人事に強い転職エージェントおすすめランキング|採用コンサルが教えるベストな選択

人事転職に強い転職エージェント・サイトTOP10!難しい人事転職を成功に導く全知識
  • 「人事に転職したい!」
  • 「おすすめの転職エージェントはどれだろう?」

と考えていませんか?

より多くの選択肢の中から、ベストな職場を選び、転職を成功させるためには、「人事職への転職に強みを持つエージェント・サイト」の利用が欠かせません。

そこでこの記事では、転職アドバイザーとして、3,000人以上の様々な転職者の悩みを解決してきた私が、数ある転職サービスの中から、人事職への転職に強いものを厳選しました。

また、人事転職を成功させるための知識も併せて解説します。

  1. 人事転職におすすめの転職エージェントTOP10
  2. 目的別:人事職におすすめの転職エージェント
  3. 人事転職におすすめの転職サイト
  4. 人事の仕事内容をおさらい
  5. 役割別:人事の仕事のやりがい
  6. 未経験の方必見!人事ならではの仕事の苦労
  7. 人事が向いている人の特徴4選
  8. ケース別:人事転職成功のポイント

すべて読めば、登録すべき転職サービスが分かり、転職への第一歩を踏み出せるでしょう。

1. 人事転職におすすめの転職エージェントTOP10

数ある転職エージェントの中から、以下の3点を基準に、人事職の転職に強いエージェントを比較・厳選しました。

選定基準

  1. 求人数・質
    …人事職の求人の量や質は十分かどうか
  2. 提案力
    …求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどうか
  3. サポート力
    …手厚いサポートを受けられるかどうか

※当サイトでは「提案力」と「サポート力」をもとに利用者満足度を算出し、ランキング選定基準としています。

結果をランキング形式でまとめると、人事の転職に強いエージェントは以下の通りとなりました。

転職エージェント 人事の求人数 利用満足度
1位
リクルートエージェント
約3,400件
非公開:約3,900件

4.4

人事職の総求人数No1!選択肢を増やすなら登録必須
公式サイト
2位
dodaエージェント
約3,900件

4.2

手厚いサポートが好評!求人の質も高い
公式サイト
3位
MSAgent
(旧:MS-Japan)
約1,400件

4.0

管理部門・士業の特化型転職エージェント!専門性の高いアドバイザーからのサポートが受けられる
公式サイト
4位
JACリクルートメント
(人事転職.com)
約490件

3.8

高年収を目指すなら登録必須!人事のキャリアチェンジに特化した「人事転職.com」も運営
公式サイト
5位
パソナキャリア
(士業・管理部門特化版)
約1,500件

4.0

キャリアコンサルタントの親身な対応に高評価の声
公式サイト
6位
マイナビエージェント
約940件
非公開:約1,000件

4.0

20代の転職支援実績が豊富!はじめての転職におすすめ
公式サイト
7位
Spring転職エージェント
約1,100件

3.7

外資系企業が運営する転職エージェント。ハイクラスの転職に強い
公式サイト
8位
type転職エージェント
約150件
非公開:約760件

3.5

転職者の7割が年収アップ!さらなるステップアップの転職におすすめ
公式サイト
9位
人事の転職
約170件

3.4

人事・労務の転職に特化したエージェント!サポートは充実しているものの求人数の少なさがネック
公式サイト
10位
エルキャリ
非公開

3.4

ベンチャー企業への転職に強い、新興の転職エージェント
公式サイト

※求人数:2023年10月更新

それぞれ詳しく紹介します。

1位. リクルートエージェント

リクルートエージェント-トップ画面

リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントであり、コロナ禍で求人数が減っている今、必ず登録すべき1社です。

人事の求人も多く、公開求人だけで約3,400件、非公開求人を含めると約7,300件以上の人事の求人を保有しています。

ただ、サポート力では『dodaエージェント』に引けを取る部分があるため、同時登録しておくことをおすすめします。

また、コンサルタントに一部ネガティブな口コミもありましたので(※大手なので担当差が大きい)、不安な場合は、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』を併用すると良いでしょう。

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2位. dodaエージェント

dodaエージェント

dodaエージェント』は、サポートの手厚さに定評のある転職エージェントです。

キャリア相談から選考サポートまで、親身に相談に乗ってくれるので、サポート重視の方には非常に頼りになること間違いありません。

また、業界最大手の『リクルートエージェント』に匹敵するほど、多くの人事職求人を保有しています。

業界経験者・未経験者問わず、おすすめできる転職エージェントです。

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3位. MSAgent(旧:MS-Japan)

