「派遣社員ってどういう働き方なの?」「正社員との違いは?」など、派遣社員に関する疑問を多くお持ちかと思います。
派遣社員とはアルバイトや正社員と同じく雇用形態の1つで、自分の希望や条件に応じて就業先を選ぶことができる特徴があります。
そのため、『自分らしい働き方がしたい方や、プライベートな時間を大切にしたい方』にとっては最適な働き方です。
このページでは、転職のプロとして多くの求職者の悩みを聞いてきた筆者が、あなたの「派遣社員のここが知りたい」という疑問に対して丁寧に解説していきます。
- 派遣社員とは
- 知っておきたい派遣社員の3種類
- 派遣社員のメリット
- 派遣社員のデメリット
- 派遣社員になるのがおすすめな人
- 初めての派遣におすすめ!評判の良い派遣会社5選
- 【FAQ】派遣社員に関してよくある質問
このページをお読みいただければ、自分が本当に派遣社員に向いているかどうかや、派遣社員になる前に気を付けるべきことなどを詳しく知ることができます。
目次
1. 派遣社員とは
派遣社員とは、一言でいうと「人材派遣会社と雇用契約を結び、別の会社に派遣されて働く労働者」のことを指します。
つまり実際に働いている会社の社員ではなく、人材派遣会社と雇用関係にある、ということです。
そのため、企業にとって派遣社員は「必要な時に必要な分だけ手に入る即戦力としての人材」という位置づけになります。
ではそんな派遣社員の実情について、データを基に見ていきましょう。
1-1. 派遣社員の年収事情
平成31年度の厚生労働省の報告書を参考にすると、正社員の年収は平均約390万、派遣社員の年収は平均約330万という結果になりました。
こうして比較すると正社員の方が多く給与をもらっているように見えますが、正社員の給与は見込み残業代(月40時間前後)が含まれていることが大半です。
また、派遣社員の年収を時給に換算すると1,728円、正社員の年収を残業代も含めて時給に換算すると、1,619円になります(小数点以下切り捨て)。
このようにわかりやすく計算しなおしてみると、派遣社員がもらえる金額は意外に多い、と思えるのではないでしょうか。
1-2. 派遣社員の職種事情
実際に派遣社員がどのような職種で働いているのかを示したデータを見てみると、女性では事務職関連、男性では製造関連の職種がそれぞれ約4割前後を占めていることがわかります。
その一方で専門職や技術職などの、知識やスキルが求められる仕事を行っている派遣社員もいるようです。
具体的な事務職の仕事としては、電話応対や文書作成を行う一般事務、受発注の管理業務や見積書作成などを行う営業事務、受付や秘書などがあります。
製造関連の業務としては、部品の製造や加工、機械の組立や検査などが挙げられます。
ここから自分が元々持っていたスキルを活かして、派遣社員として働いている方も多くいるということが言えるでしょう。
2. 知っておきたい派遣社員の3種類
雇用契約の期限や契約終了時の対応などの違いによって、派遣社員の種類は以下の3つに分かれています。
登録制派遣 |
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無期雇用派遣 |
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紹介予定派遣 |
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この章では、知っておきたい派遣社員の種類について、ひとつずつ丁寧に解説していきます。
2-1. 登録制派遣とは
登録制派遣とは「派遣会社が派遣先と結んだ契約で定められた期間のみ、派遣先で働く」という雇用形態です。
一般的に「派遣」というと、この登録制派遣のことを指します。
派遣先で働いている契約期間のみ、派遣会社の登録者から派遣社員となり、給与の振込を受けられる、ということになります。
たいていの場合は、3ヶ月毎の契約で、双方の合意を踏まえて最大3年まで更新されます。
逆にその契約期間が終了した場合には、派遣契約も終了するため、次に別の会社で就業するまで給与は支払われません。
2-2. 無期雇用派遣(常用型派遣)とは
無期雇用派遣とは、正式には常用型派遣といいます。
これは、派遣会社と労働者が「常時雇用契約」を結んでいる雇用形態のことです。
以下の図のように、派遣会社と期間の定めがない契約を結び、派遣先企業で実際に就業します。
契約期間に定めがなく安定した働き方ではあるものの、正社員というわけではありません。
