「残業が少ない保育園ないかな」「保育士を辞めて転職するなんて難しいかも」と悩んでいませんか?
結論、保育士さんには「別の保育園に移る」「資格と経験を活かして異業種で働く」など様々な選択肢があるので、悩んでいるのであれば、とりあえず転職のプロに相談することをおすすめします。
このページでは、私が過去に転職エージェントとして転職を支援した時の事例をもとに、以下の順で紹介していきます。
このページを読み終わる頃には、転職する場合にはどの業種・職種が良いか、そしてどのように転職を行うべきか、を詳しく知ることができます。
目次
1. 保育士から転職する前に考えておきたいこと
本章では、保育士から転職する前に考えておきたいことを以下の順で説明します。
それぞれ見ていきましょう。
1-1. 保育士を辞めた理由って?
「職場の人間関係に疲れた」「仕事量と給与が見合っていない」など、保育士を辞めたいと思う理由は人それぞれです。
都が実施した保育士実態調査によると、保育士を退職した人のうち、約69%の人が「給与が安い」ことを理由に保育士の仕事を辞めています。
またそれに続き、「仕事量が多い」「労働時間が長い」など、労働環境への不満も保育士を辞めた理由として挙げられています。
出典:東京都保育士実態調査
実際私が過去にカウンセリングした方からは以下のような声が上がっていました。
- 有給を使えない、自分の子供が体調が悪くても休めない
- とにかく給料が安すぎるのに、自腹も多い
- 家での仕事もとにかく多い
- 保護者がうるさくて、仕事以外でも保護者の目が気になる
- 子供と遊ぶのが肉体的にきつい
- 子供がケガをしないか、体調を崩さないか心配
以上のように数えたらきりがないくらい保育士の方は心身ともに苦労されていて、やめたくなってしまう気持ちはよくわかります。
しかし、こういった悩みを持った場合、保育士自体を辞めるのではなくて、違う保育園に移ることも考えることを私はおすすめします。
1-2. 違う保育園に移るという選択肢
今の保育園での仕事に多くの悩みを抱えていると思いますが、まずは他の園に移るというのも一つの手段です。
というのも、保育園は慢性的な人手不足であり、多くの選択肢から選ぶことができるため、待遇や職場環境のより良い園に移ることで、あなたの悩みを解決できるかもしれないからです。
実際、保育士の有効求人倍率が全国で2.09、東京だと5.72という数字が出ています。
この有効求人倍率は他の業界だと1.45前後なので、保育業界の数字がとても高いことがわかります。
そしてどの園も人手が不足しがちな中で、自分の保育園に来てもらうために、働きやすい環境を作る保育園が増えて来ました。
例えばお給料を上げる、残業をなるべくさせず、有給も取りやすい仕組みを作るなどです。
一度保育士さん向けの転職求人サービスなどで他の園の求人を見てみれば、今の悩みがすっきりできそうな求人が案外見つかるかもしれません。
そのため、「保育士をやめたい!」という方も、これまでの経験と資格を活かして他の保育園へ転職することを考えてみてもいいかもしれません。
先に保育士向け転職サービスが知りたい方は、4章『4-1. 保育士の資格を活かした転職におすすめの転職サービス3選』に進みましょう。
1-3. どちらにしろ悩んだら一歩踏み出してみましょう!
