パート薬剤師の時給は高い?メリット・デメリットや求人の探し方までプロが徹底解説

パート薬剤師として働く際に

  • 「時給はどのくらいだろう?」
  • 「良い求人はないかな?」

と考えていませんか。

結論、パート薬剤師の時給相場は2,000~3,000円であり、全国の平均時給は2,200円です。

ただ、経験の有無や働き方によってはそれ以上の時給を得られるため、その特徴を理解し、欲しい収入に応じた対策をすると良いでしょう。

そこでこの記事では、転職のプロとして薬剤師の転職をサポートしてきた私が、パート薬剤師の時給相場やメリット・デメリットについて解説していきます。

  1. パート薬剤師の平均時給は2,200円!
  2. パート薬剤師が高い時給で働くコツ&ポイント
  3. 薬剤師がパートで働くメリット・デメリット
  4. パート薬剤師に向いている人・向いていない人の特徴
  5. パート薬剤師の求人探しのポイント3選
  6. 薬剤師はパートであっても転職サイトを利用するのがおすすめ
  7. 薬剤師に特化した転職サイトを利用するメリット

この記事を読めば、パート薬剤師の時給の全てがわかります。

1.パート薬剤師の平均時給は2,200円!

マイナビ薬剤師によると、全国のパート薬剤師の平均時給は2,200円です。

薬剤師は資格が必要な専門職であるため、パートの平均時給1,000円と比べて2倍以上になっています。

本章では、パート薬剤師の時給の詳細について解説します。

  1. パート薬剤師の地域・職種別平均時給
  2. パート薬剤師の年収と手取りをシミュレーション
  3. 収入別パート薬剤師の働き方モデル

それでは、見ていきましょう。

1-1.パート薬剤師の地域・職種別平均時給

パート薬剤師の時給は地域と職種によって幅が広いという特徴があります

ご自身の住まいや希望の職種と合わせてチェックしてみてください。

1.地域別の比較

薬剤師は全国どこでも働く場所がありますが、働く地域によって時給に開きがあります。

これは、薬剤師は都市部から離れるほど人手不足であるため、都市部より地方のほうが時給が高く設定されているのです。

つまり一般的なパートの場合、同じ仕事なら都市部の時給が高い傾向にありますが、薬剤師の場合は逆であると言えます。

薬剤師の都道府県別パート時給ランキングは下記の通りです。

1位 島根県 2,800円
2位 高知県 2,700円
3位 青森県 2,575円
4位 岩手県 2,550円
5位 鳥取県 2,520円
6位 長崎県 2,500円
7位 宮崎県 2,500円
8位 福井県 2,500円
9位 山口県 2,480円
10位 大分県 2,480円

地方の中でも交通の便が悪い場所ほど特に人手不足であるため、時給が高くなりやすいです。

尚、東京、愛知、大阪、福岡などの都市部は地方よりも時給が低めの傾向にあります。

24位 東京 2,214円
30位 愛知 2,188円
31位 大阪 2,186円
43位 福岡 2,029円

出典:賃金構造基本統計調査

特に福岡県は薬学部の大学が多く、薬剤師人口が多いため、他の地域よりも時給が低くなっています。

2.職種別の比較

薬剤師が働く職場ごとの時給相場は下記の通りです。

調剤薬局 2,000~2,500円
病院 1,800~2,200円
ドラッグストア 2,000~3,000円

出典:マイナビ薬剤師

調剤薬局やドラッグストアに比べて、病院でのパートは時給が低めに設定されています。

これは病院内で人件費を下げる際、病院薬剤師の給料が医師・看護師よりも優先して下げられるためです。

尚、多くの求人は時給2,000円程度で募集しているため、求人を探す際は時給2,000円を一つの基準とすると良いでしょう。

次に、希望年収別の薬剤師の働き方モデルについて解説します。

1-2.パート薬剤師の年収と手取りをシミュレーション

一般的なパート薬剤師の時給は、全国平均で1,800円~2,200円程度です。

ここでは時給2,000円として年収を計算しました。

・フルタイム勤務の場合
(1日8時間・週5日/1ヶ月20日勤務)