2-3. 紹介予定派遣とは
紹介予定派遣とは、最長6ヶ月の派遣契約期間を経て、企業と労働者がお互い納得・合意すれば社員になれる、という雇用形態です。
特に正社員雇用を目指す人にとっては、実際に派遣として働いてみてから社員になるかどうかを判断するので、転職に関する手間や時間を短縮することにも繋がります。
ただし、紹介予定派遣として働いていても、必ず正社員になれると確約されているわけではありません。
6ヶ月の間に企業からNGを出されればそれまでですし、あくまで紹介予定派遣は「直接雇用する」というだけなので、正社員ではなく契約社員になるという可能性もあります。
紹介予定派遣については以下の記事で詳しく解説しています。
≫紹介予定派遣とは?メリットデメリットや普通派遣との違いを徹底解説
派遣社員の種類まとめ|各雇用形態の比較
再掲になりますが、各雇用形態をわかりやすく表にまとめると、以下の通りです。
登録制派遣 |
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無期雇用派遣 |
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紹介予定派遣 |
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このように、派遣社員には様々な雇用形態があります。
自分に向いているのはどの雇用形態か、しっかり確認してから派遣会社に登録するようにしましょう。
3. 派遣社員として働くメリット
派遣社員として働くメリットは、以下の4つです。
それでは、詳しく説明していきます。
3-1. ライフスタイルに合わせた働き方ができる
派遣社員は一度派遣会社に登録すれば、多くの候補の中から自分のライフスタイルに合う企業を選ぶことができます。
勤務時間や期間、仕事量など、自分が無理なく働ける範囲で就業することができるので、特に子育てと仕事を両立したい女性や、プライベートの時間もしっかり確保したい人などにとっては、派遣社員は非常におすすめできる働き方だと言えるでしょう。
少し古い口コミですが、ネット上では以下のように寄せられていました。
プライベートの時間が取りやすい
出典:Twitter
また、正社員とは異なり派遣社員には異動や転勤がありません。
実際に派遣法には、派遣社員の労働契約について以下のような記載があります。
(契約の内容等)※一部抜粋
第二十六条 労働者派遣契約(当事者の一方が相手方に対し労働者派遣をすることを約する契約をいう。以下同じ。)の当事者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣契約の締結に際し、次に掲げる事項を定めるとともに、その内容の差異に応じて派遣労働者の人数を定めなければならない。
一 派遣労働者が従事する業務の内容
二 派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事する事業所の名称及び所在地その他派遣就業の場所並びに組織単位(労働者の配置の区分であつて、配置された労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者が当該労働者の業務の配分に関して直接の権限を有するものとして厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)
出典:e-Gov
簡単に説明すると、これは労働派遣契約を結ぶ際、派遣社員の業務内容や事業所の所在地などについては事前に決めておかなくてはならない、ということです。
もし派遣社員が異動や転勤になってしまった場合、この契約通りの働き方ではなくなってしまいます。
そのため、派遣社員は一方的に異動や転勤を言い渡される、ということはありません。
つまり特定の場所で長く働きたい人には、派遣社員はおすすめできる雇用形態のひとつなのです。
3-2. パートやアルバイトより給与が高い
派遣社員は正社員と比べると給与が低いのは、第1章で述べた通りですが、パートやアルバイトと比べると、その時給はかなり高いといえます。
実際に、アルバイト・パート募集時の12月平均時給は1,089円、派遣スタッフは1,630円でした。
※三大都市圏(首都圏・東海・関西)の平均時給
このグラフを見てみると、アルバイトやパートよりも、派遣社員として働く方がより正社員に近い給与をもらえるということがわかります。
