「派遣会社は複数登録しても大丈夫?」と気になっていますよね。
結論からいうと、複数の派遣会社に登録することはまったく問題ありません。
むしろ派遣社員の7割以上が、複数の派遣会社を利用して、より好条件の仕事を見つけているという調査結果もあります。
このページでは、長年派遣会社に勤めてきた私が、派遣の複数登録について以下の順で解説していきます。
- 【結論】派遣会社は複数登録しても大丈夫
- 【メリット】派遣会社の複数登録がおすすめな5の理由
- 【デメリット】派遣会社を複数利用する際の3つの注意点
- 複数登録におすすめの派遣会社5選
- 派遣会社複数登録の際に気を付けておきたい5ポイント
全て読めば、派遣会社を複数利用することの重要性を理解でき、自分に合った派遣会社に複数選登録できるようになるでしょう。
目次
1. 【結論】派遣会社は複数登録しても大丈夫
結論、複数の派遣会社に同時に登録することは可能です。
この章では、派遣会社に複数登録しても大丈夫な根拠を3つ紹介します。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
併用すべき派遣会社を知りたい方向け
「どの派遣会社に登録すればいいの?」という疑問をお持ちの方は、4章『複数登録におすすめの派遣会社5選』でまとめて紹介していますので、参考にしてください。
1-1. 他社に登録していることがバレてもまったく問題ない
「複数登録していることが派遣会社にバレたら、問題になるのではないか」と思う方もいるかもしれませんが、結論からいうと全く問題ありません。
スタッフが複数の派遣会社に登録することは、派遣会社から見てもごく一般的なことです。
実際に、大手派遣会社『リクルートスタッフィング』のFAQを見ても、「複数の登録は可能である」としっかり明記されています。
上記のように、複数登録を気にする担当者もいませんし、他の会社を利用しているからといって意図的に仕事を紹介してもらえないということはありませんので、安心してください。
1-2. 派遣社員の約7割が「2社以上」に登録している
「社団法人日本人材派遣協会」によると派遣社員の約7割が、2社以上の派遣会社を利用しているという調査結果が出ています。
参考:社団法人日本人材派遣協会
登録している派遣会社の数が多くなるほど、選択肢は増えていくため、より良い求人に出会える機会も多くなるでしょう。
一方で、現在1つの会社にしか登録していないという方は、求職活動において、後れを取っている可能性があります。
1-3. 「一応登録だけしておく」もOK
複数の派遣会社に「一応登録だけしておく」のも、効率的な手段です。
そもそも「登録するとその会社から仕事を決めなければならない」といった決まりはありませんし、派遣会社側もできるだけ登録者数を増やしたいと考えているため、歓迎されるでしょう。
さらに、一度登録さえすれば、好条件の求人を見つけた際に、タイムラグなしですぐにエントリーすることができます。
また、派遣会社によって扱う求人の数や強みは様々なので、同時進行で複数の派遣会社を経由して案件に応募すれば、自分に合った仕事に就業できる可能性は高くなります。
一応登録だけしておくメリットは、以下の記事で詳しく解説しています。
2. 【メリット】派遣会社の複数登録がおすすめな5つの理由
複数の派遣会社に登録するメリットは、以下の通りです。
以下で、それぞれを詳しく見ていきましょう。
2-1. 自分にあった仕事を比較・選択できる
複数の派遣会社を利用することで、求人の選択肢が増えるため、より自分に合った仕事を比較・選択することができます。
仕事をなかなか見つける事ができなかった経験があるという方は、理想を高く持ちすぎているのではなく、単に少ない選択肢の中からでしか仕事を探せていなかった可能性があります。
複数の派遣会社に複数登録することで、必然的に選択肢が増え、自分にマッチした仕事が見つけやすくなります。
いち早く自分に合った仕事を見つけたい方は、複数の派遣会社に登録することをおすすめします。
2-2. 応募できる求人の幅を広げることが出来る
派遣会社に複数登録することで応募することができる求人の幅を広げることが出来ます。
なぜなら、複数の派遣会社に登録する事と比例して応募することが出来る求人の母数が増えるからです。
また、仕事の見つけやすさは、登録する派遣会社の規模によっても左右されるもので、派遣会社の規模が大きくなるに連れ、保有している求人も増えていきます。
