50代での転職を考えたとき、
「未経験での転職は難しいかな」
「未経験からでも挑戦しやすい職種はなんだろう」
と気になりますよね。
結論、50代で未経験職種へ転職することは可能ですが、リスクが大きいのが現実です。
ただ、未経験転職の注意点を理解し、ポイントを押さえることで、転職活動が上手くいく可能性が高まります。
この記事では、50代の転職サポートを行なってきた私が「未経験転職を成功させるためのポイント」と「おすすめの職種や転職エージェント」をご紹介します。
このページをお読みいただければ、満足のいく転職を実現することができるようになります。
目次
1. 50代で未経験職種への転職は可能だが、リスクが大きい
結論、50代で未経験職種へ転職することはできますが、以下のリスクが伴います。
それぞれ見ていきましょう。
1-1. 転職活動が長期化する可能性が高い
50代で未経験職種に就きたい場合、転職活動が長期化する可能性が高いといえます。
なぜなら、50代向けの求人は少ないからです。
事実、転職サイトdodaで「50代・未経験歓迎」と検索した際の求人数は500件と、「未経験歓迎」の求人検索結果のわずか1割程度です。
出典「doda」
またミドルの8割は「転職活動に半年程度かかる」と言っています。(ミドルに聞く「転職活動期間」実態調査)
このことから、長期化は避けられないと理解しておきましょう。
補足:50代の転職は経験が重視される傾向
50代の転職は経験が重視される傾向にあります。
というのも、企業が50代転職者を採用する主な理由として「豊富な経験」や「高いレベルの専門性」が挙げられるのです。
出典:マイナビ転職
ゆえに、50代の未経験転職は難しく、時間がかかってしまう傾向にあります。
1-2. 収入が減るリスクがある
未経験職種へ転職することで、収入が減る危険性もあります。
事実、50代転職者のうち、35%の方の年収が下がっているのです。(厚生労働省)
未経験職種への転職であれば、さらに収入減となる可能性は高まります。
それゆえ、家族や将来のことなど包括的な視点から、転職すべきかどうかを考えると良いでしょう。
2. リスクが多い未経験転職を成功させるための3ポイント
50代の方が未経験転職を成功させるためには、以下の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
では、1つずつ解説していきます。
2-1. 現職は、次が決まってから退職する
現職は、次に働く場所が決まってから退職すると良いでしょう。
というのも、働きながら転職活動をすることには、以下のメリットが存在するのです。
- 職歴に空白期間が生まれない
- 安定した収入を得られる
- 採用者に計画性がある印象を与えられる
事実、転職者の60%が「働きながら転職活動」を行なっています。
出典「JOBSHIL」
このように、現職を次が決まってから辞めることで、安定した収入を得ながら転職活動ができます。
2-2. 転職活動期間が長引くようなら、転職活動のやり方を見直してみる
転職活動が長引くようであれば、これまでの転職活動を分析し、見直すと良いでしょう。
事実、50代転職者の71%が転職を長引かせないためには「転職活動の分析」がもっとも大切だと回答しています。
具体的には、以下のポイントに沿って分析することがおすすめです。
- これまでの人生経験・就労経験をどのように活かせるかを考える
- 希望条件に優先順位をつける(仕事内容や就労・給与条件)
- 前向きな転職理由を探す(今後の目標・キャリアビジョンを明確化)
応募書類を見直す際は、 誤字脱字がないか、自己PR・志望動機に具体性があるかを確認しましょう。
このように、今までの転職活動を分析し、見直すことで未経験職種へ転職するリスクを減らすことができます。
2-3. 転職エージェントを活用する
未経験転職を成功させるためには、転職エージェントの利用も有効的です。
なぜなら、転職エージェントを利用することで、担当者が転職活動を一貫してサポートしてくれるからです。
「転職エージェントがサポートしてくれること」
- 転職にまつわる相談
- 履歴書・職務経歴書の作成(添削)
- 求人探し・求人の応募手続き
- 面接の日程調整
- 雇用契約書の確認
- 入社関連手続き
実際に「ミドルに聞く「転職活動期間」実態調査」では、47%が「転職エージェント使った」と回答しています。
転職エージェントは、転職活動を本格的に始める前の段階から利用することが可能となっています。
そのため、「まずは自分にどれほどの市場価値があるのか知りたい」という方は、登録するだけで、転職のプロからの客観的な意見をもらうことができるのです。
完全無料で使えるので、とりあえず登録し、相談してみるだけでも大きな価値があるでしょう。
次章では、50代の方におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
3. 50代の未経験転職を成功に導く!おすすめ転職エージェント
ここでは以下の3点を基準に、50代の転職におすすめの大手総合転職エージェントをご紹介します。
転職エージェントを選ぶ3つの基準
- 求人の量・質:求人の量・質は十分かどうか
- サポート力 : 必要な時に必要なサポートを受けられたか、親切だったか
- 提案力:50代未経験転職に適した求人を提案してくれるか