会社や働き方によってはここに残業代や諸手当が加わる場合もありますので、派遣社員は比較的給与の高い就業形態であると言えそうです。
3-3. 未経験からでも始められる
派遣会社によっては、未経験でも就業可能な案件が多く取り揃えられています。
そのため新しい業種・職種に挑戦してみたい方や、キャリアの幅を広げたい人にとっては、様々な会社で働くことのできる派遣社員が非常におすすめです。
特にスタッフサービスでは未経験の求人を多く保有しているので、「派遣社員になって未経験の職種に挑戦したい!」と考えている方は、ぜひ登録しておきましょう。
3-4. 大企業で働きやすい
派遣社員の選考には、面接や履歴書の提出などがありません。
派遣社員の場合は基本的に派遣先との面談(顔合わせ)のみで就業が決定します。
つまり派遣社員として面談に進むと、正社員で入るには少々ハードルの高い企業や、誰もが知っている有名な大企業で働きやすくなるのです。
大手企業で働いてみたいと思っている方にとっては、正社員での登用を目指すよりも、派遣社員で面談を受けた方が近道になる可能性があります。
4. 派遣社員として働くデメリット
派遣社員として働くデメリットは、以下の通りです。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
4-1. 3年以上の就業ができない
原則として派遣社員は、3年以上同じ派遣先の同じ組織で働くことができません。
これを派遣社員の「3年ルール」と呼びます。
ただし以下のケースに当てはまる方は、3年ルールの対象外となります。
- 無期雇用派遣で契約している
- 60歳以上
- 期間が明確になっている有期プロジェクトへ参加している
- 日数限定業務(1ヶ月の勤務日数が通常の労働者の半分以下+10日以下)
- 産前産後休業、育児休業、介護休業等で休業している人の代わりに就業
上記のルールに当てはまらない方で、もしどうしても3年以上同じ派遣先で働きたい場合には、派遣先に直接雇用してもらえるよう努力するか、部署の異動を派遣先にお願いしてみましょう。
3年ルールに抵触してしまうのは、同じ派遣先の同じ組織で3年間働いた場合です。
そのため事業部や課が変われば、3年ルールはリセットされ、1からのスタートになります。
派遣3年ルールについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
≫派遣3年ルールとは?派遣社員への影響や注意点すべきポイントを徹底解説
4-2. 収入や雇用が不安定
派遣社員は正社員に比べ、収入や雇用が不安定になりがちです。
特に登録制派遣で働いている人であれば、派遣先が見つからなければ就業できず、その分給与をもらうこともできません。
紹介予定派遣についても、派遣先に直接雇用してもらえる可能性はありますが、その分雇用してもらえなかった場合には収入が不安定になってしまいます。
そのため、比較的安定した収入と雇用を求めるのであれば、派遣社員はあまりおすすめしません。
4-3. 待遇が正社員には劣る
現在の派遣社員は、待遇が正社員と比べて劣っていると言わざるを得ない状況です。
賞与や昇進も特になく、正社員と比べると給与の低い派遣社員の待遇を、不満に思っている口コミも多くみられました。
正社員の給料の半分くらいしか支払われない
引用元:Twitter
ただし、2020年11月の派遣法改正で派遣社員にも交通費が支給されるようになったり、給与の見直しが行われてきたりと、徐々に派遣社員の働き方も変わってきています。
このページではデメリットとして待遇面をあげましたが、今後派遣社員の待遇や働き方は少しずつ是正されていくと言って良いでしょう。
5. 派遣社員になるのがおすすめな人
これまで見てきたメリット・デメリットから、派遣社員に向いている人を挙げると以下のようになります。
- 自分らしい働き方をしたい人
- キャリアの幅を広げたい人
- 大企業で働いてみたい人
上の項目に1つでも当てはまった方は、ぜひ1度派遣会社に登録してみることをおすすめします。
しかし一口に派遣会社と言ってもそれぞれ特徴や強みが異なるため、自分に合う派遣会社をしっかり見極めることが大切です。
派遣会社を選ぶときに覚えておきたいポイントを3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
参考:【重要】派遣会社の選ぶときの3ポイント
- 派遣求人の量・質:多様なニーズを満たせる求人があるか?
