看護師の給料アップに役立つ資格|給料が上がる資格を徹底解説

「看護師として給与アップしたい」
「どの資格をとれば給与を上げられるかな」

と考えていませんか?

結論から言うと、給料アップに直結しやすい資格は「認定看護師」「専門看護師」です。

ただ資格手当がない病院も多いため、取得すれば必ず給料が上がるわけではありません。

給料アップの可能性を高めるためには、「資格手当が充実している就業先を探す」「民間資格を取得して給料が高い診療科目へ転職する」といった戦略が必要です。

この記事では、数多くの看護師転職をサポートしてきた私が、看護師がプラスで資格を取得して、給料を上げる方法について解説します。

  1. 看護師が給料アップを狙うなら「認定看護師」「専門看護師」資格
  2. 注意!資格を取っても給料アップできるとは限らない
  3. 看護師の給料アップに役立つ?看護師が取得できる民間資格

1. 看護師が給料アップを狙うなら「認定看護師」「専門看護師」資格

看護師が給料をアップさせるためには、認定看護師専門看護師の資格がおすすめです。

この章では、2つの資格について詳しく解説していきます。

1-1. 認定看護師の資格

認定看護師とは、特定の看護分野において、高い技術・知識を持っていることを証明する資格です。

以下の要件を満たし、試験に向けて勉強することで、より質の高い看護ケア・後輩指導ができるようになるでしょう。

必須要件医療・看護センターや教育センターにて、特定認定看護師教育を受講
勉強期間6~8か月間
入学金・受験料約30万円~100万円
実習費用年間10万円〜
(授業料に含まれていない場合)
特定分野緊急看護、皮膚・排泄ケア、集中ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、訪問看護、感染管理、糖尿病看護、不妊症看護、新生児集中ケア、透析看護、手術看護、乳がん看護など

就業先の病院によっては、資格手当を受け取ることが可能です。

1-2. 専門看護師の資格

専門看護師とは、患者とその家族を総じてケアするために、特定の分野の高い技術・知識があると認められたものです。

例えば、専門看護師は在宅看護の患者に対して、家族の相談を受けたり地域の訪問看護施設に働きかけたりして、多くの方と連携してサポートを行います。

必須要件大学院の修士課程を修了
勉強期間2年間
入学金・受験料年間100万円〜
(2年間で200万円)
認定審査料・認定料それぞれ5万円
(5年ごとの更新にも支払いが必要)
実習費用年間10万円〜
(授業料に含まれていない場合)
特定分野がん看護、精神看護、地域看護、老人看護、小児看護、母性看護、慢性疾患看護、急性・重症患者看護、感染症看護、家族支援、在宅看護、遺伝看護、災害看護

認定看護師に比べて多くの勉強期間・費用がかかりますが、その分、医療福祉に関わる人員の配置・調整など幅広い業務に携わることが可能です。

2. 注意!資格を取っても給料アップできるとは限らない

前章では、看護師の給与アップに直結しやすい2種類の資格を紹介しましたが、いずれかを取得したからといって確実に給料が上がるわけではないので注意してください。

また、仮に資格手当があったとしてもその額は3,000~5,000円程度であることが多く、費用対効果が高いとも言えません。

本章では病院の資格手当の実態を詳しくまとめました。

それぞれ見ていきましょう。

2-1. 資格を取っても「昇給・手当なし」が過半数

以専門看護師・認定看護師の資格を取得しても、昇給・手当がつくとは限りません。

実際に以下のグラフによると、約6割の専門看護師・認定看護師「資格を取っても昇給・手当などに繋がらなかった」と回答しています。

出典:日本看護協会

2-2. 手当の月額支給額は、3,000~5,000円未満が最多

看護roo!によると、手当ありの方の月額支給額は、3,000円〜5,000円未満が34.6%と最多です。

次いで5,000円〜10,000円未満が19.5%、10,000円以上が15.2%となっています。

手当の最大値は1万9,000円、最少値は1,066円と大きな差が開いており、病院によって様々ですが、実習費用に対して得られる手当額はそれほど割に合うものではなく、費用対効果が悪いと言えるでしょう。

2-3. 給料アップしやすい病院を選ぶ必要がある

資格取得後は、給料アップしやすい病院を選ぶ必要があります。

あくまで傾向の話にはなりますが、(1) 国立病院、(2). 訪問看護・リハビリ看護施設は比較的高めの資格手当がつきやすいです。

(1). 国立病院で働く

資格手当を受け取るためには、国立病院で働くことをおすすめします。

なぜなら、8割の国立病院で手当が支給されており、その他学校法人や公益法人などの施設と比較して支給率が高いからです。(出典:看護roo!)

国立病院で働く看護師は国家公務員ではありませんが、資格手当・地域手当などが充実している傾向にあるため、給料が上がる可能性が高いでしょう。

(2). 訪問看護・リハビリ看護施設で働く

手当を増やしたい方は、訪問看護やリハビリ看護・認知症看護の施設の求人を探すのも良いでしょう。

というのも、訪問看護・リハビリ看護施設は、支給金額が平均よりも2,000円以上高くなっているからです

出典:看護roo!