上記に加えて、当サイトが独自に行った『500人を対象にした転職エージェントの評判に関するアンケート』のデータを加味し、50代におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
未経験求人の数 | 提案力 | 提案力 | |
1位.リクルートエージェント | ◎ 約2万件 |
◎ 4.1 |
◎ 4.0 |
2位. dodaエージェント | ○ 約2,700件 |
◎ 4.0 |
◎ 4.1 |
3位. パソナキャリア | ○ 約5,500件 |
○ 3.8 |
○ 4.0 |
1位.リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
『リクルートエージェント』は国内最大手の総合転職エージェントです。
求人数が約20万件と、他のエージェントと比較しても圧倒的No.1なので、コロナ禍で未経験求人を探しにくい今、登録必須のサービスと言えるでしょう。
ただ、サポートに関しては、『doda』や『ハタラクティブ』の方が親身に寄り添ってくれるという口コミも見られるので、併せて登録することをおすすめします。
公式サイト:
https://r-agent.com
2位.dodaエージェント|求人数No.2・転職サポートが評判
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2023年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
3位. パソナキャリア|面談率100%で気軽に相談
『パソナキャリア』は、手厚いサポート・フォローに定評があり、慣れない転職に不安がある方に特におすすめです。
運営元のパソナ社は大手人材派遣会社として数多くの企業との取引実績を有しており、業種・規模を問わず多くの企業とのパートナーシップが実現する求人数の充実ぶりには目を見張るものがあります。
Career Theory編集部が転職エージェント利用経験者を対象に行ったアンケート調査では、求人の量や質だけでなく、その手厚いサポートを高く評価する声が多く寄せらました。
親身・丁寧な対応やアドバイスを受けられるのはもちろんのこと、たとえば若年層のキャリアプランや女性のライフプランに関連した悩みのように、転職の枠を超えて、求職者がそれぞれ抱えるキャリア全般の悩みにも深く寄り添ってもらえたと好評です。
『パソナキャリア』はどの求職者層にもおすすめできる大手総合系転職エージェントの1つですが、特に現年収500万円以上の人であれば豊富な選択肢と有用な提案を受けることができるでしょう。
さらに、東名阪(東京・名古屋・大阪)エリアでは特に求人数が充実しているため、同エリアでの転職を志望する人にはより一層おすすめの転職エージェントです。
『パソナキャリア』には高い年収を得ているハイクラス・ハイキャリア層の転職支援に特化した『パソナキャリア(ハイクラス)』があります。
取扱い求人約1.5万件(2022年8月時点)の約半数は年収800万円以上のハイクラス求人で、ハイクラス層の転職に特化した専任のコンサルタントがキャリアアップを力強くサポートしてくれます。
『パソナキャリア』が抱えるエージェントは腕利き揃いで、同じくハイキャリア向けのスカウト型転職サイト『リクルートダイレクトスカウト』のエージェント・ヘッドハンターランキングでは決定人数部門で1位(2020年)と、高い実績を有しています。
既に600万円程度の年収を得ている人がさらなるキャリアアップを目指すなら、あなたのニーズにより深く寄り添ってくれる『パソナキャリア(ハイクラス)』を利用しましょう。
補足: 転職エージェント以外の転職サービス
転職エージェントで求人を紹介してもらえなかったという方は、以下で紹介する転職サービスを利用しましょう。
順に見ていきましょう。
(1). 転職サイト
転職エージェントと転職サイトの大きな違いは、「担当者がつくかつかないか」という点です。
転職エージェントであれば、面談をした上で応募作業、面接日程調整、最終交渉などをすべてしてくれますが、転職サイトの場合は、Webサイト上にある求人情報を自分で調べて、全て自分で行う必要があります。
結論をいうと、転職サイトよりもエージェントの方が圧倒的に優れており、転職サイトはあくまでエージェントをつかってうまくいかない(サポートを断られた)時に使うことをおすすめします。
50代の未経験転職者におすすめのサイトは、掲載求人数の多い『doda』(求人数10万件以上)と『リクナビNEXT』(求人数4万5,000件以上)です。
(2). 派遣会社
転職エージェントや転職サイトで転職先が決まらなかった場合、派遣での働き方を検討してみましょう。
というのも、期間が決まっている派遣案件であれば、未経験でも採用されるケースもあるからです。
まずは雇用形態にこだわらず実務経験をつけてから転職すると、正社員でも採用されやすくなります。
おすすめの派遣会社については「【146社を比較】派遣会社おすすめランキング!1723人の口コミ&求人数を調査」をご確認ください。
(3). ハローワーク
転職サイトを使っても転職がうまくいかなかった方には、ハローワークという手段があります。
