
転職エージェントの利用を考えつつも、
「複数登録した方が良いのだろうか?」
「何社くらい掛け持ちすべき?」
と悩んでいる方も多いでしょう。
結論から言うと、転職エージェントは同時に複数利用するのが基本です。
とはいえ、なんとなくで選んでしまうと、転職エージェントを使っても満足のいく転職ができない可能性もあります。
最悪の場合、転職活動の効率が悪くなったり、「転職に失敗してしまった」と後悔したりすることもあるかもしれません。
そこでこの記事では、転職のプロとして数多くのキャリア相談に答えてきた私が、転職エージェントを複数登録する上で必要な全ての知識を下記の流れで説明します。
- 【結論】転職エージェントは複数利用がおすすめ
- 複数利用がおすすめの5つの理由
- 複数利用する際の4つの注意点
- 複数登録するならおすすめの転職エージェント
- 転職エージェントを最大限活用するための8つのテクニック
- 【図解】転職エージェント利用の流れ
全て読めば、転職エージェントを併用する際の注意点がわかり、満足のいく転職を実現できるでしょう。
尚、先におすすめの転職エージェントを知りたい方は、4章「複数登録するならおすすめの転職エージェント」をご覧ください。
1. 【結論】転職エージェントは複数利用がおすすめ
結論、転職エージェントは最低でも2社、できれば3~4社併用することがおすすめです。
というのも、複数利用には以下のようなメリットがあるからです。
- 自分に合ったエージェントを比較・選択できる
- 目的に合わせてエージェントを使い分けられる
- 様々な視点からアドバイスをもらえる
- 応募できる求人の幅を広げることができる
- 独占案件をカバーできる
事実、転職成功者は平均4.2社の転職エージェントを利用しているという調査結果も報告されています。(参考:リクナビNEXT)
より多くの求人を比較検討した上で、堅実に転職活動を進めるためにも、最低でも2社、できれば3~4社は併用するのがおすすめです。
それでは、転職エージェントの複数利用がおすすめの理由について、次章でさらに詳しく解説していきます。
尚、先におすすめの転職エージェントを知りたい方は、4章「複数登録するならおすすめの転職エージェント」をご覧ください。
補足:転職エージェントとは
転職エージェントとは、人材のプロフェッショナルであるアドバイザーが担当につき、転職活動を一貫してサポートしてくれるサービスです。
転職エージェントは、転職活動を本格的に始める前の段階から利用可能なため、「まずは自分にどれほどの市場価値があるのか知りたい」という方も、登録するだけで、転職のプロからの客観的な意見をもらうことができます。
完全無料で使えるので、とりあえず登録し、相談してみるだけでも大きな価値があるでしょう。
転職エージェントについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の関連記事も合わせてお読みください。
2. 複数利用がおすすめの5つの理由
転職エージェントの複数利用をおすすめする理由は、以下の通りです。
- 2-1.自分に合ったエージェントを比較・選択できる
- 2-2.目的に合わせてエージェントを使い分けられる
- 2-3.様々な視点からアドバイスをもらえる
- 2-4.応募できる求人の幅を広げることができる
- 2-5.非公開求人をカバーできる
それぞれ見ていきましょう。
2-1. 自分に合ったエージェントを比較・選択できる
複数の転職エージェントと面談することで、他のサービスと比較して自分に最適なエージェントを選ぶことができます。
転職エージェントを利用していると、性格が合わない人や、あまり優秀ではない人が担当となることが往々にしてあります。
そして、同じ求人でも、経由エージェントの違いだけで選考結果が変わってしまうこともあります。
以下で、転職エージェントを比較し、相性が合うものを選ぶことの大切さがわかる口コミを見てみましょう。
転職エージェントには相性がある
出典:アンケート
このように、転職エージェントには相性があり、自分に合ったエージェントを利用するか否かで、結果が大きく変わることがわかります。
以上を踏まえると、比較するためにも最低2社は登録することがおすすめです。
また、比較対象は多い方が良いので、できれば3社以上登録することで、よりあなたに合った担当者に出会うことができるでしょう。
