「仕事ができない」と悩む看護師必見!ベテラン看護師から学ぶ仕事の進め方

「仕事ができない自分が嫌だ」
「変わりたいけど、どうしたらいいかわからない」

と、悩まれてますよね。

実は、仕事ができないと悩む看護師には、以下のような特徴があります。

  • 優先順位や時間の管理が下手
  • 緊張しやすく、切り替えができない
  • 周りと比較しすぎてしまう
  • コミュニケーションが苦手
  • 向上心や目標がない

しかし、これらの特徴に当てはまる人でも、ちょっとした意識と行動により、仕事ができる看護師に変わることができます。

この記事は、元看護師の私が、仕事ができないと悩む看護師の特徴や、できる看護師になる方法を、体験談を踏まえて解説していきます。

仕事ができないと悩む方だけでなく、なかなか仕事ができるようにならない新人に困ってる教育係の方にも、お役に立てる内容になっています。

  1. 仕事ができない看護師によくある5つの特徴
  2. 仕事ができる看護師に学ぶ!3つの考え方
  3. 仕事ができる看護師に学ぶ!6つの仕事の進め方
  4. 仕事で使える心理学5選
  5. 立場別に見た「仕事ができない」悩みと解決方法

この記事を読めば、明日から実践できるノウハウを学ぶことができ、仕事ができる看護師への一歩を踏み出せるようになるでしょう。

1. 仕事ができない看護師によくある5つの特徴

仕事ができない看護師によくある特徴は、以下の5つです。

順番に解説していきます。

1-1. 優先順位や時間の管理が下手

「仕事ができない」と悩んでいる方は、優先順位をつけることや、時間の管理が苦手なことが多いです。

特に責任感がある人ほど、「予定通りに進めたい」「どの患者さんにも最善を尽くしたい」と思いが強く、優先順位がつけられない傾向にあります。

この結果、優先度の高い仕事を後回しにしてしまい、適切なタイミングでケアができないのです。

また、時間の管理ができず、1つのケアやラウンドに時間をかけすぎたり、反対に一気に仕事を進めようとして、患者さんの負担になってしまうこともあります。


10時に抗生剤の点滴をする患者さんと、10時にリハビリ室へ移送が必要な患者さんを担当

本来やるべきこと
同じ時刻に治療やケアが組まれているので、「時間が前後しても大丈夫か」を事前に先輩に相談すべき

優先順位をつけられないと…
事前確認をせずに、先にリハビリ患者さんの移送をしてしまうなどのミスが発生。エレベーターの待ち時間が予想以上にかかるなど予期せぬハプニングに巻き込まれ、病棟に戻る時間が遅くなった結果、10時の抗生剤の点滴が予定より遅れてしまう可能性も。

優先順位は、患者さんの状態、治療・ケアの緊急性や重要度によって、変化します。

普段から意識しておかないと、急患対応ができなかったり、急変の時に落ち着いて動くことができないかもしれません。ときには、焦りから、インシデントを起こす危険性も出てくるでしょう。

仕事ができない看護師にとって、優先順位のつけ方や、時間の管理は、大きな課題と言えます。

1-2. 緊張しやすく、切り替えができない

「仕事ができない」と悩んでいる方は、過剰に緊張しやすい傾向にあります。緊張してしまうと、仕事で十分な力が発揮できませんよね。

緊張の原因は人それぞれですが、失敗を怖がる人ほど、緊張が強くなりがちです。その理由は、目の前の課題と過去の失敗体験をリンクさせやすかったり、未経験の仕事に不安を覚えるからです。


採血の時に、過去に採血で失敗したことを思い出してしまう

本来やるべきこと
過去の失敗と今を切り離して考え、目の前の採血に集中する

緊張しすぎると…
・狙うべき血管を見つけられない
・手が震えて、上手く穿刺できない
・患者さんが不安を感じ、血管迷走神経反射(血圧の低下などによる失神やめまい。痛みや不安などの心理的ストレスが原因)を引き起こす危険性もある

