「薬剤師が企業で働くってどんな感じ?」「企業に転職してみたいけど、ずっと薬局で働いていたからイマイチ想像つかない」とお考えではないですか?
薬剤師が企業で働く例として、よくあげられるのが製薬会社の研究開発ですが、この職種は博士号取得は基本的に必須で、かなり難易度が高いです。
では企業で働くのが難しいかというと全くそうではありません。一般企業で薬剤師資格・経験を活かせる仕事は、研究開発以外にもあります。そして、それらの仕事は薬局で働く薬剤師さんには、実はあまり知られていません。
この記事では、まず薬剤師資格・経験を活かせる一般企業の仕事を6つ紹介し、その仕事に実際に転職するには何を意識しておけばいいのかまで網羅的に解説します。
薬局と一般企業とでは、転職活動のやり方が違ってくるので、転職を現実的に考えている方は最後までお読みいただいて参考にしてください。
- 企業薬剤師とは?資格を活かして転職できる一般企業の仕事6種類
- 企業の研究開発職はかなり難易度が高い
- 薬剤師の企業転職を成功させるために必ず押さえるべきポイント
- 企業求人は転職サイトを使って探す
- 企業薬剤師の求人探しに強い転職サイト5選
- 企業薬剤師に転職する3つのメリット
- 企業薬剤師に転職する3つのデメリット
全て読めば、企業転職への一歩を踏み出せるでしょう。
編集部が実施した薬剤師500名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。
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目次
1.企業薬剤師とは?資格を活かして転職できる一般企業の仕事6種類
転職方法や求人の探し方については後述するので、まずは「どんな仕事があるのか」を大まかに把握していきましょう。
1-1.管理薬剤師
企業の管理薬剤師は、自社製品の品質・情報管理を行う仕事です。
医薬品を取り扱う企業は、管理薬剤師の設置義務があり、企業の管理薬剤師は職場責任者の役割を担います。
仕事内容
- 製品情報の管理
- 在庫管理(医薬品の使用期限や品質を管理)
- ドラッグインフォメーション(医薬品情報の収集や提供)
- 医療従事者からの問い合わせ対応
- MRへの情報提供や研修
- 行政対応(許認可申請の届出など)
就業場所は製薬企業・医薬品卸売企業の本社、倉庫、工場の3パターンあります。
基本的には事務的なデスクワークが中心で、倉庫や工場では、品質管理・在庫管理がメインです。
なお、工場は地方に設置されていることが多いので、本社が都心にある企業でも就業場所は地方となる可能性があります。
1-2.治験コーディネーター(CRC)
治験コーディネーター(CRC)とは、治験の進行をサポートする仕事です。
医療機関や製薬会社、被験者の間に立ち、スムーズに治験が進行するよう調整する役割を担います。
具体的には、 医療機関において治験を実施する医師の指示のもと、治験に係わる事務的業務、チーム内の調整、被験者となる被験者のサポートなどを担当します。
仕事内容
- 被験者への説明
- 被験者・医師や院内スタッフ・製薬会社との連絡
- 治験のスケジュール調整
- 症例報告書の作成
- 治験データの管理
- 臨床開発モニター(CRA)とのやり取り
治験コーディネーターに転職する場合は、治験を支援する民間企業である「治験施設支援機関(SMO)」に所属して医療機関へ派遣される形が一般的です。(”派遣される”とあるが、契約形態は直接雇用)
1-3.臨床開発モニター(CRA)
臨床開発モニター(CRA)も、治験をスムーズに進行する仕事です。治療薬の治験・臨床試験が基準に従って適切に行われているか、監視(モニタリング)します。
治験コーディネーターとの違いは就業先です。治験コーディネーターが医療機関や治験施設支援機関で働くのに対し、臨床開発モニターは製薬会社で働きます。
仕事内容
- SOP(標準業務手順書)の作成
- 治験薬の交付、管理
- 治験の進行状況のモニタリング
- 症例報告書の回収・確認
- 治験の適切性の評価
ちなみに、前述の治験コーディネーターも臨床開発モニターも、必須資格はありませんが、転職の際に薬剤師資格・経験が有利になることがあります。新薬に関する情報提供や治験内容の説明を行うために、薬の専門家である薬剤師が必要とされているケースが増えているからです。
