転職の履歴書の書き方は?学歴・職歴欄から志望動機・本人希望記入欄まで解説

転職の履歴書は、学歴を短く書き、勤めた会社は省かずに正式名称で書いて、業務の詳しい中身は職務経歴書に任せるのが基本です。採用担当者は履歴書で応募条件に合うかと経歴の全体を見るので、志望動機などの欄も要点に絞って書きます。様式の選び方や手書きかパソコンかの判断から、履歴書と職務経歴書で在籍期間や会社名を食い違わせない書き方まで、欄ごとにまとめました。

履歴書の様式の選び方と、手書きかパソコンか

応募先が、様式、手書きかパソコンか、メールやWebなどの提出の形を指定しているとき、応募者はその指定に従います。厚生労働省は履歴書の様式を作っていて、そのファイルをWebサイトに載せています。応募先の指定が無ければ、厚生労働省の様式を使えます。厚生労働省の様式では、公正な採用選考のために性別の記入は任意で、通勤時間欄や扶養家族数、配偶者の欄は無いので、これらを書かずに済みます。

市販の履歴書やダウンロードできるテンプレートは、様式ごとに欄の種類や大きさが違い、応募者は自分の経歴を書きやすい様式を選べます。転職者向けの市販の履歴書には、職歴欄や志望動機欄を大きくとった様式があります。厚生労働省の様式に無い欄(通勤時間欄など)がある様式を使う応募者は、その欄も空けずに書きます。サイズは応募先の指定がなければA4とB5のどちらでもよいですが、職務経歴書と同じA4にそろえる応募者が多くいます。

応募先の指定が無ければ、手書きかパソコンかで採用担当者の評価に大きな差はありません。メールやWebで出す応募者は、履歴書をPDFにして、相手の画面でレイアウトが崩れないようにします。手書きで作る場合は黒のボールペンを使い、消せるボールペンや修正液・修正テープは使いません。書き間違えたときは、新しい用紙に書き直します。

日付・氏名などの基本情報欄と写真の書き方

新卒・転職を問わず、応募者は日付欄に履歴書を作った日ではなく提出する日を書きます。郵送なら投函日、持参なら面接日、メールなら送る日にします。また、日付欄も学歴・職歴欄も含めて、履歴書全体を西暦か和暦のどちらかにそろえます。

応募者は、氏名欄に戸籍のとおりの正確な字で氏名を書きます。欄の表記が「ふりがな」ならひらがなで、「フリガナ」ならカタカナでふります。また、在職中の応募者は、連絡先のメールアドレスに今の勤め先の社用アドレスを使わず、個人のアドレスを書きます。

新卒・転職を問わず、証明写真は、応募先の指定がなければ、3カ月以内に撮った縦4cm×横3cmのものを使います。転職の応募者は、証明写真をスーツで撮るのが一般的です。パソコンで作ってメールやWebで出す応募者は、証明写真のデータを履歴書のファイルの写真欄に貼ります。

学歴・職歴欄の書き方

転職の応募者は、学歴・職歴欄に、中学校までの義務教育を省いて学歴を短く書き、勤めた会社を職歴として書いて、業務の詳しい中身を職務経歴書に書きます。

学歴はどこから書くか

転職の履歴書では、高等学校を卒業した応募者は高等学校の入学から、大学や専門学校を卒業した応募者は高等学校の入学か卒業から書くのが一般的です。最終学歴が中学校の応募者は、中学校の卒業を書きます。

学歴欄の1行目には、行の中央に「学歴」と書きます。学校名は「高校」と略さず、「高等学校」と正式名称で書き、大学や専門学校は学部や学科まで記載します。

職歴欄の書き方(在職中・退職済みの場合)

職歴欄では、学歴を書き終えた次の行の中央に「職歴」と書きます。応募者はその下の行から、会社名を「(株)」と略さず正式名称で古い順に書き、入社と退職をそれぞれ別の行に記載します。在籍期間が短い会社も含めて、正社員として勤めた会社はすべて職歴欄に書きます。職歴を省いたり偽ったりしたことが採用後に分かると、応募先の会社は内定を取り消したり、解雇したりすることがあります。

契約社員として働いた応募者は、「入社(契約社員)」のように雇用形態を書き添えます。登録型の派遣社員として働いた応募者は、派遣元の会社に登録したことと、派遣先の会社で派遣社員として働いたことを書きます。

