看護師の辛い・キツイ夜勤の乗り越え方|どうしても限界な時の夜勤のない働き方

「夜勤がつらい」「夜勤のない働き方ってどうなの?」

とお考えですね。

24時間体制で患者さんの病状管理を行うためには、看護師の夜勤は欠かせません。しかし、生活リズムの乱れを感じたり、少ない人数で業務分担したりすることもあり、負担が大きいと感じてしまいますよね。

とくに人手不足の職場では夜勤の回数が多くなりがちで、夜勤でも残業をしないと仕事が終わらずに疲れを感じている方もいるでしょう。

夜勤により収入アップやスキルアップといったメリットは得やすいですが、心や身体の不調を感じているのであれば、夜勤を続けることはお勧めしません。

上司に相談して夜勤のない働き方に変えてもらうか、夜勤のない職場に転職したほうが、あなたのためになるでしょう。

そこで、この記事では元看護師で夜勤専従で働いた経験もある私が、夜勤の辛さや乗り越え方、夜勤をしない働き方などをご紹介します。

  1. ここが辛い!夜勤をする看護師が抱える5つの悩み
  2. 明日から使える!夜勤の乗り越え方5選
  3. もう夜勤はしたくない!おすすめの対処法3選
  4. 夜勤の無い働き方とは?おすすめしたい7つの職場

この記事を読めば、夜勤とうまく付き合う方法を知ることができ、夜勤のない働き方について網羅的に学ぶことができるでしょう。

看護師723名が選んだ人気の転職サイト

編集部が実施した看護師723名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。

キャリア・転職に悩んでいたり、今の仕事・職場から離れようかなと考えていたりするすべての看護師におすすめの相談先です。

左右にスクロールできます。

おすすめ転職サイト口コミ満足度公開求人数おすすめポイント
1位:看護roo!
(看護ルー)

4.3点

約5.9万件
  • 利用者満足度No. 1(編集部調べ)
  • 面接対策・サポートも手厚い定番の転職サイト

2位:マイナビ看護師

4.2点

約4.6万件
  • 全国に拠点があり地方にも強い
  • 初めての転職から企業転職まで抜群の支援
レバウェル看護(旧・看護のお仕事) ロゴ3位:レバウェル看護
(旧・看護のお仕事)

4.0点

約14.1万件
  • 圧倒的公開求人数を誇る大手サイト
  • 取材に基づくリアルな施設情報を教えてくれる

〔求人数〕2023年1月5日時点

1. ここが辛い!夜勤をする看護師が抱える5つの悩み

夜勤をしながら働く看護師のなかには、様々な負担を感じながら働いてる人も多いです。この章では、夜勤をしながら働く看護師が抱えやすい5つの悩みを紹介します。

1-1. 生活リズムが不規則になる

夜勤をしていると生活リズムが不規則になりやすく、辛いと感じてしまいますよね。

実際に夜勤をしていると、以下のような悩みを感じている方もいるようです。

口コミ・評判

匿名 さん(22歳)
夜勤が辛いです。人手が足りず、若いからという理由だけで、今月も10回以上夜勤に入らなくちゃいけません。夜勤が続くと曜日感覚無くなるし、時間間隔もおかしいのか、目が覚めるといつも「遅刻した!!」と焦ってしまいます。何も気にせず眠りたいです。

人間はサーカディアンリズムと呼ばれる周期で体内環境を調整していますが、夜勤によりサーカディアンリズムが崩れると、以下のような症状を引き起こすと言われています。

  • 昼間に頭がぼーっとする
  • 食欲がない
  • 寝ようとしても眠れない

看護師の仕事の特性上、夜勤は避けられません。病院によっては、夜勤の翌日は必ず休日にしたり、3交代制の夜勤を正循環(サーカディアンリズムに合わせた勤務の組み方。一例として日勤→準夜→休み→深夜といった順番で勤務する)を導入したりしていますが、生活リズムが整わず体調不良を感じる方も多いです。

1-2. 体力的な負担が大きい

夜勤では体力的な負担を感じる場面も多くありますよね。「日勤で働いてる時よりも、夜勤で働いている時のほうが神経を使う」と話す方も少なくありません。

口コミ・評判

匿名 さん(36歳)
患者さんのケアには日勤も夜勤も関係ありません。効率よく業務が終わるようラウンドしていても、頻回のナースコール対応に追われることもあれば、急変や急患などの予想外の出来事だって起きます。ずっと気を張っているので、夜勤が終わる頃にはドッと疲れてしまいます。