- 就労条件・待遇 :時給や福利厚生が充実しているか?
- サポート体制 :就業前後のサポートが充実しているか?
この3軸を基にして、次の章で初めての派遣におすすめ!評判の良い派遣会社5選を紹介します。
また、派遣会社は複数登録するようにしましょう。
参考:派遣会社は複数併用するのがおすすめ
派遣先を見つける際には、派遣会社を絞らずに2,3社に登録して比較することが極めて重要です。
なぜなら、併用することで以下3点のメリットがあるからです。
- 最適なコンサルタントを選べる
- 用途によって会社を使い分けられる
- 独占案件をカバーできる
実際、併用先の派遣会社で自分に最適なコンサルタント・案件を見つけ、成功した方は多いので、併用するようにしましょう。
6. 初めての派遣におすすめ!評判の良い派遣会社5選
前章でも述べた通り、ここではおすすめの派遣会社を紹介していきます。
派遣会社を利用する際には、自分に合ったサービスを利用できるよう複数の会社に登録するようにしましょう。
今回は5つの派遣会社を紹介します。
- スタッフサービス|求人数は派遣業界No.1
https://www.staffservice.co.jp/ - テンプスタッフ|求人数は常時30,000以上
https://www.tempstaff.co.jp/
- リクルートスタッフィング|派遣初心者は登録必須
https://www.r-staffing.co.jp/ - マンパワー|50年の実績を持つ派遣会社
https://www.manpowerjobnet.com/
- ランスタッド|外資系求人に強い派遣会社
https://www.randstad.co.jp/
気になる派遣会社を見つけたら、積極的に登録しましょう。
ここでは5社に厳選して紹介します。評判の良い派遣会社についてより詳しく知りたい方は『派遣会社おすすめランキング』の記事を参考にしてください。
スタッフサービス|求人数は派遣業界No.1
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スタッフサービスは、派遣業界No.1の求人数を保有する大手派遣会社です。
実際、職種・業種ともにほぼ全ての派遣領域をカバーしており、2万件ほど保有しています。
相談できる事業所があり、登録利用者からは「仕事紹介のスピードが早い」「他の派遣会社に比べて圧倒的な求人で選択肢が広い」など、高く評価されています。
担当者の質に関しては評判は分かれるものの、求人数は業界No.1であり選択肢を増やすために、ぜひ一度登録することをおすすめします。
<スタッフサービスの派遣サイト>
テンプスタッフ|求人案件は常時30,000以上
『テンプスタッフ』は、人材業界大手の「パーソルグループ」が運営する派遣会社です。
紹介可能求人の数は、常時5万件以上と、派遣会社の中でもトップレベルです。
また、会社としての教育体制も整っており、利用者から「担当者の対応がよかった」と高評価の声もあがっています。
業界最大手で利用満足度の高い『スタッフサービス』と併せて利用すれば、希望にぴったりの求人をスムーズに見つけられるでしょう。
公式サイト:
https://www.tempstaff.co.jp
※スキルに不安な方向けに「テンプオープンカレッジ」といったスキルアップ支援制度もあります。
マンパワー|50年の実績を持つ派遣会社
『マンパワー』は、マンパワーグループ株式会社が運営している、日本最初の大手人材派遣サービスです。
昭和41年に設立され、50年以上の実績がある派遣会社として知られています。
また、人材ビジネス実施の第32回派遣スタッフ満足度調査では、『また働きたい派遣会社第1位』に選ばれるほど、高い評価を得ています。
非公開の案件や大手案件を多数取り揃えており、登録すれば、希望や適性に合った求人を紹介してくれるでしょう。
