50代での転職を考えていても、
「50代での転職は遅すぎるのだろうか」
「転職しても活躍することができるだろうか」
など、いろいろな不安が付きまとうと思います。
結論として50代から転職するのは厳しいですが、事前にポイントさえ押さえれば、転職に成功し新しい一歩を踏み出すことも可能です。
そのためこの記事では、転職コンサルタントとして50代の転職をサポートしてきた私が、「転職する前に知っておくべき現実」と「転職活動をすると決めたら取るべき行動」を以下の流れで紹介していきます。
<目次>
- 50代で転職をする前に考えておきたいこと
- 50代での転職、失敗する人
- 50代での転職、成功する人
- 50代での転職を成功に導く3つのポイント
- 転職活動をするなら転職エージェントを利用しよう
- 転職エージェントをより効果的に利用する7ポイント
- 【図解】転職エージェントの利用の流れ
- 50代の転職に関する口コミ評判一覧【2021年最新版】
- 【FAQ】50代の転職に関してよくある質問
この記事を読めば、50代で転職してよいのかという悩みが解決し、後悔しない決断ができるようになります。
先に50代向けの転職サービスを知りたい方は、『転職活動をするなら転職エージェントを利用しよう』で詳しく解説していますので、参考にしてください。
目次
1. 50代で転職をする前に考えておきたいこと
転職は難しいといわれる50代ですか、近年、50代の転職者数は増えています。
この章では、以下にあげたような、50代転職の現実について理解しましょう。
- 1-1. 50代の転職者は意外と多い
- 1-2. 成功率は40、60代よりも低い
- 1-3. 転職期間は最低でも半年
では、それぞれ以下に詳しく説明していきます。
1-1. 50代の転職者は意外と多い
転職が難しいといわれる50代ですが、実は45~64歳の転職者は108万人おり、これは全転職者数の30%を占めています。
下の表からも、50代の転職者が他年代と同じくらい多いことが分かります。
出典:厚生労働省
1-2. 成功率は40、60代よりも低い
その一方で、厚生労働省の統計によると、50代の転職入職率の割合は最も低くなっており、ほかの年代と比較しても、圧倒的に転職が難しいことがわかります。
出典:厚生労働省
50代の入職率は、下記の理由から低くなっています。
- 若い人に比べコストがかかる
- 勤続年数が短い
- 体力的に厳しい
一方60代になると、非正規雇用が増え、人件費が安くなるため、50代に比べて転職成功率が高くなります。
1-3. 転職期間は最低でも半年
また、50代の転職活動は長期化する傾向にあります。
エン・ジャパンの調べによると、50代の約70%が、転職先が決まるまでに半年以上かかっています。
年代が上がると採用側が求める能力や経験、また、転職者が求める年収やポジションといった条件レベルも上がるため、転職先が決まるまでに時間がかかる傾向にあります。
出典:エン・ジャパン
これらを踏まえ次章では、転職活動に時間がかかる人、失敗しやすい人の特徴について、体験談をもとに説明していきます。
先に50代向けの転職サービスを知りたい方は、『転職活動をするなら転職エージェントを利用しよう』で詳しく解説していますので、参考にしてください。
2. 50代での転職、失敗する人
1章で見たように、50代の転職成功率はほかの年代と比べ低くなっており、また、長期化する傾向にあります。
私の経験上、下記のような方は特に転職に失敗するリスクが高くなっています。
- 2-1. 自分の強みが言えない
- 2-2. 転職に求める条件が高すぎる
ここでは、転職活動に不利な特徴について、体験談をもとに説明します。
2-1. 自分の強みが言えない
まず、自分の強みをうまく伝えられず転職に失敗したケースです。
100社以上エントリーして、選考通過は1桁だった…
出典:アンケート
自分の強みを明確にアピールすることのできない人が採用されることは非常に難しいです。
そのため、これまでの社会人経験や習得したスキルを活かし、どのように会社に貢献していけるのかをきちんと言葉で伝えられなくてはなりません。
そのためには、自身の市場価値をきちんと理解することが大切になります。
自身の理解については、4章で詳しく説明していきたいと思います。
2-2. 転職に求める条件が高すぎる
続いて、企業に求める条件が高すぎ、転職がうまくいかなかったケースです。
契約社員としての転職しかできなかった
出典:アンケート
それまで就いていた仕事の条件と比較をし、年収や待遇、仕事のやりがいについて、高い理想を持ちながら転職活動をしている方は少なくありません。
50代からの転職はすべての希望が叶うものではないと覚悟しましょう。
50代での転職は厳しいですが、他社からも欲しがられるようなスキル・経験があれば、年収を維持、もしくはアップさせて転職をすることも可能です。
次章では、実際に転職に成功した人の事例を見てみましょう。
3. 50代での転職、成功する人
50代での転職に成功する人の特徴として、下記の2つがあります。
- 3-1. 高いレベルの専門性やマネジメント能力を持っている
- 3-2. 転職先に求める条件が高すぎない
本章ではこれらについて説明していきます。
3-1. 高いレベルの専門性やマネジメント能力を持っている
