就活生の方の中には、
- 「インターンの早期選考って何?」
- 「インターンの早期選考に受かるためにはどうしたらいいの?」
と気になりますよね。
インターンの早期選考とは、企業へのインターン参加を経て、通常よりも早く選考を受けられることを指します。
早期選考に参加することで、選考ルートが一部免除されるなどの学生にとって嬉しいメリットがあります。
現在では、新型コロナウイルスの影響により、企業の採用数が減少傾向にあり、採用基準のハードルが高くなることが見込まれているため、早期選考を目指す就活生が例年より多いです。
そこでこの記事では、長年プロのキャリアコンサルタントとして数多くの就活生を支援してきた私が、インターンの早期選考に受かるための全知識について徹底解説します。
- インターンの早期選考とは、通常より早い時期に選考を受けられること
- コロナで就活が早期化している!
- 早期選考には3つのメリットがある!
- 【注意】早期選考を受けると準備が間に合わず、失敗しやすいことがある
- インターンの早期選考に受かるための必要なアクション
この記事を読めば、インターンの早期選考の仕組みが分かり、受かるための第一歩を踏み出せるでしょう。
「まだ実績もなにもないのにスカウトされるなんてハードルが高そう」
と思うかもしれません。
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過去のコラムはこちら
目次
1. インターンの早期選考とは、通常より早い時期に選考を受けられること
インターンの早期選考とは、企業のインターンに参加した学生が、就活解禁日よりも早い段階で受けることのできる、特別な選考です。
全ての参加者が受けられるわけでなく、優秀であると判断された一部の学生のみが選考対象となります。
そのため、早期選考を受けることで、他の学生よりも早く就活を行え、内定のチャンスに近づける可能性が高いです。
以下から、早期選考に関して詳しく解説していきます。
それぞれ、順番に見ていきましょう。
1-1. 企業は優秀な学生を早く確保するために、早期選考の機会を設けている!
企業がインターンで早期選考を行う理由は、優秀な人材を早く確保するためです。
なぜなら、企業側としては、優秀な学生が他の企業にとられるのを防ぎ、自社に留めさせたいたいからです。
また、就活生が実際にインターンに参加することで、企業への志望度の高さや就活生の優秀度を直接的に評価できる判断材料となりやすい、という理由もあります。
そのため、インターンで早期選考に呼んでもらうためには、ただ参加するだけでなく、自己アピールの場として、自ら考え行動していく姿勢が求められます。
1-2. 早期選考のある企業の特徴
早期選考のある企業は以下の特徴があります。
- 外資系企業
外資系企業は、就活解禁日の3月以降に募集をかける日系企業と比べて仕組みが異なり、通年採用の形式を導入している。また、即戦力を重視しているため、優秀な人材をいち早く獲得するためにも、選考は早めに行われている。 - ベンチャー企業
ベンチャー企業も、採用スケジュールが自由な企業が多い。また、ベンチャー企業は、設立年数が約5~10年以内で主に成長過程にある企業を指すため、即戦力を重視している企業が多い。
上記のように、外資・ベンチャー企業では、採用スケジュールが通常とは異なり、即戦力を求められる場合が多いため、早期選考を実施している企業が多いです。
1-3. 早期選考の時期は企業や業界によって異なる
早期選考の時期は、業界によって大きく異なります。
就活情報サイト『ONE CAREER』によると、業界ごとの最も早い内定の目安は以下の通りであることが分かりました。
出典:ONE CAREER
外資系企業の早期選考は非常に早く、大学3年生の春・夏にインターンシップが開催され、年内に内定をもらえる可能性が非常に高いです。
ベンチャー企業では、大学3年生の秋・冬にインターンシップや早期選考を開催する企業が多く、早くて年内に内定をもらえます。
大手・中小企業は、就活解禁日である3月以降から徐々に選考が早まり、早くて大学4年生の5, 6月頃に内定をもらえます。
このように、希望する企業や業界によって選考スケジュールが大きく異なるため、早めに業界を絞ることが重要となるでしょう。
まとめ
- インターンの早期選考とは、通常より早い時期に選考を受けられることを指す。
- 企業が早期選考を実施する理由は、優秀な人材を早く確保したいからである。
- 早期選考のある企業の特徴は、「外資系企業」「ベンチャー企業」の場合が多い。
- 早期選考の時期は企業や業界によって異なる
ここまでインターンの早期選考について詳しく解説してきました。
上記のような特徴がある早期選考ですが、近年はコロナの影響で早期選考の需要が高まりつつあります。
そこで次章では、コロナ市場における選考活動の早期化について詳しく解説していきます。
2. コロナで就活が早期化している!