もちろん、緊張すること自体は悪いことではありません。緊張は、不安に直面した際に出てくる自然な反応であり、適度な緊張は一定の成果をもたらします。

しかし、緊張が限度を超えると、パフォーマンスを下げる原因となってしまうのです。

<ヤーキーズドットソンの法則>

ヤーキーズドットソンの法則

高すぎず、低すぎない、適度な緊張(ストレス)状態の時に、人は最適なパフォーマンスを発揮できるという法則。
どの程度の緊張が最適なパフォーマンスを引き出すかは、課題の難易度によって変わる。

1-3. 周りと比較しすぎてしまう

「仕事ができない」という悩みは、周りとの比較によって生じます。

同期と自分を比較したり、周りから比較された経験がある方も多いでしょう。その場合、本当は十分できているのに、「自分は(周りと比べて)仕事ができない」と落ち込んでしまうこともありますよね。


同期が、患者さんの血圧異常に気付いて早期処置ができ、先輩に褒められていた

本来やるべきこと
気にせず、自分の仕事に集中する

比較をしすぎると…
・「私もがんばってるのに…褒めてもらえない」と落ち込む
・「私も血圧に注意しよう!」と思い込み、他のバイタルサインを軽視したり、根拠なく血圧を測ろうとする

周りを意識することが、成長するきっかけになることもあります。しかし、気にしすぎるあまり、患者さんへの配慮ができないのは、本末転倒です。

1-4. コミュニケーションが苦手

「仕事ができない」という悩みは、手際や業務の進め方ではなく、コミュニケーションに原因があるケースも考えられます。

コミュニケーションがうまくいかないと、情報の共有や伝達ができず、仕事に支障をきたしてしまいますよね。

特に、医療はチームで行うものなので、看護師同士だけでなく、さまざまな他職種との連携が必須です。しかし、コミュニケーションが苦手だと、「報連相のタイミングがわからない」「会話が続かない」と悩んでしまうのです。


・先輩の担当患者さんに「今日は13時に家族が面会に来るから、点滴の時間をずらしてほしい」と言われた
・先輩は、ほかの業務で忙しく、不在だった

本来やるべきこと
・先輩に、伝えにいく
・もし、先輩が手が離せないなら、メモに残したり、リーダー看護師に申し送って伝えてもらうようにお願いする

コミュニケーションが苦手だと…
・先輩に、声をかけていいのか迷い、伝えられない
・迷っているうちに、自分の業務が忙しくなり、声をかけ忘れてしまう
・結果として、患者さんの希望が先輩に伝わらず、予定していた点滴が遅くなってしまった

このように、自分から話しかけられないと、周りのスタッフや患者さんに迷惑をかけてしまうケースも出てきます。

ほかにも、患者さんと会話が弾まず、必要な情報収集ができないと悩んでいる方もいるでしょう。

こうした経験が重なると、コミュニケーションへの苦手感が増してしまい、仕事で達成感を感じにくくなってしまいます。

1-5. 向上心や目標がない

残念ながら、向上心や目標がないと、仕事ができる看護師にはなれません

苦手な仕事を避けてしまい、努力することを忘れてしまうからです。


感染症の流行に伴い、看護師同士で予防接種を行う機会があった

本来やるべきこと
予防接種の手技が苦手なので、練習させてもらう

向上心や目標がないと…
「注射は苦手だから」という理由で、実施することを避ける

たしかに、不得意な看護技術を率先して行うには、勇気がいります。

しかし、いつまでも苦手なことを避けたままだと、成長するチャンスを逃してしまいます。結局のところ、周りがどれだけ指導をしても、本人にやる気がないと、仕事ができるようにはならないのです。

ここまでのまとめ

仕事ができない看護師によくある特徴は、以下の5つでした。

  • 優先順位や時間の管理が下手
  • 緊張しやすく、切り替えができない
  • 周りと比較しすぎてしまう
  • コミュニケーションが苦手
  • 向上心や目標がない

これらの特徴を踏まえて、仕事ができるようになるため方法を、2章と3章でご紹介していきます。

2. 仕事ができる看護師に学ぶ!3つの考え方

仕事ができるようになるには、「できる人の真似」から始めるのが一番。そこでまずは仕事ができる看護師は、どのような意識・スタンスで業務にあたっているのか解説します。

考え方をちょっと変えるだけなので、今すぐ改善が見込めます。

2-1. プロ意識を持とう

仕事ができる看護師は例外なく「プロ意識」が高いです。

プロ意識とは、言い換えると当事者意識のこと。常に目の前の課題を「自分事」として考えているので、問題解決のために率先して行動したり、患者さんの気持ちに寄り添ってケアができ、質の高い看護を提供できます。

