- 「第二新卒はいつまで?」
- 「自分は当てはまるのだろうか」
と考えていませんか?
第二新卒とは「大学卒業後、入社から3年以内で転職を考えている就業経験のある人」を指す言葉で、一般的には、25歳くらいまでの方が該当します。
この記事では、第二新卒の「詳しい言葉の意味」や「第二新卒の転職にベストな時期」など、はじめての転職を検討している方がしっておくべき知識を解説していきます。
(目次)
- 第二新卒とは入社3年以内の求職者のこと | 25歳くらいまでの人を指すのが一般的
- 第二新卒は採用ニーズが高い!過半数の企業が若手人材の採用を検討中
- 企業が第二新卒を採用する目的
- 第二新卒の転職にベストな時期はいつ?
- 第二新卒への転職を成功させる9つのポイント
- 第二新卒におすすめの転職エージェントランキング
すべて読めば「第二新卒の転職」に必要な知識を得ることができるでしょう。
編集部が実施した転職経験者500名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い20代向け転職エージェント・転職サイトベスト3は、下記の3つ。
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目次
1.第二新卒とは入社3年以内の求職者のこと | 25歳くらいまでの人を指すのが一般的
第二新卒とは、「大学卒業後に入社した会社から、就業3年以内で転職を考えている人」を指します。
4年制大学を卒業し新卒で企業に入社する年齢を起点とすることが多いため、第二新卒は25歳くらいまでの求職者を意味することが一般的です。
ただし、浪人や留年、休学、大学院進学により、新卒入社の年齢が22歳以降の方は、その限りではありません。
また、第二新卒という言葉には厳密な定義はなく、企業によって捉え方も様々です。
出典:Twitter
「第二新卒歓迎」と打ち出している企業側も、厳格な年齢制限を設けているわけではなく、あくまで「ある程度の社会人経験がある若い人材」という意味で用いていることが多いようです。
出典:Twitter
1-1.:第二新卒と既卒との違いは「正社員としての社会人経験の有無」
第二新卒と既卒との違いは「正社員としての社会人経験の有無」です。
第二新卒と既卒との違い
- 第二新卒
…大学卒業後、正社員として就業経験がある人を指す - 既卒
…大学卒業後に就職しておらず、アルバイトやフリーターとして働いてきた人を指す
もちろん、両者を明確に区分してない企業もあるため、第二新卒は既卒より有利になるとは限りません。
しかし、第二新卒は「社会人マナーや基礎的なビジネスの知識がある」とみなされるため、企業からの印象や評価は高くなる傾向にあると言われています。
また、業務経験のある若手人材は、転職市場において採用ニーズが高いと言われています。
次の章では、第二新卒の採用ニーズの高さについて紹介していきます。
1-2.第二新卒と中途との違いは「入社後のポテンシャルが重視されるかどうか」
第二新卒と中途との違い
- 第二新卒
…ポテンシャル採用。入社後のポテンシャルや将来性が重視される。 - 中途
…即戦力採用。入社後にすぐに活躍できるかが重視される。
比較的若手の人が転職する第二新卒では入社後に成長する人材か、将来的に企業に貢献する人材かどうかが重視されます。
つまり、第二新卒では、スキルや実績がなくても企業からポテンシャルを評価されたら、転職を成功させられます。
一方で、中途採用では入社後に即戦力としてすぐに活躍できる人材かチェックされるので、この違いは押さえておきましょう。
2. 第二新卒は採用ニーズが高い!過半数の企業が若手人材の採用を検討中
第二新卒の採用ニーズの高さについて解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1. 過半数の企業が第二新卒の採用に意欲的
以下のグラフから分かる通り、過半数の企業が第二新卒を「積極的に採用したい」と考えています。
出典「マイナビ企業人材ニーズ調査」
というのも「新卒の約3割が3年以内に辞めてしまう」ことから、多くの企業で若手人材が不足しているのです。