MSAgent(旧:MS-Japan)

MS Agent by MS-Japan』は管理部門・士業特化型の転職エージェントです。

人事をはじめ経理や財務、法務などの管理部門の転職に特化しており、高い専門性を持つキャリアアドバイザーが担当してくれます。

他にも、公認会計士・税理士などの会計業界、企業法務・弁護士・弁理士などの領域でも、豊富な転職支援実績があります。

管理部門・士業特化型エージェント転職決定率No.1という実績もあるため、安心して活用できる転職エージェントと言えます。

 

4位. JACリクルートメント(人事転職.com)

JACリクルートメント

JACリクルートメント』は、ハイキャリア案件に強い転職エージェントです。

高年収・ハイキャリア向けの求人が多く、さらなるレベルアップを目指そうという人に最適です。

JACリクルートメントは、人事職に特化した転職サイト『人事転職.com』も運営しており、職種ならではのサポートも受けられます。

人事職で高年収を目指したいという方におすすめです。

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5位. パソナキャリア

パソナキャリア

パソナキャリア【士業・管理部門特化版】』は、年収700万以上の士業・管理部門の方に特化したサービスです。

元人事・元計理士など実務経験豊富なアドバイザーが多数在籍しているのが、魅力と言えます。

パソナキャリアは、オリコン顧客満足度1位を獲得しており、サポートが親切丁寧と好評のサービスですので、年収700万以上の士業・管理部門の方は是非以下から登録してみましょう。

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6位. マイナビエージェント

※マイナビのプロモーションを含みます。

丁寧なサポートが強みの20代向け転職エージェントです。

親身な対応・サポートに定評がありますので、「はじめての転職で不安」という方に特におすすめです。

ただ求人数はそれほど多いわけではないので、求人数が豊富な大手、リクルートエージェントdodaエージェントと併用することをおすすめします。

※マイナビのプロモーションを含みます。

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7位. Spring転職エージェント

Spring転職エージェント

Spring転職エージェント』は、スイスに本社を置くグローバル企業です。

派遣事業などを含めて人材事業では世界1位の規模を持っています。

Spring転職エージェントのコンサルタントは職種別の担当制となっており、人事職領域の見識を備えた仙人のコンサルタントから提案・サポートを受けることが可能です。

ただ求人数は『リクルートエージェント』ほど多くはないので、併せて利用することをおすすめします。

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8位. type転職エージェント

type転職エージェント

type』は幅広い年齢・職種のサポート実績がある総合転職エージェントです。

type転職エージェントを利用したおよそ7割が年収アップを実現できたほど、質の高い求人が多い点が特徴です。

また、未経験OKの案件を多く保有しているため、職歴に自信がない方におすすめです。

他にも、女性の転職に特化した『type女性の転職エージェント』もサポートが手厚いと好評です。

9位. 人事の転職

人事の転職

人事の転職』は、国内最大のHR情報サイト「日本の人事部」を運営する企業による転職エージェントです。

人事のリアルな声を聞いた上で、課題やキャリアパターンを蓄積しているため、人事職ならではの提案をしてもらうことができます。

サポートの手厚さは申し分ありませんが、公開求人が100件ほどと、やや心もとないので、『リクルートエージェント』などの大手サイトとの併用がベストです。

 

10位. エルキャリ

エルキャリ

エルキャリ』は、管理部門や金融、コンサル転職の特化型エージェントです。

特にベンチャー企業への転職に強く、新規事業展開を積極的に行うチャレンジングな企業に転職したいという方におすすめです。

ただ2019年にスタートしたばかりのサービスということで、サポート面に不安があるため、dodaエージェントなどの大手サービスと併用することをおすすめします。

 

2.目的別:人事職におすすめの転職エージェント

以下の目的別に、おすすめの転職エージェントを厳選して紹介します。

当てはまる箇所は確認しておきましょう。

2-1.未経験からの人事転職:おすすめはdodaエージェント

dodaエージェント

未経験からの人事転職におすすめなのは、『dodaエージェントです。

保有求人数が多いことに加え、キャリアコンサルタントのサポートの手厚さに定評があるからです。

未経験からの転職の場合、応募書類や面接対策をどれだけ事前に準備できるかが、転職の成功失敗を分ける鍵となります。

dodaエージェントであれば、キャリア相談から選考サポートまで、親身に相談に乗ってくれるので、サポート重視の方には非常に頼りになること間違いありません。

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2-2.ベンチャー企業への転職:おすすめは転職SYNCA