退職した会社の退職の行には、応募者は自分の意思で辞めたなら「一身上の都合により退職」、倒産や人員削減で辞めたなら「会社都合により退職」と書きます。

すでに退職した応募者は、最後に勤めた会社の退職の行で職歴を終えます。在職中の場合は、今の会社について書いた最後の行(入社の行や、異動・昇進の行)の次の行に「現在に至る」と書きます。退職日が決まっていれば「現在に至る(〇年〇月〇日退職予定)」とします。在職中か退職済みかにかかわらず、職歴の最後の行の次の行の右端には「以上」と書きます。

職歴欄に書くことと職務経歴書に書くこと

応募者は、履歴書の職歴欄に会社名、配属された部署名、入社と退職の年月を書き、業務の中身は1行に短くまとめて、詳しい業務と実績を職務経歴書に書きます。部署の異動や昇進については、異動年月、部署名、役職名を履歴書の職歴欄に書き、プロジェクトでの役割は職務経歴書に書きます。採用担当者は、履歴書で応募条件に合うかと経歴の全体を見て、職務経歴書で担当した仕事や実績を見ます。

職歴欄に書ききれない応募者は、業務の中身の行を省いて会社名と入社・退職の年月だけにし、「詳細は職務経歴書に記載」と添えます。なお、採用担当者は2つの書類をセットで読み、在籍期間・会社名・役職名が2つの書類で食い違っていると、応募者の記載が正確かを疑います。応募者は、この3つを同じに書きます。

免許・資格欄、志望動機欄、本人希望記入欄の書き方

免許・資格欄、志望動機欄、本人希望記入欄は様式によっては小さいので、小さい様式を使う応募者は要点を書き、詳しい説明は職務経歴書や面接に任せます。

免許・資格欄と通勤時間・趣味・特技などの欄

応募者は免許・資格を正式名称で取得順に書き、運転免許は「普通自動車第一種運転免許」と書きます。書ける資格が無いときは、空欄にせず「特になし」と書きます。

通勤時間欄のある様式を使う場合は、自宅から勤務予定地までの最短の時間を5分単位で書きます。

採用担当者は、趣味・特技欄を合否の決め手にすることが少ないため、この欄のある様式を使う応募者は短く書きます。

志望動機欄の書き方

採用担当者は、志望動機欄から、自社を選んだ理由と入社後に活躍できそうかを読み取ります。

履歴書の志望動機では、応募者は志望する理由を先に書き、理由の元になった経験をつなげ、その経験を入社後にどう役立てるかで終えます。今の会社(退職済みなら前の会社)を辞めて転職する理由と、応募先を志望する理由が同じ方向を向くように書くと、採用担当者が納得して読めます。志望する理由を給料や待遇だけにした志望動機と、「学ばせていただきたい」のような受け身の志望動機は、採用担当者によい印象を与えません。

志望動機だけを書く欄がある様式では、志望動機の字数は200〜300字で、欄の7〜8割以上を埋めるのが目安です。応募者は、志望動機を応募先ごとに書き、他社に出した履歴書を使い回しません。

志望動機欄が小さい・書ききれないとき

欄が小さいとき、応募者は志望する理由と、経験を入社後にどう役立てるかを先に書き、理由の元になった経験の詳しい説明を職務経歴書に書きます。欄に詰め込みすぎた履歴書は、字が細かくなって採用担当者が読みづらく、何を伝えたいのかも読み取りにくくなります。

厚生労働省の様式では、志望の動機・特技・好きな学科・アピールポイントなどを1つの欄に書きます。志望動機と自己PRが同じ欄の様式でも、応募者は両方を入れ、欄に入らない自己PRの詳しい説明は職務経歴書の自己PRに任せます。履歴書の欄に書く自己PRは、職務経歴書の自己PRを縮めて作ると、2つの書類で自己PRの中身が食い違いません。

本人希望記入欄の書き方

応募者は、勤務地・勤務時間・職種・入社できる時期に譲れない条件がある場合は、一方的な要求に読めないよう、条件と理由を短く書きます。給与や待遇の希望は、原則として履歴書に書かず、応募者が面接や内定後の話し合いで伝えます。

転職の履歴書で特に希望が無いときは、空欄にせず「貴社の規定に従います」と書きます。本人希望記入欄を空欄で出すと、採用担当者に記入を忘れたか、熱意が無いと受け取られることがあります。

在職中の場合は、電話に出られる時間帯や連絡の方法を書いておくと、応募先が連絡する時間に迷いません。