また、第二新卒者は基本的なビジネスマナーを兼ね備えているため、短期間で即戦力となり得ます。
このように、人員不足の解消や教育コストの削減といった理由から、過半数の企業が第二新卒者の採用に意欲的です。
2-2. 職歴が浅くてもポテンシャルが評価されやすい
第二新卒者は、職歴が浅くてもポテンシャルが評価されやすい傾向にあります。
実際に、以下のグラフの通り約40%の企業が「熱意・ポテンシャル」を第二新卒者の採用基準としているのです。
したがって、長期間の職務経験がない若年層でも、転職に成功する可能性が高いと言えます。
転職の際には、前職での経験談とともに、仕事に対する「意欲・責任感」や新しい領域に踏み込んでいける「柔軟性」をアピールすると良いでしょう。
(補足)第二新卒と中途採用とを同じ扱いにしている企業もある
約3割の企業が第二新卒者を「新卒者と同じ枠で採用」している一方で、約4割の企業が、第二新卒者を「中途採用者と同じ枠で採用」しています。(参考:マイナビ)
中途採用枠で応募する際には「今までの経験をどのように活かせるのか」をともに伝えることが重要になります。
3.企業が第二新卒を採用する目的
ここでは、各企業が第二新卒を採用する狙いや目的について詳しく解説していきます。
企業が第二新卒を採用する際は、大まかに以下3つの目的があると考えられます。
以下で詳しく解説します。
3-1. ビジネスマナーや社会の一般常識が身についているから
第二新卒は一般的に、新卒で入社した社員と同様に就職活動を行い、内定を獲得し、就業した経験がある方を対象としています。
そのため、第二新卒の方は新卒社員が初期に身につけるべき基礎的なビジネスマナーや、一般常識については問題ないレベルに育っていることがほとんどでしょう。
よって、企業側にとっては新卒社員に初めから教育するより時間や人材のコストを安く抑えられ、より早いうちから戦力になってもらえる大きなメリットがあります。
3-2. 実務経験があれば、若いうちから即戦力になってくれるから
第二新卒の方に同じ業界や職種での実務経験がある場合、企業側はより早い段階から戦力としてカウントできるメリットがあります。
また、すでに社内で戦力となっている30代以上の方からは引き出せない新しい意見や、問題解決のアプローチを期待する企業も少なくありません。
「新卒を育てる余裕はないが、革新的な発想ができる若い人材に長く働いてもらいたい」と考える企業にとっては、第二新卒は最適な人材といえるのです。
3-3. 前職の社風や文化に染まっておらず、適応力が高いから
一般的に、第二新卒は企業に就職できるポテンシャルがあり、実務経験がありながら前職の社風や企業文化に染まりきっていない状態です。
そのため、企業目線で見ると以前の仕事の進め方を比較的すぐに変えることができる適応力があるという長所があります。
一方、前の会社の経験が長い方を中途採用で雇う場合、「これが自分のやり方だから」「これで成功してきたから」と仕事の進め方を受け入れず、トラブルに発展してしまうケースが少なくありません。
そのため、経験豊富かどうかよりも、自社で活躍できる人材かどうかをシビアに評価する企業にとっては、第二新卒の採用が適していると言えます。
4. 第二新卒の転職にベストな時期はいつ?
第二新卒の転職に適しているのは、入社から2・3年目です。
なぜならある程度職務経験を重ねることで、社会人としてのスキルが高いとみなされるからです。
また、入社してから4年以上経ってしまうと第二新卒枠が狙えなくなってしまいます。
転職活動を始めるべき時期
なお、転職活動を始める時期としては、以下の理由から1月と7月が最適だと言えます。
- 1月: 転職活動は平均して3ヶ月程度かかると言われている。1月頃から転職活動を始めることで、4月入社の新卒者と同じ時期に入社することが可能になる。
- 7月: 10月入社の人材募集がかかりやすい時期。秋の人事異動に合わせて人材を募集する企業が増える。
まとめると、第二新卒の転職活動を始めるのに最適な時期は、入社2・3年目の1月と7月です。
注意: 入社1年未満の転職は避けたほうが無難!
