50代女性の中には
「正社員に転職したいけど求人がない…」
「今の年齢で転職は諦めたほうが良いのだろうか」
などと疑問やお悩みをお持ちではないですか?
事実、50代向けの求人はそれほど多くないので、何の対策もせずに転職しようとすると思うようにいかないでしょう。
しかし、ポイント押さえて転職活動を行えば、50代でも正社員になることはできます。
このページでは、転職コンサルタントとして多くの転職者の悩みを解決してきた私が、厳しいと言われる50代女性の正社員転職について以下の流れで解説します。
<目次>
- 50代女性の正社員転職が厳しい3つの理由
- 正社員転職を成功させるポイント
- 50代女性のための転職エージェントという手段
- 正社員志望の50代女性におすすめの転職エージェント
- 転職エージェント以外に求人を見つける全手段
この記事を読めば、転職の厳しい現実と正社員転職を成功させるためのポイントが分かります。
目次
1. 50代女性の正社員転職が厳しい3つの理由
50代女性が正社員に転職するのが厳しいのは、以下の3つの原因があるからです。
では、それぞれ詳しく見ていきます。
1-1. そもそも求人数が少ない
50代女性が転職に苦戦する1番大きな理由は、そもそも50代向けに中途採用の求人が少ないというものです。
年齢が上がるにつれ、転職意欲のある人が減るためポストに空きが出なかったり、求人数そのものが減る傾向にあります。
例えば、女性向け求人を取り扱っている大手転職サイト「マイナビ転職 女性のおしごと」はサイト全体の求人数が37,000件以上あるのに対し、50代女性向けの求人で検索するとたった921件という検索結果でした。
このように、そもそも50代向けの求人が少ないという状況が、転職のハードルを上げていることが分かります。
1-2. 求められるスキル・経験が高水準
次に大きな原因は、企業が50代女性の転職者に求めるスキル・経験が高水準であるということです。
中途採用を行う企業は、50代以上の転職者に即戦力となる人材を求めています。
事実、50代を採用する理由には「豊富な経験」や「専門性が高い」と言ったものが挙げられています。
そのため、具体的には「マネジメント経験」「専門スキル」「同業種での経験」があるかどうかが非常に重要なのです。
ですので、特段のスキル・経験がない方は非常に厳しい戦いとなるでしょう。
しかし図を見てみると、2番目に「年齢は関係ない」と答えている企業も多くあることが分かります。
つまり、正しく戦略的に転職活動をすれば、50代からの転職は不可能ではないということです。
1-3. 企業が率先して採用しない
企業が率先して採用しないのも、50代転職が難しい理由の一つです。
実際に、厚生労働省の「雇用動向調査結果」を見てみると、年齢が上がるにつれて転職入職率は大きく下落していることが分かります。
出典:厚生労働省
「令和2年上半期雇用動向調査結果の概況」
このように、50代全体として雇用の流動性が低いため、非正社員から正社員への転職は非常に厳しいものになると分かるでしょう。
これには、以下のような理由が考えられます。
- 人件費が高くつく場合が多い
- 平均年齢の低い職場の場合、馴染めるかという懸念を持たれる
企業は、高水準のスキル・経験を保有する人材には高い給与を保証します。
ですので、採用コストと新しい人材を天秤にかけた際、大きな理由がない限り企業の中堅クラス以上の人材を中途採用しようとしない傾向にあります。
このような理由から、候補者が複数いる場合は若い人を採用しがちなのです。
しかし先述の通り、50代の採用に関して「年齢は関係ない」と答えている企業も多くあることから、50代からの転職は決して不可能ではないと分かります。
ですので、次章で紹介する「正社員転職を成功させるポイント」を押さえて、戦略的に転職活動を進めていきましょう。
2. 正社員転職を成功させるポイント
50代女性が正社員転職を成功させるには以下のポイントを押えることが重要です。
では、それぞれ見ていきましょう。
2-1. 求人を探す際のポイント
50代女性でも正社員への転職を成功させるには、求人の見極め方が重要です。
そこで、以下の3ポイントを押さえて求人を探すことをおすすめします。
これまでのキャリアを生かせる仕事を探す
先述の通り、企業は転職者に「即戦力」として活躍してくれる人材を求めています。
50代女性が正社員を目指すなら、これまでの長い社会経験を生かして働くことができる、同じ業界・業種の仕事を目指すと良いでしょう。
その為に、雇用形態を問わずこれまでのキャリアを洗い出し、今持っているスキルで即戦力になれる仕事を探すことが重要です。
精神的、体力的に続けられそうな仕事を選ぶ
次に重要なのが、応募や選考の段階で無理なく続けられる職場かどうかをしっかり吟味することです。
特に、常に中途採用を募集している企業は、離職率が高いブラック企業である可能性もあります。
ですので、その後のミスマッチや後悔を防ぐためにも、精神的・体力的に続けられそうな仕事を慎重に見極めてください。
転職サイト・エージェントを多く利用し選択肢を増やす
先述の通り50代女性向けの求人はあまり多くないので、転職サイト・エージェントを併用してできるだけ多くの求人を見ることが大切です。
特に50代向けの正社員求人は数が限られますので、選択肢を多く持っていると非常に有利になります。