『ハローワーク』は、地方の求人には強いという噂もありますが、求人の質が良いかといわれると懸念があり、利用者からは下記のような声も出ています。
- いい条件の求人があまり見当たらない
- 入社してみたら待遇が全然違った
- 入社してみたらブラックな職場だった
そのため、ハローワークはあくまで補助的な使い方をするものと考えておきましょう。
4. 未経験でも挑戦しやすい50代へのおすすめ職種(男女別)
本章では、未経験でも挑戦できる職種を、男女別にご紹介します。
では、それぞれ解説していきます。
4-1. 50代男性転職者が多い職種
50代男性の転職者が多い職種は、以下の通りです。
それでは、見ていきましょう。
(1). 施設警備員
建物の警備員や交通誘導など警備関係の現場では、50代以上の男性が多く働いています。
警備の仕事の特徴として、勤務時間の調整が比較的容易であり、他の職種と比べて給与水準が高いことが挙げられます。
体力のある50代なら、未経験でも即戦力として働けるでしょう。
なお、施設常駐警備員としてオフィスビルなどに配属となれば、空調設備が整った場所で働くことができます。
(2). タクシー運転手
タクシー業界は高齢者が多いこともあり、採用される可能性が非常に高い業界です。
『普通自動二種免許』が必要になりますが、最近は免許取得を支援してくれる会社も多く、未経験の50代ドライバーも増えています。
また『普通自動二種免許』があれば、タクシーは単なるタクシーに留まらず介護タクシーなどの業務、さらに運転代行といった業務にも就くことができます。
(3). ビルメンテナンス
ビルメンテナンスの仕事に転職することも、1つの手段です。
なお、ビルメンテナンスの仕事は主に下記の通りとなっています。
- 電気、空調、設備の管理、メンテナンス
- 電気、水道、ガス等のメーターの記録、管理
- 不具合のある設備の保守、点検、業者手配
- 職場によっては警備や清掃の仕事も兼務
設備の管理や点検が主な仕事であり、大掛かりな修理や工事を要する場合は、専門の設備業者に修理依頼をします。
無理な残業もなく、余裕をもって働きたい方、自分の時間を有効に使いたい方におすすめです。
(4). 運輸・倉庫業
運輸・倉庫業界は人手不足で、未経験やミドル層の採用を積極的に行っています。
たとえば、未経験の方であれば商品の荷卸・検品、ピッキングなどの仕事を行うのが一般的です。
補足:『フォークリフト運転免許』資格の取得がおすすめ
- 資格を持っていれば、運転業務だけで済む会社も多く、体力的な負荷を下げることも可能です。
- 合格率が高い上に、時給1,200円以上の求人が多くあり、コストパフォーマンスが高い資格です。
物流やインフラに興味がある方は、運輸・倉庫業界を目指してみると良いでしょう。
(5). 営業
50代未経験の方には、営業への転職もおすすめします。
なぜなら、商材の知識は入社してから身につけるのが一般的であるからです。
事実、営業職の未経験歓迎求人は多く、全体の約4割を占めています。(リクルートエージェント)
※2021年8月時点『リクルートエージェント』
それゆえ、コミュニケーション能力や人脈を活かしたい方には、営業への転職もおすすめです。
4-2. 50代女性転職者が多い職種
(1). 介護士
介護業界は人手不足で、未経験でも積極採用を行っていることから、50代の転職者が多いです。
実際に、福祉人材センターへ新規求職登録をした方の年齢層としては、40代が27.4%と最も多く、次いで多いのが50代の23.8%となっています。(福祉のお仕事)
また以下のグラフの通り、女性介護士は50代が38.1%と、全体の約4割を占めています。
出典「厚生労働省」
すなわち、介護職は未経験の方でも挑戦しやすく、ミドル層の女性が多い職種です。
まずは『介護職員初任者研修』の資格を取得し、経験を積みながら『介護福祉士』や『ケアマネジャー』などの上位の資格を取得することで、キャリアアップの道も目指せます。
(2). 保育士
保育士のニーズは社会的に高まっており、保育士の資格があれば未経験でも歓迎されます。
事実、「ほいく畑」には、以下のような「未経験歓迎」の好条件求人が多く存在します。
出典「ほいく畑」
なお、保育士資格が無くても、保育士の仕事をサポートする「保育士補助」として保育所勤務をしながら、資格取得を目指すことも可能です。
(3). 営業・接客
営業や接客の仕事も50代女性に人気の転職先であるといえます。
なぜなら、今までの人生経験から得た「観察力」や「臨機応変に対応する力」を活かせる職種であるからです。
例えば、内勤営業(カウンターセールス)や店舗販売、コールセンタースタッフなどの仕事がおすすめです。
多くの人と接する仕事に興味がある方は、営業・接客への転職を検討してみると良いでしょう。
次章では、転職エージェントを利用する際のポイントをご紹介します。
5転職エージェントをより効果的に利用する7ポイント
この章では、転職エージェントをより効果的に利用するためのポイントを7つお伝えします。
- スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
- 転職時期は最短可能日程で答える
- 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
- 経歴やスキルに嘘をつかない
- 推薦文は必ず確認する