1-4.MR(医療情報担当者)
MR(医療情報担当者)は、製薬企業で開発した医薬品の営業・広報を行う仕事です。
病院や診療所に対して、商品の品質・安全性などの情報を提供する役割を担います。
また臨床現場での情報を集め、製薬会社に報告することもMRの仕事の一つです。
仕事内容
- 商品の品質・効能・安全性などの情報提供
- 現場からの情報を集めて企業に報告
MRに資格は必須ではありませんが、有効性や安全性を詳しく説明できるレベルの薬学知識が必要なので、薬剤師資格は転職に有利です。
なお、MRと似た職種にMS(医薬品卸販売担当者)がありますが、こちらは医薬品卸売会社で勤務する働き方です。どちらも情報提供を行う仕事ですが、MSは取り扱い商品に応じた広範囲な知識が必要で、情報提供よりも販売の側面が強い(医薬品の価格交渉なども行う)仕事です。
1-5.品質管理(QC)・品質保証(QA)
品質管理・品質保証は、自社の医薬品の品質が決められた基準を満たしているかを精査する仕事です。
原料・製造工程・品質確認試験・流通など様々な角度から、その製品の安全性を保証するための調査を行います。
仕事内容
- 原薬の受け入れ試験
- 製造工程の検査
- 製品サンプルの調査
- 品質確認試験やデータ分析
品質管理(QC)・品質保証(QA)は、どちらも医薬品の品質を担保する仕事ですが、品質管理(QC)は医薬品製造過程の品質維持がメインで、勤務場所は工場となります。
対して品質保証(QA)は、製品設計・承認から流通まで全工程の調査を行い、勤務場所は製薬企業本社であることが多いです。
1-6.研究・開発職
製薬企業にて、新薬の研究・開発を行う仕事です。
製薬会社は年間に数百億円規模の資金を投じて、新薬の開発を行っており、その最前線で研究開発に取り組みます。かなり高度な知識・技術が求められるだけあって、年収1,000万円を超えることも珍しくありません。
研究職と開発職で、担う役割は異なります。
仕事内容
研究職
- 基礎研究(新しい成分の発見、仮設の裏付け)
- 応用研究
- 探索研究(有用な新規化合物を探す)
- 非臨床試験(薬の副作用、効果のチェック)
開発職
- 臨床試験の設計、管理
- 有効性、安全性の確認
ただこの研究開発職は、かなり狭き門であり、転職するのはかなり難易度が高いと言えます。(詳しくは次章で解説)
2.企業の研究開発職はかなり難易度が高い
前章で紹介した仕事の中で特に人気が高いのが「研究・開発職」ですが、この仕事への転職はかなり難しいと言えます。
3つの理由
- 最終学歴
博士号取得は基本的に必須。出身校や在学中の研究も選考で重視される - 新卒採用がメイン
研究開発職は新卒採用がメインで、中途採用は募集が少ない - 求められるレベルが高い
応募要件を満たしていても、高倍率を突破しなければならない
このため、シンプルに「企業で働きたい」のであれば、治験コーディネーターなどの採用間口が広い仕事がおすすめです。高収入を目指すなら、MRなども選択肢に入るでしょう。
どうしても研究開発職にこだわりがあるという方は、求人探しから特に力を入れて転職活動を行い、高倍率の選考を突破するための入念な対策が必要となることを理解しておきましょう。
この章までのまとめ
一般企業への転職で、薬剤師資格を活かせる仕事は以下の通りでした。
- 管理薬剤師
- 治験コーディネーター(CRC)
- 臨床開発モニター(CRA)
- MR(医療情報担当者)
- 品質管理(QC)・品質保証(QA)
- 研究・開発職
この中でも、特に(6)研究・開発職は、転職難易度がかなり高いことをお伝えしました。
ではそれ以外の仕事の転職は簡単かというと、そうではありません。転職先は一般企業であり、薬局やドラッグストア、病院とは全く違った対策が必要です。
最初に就職した時の感覚で転職活動を進めると、思いもよらぬ失敗を招くかもしれません。
そこで次章では、薬剤師が一般企業に転職する際に抑えるべきポイントについて解説します。
3.薬剤師の企業転職を成功させるために必ず押さえるべきポイント
ポイント1.転職の軸を明確にする
まずは転職の軸を明確にすることから始めましょう。
転職の軸とは、「今回の転職で一番実現したい譲れない点」のことです。これだけは必ず実現したい条件No1を決めておきましょう。