また、転職サイト・エージェントは、それぞれ得意とする業界や対象とする年齢が違います。
50代女性であれば、ミドル向けの求人も多く保有する全年齢対象の大手エージェント・サイトがおすすめです。
そこでこの記事では、4章「正社員志望の50代女性におすすめの転職エージェント」で利用すべき転職エージェントを紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
2-2. 選考を受ける際のポイント
50代女性が正社員に転職する為には、選考の段階で以下のポイントを押えることも大切です。
では、それぞれ見ていきましょう。
企業が必要とする能力をアピールする
先述の通り50代の転職は「即戦力」が求められているので、企業が求めている能力で直ぐに活躍できるとアピールすることが大切です。
雇用形態は問わないので、少しでも応募先で利用できそうな経歴・スキルを一から洗い出し、アピールできるようにしておきましょう。
事前に企業のホームページや転職サイト等でどんな人物像を求めているのかを調べておくのがおすすめです。
コミュニケーション能力や責任感の高さをアピールする
先ほども紹介したこの図から、企業が50代女性を採用する大きな理由の1つには「モラルや責任感の高さ」があると分かります。
ですので、50代女性ならではの落ち着きや責任感の高さなどをアピールできると効果的でしょう。
また、平均年齢が低い企業の場合は特に、採用担当者に「転職してきても、本当に馴染めるのだろうか…」と懸念される可能性が高いです。
ですので、どんな年齢の方とも上手にコミュニケーションを取れることをアピールできるとなお良いでしょう。
このような抽象的な物事のアピールは、具体的な過去の経験の中から評価・判断されます。
ですので、これらを十分に裏付けられるエピソードを選んで応募書類に書いたり、面接で語ったりすると良いでしょう。
転職の目的を考え抜く
転職の目的を考え抜くと、非常に説得力のある志望動機を語ることがで着るようになります。
説得力のある志望動機は、矛盾なく自分の考えを採用担当者に伝えることができるので、内定の確率をグッとよくすることが可能です。
また、よく考え抜かれた「転職の目的」は転職活動の軸となるだけでなく、今転職することが本当に賢明なのかを判断する鍵にもなります。
転職の理由は人によってさまざまです。
例えば、一時の感情や日々のストレスなどで、急に思い立って転職したいと思うこともあるでしょう。
そんな時、上記を深掘りすることで、転職すべき時期は今なのか、そもそも本当に転職すべきなのかを、冷静に判断することができます。
さらに詳しい志望動機の考え方を知りたい方はこちら
3. 50代女性のための転職エージェントという手段
実は、前章で紹介したポイントを押さえて転職活動を行う場合、転職エージェントを利用するとより成功確率を高めることが可能です。
そこで本章では、転職エージェントについて、以下の流れで解説していきます。
では、見ていきましょう。
3-1. 転職エージェントとは
転職エージェントとは、登録をすると完全無料で転職相談・企業の求人紹介・面接のセッティング・給与交渉など転職に必要なサポートを一貫して行ってくれるサービスのことです。
利用者一人ひとりに専任のコンサルタントがつき、希望のキャリアプランや人生設計を元にプロの視点から求人紹介・提案をしてくれるので、自分一人では見つけられなかった優良企業と出会える可能性も高まります。
さらに、面接対策や応募書類の添削を行ってくれるため、より転職に不慣れな方でもスムーズに転職活動を進めることが可能です。
また、ほとんどの場合、追加で料金が発生することはありません。
なぜ転職エージェントが無料で利用できるかというと、転職エージェントは求職者が入社するごとに、企業から謝礼(紹介料)として年収の30%前後に当たる金額を受けとっているからです。
つまり、利用者の代わりに企業が転職エージェントに紹介料を払っているので、利用者側に料金は発生しない、ということになります。
さらに転職エージェントについて知りたいかたはこちら
3-2. 50代女性こそ転職エージェントを利用すべき理由
そんな転職エージェントを使うべき理由は、主に以下の3つです。
それぞれ見ていきましょう。
理由1. 最適なキャリア提案をしてくれる
全ての職種には踏むべきステップがありますが、転職エージェントは求職者一人ひとりの要望に合わせたキャリア提案を行ってくれます。
自身の希望条件と、会社の要望を踏まえて「転職のプロ」の視点でアドバイスが無料でもらえるのですから、活用しない手はありません。
この点だけでも、転職エージェントを活用する価値は大いにあると言えるでしょう。
理由2. 独自の非公開求人をもらえる
転職エージェントは、転職サイトや企業採用ページに載っていない独自の「非公開求人」を大量に保有しており、登録者に紹介しています。
なお、非公開求人は登録者にしか出回りません。
50代の正社員求人は少ないので、転職サイトで探していても応募できる企業は限られています。
そこで、転職エージェントに登録すれば、非公開求人として自分が応募できる企業を紹介してもらえるかもしれません。
登録しないことで自身の可能性を狭めないためにも、まずは転職エージェントに登録するようにしましょう。
非公開求人とは
事業戦略上などで表立って募集できないが、こっそり人を採用したい企業がエージェントに依頼する求人。
