「内定をもらったけど、この後どうしたらよいのだろう」
「すぐに返事をしなければならないのだろうか」
転職活動で内定が出た後に、このような悩みを抱く人も少なくありません。
内定をもらえば終わりという訳ではありません。入社するまでにやるべき事が多くあります。
- 通知された労働条件の確認
- 内定先企業への返事
- 今の職場に退職の連絡をする
- 退職に向けた準備
- 入社に必要な書類をそろえる
しっかりスケジュール立てて進めなければ退職日が遅くなり、内定を承諾したにもかかわらず入社できなくなる恐れがあります。
最悪の場合、内定を取り消される可能性もあるでしょう。
本記事では、転職コンサルタントとして多くの転職者を成功に導いてきた筆者の経験をもとに、採用内定後の流れについて、詳しく説明します。
最後まで読めば入社までのステップを理解でき、スムーズな転職ができるので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読むとわかること
- 労働条件通知書の確認方法
- 内定は必ず承諾しなければならないか
- 返事はいつまで待ってもらえるのか
- 今の職場を退職するタイミング
- 入社に必要な書類
転職や退職の方法に関する悩みは、それぞれの分野のプロフェッショナルに頼るのも有用です。
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目次
面接内定から入社までの6ステップ
応募した会社から内定が出ました。
この後、どんなステップで手続きを進めれば良いのでしょうか?
多くの転職応募者は内定獲得を目指して、自己分析・職務経歴書対策・面接対策と準備されます。
「内定が欲しい!」という気持ちは全ての転職応募者の気持ちだと思います。
しかし、内定獲得は一つのゴールであり、転職活動がそこで終わるわけではありません。
私は「転職入社まで、やる事はたくさんありますので、気を抜かないで下さい!」とはっきりお伝えしています。そのステップをご紹介します。
面接内定から入社までの全6ステップ
ステップ1:内定通知連絡への応対
採用担当者
内定通知連絡への応対が遅い応募者は、マイナスイメージです。
他企業の選考を続けたいなら、正直に伝えて頂いて問題ありません。
1-1. 内定通知の連絡
通常、企業からの内定通知は「内定なら電話で」「不合格ならメールで」が一般的のようです。
一昔前は郵送での内定通知も一般的でしたが、近頃はほぼ無くなりました。
1-2. 不在着信にはすぐ折り返す
よくある失敗例として、「内定通知の不在電話が何度もあったのに折り返さず、採用担当者のイメージを下げてしまった」というケースがあります。
「多くの選考合格連絡はメールで来るので、内定通知が電話であるとは思わなかった」「知らない番号からの電話は折り返さないようにしていた」など。
あまりに連絡が遅れると、「入社辞退」とみなされる事も。
不在電話にはすぐ折り返すように心がけましょう。
1-3. 他企業の選考状況は正直に答える
よく応募者から「他企業の選考状況をいつ伝えれば良いでしょうか?」と質問ありますが、基本的には内定通知の連絡時に伝えるようにしましょう。
ポイントは「正直に答える」こと。
多くの企業は多少の内定保留期間を待ってくれますし、後から辞退連絡をもらう事を好みません。
ステップ2:労働条件の確認
採用担当者
労働条件の確認は、しっかり行って下さい。
後々揉めないため、我々も正直にお答えします。
2-1. 労働条件は必ず内定承諾の前に確認する
どんなに第一希望からの内定連絡だとしても、労働条件の確認をせずに内定承諾する事はNGです。
転職活動の成功は、内定獲得ではなく、入社後の満足な仕事と活躍です。
「こんなはずじゃ無かった…」と後悔しない転職を実現するために、些細な事でも疑問点は全て聞くようにしましょう。
2-2. 労働条件の確認時にチェックすべき書類
多くの企業は「労働(雇用)条件通知書」「労働(雇用)契約書」を作成しています。
事前にこれらの書類を郵送、またはメールで企業から送ってもらい、疑問点を洗い出した後に企業との面談に臨みましょう。
特に中小企業やベンチャーなどでは、上記書類を作成していない場合もあります。
また、労働条件通知書とは名ばかりで、時間外給与や賞与についての記述が十分でないケースも。
少しでも疑問点を解消するために、面談前にしっかり疑問点を洗い出す事をおすすめします。
2-3. これでカンペキ!労働条件の確認事項一覧
以下のリストは、転職コンサルタントが転職応募者の皆さんに、労働条件の確認リストとしてお渡ししている一覧です。
ぜひ活用して、後悔しない転職を実現してください。
必ず確認すべき項目
- 給与額(月給)/賞与額
- 時間外手当(残業)
- 上記以外の支給(通勤交通費や住宅手当など)
- 就業諸経費の有無(営業交通費や制服代などの負担があるか)
- 社会保険の有無
- 仕事内容
- 勤務形態
- 勤務時間(始業終業時間)/時間外労働の有無
- 休日/有給休暇
- 休日出勤の有無
- 入社日
確認しておくと良い項目
- 給与/賞与の支払い方法/支払い日
- 昇給
- 退職金額
- 研修期間(仕事内容・待遇)
- 配属予定部署
- 勤務地
- 休暇(夏季・年末年始)
- 休職に関する取り決め
- 転勤/異動の有無
- 転籍/出向の可能性
雇用形態によって確認すべき項目
- (有期雇用の場合)契約期間 契約更新の有無/基準
- (試用雇用の場合)試用期間
- (交替制雇用の場合)交替時間
ステップ3:内定承諾/辞退
採用担当者
労働条件の確認が終われば、できるだけ早く入社意思表示をしてもらいたいと考えています。
3-1. 内定承諾/辞退の連絡は1週間以内に