尚、転職エージェントの選び方とおすすめについては、4章「転職エージェントの選び方」で解説します。
2-2. 目的に合わせてエージェントを使い分けられる
転職エージェントを複数利用することによって、1社だけだと受けられないサービスを他のエージェントで補うことができます。
それぞれのエージェントには
- 求人の量が多い
- サポート体制が充実している
- 特定の年齢層に強い
- 特定の業界に強い
などの強みがあります。
そのため、複数の転職エージェントを利用することによって、各エージェントの得意とするサービスを同時に利用できるのです。
以下で、用途や目的に合わせてエージェントを使い分け、転職に成功した方の口コミを見てみましょう。
1社だけだと受けきれないサービスを他でカバーできる
面接が特殊ということで、外資系コンサルティングファーム専門の中規模の転職エージェントに登録し、面接対策をしっかりして頂きました。
面接対策までは非常に良かったのですが、肝心な求人案件が乏しく、2〜3ヶ月しても志望先の求人が出てこない状況。
ためしに大手エージェントに登録したところ選択肢がたくさんあり、そちらで転職先を決めました。
大手エージェントは面接対策の知識は不十分でしたが、求人案件は素晴らしかったです。
出典:アンケート
このように、1社だけだと受けきれないサービスを他でカバーすることができるため、転職エージェントの併用はおすすめなのです。
ここで、それぞれの用途や目的ごとにおすすめのエージェントを、具体的に見てみましょう。
用途・目的 | おすすめエージェント | |
求人を多くみたい | リクルートエージェント | |
サポートをしっかり受けたい | マイナビエージェント | |
管理職エグゼクティブとして転職したい | CAREERCARVER | |
外資系に転職したい | CAREERCARVER | |
海外で転職したい | ビズリーチ | |
志望する職種・業界に特化した 対策が受けたい | IT・Webエンジニア | レバテックキャリア |
アパレル | クリーデンス | |
看護師 | 看護roo | |
薬剤師 | 薬キャリ | |
介護 | きらケア | |
保育士 | 保育ひろば |
このように、各エージェントにはそれぞれ強みとする分野や業界があるので、自分の目的に合ったエージェントを選ぶことはとても大切です。
尚、各エージェントの強みとおすすめについては、4章「転職エージェントの選び方」でさらに詳しく解説します。
2-3. 様々な視点からアドバイスをもらえる
複数の転職エージェントに登録すると、様々なコンサルタントからアドバイスを受けることができます。
異なる視点からのアドバイスを得ることで、新たな自分や転職先を見つけられる可能性も高まり、より満足度の高い転職が実現できるでしょう。
ただし、複数のエージェントのアドバイスによって、混乱してしまったり、余計に迷いが生じてしまったりすることもあります。
そのため、転職エージェントのアドバイスは、あくまでも一つの意見・考え方に過ぎないと心得ておき、自身の性格やキャリアビジョンを軸に、最終的な判断をしましょう。
尚、まだ自分の「軸」が見えておらず、自己分析・キャリア形成からじっくり一緒に考えたい方は、手厚いサポートが好評の「マイナビエージェント」や「Spring転職」の利用がおすすめです。
2-4. 応募できる求人の幅を広げることができる
転職エージェントを複数登録すればするほど、 求人の選択肢が広がることになります。
ここで、大手総合転職エージェントが保有する、公開・非公開求人の数を見てみましょう。
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公開求人数 | 約9.6万件 | 約6.0万件 | 約1.8万件 | 約2.7万件 |
非公開求人数 | 約10.7万件 | 非公開 | 約7.2万件 | 非公開 |
※2020年10月更新
このように、大手総合転職エージェントを2~3社利用するだけでも、数十万の求人に触れることができるのです。
2-5. 非公開求人をカバーできる
それぞれの転職エージェントには、そのエージェントでしか取り扱っていない「非公開求人」が存在しているため、複数利用することでより多くの案件に応募することができます。
非公開求人とは?