2,000(円)×8(時間)×5(日)×4(週)×12(ヶ月)=384万円(年収)

・時短勤務の場合
(1日6時間・週3日/1ヶ月12日勤務)

2,000(円)×6(時間)×3(日)×4(週)×12(ヶ月)=172万円(年収)

・超時短勤務の場合
(1日5時間・週2日/1ヶ月8日勤務)

2,000(円)×5(時間)×2(日)×4(週)×12(ヶ月)=96万円(年収)

手取り額の計算方法ですが、一般的に手取りは、総支給金額の75~85%になるといわれています。

つまり、上記の場合、手取り額は以下の通りです。

年収384万円の場合/手取り288万~326.4万円
年収172万円の場合/手取り129万~146.2万円
年収96万円の場合/手取り72万~81.6万円

パート求人を探す際は、手取り額も意識しておくと良いでしょう。

(参考)正社員との比較

パートとして働く場合、正社員で働くよりも年収が低くなりやすい傾向があります。

しかし、パート勤務であっても、時給が高ければ正社員の平均年収を超える収入を得ることは可能です。

正社員と同程度もしくはそれ以上の年収をパート勤務で得るには、

  • 時給3,000円以上
  • フルタイム勤務(1日8時間、週5日勤務は必須)

上記の条件で働く必要があります。

1-3.収入別パート薬剤師の働き方モデル

パート薬剤師として働く際に注意が必要となるポイントとして「年収の壁」があります。

年収の壁とは、税制上や社会保険上の扶養控除を受けられる年収の上限のことで主に「130万円の壁」「150万円の壁」「201万円の壁」が存在します。

それぞれの「年収の壁」を超えるとどうなるかを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

130万円の壁|社会保険加入の壁

「130万円の壁」を超えると、配偶者の社会保険上の扶養から外れ、自分で社会保険などに加入する必要があります。

この金額は月々およそ3万円なので、年間で約40万円の差が生じることになります。

パート薬剤師の平均時給で計算すると、130万円の壁を超えないように働くためには、週11時間までの勤務に抑えなければいけません。

そのような時短勤務が可能かどうか、希望の就業先に相談することが必要です。

150万円の壁|配偶者特別控除の壁

年収が150万円を超えると、税制上の扶養から外れ、配偶者特別控除を満額で受けられません。

これにより大きく収入が減衰することはありませんが、150万円をボーダーに「扶養手当」を設定する企業も多いため、150万円を超えると、平均して年間約20万円の扶養手当がもらえなくなることがあります。

夫・妻の就業先の扶養手当の条件を確認し、150万円以下に抑えたほうがいいのか、それを超えて稼いだ方がいいのかを検討しましょう。

ちなみに、パート薬剤師が年収150万円に抑えるためには週13時間までに抑える必要があります

201万円の壁|扶養の壁

201万円を超えると、全ての扶養から無条件で外れ、自ら所得税などを納める必要があります。

税制や社会保険上の大きな収入の変化は、150万円の壁と同じくありませんが、年収200万円以下を扶養手当の対象としている企業も存在するからです。

こちらも150万円の壁と同様に扶養手当の対象を確認し、いくら稼ぐのが効率的であるのかシミュレーションする必要があるでしょう。

パート薬剤師が201万円の壁を超えずに働くためには、週17時間までの勤務に抑える必要があります。

まとめ

これらの3つの壁を超えないような働き方のモデルは以下の表の通りです。

希望年収 働く時間(シフト例)
130万円未満 週11時間(週2日/1日5.5時間)
150万円未満 週13時間(週2日/1日6.5時間)
201万円未満 週16.5時間(週3日/1日5.5時間)