管理部門・バックオフィス特化型転職サイト『転職SYNCA』

転職SYNCA(シンカ)』は、経理・財務・人事・労務・法務といった管理部門・バックオフィス部門特化の転職サイトです。

転職SYNCA』は、厳密には転職エージェントではなく転職サイト(求人広告型サイト)なのですが、希望によって管理部門の業務・キャリアに精通したキャリアアドバイザー/エージェントに相談したり、サポートを受けることも可能という特徴があります。

掲載されている求人情報の中心はITベンチャーやメガベンチャーからのものという特色があり、ベンチャー企業のHR部門や採用担当ポジションをねらいたい人にはうってつけのサービスです。
たとえば、『転職SYNCA』には以下のような求人情報が掲載されています。

転職SYNCA』で見られる人事求人の例

  • 急成長ベンチャーの人事担当
  • ユニコーン企業の採用リーダー
  • 有名IT企業のリクルーター
  • 有名ファッションブランドの人事労務スタッフ

〔出典〕転職SYNCA』求人検索システムによるCareer Theory編集部調べ,2023年10月14日.

また『転職SYNCA』に求人情報を載せている企業には先進的な社風で事業も好調なところが多く、全企業がカジュアル面談OK、掲載企業のおよそ70%以上がリモートワーク対応企業であるなど、今日の転職市場・働き方へ柔軟に対応できる企業が多く集まっている点も注目ポイントです。

新進気鋭のユニコーン企業や大手ベンチャー企業からの募集が多いため、人事部門として企業カルチャーの創出に挑みたい組織戦略のプランニングから実行まで経験したいという人にはベストな選択肢となるでしょう。

 

2-3.高年収を目指したい:おすすめはJACリクルートメント

JACリクルートメント

JACリクルートメント』は、ハイキャリア案件に強い転職エージェントです。

年収600万円以上の高年収・ハイキャリア向け求人が多いのが、最大の特徴です。

JACリクルートメントは、人事職に特化した転職サイト『人事転職.com』も運営しており、職種ならではのサポートも受けられます。

人事職で高年収を目指したいという方におすすめです。

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2-4.スカウトをもらって転職したい:おすすめはリクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウト』は国内最大手の人材企業リクルートが運営する、ハイクラス向けのヘッドハンティングサービスです。

一般的な転職エージェントと異なり、リクルートダイレクトスカウトは登録後「ヘッドハンターからのスカウト」を受けることで、転職先を見つけます。

経験が豊富な人ほどレベルの高いコンサルタント(ヘッドハンター)から声がかかりますので、人事職で豊富な経験をお持ちの方であれば、高年収を目指して転職することもできるでしょう。

まずはレジュメを登録して、好条件のスカウトを待ってみるのもおすすめです。

2-5.なるべく早く転職したい:おすすめはリクルートエージェント

リクルートエージェント-トップ画面

なるべく早く転職したい方には、『リクルートエージェント』がおすすめです。

数ある転職エージェントの中で求人数がもっとも多いため、希望条件に合う求人が見つけやすいです。

効率的に求人を見つけられれば、スピード転職も実現しやすいでしょう。

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3.人事転職におすすめの転職サイト

自分のペースでゆっくりと転職活動を進めていきたい」という方は、エージェントサービスではなく、転職サイト(求人広告サイト)の利用をおすすめします。
特に、人事部門特化型の転職サイトと大手総合系求人サイトの併用によって、数少ない人事求人を取りこぼさないようにアンテナを張ることが重要です。

ここでは、人事部門の転職を志す人におすすめのバックオフィス特化転職サイトと大手総合系サイトをそれぞれ紹介していきます。

それぞれ詳しく見てみましょう。

3-1. 人事転職ならまずは職種特化型の転職サイトをチェック

人事労務など、バックオフィス部門の中でも特定のポジションを志望する求職者の多くは、納得のいく求人情報になかなか出会えないことに悩んでいます。
そもそも人事部門は事業部門(営業部等)に比べて少人数体制であることが常であり、人材の流動性も低いため、募集が行われること自体それほど多くはないからです。

そこで、まずは人事を含む管理部門・バックオフィス系統の職種に特化した転職サイトを利用し、希少な人事求人の確認漏れがないようにするといいでしょう。

管理部門・バックオフィス向けの転職サイトとしては、以下のサービスがおすすめです。

転職SYNCA(シンカ)