まず、他社から評価される経験や実績を積んできた方は、転職に成功する確率が非常に高いです。
実際、「豊富な経験」を有していることは魅力となり、戦力となれば「年齢は関係ない」と考える企業も多くあります。
高いレベルの専門性やマネジメント能力を持っているのであれば、積極的にこれらをアピールしていきましょう。
3-2. 転職先に求める条件が高すぎない
続いて、企業に多くを求めず、自分にとって最も重要な条件に絞り転職先を決めたケースです。
将来性のある会社に転職でき、給料も増えました
専門知識が評価され、やりがいのある職場に転職できました
出典:アンケート
YMさんは、会社の将来性への不安から、これを払拭することのできる企業に転職をしました。
そして、肩書きは落ちてしまったものの将来性に希望を持ちながら働くことができています。
専門知識が評価され、やりがいのある職場に転職できました
そんな中であったのが転職先のA社です。
年収は下がりましたが、転職してよかったと思っています。
出典:アンケート
年収は若干落ちてもその他の面で満足感を得られればよいというように、転職に求める条件について、ある程度妥協をしています。
このように、50代からの転職はすべての希望が叶うものではないと覚悟しましょう。
先に50代向けの転職サービスを知りたい方は、『転職活動をするなら転職エージェントを利用しよう』で詳しく解説していますので、参考にしてください。
ここまでを踏まえて、50代での転職を真剣に考えるのであれば、次章に記した行動に移りましょう。
4. 50代の転職を成功に導く3つのポイント
ここまで見てきたように、50代の転職は厳しい戦いとなります。
しかし、本章で紹介する「50代の転職を成功に導く3つのポイント」を実践することで、転職成功確率は格段に上がります。
- 4-1. どんな仕事でもやるという意気込みを持つ
- 4-2. 自身の市場価値を理解する
- 4-3. 転職のプロに相談する
4-1. どんな仕事でもやるという意気込みを持つ
正直、50代の転職は受けられる求人自体もあまり多くはありません。
そのため、求人を選り好みしていると、受けるところがない..という事態になることもあります。
どうしても転職をしたいのであれば、「できる仕事はなんでもやる!」という意気込みを持ち、応募可能な求人にどんどん申し込みましょう。
ただし、転職先が決まるまで絶対に会社を辞めてはいけません。
退職してからゆっくり転職活動をしようとする方もいますが、退職後収入がない状態での転職活動は、精神的に追いつめられるものになります。
そして、「どこでもいいから早く就職先を決めなければ」という焦りが生まれ、転職がうまくいかない可能性が高くなってしまいます。
ですので、転職先が決まってから会社をやめるようにしましょう。
4-2. 自身の市場価値を理解する
転職がうまくいかない人の特徴として、自分の市場価値を現実以上に高く評価してしまい、そのギャップに苦しんでいることが挙げられます。
私の経験上、
- 「今、年収◯◯万だから、転職先でも同じだけもらえるはず」
- 「今の会社でやって来たことはよその会社でもアピールできるはず」
- 「上場企業の管理職だから声がたくさんかかるはず」
などと決めつけて転職活動に臨んでいる人たちは、満足のいく結果を出せていません。
特にマネジメント能力や専門性は数字で測れないので、市場価値を正確に把握できている人は少ないです。
そのため、私は転職活動に本格的に踏み込む前に、4-3で紹介する転職のプロに相談し、あなたの市場価値を試すことをおすすめします。
4-3. 転職のプロに相談する
「身近に転職の専門家なんていない…」という方も多いと思いますが、ここでは「転職エージェント」というサービスをおすすめします。
転職エージェントに登録すると、一人一人に担当者がつき、市場価値があるのかといった相談から実際にどこを受ければいいのかなどの相談に乗ってくれます。
完全無料で使えるので、とりあえず登録し、担当者が連絡して来たらあなたの経験などをぶつけ、市場価値はどれくらいあるのか、どんな会社を目指せるのか聞いてみましょう。
また、転職を決めた時に、普通だったらあなたがしなければならない以下のことをエージェントが代わりに行ってくれます。
- 履歴書・職務経歴書の作成(添削)
- 求人探し
- 求人の応募手続き
- 面接の日程調整
- 配属先の交渉
- 給与・ポジションの交渉
- 雇用契約書の確認
- 入社関連手続き
転職を決めた際に、必要なサポートをしてくれるので、転職活動が楽に、そして有利に進められます。
転職エージェントのサービスは非常にたくさんありますので、次の章で50代の方向けにおすすめを紹介していきます。
5. 転職活動をするなら転職エージェントを利用しよう
この章では、50代の転職をサポートしてくれる具体的なサービスを紹介していきます。
- 5-1. 50代のおすすめ大手総合転職エージェント4選
- 5-2. 転職エージェントに断られたら使いたい転職サイト3選
- 5-3. 転職支援をおこなってくれるサービス
数ある転職サービスの中でも、特に50代の転職に有効なものを揃えていますので、気になるサービスがあれば積極的に登録しておきましょう。
5-1. 40代と比べてより難しいのか?