入社1年未満の転職は、早期離職を懸念されることから、避けたほうが賢明です。
その理由は、入社1年に満たない段階で転職を考える人材は「扱いづらい」「忍耐力がない」というイメージから企業から敬遠されやすく、転職活動に失敗するリスクが大きいからです。
入社2年目程度まで現職で経験を積むことをおすすめします。
ただ、「鬱の症状が出ている」「パワハラが多い」などやむを得ない理由がある場合は、なるべく早く行動に移す方が良いでしょう。
5.第二新卒で転職する5つのメリット
第二新卒で転職する5つのメリットを解説します。
- 5-1.未経験でも異なる職種や業種へ転職できる
- 5-2.後で転職するよりも第二新卒のほうが実力がつく
- 5-3.ポテンシャルを評価してもらえる
- 5-4.行動力がある人物だと思ってくれる
- 5-5.自分の得意不得意を理解したうえで仕事を選べる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-1.未経験でも異なる職種や業種へ転職できる
若いうちに転職する第二新卒の採用面接では、これからの成長度合いが測られます。
志望動機をきちんとアピールできポテンシャルが評価されると、未経験の職種や業種であっても、転職できます。
一方で、歳をとってから未経験への転職活動をおこなっても、中途は即戦力採用が一般的であるため、転職を成功させるのは難しい部分があります。
5-2.後で転職するよりも第二新卒のほうが実力がつく
中途採用で入社した人は前職の仕事のやり方に慣れているので、転職先の仕事の進め方に戸惑いを感じたり、必要な知識を覚えるのに時間がかかったりする可能性が高いです。
一方で、第二新卒では仕事のスタイルはまだ確立していないので、求められる仕事の進め方や知識をどんどん身につけられます。
仕事で必要な知識が身につくと、あなたの業務の幅も広がり、さまざまな経験を通してスキルアップが目指せます。
5-3.ポテンシャルを評価してもらえる
第二新卒はポテンシャル採用なので、入社してから成長しそうかどうかが企業の評価ポイントです。
採用選考で「入社後にスキルアップして活躍しそう」と企業から評価されると、内定につながりやすいです。まだ知識や経験に乏しくても、自分の将来性を見てくれるのはありがたいですよね。
スキルや実績などが不足していても、ポテンシャルがあればどこの企業でも働けるのは第二新卒で転職するメリットだといえます。
5-4.行動力がある人物だと思ってくれる
新卒で入社してから数年間のうちに、自分の将来のために転職しようと決心できるのは行動力があるからだと評価されます。
自分のファーストキャリアに疑問を抱いたり、企業の将来性を不安に感じたりしても、そこから転職の行動に移せる人は多くありません。
そのなかで転職活動を始められる人は、不安を押し切ったうえで行動できる力があるからです。
「第二新卒で転職すると企業からマイナスイメージを抱かれるのでは?」と心配している人は、企業は行動力を評価してくれることを押さえて、転職をキャリアの選択肢からなくさないようにしましょう。
5-5.自分の得意不得意を理解したうえで仕事を選べる
第二新卒で転職しようとすると、現職である程度見えてきたあなたの得意不得意を踏まえて、次の仕事を選べます。
不得意な業務に関わると、ストレスを感じて生産性の低下につながり良い成果を生み出すことは難しいですよね。
一方で、得意な仕事に毎日関われると、仕事の生産性は良くなり、結果も出しやすいでしょう。
自分の得意をもっと伸ばそうと行動すれば、よりスキルアップできます。さらに、得意な業務なら、仕事からストレスを感じにくく日々の幸福度も上がるでしょう。
6.第二新卒で転職する3つのデメリット
メリットだけでなくデメリットが気になる人もいますよね。ここからは、第二新卒で転職する3つのデメリットを解説します。
ひとつずつ解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
6-1.入社してもまた辞めるのではと思われる可能性がある
企業はコストや時間をかけて社員を育成するので、すぐに退職されると企業にとってマイナスです。
退職によって業務を担当する人がいなくなれば、他部署に人員調整を依頼したり、新しい社員を採用したりする必要が生じるかもしれません。
このような手間とコストがかかるので、企業はすぐに退職されそうだと判断した人を雇わないケースが多いのです。
企業からネガティブなイメージを抱かれないためには、転職時の面接でキャリアビジョンや志望動機を明確に伝えることが大切です。
「入社してもすぐに辞める人」ではなく、「自分の夢に向かって行動できる人」という好印象を与えられるでしょう。
6-2.年収が下がってしまうかもしれない
一部の企業では、第二新卒は新卒扱いになります。
そのため、前職で入社後の年数に応じて給与が上がったり、実績が評価されて同期よりも高い年収だったりしても、第二新卒で転職すると新卒の給与水準に戻る可能性があります。