- 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
- 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
せっかく良い転職サービスを選んでも、上手に活用できなければもったいないので必ずチェックしましょう。
Point-1. スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
転職サイトは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最終接触日)なのです。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
Point-2. 転職時期は最短可能日程で答える
コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれるので、この時には「いいところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。
※もちろん現職での退職手続きや引継ぎがあるはずなので、その点は伝えておきましょう。
Point-3. 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。
担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。現在転職の支援をして頂いている○○と申します。現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、
転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。
もし可能であれば、他のコンサルタントの方と一度お話をしたく考えております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
Point-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限りは情報が残ります。
コンサルタントでよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・」という話です。
この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として、紹介する案件を絞るなどの判断がくだされます。
Point-5. 推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きます。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
Point-6. 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
数社の転職サービスを使っている場合、同じ案件には複数の転職サービス経由で応募しないようにしましょう。
企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあります。
Point-7. 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
転職エージェントも売上がかかっていますから、なんとかしてあなたに転職を決めてもらいたいと考えています。
優良なコンサルタントであれば都合の悪いことを隠したりすることは少ないでしょうが、自衛のために口コミサイトの『OpenWork』を利用して裏をとるようにしましょう。
以下のような口コミが大量に集まっているので、その情報をもとに、社風や雰囲気をあらかじめ予想することができます。
上場企業であればほぼ全ての企業についての口コミが集まっていますので、ぜひ利用してください。
6【図解】転職エージェント利用の流れ
ここまで、転職が有利に進む転職サービスと、その活用ポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
転職エージェントに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いのですが、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょう。
Step 1. まずは公式ページから登録する
それぞれの公式ページから登録を行います。
登録する際は、『転職サービス』なのか『派遣サービス』なのかを確認するようにしてください。
例えば、「パソナ」と検索するとパソナの派遣登録サイトが出てくるように、紛らわしいサービスが複数あるため、登録前にしっかりと確認しましょう。
正社員転職を目指していたのに、知らずのうちに派遣社員の面接を受けていた…ということがないように、十分に注意しましょう。
Step 2. 担当コンサルタントから連絡が来る
登録すると、担当から数日以内に電話かメールで連絡が入ります。
事前に準備などをする必要は全くありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれます。
- 転職希望時期は?
- 希望する職種や業界は?
- 希望年収は?