口コミ・評判

匿名 さん(39歳)
年々、夜勤がきつく感じます。家に帰ってもこどもがいるので十分休めず、疲れたまま次の勤務なんてこともザラです。一日でいいから、何も考えず熟睡したいです…。

入院している患者さんの容態によっては、日勤と変わらない業務量が求められるため、体力の消耗が激しいと感じる方も多いです。また、家庭と両立しながら働いていると、帰宅後もまとまって休息するのが難しくなります。

看護師は体力勝負の仕事なので、夜勤後はとくにリラックスやリフレッシュする時間が大切です。しかし、仕事との切り替えがうまくできなかったり、休息できる時間が十分でなかったりすると、疲労が蓄積する一方でしょう。

1-3. 夜勤手当に不満がある

夜勤手当に不満を感じてしまうこともありますよね。夜勤の業務量に見合った手当がもらえず、モチベーションが下がると感じる方もいます。

口コミ・評判

匿名 さん(21歳)
初めて夜勤に入った翌月、思ったほど給料が上がらずへこみました。「回数多く入れるようにならないと、そこまで給料上がらないよ」と先輩に言われていましたが、まさかここまでとは…。夜勤は人も少ないし大変なんだから、もう少し1回あたりの手当を増やしてほしいです。

上記の方のように、夜勤手当と実際の業務量が見合ってないと不満を感じずにいられませんよね。

一方、夜勤手当が高額な職場に勤めていても悩んでいる方もいます。

口コミ・評判

匿名 さん(22歳)
夜勤手当が高額な分、夜勤回数が多い月と少ない月の給料の差が激しい。日勤でも夜勤でも大変なのは一緒なのに、給料明細を見て落ち込む月もある。本当は夜勤が辛いから回数を減らしたいけど、給料が低くなるから減らせない。

夜勤手当が高い職場では、夜勤回数によって給料の額が大きく変動するので、(特に家賃などの固定費が高い人ほど)夜勤に入らざるを得ないようです。

夜勤による負担と夜勤手当のバランスがとれないと、働き続けるのが苦しくなってしまうでしょう。

1-4. 求められる責任が重い

夜勤で求められる責任は重く、押しつぶされそうになった経験のある方もいますよね。

夜勤はスタッフの数も少なく気軽に相談しづらいので、一人で気負ってしまうこともあるでしょう。また、夜間せん妄などによるルート類の自己抜去やベッドからの転落などのトラブルも起こりやすいので、気が張ってしまうと話す方もいます。

口コミ・評判

匿名 さん(23歳)
日勤と違ってスタッフが少ないから、先輩もピリピリしている気がします。自分もしっかりしなきゃって思うけど、まだ出来ないことも多く迷惑になってないか不安です。なにかあったら自分の責任なので、いつもトラブルなく仕事が終わってほしいと願うばかりです。

口コミ・評判

匿名 さん(24歳)
夜勤中はずっと気が張っていて、仮眠もうまくできません。いつも一睡もできないので、仕事が終わる頃には疲れすぎて何もできません。頭では仮眠をとったほうがいいのはわかってるんですが、ナースコールが鳴ったら…と考えると熟睡は難しいです。

夜勤では看護師の数も少ないので、どうしても周囲には頼りにくい状況になってしまいます。こうした責任の重さから、緊張して休憩時間になってもうまく切り替えできない方もいるようです。

責任感の強い人ほどプレッシャーを感じやすく、結果的に夜勤が辛くなってしまうのでしょう。

1-5. 苦手な人と一緒に勤務しなくてはならない

苦手な人と一緒の夜勤だと、苦痛を感じてしまいますよね。スタッフの人数が少ない中で人間関係に気を遣いながら夜勤をこなすとなると、ストレスを感じてしまう方もいます。

口コミ・評判

匿名 さん(25歳)
キツイ性格の先輩と夜勤する時は本当に辛いです。夜勤だといつも以上にテンションも低く、話しかけるなオーラを出してるので近寄れません。夜勤は、一緒に働く人によって仕事のやりやすさが全く違うので、勤務表が出た時は夜勤のメンバー確認は欠かさずしていますね。

口コミ・評判

匿名 さん(32歳)
ある先輩にいつも無視されています。私が仕事できないせいかもしれませんが、なぜ無視されるのかわからず苦しいです。
1カ月に1回くらいはその先輩と一緒の夜勤に当たるので、毎回胃を痛めながら仕事しています。