給与やポジションなどがハイグレードであるケースが多い。
理由3. 目指す業界・職種に特化した対策が可能
多くの転職エージェントでは「業界別」「職種別」の対策に力を入れており、その対策によって内定を獲得できた方も数多くいます。
このような対策が行える理由は、転職エージェントが企業選考を熟知して突破するノウハウを多く保有していることにあります。
具体的には、過去どのような人が受かって、落ちたのか、またその時にどのような質問をされて、どのように回答したか、といったデータを保有しており、選考前に教えてくれるのです。
これらのメリットがあるので、転職を考えるすべての方にとって転職エージェントをおすすめしています。
4. 正社員志望の50代女性におすすめの転職エージェント
本章では、正社員を志望する50代女性が利用すべきおすすめの転職エージェントをご紹介します。
転職エージェント | 求人の量・質 | 提案力 | サポート体制 |
リクルートエージェント | ◎ 4.6 |
〇 3.7 |
◎ 4.0 |
マイナビエージェント | ◎ 4.4 |
◯ 3.9 |
◎ 4.0 |
doda | ◎ 4.2 |
〇 3.9 |
◯ 3.8 |
パソナキャリア | ◎ 4.1 |
◯ 3.7 |
◯ 3.8 |
なお、各社の選定基準は以下の通りです。
転職エージェント選定基準
- 「求人数」:業界・業種を問わず50代女性向けの求人を多く保有しているか
- 「提案力」:豊富な求人の中から自分にあった求人を紹介してくれるか
- 「サポート体制」:職務経歴書・面接対策、キャリア相談、推薦状、メールの返信などのサポートができているか
そもそも、転職エージェントは2・3社同時に登録・利用し、徐々に自分に合ったエージェントに利用を絞り込んでいくことが一般的かつ効率的です。
気になるものがあれば、2・3社登録しておきましょう。
転職エージェントの利用に関してさらに詳しく知りたい方へ
では、それぞれ紹介していきます。
リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
マイナビエージェント|初めての転職に強く20代実績No.1
『マイナビ IT AGENT』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。
求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。
そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。
doda|求人数No.2・転職サポートが評判
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
パソナキャリア|サポート充実で満足度No.1
『パソナキャリア』は、手厚いサポート・フォローに定評があり、慣れない転職に不安がある方に特におすすめです。
運営元のパソナ社は大手人材派遣会社として数多くの企業との取引実績を有しており、業種・規模を問わず多くの企業とのパートナーシップが実現する求人数の充実ぶりには目を見張るものがあります。
Career Theory編集部が転職エージェント利用経験者を対象に行ったアンケート調査では、求人の量や質だけでなく、その手厚いサポートを高く評価する声が多く寄せらました。
親身・丁寧な対応やアドバイスを受けられるのはもちろんのこと、たとえば若年層のキャリアプランや女性のライフプランに関連した悩みのように、転職の枠を超えて、求職者がそれぞれ抱えるキャリア全般の悩みにも深く寄り添ってもらえたと好評です。
『パソナキャリア』はどの求職者層にもおすすめできる大手総合系転職エージェントの1つですが、特に現年収500万円以上の人であれば豊富な選択肢と有用な提案を受けることができるでしょう。
さらに、東名阪(東京・名古屋・大阪)エリアでは特に求人数が充実しているため、同エリアでの転職を志望する人にはより一層おすすめの転職エージェントです。
『パソナキャリア』には高い年収を得ているハイクラス・ハイキャリア層の転職支援に特化した『パソナキャリア(ハイクラス)』があります。
取扱い求人約1.5万件(2022年8月時点)の約半数は年収800万円以上のハイクラス求人で、ハイクラス層の転職に特化した専任のコンサルタントがキャリアアップを力強くサポートしてくれます。
『パソナキャリア』が抱えるエージェントは腕利き揃いで、同じくハイキャリア向けのスカウト型転職サイト『リクルートダイレクトスカウト』のエージェント・ヘッドハンターランキングでは決定人数部門で1位(2020年)と、高い実績を有しています。
既に600万円程度の年収を得ている人がさらなるキャリアアップを目指すなら、あなたのニーズにより深く寄り添ってくれる『パソナキャリア(ハイクラス)』を利用しましょう。
さらに他の転職エージェントを知りたい方へ
5転職エージェントをより効果的に利用する7ポイント
この章では、転職エージェントをより効果的に利用するためのポイントを7つお伝えします。
- スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
- 転職時期は最短可能日程で答える
- 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
- 経歴やスキルに嘘をつかない