管理部門・バックオフィス特化型転職サイト『転職SYNCA』

転職SYNCA(シンカ)』は、経理・財務・人事・労務・法務といった管理部門・バックオフィス部門特化の転職サイトです。

掲載されている求人情報は中小企業から大手企業、ベンチャー企業のものまで幅広く特にITベンチャーやメガベンチャーからの求人情報が充実しているという特徴があります。
また『転職SYNCA』に求人情報を載せている企業には先進的な社風で事業も好調なところが多く、全企業がカジュアル面談OK、掲載企業のおよそ70%以上がリモートワーク対応企業であるなど、今日の転職市場・働き方へ柔軟に対応できる企業が多く集まっている点も注目ポイントです。

また求人広告型サイト(利用者自身で求人検索を行い、応募するサイト)であるため自分のペースで転職活動を進められることはもちろん、
希望する場合にはエージェント(キャリアアドバイザー)へ質問・相談を行い、サポートを受けることが可能です。

転職エージェントから頻回な連絡を受けるなど、自分のペースを乱されるのは好ましくない
でも、自分が必要だと思うときだけ相談やサポートを受けられると嬉しい
という、求人サイト・転職エージェント双方のメリットを兼ね備えている点に、『転職SYNCA』の特長があります。

全職種の掲載求人数は400-500社、うち人事部門の求人数は約150社と極端に多くはないながらも、以下のような求人が公開されており、有力な応募先を選ぶにあたって十分な質・量があると言えるでしょう。

転職SYNCA』で見られる人事求人の例

  • 急成長ベンチャーの人事担当
  • ユニコーン企業の採用リーダー
  • 有名IT企業のリクルーター
  • 有名ファッションブランドの人事労務スタッフ

〔出典〕転職SYNCA』求人検索システムによるCareer Theory編集部調べ,2023年10月14日.

このように『転職SYNCA』には新進気鋭のユニコーン企業や大手ベンチャー企業からの募集が多いため、特に企業カルチャーを創り上げるところから貢献したい新しい組織を造り上げる戦略工程から担いたいという求職者は必見のサービスです。
このほか有名企業の求人情報も多数保有しており、ポジションとしてもジュニア~ミドルクラス/メンバーレベルからハイクラスまで幅広く扱われているので、人事部門でのキャリアアップを目指す人は必ずチェックしましょう。

 

3-2. 大手総合系求人サイトも併用で情報収集のアンテナを高く張ろう

とにかく多くの選択肢が欲しい多くの求人情報をもとにじっくり精査したいという人は、大手総合系の求人サイトも必ずチェックするようにしましょう。
大手サイトには大小さまざまな企業からの求人情報が集まり、かつ高頻度で情報も更新されるため、定期的に確認することで常に最新の求人情報をたくさん見て回ることが可能です。

利用登録を行うことで指定した職種・条件等にあてはまる新着求人を案内してくれる機能があることがほとんどで、かつキャリアアドバイザーのような担当者から転職活動を催促されることもないため、情報収集段階から複数登録しておくのが賢い利用法です。

人事部門の転職にあたっては、次の3サイトがおすすめです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

(1)リクナビNEXT

リクナビNEXT

リクナビNEXT』は、人材業界最大手のリクルート社の転職サイトです。

人事職の求人は、およそ1,800件掲載されています。(2023年10月時点)

会員数は700万人以上と、転職者の約8割が使っているという実績があります。

また、会員限定の自己分析ツール「グッドポイント診断」があり、選択形式の質問に答えていくと、自分では気づかない特徴や言語化できない強みを見つけてくれます。

求人情報をできるだけ集めたい方や、自己分析を客観的に行いたい方は登録をおすすめします。

 

(2)doda(サイト版)

doda(サイト版)

doda』は、エージェントサービスを利用せず、サイト単体で求人探しに活用することもできます。

人事の求人数は、およそ3,900件掲載されています。(2023年10月時点)

様々な詳細条件で絞り込み検索が可能となっており、「フレックス勤務」「原則定時退社」など、希望する働き方を複数組み合わせて、より自分の希望に近い求人を探すことができます。