夜勤に限らず、働くうえでスタッフ同士の協力は欠かせません。しかし、キツイ性格の人と一緒の夜勤だと仕事以外のところで気を遣わなくてはならず、苦痛を感じている方もいます。

シフトの関係上、同じ夜勤になることは避けられないので、どう対処すべきか頭を抱えてしまうでしょう。

関連記事:
看護師が性格キツい人ばかりなのはなぜ?よくある特徴とうまく付き合うための5つの秘訣

2. 明日から使える!夜勤の乗り越え方5選

1章でもご説明しましたが、夜勤は本来の人間の生体リズムに逆らう働き方なので、心身にかかる負担は大きいです。

しかし、看護師には24時間体制で患者さんのケアを行う役目があるので、夜勤を避けることは難しいですよね。

そこで、本章では今よりも夜勤を楽に乗り越えられる方法を5つご紹介します。

詳しく見ていきましょう。

2-1. 夜勤前でも日勤に合わせた生活リズムを意識する

夜勤前であっても、長時間の睡眠はせず、日勤と同じような生活リズムを意識して過ごすことをおすすめします。

意外かもしれませんが、昼間に長時間睡眠をとると、かえって心身に悪影響を及ぼします。

日本看護協会によると、昼間は体温が上昇するので活動に適しており、睡眠をとっても疲労回復効果が低いと言われているのです。

夜間の睡眠ではこれらが交互に出現し疲労回復に寄与しますが、昼間の睡眠では情動ストレスを解消するレム睡眠が上手にとれないことがわかっています。夜勤をすれば昼間に睡眠をとらざるを得ませんが、昼間の睡眠は疲労回復効果が低いため、疲労感や眠気を感じた状態で勤務をすることになり「つらい」と感じるのです。

引用:日本看護協会 | コラム:夜勤のための上手な睡眠のとり方

夜勤を乗り切るために睡眠をとったはずが、かえって生活リズムを乱すことに繋がってしまい、逆効果になってしまうのです。

<昼寝をするなら20分前後にする>

夜勤前の睡眠が良くないとわかっていても、眠らないで夜勤に行くのは抵抗を感じるという方もいるかもしれません。そんな方におすすめなのは、短時間の昼寝です。
NASAが行った実証研究によると、20分前後の昼寝には疲労回復を促すだけでなく、集中力ややる気をアップさせる効果があると言われています。ただし、30分以上昼寝してしまうと、目覚めが悪く起きてからもぼーっとした状態になるので、20分前後に留めてください。

夜勤専従でない限りは、20分前後の昼寝を上手く活用し、日勤に合わせた生活リズムを意識して過ごすように心がけましょう。

2-2. 夜勤中は短時間でも仮眠する

夜勤中は短時間でも仮眠することが重要です。

「夜勤中に寝たら動けなくなる」とお考えの方もいるかもしれませんが、夜勤中の仮眠はサーカディアンリズムに沿った休息ができ、疲労の軽減に繋がります。

日本看護協会によれば、夜勤中の仮眠はいつもの夜間睡眠と同じ「睡眠時間帯」に眠るため、疲労回復に必要な深い睡眠がしやすく効率的に疲労回復効果が得られるそうです。また、仮眠によって勤務終了までの夜間の覚醒時間が短くなり、ヒヤリ・ハットの発生防止にもつながるとしています。(引用:コラム | 夜勤中の仮眠を取ろう

このように、夜勤中の仮眠は疲れをとるだけでなく、医療ミス防止にも役立っているのです。

仮眠が苦手な方におすすめの対処法

夜勤中の仮眠にはメリットがあるとわかっていても、「夜勤中に仮眠をとると動けなくなる」「仮眠が取れる時間がない」とお悩みの方もいるでしょう。

そんな方におすすめの仮眠の取り方、仮眠に対する考え方をご紹介します。

(1). 仮眠できる場所を確保する

仮眠室や休憩室を利用し、仮眠しやすい環境を整えましょう。

当たり前ですが、誰でも出入りができるような場所ではうまく仮眠ができません。しっかり仮眠できる環境を整え、照明を暗くして仮眠をすることで、効果的な仮眠を取ることが大切です。

(2). 周囲にナースコール対応をお願いする

可能であれば、仮眠中のナースコール対応は他のスタッフにお願いしましょう。

職場の慣例で休憩時間でもナースコール対応が必要な方もいるかもしれませんが、一緒に働くスタッフとコミュニケーションをとり、お互いに休憩時間はゆっくり休めるように調整しましょう。