つまり、小規模な派遣会社よりも大手の派遣会社に登録したほうが、仕事の比較・選択の幅は広がります。
2-3.同じ仕事でもより待遇の良い求人を選択できる
同じ企業の同じ業務でも、派遣会社によって待遇が違うケースも少なくありません。
なぜなら派遣スタッフへの時給を最終的に決定するのは、登録先の派遣会社の裁量次第だからです。
また交通費の支給の有無が異なったり、待遇面で差が生まれたりすることもありますし、派遣先の営業担当者との交渉次第で、時給が上がることも珍しくありません。
一方で、マージン(仲介料)を多く得るために派遣スタッフの時給を低く設定していたり、交渉には基本的に応じないという姿勢の派遣会社もあります。
複数の派遣会社に登録しておき、最も良い条件で働ける派遣会社から就業するのがベストと言えるでしょう。
2-4. ブランクを空けずにスムーズに仕事が見つかる
派遣会社に複数登録していれば、ブランクを空けずにスムーズに仕事を見つける事ができます。
なぜなら、短期間でより多くの仕事を紹介してもらえるので、必要以上のブランクを空けずに、次の仕事に就くことができるからです。
一方、1つの派遣会社しか利用していない場合、次の派遣先が決まるまで、収入が途絶えることになってしまいます。
複数の派遣会社を利用していることで、そのリスクを回避し、一つの仕事契約が終了しても次の仕事をスムーズに見つけられる可能性が高まります。
2-5.様々な視点からアドバイスをもらえる
派遣会社に複数登録していることで、様々な視点からアドバイスをもらうことができ、働きやすい仕事が見つけやすくなります。
なぜなら、働きやすい仕事を見つけられるかどうかは、派遣会社の担当者との相性によっても大きく左右されるからです。
派遣として働くうえでは、担当者の対応・サポートが手厚い派遣会社を選ぶという視点も重要です。
派遣スタッフへのサポートが杜撰な派遣会社に登録してしまうと、就業後にもトラブルを抱えやすくなる可能性があるので「働き始めて、派遣会社の対応が劣悪なことに気づいた」とならないように、なるべく大手優良派遣会社にいくつか登録しておきましょう。
ただ複数の派遣会社の利用は、メリットばかりとは言い切れません。
人によっては、デメリットに感じられる点も少なからず存在します。
そこで、次の章からは、複数の派遣会社に登録するデメリットをまとめて紹介します。
3. 【デメリット】派遣会社を複数利用する際の3つの注意点
複数の派遣会社に登録するデメリットは、以下の通りです。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
3-1.大量の仕事紹介メールや電話を処理するのが大変
複数の派遣会社に登録すると、大量の仕事紹介のメールや電話を処理することになります。
具体的には、頻繁に電話がかかってきたり、大量のメールが届くことで、次第に煩わしさを感じることもあるでしょう。
複数の派遣会社に登録するならば、重要な情報を見落とさないように気を付けておく必要もあります。
3-2. スケジュール管理が難しい
スケジュール管理の難しさも、派遣会社複数利用のデメリットの一つです。
具体的には、「どの派遣会社を経由してエントリーしたのか混乱しないようにする」「ダブルブッキングしないように顔合わせ日を調整する」など、自らの責任でしっかり予定を管理することを心掛けておく必要があります。
一方、スケジュールを管理できないと、信用に傷がついて、仕事を紹介してもらえない可能性があるので、複数の派遣会社を同時に利用する際には注意しましょう。
3-3. 派遣登録の手続きが面倒
そもそも複数の派遣会社に登録する手続きそのものを面倒に感じる方もいるかもしれません。
派遣会社に足を運び、登録会を済ませるのは手間がかかるでしょう。
しかし近年は、電話やWEBのやり取りで登録を完了させられる派遣会社も増えているので、これらを活用することで、このデメリットは解消することができます。
4. 複数登録におすすめの派遣会社5選
この章では、幅広い年齢・業種・年収帯の派遣社員1,723人のアンケートを基に『複数登録におすすめの派遣会社』のTOP5をまとめました。
また、客観的な情報をお伝えできるよう以下3軸にてアンケートを行いました。
- 求人の量・質:多様なニーズを満たせる求人があるか?
- 就労条件 / 待遇:時給や福利厚生が充実しているか?
- サポート体制:就業前後のサポートが充実しているか?