年収が下がれば毎月の出費を抑えるために、住居や食事、趣味にかかっている費用を見直さないといけない人もいるでしょう。これまでの生活水準を変えるのは、かなりストレスがかかります。
転職で年収を下げないためには、求人の給与欄や採用HPの年収モデルケース等をチェックしてエントリーする企業を厳選することが大切です。
年収アップを実現したい人は、平均年収が今よりも高い企業を探してみましょう。
6-3.また一から仕事を覚える必要がある
「やっと今の仕事に慣れてきた」という頃に第二新卒で転職すると、経験したことがない業務に追われて、ストレスを感じる人もいるでしょう。さらに、新しい職場では人間関係も一から構築することになります。
今の職場の人間関係を手放し、新天地で良好な人間関係を築きながら仕事を覚えないといけないことは、第二新卒で転職するデメリットといえます。
新しい職場で仕事を効率的に覚えるためには、常にメモを取って復習したり、時間のあるときに業務資料を読み込んだりすることが大切です。
また、個々人の性格や特性を理解してから接触を試みて信頼関係を構築していくことで、新しい職場にスムーズに馴染めるでしょう。
7.第二新卒で転職したほうがいい人の特徴5選
ここからは、第二新卒で転職したほうがいい人の5つの特徴を紹介します。
- 7-1.今の仕事では成長できないと感じる人
- 7-2.ブラック企業で働いている人
- 7-3.職場の人間関係にストレスを感じる人
- 7-4.パワハラやセクハラに合っている人
- 7-5.明確にやりたい仕事がある人
ご自身に当てはまっていないか、チェックしていきましょう。
7-1.今の仕事では成長できないと感じる人
成長できない仕事を続けていても、スキルは身につかずに歳だけとることになり、時間の無駄になる可能性が高いです。
今の企業の経営状況が悪くなることや、現職の上司と揉めることなどが原因で、今後転職する必要性が出てくることもあるでしょう。そのときに、実績やスキルがないとどこも雇ってくれないですよね。
スキルアップできない職場で居続けても、あなたの将来のためにはなりません。「今の仕事では成長を感じられない」という人は、今後のキャリアのためにも成長できる職場を探してみましょう。
7-2.ブラック企業で働いている人
残業があまりにも多かったり、年間休日が他と比べて過度に少なかったりするのはブラック企業のサイン。
ブラック企業で働くと肉体的にも精神的にも消耗するので、いつか身体を壊してしまいます。ブラック企業で働いている人は、健全な職場に転職するのが自分の身体のためです。
ホワイト企業は山ほどあるので、「ブラック企業で仕事に行くのがつらい」という人は、転職を考えてみてくださいね。
なお、転職する際のブラック企業の見分け方や、働きやすい職場の見つけ方などは以下の記事を参考にしてみてください。
7-3.職場の人間関係にストレスを感じる人
ユニークキャリアがおこなった第二新卒で転職した人に対するアンケート結果によると、転職して良かったと感じる理由として一番回答が多いのが「人間関係のストレスがなくなったこと」です。
多くの人が、転職することで前職のストレスから解放されて、新しい職場で良好な人間関係を築けていることがわかります。
あなたが職場の人間関係に悩まされているなら、第二新卒の転職がひとつの解決策になるといえます。
7-4.パワハラやセクハラに合っている人
興味のある業務だったり同期との関係性が良かったりしても、上司からのパワハラやセクハラがあると日々ストレスを感じます。そのような環境で長く働き続けるのは難しいでしょう。
パワハラやセクハラにあっていて「これが当たり前な環境だ」と誤解してしまう人もいますが、以下のような事例が当てはまれば間違いなくパワハラ・セクハラだといえます。
- パワハラ:頭を叩かれることや人格を否定されること、家族の悪口を言われることなどの相手を傷つける行為
- セクハラ:性的な経験やスリーサイズを聞くこと、身体を触ることなどの性的ないやがらせ
パワハラ・セクハラがなく職場環境が健全な企業はたくさんあります。今の環境がそろそろ限界だと感じている人は、転職することを視野に入れてみましょう。
7-5.明確にやりたい仕事がある人
若くエネルギッシュに行動できる20代。貴重な20代の時間を有意義に使うためにも、会社の外に明確なやりたい仕事があるなら転職することを考えてみましょう。
たとえ失敗したとしても、20代は取り返しがつきます。30代以降になると家族や子供など守る人たちがいて、リスクをとった行動を取りにくくなります。
やりたい仕事があるのに現職を続けると、30代になってから「あのとき行動しておけばよかった」と後悔するかもしれません。
「あの仕事に関わって社会に貢献したい」「あの職種でスキルアップしたい」のような具体的な目標がある人は、転職して後悔しない20代を過ごしましょう。
8.第二新卒への転職を成功させる9つのポイント
第二新卒は他の年齢に比較して転職がしやすい時期であると言われています。