これは筆者の体験談になりますが、筆者は夜勤の休憩時間でも「先輩にナースコールお願いするのは申し訳ない」と考え、仮眠中でも院内PHSを肌身離さず持っていました。しかし、当時の副師長さんと同じ夜勤になった時に「あなたがそうやって休憩中でもナースコール取ってると、他の人は休みにくいのよ。病棟が落ち着いている時は、しっかり休むこともプロとして大切」と言われ、良かれと思ってやっていたことが裏目に出てしまった経験があります。

一緒に働くスタッフにナースコールをお願いするのは、決して悪いことではありません。

どうしても気が引けるなら「もしかしたら〇〇さんからコールが鳴るかもしれないので、対応お願いできますか?」「もし対応難しそうなら、呼んでください」と一声をかけておくだけで相手の受け取り方も変わってくるはずです。

(3). 短時間でも良いと割り切る

患者さんの病状や業務量によっては、長時間の仮眠が難しい場合もあるでしょう。

そんな時は短時間でも良いと割り切ることも必要です。

航空整備士を対象としたある研究では、10分程度の仮眠でも、パフォーマンスが向上するという結果が示されています。(参考:日本看護協会|夜勤中の仮眠を取りましょう

忙しい時は休憩することを忘れてしまいがちですが、短時間でも良いので仮眠をとり、安全に夜勤が行えるように整えましょう。

<どうしても眠れないなら目を閉じるだけでもOK>

短時間の仮眠が難しい時は、目を閉じるだけでも問題ありません。人間は視覚から多くの情報を受け取るので、目を閉じるだけで情報を遮断することができ、脳の疲労回復が期待できます。
「がんばって仮眠しなきゃ」「眠れない、どうしよう」と焦るくらいなら、短時間で構いませんので目を閉じてゆっくり過ごしてみてください。

(4)すぐ眠れる方法を試す

「仮眠が苦手で職場だと眠れない」とお悩みなら、すぐ眠れる方法を試してみるのがおすすめです。

たとえば、アイマスクや市販の快眠グッズを職場に持ち込んで利用したり、眠れる音楽を聴きながら目を閉じたりするだけでも休息ができるでしょう。

また、米軍が使っているたった2分で眠れるテクニックというユニークな方法もあります。

この新しいテクニックを使うと、どんな状況下や環境でも、昼夜問わず、軍隊は2分以内に眠りにつけるようになった。6週間のトライアル期間で成功率は96%。背景にノイズがある環境の場合もあった。ではその方法を見てみよう。

<2分で眠りに落ちる方法>

①ゆっくりと深呼吸し、顔の筋肉をリラックスさせる。額や顎、目の周りの緊張を解く。

②体をリラックスさせる。まず始めに、肩をできるだけ低い位置まで下ろす。それから、片方の上腕と前腕を緩め、次にもう片方もそうする。

③深呼吸して、ゆっくり息を吐き出しながら上半身をリラックスさせ、次に大腿から膝下まで脚の緊張を解く。

④全身を10秒間リラックスさせたら、心をクリアにする。そのために、次のうちのひとつを使って、やってみよう。
上空に青空が広がり、静かな湖に浮かべたカヌーに寝そべる自分をイメージする。
真っ暗な部屋に吊った黒いベルベットのハンモックに乗っている、心地よく温かな自分をイメージする。
「考えるな、考えるな、考えるな」と、10秒間何度も繰り返して言う。

最低10秒間、身体的にリラックスして心が空っぽになれば、眠りにつける。

引用:Medium.com|米軍直伝の2分で眠れるコツ

様々な方法を試している内に自分に合った方法が見つかるはずなので、まずはやってみることをおすすめします。

2-3. 眠気が強い時は眠気覚ましのグッズに頼る

夜勤を乗り切るために色々試しても、体調が悪かったり連勤が続いていたりすると、どうしても夜勤中疲れて眠くなってしまいますよね。

眠気が強い時は仮眠をとることが一番効果的ですが、仮眠を取る時間がない方や仮眠をとっても眠い方は、眠気覚ましグッズに頼るのも一つの手です。

<眠気覚ましにおすすめのグッズ>

  • 疲れ目用の目薬
  • クール系の歯磨き粉
  • 軽い夜食やお菓子(酸味の強いものや、噛みごたえのあるものがおすすめ)
  • コーヒー(効果が出るまで20~30分程度の時間が必要)
  • 冷却シート(首筋や鼠径部等に貼る)