ここでは、コロナの影響による就活市場の変化について詳しく解説していきます。
順番に見ていきましょう。
2-1. 早めに就活を行っている学生が増えている
近年では、コロナの影響により、焦りや不安を感じ、就活を早く行っている学生が多い傾向にあります。
事実、ITエンジニア就職支援エージェント『レバテックルーキー』が行った調査によると、全体の半数近くの学生が、就活の動き出しが早くなったと実感していることが分かりました。
出典:レバテックルーキー
また、アンケートだけでなく、Twiiter上の口コミからも、就活の早期化を感じ、早めの行動を取っている学生が多く見受けられました。
コロナの影響で就活がさらに早期化
出典:Twitter
このように、コロナの影響で就活に焦りを感じ、早期選考に挑んで、早めに就活を終わらせたい学生が多くいることが分かります。
そのため、興味のない企業であっても、早期選考を受けて早めに内定を取ることで、精神的に安定し、本選考に向けて自信を持って行えるため、積極的に早期選考に参加することが重要でしょう。
2-2. 優秀な人材を早く確保したい企業が増えている
コロナの影響で、多くの企業の採用がオンライン形式に変わり、早期選考やインターンで早めに優秀な人材を確保したいという企業が例年以上に多い傾向にあります。
これまでの日本の就活は、「売り手市場」の傾向がありましたが、近年ではコロナの影響を受けて、「買い手市場」へと転換しつつあります。
「売り手市場」と「買い手市場」の違い
- 「売り手市場」… 企業の採用枠数に対して、求人数が少ない状況を指す。
売り手市場では、競争率が低くなるため、学生にとっては有利な立場になる。 - 「買い手市場」… 企業の採用枠数に対して、求人数が多い状況のことを指す。
買い手市場では、企業の選考の倍率が上がるため、学生は内定を取ることが難しい状況になる。
そのため、例年よりも就活生間の競争率が高く、企業側は優秀な人材を厳選する傾向にあります。
ここでは、コロナ禍における就活市場の変化について解説してきました。
需要が高まりつつある早期選考ですが、早期選考を受けることでさまざまなメリットを得ることができます。
そこで次章では、早期選考の3つのメリットについて解説していきます。
3. 早期選考には3つのメリットがある!
早期選考のメリットは以下の通りです。
順番に見ていきましょう。
3-1. 一部の選考が免除になる
インターンの早期選考に参加することで、書類選考や一次面接などの選考フローが免除になることが多いです。
なぜなら、企業側はインターンで優秀な就活生を見つけた場合、できるだけ早くその学生に内定を出して、人材を確保しておきたいからです。
日経HRの調査によると、インターンに参加した学生のうち、選考の一部免除の優遇があったと答える学生が全体の34.1%もいることが分かりました。
出典:日経HR
また、インターンに参加した学生のうち、一部の選考免除など優遇を受けたという口コミがTwitter上でも多く見受けられました。
インターンの参加で本選考の一次選考が免除された
やっぱインターンって参加しておくもんだなと感じた今日この頃
出典:Twitter
インターンに参加することで、選考フロー免除の早期選考を受けられる
多くの企業を見て比較する材料になる。
そして、就活が本格化するちょっと前に、早期選考が受けられる場合が多数。書類選考が免除で、いきなり面接とかね。
出典:Twitter
上記の口コミにもあるように、企業の中には「インターンが採用に関わることはない」と示していても、実はインターンの場を利用し、採用の選考基準として見ている場合が多いです。
そのため、インターンに参加する時は、熱心で意欲的な姿勢を見せることが大切です。
インターンに参加し、選考の一部免除をもらうことで、提出書類を書くなどの手間を省け、内定獲得のチャンスも大きくなるでしょう。
3-2. 本命企業に向けた練習を行える
あまり興味のない企業でも、早期選考を受けてみることで、本命企業に向けた練習を行える点もメリットです。
自分や友人同士で面接練習をしても、実際の面接の場では予想もしない質問を聞かれて動揺したり、緊張感に押しつぶされて頭が真っ白になったりする場合もあります。
しかし、早期選考に挑戦し、本番さながらの選考を経験することで、今後の選考の練習にもなり、より自信をもって選考に望むことができるでしょう。
本番慣れするために早期選考に参加する
出典:Twitter
早期選考で練習を積み重ねる
興味ない会社でも早期選考に参加して面接練習するのは、わりとあり。
やはり、本番慣れするってのは重要なので時間作って早期選考に参加しよう。
出典:Twitter
何事をする上でも、やはり練習することは大切です。
たとえ興味のない企業であっても、本番に向けた練習という目的で、挑戦するのも賢明な方法です。
もし選考で落ちてしまったとしても、その経験から自分に足りないことや改善点が見つかり、本命企業に向けたブラッシュアップできるでしょう。
3-3. 優秀な仲間と交流できる
早期選考に参加することで、優秀な仲間と交流できる点もメリットです。
早期選考に参加する就活生は、早くから就活をしている意欲的な学生が多いため、自分の励みになります。