ただし、会社選びなどに失敗すると、若いうちから転職回数が無駄に増えてしまい、今後のキャリアの幅が狭くなったり、将来の年収にも大きく影響してしまいます。
この章では第二新卒で転職しようと決心した方が転職を成功させるための9つのポイントを紹介していきます。
- 8-1.転職の全体像を理解してスケジュールを立てること
- 8-2.転職したい理由をきちんと整理すること
- 8-3.自己分析を徹底的に行うこと
- 8-4.職務経歴書で「できること」を伝えること
- 8-5.自分を過度に高く評価しないこと
- 8-6.転職先の社風を確認しておくこと
- 8-7.転職先が決まるまでは退職しないこと
- 8-8.「第二新卒」だからこそ面接で見られるポイントを意識すること
- 8-9.第二新卒に強い転職エージェントに登録すること
POINT「正直、全部自分で実践するのは難しい」という方もいるでしょう。そういった方は最後の「第二新卒に強い転職エージェントに登録すること」だけでもやっておけば、あとは転職エージェントが必要な時にアドバイスやサポートをしてくれるので対策ができます。
8-1. 転職の全体像を理解してスケジュールを立てること
第二新卒はほとんどの方が初めての転職になるため、全体像がわからないまま転職活動を始める方が多いです。
そこで、希望通りのタイミングで転職をするために、以下のように全体像を考慮し、事前に退職希望日を大まかに決めてそこに向けて転職活動を行いましょう。
以上のように、会社を辞めるまでには3~6ヶ月かかることが一般的です。
準備と選考を同時に行えばスピードは上がりますが、退職を切り出してから退職するまでにはどうしても2ヶ月近くかかるため注意しておきましょう。
8-2. 転職したい理由をきちんと整理すること
転職に踏み出す前に、あなたがなぜ今の会社を辞めて転職したいのかを一度考えてみましょう。
きちんと分析することには以下のような2つの意味があります。
転職したい理由を分析する2つの理由
以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
会社選びの失敗を転職活動で活かせるから
今の会社を辞めて次の会社に入社した時も、同じような悩みで辞めたくなってしまう恐れがあります。
それを防ぐために、今の会社のどんな所が嫌で、どんな環境であれば自分はもっと頑張れるのかを考えましょう。
今の会社に入社した経緯を思い出し、その時の自分の判断に何か間違いがなかったかを分析することで、この転職活動ではより良い選択ができるでしょう。
POINT今の会社の退職理由を次に活かすのであれば、自分の中でその不満だった部分の基準を設けておくことがベストです。
例えば給料が不満で辞めるのであれば、「年収○○円以下のところは受けない」などです。
第二新卒は基本的に選ぶ選択肢が多いので、譲れるもの・譲れないものを明確にしておくと業界・企業選びがしやすいでしょう。
転職しなくても済む問題で悩んでいるかもしれないから
転職したい理由が「部署」や「職務内容」による問題であった場合、会社を辞めずに異動をすることで解決できる可能性があります。
そのため、会社を辞めずに退職できる場合は、なるべく今の会社に残ることをおすすめします。
たとえば、「部署の人間関係が悪い」という理由で転職を検討している場合、会社内で部署異動ができれば悩みから解放されるため、転職する理由がなくなるでしょう。
転職の回数を無駄に増やしてしまうと、将来の転職時に不利になってしまうこともあります。
そのため、なるべく会社に残って解決できる方法を考えることをおすすめします。
8-3. 自己分析を徹底的に行うこと
第二新卒は異業種・異職種であっても比較的自由に転職先を選びやすいタイミングです。
そのため、自己分析をきちんと行いキャリアプランをしっかり考えた上で転職をすることが大切です。
「同じ悩みで辞めたくなった」「給料が上がらない」など、転職に失敗しないためには、最低でも以下の5つのポイントは丁寧に深堀りしていくことが必要でしょう。
自己分析で特に重視したいポイント
- 新しい会社で何をしたいか
- どうやってキャリアを積んでいきたいか
- 給与・年収はどのくらいほしいか
- どんな仕事をしているときが一番楽しかったか
- どんな仕事が一番得意だったか
補足:実際に自己分析をやってみよう
どのように自己分析をすれば良いのかわからない方は、すべての自己分析の手順をまとめた下記シートを埋めるだけで、転職に必要な自己分析ができます。
1~2時間程度で出来ますので、転職活動の第一歩として休日に試してみてください。
(画像をクリックすればpdfが開きますので、印刷してお使いください)
8-4. 職務経歴書で「できること」を伝えること
基本的に第二新卒向けの求人は意欲重視のポテンシャル採用であることが多いですが、企業側は第二新卒の方にある程度の実務経験やスキルを求める場合がほとんどです。
そのため、短い期間であってもきちんとやってきたこと、任されてきたことを具体的に表現する必要があります。