これらの職場は人手不足の傾向にあるため、待遇を良くして人材を集めているという背景が考えられます。

もちろん、全体としてばらつきが大きいため、事前に求人票を確認しておくことは大切ですが、仕事探しの一つの軸として訪問看護・リハビリ看護施設などの人手不足の傾向にある職場を選ぶのも良いでしょう。

3. 看護師の給料アップに役立つ?看護師が取得できる民間資格

この章では、看護師が取得することで給料アップの可能性のある資格をご紹介します。

給料を増やしたい方に、おすすめの資格は以下の通りです。

それでは、見ていきましょう。

3-1. 循環ケアの資格

看護師が取得できる循環ケアの資格を、以下に挙げました。

循環器専門ナース
  • 医師が心臓外科手術のサポート
  • 循環器の問診、運動療法によるリハビリなど
    ※受験資格:正看護師経験1年
心臓リハビリテーション指導士
体外循環技術認定士
  • 医師が心臓手術をする際のサポート
  • 医師の指示に従って、体外循環装置を操作(人工心肺など)
    ※受験資格:看護師経験3年以上

上記の資格を活かせる「循環器科」は手術・夜勤が多いことから、ハードな職場です。

その分、月収目安の25~35万円(看護のお仕事)に加えて「手術手当や夜勤手当・残業手当」などが追加されるため、給料を増やせる可能性もあります。

3-2. 呼吸器ケアの資格

呼吸器ケアの資格としては、以下の2つが挙げられます。

3学会合同呼吸療法士
  • 呼吸療法を習得し、呼吸管理を行う医療チームの一員
    ※受験資格:看護師経験2年
体外循環技術認定士
  • 医師の指示に従って、体外循環装置を操作(人工心肺など)
    ※受験資格:看護師経験3年以上

専門資格である「3学会合同呼吸療法士」に向けての勉強は、人工呼吸器の設定や呼吸管理などの看護業務に役立つでしょう。

資格を取得するだけで給料アップは望めませんが、転職時に呼吸器病棟・ICUなどへの配置を考慮してもらえるというメリットもあります。

3-3. 不妊治療の資格

不妊治療の資格も、今後需要が高まると考えられます。

というのも、高齢出産の増加に伴い不妊治療を必要とする人が増えているからです。

不妊カウンセラー
  • 不妊治療を受ける夫婦の悩み相談・アドバイス
  • 医療機関・不妊相談の窓口の現場で活躍
体外受精コーディネーター
  • 不妊治療を受ける夫婦に対する、より高度なカウンセリング
  • 体外受精や顕微授精についての情報提供
  • 医療施設・不妊専門のART施設で重宝

不妊カウンセラーの資格を取得することで、クリニックによっては資格手当が15,000円程度つくこともあります。(参考:医療ワーカー

また体外受精の需要は高まっているにも関わらず、体外受精コーディネーターの資格取得者は450名程度と少ないことから、希少性が高くキャリアアップに役立つ資格であるといえるでしょう。

3-4. 介護(認知症関連)の資格

看護師がプラスで取得可能な介護・福祉の資格は、以下の通りです。

認知症ケア専門士
  • 認知症ケアの知識・技術を備えた専門技術士
  • 入院している認知症患者・患者家族のサポート
    ※受験資格:過去10年間で認知症ケアの業務経験3年以上
認知症ケア指導管理士
  • 認知症治療病棟での看護業務・身体介助
  • 介護記録記入業務・心身機能の向上サポートなど

これらの資格取得に向けて勉強することで、認知症患者へのケアの質が向上し、患者本人・家族との信頼関係を構築することにも役立つでしょう。

また、職場で認知症患者への対応に不安がある看護師を助けたり、相談に乗ったりすることもでき、存在感が増す可能性があります。

3-5. 英会話の資格

国際的に活躍したい方には、TOEICやILETSなどの英会話資格もおすすめです。

TOEIC
  • 750点以上あれば、日本での就職や転職に有利
ILETS
  • 各7.0以上のスコアがあれば、海外で働くことが可能
    (例:イギリス・カナダ・オーストラリア)

日本で働く場合、TOEICの資格を持っている看護師は、英語が話せるスタッフを求めている病院・クリニックへの就職に役立ちます。

中には、TOEICの保有スコアによって「特殊技能手当」を支給しているクリニックもあります。

将来的に海外で働きたい場合は、ILETS(アカデミックモジュール)を受験して海外移住申請に活かすことが可能です。

さいごに

看護師の給料アップにおすすめの資格について解説してきましたが、いかがでしたか。

「認定看護師」「専門看護師」などの資格は給料アップに役立つ可能性がありますが、資格取得には多くの時間と労力がかかります。

そのため、給料アップを望める転職先を探したり、民間資格を取得したりするのも良いでしょう。

この記事が、あなたのキャリアに役立つことを願っています。