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(3)Green

Green

Green』は、IT・ベンチャー企業の転職に強みのある転職サイトです。

創業まもないスタートアップ・ベンチャーへの転職を検討している方におすすめです。

単なる求人情報だけでなく、社内の雰囲気やメンバーのインタビューなどが豊富に掲載されており、会社の雰囲気を具体的に想像しやすい点も特徴的です。

他のサイトには掲載されていない求人が多く、幅広い選択肢から自分にぴったりの会社を見つけやすいでしょう。

4. 人事の仕事内容をおさらい

この章では、特に人事未経験の方向けに人事の仕事内容についてご紹介します。

華やかなイメージがあるから人事をやってみたい」というように、安易に転職活動を進めてしまわないように、事前に仕事内容の理解を深めておきましょう。

順番に見ていきましょう。

4-1. 人事とは

人事部門は、企業の経営資源のうち採用・制度設計(人事企画)・労務管理・育成・組織開発といったヒトの活用を担う

人事とは、会社の経営資源のうちのヒトを最大限有効活用するための役割を担っている部署です。

一般的に、採用、制度設計(人事企画)、労務管理、育成・組織開発の4つに分けられ、どの業務も経営資源であるヒトの有効活用に繋がるものになります。

4-2. 人事の仕事内容

人事の仕事内容について、下記の4つに分けてご紹介します。

順番に見ていきましょう。

採用

新卒採用・中途採用・非正規採用など、会社の経営資源であるヒトの採用は人事の仕事です。

採用というと書類選考や面接のイメージが強いですが、他にも下記の仕事があります。

  • 書類選考・面接
  • 会社説明会の準備と実施
  • インターンシップの運営
  • エントリーの管理
  • 関係部署への連絡
  • 内定後の事務処理

近年ではSNSを用いた採用事例も増えており、SNSを使った自社の魅力発信や候補者とのコミュニケーションを行う場合もあります。

また、新型コロナウイルスの影響で、説明会や選考のオンライン化が進んだことから、非対面でのコミュニケーションによる関係構築が重要になります。

制度設計

人事制度の設計をするのも人事の仕事です。

人事制度とは「等級制度」「評価制度」「報酬制度」の3つを指すことが多いですが、広義では福利厚生、労務管理、能力開発を指すこともあります。

これらの制度は、社員の意欲や能力の向上、異動・転勤・昇進に繋がり、経営に直結するため、極めて重要度が高い仕事と言えます。

経営層へのヒアリングをしながら決めていくことが一般的です。

労務管理

労務の仕事内容は、「安心して働ける環境作り」です。

具体的には、下記の仕事があります。

  • 勤怠管理
  • 給与計算
  • 各種保険の加入・脱退手続き
  • 就業規則の作成
  • 定期健康診断の実施

どの業務も裏方の仕事で、花形とされる採用と比較すると目立つことは少ないですが、専門性の高い重要な仕事です。

育成・組織開発

個々の社員の教育・育成も人事の仕事です。

具体的には、新人研修・階層別研修・部署別研修等の企画、実施をします。

ただし、全ての研修を人事が行うことは少なく、外部の研修会社へ外注することもあり、その場合は窓口として対応することになります。

次の章では、人事の仕事のやりがいについて見ていきましょう。

5. 役割別:人事の仕事のやりがい

この章では、人事の仕事のやりがいについて前章で紹介した4つの役割ごとに解説します。

順番に見ていきましょう。

5-1. 採用

ヒトの見極めが難しい仕事ですが、やりがいや喜びを感じるタイミングが多いのが採用職種の特徴です。

具体的には下記のような声があります。

  • 説明会で話した学生が応募してきてくれる
  • 内定承諾して喜ぶ候補者に立ち会える
  • 採用した社員の入社後の活躍を見ることができる

また、経営陣との距離の近さや自分で会社の仲間を選んで会社運営に携わるということに醍醐味を覚える人もいます。

活躍する姿を見られる

口コミ・評判

匿名

採用担当していて幸せに感じる時は、「採用した人の成長」を認知した瞬間。私と話をした段階では、「成果出せる人」とわかりきってるけど空想の世界。私の空想がどんな形でも実現した瞬間が一番幸せに感じて、やりがいを感じる。

出典:Twitter

5-2. 制度設計

制度設計は多くの社員を巻き込む大きな仕事になるため、それだけでやりがいを感じる人も一定数います

また、経営陣との距離が近い点、良い制度を作ることができれば会社に大きなインパクトを与えられる点も魅力と言えるでしょう。

人事制度設計のやりがい

口コミ・評判

匿名

人事制度設計は何度やってもやりがいあって楽しい!