これら3軸を踏まえて総合評価を算出した結果は以下です。
派遣会社名 | 総合評価 | コメント | |
1位 | スタッフサービス | ★★★★☆ (4.2点) |
派遣業界No.1の求人数で他社を圧倒! |
2位 | テンプスタッフ | ★★★★☆ (4.1点) |
業界No2の求人数が強み。提案品質がウリ。 |
3位 | リクルートスタッフィング | ★★★★☆ (4.1点) |
担当者の質を求めるなら登録必須! |
4位 | マンパワー | ★★★☆☆ (4.0点) |
業界No3の求人数、福利厚生が高評価。 |
5位 | ランスタッド (事務/工場) |
★★★★☆ (3.9点) |
事務・工場の高単価求人を見たい方に。 |
それでは、ひとつずつ紹介していきます。
1位. スタッフサービス | 派遣業界No.1の求人数で他社を圧倒
『スタッフサービス』は派遣業界の中でも最大の求人数を誇る、大手人材派遣サービスです。
No.1の求人数を保有しているだけあって、職種や業種ともに、ほぼ全ての派遣領域をカバーしています。
さらに、スタッフサービスのもう1つの強みとして、全国47都道府県に直営の事業所を構えていることが挙げられます。
そのため、より条件のいい派遣求人に出会うためにもおすすめできる1社です。
求人数が多くて満足です
出典:アンケート
スタッフサービス公式サイト:
https://www.022022.net/
2位. テンプスタッフ | 圧倒的な求人数と女性への対応が高評価
『テンプスタッフ』は、dodaで知られているパーソルグループが運営元の、大手人材派遣サービスです。
常時30,000件以上の案件を保有しており、その求人数はスタッフサービスに次いで派遣業界No.2の実績を誇っています。
さらにテンプスタッフの強みは、未経験OKの求人が多く、就業経験があまりない方でも案件して働き始めることができるという点です。
もし未経験で働く場合には、テンプオープンカレッジなどのスキルアップ支援を利用できたり、営業担当に気軽に相談することができたりと、就業前の不安を解消するサポート体制も整っています。
そのため「未経験だけれど派遣として働きたい」という方にとって、テンプスタッフはぜひ登録しておきたいサービスだといえるでしょう。
テンプスタッフ公式サイト:
https://www.tempstaff.co.jp/personal/
時給も待遇も良かったです。
出典:アンケート
テンプスタッフ公式サイト:
https://www.tempstaff.co.jp/personal/
3位.リクルートスタッフィング|担当者の質を求めるなら登録必須!
『リクルートスタッフィング』は、株式会社リクルートホールディングスの人材派遣子会社が運営しているサービスです。
大手企業の案件が多く、人気企業に勤めたい方には特におすすめできます。
また、リクルートホールディングスは幅広く人材サービスを展開しているため、就職に関するノウハウも豊富です。
未経験や時短勤務、年代別など自分に合った仕事を探すことができるので、初めて派遣会社に登録する人、今まで派遣で働いたことがない人など、初心者にもおすすめの派遣会社と言えるでしょう。
担当者が足を運んできてくれるので安心して就労できる
出典:アンケート
リクルートスタッフィング公式サイト:
https://www.r-staffing.co.jp/
4位. マンパワー | 圧倒的な求人数と福利厚生が高評価
『マンパワー』は、マンパワーグループ株式会社が運営している、日本最初の大手人材派遣サービスです。
求人数は派遣業界第3位で、特に非公開の案件や大手案件、未経験OKの案件を多数取り揃えているという特徴があります。
また、マンパワーは本登録完了後、即座に充実した福利厚生や、キャリアサポートを受けられるシステムになっています。
キャリアカウンセリングやeラーニングなどのスキル研修と並行して求人を探すことができるので、就業経験がない方でも安心して利用可能なサービスです。
地方でも高時給の求人がたくさんありました
②すごく丁寧な対応をしていただいて、結構なわがままを言ったつもりでしたがそれに近しい求人を探していただいたり、私の適性を考えてくれて助かりました。
出典:アンケート
マンパワー公式サイト:
https://www.manpowerjobnet.com/search/
5位. ランスタッド | 外資系求人と質の高いサポートがウリ
『ランスタッド』は、世界最大規模を誇る大手外資系派遣会社です。
求人数は非常に豊富で、特に、事務に製造に強く、派遣先を探しているのであれば、必ず登録したい一社です。
また、外資系企業なだけあって、派遣求人・担当者の雰囲気などに違いがあるので、合う合わない判断するためにまずは話だけでも聞いてみるとよいでしょう。
以下からはランスタッドの口コミを掲載していますので、気になる方はチェックしてみてください。
親切丁寧な対応でした
出典:アンケート
ランスタッド公式サイト(事務):
https://www.randstad.co.jp/
ランスタッド公式サイト(工場):
https://www.randtad.co.jp/
次の章では職種別の派遣会社のランキングを紹介します。
5.派遣会社複数登録の際に気を付けておきたい5ポイント
複数の派遣会社に登録する際には、以下の点に気を付けておきましょう。
- 他の派遣会社に登録していることはあらかじめ伝えておく
- 複数の派遣会社から同じ求人には応募しない
- 複数の案件へ応募する際は、スケジュール管理を徹底する
- 案件を断るときは正直に伝える
- 契約後に断るのはNG!