口コミ・評判

匿名(32歳)
新人の頃、よくミスをしては先輩に怒られ、「私って看護師に向いてないのかな」と悩んでいました。
でも、ある先輩から「白衣を着ていたら、1年目でも、10年目でも、患者さんにとっては同じ看護師なの。病院の玄関をくぐったら、普段の自分と切り替えて、プロとして仕事をするものよ。」と言われ、新人だからと甘えてた自分が恥ずかしくなりました。
それからは、始業前には気持ちを切り替えて、仕事に臨むようにしています。

この方のように、「プロとして仕事する」と意識できれば、「看護師の自分」と「プライベートの自分」の使い分けができるようになります。感情に振り回されることなく、仕事ができるようになるのです。

看護師は、人として温かな対応が求められる半面、緊急時には冷静な状況判断も求められますが、「看護師の自分」という感覚があれば、私情をはさむことなく、的確な処置やケアが行えるでしょう。

また、仕事で理不尽なことがあっても、一歩引いて考えることができるので、必要以上に傷つくことが減るかもしれません。

2-2. 目標を掲げよう

具体的な目標を常に持って、日々の仕事に取り組みましょう。

目標があると、今やるべきことが明確になり、迷いのない行動を取れます。一つひとつの業務から学びを得る姿勢になり、時間を有意義に使えるはずです。

目標設定は、達成できたか判断できるレベルまで具体的にするのがポイントです。

<NG>

  • 仕事ができる看護師になる

→達成できたかを判断しづらい

<OK>

  • 点滴を1回で成功させる
  • 患者さんのバイタルサインを正しくアセスメントできるようになる
  • 人工呼吸器の使い方をマスターする

→達成できたかを判断しやすい

期限・ハードルを設定すると、適度な負荷がかかり、目標達成に向けて行動しやすくなります。

2-3. 気づきを大切にしよう

小さな変化や違和感に気づけるようになりましょう。

目に見えることを注意深く観察することで、さまざまな可能性を考察することができます。

<例>
術後の患者さんが、硬膜外PCA(硬膜外腔にカテーテルを留置し局所麻酔薬やオピオイドを持続注入する方法)を用いて、疼痛コントロールをしていた。
痛みの軽減ができていたので、離床が進められたが、体動時に患者さんの表情が暗く、発汗量も多い。
患者さんは「痛いけど大丈夫。動き始めだから」と話す。

<変化に気づけないと…>
「動き始めだし、もう少し様子見よう」と、経過観察してしまう。

<変化に気づくと…>
患者さんの表情、発汗量の多さから、「痛みが強くなっているのでは?」と推測。
硬膜外PCAのカテーテルが抜けかかっているのを発見する。

このように、想像力を働かせ、細かなところにまで目配りできれば、異常の早期発見にも繋がるのです。

この章のまとめ

仕事ができるための意識改革は、以下3つでした。

  • プロ意識を持とう
  • 目標を掲げよう
  • 気づきを大切にしよう

普段から意識しておくだけで、やがて行動も変わってきます。では次の章からは、「仕事ができる看護師はどのように仕事を進めていくのか」について解説します。

3. 仕事ができる看護師に学ぶ!6つの仕事の進め方

すぐに実践できる仕事の進め方を紹介します。

繰り返し行うことで、仕事ができる看護師に近づけるでしょう。

では、順番に見ていきましょう!