- 推薦文は必ず確認する
- 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
- 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
せっかく良い転職サービスを選んでも、上手に活用できなければもったいないので必ずチェックしましょう。
Point-1. スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
転職サイトは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最終接触日)なのです。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
Point-2. 転職時期は最短可能日程で答える
コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれるので、この時には「いいところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。
※もちろん現職での退職手続きや引継ぎがあるはずなので、その点は伝えておきましょう。
Point-3. 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。
担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。現在転職の支援をして頂いている○○と申します。現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、
転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。
もし可能であれば、他のコンサルタントの方と一度お話をしたく考えております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
Point-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限りは情報が残ります。
コンサルタントでよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・」という話です。
この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として、紹介する案件を絞るなどの判断がくだされます。
Point-5. 推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きます。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
Point-6. 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
数社の転職サービスを使っている場合、同じ案件には複数の転職サービス経由で応募しないようにしましょう。
企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあります。
Point-7. 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
転職エージェントも売上がかかっていますから、なんとかしてあなたに転職を決めてもらいたいと考えています。
優良なコンサルタントであれば都合の悪いことを隠したりすることは少ないでしょうが、自衛のために口コミサイトの『OpenWork』を利用して裏をとるようにしましょう。
以下のような口コミが大量に集まっているので、その情報をもとに、社風や雰囲気をあらかじめ予想することができます。
上場企業であればほぼ全ての企業についての口コミが集まっていますので、ぜひ利用してください。
6【図解】転職エージェント利用の流れ
ここまで、転職が有利に進む転職サービスと、その活用ポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
転職エージェントに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いのですが、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょう。
Step 1. まずは公式ページから登録する
それぞれの公式ページから登録を行います。
登録する際は、『転職サービス』なのか『派遣サービス』なのかを確認するようにしてください。
例えば、「パソナ」と検索するとパソナの派遣登録サイトが出てくるように、紛らわしいサービスが複数あるため、登録前にしっかりと確認しましょう。
正社員転職を目指していたのに、知らずのうちに派遣社員の面接を受けていた…ということがないように、十分に注意しましょう。
Step 2. 担当コンサルタントから連絡が来る
登録すると、担当から数日以内に電話かメールで連絡が入ります。
事前に準備などをする必要は全くありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれます。
- 転職希望時期は?
- 希望する職種や業界は?
- 希望年収は?