保育士を続ける場合も、やめて違う業界に行きたい方も、今の職場や待遇に悩んだら軽い気持ちで一歩踏み出してみることをおすすめします。
転職活動は保育園に内緒で進めて、あなたの理想の職場に出会えたら今の園をやめればいいので、”とりあえず” 動いてみることに悪いことはありません。
多くの保育士さんとお話をして来ましたが、今の悩みをすっきりできる可能性が高いので、軽い気持ちで一歩踏み出してみるのを心からおすすめできます。
他の保育園に移ったら年収が60万円くらい上がった
出典:アンケート
コールセンターの仕事に転職し子育てと両立できるように
出典:アンケート
今の職場に遠慮せずに転職をした方のほとんどが、今の悩みを改善できる職場を見つけています。
先ほども紹介した通り、保育園は人が足りていないところが多いので、あなたのように資格や経験を持つ方を必要としています。
また、他の業種への転職は容易ではありませんが、行動を起こし頑張った方は理想の職場に出会えています。
2.【業界×職種別】おすすめ転職先8選
本章では、保育士をやめた場合どのような道があるのか見ていきます。
保育士からの転職には、大きく分けて3つのパターンがあります。
- 2-1. 異職種×保育業界:保育系の総合職
- 2-2. 保育士×保育業界:違う環境での保育士勤務
- 2-3. 異職種×異業界:完全未経験の職種・業界
この3パターンについて、それぞれ保育士から転職がしやすいかどうかを、マトリクスにしてまとめました。
以下は、上の図を参考に、それぞれの業界・職種に転職する際の代表的な選択肢をまとめたものです。
2-1. 異職種×保育業界 |
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2-2. 保育士×保育業界 |
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2-3. 異職種×異業界 |
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それでは、順に紹介していきます。
2-1. 異職種×保育業界 保育系の総合職
保育関連の総合職は、保育士として培った知識や経験を生かすことができるため、おすすめな転職先の1つです。
基本となる保育の知識がある分、業務に比較的早く慣れることができるため、保育士に最もおすすめな転職先であると言えます。
その中でも、代表的な働き方は以下の2つです。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
保育専門の人材派遣会社で働く
保育専門の人材派遣会社での業務は、保育施設と転職したい保育士の間に立って相談を受けながら、両者を結びつける仕事です。
今までの保育士としてのキャリアを存分に生かすことができるうえ、給与や福利厚生など待遇面が良くなるケースが多いようです。
実際にマイナビ転職の調査によると、人材派遣・人材紹介の業界平均年収は529万円と、保育士の平均年収を大きく上回っています。
そのため、「保育の仕事には関わりたいけれど、待遇面に不満がある…」という方にとっては、非常におすすめできる転職先であるといえるでしょう。
保育園運営会社で働く
私立保育園はNPO法人のほかに企業が運営しているところも多く、『JPホールディングス』、『子どもの森』、『ライクアカデミー』などが保育事業を展開しています。
仕事内容は部署によって違いますが、運営管理部や人事部などに配属されるケースが多数あります。
この場合は民間の企業に勤務することになるので、保育士として働くより労働環境が改善される場合が多いです。
2-2. 保育士×保育業界 違う環境で保育士として勤務する
一口に保育士と言っても、保育士には認可保育所を始め、多様な就業先があります。
都の保育士実態調査によると、調査対象者のうち約72%が「認可保育所」や都独自の制度で認められた「認証保育所」で勤務しており、それに続いて「認定子ども園」や「少規模の保育施設」で働いてる割合が高いことがわかります。
出典:東京都保育士実態調査
ここでは、同調査で「今後も保育士として働き続けたい」という回答(満足度)が高かった順に、おすすめの転職先を紹介していきます。
こちらはあくまで保育士として働くということになるので、転職のハードルが低く、比較的簡単に転職することが可能です。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
ベビーホテルで働く【満足度:93.8%】 夜間に働きたい方におすすめ!
厚生労働省によると、ベビーホテルとは
- 夜8時以降の保育
- 宿泊を伴う保育
- 利用児童のうち一時預かりの児童が半数以上
この3つのいずれかを常時運営しているもので、分類としては認可外保育施設に含まれます。
一時預かりが多く、他の施設と違って在籍園児が少ないため、イベントや事務仕事があまり多くないというメリットがあります。
「ホテル」という名前ですが、他の保育施設と大きく変わらず、中には24時間運営しているものもあるため、事情があって日中に働くことができない方にもおすすめです。
子育て広場で働く【満足度:87.6%】 保護者との交流も得意な方におすすめ!
子育て広場とは、地域の子育て拠点として市町村が主導しているもので、子を育てる親とその子どもが気軽に集い交流を図る場です。
子育て広場は育児をする家庭を支援する役割を担っているため、普通の保育業務のほかに、保護者からの悩み相談を受けるという仕事もあります。
しかし、子育て広場では保育士の仕事量を増やす原因となる事務作業が少ないため、働きやすく非常におすすめです。
保育ママとして働く【満足度:87.2%】 都市部在住の方におすすめ!