企業のWebサイトや転職サイトなどで、一般に公開されていない求人情報です。
この中には、企業戦略上あまり表にしたくない稀少度の高い案件や、好条件のの案件が多く含まれています。
非公開求人は緊急性が高い案件の場合が多く、企業側は少しでも登録者数の多い転職エージェントに依頼しようとします。
そのため、非公開求人は大手総合エージェントに集中しているケースが多いです。
ここで、複数の転職エージェントに登録し、できる限り多くの非公開案件に触れることが大切だという口コミを見てみましょう。
複数のエージェントに登録し、できる限り多くの非公開案件に触れるべき
特に経理など戦略に関わる求人は戦略部分に紐づくため、重要なポジションは非公開かつ独占案件としてあまり公にはされません。
言い換えれば、「替えのきくような仕事に関しては公開」「重要なポジションは非公開」ともいえるでしょう。
重要なポジション・キャリアアップにつながる面白い仕事で転職したいなら、なるべく多くのエージェントと接触してできる限り非公開案件を紹介してもらうことが重要です。
出典:アンケート
このように、複数のエージェントを利用すると、重要なポジションやキャリアアップにつながる非公開求人を紹介してもらえる機会が増えます。
尚、キャリアアップにつながる非公開求人を多く保有するおすすめのエージェントは、以下の5社です。
- CAREERCARVER|リクルート運営のヘッドハンティング型サイト
- パソナキャリア(ハイクラス)|年収500万円から高年収を目指すなら
- ランスタッド|年収800万円以上の外資求人
- ビズリーチ|CMで話題のヘッドハンティング型サイト
- JACリクルートメント|ハイクラス転職実績No.1
気になるものがあれば、ぜひ登録してみましょう。
ハイクラス向け転職関連記事
3. 複数利用する際の4つの注意点
本章では、転職エージェントを複数利用する際の注意点をご紹介します。
それでは順に見ていきましょう。
3-1. 複数利用していることを隠さない
エージェントを複数利用していることを伝えておけば、他社の案件を考慮してスケジュールを調整してくれます。
さらに、担当アドバイザーは求職者の転職を成功させて報酬を得たいと考えるので、ライバルのエージェントがいると分かれば、よりスピーディーに対応してくれると考えられます。
他社と応募する案件を被らせないためにも、事前に複数利用していることを報告しておきましょう。
3-2. 複数のエージェントから同じ求人に応募しない
同じ求人には複数のエージェントからは応募しないようにしてください。
企業から「他の転職エージェントからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあります。
ですので、複数の転職エージェントを使っている場合、同じ案件には他のエージェント経由で応募しないようにしましょう。
3-3. スケジュール管理をしっかり行う
スケジュール管理をきちんと行い、進捗などの連絡、報告は定期的にスピーディーに行うことが大切です。
なぜなら、転職エージェントを複数利用すると、エージェントとの面談や求人応募の手続き、面接の日程調整が複雑になり、トラブルになることもあるからです。
また、転職エージェントは転職意欲の高い人へのサポートを手厚くするので、レスポンスが早い人に条件の良い求人を優先的に紹介します。
ですので、転職用の手帳を用意したり、エージェントごとにメールのフォルダを分けたりと、工夫して自己管理し、スピーディーに連絡することを心がけましょう。
3-4. 自分の軸を持ってアドバイスを受ける
複数のエージェントから様々な情報やアドバイスを受けると、視野は広がりますが、あまりに聞きすぎると混乱してしまうこともあります。
特に、自分の「軸」がなく、闇雲に転職活動を行なっているような方は、多種多様な意見やアドバイスを聞いて混乱しやすいです。
ですので、まだ自分の「軸」が見えておらず、自己分析・キャリア形成からじっくり一緒に考えたい方は、手厚いサポートが好評の「マイナビエージェント」や「Spring転職」を利用しましょう。
4. 複数登録するならおすすめの転職エージェント
本章では、『総合転職エージェント』と『業界特化型エージェント』について、これらの違いとおすすめをご紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
4-1. 転職エージェントの選び方
転職エージェントは、以下の2種類に分類することができます。
- 総合転職エージェント
…業界を横断して大量の案件を持つ - 業界特化型エージェント
…業界や対象とする層を絞って専門的に案件を持つ
それぞれについて、おすすめの方の特徴は以下の通りです。
おすすめの方の特徴 | |
総合転職エージェント |
|
業界特化型エージェント |
|
以下で詳しく説明していくので、ご自身に合った項目へお進みください。