・経営者の思いをカタチにする
・社員の成長を後押しする
・事業成長、会社の成長に直結する
・一方、労基法の知識も大切
・社員の幸せを考えられる

出典:Twitter

5-3. 労務管理

労務管理は事務作業が多いため、多くの人がイメージする華やかな人事とは異なります。

しかし、労働基準法・勤怠管理といった法令・制度の遵守が求められるため、高い専門性を身に付けられるのが魅力の一つです。

また、解雇やセクハラといった労務トラブルの対応が非常に難しいですが、それらの解決を通じて社員の働きやすさに貢献できることにやりがいを見出す方もいます。

人事労務の専門性

口コミ・評判

匿名
人事労務は専門性のかたまりやなあ

5-4. 教育

社員を育てるのは簡単ではありませんが、自分の研修や教育を通じて社員や会社の成長に貢献できるという点では、やりがいのある仕事と言えます。

また、自分が育成の担当をした新人が活躍しているのを見て、やりがいを感じる方もいます。

誰かをサポートするやりがい

口コミ・評判

匿名

今は仕事も順調だし、新人教育もやりがいがあるし、毎日楽しく仕事が出来てて社内外に評価をいただいて結果も出てる

出典:Twitter

次の章では、人事の仕事の難しさについて解説します。

6. 未経験の方必見!人事ならではの仕事の苦労

この章では、人事ならではの仕事の苦労についてご紹介します。

華やかなイメージを持たれがちな人事ですが、人事特有の仕事の苦労が当然あります。

転職してから「こんなつもりじゃなかった…」ということがないように、事前に確認しておきましょう。

それでは順番に見ていきましょう。

6-1. 人間関係のトラブル対応

人事は人間関係のトラブルを対応することが多いです。

具体的には、下記の通りです。

  • ハラスメント問題
  • 過労やメンタルヘルスの相談
  • 処遇を巡る不満の対応
  • 勤務態度に問題のある社員の対応

これらの問題に対して、社内規定に則って対応し処遇を決めることになりますが、そこに至るまでの事実確認や処遇の連絡によって、理不尽な恨みを買うこともあります。

人間関係や処遇といったセンシティブな問題も多いため、社内の関係が悪くなり疲れてしまう方もいます。

人間関係に疲れる

口コミ・評判

匿名
会社は、「仕事」よりも「人間関係」に疲れます。派閥も多いですし・・。今いる事業所は650人なので、総務・人事は特に疲れる・・グチで失礼しました。

6-2. 機密情報を抱えることが多い

人事の仕事をしていると、社員の評価や昇進・給与、また採用候補者の個人情報などの機密情報を抱えることが多いです。

気軽に仕事の話をしたり、同僚に相談をしたりすることができず、孤独に感じることがあります。

人事は孤独

口コミ・評判

匿名

人事をやって感じたこと、、
人事は孤独。秘密を扱うから仕事の話を共有できない

6-3. 短期的な成果が見えにくい

人事の仕事の特徴として、短期的な成果が見えにくいというものがあります。

例えば、研修を実施すると満足度といった指標はすぐに見られものの、その研修が売上にどの程度貢献したのかはすぐにはわかりません。

採用の場合、採用目標数字はありますが、実際に採用した社員が成果を出しているか、意欲的に働けているかといった成果はすぐには見えません

人事制度の設計にしても、従業員満足度や定着率といった定量的な指標はあるものの、短期的には変化しないものです。

そのため、自分のやっていることに自信が持てず苦労する人が一定数います

やりがいはあるが成果が見えにくい

口コミ・評判

匿名
人事を目指す人には、採用の仕事以外にもたくさんある人事の仕事の面白さをもっと伝えたいなって思う。成果は見えにくいけどやりがいはある。

出典:Twitter

次の章では、人事が向いている人の特徴について解説していきます。

7. 人事が向いている人の特徴4選

この章では、人事が向いている人の特徴について解説していきます。

転職してから「前職の方がまだ合っていたのに…」といった後悔をしないように、自分に適性があるのか確認しておきましょう。

人事の適性がある人の特徴として、以下の4点があります。

それでは順番に見ていきましょう。

7-1. 人に対する関心がある

人事を務める上で、人に対する興味関心があることは重要です。

なぜならば、人事は人の問題に向き合うことが多く、「個々人の個性をどう活かすか」「採用候補者はどのようなバックグラウンドがあるのか」といったことを楽しめる必要があるからです。

特に採用担当の場合、候補者に興味を持って接することができる人が望ましいでしょう。

7-2. 機密情報の管理ができる

機密情報の管理ができることは人事を務める上で重要です。

というのも、人事は機密情報を扱うことが多いからです。

社員の給与や昇進に関すること、候補者の個人情報などを「うっかり同僚に漏らしてしまった」といったことがあると、会社としての信頼が失墜してしまいます。

以上の理由から、人事は人一倍、機密情報の管理ができることを求められます。

7-3. ドライな判断もできる

状況を正しく把握して、ドライな判断ができることが人事には求められます。

なぜならば、人事の仕事は「人」が絡むことがほとんどで、つい感情に流されそうになる場面が多いためです。

ドライな判断ができないと、個人として気になった採用候補者をつい贔屓してしまったり、問題のある社員の処遇決定に情が入ってしまったりと、正しい判断ができなくなる恐れがあります。