保育ママの制度は、都市部を中心に問題となっている待機児童を解消するため2010年に設立されたもので、満3歳未満の子どもを対象に、保育ママの自宅や安全に配慮された場所で保育を行うものです。
児童とマンツーマンでの保育が多いため、一人ひとりにあった保育を行うことができ、「理想的な保育が実現できる」との声が多いです。
労働時間については原則として8時間と規定されていますが、乳児の家庭環境に応じて自治体が決めることになっています。
また、保育料にプラスして、ほとんどの自治体では補助金を受けることも可能です。
例えば東京都江戸川区では、環境整備費と保育補助費を合わせて10万円(乳児1人の場合)を支給しています。
ただし、補助金は自治体によって異なりますので、事前にしっかりと確認する必要があります。
2-3. 異職種×異業界 完全未経験の職種・業界
異職種・異業界への転職は未経験分野への転職となるので、今までご紹介した中でも1番ハードルが高いです。
そのため、できるだけ早い段階で転職を決断し、業務に慣れることをおすすめします。
異職種・異業界への転職の中でも、おすすめなのは以下の3つです。
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
営業職
営業とは自分の会社の商品やサービスを相手に紹介し、購入を促すことです。
営業職は必要な資格がないうえに求人数も多いので、未経験者にとっても転職しやすい職種と言えます。
保育士に比べて給与が高い場合が多く、選べる求人の幅も広いため、自分の条件にあったものを探しやすいと人気が高い職種です。
プログラマー
プログラム言語を用いてシステム開発を行うプログラマーは、「手に職をつけたい」と思い未経験から志望する人が多いです。
また業界全体が人手不足であるため、求人倍率が高く、未経験でも育てる風土があり、とてもおすすめな転職先です。
未経験からプログラマーを目指す方は、『プログラミング未経験でもプログラマーへ転職するためのコツまとめ』の記事も併せてご参照ください。
事務職
事務職は医療事務を除いて資格が必要なく、未経験からも目指しやすい職種です。
主な業務は書類作成や電話対応、来客対応などで、残業が少ないという特徴があります。
また事務職では、Officeなどのパソコンの基本操作を習得していることがアピールポイントになる場合が多いです。
事務職への転職を考えているけれど、パソコンが苦手…という方は、事前にスクールなどに通ってある程度使い方に慣れておくと、転職がスムーズに進む可能性が高まります。
3. まずは気軽な相談相手を作るところから始めよう
保育士の転職先について紹介してきましたが、最初の第一歩としては気軽な相談相手を作ることをおすすめします。
そもそも転職をするべきかと言うところと、保育士以外を目指す人はどんな仕事を目指すのかを相談しないとなかなか決めにくいと思います。
そして相談相手を作っておくと、どんな転職先を選ぶべきか、そして転職する場合はどうやって選考を受ければいいのかなど、困った時に親身に相談に乗ってくれます。
3-1. 相談相手は転職に詳しい人が好ましい
転職の相談相手は誰でもいいわけではなく、以下のような2つの条件を満たすような人でないときっと後悔します。
- 転職について詳しい
- 保育士の仕事や転職したい業界の仕事について詳しい
転職の相談ですから、人事を担当している方や人材会社に所属しているような転職に詳しい人でないとあまり役に立たないかもしれません。
また、転職に関してだけではなく、希望の業界について詳しくなければいいアドバイスがもらえないでしょう。
そこで、まずはこの条件を満たす方に2~3人相談してみることをおすすめします。
とはいっても、身近にこんな人いないという方も多いと思うので、そういった方向けの無料で使えるサービスを紹介します。
3-2. 転職エージェントというサービス
転職エージェントという完全無料で使えるサービスがあり、多くの保育士さんがこのサービスを使って転職のプロに転職の相談をしています。
特に、別の園に移りたいという方は、保育士さん専用の転職エージェントもあるのでおすすめです。
転職エージェントは、よくある転職サービスとは違い、登録すると担当者がつき、その方に相談しながら転職するかどうかから、どこを受けるかを一緒に決めることができます。
担当の方が悩みを聞いてくれた
出典:アンケート
転職するにしても何から始めたらいいかわからないという保育士さんも多数いると思うので、転職エージェントにさえ登録しておけばあとは担当者に任せられます。
そもそも転職すべきなのかという軽い気持ちでサービスを利用する方がすごく多いです。話を聞いて転職をやめても怒られません。
3-3. 転職エージェントはこんなサポートもしてくれる
転職エージェントは担当者が身近な相談相手になってくれるだけでなく、もし転職を決意したときは以下のようなサポートをしてくれます。
- 職場見学の手配
- 履歴書の作成(添削)
- 求人探し
- 求人の応募手続き
- 面接の日程調整
- 配属先の交渉
- 給与の交渉
- 雇用契約書の確認
- 入社関連手続き
転職活動で面倒なことは全て自分の代わりにやってくれ、本番面接以外で企業と直接やりとりすることはほぼありません。
「身近に頼りになる相談相手がいる!」という方も、求人をもらったり、手続きを代理でしてもらうために転職エージェントを使ってみるのもいいかもしれません。
こんな便利なサービスですが、完全無料で使えるので試しに使ってみることにデメリットは特にありません。
ただし、きちんと仕組みを理解してから使いたい方は「転職エージェントとは|1から理解し使いこなすための全知識」を参考にしてみてください。
参考:ハローワークや転職サービスとはどう違うの?