まずは、転職活動を広範囲にわたってサポートしてくれる『転職エージェント』です。
ここでは、特に50代におすすめのエージェント5つを紹介します。
- リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
- doda転職エージェント|求人数No.2・転職サポートが評判
- ビズリーチ|CMで話題のヘッドハンティング型サイト
- Spring転職エージェント|面談率100%で気軽に相談
リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年10月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
doda転職エージェント|求人数No.2・転職サポートが評判
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2022~2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
ビズリーチ|CMで話題のヘッドハンティング型サイト
『ビズリーチ』は、管理職・専門職などのハイクラス向け求人に特化したヘッドハンティング型転職サイトです。
企業の求人掲載、求職者の登録の双方に事前審査が行われることにより、質の高いマッチングを実現しているのが特徴です。
基本的な検索サービスなどは無料で利用できますが、求人応募やプラチナスカウトの受信などの機能は有料会員への登録が必要となります。
- タレント会員
年収750万円未満の方対象 / 月額3,278円(税込) - ハイクラス会員
年収750万円以上の方対象 / 月額5,478円(税込)
月額課金制の転職サイトは業界でも珍しく、利用をためらってしまう人もいるかもしれませんが、その分質の高い求人が揃っているので、「本気で転職したい」と考える方に特におすすめです。
Spring転職エージェント|面談率100%で気軽に相談
『Spring転職エージェント』は、スイスに本社を置くグローバル企業で、派遣事業などを含めて人材事業では世界1位の規模を持っています。
「サポートを断らない」ことを重視しているようで、他のエージェントに断られてもSpring転職エージェントだけはしっかりとサポートしてくれた、という口コミが多く見受けられます。
現時点でご自身の経歴に自信がない方や、他のエージェントで嫌な思いをした経験がある方にもおすすめできるエージェントです。
ただ求人数は『リクルートエージェント』ほど多くはないので、併せて利用することをおすすめします。
5-2. 転職エージェントに断られたら使いたい転職サイト3選
次に、転職活動ノウハウがつまった転職サイトをご紹介します。
doda転職サイト|求人数No.1
『doda転職サイト』は、「転職って何から始めたらいいかわからない…」そんな方へのお役立ち情報がたくさん掲載された、パーソルキャリアが運営する転職サイトです。
転職の始め方から、求人の探し方から、職務経歴書の書き方、面接、退職までのノウハウが、たっぷりと詰まっています。
転職を始めるなら、まず、このサイトは登録しておきましょう。
リクナビNEXT|地方転職なら
『リクナビNEXT』は、転職業界最大手のリクルートが運営する求人型サイトです。
当サイトで267の転職サイトを徹底的に比較をしましたが、求人の量・使い勝手などすべての面で非常に優れていました。
当然、50代の求人も数多く抱えているので、何よりもまずはこのサイトは登録しておくとよいでしょう。
type|都心なら
『type転職』は、ひとつ上を目指す人のキャリア転職サイトです。
首都圏を中心に、全国の豊富な求人・仕事情報を掲載し、「正社員」「未経験」「大手優良企業」「非公開求人」「女性」「英語」など、様々な条件で検索できます。
面接対策に最適な情報が見れる「面接情報ページ」や求人募集企業からアプローチが届く「スカウト」「応募歓迎」「オファーDM」「マッチング」など、独自機能も充実しており、あなたの転職活動をしっかりとサポートしてくれます。
5-3. 転職支援をおこなってくれるサービス
続いて、有料の転職支援をおこなってくれるサービス『ライフシフトラボ』の紹介です。
ライフシフトラボは、キャリアを妥協したくない45歳以上の方を対象としたパーソナルトレーニングをおこなっています。転職をサポートするのは人材マーケットに精通する採用率3%を突破した敏腕トレーナーばかり!あなたの市場価値を分析し、企業選びや書類・面接対策など転職活動の正しい進め方をマンツーマンで教えてくれます。
一人ひとりの状況や希望に応じて、転職活動の方針を具体的にアドバイスしてくれる無料個別説明会も開催しているので、気になる方はぜひ参加してみてください。
6転職エージェントをより効果的に利用する7ポイント
この章では、転職エージェントをより効果的に利用するためのポイントを7つお伝えします。
- スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
- 転職時期は最短可能日程で答える
- 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
- 経歴やスキルに嘘をつかない
- 推薦文は必ず確認する