経験やキャリアが他の年代と比較して豊富ではないために「やりたいこと」中心の職務経歴書になってしまい、「できること」「やってきたこと」の内容が薄くなってしまわないよう注意しましょう。
自分の経験を客観的に見て、企業がどのように判断するのかという視点に基づいた経歴書の作成が重要になるでしょう。
志望動機ではあなたを採用するメリットを伝えたい
志望動機で差をつけるためには、「企業があなたを採用するメリットを伝える事」が大切です。
第二新卒にありがちな「〜がしたい」という意欲を見せるだけの志望動機ではなく、「〜で貢献できる」とあなたの経験やスキルを踏まえて語れれば、他の20代にも差をつけることが可能です。
転職で求められるスキルには2種類ある
一般的に転職で求められるスキルには「専門スキル」と「ポータブルスキル(汎用スキル)」の2種類があります。
どんなスキル? | 例えば? | |
専門スキル | 一定の仕事に深く活かせる能力 |
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ポータブルスキル(汎用スキル) | どんな仕事にでも活かせる能力 |
|
第二新卒での転職活動では、専門スキルがなくてもポータブルスキルを評価してくれる企業はたくさんあります。
未経験の業種を受ける方や非正社員から正社員への転職を目指す方など、専門スキルに自信がない方は、ポータブルスキルという観点で、自分のできる事を整理してみましょう。
8-5. 自分を過度に高く評価しないこと
第二新卒の中には、入社3年以内で優秀な実績を残す方も少なくありませんが、採用選考では謙虚な姿勢でいることも忘れないようにしましょう。
特に、就職活動が終わってまだ間もない第二新卒の場合、「有名な会社に入れた自分はすごい」と大手企業・有名企業に在籍していることだけで自己評価を過剰に上げてしまいがちです。
選考では、会社の力と自分の実力を分けてアピールしていく必要があるので、注意しましょう。
8-6. 転職先の社風を確認しておくこと
第二新卒は転職先をたくさんの中から選ぶことができますが、業界や業務内容、会社名に目が行きがちで「社風」をきちんと見ない人が多いです。
特に20代は初めての転職の方が多い中で、「1社目(今まで)の社風が当たり前」と思ってしまうと、下記口コミのように文化の違いに苦労してしまう恐れがあります。
転職先の人間関係や社風で失敗しないためには、「OpenWork」などの口コミサイトを利用して、社内の実態をチェックしておくのが良いでしょう。
8-7. 転職先が決まるまでは退職しないこと
退職後の就職活動は無収入の状態で行うため、貯金を切り詰めての生活を強いられる場合があります。
鬱になっている、体調が悪いなど早急に退職するべき事情がある場合を除き、転職先が決まるまでは退職しないことをおすすめします。
金銭的余裕がなくなると生活が苦しくなるため、「どこでもいいから早く就職先を決めなければ」という焦りが生まれ、転職に失敗してしまう可能性が高くなります。
8-8.「第二新卒」だからこそ面接で見られるポイントを意識すること
採用担当の方が第二新卒の応募者の面接で重視する傾向が強いのが、以下の3つのポイントです。
以下で詳しく解説していきます。
入社の熱意や意欲はあるか
第二新卒の採用選考では、今後社内で活躍していけるかというポテンシャルが非常に大きな評価基準となります。
そのため、会社での仕事や自己成長への熱意・意欲をしっかりアピールすることが大切です。
採用担当に対し入社の熱意や意欲をアピールするためには、具体的に以下のポイントを抑えておくと良いでしょう。
- 受ける会社の情報を入念に調べて面接に臨む
- その会社の事業内容や方針に合った質問をする
- 聞き取りやすいボリュームで、はっきりと話す
十分な実務経験があるか
第二新卒は事実上中途採用となります。そのため今までの実務経験を面接で話すことができるかどうかも大切なポイントです。
熱意や意欲も大切ですが、それらのみでは新卒採用を目指す学生と同じレベルになってしまいます。
第二新卒の一度就職した経験は、新卒採用の学生は持っていない大きなアドバンテージとなるので、可能な限り前職での経験をアピールしましょう。
社会人としての経験や苦労を踏まえて志望動機や自己PRを話すことで説得力が増すため、自己PRにも有効です。
社会人としての基礎はできているか
企業があえて新卒ではなく第二新卒の方を採用する大きな理由のひとつが、「新卒と比べて社会人としての基礎力が身に付いているから」です。
そのため、どんなに経験やスキルに自信がなくても「社会人としての基礎力(=ビジネスマナー)」は見せられるようにしましょう。
選考の中でも以下のようなシーンで社会人としてのマナーができていないと悟られてしまうと選考の通過率は一気に低下します。
- 受付や控室での立ち振る舞い…言葉遣いや姿勢は悪くないか、スマホをいじっていないか
- 入室時や退室時の態度…すぐに顧客先に行かせても恥ずかしくないマナーか