それでは、ひとつずつ詳しく説明していきます。
5-1. 他の派遣会社に登録していることはあらかじめ伝えておく
他の派遣会社に登録していることは、あらかじめ伝えておくと良いでしょう。
なぜなら、これは特に隠しておくべきことではないですし、複数の会社に登録しているからといって不利益を被ることもないからです。
具体的には派遣会社に登録するタイミングや、面談の際に担当者へ伝えておくのがベストです。
むしろ、積極的に就業に向けて活動しているということが伝わるので、複数案件の選考が進んでいる場合なども、うまく調整してくれるでしょう。
伝え方の例
- 「現在他社でも登録しており、平行して仕事探しをしています」
- 「まだ登録はしていませんが、気になる求人があった場合は他社でも登録・応募したいと考えています」
5-2.複数の派遣会社から同じ求人には応募しない
派遣会社に複数登録していても、それぞれから同じ求人に応募するのはやめましょう。
なぜなら、事実上同じ求人に2回応募する事になってしまうからです。
同じ求人に応募しても、2度チャンスが有るわけではなく、どちらかの応募はキャンセル扱いになるので、お互いの手間になってしまいます。
ですので、一つの求人につき、応募することが出来るのは一回までと覚えておきましょう。
5-3. 複数の案件へ応募する際は、スケジュール管理を徹底する
複数の案件へ応募する際はスケジュール管理を徹底しましょう。
なぜなら、複数案件に応募している際に最も起こりやすいトラブルが「ダブルブッキング」だからです。
なるべく早く仕事を決めたいという思いから、顔合わせの日を重ねて設定してしまうなどの事態はよく耳にされます。
このような事態を避けるためにも、スケジュール管理は徹底して行わなければなりません。
特に複数の派遣会社からそれぞれエントリーしている場合、担当者は関与できませんので、すべて自分で責任を持って日時を調整する必要があります。
5-4. 案件を断るときは正直に伝える
選考を辞退する際は、正直に理由を伝えることを心掛けましょう。
別々の派遣会社で複数のエントリー先で選考がうまく進んだ場合、辞退しなければならないケースも十分考えらるので注意が必要です。
伝え方の例
「平行して進めている派遣会社からの案件を選ぶことにしたため、今回は辞退いたします」
選考通過や顔合わせののち、スタッフ側から辞退することは、珍しいことではありません。
担当者も慣れているはずですので、特に問題になることはないでしょう。
しかし、正直に伝えず何かと理由をつけてごまかしてしまった場合、派遣会社からの信頼を損ねる可能性があります。
補足:仕事が見つかった時に、他の派遣会社に連絡は不要
上記のように、担当者に辞退の旨を伝えなければならないのは、あくまで同時進行で選考が進んでいる場合に限ります。
「とりあえず登録しているだけ」「登録はしているものの、現在は特に利用していない」という派遣会社に、わざわざ連絡する必要はありません。
もし案件紹介の連絡が来た場合などは、その時に伝えればよいでしょう。
5-5. 契約後に断るのはNG!
派遣の契約が終わった後に断るのはNGです。
なぜなら、複数の案件に応募していたとしても、フルタイムで就業する場合には、最終的にどちらかひとつに決めなければならないからです。
もちろん正式に契約を交わす前であれば、規則に反してペナルティが発生するようなことはないでしょう。
しかしながら、一度就業を決めた旨の連絡をしたあとに、「やっぱり辞める」というのは、いささか不誠実な対応と言えます。
派遣会社とのやり取りにおいて、重要なのは信頼関係ですので、今後もその派遣会社を利用して仕事をしていく可能性が少しでもあるのならば、信頼を損なうような態度はやめておきましょう。
まとめ
このページでは、派遣会社の複数登録について解説しました。
いくつかの派遣会社を併用することでスケジュール管理管理の手間が増えるなどのデメリットはありますが、希望の仕事を見つけやすくなるというメリットがあります。
これから派遣会社への登録を検討している方や、まだ一つしか派遣会社を利用していないという方は、以下の派遣会社に登録してみてはいかがでしょうか。
- スタッフサービス|求人数は派遣業界No.1
- テンプスタッフ|スキルアップのための研修が充実
- リクルートスタッフィング|担当者の質を求めるなら登録必須
- マンパワー|業界No3の求人数、福利厚生が高評価。
- ランスタッド|工場の高単価求人を見たい方に。
- ランスタッド|事務の高単価求人を見たい方に。
あなたの今後の人生がより明るいものであることを心から願っています。
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