公式サイト:
https://www.manpowerjobnet.com/
リクルートスタッフィング|派遣初心者は登録必須
『リクルートスタッフィング』は、株式会社リクルートホールディングスの人材派遣子会社が運営しているサービスです。
大手企業の案件が多く、人気企業に勤めたい方には特におすすめできます。
また、リクルートホールディングスは幅広く人材サービスを展開しているため、就職に関するノウハウも豊富です。
未経験や時短勤務、年代別など自分に合った仕事を探すことができるので、初めて派遣会社に登録する人、今まで派遣で働いたことがない人など、初心者にもおすすめの派遣会社と言えるでしょう。
公式サイト:
https://www.r-staffing.co.jp/
ランスタッド|外資系求人に強い派遣会社
『ランスタッド』は、世界最大規模を誇る大手外資系派遣会社です。
求人数は非常に豊富で、特に、事務と製造に強く、派遣先を探しているのであれば、必ず登録したい一社です。
また、外資系企業なだけあって、派遣求人・担当者の雰囲気などに違いがあるので、合う合わない判断するためにまずは話だけでも聞いてみるとよいでしょう。
7. 【FAQ】派遣社員に関してよくある質問
派遣社員に関してよくある質問をQ&A形式にしてまとめました。
- Q-1. 派遣社員も有給休暇を取得できますか?
- Q-2. 派遣社員には残業代や交通費は支払われますか?
- Q-3. 福利厚生にはどんなものがありますか?
- Q-4. 派遣社員でも加入できる社会保険はありますか?
- Q-5. 派遣社員になるにあたって、選考はありますか?
- Q-6. 個人事業主でも派遣社員として働けますか?
- Q-7. 派遣社員の抵触日・起算日とは何ですか?
- Q-8. 派遣社員の無期雇用・有期雇用の違いは何ですか?
- Q-9. 派遣社員・正社員・パートアルバイト・契約社員の違いは何ですか?
Q-1. 派遣社員も有給休暇を取得できますか?
「派遣社員は有給が取りにくいのでは…」と思われる方もいますが、派遣社員であっても、有給の取得はもちろん可能です。
実際に労働基準法には、以下のような条文が記載されています。
(年次有給休暇)
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
出典:e-Gov
ここからもわかるように、ひとつの派遣先に6ヶ月継続的に就業し、かつ就業期間の8割以上しっかり出勤していれば、有給は派遣社員にも必ず付与されます。
ただし派遣社員の場合、有給が付与されるのは派遣会社からです。
そのため有給を取得したい場合は、まず派遣会社に有給の申請を行いましょう。
※有給の取得については、「【派遣社員でも有給は取れる?】知っておくべきルール・よくある疑問を徹底解説」を参考にしてください。
Q-2. 派遣社員には残業代や交通費は支払われますか?
派遣社員であっても、もちろん残業代や交通費は支払われます。
交通費については、2019年までは支給されない場合がほとんどでした。
そもそも派遣社員に交通費が出ていなかったのは、「交通費を出さなくてはならない」という法律がなかったからです。
今まで交通費の有無で派遣会社を選んでいた人にとっては、嬉しい改正案だと言えるでしょう。
Q-3. 福利厚生にはどんなものがありますか?
派遣社員の使える福利厚生は、基本的に派遣会社のものです。
派遣会社は旅行や施設の割引制度や、家事代行・育児サポートなど、各社様々な福利厚生を用意しています。
参考…出典:パソナ公式HP
派遣会社によって、福利厚生の内容は異なります。
派遣会社に登録する前に、派遣社員になったらどのような福利厚生が利用できるのか、しっかり確認しておきましょう。
Q-4. 派遣社員でも加入できる社会保険はありますか?
