退職願・退職届の提出時期とは?|有給・賞与を勝ち取るための全知識

退職願・退職届の提出時期とは?|有給・賞与を勝ち取るための全知識

「退職願・退職届っていつ提出すればいいんだろう」「提出時期によっては有給休暇を取れないのでは?」など、退職願・退職届の時期に関する疑問ってたくさんありますよね。

結論、退職日の60日前には、上司へ退職したい旨を報告しましょう。早めに申し出ることで業務の引き継ぎもおこなえ、合意を得られやすいです。間違ったタイミングでの提出は、会社に常識が無いと思われてしまって最悪の場合、希望日に退社できない恐れもあります。

本記事では、過去2社に退職届を提出してきた筆者が、自身の経験をもとにあなたにもっともお得な退職願・退職届の提出時期をご紹介します。

最後まで読めば、円満退社のみならず有給を使いきる方法や、ボーナスをもらうためにもっとも効果的な退職願・退職届の提出時期を知ることができます。

あなたが辞めるべきタイミングがわかりますよ。気持ちよく退社しましょう。
CareerTheory編集部
CareerTheory編集部

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1. 退職願・退職届を出すタイミング|3つのポイント

円満な退職をするためには、タイミングがとても重要です。

退職した時期にやめられなかったり、上司や会社と揉めないよう、以下の3つのポイントを押さえて退職をしましょう。

順に、それぞれ詳しくご説明いたします。

1-1. 退職願・退職届もまずは上司に相談してから

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どんな状況であれ、いきなり退職願や退職届を提出するのは常識はずれです。

会社との関係を悪くするだけでなく、退職願は受け取ってもらえないでしょう。

なぜなら、会社側は退職願や退職届を受け取った時点で退職を認めた事になってしますからです。

上司に提出し、上司はその場で退職に納得しても、企業ですから人事の責任者に話を通さなければ受け取る事はできません。

以上の事から、まずは上司に退職をしたい旨を切り出しましょう

注:切り出すタイミングで退職願は必要なし

退職願には「退職させてもらえませんか」と申し出る意味を持ちますが、切り出すタイミングで退職願は必要ありません

ポイント1. 1〜2ヶ月前に切り出す

時期としては1〜2ヶ月前を目処に上司に切り出しましょう。

法律では2週間前に退職を申し出れば辞められると定められています。

しかし、引き継ぎや社内外への挨拶、有給の消化等をきちんと行うために早いに越した事はありません。

そういった事から、2ヶ月前での申し出が理想的ですが、転職先から早期入社を求められる事も多く、1ヶ月前の申し出が一般的となっています。

ポイント2. 就業規則を確認する

また、退職の申し出に関しては会社独自のルールを設けている企業もあるため、就業規則を確認しましょう。

切り出す際のポイントは『退職の切り出し方で失敗しないための全ポイント』で紹介しています。

こちらの記事を読んで頂く事で、失敗のない退職の切り出しができます。

1-2. 会社が退職に合意した場合、会社の指示に従う

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上司に退職を切り出して、会社として退職に合意した場合は、退職願の提出に関しては会社に指示を仰ぎましょう。

そこで、退職願と退職届どちらを提出するかの指示も受けましょう。

一般的に退職願は退職日の2週間前までに提出できれば問題ないですが、就業規則等で期日が定められている場合もあります。

せっかく退職を認めてくれたのであれば、円満退社を目指して、会社の規則に沿った手続きを行いましょう。

1-3. 会社が退職に合意してくれない場合、2週間前がカギ

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上司に退職を切り出しても、合意してくれない場合は「退職日の2週間前」が鍵となります。

この2週間というのは、以下のように民法で定められています。

民法627条:期間の定めのない雇用の解約の申入れ

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

つまり、2週間前に退職届を会社側に提出すれば退職は決定的なものとなります。

そこで2週間前までに会社が納得してもらえなそうな場合は上司の上司に提出するか、内容証明郵便等で会社に退職届を提出しましょう。

郵送で退職届を送る際のポイントは、『テンプレ付きで確実退職!退職届・退職願の郵送の全知識』で解説しています。

この記事を読んで頂く事で、会社に確実に退職届を受理させるためのポイントをご理解頂けます。

この手段をとる場合も会社が2週間前までに確実に受理できるよう、3週間〜1ヶ月前までに郵送の手続きを行いましょう。

2. 有給を取得するための退職のタイミング|3つのポイント

退職をするためには、早めに上司に切り出しましょう。

理由として、退職を認めてもらえないことや有給取得を認めてもらえない場合もあるからです。

スムーズに有給を消化し、退職するためのポイントをご紹介します。

2-1. 前提となる考え方

まず大前提なのは、有給消化はあなたの権利であり、あなたに有給を取らせる事は会社側の義務です。

労働基準法第39条

使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

つまり、退職届提出の時期に関係なく、あなたは有給休暇を使い切って退職する事が可能です。

そこで、『退職前の有給消化|確実に取得して有意義に使うための全知識』を読んで頂く事で、「退職前の有給消化」に関して、覚えておくべき知識が全て理解できます。

2-2. 円満退社を行いたい場合は早めの切り出しを心がける!