10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。
※最初からアポイント調整に入る場合もあります。
Step 3. キャリアカウンセリング
あなたが転職エージェントのオフィスに訪問することもあれば、担当コンサルタントが近くまで来てくれることもあります。(近年はコロナの影響により、オンライン面談も積極的に取り入れられています。)
初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 転職するべきかどうか
- 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
- どのように職務経歴書を書いたら通過しやすくなるか
- 転職についての要望の深堀
キャリアカウンセリングで気づくことも多く、なるべく多くのコンサルタントに意見をもらえば、考えがまとまっていき、後悔ない転職をすることができるでしょう。
担当コンサルタントとは長い付き合いとなるため、できれば拠点に足を運ぶようにしましょう。
Step 4. 求人紹介を受ける
あなたの希望に合いそうな求人を5件~20件ほど紹介してもらえます。
思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。
それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることを推奨します。
Step 5. 履歴書・職務経歴書の添削
応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。
場合によってはこのためだけに面談を設定してくれたり、何度も書き直しを行ったりしてくれます。
最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げていきましょう。
Step 6. 紹介された求人に応募する
選考書類が完成したら、担当コンサルタントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。
自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、担当コンサルタントが企業に伝えてくれます。
求人サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分でしなければならないため、それに比べると転職エージェント経由は圧倒的に有利です。
Step 7. 面接対策を受ける
応募している企業の面接担当者がどのような質問をして、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきなのかといったポイントのアドバイスを貰います。
あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえるケースも多いです。
Step 8. 企業との面接を行う
面接の日時設定は担当コンサルタントが全て行ってくれます。
対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。
面接に落ちてしまった場合には、多くの場合、担当コンサルタントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に生かすことができます。
Step 9. 内定と退職サポート
内定が出た後は、担当コンサルタントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。
また、退職手続きについて不安な場合も、上司にどのように報告するかなど転職エージェントであればノウハウを必ず持っていますので、頼ってしまいましょう!
Step 10.退会手続きをする
転職先の内定がもらえたら、転職サイトを退会するのが無難です。
万が一転職後も転職サイトに入会し続けていたら、転職先の人事担当者に見つかってしまうかもしれません。
転職サイトを利用している会社は、転職サイトに登録している人材を「スカウト」機能でチェックしています。
転職先の人事担当者が「スカウト」機能であなたの情報を見つけた場合、「入ったばかりなのに、もう転職しようとしている」と、無用な疑いをかけられるかもしれません。
7. 転職エージェント以外に求人を見つける全手段
もし、転職エージェントに利用を断られたり、思うように求人を紹介してもらえなかったりする場合は、以下の方法を利用してみましょう。
7-1. 転職サイト
エージェント型の転職サービスではなく、まずは転職求人サイトに登録し、転職市場の動向を見極めるという方法もあります。
数ある転職求人サイトの中でも、特に掲載求人数が多いものは以下の通りです。
1.doda | 転職者満足度No.1の転職求人サイト
『doda』はパーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する総合転職サイトです。
担当者のサポートをもとに転職活動を行うのではなく、自分のペースでゆっくりと応募先企業を探していくことができます。
「転職サービスを使いたいけれども、担当者とのやり取りが面倒」という方は、ぜひdodaの転職求人サイト版を利用してみてください。
公式サイトから登録する:
https://doda.jp
2.リクナビNEXT | 転職決定数No.1!業界最大手の転職求人サイト
『リクナビNEXT』は、転職業界最大手のリクルートが運営する求人型サイトです。
業界最大規模の求人件数が魅力であり、4万件以上の求人が掲載されています。
キャリアが浅い方でも、応募可能な好条件の求人が多く掲載されているので、積極的に応募してみましょう。
公式サイトから登録する:
https://next.rikunabi.com/
7-2. ハローワーク
『ハローワーク』は厚生労働省が運営する、就職支援・雇用促進のためのサイトです。
求人の検索や応募などに加え、面接対策など若年層に向けて具体的な支援を行っています。
とはいえ、サポートの内容や求人の質は、転職エージェントや転職サイトと比べると落ちてしまうことは否定できません。
なぜなら、ハローワークへの求人掲載は基本的に無料で行えるため、人が集まらないような悪条件の求人も多く集まっているからです。