3-1. 始業前に、1日のスケジュールを立てよう

始業前に、1日のスケジュールを立て、担当患者さんの治療やケア、全体の仕事量を把握しましょう。

スケジュールを立てると、優先順位をつける練習もでき、自然と時間を意識して動けるようになります。

看護師スケジュール

時系列で、患者さんの予定を書き込むと、一目で確認がしやすいです。

また、スケジュールを立てておけば、治療や検査の時間が被っていても、事前に先輩に相談し、業務調整もしやすくなります。

3-2. 「話す」よりも「聞く」ことを大切にしよう

コミュニケーションの要は、「話す」よりも「聞く」ことです。

話してばかりの人より、真摯に聞いてくれる人に好感をもった経験はないでしょうか。「聞く」ことは、情報収集に役立つだけでなく、信頼関係の構築にも繋がるのです。

口コミ・評判

匿名(39歳)
私は、患者さんの話しを聞くことが好きです。
少しでも時間に余裕があれば、患者さんのベッドサイドに行き、世間話を楽しんでいました。
そんなある日、いつも穏やかな患者さんが、突然泣き出し、「実はね…」と、ガンになった不安を打ち明けてくれました。
患者さんの胸の内を知れたのは、意図せず、患者さんとのコミュニケーションを続けてきたからだったと思います。

ただ、相手の話しを聞くだけでなく、相槌をしたり、4章でご紹介するミラーリングやバックトラッキングといった心理学的技法を交えるのも、おすすめです。

職場内の人間関係にも応用できるので、ぜひ試してみてください。

3-3. 報連相は、ポイントを押さえて伝えよう

報連相のポイントは、簡潔明瞭に伝えることです。

相手にわかりやすく伝えることができれば、時間も短縮でき、解決に向けた対応に繋がりやすいです。

報告

報告は、情報の共有や変化、業務の進捗度を伝えるために行います。

また、トラブルがあった時は、ただちに報告することが望ましいです。

ポイント①:結果を先に伝えよう

まずは、結果を伝えましょう。

「自分がどれだけ頑張ったか」「なぜできなかったか」を先に伝えると、要点がわからず、言い訳のように捉えられてしまいます。経緯や背景を伝える場合は、結果のあとに伝えましょう。

ポイント②:こまめに報告しよう

こまめに報告すると、軌道修正がしやすくなります。

特に、慣れない業務や不安な業務をする時ほどおすすめです。

連絡

連絡は、医師の指示変更や、伝言などの情報を知らせるために行います。

ポイント①:正確な情報を伝えよう

情報は、時間や数字を用いて、正しく伝達しましょう。

例)

  • NG 「点滴が、あと少しで無くなりそうです。」
  • OK 「点滴があと15分くらいで無くなりそうです。」
ポイント②:事実だけを述べよう

情報を伝達することが大切なので、意見や推測は入れないようにしましょう。

意見を述べたいなら、「私の意見ですが」と前置きしましょう。

相談

相談は、判断に迷う時に、他の人に意見を求めるために行います。

ポイント①:相談の許可を取ろう

相手の都合を確認することは、必要なマナーです。

例)

NG 一方的に話し始める
「〇〇さん!実は、明日の検査介助の準備がしたいんですけど、今日の担当業務やってたら時間とるの難しいんですよ!今日は用事があるので、早く帰らなきゃいけないし、それに…(ずっと話し続ける)」

OK まずは、了承を得る。
「明日の検査介助について、5分だけ相談良いですか?」

ポイント②:相手に何をしてほしいか、最初に伝えよう

情報を全て伝えるのではなく、相手に何をしてほしいか、明確にしてから相談しましょう。

例)

NG 時系列で、ダラダラと説明してしまう。
「今日A先生の検査介助につくので、先に検査室に行って準備してたんですよ。そこにB先生が来て、「それよりも、〇〇手伝って!」って言われたんですよね。でも、今日の私の担当はA先生の介助で、検査は朝一にあるのに、まだ準備は終わってないし、でもB先生は急いでるし、そういう時どうしたらいいんでしょう?〇〇さんはどう思いますか?」

OK 端的に伝える
「今日の検査準備で、A先生を優先すべきか、B先生を手伝うべきかで判断を迷ったんですが、〇〇さんならどうしますか?経緯としては…(詳細は後から伝える。)」

繰り返し行うことで、報連相のコツを掴めるようになるでしょう。

3-4. ロールモデルを作ろう

ロールモデル(お手本となる先輩)を見つけて、真似してみましょう。仕事ができる看護師になるには、真似が大切です。

例えば、採血が苦手な方は、採血が上手な先輩の手技を観察したり、コツを聞いてから行うと、成功率を上げることができます。

口コミ・評判

匿名(37歳)
新人の時の話しです。
僕の職場は、人間関係が悪く、先輩方はいつも悪口ばかり言ってました。
当時は、先輩方の姿に衝撃を受け、リアリティショックを隠せず、ずっと辞めたかったです。
そんな中、A先輩は、悪口の輪に入らず、ナースコールが鳴れば、新人の僕たちよりも早く患者さんのところに駆けつけていました。
その姿が本当にカッコよくて、僕もA先輩のようになりたいと思い、仕事を辞めずに続けることができました。