また、グッズだけでなく下記のような工夫をすることで、より眠気を感じにくくなるでしょう。

  • 照明の明るい場所で過ごす
  • ほかのスタッフと談笑する
  • 溜まっている事務仕事などに取り組む
  • ストレッチを行う
  • 外の空気を吸いに行く
  • 朝方、日光にあたる

長時間の夜勤を乗り切るためには、一つだけでなく複数の方法を試してみるのがおすすめです。

2-4. 夜勤明けはリラックスして過ごし、なるべく日光を浴びる

夜勤明けは、リラックスして過ごすことが大切です。

生活リズムを整えるためにも、可能であれば、睡眠は短時間に留めて日光を浴びるように心がけましょう。

<夜勤明けにおすすめの過ごし方>

  • 睡眠:短時間がおすすめ(ただし、翌日も夜勤の場合や体調がすぐれない場合は無理せず眠る)
  • 運転:事故を引き起こす可能性があり、おすすめしない。
  • 運動:ストレッチやヨガなどリラックス効果の高い運動がおすすめ。激しい運動をするなら、仮眠をとってからにする。
  • 活動:日光を浴びて、生活リズムを整える。
  • 飲酒:疲れにより酔いやすい状態なので、飲む量はほどほどにする。

上記で紹介した以外に「友人と遊ぶ」「好きな映画や動画を見る」など、思いっきり好きなことを楽しむことが大切です。夜勤を頑張った自分をしっかり労い、リフレッシュできる時間を過ごしましょう。

疲れがたまっている方は『看護師はもう疲れた!限界寸前な毎日を今すぐ抜け出す科学的な対処法』で心と体の疲れをとる科学的な方法をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

2-5. 夜勤明けの食事は消化の良いものをとる

夜勤明けは消化の良いものを食べるように心がけましょう。

グラタンや煮物など、温かくて消化しやすいものを食べると◎

引用:東京労災病院治療就労両立支援センター|深夜勤務者のための 食生活ブック

夜勤を乗り切るために、つい甘いものや脂分の多いものに手が伸びてしまう方もいるかもしれません。しかし、高カロリーの食べ物や脂肪分の多いものは消化に時間がかかるので、睡眠の質の低下を招きます。その結果、疲労回復が妨げられてしまうので、なるべく避けましょう。

2-6.私生活でやらないことを決める

「夜勤がつらい。そのせいで私生活に問題が出ている」方は、逆転の発想で解決することもあります。

どういうことかというと「私生活の方に問題(改善ポイント)があり、それがプライベートの時間を圧迫している。そのせいで、仕事(夜勤)がつらいと感じている」という可能性もあるのです。因果関係が逆、というわけですね。

例えば、「掃除、洗濯、料理、運動、人付き合い」。これらは必ずしもやらなければいけないことではありません。にもかかわらず、真面目で実直な人ほど、「全部しっかりとやらなければいけない」と思い込んでいることが多いです。

そうした思い込みが強いほど一つひとつが負担になり、プライベートを圧迫して自由な時間が削られていきます。当然、休日にしっかりとリフレッシュできないので疲れが取れず、結果として日々の業務(特に体力を使う夜勤)がきついと感じるようになります。

疲れている時こそ『やりたくない』という自分の気持ちに素直になりましょう。「やりたくなくても、やらなきゃいけないことがある」という方は、下記の対処法を参考にしてみてください。

<やりたくないことの一例と対処法>

  • 洗濯や掃除がしたくない
    →家事代行サービスを依頼する、家族にお願いする、時短家電の購入を検討する
  • 料理がやりたくない
    →外食やコンビニなどを活用する、宅配サービスを利用する
  • 運動が面倒くさい
    →オンラインのジムやパーソナルトレーナーを利用する、SNSで一緒に運動できる仲間を作る、友人と一緒に運動する、仕事で体力を使っているのでいっそ運動しないと割り切る
  • 人付き合いが億劫
    →気乗りしない飲み会等は断る、断っても問題ないと自分に言い聞かせる

全てを完璧にこなす必要はありません。時には手を抜くことも大事です。普段の生活でストレスをためない工夫をしてみると、体力的な負担が減ることもありますよ。

3. もう夜勤はしたくない!おすすめの対処法3選

夜勤で体調を崩している方や夜勤が辛いと感じている方は、夜勤のない働き方がおすすめです。

夜勤のない働き方を行うために、3つの対処法をご紹介します。

3-1. 上司に相談して日勤のみの勤務に変えてもらう

今の職場を辞めたくない方は、日勤のみの働き方が可能か上司に相談してみましょう。

ある程度規模の大きい病院であれば、柔軟な対応をしてくるかもしれません。職場を変えることなく日勤のみで働ければ、環境を変えずに生活リズムを整えることができるでしょう。