※平均時給2,200円で計算

また、夫・妻の収入が1,120万円以下であるかどうかなどの条件も存在するため、ご自身の世帯収入や働き方と合わせて総合的な検討が必要です

ここまでは、パート薬剤師の時給の詳細と働き方について説明しました。

次章ではパートでも稼ぎたいという方に向けて、高い時給で働くコツとポイントを解説します。

2.パート薬剤師が高い時給で働くコツ&ポイント

パート薬剤師が高い時給で働くために知っておくべきポイントは下記2点です。

  1. 時給相場が高い曜日時間帯を狙う
  2. 職場に交渉し時給を上げてもらう

興味がある方は、ぜひ実践してみてください。

2-1.時給相場が高い曜日時間帯を狙う

高い時給で働きたいと思ったら、時給相場が高い曜日と時間帯を狙ってシフトに入るようにしましょう。

土日祝日や17時以降の時間帯の時給を、100円~200円ほど高めに設定している職場は多くあります。

これは、パートとして働く薬剤師のほとんどが女性であり、育児による短時間勤務を希望していたり、家庭があったりする人が多いために、土日祝日や平日の夕方以降は人手不足になりやすいからです。

高い時給で働きたいと思ったら、まず薬剤師が不足しやすい曜日と時間帯に仕事をすると良いでしょう。

2-2.職場に交渉し時給を上げてもらう

次は、職場に交渉して時給アップを狙う方法です。

時給が高い曜日や時間帯に仕事をしたくても「家庭を優先したいため厳しい…」という方は多いでしょう。

その場合は、下記を参考に時給交渉をすることがおすすめです。

  1. 近隣店舗の時給と比較し交渉する
  2. 人手不足の曜日時間帯に出勤することで交渉する
  3. 診療科目経験数の多さで交渉する

高い時給で働きたい方はぜひ実践してみてください。

1.近隣店舗の時給と比較し交渉する

1つ目は、近隣店舗の時給と比較をし、それを元にご自身の時給を交渉する方法です。

既にパートで仕事をしているという方は、近隣の職場の時給を調べてみて、もし他より低めに設定されていた場合、その理由を採用担当者に確認してみることをおすすめします。

「この地域だと時給2,300円の職場が多い印象ですが、2,000円で募集されているのには理由があるのでしょうか?」など、柔らかく尋ねてみましょう。

万が一何かを理由に時給は上げられないという回答だったとしても、今の時給設定である理由が分かれば、次のアクションが取りやすくなります。

2.人手不足の曜日時間帯に出勤することで交渉する

2つ目は、人手不足の曜日や時間帯に出勤することを約束し、時給交渉をする方法です。

薬剤師が働く職場は全体として人手不足の傾向があり、薬剤師が不足しがちな土日祝日や17時以降に全然人が足りずに困っているという職場は多くあります。

このとき、一人薬剤師でも働けるという方は、併せて伝えると良いでしょう。

一人薬剤師は、処方箋の受付から患者の対応まで、全対応ができるだけの経験値が要求されるため、一人薬剤師で勤務ができることは大きな強みとなります。

3.診療科目経験数の多さで交渉する

最後は、診療科目の経験数の多さから、時給交渉をすることです。

過去にどのような診療科で働き、経験を積んできたのかは、薬剤師としての習得スキルに大きな影響を及ぼします。

内科の処方箋だけ扱っていた薬剤師よりも、総合病院や眼科、耳鼻科、産婦人科など多くの診療科の経験を持つ薬剤師の方が対応力や知識が幅広いでしょう。

このように、診療科目の経験数の多さは他の薬剤師との差別化となるため、時給交渉に有利に働きやすくなります。

(補足)時給の上げすぎにはデメリットもある

時給交渉をする際は、時給の上げすぎがデメリットとなる場合があるため、注意が必要です。

これは、時給を上げることで会社が支払う人件費が増えるため、その分として業務量を増やされる場合があるのです。

パートの場合、残業がある職場も多く「時給は上がったものの、17時で帰れなくなり、家庭との両立ができなくなった…」ということもあるでしょう。

このため、時給アップが決定した際に、担当業務に変更があるのかどうかを確認することがおすすめです。

次章では、パート薬剤師が高時給であることを踏まえ、薬剤師がパートとして働くメリット・デメリットを解説します。

3.薬剤師がパートで働くメリット・デメリット

この章では、薬剤師がパートとして働くメリット・デメリットについて解説します。

メリット デメリット
  1. ライフスタイルに合わせて勤務の仕方を選べる
  2. 転勤がなく同じ職場で働き続けられる
  3. キャリアアップが目指せる
  1. 他の就業形態に比べて収入が低い
  2. 希望通りのシフトにならない可能性がある
  3. 福利厚生の対象とならない場合がある