社員や候補者を含む関係者を想う気持ちは大切ですが、それ以上に「会社全体にとってプラスになるのか?」という視点で感情を排除した判断もできる必要があります。

7-4. 調整力が高い

調整力とは、人の間に立ち、意見や考え、双方の都合を整理して、利害関係のバランスをとる力のことを指します。

この調整力は人事を務める上で重要です。

例えば、採用業務では以下のような場面で必要になります。

  • 各部門ごとの募集条件と候補者のニーズのすり合わせ
  • 求人メディアへの出稿手続き
  • 面接の日程調整

また、制度設計をする際は、下記のような対応が求められます。

  • 新制度による会社全体のメリット・デメリットの把握
  • 関係者への事前のヒアリング
  • 新制度に納得してもらうための交渉や説明

次の章では、人事転職を成功させるためのポイントについてご紹介します。

8. ケース別:人事転職成功のポイント

この章では、人事の転職を成功させる上で重要なポイントについて解説していきます。

転職成功のポイントを押さえておかないと、いくら人事の経験が豊富な人でも、選考で落ちてしまうことがあるので気をつけましょう。

順番に見ていきましょう。

8-1. 経験者の方向けの転職成功のポイント

人事をすでに経験している方のキャリアアップ転職を成功させる上で重要なポイントについてご紹介します。

転職活動期間の目安は1~3ヶ月間程度

出典:【人事・総務の転職市場】2019年度上半期の総括と下半期の予想 | MS Agent

こちらの図は、転職エージェントMS-Japanの人事経験者ユーザーのうち、転職成功させた人が転職活動をしていた期間を表したものです。

ここから、1~3ヶ月を転職活動期間の目安にすると良いということがわかります

しかし、1~3ヶ月の間で、自分一人で求人情報のリサーチや選考対策、日程調整を進めるのは骨の折れる作業なので、転職エージェントを活用して、手厚いサポートを受けるのが賢いやり方と言えるでしょう。

転職の準備や進め方について、詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

8-2. 未経験の方向けの転職成功のポイント

未経験の人事転職を考える方向けの転職成功のポイントをご紹介します。

下記の4点です。

順番に見ていきましょう。

求人の比較的多い「採用・労務」を狙う

未経験からの人事転職を成功させる上で重要なのが、未経験求人の比較的多い採用・労務の求人を狙うということです

当たり前ですが、未経験者を歓迎していない求人に応募しても落とされてしまうため、この2つを狙うことをおすすめします。

参考程度に、リクルートエージェントにある未経験歓迎の人事職の求人数を役割別にまとめました。

採用・労務の求人が比較的多くあることがわかります。

転職エージェント リクルートエージェントの求人数
採用 2,209件
労務・給与社保 1,547件
教育・研修 1,229件
人事制度構築 1,286件

※求人数:2023年10月更新

以上のことから、未経験で人事の転職をする人は「採用・労務」の求人を狙うことをおすすめします。

できるだけ多くの転職サービスから応募する

未経験から人事の転職を成功させる上で、できるだけ多くの転職サービスを活用することは重要です。

というのも、未経験を歓迎している人事の求人がそもそも少ないからです。

「採用・労務」の求人が比較的多いと述べましたが、それでも絶対数が少ないことに変わりはありません。

より多くの求人を見つけるためにも、本記事で紹介した転職エージェントに3社以上登録した上で、それ以外の転職サイトにも登録することをおすすめします。

転職サイトはこちらの記事から確認できますので、ぜひご覧ください。

資格を取って意欲をアピールする

人事の転職において、資格が必須ということはありませんが、未経験の場合は資格を持っていることで意欲のアピールにつながります。

具体的には、下記の資格が人事の転職にはおすすめです。

  • 社会保険労務士|労働・社会保険等に関する国家資格
  • キャリアコンサルタント|職業選択や能力開発に関する国家資格
  • メンタルヘルス・マネジメント検定|メンタルケアに必要な知識を学べる民間資格

中でも社会保険労務士は評価されやすい資格ですが、難易度が高いため、資格の勉強に時間をかけすぎて、転職活動が疎かになってしまうということが無いようにしましょう。

転職時の資格についてはこちらの記事でもご紹介しております。

志望動機にこだわる

人事職に限りませんが、未経験の職種に転職するときは、「なぜその職種を志望するか」が大きなポイントになります。

未経験から人事職に挑戦したいと思った現職での具体的なエピソードを伝えられるといいでしょう。

参考程度にいくつかご紹介します。

  • 社内のスキルアップ研修に支えられた
  • 人間関係のトラブルに巻き込まれた際にスマートに対応してもらった
  • 新しい人事制度に変わって、モチベーションが向上した
  • チームのマネジメントを経験して、人事に興味を持つようになった

人事の転職に関してよくあるQ&A7選

最後に人事の転職に関してよくある質問をまとめました。

順番に見ていきましょう。

Q1. 資格はあった方が有利ですか?