- 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
- 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
せっかく良い転職サービスを選んでも、上手に活用できなければもったいないので必ずチェックしましょう。
Point-1. スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
転職サイトは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最終接触日)なのです。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
Point-2. 転職時期は最短可能日程で答える
コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれるので、この時には「いいところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。
※もちろん現職での退職手続きや引継ぎがあるはずなので、その点は伝えておきましょう。
Point-3. 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。
担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。現在転職の支援をして頂いている○○と申します。現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、
転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。
もし可能であれば、他のコンサルタントの方と一度お話をしたく考えております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
Point-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限りは情報が残ります。
コンサルタントでよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・」という話です。
この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として、紹介する案件を絞るなどの判断がくだされます。
Point-5. 推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きます。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
Point-6. 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
数社の転職サービスを使っている場合、同じ案件には複数の転職サービス経由で応募しないようにしましょう。
企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあります。
Point-7. 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
転職エージェントも売上がかかっていますから、なんとかしてあなたに転職を決めてもらいたいと考えています。
優良なコンサルタントであれば都合の悪いことを隠したりすることは少ないでしょうが、自衛のために口コミサイトの『OpenWork』を利用して裏をとるようにしましょう。
以下のような口コミが大量に集まっているので、その情報をもとに、社風や雰囲気をあらかじめ予想することができます。
上場企業であればほぼ全ての企業についての口コミが集まっていますので、ぜひ利用してください。
7【図解】転職エージェント利用の流れ
ここまで、転職が有利に進む転職サービスと、その活用ポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
転職エージェントに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いのですが、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょう。
Step 1. まずは公式ページから登録する
それぞれの公式ページから登録を行います。
登録する際は、『転職サービス』なのか『派遣サービス』なのかを確認するようにしてください。
例えば、「パソナ」と検索するとパソナの派遣登録サイトが出てくるように、紛らわしいサービスが複数あるため、登録前にしっかりと確認しましょう。
正社員転職を目指していたのに、知らずのうちに派遣社員の面接を受けていた…ということがないように、十分に注意しましょう。
Step 2. 担当コンサルタントから連絡が来る
登録すると、担当から数日以内に電話かメールで連絡が入ります。
事前に準備などをする必要は全くありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれます。
- 転職希望時期は?