パートで働きたい方はチェックしてみてください。

3-1.薬剤師がパートで働くメリット

薬剤師がパートで働くメリットは以下の3点です。

  1. ライフスタイルに合わせて勤務の仕方を選べる
  2. 転勤がなく同じ職場で働き続けられる
  3. キャリアアップが目指せる

それぞれ解説していきます。

1.ライフスタイルに合わせて勤務の仕方を選べる

パート薬剤師は、フルタイム勤務の正社員や派遣薬剤師と比べて、勤務の仕方を選びやすいです。

そのため、幼稚園・保育園の送り迎えや資格の勉強、趣味の時間など、自分の希望に合わせてシフトを提出し、働くことができます。

このように、パート薬剤師の自由度の高さは大きなメリットだと言えるでしょう。

2.転勤がなく同じ職場で働き続けられる

パート薬剤師には原則として転勤がないため、同じ職場で働き続けられることはメリットの一つです。

正社員勤務であれば、店舗間での異動や全国転勤が避けられず、派遣社員であれば、一つの職場で働けるのは最長3年という決まりがあります。

それに対し、パート薬剤師は基本的に転勤や契約期間の上限がないため、会社都合によるライフスタイルの急変が起こりにくいでしょう。

またパート薬剤師は正社員・派遣社員と比べて転職・退職が容易である上に、業界全体が売り手市場であるため、職場を変えたいと思ったときはすぐに行動しやすい点もメリットであると言えます。

3.キャリアアップが目指せる

パート薬剤師は正社員と同様にキャリアアップを目指すことができます。

パート薬剤師は自由度が高い就業形態ですが、フルタイムやそれに近い時間勤務することによって、正社員登用や管理薬剤師を目指すことも可能となるのです。

派遣薬剤師では、契約期間が切れたらその時点で店舗への就業も打ち切られる場合が多いため、同じ店舗での複数年勤務が前提の管理薬剤師になることはできません。

正社員より働き方の自由度が高い上に、キャリア形成を行うこともできるという点は、パート薬剤師の何よりの強みといえます。

ここまではパート薬剤師のメリットについて話してきましたが、当然デメリットも存在します。

3-2.パート薬剤師として働く際のデメリット

パート薬剤師として働く際のデメリットは以下3つです。

  1. 他の雇用形態と比べて収入が低い
  2. 希望通りのシフトにならない可能性がある
  3. 福利厚生の対象とならない場合がある

それぞれ解説していきます。

1.他の雇用形態と比べて収入が低い

パート薬剤師の平均時給は、派遣薬剤師と比べて500円ほど低く設定されています。

これは派遣薬剤師が繁忙期の人手不足解消や、求められる業務範囲が広いなど、採用に相応の理由があるためです。

また、人手不足の状態が続くと、直接雇用の正社員やパート薬剤師に負荷がかかるため、高時給で派遣社員を採用することでその穴埋めをしているのです。

また、正社員に支給される年2回のボーナスは、パート勤務の場合はもらえないことも多いです。

このため、パートとしてフルタイムで働いても年収は470万円ほどとなり、薬剤師全体平均年収の560万円よりも約90万円下回ってしまうという現状があります。

2.希望通りのシフトにならない可能性がある

パート薬剤師として勤務をしても、必ずしも希望通りのシフトになるとは限りません。

職場によって多少の違いはあるものの、ほとんどの職場ではパート薬剤師に対して定期的にシフト希望を聞き、それを元にシフトを組んでいます。

しかし、薬剤師が不足している際に希望よりも多めのシフトとなったり、逆に薬剤師の人数が多いことでシフトが減らされる場合があるのです。

特に、正社員や派遣社員薬剤師が、週5日フルタイムでの固定シフトとなっていることで、パート薬剤師が希望よりも少ない勤務日数となってしまうことがある点は認識しておく必要があるでしょう。