未経験だと特に書類選考時は有利になります。また、資格を持っていることが人事に対する意欲のアピールにはなります。

ただし、資格が必ず必要というわけではありませんし、一般的に実務や経験の方が重要視されます。

そのため、資格の取得に固執しすぎないように気をつけましょう。

参考程度におすすめの資格は『6章 資格を取って意欲をアピールする』で紹介しておりますので、ぜひご確認ください。

Q2. 人事の転職の志望動機が書けません。

人事の転職に限りませんが、下記の3点は必ず入れるようにしましょう。

  • なぜ人事なのか
  • なぜその会社なのか
  • その会社に自分が貢献できる根拠
【例文】
貴社でなら、人事として採用業務に幅広く携われると考え志望しました。
現職では、人材会社で法人営業を3年担当しており、お客様の人材支援をしていく中で、実際に自社の採用に携わりたいと思ったのがきっかけです。
特に貴社は、外国人人材の採用にも積極的で幅広く採用業務を経験できると感じております。
採用業務は未経験ですが、現職で培ったコミュニケーション能力と求職者に対する理解を活かして、即戦力として貴社に貢献していきたいと思います。

こちらの記事でもご紹介しておりますので、ぜひご確認ください。

Q3. 未経験でも転職しやすい業界が知りたいです。

IT業界は比較的、未経験でも転職がしやすいです。というのも、IT業界は人材不足が続いており、採用担当の増員に前向きだからです。

また、組織を拡大させる予定のあるベンチャー企業や中小企業でも、採用数を増やすために、採用担当を未経験でも募集することがあります。

Q4. 人事の年収の相場が知りたいです。

年齢と階層別にまとめたのでぜひご確認ください。国税庁の「平成30年度分 民間給与実態統計調査」によれば、25歳~29歳の平均年収は370万円、30歳~34歳の平均年収は410万円となっているため、人事の年収は平均的な水準と言えるでしょう。

年齢 階層 年収
20代後半〜30代前半 一般社員・主任 350~450万円
30代後半 係長 450~550万円
40代前半 課長 550~700万円
40代後半 部長 700~900万円

出典:【人事職】仕事内容別の平均年収 | MS Agent

Q5. 大手企業の人事に転職するのは難しいですか?

経験者であれば可能ですが、未経験だと非常に難しいです。というのも、未経験の人事職求人を出している大手企業がそもそも少ないからです。

参考程度に、リクルートエージェントで未経験歓迎かつ、従業員1,000人以上の会社の人事職求人は64件でした。(2023年10月時点)

一方、経験者であれば、非公開求人を含めると1,000件以上あり、十分に転職成功の可能性はあると言えます。

Q6. 人事の経験は今後の転職に有利になりますか?

人事職は専門職に含まれるため、転職しやすいといえます。転職先は他の会社の人事職か、人事コンサルティング会社などの人事経験を活かせる会社が多くなります。

なお、人事コンサルティング会社へのキャリアアップ転職を希望する場合は、人事制度の構築経験のような経営に近い業務の実績があると有利と言えます。

Q7. 人材会社からの人事転職者は多いのでしょうか?

本当です。なぜならば、人材会社で働いた経験がある人は、人事経験がなくても即戦力として活躍できる可能性が高いからです

これは、人材会社で働いている人は採用担当者と直接やりとりした経験があり、仕事内容をある程度理解できている上、採用に関する知見が豊富ということを意味しています。

実際に下の画像のような、人材紹介会社での経験を要件に含んでいる人事職求人があります。

人事部門の求人では人材紹介会社でのビジネス経験が評価されることが多い

まとめ

ここまで人事の転職に関して、おすすめの転職エージェントや転職成功のポイントをご紹介しましたが、いかがでしたか?

人事の転職は求人数が少なく、難易度が高いため、転職エージェントのサポートを受けることをおすすめしています。

まずは今回ご紹介した転職エージェントの中から2~3社登録して、気軽に話を聞いてみるといいでしょう。

以上、末筆ですがあなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。

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