- 希望する職種や業界は?
- 希望年収は?
10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。
※最初からアポイント調整に入る場合もあります。
Step 3. キャリアカウンセリング
あなたが転職エージェントのオフィスに訪問することもあれば、担当コンサルタントが近くまで来てくれることもあります。(近年はコロナの影響により、オンライン面談も積極的に取り入れられています。)
初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 転職するべきかどうか
- 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
- どのように職務経歴書を書いたら通過しやすくなるか
- 転職についての要望の深堀
キャリアカウンセリングで気づくことも多く、なるべく多くのコンサルタントに意見をもらえば、考えがまとまっていき、後悔ない転職をすることができるでしょう。
担当コンサルタントとは長い付き合いとなるため、できれば拠点に足を運ぶようにしましょう。
Step 4. 求人紹介を受ける
あなたの希望に合いそうな求人を5件~20件ほど紹介してもらえます。
思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。
それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることを推奨します。
Step 5. 履歴書・職務経歴書の添削
応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。
場合によってはこのためだけに面談を設定してくれたり、何度も書き直しを行ったりしてくれます。
最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げていきましょう。
Step 6. 紹介された求人に応募する
選考書類が完成したら、担当コンサルタントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。
自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、担当コンサルタントが企業に伝えてくれます。
求人サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分でしなければならないため、それに比べると転職エージェント経由は圧倒的に有利です。
Step 7. 面接対策を受ける
応募している企業の面接担当者がどのような質問をして、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきなのかといったポイントのアドバイスを貰います。
あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえるケースも多いです。
Step 8. 企業との面接を行う
面接の日時設定は担当コンサルタントが全て行ってくれます。
対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。
面接に落ちてしまった場合には、多くの場合、担当コンサルタントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に生かすことができます。
Step 9. 内定と退職サポート
内定が出た後は、担当コンサルタントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。
また、退職手続きについて不安な場合も、上司にどのように報告するかなど転職エージェントであればノウハウを必ず持っていますので、頼ってしまいましょう!