3.福利厚生の対象とならない場合がある

パート薬剤師は直接雇用ですが、職場によっては福利厚生の対象とならない場合があります。

これは、企業によっては福利厚生の対象を正社員のみに限定している職場もあるからです。

このため、正社員と同じフルタイムでパート勤務をしていても、正社員の方が福利厚生面で有利になる場合があるのです。

ここまでご説明したメリット・デメリットから、次章ではパート薬剤師が向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。

4.パート薬剤師に向いている人・向いていない人の特徴

この章では、パート薬剤師に向いている人・向いていない人の特徴について紹介していきます。

向いている人 向いていない人

順番にご説明します。

4-1.パート薬剤師が向いている人

パート薬剤師に向いている人の特徴は以下2点です。

それぞれ解説していきます。

ワークライフバランスを重視する人

ワークライフバランスを重視する人にとって、パート薬剤師は向いている働き方であると言えます。

パート薬剤師は働き方の自由度が高いため、様々な働き方ができることは先述した通りです。

自分の希望の時間帯のみ働き、その他の時間を家庭や趣味のために使いたい方は、パート薬剤師として働くことをおすすめします。

ただし、パート薬剤師でも残業がある職場もあるため、ゆずれない事情がある方は、事前に確認しておくとよいでしょう。

子育て中or復職希望の人

子育て中や復職を考えている人にとって、パート薬剤師としての働き方はおすすめです。

パート薬剤師はフルタイムでの勤務を強制されないため、子供の送り迎えやご自身の体力を考慮して働くことができます。

休職した後の復職を考えている方や育児に手がかかる時期は、少な目の勤務で仕事をし、余裕が出てきたら勤務時間を増やすというような働き方をすることも可能です。

このように、ご自身の状況に合わせて仕事をしたい薬剤師にとって、パートとして働くことは非常に向いていると言えるでしょう。

4-2.パート薬剤師が向いていない人

一方で、パートでの勤務が向いていない人の特徴は以下の2つです。

では、それぞれ紹介します。

とにかく残業をしたくない人

とにかく残業をしたくないという方には、パート薬剤師ではなく派遣社員としての勤務をおすすめします。

パート薬剤師は直接雇用となるため、残業が発生することがあるからです。

アプロ派遣会社の調査によると、派遣薬剤師の約70%が「ほとんど残業はなかった」と回答しています。

これは、派遣薬剤師に残業をさせることで非常に高いコストがかかることを懸念し、企業側が残業させないようにしているためです。

このため、残業をしないことを最優先に考えている方は、派遣社員での勤務を検討すると良いでしょう。

高収入を目指している人

高収入を目指したい方は、パート薬剤師として勤務することは向いてないでしょう。

3-2章で述べた通り、パートで働いて高収入を狙うことは現実的ではありません。

フルタイムパートで働くのであれば、より時給の高い派遣薬剤師か、賞与がもらえる正社員薬剤師を目指したほうが賢明です。

このように、希望する条件によってパート薬剤師が向いているかどうかは変わってきます。

ご自身がパート薬剤師として勤務することが向いていると感じた方へ、次章では求人探しのポイントをお伝えします。

5.パート薬剤師の求人探しのポイント3選

パート薬剤師として働きたい方は、下記3つのポイントを押さえて求人を探すことがおすすめです。

  1. 薬剤師1人当たりの処方箋枚数は適切か
  2. パートの薬剤師が働いているか
  3. 福利厚生の充実度と取得実績はどうか

納得のいく職場探しにぜひお役立てください。

5-1.薬剤師1人当たりの処方箋枚数は適切か

求人を探す上で、薬剤師1人当たりの処方箋枚数が適切かどうかはチェックすべきポイントです。

「薬局及び一般販売業の薬剤師の員数を定める省令」には薬剤師が1日に扱う処方箋の枚数は40枚までというルールが明記されているため、大前提としてこれを超過していないことが重要と言えます。