この転職の軸がないと、「この会社もいいな…こっちもいいかも」となってしまい、いつの間にか当初の目的とずれてしまうことがあります。
また、できれば「これは妥協しても良いと思える点」も考えておくと好ましいです。
今の職場の不満をあげてみるのもおすすめ
転職の軸を明確にするために、今の職場の不満をあげてみるのもおすすめです。そうすると、自分が何を望んでいるのかが分かってきます。
もちろん結婚などライフステージの変化が理由の場合、この段階は飛ばして構いませんが、現職に対しての不満が理由の場合は、その理由をはっきりさせる必要があります。
このように転職したいと思った理由を具体的にすれば、企業探しの指針がはっきりします。この方の場合は、以下のような軸で仕事を探すと良いでしょう。
転職先探しの指針
- 現職より給与が上がることが最優先事項
- 賞与が年二回支給される企業が良い
- インセンティブ制度があるとなお良い
- 働き方は多少ハードでも構わないので残業時間などはある程度妥協する
不満の内容が曖昧なままだと、気づかないうちに同じような職場に転職する可能性があります。
転職に失敗する人ほど、転職理由が曖昧なことが多いです。
ポイント2.企業で働きたい理由を言葉にする
求人探しの前に、「なぜ企業に転職したいのか」を明確にしましょう。
「なぜ企業で働きたいか」をはっきりさせると、転職活動の方向性が見えてきます。
例えば、「薬剤師資格・経験を活かして、高収入の仕事がしたい」なら、給与ベースが高いMRなどが候補にあがってきます。
ですが、「ライフワークを重視した働き方がしたい」なら、外勤が多くハードな働き方になりがちなMRは向いていないかもしれません。
というより、その場合は1章であげた仕事ではなく、「一般事務」「内勤営業」など、薬剤師とは関連のない仕事を選ぶ選択肢も浮上するでしょう。
大事なのは「自分がどういう働き方がしたいのか」です。それに合わせて会社・仕事を選べば、転職後に後悔することもなくなります。
また、「なぜ薬局ではなく企業で働きたいのか」は採用面接で必ずと言っていいほど聞かれますので、早い段階で言語化しておきましょう。
ポイント3.複数の転職サイトを使って求人をできるだけ多く集める
企業の求人は、複数の転職サイトを使って求人をできるだけ多く集めましょう。
複数のサイトを使う理由は、「薬剤師 × 一般企業」の求人がそれだけ見つかりにくいからです。
薬剤師資格・経験を活かせる企業求人は、薬局と比べるとかなり少なく、応募先を見つけること自体ハードルが高いです。「通いやすいか」「応募条件を満たしているか」など細かい条件で検索していくと、数件しか見つからないこともあるでしょう。
転職サイト『ファルマスタッフ』の求人を調べると、薬局求人は40,000件あるのに対し、企業求人はわずか300件ほどしかありませんでした。(2021/8 求人数調査)
およそ100倍も数が違うので、端的に言い換えると、自分の希望条件に合った企業求人を見つけるのは、薬局の求人を見つけることの100倍難しいと言えます。
だからこそ、複数のサイトを使ってできるだけ多くの情報を得られるようにしておきましょう。
ポイント4.転職活動期間は長期化前提でスケジュールを立てる
企業への転職活動は、ある程度長期化すること前提でスケジュールを立てましょう。具体的には、余裕を持って「半年くらいかかる」と思っておいた方が良いです。
一般的に、企業転職の期間目安は3~6ヶ月ほどと言われています。
採用ニーズの高い企業・業界であれば1~2ヶ月で決まることも珍しくありませんが、前述の通り、企業は求人数自体がかなり少ないので、「なかなか希望にぴったりの求人がない」という可能性もあります。
スケジュールを甘く見積もってしまうと、「早く決めなければ」と焦ってしまい、条件を妥協して転職の軸がぶれてしまうことも考えられます。
できるだけ職歴に空白期間を作らないためにも、在職中から少しずつ求人探しを始めておき、次の会社が決まってから退職するという流れがベストです。
ポイント5.転職先は条件以外に「社風」も入念にチェック
求人情報に記載された条件以外に、企業の社風もチェックしておきましょう。
薬局だと、職場ごとの違いはそれほどないかもしれませんが、一般企業で働くとなると社風次第で働きやすさはまるで違います。
そのため、特に応募・面接を受けるタイミングで企業の社風が自分に合うかどうかを見極めることが重要になります。