しかし、職場によっては対応が難しかったり、リーダー業務や委員会活動など通常業務以外の仕事が振られる可能性もあります。
働き方だけでなく、仕事内容の変化なども併せて上司とよく相談しましょう。

3-2. 夜勤のない部署に異動する

キャリアを積みたいけど夜勤が辛いという方は、夜勤のない部署に異動するのがおすすめです。

たとえば、外来勤務・透析室・内視鏡室・採血室などは夜勤がないことがほとんどなので、異動できるか相談してみましょう。
今の職場から離れることにはなりますが、病院を変えることなく夜勤のない働き方が実現できます。

ただし、異動の希望が通っても、看護師の配置人数によっては異動先を選べないかもしれないことは理解しておきましょう。

3-3. 転職する

現職のままだと夜勤は避けられないという方には、夜勤のない職場に転職を検討するのをおすすめします。

転職は、夜勤のない働き方が実現できるだけでなく、人間関係や労働環境などをリセットすることにもなります。夜勤以外にも悩みを抱えているのであれば、転職を検討してみると良いでしょう。

転職を検討中の方は転職サイトへの登録がおすすめ

 

転職を視野に入れて検討している方は、転職サイトに登録し、キャリアアドバイザーに相談するのもおすすめです。

キャリアアドバイザーは看護師転職支援のプロで、あなたの希望条件をヒアリングしたうえで最適な職場・求人を紹介してくれます。

人気が高い良質な求人ほど、非公開求人として転職サイト利用者だけに限定公開されているので、登録しておくだけで選択肢をグッと増やせますよ。

大手サイトだと『看護roo!』や『レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』などが有名です。評判の良いサイトを詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。

夜勤のない働き方にデメリットは無いの?

夜勤のない働き方に興味があっても、デメリットがないか不安な方もいますよね。

一般的には、夜勤のあり・なしによる主なメリット・デメリットは以下の通りだといわれています。

メリットデメリット
夜勤あり
  • 夜勤手当がつくので給料が上がる
  • 平日の日中に休みがとりやすい
  • 上司や患者さんとコミュニケーションが弾みやすい
  • 夜間対応でスキルアップに繋がる
  • 生活リズムが不規則になる
  • 体力的な負担が大きい
  • 苦手な人と一緒に勤務しなくてはならない
夜勤なし
  • 生活リズムが規則的である
  • 暦通りの休みがとりやすい
  • 家庭との両立がしやすい
  • 夜間対応などのスキルが習得できない
  • 夜勤手当がないので、給料が下がる

夜間対応によって得られるスキルには、夜間せん妄など夜間特有の症状への対応力、急変や急患に少人数で対処する時に必要な判断力・臨機応変さ・柔軟性などがあります。

夜勤のない働き方に興味のある方は、上記のメリット・デメリットやご自身のキャリアプランを踏まえたうえで検討してみると良いでしょう。

夜勤の辛さは、個人ではどうにもならいこともある

夜勤を辛く感じるのは個人の努力不足ではなく、組織の夜勤体制が問題なケースもあります。

日本看護協会が提唱する夜勤・交代制勤務ガイドラインでは、1カ月当たりの夜勤回数は3交替で8回以内、勤務インターバルは11時間以上空けたほうが望ましいとしています。

しかし、2021年度夜勤実態調査では1カ月の夜勤回数が9回以上の職場や、勤務インターバルが8時間未満の職場など夜勤のルールが守られていない職場が多いという結果が出ています。

つまり、夜勤が辛いと思うのは個人の甘えや努力不足だと悲観する必要はないのです。

体質上夜勤が合わない人もおり、合わない働き方を続けることで取り返しのつかない健康被害が起こるリスクが起こることもゼロではありません。

すでに心や体に不調を感じているようであれば、働き方を変えたほうが賢明です。

4. 夜勤のない働き方とは?おすすめしたい7つの職場

この章では、夜勤のない職場への転職をお考えの方におすすめの職場をご紹介します。
それは、以下の7つになります。

どの職場も、病院とは異なる多様な働き方ができます。さっそく見ていきましょう。

4-1.一般のクリニック

病院以外の転職先として、最も代表的なのが一般のクリニックです。

クリニックの看護師の主な仕事内容は、医師の診療補助です。問診やバイタル測定、採血や点滴など病院で行うような看護行為全般を担当します。

眼科や整形外科などの専門クリニックでは、その職場ならではの業務も発生します。

病院勤務との大きな違いは、働きやすさです。クリニックの9割以上は入院機能がないため、夜勤もなく、勤務時間も一定です。業務内容も診療のサポートと実にルーティンワーク的で、患者の命が左右されるような切迫した場面もほとんどありません。