また、処方箋の枚数に対して薬剤師の人数が少ない場合、人手不足からシフトに融通がききづらい可能性があるでしょう。

処方箋の枚数のみで職場の実態を測ることはできませんが、処方箋の枚数は各職場の忙しさの一つの目安となります。

人手不足による残業が発生する職場もあるため、事前に確認しておくことがおすすめです。

5-2.パートの薬剤師が働いているか

処方箋の枚数に加え、パート薬剤師が勤務しているかも、押さえておくと良いでしょう。

同じ職場にパート勤務の薬剤師がいることで、自分の境遇や不安、悩みへの理解が得やすくなります。

家庭と両立して仕事をしているママ薬剤師であれば、シフトを調整したいときに協力を得られたり、お互いを助け合いながら仕事ができる可能性があるのです。

職場内にどのような人が働いているのかを事前に知っておくことで、安心して仕事がしやすくなるでしょう。

5-3.福利厚生の充実度と取得実績はどうか

福利厚生の充実度と、具体的な取得実績を事前に確認しておくことは大切です。

3-2章で述べた通り、有給休暇や産休育休などの福利厚生制度があっても、パート薬剤師は対象外であったり、対象でも取得実績がなかったりするのでは意味がありません。

また、制度があっても運用されていないということは、制度を利用できない雰囲気が職場にあると考えられます。

このため、有給休暇の取得率などを含む福利厚生の取得実績を事前に確認することで、実際に職場で働く際の具体的なイメージがしやすくなるでしょう。

しかし求人情報にこれらの詳細は書かれていない上、面接時に質問するのは気が引けるかもしれません。

そこで、次章でご紹介する転職サイトに登録し、エージェントの力を借りながら転職活動を進めることがおすすめです。

6.薬剤師はパートであっても転職サイトを利用するのがおすすめ

結論として、パート薬剤師が求人を探す際は、転職サイトを利用することがおすすめです

なぜなら、薬剤師に特化した転職サイトを利用することで、自分では聞くことができない職場の雰囲気や、制度の利用状況などを担当のエージェントを通じて知ることができるからです。

また、転職サイトを利用することで、エージェントから自分の希望に沿った求人を提案してもらうことができます

そこで、実際に転職サイトを利用して年収アップを実現した方200人にアンケートを取得し、数ある薬剤師転職サイトの中から、以下3点を基準に本当に満足度の高い転職サイトをピックアップしました。

転職サイトを評価する3つの基準

  1. 求人の質・量:保有している求人の量や質は十分かどうか
  2. 提案力:求職者にぴったりの提案をしてくれるかどうか
  3. サポート力:エージェントからの手厚いサポートを受けられるかどうか

その結果、特に利用者満足度の高い転職サイト5選は、以下の通りとなりました。

  求人数・質 提案力 サポート力
薬キャリエージェント
4.1

4.3

4.1
マイナビ薬剤師
4.2

4.2

3.7
ファルマスタッフ
3.9

3.8

4.1
ファーマキャリア
4.2

3.4

4.1

リクナビ薬剤師


4.2

3.9

3.4

転職サイトは、担当するエージェントとの相性や質が重要ですので、数社登録して面談をしてみて、一番良いと思ったところを活用すると良いでしょう

面談を受けて、最終的に転職をしないことに決めても全く問題ないので、まずは気軽な気持ちで一歩を踏み出してみて下さい

登録は3分程度で、費用等は一切かかりません。

薬キャリエージェント|薬剤師の総合満足度No1の転職サイト

薬キャリ

『薬キャリエージェント』は、総合満足度No1の薬剤師転職サイトです。
(※薬剤師ポータルサイトにて19社中、年間登録者数No.1(2015年3月エムスリーキャリア調べ)