この方のように、ロールモデルを見つけたおかげで、仕事を続けられた方もいます。

真似することが成長に繋がり、いつしか、あなたなりの看護ができるようになることでしょう。

3-5. 終業後に、10分間の振り返りを行おう

終業後、10分間だけ、仕事の振り返りをしましょう。

自分の仕事を俯瞰して捉えられ、具体的な改善策を見つけられます。

筆者は、毎日振り返りをして自分のケアを評価し、翌日の仕事に活かしていました。

思考や行動の癖に気づき、次の仕事に意識できるようになるのが、振り返りのメリットです。

おすすめの方法は、ノートとペンを用意して、紙にかくことです。

もちろん、スマホやSNSを利用しても良いですが、ほかのアプリに目が行ったり、他者の評価を気にしてしまうので、あまりおすすめできません。

紙に書くと、より可視化しやすく、あとから見返すことも容易にできますよ。

振り返りノート

筆者が実際につけていた振り返りノート。担当業務をメモ

振り返りノート

筆者が実際につけていた振り返りノート。こちらはできたこと・できなかったことなどの反省と改善をメモ

<毎日の振り返りノートに書くこと>

  • 記載している内容
  • 患者さんの情報
  • 業務内容(時系列)
  • できたこと
  • できなかったこと
  • 改善点
  • その時に考えたこと(あれば)

振り返る中で、改善策が見つからない方や、同じ失敗を繰り返してしまう方は、振り返りノートをもとに、先輩に相談してみると、新たな視点を得ることが出来るかもしれませんよ。

3-6. 継続できる方法で、勉強しよう

看護師を続ける以上、経験年数に関係なく、勉強は必要です。

最新の医療技術を学ぶことで、スキルアップにも繋がります。しかし、疲れがたまった状態で長時間勉強するのは、効率的とはいえません。

ポイントは、継続できる方法で勉強を行うことです。例えば、紙に書くよりも、パソコンで打ち込んだ方が頭に入るなら、取り入れてみても良いでしょう。

また、「始業前に〇分だけ」「始業後は〇〇だけ、復習する」と決めて勉強するのも、時間が決まっているので、取り組みやすいですよ。

勉強の方法や媒体、実施する時間帯、所要時間には個人差があります。あなたなりのルールを決めて、取り組んでいきましょう。

補足:欠点が、強みになることもある

仕事ができる看護師になりたいと思うあまり、欠点に目が行き過ぎると、自分で自分を追い込んでしまいます。そんな時は、欠点を多角的に見ることが必要です。

例えば、ネガティブ思考が欠点な方は、患者さんの辛さに共感し、寄り添える看護師になれる可能性を秘めています。

つまり、あなたが欠点だと思っていることは、状況によって強みに変わるのです。

もちろん、周りから指摘されたことは素直に受け取ったほうが、成長できます。しかし同時に、ありのままの自分を認めることも大切です。悩んだ際は、ぜひ心の中に留めておいていただけたらと思います。

この章のまとめ

仕事ができるための行動改革は、以下の6つでした。

  • 始業前に、1日のスケジュールを立てよう
  • 「話す」よりも「聞く」ことを大切にしよう
  • 報連相は、ポイントを押さえて伝えよう
  • ロールモデルを作ろう
  • 終業後に、10分間の振り返りを行おう
  • 継続できる方法で、勉強しよう

次の章では、仕事に役立つ心理学の知識をお伝えします。

4. 仕事で使える心理学5選

この章では、仕事で使える心理学を5つ解説します。

医療スタッフや、患者さんとの関わりに役立つ技法ばかりなので、ぜひご覧ください。

それでは、順を追って見ていきましょう。

4-1. ミラーリング

ミラーリングとは、聞き手が、話し手と表情や動作を合わせる技法です。

その目的は、話し手に安心感や親近感を与えるためになります。

あなたにも、自分に似ている人に親近感を感じ、好感を抱いた経験はないでしょうか?これを、『類似性の法則』といいますが、ミラーリングでは、意識的に話し手に同調することで、信頼関係の構築を行っていくができるのです。