ただし働きやすさの一方で、小規模な職場ゆえの悩みも発生します。無床のクリニックは看護師の最低配置数が決まっていません。それゆえ、「看護師の数が少なく、休みが取りづらい」「性格が合わない人と毎日顔を合わせなくてはならない」などは、クリニックでよくある悩みです。

病院よりも閉院する時間が遅く、混み具合や雑務によって残業が発生することも多々あります。

※近年は仕事終わりの人が通えるように遅くまで開院しているクリニックも増えています。

年収相場350~400万
勤務形態休診日に合わせた固定休/夜勤なし
※休日当番があり、日曜出勤などが必要な職場もある
おすすめな人・家庭と両立したい
・家の近くで働きたい
・精神的に余裕を持って働きたい

高収入を目指すなら美容クリニックがおすすめ

高収入を目指すなら美容クリニックがおすすめです。美容クリニックは保険外診療であることが多く、病院の収益性が高くなるため、その分看護師の基本給も高めに設定されています。(保険診療と混合のクリニックもあります)

「看護師資格を活かして、高収入の仕事に就きたい」と考えている方にとっては、うってつけの職場と言えるでしょう。

ただし収益面が重視される美容クリニックでは、上記の業務以外にも、様々なメニューを提案してリピーターを獲得したり、美容コスメを提案したりするケースもあるようです。

美容クリニックについての補足

診療時間が長く、また土日祝は繁盛日のため、不定期休のシフト制が多い

美容看護師の業務は、これまでの看護師経験が反映されないことが多い

SNSや広報を担当することもある。

関連記事
≫クリニック転職で失敗しないための全知識

4-2.健診センター(労働衛生機関)

健診センターも看護師の転職先として人気が高いです。

健診センターは健康診断・人間ドック・特定健診などを行う機関で、看護師は主に採血や血圧測定などの業務を担当します。外来業務がメインですが、施設によっては検診車で県内外を巡回することもあるようです。

病院とは対応する相手が異なります。対応するのは基本的に「健康な人」なので、看護業務はありません。深いコミュニケーションを取る場面もなく、基本的に採血や測定を繰り返すことになるので、かなり淡々としたルーティンワークになります。

突発的な対応などもほとんどないため、非常に働きやすいと言えるでしょう。その反面、スキルを身につけたいという方には適していません。

年収相場350~400万
勤務形態土日祝休み
おすすめな人・黙々とした作業が好き
・採血が得意
・事務的な作業が得意

4-3.保育園

保育園も看護師の転職先としてかなり人気があります。

保育園看護師の主な業務は、園児の体調管理やケガの応急処置、感染症対策、保護者への保健指導(保健だよりの作成など)です。それ以外は、保育の手伝いも行います。

病院とは仕事内容が全く異なり、日々の仕事はどちらかというと保育士に近いと言えるでしょう。保護者と接することもありますが、基本的には毎日子供たちを相手にする仕事なので、小児科での経験などは採用時に高く評価されやすいです。

ただしほとんどの場合、看護師は一つの施設に1人しかいないため、とっさの対応もすべて自分だけで行わなければなりません。

突発的な発熱や病気、怪我は特に臨機応変な対応が求められるため、ある程度看護師としての経験を積んでいることが必要です。またそもそも採用人数が少ないので、転職の難易度は高いと言えるでしょう。

年収相場350~400万
勤務形態土日祝休み
おすすめな人・子どもと接するのが好き
・看護業務をしたいというこだわりがない
・保育経験や小児科経験がある
・ライフワークバランスを重視したい

補足:保育園看護師に体験談をヒアリング

口コミ・評判

Kさん

派遣で何度か保育園で勤務したことあります。
働く方の内訳としては、ママさんナースが多い気がします。自分の子どもを預けながら、同じ場所で働けるということもあります。保育園によっては、子どもの保育料半額や、全額免除にしてくれるというところもありましたよ。

ただ保育業界のことを知らないまま保育士さんの世界に飛び込んだことで、いかに保育業界がブラックであるかを目の当たりにしました。モンスターペアレント、パワハラは当たり前。仕事はほぼ持ち帰り、保育士内のいじめなどもありました。
保育士業界について、ある程度知っている方は問題ないかもしれませんが、かなり大変でした