- 面接での言葉遣い…友人と話すような口調になっていないか
転職活動では、以上のような基本的なビジネスマナーを見られるシーンでもあります。
仕事内容や社風が合う転職先があっても上記のような些細なポイントで落ちてしまわぬよう注意しましょう。
8-9. 第二新卒に強い転職エージェントに登録すること
第二新卒に強い転職エージェントに登録することで、前職の経験やスキルに応じた適切な求人紹介と、面接や書類選考の対策、志望動機の練り直しといったサポートを無料で行ってもらえます。
転職活動を行う第二新卒の中には、新卒時と同様にすべて一人で行おうとして挫けてしまう方が少なくありません。
特に、時間や体力に余裕がない状況での転職活動の場合、ひとりだけでは十分な企業調査ができず、転職先でも同じ不満やストレスを感じた結果早期退職してしまうといったリスクがあります。
その点、労働環境が良い大手企業の求人紹介や、応募先企業の人間関係の良さといった内部調査を引き受けてくれる転職エージェントを利用すれば、転職活動にかかる時間やエネルギーを削減できるメリットがあるでしょう。
9. 第二新卒におすすめの転職エージェントランキング
ここでは、第二新卒の転職に強い転職エージェントを、おすすめ順にランキング形式で紹介していきます。
今回転職エージェントをおすすめする基準としたのは、以下の3点です。
“第二新卒”に強い転職エージェントを選ぶポイント
- 「求人の量・質」:第二新卒向けの魅力的な求人を多く紹介してもらえるか
- 「提案力」:豊富な求人の中から自分にあった求人を紹介してくれるか
- 「サポート体制」:職務経歴書・面接対策、キャリア相談、推薦状などのサポートができているか
さらに当サイトが独自に取得した『500人を対象にした転職エージェントの評判に関するアンケート』の結果を加え、利用者の総合評価順にランキング形式でまとめると、第二新卒におすすめの転職エージェント・サイトは、以下の通りとなりました。
転職エージェント | 総合評価 | 特徴 |
1位. マイナビジョブ20’s |
◎ 4.2 |
第二新卒の就業支援に特化した転職エージェント。マイナビの培った信頼と実績に基づく手厚いサポート。 |
2位. JAIC |
◎ 4.0 |
転職支援実績2万件以上!経験が浅くても正社員転職を目指せる |
3位. ハタラクティブ |
○ 3.8 |
「就職後も長く働き続けられること」がモットーの未経験向け転職エージェント。内定後定着率は91.3% |
4位. 就職shop |
○ 3.7 |
リクルートが運営する、未経験転職に特化した転職エージェント |
5位. DYM就職 |
△ 3.5 |
CMで話題急上昇、幅広い取引実績を誇る注目の転職エージェント。 |
各エージェントのより具体的な比較と、「職種別」「地域別」などのランキングも掲載しているので、こちらも参考にしてみてください。
以下では、各転職エージェントの特徴を詳しく紹介していきます。
1位.マイナビジョブ20s | 初めての転職・第二新卒におすすめ
『マイナビジョブ20s』は、全求人が20代対象の、第二新卒・既卒に特化した転職エージェントです。
書類添削、面接対策の他にも、自己分析に役立つ適性診断を受検することができるため、非常にサポート体制が充実しています。
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まずは登録して、相談だけでもしてみてください。
マイナビジョブ20s公式サイト:
https://mynavi-job20s.jp
2位.JAIC | 転職支援実績2万件以上
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10.【FAQ】第二新卒転職でよくある質問と回答
ここでは、第二新卒の転職によくある質問をまとめていきます。
- Q1.第二新卒は大手企業から大手企業に転職できますか?
- Q2.第二新卒は中小企業から大手企業に転職できますか?
- Q3.特別なスキルや資格がなくても20代で転職できるのでしょうか?
- Q4.第二新卒の転職にはどのくらいの時間がかかりますか?
- Q5.第二新卒の方はどんな理由で転職していますか?
- Q6.第二新卒の女性が転職を成功させるためのコツはありますか?
Q1. 第二新卒は大手企業から大手企業に転職できますか?
応募職種や求められるスキルにもよりますが、一般的に第二新卒であっても大手企業から大手企業への転職は可能です。
特に、業界や職種が同じであれば、中小企業への転職と比べて仕事内容や量が極端に変わることがないため、企業側にも新入社員の育成がしやすいメリットがあります。
ただし、前職の退職理由が「裁量や責任の小ささ、担当範囲の狭さ」など大手企業特有のものである場合は、「また同じ理由で辞めるのではないか」と企業から警戒されるリスクがあるため、注意しましょう。
Q2. 第二新卒は中小企業から大手企業に転職できますか?