転職エージェントは公的な職業案内所(ハローワーク)や「保育FINE!」などの転職サービスはどう違うの?と疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。
結論から言うと、サポートが圧倒的に転職エージェントの方が優れています。
なぜなら、本当に転職すべきなのかの相談から、内定後のアフターフォローまで一貫してサポートしてくれるのはエージェント型サービスだけだからです。
また、ハローワークには転職サービスに掲載するお金がない、つまり資金力のない園や会社が多いため、エージェント型サービスに登録している企業の案件のほうが待遇の良いケースが多いです。
4. 【目的別】おすすめ転職サービス8選
保育士さんは「保育士として転職するか」「事務職など未経験の分野に転職するか」によって、作戦も相談相手も大きく変わります。
そのため、この章では以下のように2つのタイプに分けて転職エージェントのおすすめを紹介していきたいと思います。
- 保育士の資格を活かして今よりもっといい職場に転職したい
- 保育士をやめて、別の職種に転職したい
それぞれについて転職エージェントのおすすめを紹介していくので、あなたの希望に会いそうな方にいくつか登録してみましょう。
※多くの方が2~3個に登録して比べています。もちろん、途中で断っても問題ないので、たくさん登録して比較しましょう。
また、どっちにするか決められない方は両方のタイプの転職エージェトに登録して両方の話を聞いて見ましょう。
保育士への転職 | |
異業種への転職 |
4-1. 保育士の資格を活かした転職におすすめの転職サービス3選
保育士から保育士に転職したい場合、おすすめの転職サービスは以下の通りです。
転職エージェント | 公開求人数 | 総合評価 |
1位. 保育士ワーカー |
約2万件 | ★★★★☆4.4 業界No.1の求人数を誇る |
2位. マイナビ保育士 |
約1.5万件 | ★★★★☆4.2 人材会社最大手マイナビが運営 |
3位. ジョブメドレー保育 |
約3.1万件 | ★★★★☆4.1 保育士の方の利用者満足度96% |
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
1位.保育士ワーカー|業界最大級の求人数
『保育士ワーカー』は、業界最大級の求人数を誇る保育士特化型の転職サービスです。
実際、公開求人だけで約2万件以上と、業界最大級の求人件数となっています。
求人数の多さ=選択肢の幅に繋がるので、転職サービスを選ぶうえで求人数が多いに越したことはありません。
つまり、「どのサービスに登録すべきかわからない人」は、一旦保育士ワーカーに登録して、選択肢を増やしてみることをおすすめします。
求人数 | 約2万件以上 |
地域 | 全国 |
雇用 | 正社員、パート・バイト |
公式ページ | https://hoikushi-worker.com/ |
2位. マイナビ保育士|人材会社最大手マイナビが運営
『マイナビ保育士』とは、人材会社最大手のマイナビが運営する保育士向け転職サービスです。
同サービスの一番の魅力は、大手らしからぬ、求職者への丁寧なサポート体制と言えます。
実際、「担当者が良かったので、転職するならまた使いたい」という利用者が続出するほどです。
つまり、求人量とサポートの手厚さの両方を追い求めるなら、登録を検討すべきサービスだと言えるでしょう。
求人数 | 約1.5万件以上 |
地域 | 全国 |
雇用 | 正社員、契約社員、パート・バイト |
公式ページ | https://hoiku.mynavi.jp/ |
3位. ジョブメドレー保育|保育士の方の利用者満足度96%
『ジョブメドレー保育』は、保育士特化型の利用者満足度が高い転職サービスです。
都心だけでなく全国の求人情報を豊富に扱っているので、地方の人でも安心して利用することが大切です。
また、ジョブメドレー保育は、前に紹介した2社と違って担当者がつかないので、自分のペースで転職を進ていきたい方におすすめです。
求人数 | 約3.1万件 |
地域 | 全国 |
雇用 | 正社員、契約社員、パート・バイト |
公式ページ | https://job-medley.com |
4-2. 保育士以外の職種に転職したい方におすすめのエージェント4選
異業種に転職したい場合、おすすめの転職エージェントは以下の通りです。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
リクルートエージェント|求人数豊富。地方にも強い
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
doda|業界最大級。20代30代は登録必須
6転職サービスをより効果的に利用する7ポイント
この章では、転職サービスをより効果的に利用するためのポイントを7つお伝えします。
- スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
- 転職時期は最短可能日程で答える
- 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
- 経歴やスキルに嘘をつかない
- 推薦文は必ず確認する