関連記事
保育園看護師ってどんな仕事?保育園での業務内容や役割を徹底解説

4-4.児童養護施設

児童養護施設でも、看護師を採用しているところは増えています。

仕事内容は保育園看護師と似ていて、主に子どもの健康管理や施設の衛生管理、身体介助などです。点滴などの看護行為はほとんどありません。

子どもたちと深く接し、それぞれの成長を目にすることができるという点で、子ども好きの方にとっては非常にやりがいのある仕事と言えるでしょう。

ただ施設によっては病院と同様、宿直や夜勤が必要な場合があるので、事前確認が必要です。

年収相場300~400万
勤務形態施設によっては夜勤・宿直あり
おすすめな人・子どもと接するのが好き
・看護業務をしたいというこだわりがない
・保育経験や小児科経験がある

4-5.大学の保健室

大学の保健室は、看護師資格のみで働けるため、看護師の転職先として非常に人気です。(小中学校の保健室で働く場合は、養護教諭や学校保健師などの資格を別途取得する必要がある)

業務内容は、学生や教職員のケガ・病気の応急処置、定期健康診断の手配、保健指導などです。事務作業が中心ですが、規模の大きな大学などでは頻繁に看護業務が発生することもあります。

病院と違って慌ただしい看護処置などはなく、比較的働きやすいと言えるでしょう。ただその一方で、そもそも人気職場のため求人がほとんどなく、留学生が多い学校では英語スキルが必須なこともあり、転職のハードルは高いです。

年収相場300~350万
勤務形態施設によっては夜勤・宿直あり
おすすめな人・看護業務をしたいというこだわりがない
・事務系の作業が得意
・ライフワークバランスを重視したい

4-6.治験医療機関

看護師資格を活かして、治験医療機関の治験コーディネーター(CRC)として働くこともできます。

治験コーディネーターは、治験がスムーズに進められるように、被験者への説明や資料作成、スケジュール管理などを行います。

看護師ではなく治験コーディネーターという職種なので、看護業務はほとんどなく、そもそも看護師をはじめ医療系資格は必須ではありません。

ただし、治験医療機関スタッフの30%は看護師資格保有者と言われており、看護師経験が採用に有利になるのは間違いないでしょう。

年収相場400万円前後
※経験年数によって給料が上がるので、ベテランの方は病院看護師より年収高くなる可能性がある
勤務形態カレンダー通り
おすすめな人・看護師とは違う職種に転職したい
・事務系の作業が得意

治験コーディネーターについては、以下の記事で詳しく解説しています。

≫治験コーディネーターとは?仕事内容や働き方、年収まで徹底解説

≫治験コーディネーターに転職するには?保有資格別のポイントと合わせて解説

4-7.企業(産業看護師)

看護師資格を活かし、一般企業で「産業看護師」として働くこともできます。

産業看護師は、従業員の健康管理やメンタルヘルス対策、健康指導などを行う仕事です。従業員全員の健康診断のスケジュール立案や準備などを担当することもあります。

一般企業の社員として働くという点が、病院との大きな違いです。

デスクワークがメインであり、看護処置を行う機会はそれほどありません。対応する相手も自社の社員ばかりなので、応対やコミュニケーションに悩むということは少ないでしょう。

ただ産業看護師を募集している企業ほとんどが大企業なので、求人を見つけるのは容易ではありません。

また常駐する産業看護師の数も数人程度なので、業務のほとんどを自分の判断で行わなければならないのもデメリットの一つです。

経験の浅い看護師には、転職のハードルは高いでしょう。

年収相場450~600万円前後
勤務形態カレンダー通り
おすすめな人・一般の企業で働きたい
・事務系の作業が得意

関連記事紹介:
病院以外に転職したい看護師におすすめの職場15選【夜勤なし&高収入も可】

まとめ

夜勤が辛いとお考えの看護師さんに向けて、辛く感じる原因や具体的な乗り越え方をご紹介しました。

夜勤は給料アップやスキルアップといったメリットはありますが、やはり体力的な負担が大きく、体質によって合わない方もいます。

本記事で紹介した乗り越えるための方法を試しても辛いと感じるようであれば、働き方を変えたり、転職を検討したほうが良いでしょう。

転職をお考えの方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング|口コミ評判&求人数を徹底比較』の記事を参考に転職サイトに登録し、求人を探してみてください。

この記事があなたの悩みを少しでも軽減できることを願います。