【履歴書】免許・資格欄の正しい書き方を元人事の視点で分かりやすく解説

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「履歴書の資格欄ってどう書いたらいいの?」と考えていませんか。

結論からいうと、履歴書の資格欄以下の5つのルールに沿えば、正しく書くことができます。

免許・資格欄の書き方5つのルール

  • ルール1. 免許・資格名は正式名称で記載する
  • ルール2. 免許・資格は取得順に記載する
  • ルール3.「取得」「合格」などは資格の種類によって使い分ける
  • ルール4. 応募業務に関連する資格を厳選する
  • ルール5. 取得見込みのある資格も積極的に記載する

上記に沿って資格を記載した見本例です。

【見本例】

この記事では、元人事担当の経験を踏まえ、履歴書の免許・資格欄の書き方を見本付きで詳しく解説します。

  1. 履歴書の免許・資格欄の正しい書き方【5つのルール】
  2. 資格欄に書くべき免許・資格
  3. 運転免許記載の注意点
  4. 履歴書の免許・資格欄に関するよくある質問

すべて読めば、「免許・資格欄をどうやって書いたら良いのか」理解できるでしょう。

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1.履歴書の免許・資格欄の正しい書き方【5つのルール】

履歴書の免許・資格欄を書く際に押さえておくべき点は、以下の5つです。

それぞれ詳しく解説します。

ルール1. 免許・資格名は正式名称で記載する

免許・資格名は、正式名称で記載します。

たとえば、「英検」のような略式名称ではなく、「実用英語技能検定」と正式名称を用いるようにしてください。

また、民間資格は、実施団体まで記載するのが一般的です。

たとえば、「簿記検定」であれば、「日本商工会議所簿記検定」と表記します。

なお、順番としては、「免許」を先に書き、その後「資格」を書くのが一般的です。

資格・免許の「略称」と「正式名称」

英検 → 実用英語技能検定

簿記 → 日本商工会議所簿記検定/全国経理教育協会簿記能力検定など

MOS → Microsoft Office Specialist

FP → ファイナンシャル・プランニング技能士試験

宅建 → 宅地建物取引士試験

ルール2. 免許・資格は取得順に記載する

免許・資格は、取得・合格した順に記載しましょう。

取得日は、免許証や資格試験の合格証明書に明記されています。

試験を受けた日と間違えないようにしてください。

西暦or和暦の表記は、他の記入欄と統一しましょう。(表記自体はどちらでも構いません)

ルール3.「取得」「合格」などは資格の種類によって使い分ける

資格名に続く語句(取得、合格、認定、修了)は、資格の種類によって使い分けましょう。

語句 見分けるポイント 具体例
取得 1.免許証・免許状が交付される資格で使う(特定の業務を行う資格を有することを示す)

2.得点やスコアを示す際に使う

1.自動車運転免許、教員免許など

2.TOEIC、TOEFLなど

合格 合格証が交付される資格で使う。
技能が一定の基準以上であることを示す
英検、簿記、秘書検定、宅建など
認定 講習や勉強会を受けることで認定される資格で使う。 スポーツインストラクターなど
修了 所定の研修や訓練を終えることで認められる資格で使う 介護初任者研修など