自分に合う企業か見極める方法
- 企業の公式サイトを確認
特に経営者のメッセージや経営理念など - 口コミサイトを見る
「転職会議」や「Open work」など元社員による口コミ投稿 - 社内イベントの頻度
懇親会や企業内サークルの有無、頻度。この辺りは好みが分かれる - トップダウンorボトムアップ
トップダウン(上層部の方針をもとに現場が動く)かボトムアップ(現場の提案をもとに情報部が方針を決める)かによって、働き方が変わる - チャレンジ重視or堅実さ重視
あくまで傾向だが、中小企業やベンチャーはチャレンジ重視、大企業ほど堅実さ重視 - 子育てとの両立に対する理解
子育て世代の社員はどのくらいいるか。時短・時差勤務制度を設けていたり、託児所を設置している企業もある
上記のような視点で、「企業の雰囲気が自分に合っているか」を見極めることが重要です。
ただこの辺りはなかなか面接官に聞きづらいこともあると思いますが、その場合は次章で紹介する転職サイトのキャリアアドバイザー(転職活動の支援をしてくれる担当者)に代わりに聞いてもらうこともできます。
ここまでのまとめ
一般企業への転職ならではのポイントを紹介しました。
- 転職の軸を明確にする
- 企業で働きたい理由を言葉にする
- 複数の転職サイトを使って求人をできるだけ多く集める
- 転職活動期間は長期化前提でスケジュールを立てる
- 転職先は条件以外に「社風」も入念にチェック
では次章から、転職活動の第一歩である求人探しに最適な転職サイト(転職支援サービス)を紹介していきます。
4.企業求人は転職サイトを使って探す
転職サイトとは、希望に合った施設の求人を紹介してくれる転職支援サービスです。
求人紹介だけでなく、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策なども無料で行ってくれます。
転職サイトがおすすめな人
- 転職するのがはじめてで不安
- 企業に送る書類の書き方が分からない
- 給与や条件、人間関係などが良い職場情報を知りたい
- なるべく早く次の仕事を見つけたい
- 実績豊富な薬剤師転職のプロにまずは相談したい
転職サイトに登録すると、求職者一人ひとりに担当者(キャリアアドバイザー)がつき、求人探しから選考対策までサポートしてくれます。
転職サイトのサポート
- キャリア相談
- 求人紹介・提案
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接日の調整
- 給与交渉
- 内定後のサポート(入社日の調整、年収の交渉、現職場への退職に関する相談)
希望に合った企業求人をプロ目線で探して提案してくれる点は、非常に魅力的です。
特に企業求人は、「医薬品開発に携われる仕事」「給与は今より5万円以上」など条件が複数ある場合、ハローワークや求人広告サイトでは探しづらいことが多々あります。
また、そもそも自分がどのような職場に転職したいか、目的や条件がうまく明確になっていない方も多いでしょう。
ですが転職サイトを利用すれば、キャリアアドバイザーに希望を伝えるだけで、あなたのニーズにマッチした求人を提案してくれます。
連絡手段はメール・電話・LINEがメイン
キャリアアドバイザーとの連絡手段は、メール・電話・LINEがメインです。対面でのやりとりは、2021年現在ほとんど行われていません。
転職サイト利用者に話を伺うと、「メールやLINEなどテキストでのやり取りが楽で良い」という意見が多数派でした。「電話で話をするのが苦手」「休みの日に連絡してほしくない」という方は、メールやLINEでのやり取りが可能なサイトか事前に確認しておきましょう。
なお、薬剤師さんからの評価の高い大手サイト(薬キャリエージェント、マイナビ薬剤師)などは、電話・メール・LINEから、希望の連絡方法を選べるようです。
転職サイトは、特にはじめて転職活動を行う方や、絶対に失敗したくないという方におすすめです。
5. 企業薬剤師の求人探しに強い転職サイト5選
企業薬剤師の求人探しに強い転職サイトを、以下の点を基準に厳選しました。
3つの選定基準
- 企業求人の質・量:企業求人の量や質は十分かどうか
- 提案力:求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどうか
- サポート力:コンサルタントからの手厚いサポートを受けられるかどうか
その結果が以下の通りとなります。
転職サイト | 企業求人 | 提案力 | サポート力 |
1位.薬キャリエージェント | ○ 86件 |
◎ 4.1 |
◎ 4.3 |
2位.マイナビ薬剤師 | ◎ 223件 |
○ 3.5 |
○ 3.9 |
3位.ファルマスタッフ | ○ 571件 |
○ 3.6 |
○ 3.8 |
4位.ファーマキャリア | △ 3件 |
◎ 4.2 |
○ 3.9 |
5位.リクナビ薬剤師 | △ 196件 |
◎ 4.3 |
△ 3.4 |
※求人数:2024年5月7日更新
5-1.薬キャリエージェント|求人数が多く、交渉力が強い転職エージェント
『薬キャリエージェント』は、総合満足度No1の薬剤師転職サイトです。
(※薬剤師ポータルサイトにて19社中、年間登録者数No.1(2015年3月エムスリーキャリア調べ)
運営会社のエムスリーキャリアは、15年以上前から医療業界に特化したビジネスを行っていることもあり、サポート力や薬剤師転職ノウハウには信頼があります。
また、病院や医療施設などに強いコネクションを築いており、人気の高い転職先である調剤薬局や病院の求人数は業界1位、(※エムスリーキャリア調べ)調剤薬局では業界3位と、他サービスを圧倒する求人数・質を誇ります。
業種・年齢・地域問わず、転職を考えるすべての薬剤師におすすめです。
公式サイト:
https://agent.m3career.com/
5-2. マイナビ薬剤師|豊富な求人数と面談の安定感
『マイナビ薬剤師』は、転職業界大手のマイナビグループが運営する薬剤師専門の転職サイトです。
マイナビグループの知名度と営業力を活かして全国の求人情報を網羅しており、54,673件の求人を掲載しています。
また、転職サポート力に定評があり、応募者との「面談」に力を入れているという点も特徴的です。
親身にアドバイスをしてくれるため、はじめての方でも安心して転職活動を進められるでしょう。
全国の主要都市に支店を持っており、地方在住の薬剤師の方にもおすすめです。
公式サイト:
https://pharma.mynavi.jp/
5-3. ファルマスタッフ|総求人No.1 20代から高評価
『ファルマスタッフ』は、大手調剤薬局チェーンの日本調剤グループが運営する薬剤師転職支援サービスです。
特に調剤薬局の求人は、数・量ともに業界トップクラスです。薬局への転職を検討している方は、登録必須の転職サイトと言えるでしょう。正社員求人だけでなく、派遣求人も多く扱っています。
20年以上にわたる転職支援実績があり、蓄積されたノウハウを得られる点も大きな魅力です。
薬剤師転職では、どういった点をアピールすればよいのか、調剤薬局への転職を成功させるにはどのように準備しておけば良いのか、など具体的な方法を知ることができるでしょう。
公式サイト:
https://www.38-8931.com/
5-4. ファーマキャリア||優秀なコンサルタントによるオーダーメイドでの提案力が強み
『ファーマキャリア』は、オーダーメイド求人が魅力の転職サイトです。あなたの希望に合わせた好条件求人を、キャリアコンサルタントが厳選して提案してくれます。
求人の数よりも質を重視したい方におすすめです。
また、優秀なキャリアコンサルタントが担当してくれる点も特徴的です。
一人ひとりがより満足のいく転職を実現するために、非常に親身なサポートを実施しています。
公式サイト:
→https://pharmacareer.jp
5-5. リクナビ薬剤師|優秀なコンサルタント・ドラッグストア求人1位
『リクナビ薬剤師』は、人材紹介最大手のリクルートが運営する薬剤師を専門に扱ったサイトです。
サービスの規模も大きく、数多くの転職実績があります。
ドラッグストアの求人や、高収入の求人が多い点も特徴です。
また「日本一の人材紹介会社」としてのノウハウが豊富であり、特に優秀なコンサルタントがいるという点も大きな強みです。
6.企業薬剤師に転職する3つのメリット
企業薬剤師の働き方のメリットは、以下の通りです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
6-1.高収入が得られやすい