<方法>

  • 話し手の表情や動作を、鏡のように真似る
  • 瞬時に動作を真似し続けると、話し手が馬鹿にされていると感じることもあるので、あくまで、自然な流れで行ったほうが効果的

4-2. バックトラッキング

バックトラッキングとは、話し手の発言を同じように表現する技法で、日本語では「オウム返し」とも呼ばれています。

話し手に受容や共感を示すことができ、また話し手自身が考えを整理できるといった効果もあります。

<方法>

話し手が話した言葉を、同じように表現する。
例)Aさん「明日の手術が不安で、昨日は一睡も出来ませんでした。」
あなた「手術が不安なんですね。よかったら、どんなことに不安を感じているのか、お話聞かせて頂けませんか?」

話し手が話している内容を、要約して伝える。
例)Bさん「入院前から薬の管理が苦手で。飲まなきゃいけないのはわかるんですけど、忙しいとすぐに飲み忘れちゃうんです。主治医の先生にもいつも怒られちゃって、わかってはいるんですけどね。本当、どうしたらいいんでしょう。」
あなた「お薬の飲み忘れで、困っているんですね。薬の管理方法を一緒に考えていきましょう。」
Bさん「はい、よろしくお願いします。」

4-3. 自己開示

自己開示は、自分の価値観、人生や生い立ちなどのプライベートなことを、相手に伝える技法です。その目的は、相手に信頼を示したり、親近感を感じさせることです。

自己開示の特徴として、『返報性の原理』があります。

これは、個人的な情報を聞いた時に、聞き手も同等の情報を話そうとしてしまう心理反応です。あなたにも、友人から打ち明け話しをされた時に、ついつい個人的な話しをしたくなった経験があるでしょう。

自己開示は、戦略をもって行うよりも、意図せず行ったほうが効果があると言われています。また、受け手の捉え方によっては、誤認を招く可能性があるので、注意が必要です。

<方法>

  • 自分の考えや信念、人生観などを、自分から伝える。
  • 自己開示は、急に行うのではなく、プライベートなどの話しを交えながら、相手の反応を見て行う。

4-4. 内集団的バイアス

内集団的バイアスは、自分と共通点のある人を同じ集団として認識し、好感を持ったり、特別な扱いをしてしまうといった心理反応です。

例を挙げると、知り合いが誰もいない環境で、同じ出身地の人がいたら、つい、親近感をもってしまうといったものです。

この内集団的バイアスを利用すると、相手から好感を得やすくなります。もちろん、嘘をついてまで共通点を作り出す必要はありませんが、共通点のある相手がいれば、あえて話題に出してみると良いかもしれませんよ。

<方法>

相手との共通点を見つけ出す
例)出身地、好きな食べ物、趣味、応援している球団、休日の過ごし方 など

明確な共通点がない場合は、共通要素を抽出する
例)「汗を流す」という共通要素
Aさん「休日は、よくサウナに行って、汗を流してるんですよ。」
あなた「サウナいいですね。私も汗を流すのは好きです。」

4-5. アドバイスシーキング

アドバイスシーキングは、相手にアドバイスを求める技法です。

この技法を活用することで、相手があなたに好感を持ちやすくなります。例えば、仕事をそつなくこなす新人よりも、多少仕事ができなくても先輩にこまめに相談する後輩のほうが、可愛がられるといったケースが、該当します。