- 総合転職エージェントが合っているという方:
「4-2. おすすめの大手総合転職エージェント」へ進む - 業界特化型エージェントが合っているという方:
「4-3. おすすめの業界特化型転職エージェント」へ進む
4-2. おすすめの大手総合転職エージェント
1つの業界や職種にこだわらず、様々な求人を扱っているのが総合転職エージェントです。
総合転職エージェントの場合、担当するキャリアアドバイザーの相性や質が重要なので、少なくとも2社以上は一気に登録して面談をしてみて、一番良いと思ったところを活用しましょう。
当記事では以下の3点を基準に、おすすめの大手総合転職エージェントを選定しました。
大手総合転職エージェントを選ぶポイント
- 求人の質・量
…優良案件が多く、求人数も十分にある - 提案力
…希望条件に合った求人を紹介してもらえる - サポート
…面接・書類対策など、選考対策を丁寧に行ってくれる
さらに『【2020年最新版】転職エージェントおすすめランキング』のデータをもとに導き出した、転職者の利用満足度が高い転職エージェントを、ランキング形式で紹介していきます。
転職エージェント名 | 求人数 | 提案力 | サポート力 | |
1位 | リクルートエージェント | ◎ 約9万8,300件 | ◎ 4.1 | ◎ 4.3 |
2位 | doda | ◎ 約5万6,600件 | ◯ 3.9 | ◯ 3.8 |
3位 | CAREERCARVER | ◯ 約1万5,500件 | ◯ 3.8 | ◎ 4.1 |
3位 | ワークポート | ◯ 約2万7,300件 | ◯ 3.8 | ◎ 4.1 |
5位 | マイナビエージェント | ◯ 約2万件 | ◯ 3.6 | ◯ 3.6 |
それぞれ見ていきましょう。
1位. リクルートエージェント|求人数&実績No.1
リクルートエージェントは、求人数No.1の総合転職エージェントであり、コロナ禍で求人数が減っている今、必ず登録すべき1社です。
ただ、1社だけだと十分な求人数には満たないので、No.2の『dodaエージェント』をはじめとした他の転職エージェントも同時登録しておくことをおすすめします。
また、コンサルタントに一部ネガティブな口コミもありましたので(※大手なので担当差が大きい)、不安な場合は、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
公式サイト:
https://r-agent.com/
※年収700万円以上での転職を目指すなら『キャリアカーバー(byリクルート)』がおすすめ
Point:転職エージェントは必ず3社登録しよう
コロナ禍で求人数が減っている今、たった1社の転職エージェントでは良い求人を集めることができません。
最初の登録は、少しだけ面倒かもしれませんが、可能な限りたくさん登録することが、転職成功への最初の一歩です。
例えば、総求人数No.2の『doda』、サポート満足度が高い『マイナビエージェント』など、最低でも3社登録することをおすすめします。
2位. doda|求人数No.2!コロナ禍では登録必須
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級の転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
dodaエージェント公式サイト:
http://doda.jp/
3位. CAREERCARVER|年収600万円~を目指すなら
『キャリアカーバー(by リクルート)』は国内最大手のリクルートが運営する、ハイクラス・エグゼクティブ向けの転職支援サービスです。
レベルの高いコンサルタント(ヘッドハンター)を自ら選んで相談をすることもできれば、レジュメを登録して好条件のスカウトも待つこともできます。
また、年収800万円以上の求人は約28,000件(2020年5月時点)と、高年収を狙う方であればすべての方におすすめできる転職サービスです。
気になる方は、ぜひ一度登録してみることをおすすめします。
公式サイト:
https://careercarver.jp/
4位. ワークポート|二卒・未経験に強い
『ワークポート』は、設立13年の総合転職エージェントです。
キャリアコンサルタント(コンシェルジュと呼んでいる)の対応は非常に丁寧と評判で、エージェントが初めての方にもおすすめです。
手厚いサポートを行うために拠点を『東京・大阪・福岡』に限定し、対面でのサポートを前提に、じっくりと時間をかけて親身に転職支援をしてくれるのが特徴です。
専任キャリアアドバイザーによる対面でのサポートを重視するエージェントなので、登録したら実際に面談に足を運びましょう。
ワークポート公式サイト:
https://workport.co.jp
※拠点|東京: 大崎駅 大阪: 淀屋橋駅(本町駅) 福岡: 博多駅
5位. マイナビエージェント|サポート充実!20代に強い
丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。
ただ、コロナによって若年層向けの求人数が大きく減ってしまったことから、口コミ評判もネガティブな内容が増えてきています(2020年12月現在)
そのため、いま利用するならば、求人数が豊富な大手(例えば、リクルートエージェントやdodaエージェントなど)を優先したほうが賢い選択かもしれません。
公式サイト:
https://mynavi-agent.jp/
4-3. おすすめの業界特化型転職エージェント
一定の業界や職種に精通したキャリアアドバイザーがいるのが、業界特化型エージェントです。
特化型転職エージェントは、あなたが転職したい業界や条件に合わせて1~2社選びましょう。
担当のキャリアコンサルタントが業界出身者であることが多く、知識面でも頼りになりますので、相談をするだけでも、有益な情報を得ることができるでしょう。
以下に、各業界別に特におすすめな1社を厳選してまとめました。
さらに詳細を知りたい方は表内「業界別解説サイト」をご参考ください。
最終的には担当してくれるキャリアコンサルタントとどれくらい相性が合うかがポイントですから、複数社登録して初回面談に行った後、どこをメインに活動するのか選ぶのが良いでしょう。
4-4. 自分と合う担当コンサルタントにしぼる
担当コンサルタントの絞り方は非常にシンプルで、下記3ステップです。
それぞれ簡単に説明します。
Step 1. 同時に3社以上に登録し、来社し面談を行う
登録後電話が来るケースが多いと思いますが、この時は電話専門担当員の可能性が高いため、ここでは判断せずに一度キャリアコンサルタントと面談を行ってから判断しましょう。
Step 2. キャリアコンサルタントの質を見極める
優良なキャリアコンサルタントの4つの条件と、最悪なキャリアコンサルタント5つの条件を参考にしながら見極めましょう。
優良なキャリアコンサルタントの4つの条件
- 求人を紹介するだけでなく、あなたのキャリア相談にのってくれる
- あなたが志望する業界に精通している
- 企業へあなたを売り込む営業スキルがある
- 所属するエージェントの質が高く、良質な求人案件を持っている
最悪なキャリアコンサルタントの5つの条件
- 初回面談で特にヒアリングもせず求人を紹介してくる
- 内定が出やすい求人ばかり紹介してくる
- ただひたすら大量の案件を紹介してくる
- 対応が遅く、連絡が不定期
以上の条件に当てはめ、ご自身に合った、優良なキャリアコンサルタントを検討しましょう。
Step 3. 最後に1~2社程度に絞り、転職活動を行う
最初の登録から2週間以内に、メインで活用するエージェントを決めて転職活動をすすめましょう。
以上を全て守れば、転職エージェントの選び方は万全です。
5. 転職エージェントを最大限活用するための8つのテクニック
上記のフローで選んで頂ければ基本的に失敗しませんが、業界の裏事情など、知っておけば転職エージェントを最大限活用できるテクニックを8つ紹介します。
- 5-1. エージェントに登録後は、2週間に1回くらい連絡を入れておく
- 5-2. とりあえず「良いところがあればすぐにでも」と言っておく
- 5-3. 担当コンサルタントは合わなければ変更する
- 5-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
- 5-5. 推薦文は必ず確認する
- 5-6. 同じ案件に複数のコンサルタントから応募しない
- 5-7. 内定が出たら、他のエージェントに話を聞きに行ってみる
- 5-8. 丁寧に、マナーを守って対応する
それぞれ見ていきましょう。
5-1. エージェントに登録後は、2週間に1回くらい連絡を入れておく
転職エージェントは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最後にコンタクトを取った日)なのです。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上の営業」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
※最近は「最終ログイン日」だけで見ている場合もあります。
5-2. とりあえず「良いところがあればすぐにでも」と言っておく
キャリアコンサルタントも売上目標があり日々追われています。コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれますが、この時に「良いところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。
5-3. 担当コンサルタントは合わなければ変更する
担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。担当変更はさほど大した問題ではないため、性格が合わなかったり、知識に不満があれば変えてもらいましょう。