Step 10.退会手続きをする
転職先の内定がもらえたら、転職サイトを退会するのが無難です。
万が一転職後も転職サイトに入会し続けていたら、転職先の人事担当者に見つかってしまうかもしれません。
転職サイトを利用している会社は、転職サイトに登録している人材を「スカウト」機能でチェックしています。
転職先の人事担当者が「スカウト」機能であなたの情報を見つけた場合、「入ったばかりなのに、もう転職しようとしている」と、無用な疑いをかけられるかもしれません。
8. 50代の転職に関する口コミ評判一覧【2021年最新版】
以下に50代転職に関する口コミ評判をまとめました。
→9章『【FAQ】50代の転職と年収に関してよくある質問』に進む
仮に失業率が大幅に改善されたとしても、自発的に動いて自分から求人を取りにいかなければ絶対に見つからないのです。
もちろん、積極的に「非公開求人」を取りに行くべきですが、難易度が高いので、転職サイトやハローワークを駆使しありとあらゆる求人をかき集めてリスクを回避する必要はあります。
ただし、希望する業界や職種があいまいだと、苦しい転職活動の中でどんどん「簡単で手っ取り早い転職」に突き進んでしますので、何を優先すべきか?絶対に譲れない点や、妥協できる点をしっかり考えておく必要があります。転職した後に起こり得る失敗が、理想と現実のギャップのパターン。
理想を思い描いて転職したのに内定条件が違った想像していた仕事とは違った人間関係が最悪だった
など、いざ働いてみるとガッカリする側面がたくさん見え始めます。
出典:アンケート
5年間、正社員で働ける事はとても安心感があります。
前職は60定年でした。年金もあてにならないので少しでも仕事を長くしたいと思いました。転職した事で大変な事も沢山ありますが、この歳になるとちょっとの事では負けません。自分より年下の上司がいたりしますが自分で決めて転職したので、後悔はいっさいいたしません。前を向いて残りの人生日々一緒懸命に仕事をするだけです。やはり簿記検定の資格を持っていた事は最大の武器です。
これから転職希望の方は、何か武器になる資格があると良いでしょう
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
そのため、一般職員としての採用ではなく管理職として採用してもらえたので、給料も年収で大幅にアップしました。
ただ、残業時間は残念ながら前職と比較し増えています。
会議が夜の時間で行われることが大きな要因です。
人間関係は、微妙です。
長年のしきたりや風土が邪魔をして新しいことを受け入れるのに難色を示す人が多い気がします。
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
それが新しい仕事にかわってからは、自分のペースで仕事ができるようになりました。
ただ悪かった点でいいますと、その分、なんとなく寂しさを覚えるようになりました。
仕事としては、前よりも仕事がしやすくなっているし、良くなっているんじゃないかと思っています。
出典:アンケート
出典:アンケート
また、自分の持つ固有の営業スキルも高く評価してくれ、社歴の浅い自分を尊重してくれています。
尊重してくれているからこそ、自分のやり方を新しい職場で受け入れてもらえており、新しい会社・職場に自分が合わせていく事なく
ストレスフリーの毎日を送らせていただいています。
一言で言いますと、やりがいを感じれる職場に転職できたと考えています。
出典:アンケート
出典:アンケート
人間関係についてはそもそもあまり期待していないので、「まあ、こんなもんかな。」という感想でした。
転職サイトを利用することで悪かったと感じることはありません。むしろ利用してよかったと思います。
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
1つは、同じで会社で何年も同じ仕事の内容をやってきたので、違う業種への転職で、新しい業務に転職したので、仕事内容が新鮮でした。
2つは、年齢的に50代以上が多かったですが、転職先は若い年代の人が多かったので、若い年代の人と仕事が出来るので、自分自身の気持ちも若返る気持ちでした。
3つめは、自宅から職場の距離が近くなったことです。
4つめは、前職は管理者での立場だったの責任がありましたが、責任がなくなったのでやりやすいです。悪い点は、
1つは、給料が下がったことです。
2つめは、50代と言う世代で1からの仕事内容のスタートで覚えるのが大変でした。
3つめは、若い年代が多いので、話が噛み合わない事もたまにあります。
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
また、社内の人間関係も円滑で困ったときには必ず助けてくれる環境だったのでとても働きやすかった。ほったらかされることもなく、任せてもらえる仕事も増えてやりがいもあった。残業も少なく、仕事が多い時には上司が気にかけてくれていたので早く仕事を終わらせることができた。
悪い点としては、協力業意者と意見が合わず度々ルーズな態度に困っていたこと。
出典:アンケート