上記の語句は、資格名の後ろにスペースを空けて記載します。

ルール4. 応募業務に関連する資格を厳選する

資格欄は自身の強みをアピールする項目なので、応募業務に関連するものを選んで記載しましょう。

志望先企業の業務と関係ないものを列挙しても、アピールにはなりませんし、強みとなる重要な資格が目立たなくなってしまうこともあります。

また、関係のない資格ばかりが列挙されている履歴書を見て、「なぜ得意を活かせる職業に就かないのか」のような疑問を抱く面接官もいます。

資格のアピールのつもりが逆効果になることもあるのです。

募集要項を事前にチェックし、どの資格が強みとなるか判断しましょう。

補足:業務に関係ない資格は「趣味・特技」欄に書くのがおすすめ

業務に関係のない資格(趣味で取得した認定資格や検定)は、「趣味・特技」欄に書いておくことをおすすめします。

選考には影響しないものの、面接時の話題作りになる可能性があるからです。

たとえば、世界遺産検定やワイン検定など、目を引くような珍しい資格は、添える程度に書いておいても損はないでしょう。

ルール5. 取得見込みのある資格も積極的に記載する

現状まだ取得していなくても、取得に向けて勉強している、あるいは取得見込みである資格も記載して構いません。

学習意欲や向上心をアピールする要素となります。

学習中の場合は、「基本情報技術者試験合格に向けて勉強中」のように書き、試験日が決まっている場合は「10月取得見込み」のような書き方が望ましいです。

ただし、学習中の資格については、面接時に詳細を尋ねられますので、虚偽の記載は厳禁です。

2.資格欄に書くべき免許・資格

履歴書の資格欄は、自らの技能をアピールする場ではありますが、手あたり次第に保有資格を書くのは推奨されません。取捨選択が重要です。

応募する業務内容と照らし合わせるのが一番大切ですが、以下の資格はそれほど関係なくても、書いておいた方が好ましいです。

2-1.国家資格

業務に関係ないものでも、国家資格は経歴の証明になるので記載しておきましょう。

複数級の同一資格がある場合、下級のものは書かなくても構いません。

2-2.語学系の資格

語学力を選考基準に含む企業も多いので、TOEICやTOEFL、英検などの資格も記載しましょう。

選考段階において加点要素となる「ビジネスレベルの英語力」の目安は、以下の通りです。

資格 ビジネスレベルと判断される目安
TOEIC 600点以上
(外資系企業などでは750点以上)
TOEFL 90点以上
英検 2級以上

ビジネスレベルと判断される目安以下のスコア・級の場合、アピール材料にはなりにくいので、書かなくても問題ありません。

2-3.お金にまつわる資格

仕事とお金は切っても切り離せない関係なので、簿記やFPなどの資格も、アピール材料となる場合があります。

ビジネスにおけるお金の流れを理解している、と示すためにも、積極的に書いておきましょう。

2-4.自動車免許

自動車免許を持っている場合は、必ず書いておきましょう。

「日常的に運転しない」「業務範囲に運転はない」という場合でも、書いておいた方が無難です。

2-5.パソコン操作に関する資格

パソコン操作に関する資格をお持ちの方は、記載をおすすめします。

「Oficeソフト(Worl、Excel)はどの程度使えるのか」「パソコンに関する知識はどのくらいあるのか」を、客観的に示すことができるからです。

スキルのアピールというよりも、基本的なの操作は可能であると伝えるために記載しておきましょう。

3.運転免許記載の注意点

特別アピールできる資格がない方は、本章で説明する点に注意して、免許証だけ記載しておきましょう。

取得日は免許証の左下に記載されている

運転免許証の取得日は、左下にまとめて記載されています。

住所直下にある交付日(免許証が発行・更新された日)と間違えないようにしましょう。

免許証の種類は正式名称で記載する

前述の通り、免許証の種類は必ず正式名称で記載してください。

略称 正式名称
普通 普通自動車免許
原付 原動機付自転車免許
中型 中型自動車免許
大型 大型自動車免許
中型バイク 普通自動二輪車免許
大型バイク 大型自動二輪車免許

補足:AT限定の場合はその旨を記載するのが望ましい

保有免許がオートマチック限定免許である場合、「AT限定」までしっかりと記載しておく方が好ましいです。

営業職・配送など、運転を行う職種は、社用車がマニュアル車や中型自動車であることも少なくないため、必ず確認しておきましょう。

募集要項に「AT可」のような制限がある場合は、記載必須です。

4.履歴書の免許・資格欄に関するよくある質問

履歴書の免許・資格欄に関する、よくある質問をまとめました。

気になる箇所は解決しておきましょう。

Q1.履歴書に資格を書ききれない場合は、どうすれば良いですか?

原則として、業務に関係のある資格を厳選して記載してください。

業務に関連する保有資格をたくさん持っている方は、別途「取得資格まとめ」のような書類を作るのも一つの方法です。

ただし前述の通り、関係のない資格ばかりが列挙されている履歴書を見て、「なぜ得意を活かせる職業に就かないのか」のような疑問を抱く面接官もおり、逆効果になる可能性もあるので注意が必要です。

Q2.履歴書に書く資格がないのですが、何を書けば良いですか?

結論からいうと、「特になし」と記載して問題ありません。

空欄のまま提出するのはやめましょう。

免許・資格は、あくまで自己PRの要素の一つに過ぎないので、「特になし」と書いたからといって、不利になることはありません。

※ただし、同時期に選考を受けている候補者が、業務に関連する資格を持っていた場合は、引けを取る形となってしまうので、職務経歴や自己PRなど別の要素でアピールする必要があります。

Q3.英検3級や簿記3級など、比較的簡単な資格も書いておいて良いですか?

以下に該当する場合は書いておきましょう。

  • 業務に直接関係がある
  • 他に資格欄に書くことがない

それ以外の場合は特にアピールポイントとはなりにくいので、書かなくても問題ありません。

Q4.履歴書の資格欄に嘘を書いたらバレますか?

選考を通過したとしても面接時に明るみに出るので、虚偽の記載は厳禁です。

面接時に嘘がバレれば確実に不採用となりますし、万が一採用が決まったとしても、免許の提出などを求められる場合もあります。

虚偽の履歴書は経歴詐称になり、懲戒免職などのリスクを有するので、絶対にやめましょう。

Q5.結果待ちの資格についてはどう書けば良いですか?

取得・合格発表日が決まっているのであれば、その日にちを書き「取得見込み」と添えましょう。

発表日は、資格試験を主催する団体のホームページに記載されていることが多いので、確認しておいてください。

さいごに

履歴書の免許・資格欄の書き方について解説しました。

書き方自体に厳格な決まりが定められているわけではありませんが、選考に関わる部分であるため、採用担当者が読みやすいよう、マナーに沿って記載しましょう。