ですので、基本的に転職エージェントか転職求人サイトを利用し、ハローワークはあくまで補助的な役割で活用することをおすすめします。
7-3. 最終手段:派遣会社
思うように就業先が見つからないという方は、派遣という働き方も選択肢の一つとなります。
ここではおすすめの派遣会社を、
- 保有する総求人数
- サポートの満足度
という観点で厳選しました。
ランキング | 派遣会社 | 総求人数 | サポート満足度 |
1位 | スタッフサービス | 140,000件以上 | ◎ 4.3 |
2位 | テンプスタッフ | 35,000件以上 | ◎ 4.0 |
3位 | マンパワー | 36,000件以上 | 〇 3.9 |
1位. スタッフサービス
\n
スタッフサービスは、派遣業界No.1の求人数を保有する大手派遣会社です。
実際、職種・業種ともにほぼ全ての派遣領域をカバーしており、2万件ほど保有しています。
相談できる事業所があり、登録利用者からは「仕事紹介のスピードが早い」「他の派遣会社に比べて圧倒的な求人で選択肢が広い」など、高く評価されています。
担当者の質に関しては評判は分かれるものの、求人数は業界No.1であり選択肢を増やすために、ぜひ一度登録することをおすすめします。
<スタッフサービスの派遣サイト>
2位. テンプスタッフ
『テンプスタッフ』は、人材業界大手の「パーソルグループ」が運営する派遣会社です。
紹介可能求人の数は、常時5万件以上と、派遣会社の中でもトップレベルです。
また、会社としての教育体制も整っており、利用者から「担当者の対応がよかった」と高評価の声もあがっています。
業界最大手で利用満足度の高い『スタッフサービス』と併せて利用すれば、希望にぴったりの求人をスムーズに見つけられるでしょう。
公式サイト:
https://www.tempstaff.co.jp
※スキルに不安な方向けに「テンプオープンカレッジ」といったスキルアップ支援制度もあります。
3位. マンパワー
『マンパワー』は、マンパワーグループ株式会社が運営している、日本最初の大手人材派遣サービスです。
昭和41年に設立され、50年以上の実績がある派遣会社として知られています。
また、人材ビジネス実施の第32回派遣スタッフ満足度調査では、『また働きたい派遣会社第1位』に選ばれるほど、高い評価を得ています。
非公開の案件や大手案件を多数取り揃えており、登録すれば、希望や適性に合った求人を紹介してくれるでしょう。
公式サイト:
https://www.manpowerjobnet.com/
派遣会社についてさらに詳しく知りたい方へ
8. 【FAQ】50代女性の正社員転職に関してよくある質問と回答
本章では、50代女性の正社員転職に関してよくある以下の質問に回答していきます。
では、それぞれ見ていきましょう。
Q1.東京や大阪以外で求人を見つける方法はありますか?
地方に強い転職エージェント・サイトを利用しましょう。
この記事で紹介した転職エージェント・サイトであれば、以下のような会社が全国各地の求人を豊富に保有しています。
地方に強い転職エージェント
- リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
https://r-agent.com/
- doda|求人数No.2・転職サポートが評判
https://doda.jp/
地方に強い転職サイト
-
リクナビNEXT | 転職決定数No.1!業界最大手の転職求人サイト
https://next.rikunabi.com/
さらに都道府県別に転職エージェント・サイトを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
都道府県別におすすめ転職エージェントを知りたい方へ
Q2. 50代の女性正社員の平均年収はいくらですか?
厚生労働省が発表した賃金「令和2年賃金構造統計調査」によると、
- 50~54歳:329.6万円
- 55~60歳:325.3万円
となっています。
これは、全女性の平均年収(総支給額)の「302.2」万円よりは高水準です。
※賃金×12カ月で計算
しかし、以下の図のように企業によってその平均は大きく変わります。
参考:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」
※賃金×12カ月で計算
大企業と中小企業で比べると約50万円の違いがあることが分かります。
Q3. どうしたら事務の正社員になれますか?
過去の事務の経験にプラスして業界経験や専門スキルなどをアピールするようにしましょう。
事務職は転職先として非常に人気なので、他の候補者と比べた時に採用したいと思わせられるかどうかが、特に重要だからです。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和2年5月分)」によると、比較的転職しやすいと言われる介護職を含むサービス業の有効求人倍率が3.02倍なのに対し、事務職は0.32倍でした。
ですので、事務職未経験者であれば、他の業種にも目を向けつつ転職活動を行うことをおすすめします。
事務職への転職について詳しく知りたい方へ
9. 関連記事
本章では、50代女性の正社員転職に関連する記事をご紹介します。
気になるものがあれば、ご一読ください。
50代転職関連記事 | |
50代向け転職エージェント |
10. 終わりに
ここまで50代女性の正社員転職に関して詳しくお話してきましたが、いかがでしたか?
50代女性の転職は、
- そもそも50代向けの求人が少ない
- 求められるスキル・経験が高水準
と言った理由から、厳しい状況です。
しかし、転職エージェントを利用して求人紹介を受けつつ、応募する求人をしっかりと見極めることで、正社員になれる可能性は高まります。
以下に、この記事紹介した転職エージェントを再掲します。
気になるエージェントがあれば、以下のリンクから登録しましょう。
- リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
https://r-agent.com
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あなたの転職活動が上手くいくことを心から願っています。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。