- 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
- 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
せっかく良い転職サービスを選んでも、上手に活用できなければもったいないので必ずチェックしましょう。
Point-1. スカウトを利用した場合、2週間に1回くらい連絡を入れておく
転職サイトは、企業から依頼を受けるとデータベースの中から条件を絞り応募者を探していくのですが、この時の表示順番が「更新日」(=最終接触日)なのです。
「更新日が古い=もうすでに転職を決めた可能性が高い」と判断されるので、連絡を怠っていると後回しにされ、いずれ案件紹介メールが届かなくなります。
例えば、上記は「年齢30歳以下、転職回数1回以下、勤続年数2年以上、TOEIC780以上」で検索した結果ですが、実務的な処理としては、更新日が新しい順番に20人ずつメールを送って反応をみて、応募者がいなければ次の20人へ、といったように送信していきます。
更新日が古いと、いくら条件が良くても機械的に後回しになってしまう場合があるのです。
Point-2. 転職時期は最短可能日程で答える
コンサルタントとのファーストコンタクトで必ず「転職時期はいつ頃をお考えですか?」と聞かれるので、この時には「いいところがあればすぐにでも」と答えるようにしましょう。
そうすればあなたはすぐに売上に繋がると考え、優先順位をあげて対応してくれることでしょう。
※もちろん現職での退職手続きや引継ぎがあるはずなので、その点は伝えておきましょう。
Point-3. 相性が合わなければ担当コンサルタントの変更を申し出る
担当コンサルタントに情をうつしてはいけません。
担当変更がどうしてもしづらい場合は他社を当たりましょう。
担当変更メール文面例
いつも大変お世話になっております。現在転職の支援をして頂いている○○と申します。現在、ご担当者の○○様には大変丁寧にご対応頂いており感謝をしておりますが、
転職活動が初めてで不安が大きく、他の方のご意見も是非お伺いしたいです。
もし可能であれば、他のコンサルタントの方と一度お話をしたく考えております。
大変お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
Point-4. 経歴やスキルに嘘をつかない
登録情報や一連のやりとりについては、申し出をしない限りは情報が残ります。
コンサルタントでよく話題にあがるのが、「去年の登録情報と今回とで登録情報が違うよ・・・」という話です。
この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として、紹介する案件を絞るなどの判断がくだされます。
Point-5. 推薦文は必ず確認する
ほとんどの場合、担当コンサルタントはあなたを200字〜1000字で紹介する推薦文を書きます。
そこで「面接時に相違があると困るのと、客観的に今一度自分を見直したいため、書いていただいた推薦文をお送りいただけませんか?」と一声かけましょう。
Point-6. 同じ案件に複数の転職サービスから応募しない
数社の転職サービスを使っている場合、同じ案件には複数の転職サービス経由で応募しないようにしましょう。
企業から「他の転職サイトからも応募があるんだけど」と担当に連絡がいってしまいます。
企業・担当コンサルタント両者に不信感を与え、場合によっては破談となるリスクさえあります。
Point-7. 紹介された会社の実態を口コミサイト『OpenWork』で調査
転職サービスも売上がかかっていますから、なんとかしてあなたに転職を決めてもらいたいと考えています。
優良なコンサルタントであれば都合の悪いことを隠したりすることは少ないでしょうが、自衛のために口コミサイトの『OpenWork』を利用して裏をとるようにしましょう。
以下のような口コミが大量に集まっているので、その情報をもとに、社風や雰囲気をあらかじめ予想することができます。
上場企業であればほぼ全ての企業についての口コミが集まっていますので、ぜひ利用してください。
7【図解】転職サービス利用の流れ
ここまで、転職が有利に進む転職サービスと、その活用ポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
転職サービスに登録したあとは、特に準備は必要とせず、気軽に身をゆだねれば良いのですが、初めて使う方は不安も多いかと思いますので、登録後何が起こるのかをざっくり把握しておきましょう。
Step 1. まずは公式ページから登録する
それぞれの公式ページから登録を行います。
登録する際は、『転職サービス』なのか『派遣サービス』なのかを確認するようにしてください。
例えば、「パソナ」と検索するとパソナの派遣登録サイトが出てくるように、紛らわしいサービスが複数あるため、登録前にしっかりと確認しましょう。
正社員転職を目指していたのに、知らずのうちに派遣社員の面接を受けていた…ということがないように、十分に注意しましょう。
Step 2. 担当コンサルタントから連絡が来る
登録すると、担当から数日以内に電話かメールで連絡が入ります。
事前に準備などをする必要は全くありませんが、ざっくり下記のようなことを聞かれます。
- 転職希望時期は?