アドバイスを求めることで、相手が優越感を感じたり、世話をしてあげたくなり、結果的に距離感を近づけることができます。

わざと、できない自分を演出する必要はありませんが、わからないことを質問したり、困っていることを相談することは、相手にとって心地いい場合もあるのです。

<方法>

  • わからないことがあれば、素直に質問をする。
  • 困っていることがあれば、相談してみる。

5. 立場別に見た「仕事ができない」悩みと解決方法

この章では、「仕事ができない」と悩む方の悩みを、立場別に解決していきます。当てはまる方は、ぜひ参考にしてみてください。

それでは、見ていきましょう。

5-1. 新人看護師に多い3つの悩みと解決方法

新人看護師が仕事ができないと悩む原因は、以下の3つです。

  • (1). できない自分と、同期を比べてしまう
  • (2). 勉強することが多くて大変
  • (3). 失敗するのが怖い

詳しく解説していきますね。

(1). できない自分と、同期を比べてしまう

同期は支えであり、比較の対象になることもあります。

当然ですが、理解や成長のスピードには個人差があるので、同期と比べる必要性はまったくありません。

しかし、「それでも比べてしまう!」という方に、筆者の体験談をお伝えします。

筆者には、とても明るく、先輩にも可愛がられている同期がいました。筆者は、コミュニケーションが得意じゃなかったので、その同期が羨ましく感じてました。

しかし、同期から「私は嫌なことも全部笑って流しちゃうから、人と深い話しができないんだよね。」と打ち明けられ、同期も人知れず悩んでいることを知りました。

この経験から、「同期と比較しても仕方ない」「ぶつかる壁は、人によって違う」といった学びを得ることができました。

同期は、勝ち負けを競い合う存在ではなく、支え合ったり情報を共有し合えたりする仲間だと認識してみましょう。

(2). 勉強することが多くて大変

看護師の勉強は、専門性が高く勉強の範囲も広いので、やる気を無くしてしまいますよね。

3章でもお伝えしましたが、勉強はあなたが続けやすい方法で行うのが1番です。

3章でご紹介した方法以外にも、

  • 看護雑誌を読む
  • SNSを利用して勉強する
  • 看護師の友人と勉強会を開く

といった工夫をされている方もいますので、ぜひチャレンジしてみてください。

(3). 失敗するのが怖い

失敗が怖くて、仕事に積極的になれませんよね。

看護師のミスは、患者さんの命に関わることもあります。そのため、失敗を恐れるのは、当然ですし、否定する必要はありません。

変えていただきたいのは、着眼点です。あなたは今、失敗しないように、注意しながら仕事しているでしょう。

しかし、重要なのは「同じ失敗を繰り返さない」ことです。失敗から学びを得ることができれば、間違いなく、成長できます。

また、先輩看護師は、新人看護師は失敗するものだと理解していますし、何かがあればフォローできる体制を整えているはずです。つまり、新人看護師でいられる内が、失敗できるチャンスなのです。

自信が無かったり、未経験のケアがあれば、先輩方に頼りながら、ひとつひとつ丁寧に取り組んでいきましょう。

5-2. 2年目、3年目の看護師に多い2つの悩みと解決方法

2年目、3年目の看護師に多い悩みは、以下の2つです。

  • (1). 新人の時から成長していない気がする
  • (2). できないことが多く、落ち込む

順番に解説します。

(1). 新人の時から成長していない気がする

新人の頃より経験を積んでいるはずなのに、「成長していない」と悩みますよね。なかには、後輩ができて、後輩の成長スピードに焦りを隠せない方もいるでしょう。

成長を実感したい方におすすめなのが、「一行記録」です。

できたこと・できなかったことを、一行程度で逐一メモすることで、後から「当時はこんなことで苦労してたんだ」と振り返ることができます。

逆に、記録をしないと、なんとなく1日を過ごしてしまい、いまいち実感が湧かないでしょう。具体的な数字を用いて記録すると、成長がわかりやすく見えます。

また、新人の頃からの成長を実感したい方は、当時のSNSの投稿を見返してみるのもおすすめですよ。

(2). できないことが多く、落ち込む

できないことが多いのは、見方を変えると、「課題を正確に捉えられている」ということです。

新人の時とは異なり、視野が広がっているので、まだまだ成長できる可能性があるのです。

2~3年目でもできないことがあるのは当たり前で、むしろ、この時期に「たいていのことはできるようになった」と安心している方は、認識を改めたほうがいいでしょう。

具体的には、できないと思うことを箇条書きにして、書き出してみてください。

すると、思ったよりもできないことが多くないと気づくこともあります。大切なのは、「できないことばかりで、ダメだ…」と悲観的になるのではなく、現状をフラットに捉えることです。