運営会社のエムスリーキャリアは、15年以上前から医療業界に特化したビジネスを行っていることもあり、サポート力や薬剤師転職ノウハウには信頼があります。

また、病院や医療施設などに強いコネクションを築いており、人気の高い転職先である調剤薬局や病院の求人数は業界1位、(※エムスリーキャリア調べ)調剤薬局では業界3位と、他サービスを圧倒する求人数・質を誇ります。

業種・年齢・地域問わず、転職を考えるすべての薬剤師におすすめです。

公式サイト:
https://agent.m3career.com/

マイナビ薬剤師|親身なサポート体制と求人の多さが高評価

マイナビ薬剤師

※マイナビのプロモーションを含みます。

『マイナビ薬剤師』は、転職業界大手のマイナビグループが運営する薬剤師専門の転職サイトです。

マイナビグループの知名度と営業力を活かして全国の求人情報を網羅しており、54,673件の求人を掲載しています

また、転職サポート力に定評があり、応募者との「面談」に力を入れているという点も特徴的です。

親身にアドバイスをしてくれるため、はじめての方でも安心して転職活動を進められるでしょう。

全国の主要都市に支店を持っており、地方在住の薬剤師の方にもおすすめです。

公式サイト:
https://pharma.mynavi.jp/

※マイナビのプロモーションを含みます。

ファルマスタッフ|調剤薬局と派遣求人の数は業界トップクラス

ファルマスタッフ』は、大手調剤薬局チェーンの日本調剤グループが運営する薬剤師転職支援サービスです。

特に調剤薬局の求人は、数・量ともに業界トップクラスです。薬局への転職を検討している方は、登録必須の転職サイトと言えるでしょう。正社員求人だけでなく、派遣求人も多く扱っています。

20年以上にわたる転職支援実績があり、蓄積されたノウハウを得られる点も大きな魅力です。

薬剤師転職では、どういった点をアピールすればよいのか、調剤薬局への転職を成功させるにはどのように準備しておけば良いのか、など具体的な方法を知ることができるでしょう。

公式サイト:
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『ファーマキャリア』は、オーダーメイド求人が魅力の転職サイトです。あなたの希望に合わせた好条件求人を、キャリアコンサルタントが厳選して提案してくれます。

求人の数よりも質を重視したい方におすすめです。

また、優秀なキャリアコンサルタントが担当してくれる点も特徴的です。

一人ひとりがより満足のいく転職を実現するために、非常に親身なサポートを実施しています。

公式サイト:
https://pharmacareer.jp

リクナビ薬剤師|優秀なアドバイザーが転職活動を全面サポート

リクナビ薬剤師

『リクナビ薬剤師』は、人材紹介最大手のリクルートが運営する薬剤師を専門に扱ったサイトです。

サービスの規模も大きく、数多くの転職実績があります。

ドラッグストアの求人や、高収入の求人が多い点も特徴です。

また「日本一の人材紹介会社」としてのノウハウが豊富であり、特に優秀なコンサルタントがいるという点も大きな強みです。

7.薬剤師に特化した転職サイトを利用するメリット

薬剤師専用転職サイトを利用するメリットは以下の3点です。

  1. 豊富な求人から希望者にマッチしたものを選んでくれる
  2. キャリアの棚卸やこれからのキャリアプランを一緒に考えてくれる
  3. 徹底した選考対策を行ってくれる

順番に見ていきましょう。

7-1.豊富な求人から希望者にマッチしたものを選んでくれる

転職サイトに登録すると、エージェントが多数の求人から希望者にマッチするものを紹介してくれます。

これはエージェントが採用担当者とのやり取りから入手した詳細情報を元に、求職者の希望条件やキャリアプランに合わせた最適な求人を選出するからです。

また、転職サイトの登録者限定で応募することができる、「非公開求人」を多く保有しています。

非公開求人とは

事業戦略上などで表立って募集できないが、こっそり人を採用したい企業がエージェントに依頼する求人。
給与やポジションなどがハイグレードであるケースが多い。

このため、高年収の職場に転職したいと考えるのであれば、転職サイトの利用は必須であると言えます。

実際に、当サイトが独自に行ったアンケートの結果によると、以下のような声も寄せられていました。

口コミ・評判

匿名
評価:★★★★★5
給料アップが目的の転職なのか、やりがい目的での転職なのかを担当の方にお伝えするだけで、自分が希望する転職先の案件をしっかりいただけるので、安心して利用できたと思います。
複数の案件の中で、自分が自由に転職先選べるという魅力もいいです。