担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。
現在転職の支援をして頂いている○○と申します。
現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、
転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。
もし可能であれば、現在志望しております○○業界に詳しいコンサルタントの方と
一度お話をしたく考えております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
5-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては申し出をしない限りは情報が残ります。コンサルタントでよく話題にあがるのが、3年前の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・という話です。
この場合、虚偽報告を行う危険な人材として紹介する案件を限るなどの判断がくだされます。
5-5. 推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きますが、あまり優秀ではないコンサルタントの場合は経歴をそのまま写すだけなどひどいケースがあります。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
今までみた中でもっともひどかった推薦文(参考)
「業務内容を把握している現場の方の目でご判断頂くことが一番です。スキル面については掘り下げてお聞き下さい。」
言ってることは間違いではないですが、応募者からすると転職エージェントを使う意味がないですよね。しっかりプッシュしてもらいましょう。
5-6. 同じ案件に複数のコンサルタントから応募しない
数社の転職サイトを使っている場合、同じ案件には複数のコンサルタントから応募しないようにしましょう。企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となり、企業に再度応募することはもちろん、その転職エージェントから案件を紹介してもらえなくなるでしょう。
5-7. 内定が出たら、他のエージェントに話を聞きに行ってみる
内定承諾をした後、その判断に迷いがないか・正しいのかを確認するために、正直に内定を持っていることを伝えた上で別の転職エージェントに相談をしてみましょう。
そうすることで、もっとあなたのキャリアにふさわしい案件が発見できたり、内定を持って余裕のある状態で冷静な判断ができます。
この行動によって結果的に内定を辞退したとしても、転職エージェントにはしっかりと謝罪をしなければなりませんが、法的なペナルティーはありません。
内定を辞退するのは大変心苦しいことですし、転職エージェントとしてされると非常に腹がたつのですが、ご自身のキャリアに対して妥協せずに意思決定をするために有効なテクニックです。
5-8. 丁寧に、マナーを守って対応する
時々、横柄な態度を取る方がいますが、そういった方は優良案件を紹介してもらえません。
大手の転職エージェントであれば、1人のアドバイザーは多ければ100人以上の応募者を一度に担当しますので、転職市場や時期も大事ですが、個人的な感情もふまえて力の入れ具合が変わります。
感謝を伝え、丁寧なマナーで対応しましょう。
6. 【図解】転職エージェント利用の流れ
ここまで、転職が有利に進む転職エージェントと、その利用の注意点をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
転職エージェントに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いのですが、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょう。
Step 1. まずは公式ページから登録する
それぞれの公式ページから登録を行います。
登録する際は、『転職サービス』なのか『派遣サービス』なのかを確認するようにしてください。
例えば、「パソナ」と検索するとパソナの派遣登録サイトが出てくるように、紛らわしいサービスが複数あるため、登録前にしっかりと確認しましょう。
正社員転職を目指していたのに、知らずのうちに派遣社員の面接を受けていた…ということがないように、十分に注意しましょう。
Step 2. 担当コンサルタントから連絡が来る
登録すると、担当から数日以内に電話かメールで連絡が入ります。
事前に準備などをする必要は全くありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれます。
- 転職希望時期は?