企業薬剤師は、その他の業種と比較して、高収入が得られやすいメリットがあります。
以下の表は、マイナビ薬剤師に掲載されている求人から算出された、就業先ごとの平均年収を示しています。
就業先 | 平均年収 |
病院薬剤師 | 434.6万円 |
調剤薬局 | 488.3万円 |
ドラッグストア | 512.5万円 |
製薬会社 | 543.2万円 |
出典:マイナビ薬剤師
平均年収は、製薬会社勤務の場合がもっとも高いことがわかります。
この背景には、製薬産業が非常に利益率の高い市場であることが挙げられます。
製薬産業は、国をあげた支援も実施されています。(医薬品産業ビジョン:国際的に魅力ある創薬環境を実現するための指針)
また新薬の生産開始から20年間は特許権が存続するため、製品化が実現した際は、史上の利益を独占できるのです。
さらにMR・MS職は、成果が給与に直結する仕事であるため、企業薬剤師の平均年収を押し上げる要因となっていると考えられます。
6-2.休みが取りやすく福利厚生も充実している
企業で働く場合、基本的に土日休みとなり、年末年始などの長期休暇も取得しやすくなります。
これは調剤薬局やドラッグストアでは実現しづらく、「プライベートを充実させたい」「カレンダー通りの休日がほしい」という方にとっては大きなメリットとなるでしょう。
また、大企業であるほど福利厚生が充実しているため、
- 手当や補助で金銭的な負担が少なくなる
- 育休や有給を取得しやすく、家庭と両立しやすい
といった利点も挙げられます。
6-3.調剤以外の業務を幅広く経験できる
調剤以外の業務を幅広く経験できる点も、企業薬剤師のメリットです。
調剤薬局やドラッグストアに勤務する薬剤師は、たいていの場合「調剤業務」のみに従事することになります。
しかし、企業で働く場合は、上記で解説したような多岐にわたる仕事に携わることができます。
薬剤師としてのキャリアを広げたいと考えている方には、最適であると言えるでしょう。
7.企業薬剤師に転職する3つのデメリット
企業薬剤師のデメリットは以下の通りです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
7-1.転勤や出張が多い
企業薬剤師は、支社に配属になったり、工場勤務になったりすることで地方で働くこともあるでしょう。
MRなどの営業職は、全国転勤になることが多々あります。
さらに、職種によっては外回りや出張などの外勤も多く、デスクワークをイメージして入社した場合、思わぬミスマッチとなることも考えられます。
7-2.業務内容が企業によって異なる
企業薬剤師の業務内容は、企業によって違いがあります。
そのため、いざ入社した後に「想像していた仕事と違った」と後悔してしまうケースも想定されるでしょう。
また、業務内容が偏ることで、他の企業や職場で活かせるような汎用的な技術が身につかないことも考えられます。
7-3.求人自体が少なく、転職が難しい
企業薬剤師の求人は、調剤薬局やドラッグストアと比較して、非常に少ないです。
例えば、薬剤師向け大手転職サイト『薬キャリエージェント』に掲載されている求人の内訳を見ると、以下のようになります。
調剤薬局 | 約1万5,900件 |
企業 | 86件 |
※求人数:2024年5月7日更新
このことから、企業薬剤師の求人探しは、自分の希望に合ったものを見つけるところからハードルが高いと言えるでしょう。
さらに企業薬剤師は人気職種のため、多くの応募者が集まりやすく、競争率は高くなります。
さいごに
企業薬剤師の転職について、コツやノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
まとめると、以下の要点を押さえつつ転職サイトを使って求人探しをしていくことが転職成功の鍵です。
- 転職の軸を明確にする
- 企業で働きたい理由を言葉にする
- 複数の転職サイトを使って求人をできるだけ多く集める
- 転職活動期間は長期化前提でスケジュールを立てる
- 転職先は条件以外に「社風」も入念にチェック
企業求人は少なく、なかなか採用が決まらないこともあるので、キャリアアドバイザーなどに相談しつつ書類選考・面接対策を入念に行いましょう。
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。