出典:アンケート
募集側の多くは不採用理由を明示しないのが常ですが、まず第一に50歳という年齢がネックになっているのでしょう。転職エージェントの中に稀に不採用理由をはっきり教えて下さる方がおり、そこは非常にありがたいですが、それも本当にごく稀で、尚更世知辛いと感じております。
状況を打開出来ないまま、新型コロナウイルス禍が襲い掛かりあれよあれよという間に旗色が更に悪くなり、在宅勤務、テレワークの(フルタイムの)仕事も探しておりますが、転職サイトに掲示された多くの企業で「在宅、テレワークOK」と謳っていてもそれがどこまでの本格的な導入なのか不明確なのが殆どです。(これからの就職活動続行で、各社の実態をある程度詳しく確かめる事が出来るのかな、とも思いますが…)
出典:アンケート
②給与については、転職当初の年額は問題ないものの数年先のモデル年収に、説明との相違があった。
③人間関係については、まだ転職してから数か月しかたっておらず良好とまではいっていないが、これは当然のことだと思う。とりたてて息苦しさは感じていない。
④営業という職種上、自身の売り上げで会社への満足度は大きく左右されるので、少なくとも前社より評価体系は良くなっているのでやりがいはある。
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
出典:アンケート
転職して良かったのは、ずっと離れていたパソコンのスキルを取り返す事が出来て、プログラムなども勉強してみたいと思うようになり、結果として色々な事を学んでゆく良いチャンスになった事が一番よかったです。
違う業種に転職するには年齢的には厳しいところでしたが、経済のことを考えるとやはり今の時代は何事もチャレンジしながら自分のできることの枠を広げてゆきどんなチャンスも見逃さずに色々なことにチャレンジする事が大事だとわかった事が一番重要でした。
出典:アンケート
給与は低くなりました。残業はほとんどありません。忙しい日もありますが、残業がないので体力的には助かっています。
やりがいはありません。先日、上司と話をする機会があり、昇給をお願いしました。どれくらいのアップになるかわかりませんが期待が持てそうです。
出典:アンケート
9. 【FAQ】50代の転職に関してよくある質問
ここでは50代の転職に関してよくある質問に回答していきます。
- Q1. 40代と比べてより難しいのでしょうか?
- Q2. 年収は増加するのでしょうか?
- Q3. 正社員になれるのでしょうか?
- Q4. 未経験でも転職できるのでしょうか?
Q1. 40代と比べてより難しいのでしょうか?
50代に比べればやや難易度は下がるものの、やはり転職市場の受け皿は小さいです。
正社員の転職入職率(全就業者に占める転職者の割合)は20代男性が8%に対し、40代男性が3%、50代男性も3%と減っています。
女性の場合も、20代が9%に対し、40代は4,7%、50代は3,2%となっています。
「人件費が高い」「適応性に不安がある」と考えられている40代は、50代と同じように転職市場では不利な状況にあるので、「これが現実だ」と受け止め、転職準備を進めていきましょう。
出典:厚生労働省
Q2. 年収は増加するのでしょうか?
約35%の確率で減少しています。
厚生労働省の統計によると、令和2年上半期の転職入職者の賃金は、50~54歳で、前職の賃金に比べ「増加」した割合は36.7%、「減少」した割合は34.6%、「変わらない」の割合は28.4%となっています。
また、「1割以上の増加」の割合は24.1%、「1割以上の減少」の割合は25.9%となっています。
このように、転職後は、収入が減少する可能性が高くなっており、これについては、転職後も期待できないといえます。
Q3. 正社員になれるのでしょうか?
正社員の求人は倍率が高いですが、大々的に募集をしていない中小企業やベンチャー企業などであれば、競争率は低くなります。
ただ、それでも求人が見つからない時は、正社員だけではなく、非正規社員の転職も視野に入れてみましょう。
特に、「リストラされて貯金が底をつきかけている」「何年経っても再就職できなくて精神的に辛い」という場合は、採用人数の少ない正社員以外の求人にも目を向けた方がいいでしょう。
Q4. 未経験でも転職できるのでしょうか?
どの業種にも必要とされるスキルを活かして、異業種に転職することは可能です。
30代までに比べると未経験可の求人は減りますが、営業、接客といった仕事であれば未経験でも募集していることが多いです。
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さいごに
50代の転職が厳しい理由と対策について説明してきましたが、いかがだったでしょうか。
「転職する前に知っておくべき現実」と「転職活動をすると決めたら取るべき行動」を知ることで自分にとって最善の行動をとることができます。
50代からの転職を考える方は以下のようなサービスを利用していきましょう。
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