10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。
※最初からアポイント調整に入る場合もあります。
Step 3. キャリアカウンセリング
あなたが転職エージェントのオフィスに訪問することもあれば、担当コンサルタントが近くまで来てくれることもあります。(近年はコロナの影響により、オンライン面談も積極的に取り入れられています。)
初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 転職するべきかどうか
- 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
- どのように職務経歴書を書いたら通過しやすくなるか
- 転職についての要望の深堀
キャリアカウンセリングで気づくことも多く、なるべく多くのコンサルタントに意見をもらえば、考えがまとまっていき、後悔ない転職をすることができるでしょう。
担当コンサルタントとは長い付き合いとなるため、できれば拠点に足を運ぶようにしましょう。
Step 4. 求人紹介を受ける
あなたの希望に合いそうな求人を5件~20件ほど紹介してもらえます。
思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。
それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることを推奨します。
Step 5. 履歴書・職務経歴書の添削
応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。
場合によってはこのためだけに面談を設定してくれたり、何度も書き直しを行ったりしてくれます。
最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げていきましょう。
Step 6. 紹介された求人に応募する
選考書類が完成したら、担当コンサルタントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。
自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、担当コンサルタントが企業に伝えてくれます。
求人サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分でしなければならないため、それに比べると転職エージェント経由は圧倒的に有利です。
Step 7. 面接対策を受ける
応募している企業の面接担当者がどのような質問をして、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきなのかといったポイントのアドバイスを貰います。
あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえるケースも多いです。
Step 8. 企業との面接を行う
面接の日時設定は担当コンサルタントが全て行ってくれます。
対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。
面接に落ちてしまった場合には、多くの場合、担当コンサルタントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に生かすことができます。
Step 9. 内定と退職サポート
内定が出た後は、担当コンサルタントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。
また、退職手続きについて不安な場合も、上司にどのように報告するかなど転職エージェントであればノウハウを必ず持っていますので、頼ってしまいましょう!
Step 10.退会手続きをする
転職先の内定がもらえたら、転職サイトを退会するのが無難です。
万が一転職後も転職サイトに入会し続けていたら、転職先の人事担当者に見つかってしまうかもしれません。
転職サイトを利用している会社は、転職サイトに登録している人材を「スカウト」機能でチェックしています。
転職先の人事担当者が「スカウト」機能であなたの情報を見つけた場合、「入ったばかりなのに、もう転職しようとしている」と、無用な疑いをかけられるかもしれません。
7.【FAQ】50代未経験転職に関してよくある質問
50代未経験転職に関して、よくある質問を以下にまとめました。
それでは、見ていきましょう。
Q1. 50代前後で転職する人は少ないですか?
50代前後で転職する人は、他年代と同じくらい多いです。
事実、50代前後(45歳〜64歳)での転職者は108万人おり、これは全転職者数の30%を占めています。
出典:厚生労働省
よって、50代での転職は決して珍しくないと言えるでしょう。
Q2. 正社員にはなれるのですか?
職種や企業を選ばなければ、正社員になることもできます。
正社員の求人は倍率が高いですが、大々的に募集をしていない中小企業やベンチャー企業などであれば、競争率は低くなります。
ただ、それでも求人が見つからない時は、正社員だけではなく、派遣社員への転職も視野に入れてみることをおすすめします。
特に、「リストラされて貯金が底をつきかけている」「何年経っても再就職できなくて精神的に辛い」という場合は、採用人数の少ない正社員以外の求人にも目を向けた方がいいでしょう。
Q3. 資格は取った方がいいですか?
資格は持っているに越したことはありませんが、資格だけでは採用されないケースがほとんどです。
特に50代は即戦力であることが求められるので、資格以上に実務経験の方が重視されます。
そのため、新しく資格をとるというよりは、まずは転職エージェントなどに登録し、今ある資格でどれだけ戦えるか、またどんな資格があればあなたの市場価値を高められるのかを相談・確認することをおすすめします。
50代転職と資格については『50代転職、資格は取るべき?後悔しない人生のために知るべき全知識』で詳しく説明しているので、こちらをお読みください。
8. さいごに
50代の未経験転職におすすめの職種について説明してきましたが、いかがでしたか。
他の年代とは違った転職サイトの選び方と利用方法を知ることで、満足のいく転職を実現することができます。
50代の未経験転職を考える方は以下のような転職サービスを利用していきましょう。
おすすめ大手総合転職エージェント
あなたの就職・転職活動が上手くいくよう、心から願っています。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。