看護師は、「5年で一人前」と言われるくらい、長期的な成長が求められます。焦ることなく、あなたのペースで、成長し続けてくださいね。

5-3. ブランクあり・育休明けの看護師に多い2つの悩みと解決方法

ブランクあり・育休明けの看護師に多い悩みは、以下の2つです。

  • (1). 最新の医療知識がわからない
  • (2). 時間内に終わらない

では、詳しい内容を見ていきましょう。

(1). 最新の医療知識がわからない

働いていない期間が長ければ長いほど、最新の医療知識がわからず、戸惑いを感じてしまいますよね。

仮に、経験のある診療科に復帰できても、看護ケアの常識が覆っていることも珍しくはなく、困惑してしまうかもしれません。

そんな方におすすめなのが、各都道府県看護協会が実施する復職支援プログラムへの参加です。

例えば、東京都看護協会では、復職支援者に向けて、復職支援研修が行われています。

東京都ナースプラザ

参考:東京都ナースプラザ 復職支援研修

都道府県によっては、オンラインで看護技術が学べるサービスを行っている看護協会もありますので、お住いの地域の看護協会を検索してみると良いでしょう。

また、看護知識を学べるコラムを掲載しているサイトもあります。例えば、大手転職サイト内のコラム『看護roo 現場で使える看護知識』では、最新の看護技術情報を掲載しています。

また、現場でわからないことがあれば、迷わず周りの看護師に聞くことが一番です。これまでの経験におごることなく、新人看護師に戻った気持ちで、学びを深めていきましょう。

(2). 時間内に終わらない

仕事が慣れないうちは、時間内に終わらせることは難しいですよね。

周りに頼ることもできず、仕事を抱え込んでいる方もいるでしょう。そんな時は、始業前に1日のスケジュールを立て、終業後に振り返りを行うのがおすすめです。

3章でもご紹介しましたが、繰り返し行うことで、自分の癖やに気づくことができたり、時間間隔を養うことができますよ。

また、人間関係ができてきたら、頼ることも覚えていきましょう。

看護師は、チームで仕事を行います。困っている時は、お互いに助け合いながら、仕事を進めていきましょう。

仕事に慣れるまでは、使える制度を利用しよう

育児や介護など、家庭の事情がある方は、仕事に慣れるまで、時短勤務制度を活用してみると、仕事がしやすくなるかもしれません。

また、勤務先を外来にしてもらうと、家庭との両立もしやすいですよ。
病院によって対応に違いはありますが、まずは師長や先輩に相談するところから、始めてみましょう。

5-4. 中途採用の看護師に多い2つの悩みと解決方法

中途採用の看護師に多い悩みは、以下の2つです。

  • (1). 即戦力を求められてしまう
  • (2). 教育制度が整っていない

詳しい内容を、確認していきましょう。

(1). 即戦力を求められてしまう

即戦力として求められても、仕事がスムーズにできるとは限らないですよね。

そもそも、看護師の仕事は、診療科や施設形態によって、業務内容が大きく異なるので、前職での経験が通用しないこともあります。

また、病院によって、ケアの方法や扱う物品が異なり、戸惑ってしまうかもしれません。その場合は、わからないことはすぐに聞いたり、未経験のケアを素直に申告することが大切です。

過去の経験におごることなく、真摯に仕事に打ち込むことで、あなたの看護の幅も広がることでしょう。

(2). 教育制度が整っていない

残念ながら、中途採用者にプリセプターがつくことは少ないです。

そのため、研修や勉強会に積極的に参加し、自力で学んでいく必要があります。

例えば、院内の研修に参加したり、オンラインでセミナーを受講してみるのも良いでしょう。また、わからないことがあれば、積極的に周りに発信していくと、学びを深めることができるでしょう。

看護師としての経験に自信が無い方は、教育制度の整っている病院を選択肢にいれるのも、良いかもしれませんよ。

6. まとめ

仕事ができないと悩む看護師の特徴は、以下の5つでした。

  • 優先順位や時間の管理が下手
  • 緊張しやすく、切り替えができない
  • 周りと比較しすぎてしまう
  • コミュニケーションが苦手
  • 向上心や目標がない

仕事ができる看護師になるために、必要な意識改革や行動改革の方法をお伝えしましたので、ぜひ参考になさってみてください。

あなたが仕事でご活躍できるように、陰ながら応援しております。