出典:アンケート

希望に合う求人を自力で探し、職場見学の連絡を入れるよりも効率よく転職活動を進められるでしょう。

7-2.キャリアの棚卸やこれからのキャリアプランを一緒に考えてくれる

転職サイトを活用すると、キャリアの棚卸や将来のキャリアプランも一緒に考えてもらうことができます

例えば、一カ所での勤務経験しかなくても、仕事内容や本人の志向から新たなキャリアを形成したり、自分では気づけなかった可能性を発見したりすることができるのです。

このように、転職希望の薬剤師が今まで何をしてきて今後どのように仕事をしたいのか、将来のキャリア設計まで見据えたうえで、希望者に最適な求人を紹介してくれます。

口コミ・評判

匿名
評価:★★★★★5
キャリアコンサルタントとの面談の時も、私の家族構成や子供のことを考慮してもらえ、勤務時間や希望の条件などを詳しくヒアリングしてもらえました。また、全く転職を急かすこともなく、私の希望する条件に一致する求人を根気よくメールで送ってもらえ、おかげで理想的な薬局を探せました。
転職先の薬局は、自宅からかなり近くて、子供の保育園の送り迎えにも余裕ができて良かったです。

出典:アンケート

口コミ・評判

匿名
評価:★★★★★5
転職が決まった後でも、しっかりとフォローしてくださり、また利用したいと思います。電話の対応も非常によく、私の希望を聞いてくれるだけでなく、私の性格からこういう職場が良いのではないかと提案もして下さりました。

出典:アンケート

転職の専門家に見てもらうことで、希望の働き方やキャリアを実現していきましょう。

7-3.徹底した選考対策を行ってくれる

転職サイトのエージェントは、転職希望者のために全力で面接や書類選考の対策を行ってくれます。

人気求人の内定を得るためには徹底的な選考対策が必要であり、具体的には書類対策と面接対策の2つに分けられます。

一般的に、書類選考の通過率は25〜30%、面接通過率は30〜40%と言われていますが、事前準備をしなければ通過率が0%…となってしまう可能性もあるのです。

希望通りの転職をするために、エージェントの力を借りて選考対策等の事前準備を徹底的に行いましょう

口コミ・評判

匿名
評価:★★★★★5
面接後のエージェントの方からの連絡では、今回の面接を受けた企業に対しての、面接後の自分の評価の確認できました。
また、どこが悪かったのかなど、細かな詳細を確認しフィードバックする環境が整っていたため、2次面接への対策などが安心して取れ、無事内定をもらうことができました。

出典:アンケート

エージェントと一緒に転職活動を進めると、面接本番後に「採用担当者の評価」を知ることもできます。

転職サイトに登録するからこそ得られるリアルな情報を、ご自身の次の面接に活かしていきましょう。

8.終わりに

パート薬剤師の時給相場やメリット・デメリットについてお話してきました。

薬剤師はもともと時給相場が高い職業ですが、ご自身の希望を明確にし行動することで、さらに年収を上げられる可能性があります。

転職によって年収を上げたいと考えられている方は、以下の転職サイトに登録することがおすすめです。

上位3サイト(『薬キャリエージェント』、『マイナビ薬剤師』、『ファルマスタッフ』)は薬剤師向けのサポートが特に手厚いという評価を受けているため、すべて登録しておくと、転職成功に大きく近づくでしょう。

なお、それぞれのサイトの利用者からの評判を知りたい方は、以下を参考にしてください。

あなたのパート探しを陰ながら応援しております。