内定承諾/辞退に関わらず、企業への連絡は労働条件確認面談後2〜3日以内に、遅くとも1週間以内に行う事がマナーです。
中途採用は、すぐに人手を必要としているケースが大半です。
承諾の場合、1週間以上待たせると入社辞退とみなされ、次点の応募者に内定連絡がいく場合がありますのでご注意下さい。
また内定辞退の場合は、なるべく早く連絡する事がビジネスマナーです。
企業は応募者のために面接を準備し、入社後の手続きを進めようとしています。
企業を待たせて迷惑をかけないよう気遣いを忘れずに。
3-2. 第一希望の企業選考が続いているようなら「承諾」ではなく「保留」
内定が出た企業以外に第一希望の選考が進んでいるような状況では、企業に「保留」をお願いしましょう。
保留期間は一般的に1週間程度、長くて2週間といわれています。
あくまで「お願いする」スタンスで「入社意思があること」を伝えながら交渉してください。
内定保留の理由は、「家族に相談してから」が無難で好ましいでしょう。
多くの本音は「第一希望の選考がまだ」だと思いますが、ストレートに伝えてしまうと入社意欲が低いと評価されてしまいますのでご注意を。
3-3. 「内定承諾」した企業でも「辞退」は可能
何らかの理由で内定承諾した企業に対して辞退する事は、「入社日の前日」までであれば可能です。
企業によっては「内定承諾書」を提出させるケースもありますが、承諾書の署名と捺印には法的拘束力はありませんのでご安心ください。
ただし、企業側は内定承諾した応募者のために、入社準備を進めています。
辞退する事が決まり次第、速やかに企業に連絡し、真摯に謝罪する事が社会人のマナーです。
ステップ4:入社日/退職日の決定
採用担当者
入社日は、前職の退職日をある程度考慮しますが、一般的には3ヶ月以内でお願いしています。
4-1. 採用が決まれば、すぐに職場に退職の報告をする
内定承諾し、退職がきまればすぐに職場報告しましょう。
法的には「2週間前に報告すれば退職できる」というルールがありますが、残務整理や引き継ぎを考えると、1〜2ヶ月以上の猶予を持つようにしましょう。
もし上司や人事部に希望退職日の延期を求められたら、ある程度対応する事が円満退職のコツです。
具体的なスケジュールを知りたい場合は、退職願・退職届の提出時期|有給・賞与を勝ち取る全知識を参考にしてください。
4-2. 退職を引き止められそうな時は
退職を職場に話した際、引き止め交渉を避けるためのポイントは、「退職の切り出し方」が全てです。
「強い気持ちで退職意思を伝え」「個人的な転職理由を伝え」「慰留を断固断る」事です。
少しでも切り出し方にボロがあると、多くのケースでは退職を慰留され、希望日に退職できなくなります。
具体的な退職の切り出し方とコツを知りたい場合は、退職の切り出し方で失敗しないための全ポイントを参考にしてください。
ステップ5:入社手続き
採用担当者
入社手続きには、様々な資料が必要です。
余裕を持った準備をお願いします。
一般的に入社手続きには、以下の資料準備が求められます。
しっかりと確認して余裕を持った準備を進めていきましょう。
多くの企業で提出が必要な資料
- 労働契約書
- 源泉徴収票
- 給与振込先の届書
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者証
- 扶養控除申告書
- 健康保険被扶養者異動届け
企業によっては提出が必要な資料
- 健康診断書
- 住民票記載事項証明書(住民票)
- 身元保証書
- 入社誓約書
また、事前に退職先から返還すべき書類、受け取るべき書類もあるので、詳しくは「どんなケースも万全!転職時の必要書類と返却すべきもの全て」をご参考いただくとより準備は万全になります。
ステップ6:初出勤
採用担当者
多くの応募者は、初出勤前に焦るようです。
何事にも余裕を持って、万全の状態で初出勤してください。
6-1. 転職先の業界・職種知識を身につける
基本的に、初出勤する前には最低限の業界・職種知識を身につけましょう。
商品知識や組織情報などは入社後の研修で習得できますが、特に異業界/異職種からの転職の際には、しっかりと知識を身につける事をおすすめします。
特に転職入社者が複数いる際は、どうしても比較されてしまうもの。
入社して1ヶ月程度で「仕事ができない人」という印象がついてしまうと挽回は大変ですので、事前学習をしておきましょう。
6-2. 残務処理や引継業務は計画的に
いくら余裕を見ていても、残務処理や引継業務は想像以上に時間がかかります。
退職日と入社日が近い人は、業務が終わらず入社日を延期するような事のないよう、計画的に業務を進めていきましょう。
6-3. 初出勤の準備と出勤時間/場所の再確認を
どれほど落ち着いた人でも、転職先への初出勤日は緊張するもの。
準備物を忘れる事の無いよう、採用担当者や人事にしっかり確認しておきましょう。
また、特に注意したいのは出勤時間/場所です。
初日から遅刻は大幅なマイナス印象になりますので、しっかり出勤時間と場所の確認をおすすめします。
さいごに
転職内定後のステップについて、コツやノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
お伝えした通り、多くの転職応募者は「内定がゴール」になっており、内定後のステップまで計画できていません。
慌てる事の無いよう「入社までのステップを理解し」「計画的に準備する」ことで、ぐっと満足できる転職結果と入社後の活躍に近づくでしょう。
ぜひ、転職成功に向けてトライしてみる事をおすすめします!
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。