中小企業から大手企業への転職は十分可能です。
中小企業には担当する業務の幅が広い特徴があるため、第二新卒の場合「若いうちから裁量権を持って様々な仕事に取り組んだ経験」を評価される可能性が大きいでしょう。
また、大手企業の採用担当者は、一般的に中途採用の応募者に高い専門性を求めていることが多いです。
そのため、可能な限り前職で取り組んだ仕事内容と、高い専門性とスキルを持っていることをアピールできるとよいでしょう。
Q3. 特別なスキルや資格がなくても20代で転職できるのでしょうか?
特別なスキルや資格がなくても、転職は十分可能です。
もちろん、それらがあるに越したことはありません。
しかし20代の転職はスキルや経歴だけでなく、将来性やポテンシャルも採用の評価軸となりますので、下記を軸に転職の準備を行っていくことが大切です。
- 志望動機や転職理由を深く突き詰めて考える
- 将来性を感じてもらえるよう、熱意や意欲をアピールする
- 現在のスキルが志望先にどのように役立つのかをアピールする
ただし、未経験職や異業種への転職の場合は、スキルや資格が評価されるケースも少なくありませんので、その点は注意しておきましょう。
Q4. 第二新卒の転職にはどのくらいの時間がかかりますか?
一般的には、1~3ヶ月程度の期間がかかると言われています。
ただしこれは転職活動を在職中に行うか、退職後に行うかによって大きな差が生じます。
在職中に転職活動を行う場合、思うように時間が取れず3ヶ月程度、あるいはそれ以上の期間がかかることが多いようです。
一方、退職後に転職活動を行う場合、面接の日程なども組みやすいため、1ヶ月程度で仕事が決まるケースも少なくありません。
Q5. 第二新卒の方はどんな理由で転職していますか?
dodaの実施したアンケートでは、20代の転職理由は以下のようなランキングになりました。
20~24歳の転職理由(抜粋) | 割合 |
1位. 労働時間など労働条件への不満 | 19.6% |
2位. 仕事の内容 | 10.9% |
3位. 給料 | 10.5% |
4位. 会社の将来が不安 | 9.9% |
5位. 職場の人間関係 | 5.3% |
以上のように、20代前半の方は会社や仕事への不満で辞めるケースが非常に多いです。
ただし、転職を成功するための秘訣として、たとえ職場や仕事への不満で辞めたくなっても、不満ではなく、未来への希望を転職理由にできると、印象が良くなります。
補足:退職理由はポジティブに伝えよう
第二新卒の方は、特に「また辞めてしまうのではないか」と懸念される年齢です。そのため、面接で聞かれる可能性が高いので退職理由しっかりと考えなければいけません。
そのため、以下のように前向きな理由を言えればベストです。
- 〇〇なスキルを身につけ、自分をさらに成長させたい
- 〇〇の業務であれば私の強みがもっと大きく活かせると考えた
このように将来のキャリアや目標を踏まえた退職理由だと悪い印象を与えません。
「こんな前向きな志望動機が見つからない」という方は、「第二新卒の転職理由を本音で突破!正しい回答法と例文4選」に本音をぶつけて志望動機を伝えるためのコツを紹介しているので参考にしてみてください。
Q6. 第二新卒の女性が転職を成功させるためのコツはありますか?
第二新卒の女性は、男性同様今までの経験とポテンシャルの両方をアピールすることが成功への道です。
また、女性の場合は選考時のスタンスとして「転職後はきちんと会社に貢献したい」という思いを強くアピールしましょう。
面接ではあまりプライベートなことは聞かれませんが、企業側は「あなたが結婚してやめてしまうのではないか」「育児と仕事を両立できるのか」などを危惧する傾向があります。
そのため、結婚・出産後も働く意思があることなどを書類や面接などでさりげなくアピールできると望ましいでしょう。
11. 第二新卒とはいつまでなのかまとめ
ここまで、第二新卒がいつまでなのか、第二新卒の定義や特徴についてまとめました。
第二新卒の転職に適した時期であり、なおかつ転職活動を始めようと考えている方は、今回紹介した転職エージェントに相談してみてください。
まずは、以下の転職エージェントの中から3社程度登録してみることをおすすめします。
この記事が第二新卒の方のキャリア形成のサポートとなることを祈っています。
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