- 希望する職種や業界は?
- 希望年収は?
10分ほどの最低限のヒアリングを受けた後、キャリアカウンセリングのアポイント調整を行います。
※最初からアポイント調整に入る場合もあります。
Step 3. キャリアカウンセリング
あなたが転職サービスのオフィスに訪問することもあれば、担当コンサルタントが近くまで来てくれることもあります。(近年はコロナの影響により、オンライン面談も積極的に取り入れられています。)
初回面談での話題で多いのは下記のようなテーマです。
- あなたのキャリアの棚卸
- PRポイントの整理
- 転職するべきかどうか
- 転職するとしたらどのような企業に内定をもらえそうか
- どのように職務経歴書を書いたら通過しやすくなるか
- 転職についての要望の深堀
キャリアカウンセリングで気づくことも多く、なるべく多くのコンサルタントに意見をもらえば、考えがまとまっていき、後悔ない転職をすることができるでしょう。
担当コンサルタントとは長い付き合いとなるため、できれば拠点に足を運ぶようにしましょう。
Step 4. 求人紹介を受ける
あなたの希望に合いそうな求人を5件~20件ほど紹介してもらえます。
思ってもないような大手もあれば、今まで知ることのなかった魅力的な中小企業もあるでしょう。
それぞれのエージェントしか扱っていない独占求人もありますので、複数社のエージェントから求人紹介を受けることを推奨します。
Step 5. 履歴書・職務経歴書の添削
応募する企業を決めたら、職務経歴書や履歴書といった選考書類を添削してもらいます。
場合によってはこのためだけに面談を設定してくれたり、何度も書き直しを行ったりしてくれます。
最高の職務経歴書をエージェントと一緒に作り上げていきましょう。
Step 6. 紹介された求人に応募する
選考書類が完成したら、担当コンサルタントが最後に推薦文を添えて企業に応募します。
自分ではなかなか伝えられないあなたの魅力を、担当コンサルタントが企業に伝えてくれます。
求人サイトを使って自力で応募すると、推薦文はもちろん誰も書いてくれませんし、企業への手続きも全部自分でしなければならないため、それに比べると転職サービス経由は圧倒的に有利です。
Step 7. 面接対策を受ける
応募している企業の面接担当者がどのような質問をして、どのようなタイプの方を好むのか、今持っているスキルのなかで何をPRするべきなのかといったポイントのアドバイスを貰います。
あなたが希望すれば模擬面接を実施してもらえるケースも多いです。
Step 8. 企業との面接を行う
面接の日時設定は担当コンサルタントが全て行ってくれます。
対策してもらったことをフル活用して、力を出し切りましょう。
面接に落ちてしまった場合には、多くの場合、担当コンサルタントが人事担当者からフィードバックを受けているため、次の面接に生かすことができます。
Step 9. 内定と退職サポート
内定が出た後は、担当コンサルタントが給料交渉や入社日の調整を責任を持って行ってくれます。
また、退職手続きについて不安な場合も、上司にどのように報告するかなど転職サービスであればノウハウを必ず持っていますので、頼ってしまいましょう!
Step 10.退会手続きをする
転職先の内定がもらえたら、転職サイトを退会するのが無難です。
万が一転職後も転職サイトに入会し続けていたら、転職先の人事担当者に見つかってしまうかもしれません。
転職サイトを利用している会社は、転職サイトに登録している人材を「スカウト」機能でチェックしています。
転職先の人事担当者が「スカウト」機能であなたの情報を見つけた場合、「入ったばかりなのに、もう転職しようとしている」と、無用な疑いをかけられるかもしれません。
8.保育士から転職に関連する記事
保育士から転職に関連する記事をまとめました。
以下の記事も併せて読むことで、保育士からの転職に対する理解を深めることができます。
保育士からの転職 | |
転職に関する知識 |
9. まとめ
保育士からの転職について説明してきましたが、いかがでしたが?
保育士さんには「別の保育園に移る」「資格と経験を活かして異業種で働く」など様々な選択肢があるので、転職を考えているのであれば、一度転職のプロに相談することをおすすめします。
あなたの転職がうまく行くことを心から祈っています。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。