- 希望する職種や業界は?
- 希望年収は?
10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。
※最初からアポイント調整に入る場合もあります。
Step 3. キャリアカウンセリング
あなたが転職エージェントのオフィスに訪問することもあれば、担当コンサルタントが近くまで来てくれることもあります。(日程・場所の都合が合わなければ電話面談になります。)
初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 転職するべきかどうか
- 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
- どのように職務経歴書を書いたら通過しやすくなるか
- 転職についての要望の深堀
キャリアカウンセリングで気づくことも多く、なるべく多くのコンサルタントに意見をもらえば、考えがまとまっていき、後悔ない転職をすることができるでしょう。
担当コンサルタントとは長い付き合いとなるため、できれば拠点に足を運ぶようにしましょう。
Step 4. 求人紹介を受ける
あなたの希望に合いそうな求人を5件~20件ほど紹介してもらえます。
思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。
それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることを推奨します。
Step 5. 履歴書・職務経歴書の添削
応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。
場合によってはこのためだけに面談を設定してくれたり、何度も書き直しを行ったりしてくれます。
最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げていきましょう。
Step 6. 紹介された求人に応募する
選考書類が完成したら、担当コンサルタントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。
自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、担当コンサルタントが企業に伝えてくれます。
求人サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分でしなければならないため、それに比べると転職エージェント経由は圧倒的に有利です。
Step 7. 面接対策を受ける
応募している企業の面接担当者がどのような質問をして、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきなのかといったポイントのアドバイスを貰います。
あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえるケースも多いです。
Step 8. 企業との面接を行う
面接の日時設定は担当コンサルタントが全て行ってくれます。
対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。
面接に落ちてしまった場合には、多くの場合、担当コンサルタントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に生かすことができます。
Step 9. 内定と退職サポート
内定が出た後は、担当コンサルタントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。
また、退職手続きについて不安な場合も、上司にどのように報告するかなど転職エージェントであればノウハウを必ず持っていますので、頼ってしまいましょう!
まとめ
転職エージェントの複数利用について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
転職エージェントを活用するなら複数利用が基本ですから、使おうかな…と迷っているようなら、完全無料なのでまずは登録して相談してみましょう。
結論から言うと、転職エージェントは同時に複数利用するのが基本で、完全無料なので、迷ったらまず利用するのがおすすめです。
その際は総合転職エージェントの中から2社、その後に志望業界に特化した転職エージェントに登録し、面談を受けることから始めましょう。
以下に改めて、おすすめの転職エージェントをまとめましたので、うまく利用して、転職活動を成功させましょう。
- リクルートエージェント|求人数&実績No.1
https://r-agent.com/ - doda|求人数No.2!コロナ禍では登録必須
https://doda.jp/ - CAREERCARVER|年収600万円~を目指すなら
https://careercarver.jp - ワークポート|二卒・未経験に強い
https://workport.co.jp - マイナビエージェント|サポート充実!20代に強い
https://mynavi-agent.jp
あなたの転職活動が上手くいくよう、心から願っています。
その時に友人のすすめで2社追加登録したところ、一転してすぐに望みの条件に合う求人を紹介してもらい、納得して転職活動を終わらせることができました。
はやく併用すれば良かったです。