料をもとに順位を付けたかを先に確かめると、その順位を自分がどこまで参考にできるかがわかります。

顧客満足度調査のランキング

調査会社が行う顧客満足度調査のランキングは、実際にサービスを使って転職した人へのインターネット調査の結果をもとに順位を付けています。手元のランキングを読むときは、調査概要に書かれた調査期間や回答者数、年齢や年収といった回答者の条件を確かめ、自分に近い人の回答かを見ます。

顧客満足度調査のランキングでは、ランクインに最低限必要な回答者の数を決めていることがあります。また、調査会社が、特定の職種や地域に特化した会社やヘッドハンティングの会社を調査の対象から外していることもあります。そのため、自分の職種や地域に特化した転職エージェントは、満足度の順位に出てこないことがあります。

同じ調査会社でもハイクラス転職などの部門が違えば上位のサービスは異なります。担当者の対応などの項目別順位と総合順位が一致しないこともあるため、重く見る項目の順位も見ます。

比較サイトの編集部ランキング

比較サイトの編集部ランキングに並ぶ点数は編集部が独自に付けた評価で、転職サービスの会社から提供された数値ではありません。信頼性を確かめるには、求人の量や面接対策の具体性といった評価項目と点数の付け方が示されているかを見ます。自社でも転職サービスを営む比較サイトには、ランキングの中立を保つためにその転職サービスを順位から外し、ランキングとは別の枠で紹介するものもあります。こうした扱いも信頼性を見る手がかりになります。

求人数・利用者数のランキング

求人数や利用者数で並べたランキングはサービスの規模を表すもので、利用者の満足度や自分に合う求人の多さを表すものではありません。転職エージェントの公開求人数は、自分の希望する職種や勤務地、年収で絞り込むと大きく減ります。そのため、全体の件数が多いことは、自分に合う求人が多いことと同じではない点に注意が必要です。

また、転職エージェントが示す求人数には非公開求人を含めて数えたものがあり、転職サイトの掲載求人数とは数えているものが異なります。転職エージェントの求人数を転職サイトの掲載求人数とそのまま並べて比べると見誤ります。

派遣会社・就活サイトのランキング

これまで説明した、順位の材料を確かめる見方は、派遣会社や就活サイトのランキングにも当てはまります。たとえば派遣会社のランキングは、売上、マージン率、口コミのどれで並べたかでわかる内容が異なります。

売上は派遣会社の規模を示し、派遣で働く人の満足度を表すものではありません。マージン率は、派遣会社が派遣先から受け取る派遣料金のうち、派遣社員に払う賃金を除いた分の割合です。このマージン率には派遣会社が負担する社会保険料や教育訓練の費用も含まれます。そのため、マージン率の低い順のランキングで上位の派遣会社が、派遣で働く人にとってよい会社とは限りません。

口コミの順位も回答者の属性や数で変わります。なお、評判の悪い派遣会社を並べたランキングは、口コミやアンケートのどの声をもとにしたかで顔ぶれが変わります。

また、就活サイトのランキングも、学生へのアンケートか掲載企業の数かで順位が違います。何を材料に並べたかを確かめると、その順位が評判を表しているのか、掲載規模を表しているのかを判断できます。

信用できないランキングの見分け方

比較サイトのランキングが信用できるかを読者が見る手がかりは、順位を付けた基準を示しているかや、報酬で順位を動かしていないと書いているかにあります。手元のランキングを見るときは、次の3か所を確かめてみてください。

見る場所 確かめること
ページの上のほう PR表記(広告であることの表示)がはっきりと示されているか
順位の付け方 1位の理由が具体的に説明され、アフィリエイト広告の報酬で順位を動かしていないと書かれているか
各サービスの短所 すべてのサービスを褒めるだけでなく、弱みや向かない人を正直に書き、その読者には向かないサービスや、どこにも登録しないという選択肢を示しているか

2023年10月1日から、広告であることを隠した表示は景品表示法で禁じる不当表示になりました。比較サイトに載るアフィリエイト広告でも、転職サービスの会社が表示の内容に関わっていれば、その会社の広告として扱われます。このサイト(キャリアセオリー)も転職エージェントなどをアフィリエイト広告で紹介しており、記事の上部にPR表記を載せています。

ランキングを使った転職エージェントの選び方

ランキングは登録先の候補を知る手がかりであり、順位の高さと自分に紹介される求人のよさは直結しません。

年代別・職種別のランキングで候補を絞る

同じ大手の総合型の転職エージェントでも、20代の初めての転職と、即戦力かどうかを見られる30代の転職、40代の管理職の転職では、紹介される求人の傾向が違います。そのため、自分の年代に合うランキングを見ます。年代別のランキングも、女性向けやハイクラス向け、職種別のランキングも、ほかのランキングと同じく、作った比較サイトや調査会社によって順位の付け方が違います。

自分が多くの求人から選びたいか、専門の分野に詳しい提案がほしいか、手厚い支援がほしいかの優先順位を決めましょう。そうすると、どのランキングのどの評価軸を見ればよいかがわかります。

総合型の転職エージェントは求人の量、特化型の転職エージェントは提案の精度に強みがあり、役割が違います。転職エージェントを使うなら、総合型の転職エージェントを1社使って求人の数を確保し、自分の目的に合う特化型を1〜2社足す組み合わせが、管理しやすい形とされます。

複数のランキングと公式サイトで確かめる

1位のサービスだけに頼ると、選ぶ先が比較サイトの評価基準やアフィリエイト広告の報酬事情に左右され、自分に合うサービスとは限りません。複数の比較サイトのランキングを見比べ、どれにも名前が出てくるサービスを確かめると、1つの比較サイトの順位のぶれに振り回されにくくなります。ただし、どこにでも名前が出るサービスも、報酬の条件がよいために多くの比較サイトが載せていることがあるので、公式サイトと面談で自分に合うかを確かめます。

転職エージェントを利用できる人の年齢や経歴、サービスの内容は、ランキングの記事ではなく各転職エージェントの公式サイトで確かめます。転職エージェントは、職業安定法にもとづいて厚生労働大臣の許可を受けた有料職業紹介事業者だけが運営できます。公式サイトには有料職業紹介事業の許可番号が書かれていることが多いです。許可番号は厚生労働省の人材サービス総合サイトで調べられ、候補のサービスが許可を受けた事業者かを確かめられます。担当者との相性は面談までわからないため、候補の数社と話して見極めましょう。