円満退職をしたい場合は、引継ぎと有給消化を合わせてどれくらいの日数が必要かを逆算し、余裕を持って上司に退職を切り出しましょう。

一般的には、遅くとも退職日から1ヶ月+あなたが取りたい有休日数の猶予を持って切り出すのが望ましいです。

有給取得も認めてもらえれば退職届の提出時期等、上司が指示を出してくれます。

2-3. 円満退社が難しい場合は、「2週間前まで」に内容証明

以下のような場合は強行手段を取る必要があります。

ケース①退職を認めてもらえない

そもそも退職自体を認めてもらえない場合です。

そんな状況でさらに有給を取りたいと言っても認めてもらうのは厳しいので、強行手段を取ります。

ケース②有給取得を認めてもらえない

あなたが、もし早めに上司に退職を切り出したのにも関わらず、有給を取せてくれない場合は覚悟を決める必要があります。

ケース③突如退職を決めた

引継ぎや有休消化を行うのが物理的に厳しい状況(例えば、引継ぎに10日かかり、有給をどうしても15日取得したいが、退職日の20日前に退職を決めた場合等)の場合、退職日の14日以上前であれば、マナーとしては、まずいですが、有給を使って希望日に辞める事もできます。

上記3つのケースも退職前の2週間前までに会社の上司・もしくは人事宛に退職届を送りますが。

その際は、下記の内容も盛り込み、『退職届 兼 有給休暇消化申請書』というタイトルで内容証明郵便にて郵送します。

  • 退職する日にちと有給を消化する期間・日にち
  • 退職前の消化のため、時季変更権は行使できないこと
  • 有給取得を妨げる場合は労働基準法第119条で罰せられる恐れがあること
  • 損害賠償等を支払うつもりはなく、賃金からの相殺は認めないこと
  • こちらを郵送で提出し、残りの会社生活を耐え抜けば有給は取得できます。

それでも、有給を取得させてくれなければ『各地の労働基準監督署』へ相談しましょう。

3. 賞与を貰うための退職のタイミング|3つのポイント

退職届を提出するタイミングは賞与を貰えるか否かにも影響を与えます。

本章では、賞与をもらった上で退職するためのポイントをご紹介します。

3-1. まずは会社の規定を確認!

賞与に関しては有給と違い、法律で決められたものではありません。

つまり、賞与を貰うための条件は各社独自の規定で定められています。

例えば、「◯月から◯月までの業績を反映させたものを、◯月◯日時点で在籍の社員に支給」といった規定が各社あるはずです。

ボーナスを貰いたいとお考えなら、会社の規定をきちんと確認してからそこに退職日等も合わせるべきでしょう。

3-2. 退職の切り出しは賞与額が確定してから!

退職の切り出しは早いに越した事はありませんが、あなたがもし、ボーナスを1円でも多く貰いたいとお考えであれば、賞与額が確定してからの方が良いでしょう。

なぜなら、賞与に関わる査定を下げられてしまう恐れがあるためです。

査定は一見過去の評価が反映されるものですが、退職を切り出した後だと未来の期待度を差し引かれて下げられてしまう事が予測されます。

ここで、先ほども言及しましたが賞与を支給する事は会社の義務ではないため、著しく賞与額を下げられても、太刀打ちはできないでしょう。

また、あなたが賞与を満額勝ち取った上での円満退職を目指すのであれば、賞与の確定する日にちから引継ぎ・有給消化の日程を逆算した上で退職日を決めましょう。

3-3. ボーナスは転職先で!

あなたが、もし退職したあと次の転職先が決まっているのであれば、賞与に関しては転職先で貰うという意識を持つことをおすすめします。

理由は以下の2点です。

  • 入社日を遅らせる事は 次の会社に良い心象を与えない
  • 評価期間が短くなり、最初の賞与額が減る・貰えない可能性が出る

上記の理由から、今の職場で無理をして賞与を貰った上で退職する事は、将来の賞与を減らすことにつながる恐れがあります。

筆者としては、賞与に捉われず、なるべく早く次のステップに進まれる事をおすすめしたいです。

4. さいごに

退職の時期についてご説明してきましたが、いかがでしたか。

今の会社との関係を保ちつつ、有給・賞与を勝ち取る事の全てを実現させる事は非常に大変な事です。

そのため退職関連の知識を付けた上で、誠意を持って交渉する事が重要です。

なお、本ページではいくつかお勧めの記事をご紹介してきましたが、それ以外にも退職交渉前に読んで頂きたい記事があるため紹介します。

誰でも円満退職!確実に退職するための退職交渉の全ポイント

こちらの記事を読んで頂くと、実際にどんなスケジュールで退職交渉を行って頂ければ良いかや、退職交渉のポイント、難航したときに意識して頂きたい事等をご理解頂けます。

最大月収6ヶ月得する!楽々わかる自己都合での退職の全知識

退職理由には「自己都合退職」と「会社都合退職」の2種類があり、「会社都合退職」の方が、雇用保険等の面で優遇されます。

一見自己都合のように見えても、実は会社都合であるケースも多いので、退職前にご一読をお勧めします。

あなたの退職が上手くいく事を心から願っています。

※退職後の転職先が未定の方へ

転職先が未定の方は、退職のことや、今後の転職先のことに対しても親身になって相談に乗ってもらえる転職エージェントの利用をおすすめします。

登録は無料で行えますので、以下の中から2~3社ほど登録しましょう。

退職後の転職活動は心身ともに負担になることが多いですから、無理をしない範囲で今のうちから準備を進めておきましょう。

その際は、『転職のプロが教える安心して転職に臨むための準備のすべて』を参考にしながら、少しずつご自身のペースで次のキャリアをお考えください。