派遣社員になるにあたり、社会保険はどうなるのか気にされる方は多いです。
もちろん加入条件を満たしていれば、派遣社員でも社会保険に入ることは義務となります。
その保険加入の手続きに関しては派遣会社がやってくれるので、特に心配することはありません。
派遣社員が加入できる社会保険は、以下の5つです。
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 介護保険
- 雇用保険
- 労働者災害補償保険
社会保険は、その種類によって加入条件が少しずつ異なります。
ここではどのような条件を満たせば社会保険に加入することができるのか、わかりやすく表にまとめてご紹介します。
健康保険 | 厚生年金保険 | 介護保険 | 雇用保険 | |
週の所定労働時間 | 正社員の3/4以上(30時間以上) | 正社員の3/4以上(30時間以上) | 正社員の3/4以上(30時間以上) | 20時間以上 |
月の就業日数 | 正社員の3/4以上(30時間以上) | 正社員の3/4以上(30時間以上) | 正社員の3/4以上(30時間以上) | |
雇用契約期間 | 2か月以上(見込み含む) | 2か月以上(見込み含む) | 2か月以上(見込み含む) | 31日以上(見込み含む) |
年齢 | 75歳未満(誕生日の前日まで) | 70歳未満(誕生日の前日まで) | 満40歳以上65歳未満(誕生日の前日から加入) |
※労働者災害補償保険は全ての派遣労働者に適用されます。
※ここに記載しているのは常用雇用者の場合の加入条件です。
自分がどの保険の加入条件を満たしているのか、派遣社員として働いている方はしっかり確認しておきましょう。
Q-5. 派遣社員になるにあたって、選考はありますか?
基本的に派遣社員は、面談(顔合わせ)を通して採用されます。
面談の内容は、簡単な自己紹介や勤務条件の確認、業務開始日のすり合わせやスキルチェックなどです。
面談で好印象を与えるためには、以下の3点に気をつけることが大切です。
- 身だしなみはしっかり整えておく
- 事前の準備を怠らない
- ポジティブな発言を心掛ける
以下、ひとつずつ説明していきます。
身だしなみはしっかり整えておく
派遣社員の面談には、スーツで臨むのが基本です。
ただし先方から私服指定があった場合、どうしてもスーツが用意できない場合には、オフィスカジュアルを選んでもOKです。
より良い第一印象を持ってもらうために、面談の前にはスーツやシャツにしわがないか、目立った汚れや糸のほつれがないかなど、しっかりと確認しておきましょう。
事前の準備を怠らない
面談を行う前に、よく聞かれる質問やアピールするべきポイントなどを派遣会社の担当者に確認し、しっかり答えられるようにしておきましょう。
また派遣先企業に関する情報には、ある程度目を通しておくことも大切です。
派遣先企業について何も知らないのに「この会社で働きたいです!」とだけアピールするようでは、あまり印象もよくありません。
派遣先についてわからないことがあれば、派遣会社の担当者にも積極的に質問し、面談に備えましょう。
ポジティブな発言を心掛ける
転職の相談に来られる方の中には、よく「どうせ私なんか…」と自分を落とすような発言をされる方がいます。
しかし派遣社員の面談にあたって、それはマイナスポイントでしかありません。
面談で見られているのは、業務に対しての意欲や積極性です。
ネガティブな発言は控え、働くことに前向きな姿勢を見せるようにしましょう。
合わせて、顔合わせを成功させるポイントも「派遣の顔合わせとは?自己紹介の手順や服装、事前準備のポイントを徹底解説」で紹介しているので参考にしてみてください。
Q-6. 個人事業主でも派遣社員として働けますか?
個人事業主でも、派遣社員として働くことは可能です。
ちなみに個人事業主が派遣社員として働く場合は、殆どのケースで登録制派遣という形になります。
ただし個人事業主が派遣社員として働く場合、自分の事業と派遣先での業務を両立することになりますので、派遣会社に登録する際は個人事業主であることをきちんと申告するようにしてください。
Q-7. 派遣社員の抵触日・起算日とは何ですか?
起算日とは、2015年9月30日の派遣法改正以降に締結された、派遣契約の開始日のことです。
抵触日とは派遣契約期間が切れた翌日のことで、「事業所単位」と「個人単位」の2種類があります。
「事業所単位」では、同じ派遣先に対して3年以上労働者を派遣できない、という規定があります。
そのため、まだ契約期間の残っている派遣社員がいたとしても、その事業所では労働者の受け入れができません。
「個人単位」では、派遣社員は3年以上同じ派遣先で就業できない、という規定を基準にして考えます。
ただし、事業所単位の方が個人単位の抵触日より優先されるため、まだ契約期間が残っているのに就業できなくなる、というケースもあります。
派遣3年ルールについて詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。
Q-8. 派遣社員の無期雇用・有期雇用の違いは何ですか?
一言で言えば、雇用期間があるかないか、の違いです。
無期雇用は『2-2. 無期雇用派遣(常用型派遣)とは』でもご説明した通り、派遣会社と雇用契約を結ぶ雇用形態です。
そのため無期雇用派遣であれば、派遣社員のネックである収入・雇用の不安定を解消することができます。
反対に有期雇用は、労働期間が予め決まっている雇用形態です。
事前に定められた労働期間が過ぎると就業できなくなり、次の派遣先を見つけるまでは給与をもらうことができません。
この点に関しては、『2-1. 登録制派遣とは』で詳しくご説明していますので、そちらも併せてご参照ください。
Q-9. 派遣社員・正社員・パートアルバイト・契約社員の違いは何ですか?
この記事では派遣社員についてをメインにご紹介してきましたが、他にも正社員やパート、アルバイトなど、様々な雇用形態が存在しています。
派遣社員とよく比較される主要な雇用形態を、表にしてわかりやすくまとめました。
派遣社員 | 派遣会社と契約し、派遣先企業で就業する。派遣先企業とは、間接雇用関係にある。 |
正社員 | 就業する企業と直接雇用関係にある。就業期間は定められていない。 |
契約社員 | 就業する企業と直接雇用関係にある。就業期間が定められており、雇用期間が終了すると労働契約も終了する。 |
パート・アルバイト | 日にちや時間を自分で決めて働ける、短時間労働者。どちらも労働基準法の上は同義。 |
派遣社員と混同されがちな雇用形態として契約社員が挙げられますが、こうして比較すると就業先との雇用関係に明確な違いがあることがわかります。
雇用形態は多くの種類があるため混乱してしまいがちですが、自分の望まない雇用形態での就業を避けるためにも、それぞれの特徴をしっかりと把握しておきましょう。
8. 派遣社員に関連する記事
派遣社員に関連する記事をまとめました。
以下の記事も併せて読むことで、派遣社員についての理解も深まります。
関連サイト | |
派遣おすすめサイト |
さいごに
派遣社員について、様々な角度からご説明してきました。
派遣社員は働き方の幅も広く、プライベートを大切にしたい方には特におすすめの働き方です。
気になる人は以下のリンクから、派遣会社に登録してみましょう。
- スタッフサービス|求人数は派遣業界No.1
https://www.staffservice.co.jp/ - テンプスタッフ|求人数は常時30,000以上
https://www.tempstaff.co.jp/
- リクルートスタッフィング|派遣初心者は登録必須
https://www.r-staffing.co.jp/ - マンパワー|50年の実績を持つ派遣会社
https://www.manpowerjobnet.com/
- ランスタッド|外資系求人に強い派遣会社
https://www.randstad.co.jp/
あなたの派遣社員への就職・転職活動が上手くいくことを、心より願っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。
個人的に、プライベート>仕事なので、給料が多少下がっても創作活動とかのライフワークが続けられたらしあわせ