早期選考を通して、就活仲間ができて、自分の立ち位置も確認できる
・周りの就活生がどれだけ本気か目の当たりにして自分の立ち位置を確認して焦ることができる
出典:Yahoo知恵袋
上記の口コミのように、早期選考に参加することで、就活仲間ができて、就活の情報を共有できると共に、自分のモチベーションアップにも繋がるでしょう。
このように、頼もしい仲間がいることで、就活を有利に進めることができ、精神的な面でも支えられるため、早期選考では周りの参加者と積極的に関わることがおすすめです。
4. 【注意】早期選考を受けると準備が間に合わず、失敗しやすいことがある
早期選考は、通常の選考よりも早く行われるため、準備が間に合わず、選考に落ちてしまう場合があるため、注意が必要です。
選考を受けるに当たって、入念な自己分析、企業分析、面接練習などの選考対策が必要となります。
しかし、学生は学業やアルバイトなどに時間を取られやすく、就活との両立ができず、結果的に準備不足のまま選考に挑んでしまう方も多くいるのも事実です。
早期選考が思ったよりも早く、色々準備をしなきゃいけない
出典:Twitter
準備不足で本選考に撃沈
せっかく早期選考ルート乗せてもらったのにリクルーターの人に申し訳ないな
出典:Twitter
また、企業によるものの、基本的に早期選考に落ちたら本選考は受けられない可能性があるという注意点もあります。
なぜなら、早期選考で落とされている時点で、企業側はその学生をこれ以上必要としていない場合がほとんどであるからです。
早期選考で落ちて、本選考にエントリーしても、内定の可能性はゼロにちかい
出典:Yahoo知恵袋
早期選考に落ちても、本選考を受けたい場合は、エントリーできるかどうか連絡すべき
出典:Peing
早期選考に落ちても、本選考にエントリーできる企業はありますが、内定の可能性はかなり低い傾向にあります。
どうしても挑戦したい場合は、上記の口コミにもあるように、まずは企業に問い合わせてみて、確認するほうがよいでしょう。
いずれにせよ、早期選考に挑戦する際は、一度きりのチャンスのつもりで、しっかり準備した上で選考に臨むことが重要です。
補足:早期選考を実施している企業の探し方2選
早期選考を実施している企業を探す際におすすめな方法は2つあります。
①求人サイトを活用する
1つ目は、求人サイトを活用することです。
多くの学生が利用する『マイナビ』や『リクナビ』などの大手求人サイトは、就活が本格化3月までは「インターンシップ特集」を掲載しており、参加することで早期選考の機会を得られる場合があります。
また、『ONECAREER』や『就活会議』などの口コミ求人サイトでは、企業を探すだけでなく、実際に選考やインターンに参加した学生の声を聞けるため、就活を進める上で非常に参考になります。
②スカウト型就活サイトに登録する
2つ目は、スカウト型就活サイトに登録することです。
スカウト型就活サイトとは、就活生がプロフィールを登録しておくと、企業からスカウトが届くサイトであり、『キミスカ』や『OfferBox』が有名です。
スカウト型就活サイトでは、インターンシップだけでなく、選考の案内のスカウトも届きます。
この場合、早期選考と同様、選考の一部が免除になることが多く、内定獲得のチャンスが大きくなります。
なぜなら企業は、プロフィールを読んだ上で、自社に合うと判断した就活生にのみにオファーを送っているからです。
また就活生は、プロフィールさえ登録すれば、あとはオファーを待つだけであり、受け身の姿勢でも就活を行えます。
上記の点から、スカウト型就活サイトに登録するとさまざまなメリットがあり、就活を少しでも早く進めるためにも、逆求人サイトに登録してみることをおすすめします。
ここまで、早期選考のメリットや注意点をご紹介してきました。
次章では、インターンの早期選考に受かるために必要なアクションをご紹介します。
5. インターンの早期選考に受かるための必要なアクション
ここでは、インターンの早期選考に受かるために必要な行動をまとめました。
順番に見ていきましょう。
5-1. さまざまなツールを活用し、情報収集を行う
まずは、情報収集を徹底的に行うことから始めましょう。
前述した通り、早期選考を受けるための方法はさまざまにあり、それらを活用して情報収集をすることで、就活を有利に進められます。
ここで再度、早期選考を受けるための方法をご紹介します。
- 「外資系企業」「ベンチャー企業」にエントリーしてみる
- 『キミスカ』や『OfferBox』などのスカウト型就活サイトに登録する
- 『マイナビ』や『リクナビ』などの大手求人サイトだけでなく、『ONECAREER』や『就活会議』などの口コミ求人サイトも活用する
上記のような方法を試し、ますは情報収集を行い、早期選考を行っている企業を把握しましょう。
5-2. 自己分析と企業分析を徹底的に行う
自己分析を入念に行い、「自分が何をしたいか」を明確にすることで、やるべきことが見え、就活をスムーズに進めることができます。
しかし、いざ自己分析を始めようとしても、何から始めれば良いかわからない方も多くいらっしゃるでしょう。
そこで、自己分析の流れをまとめましたので、以下の流れに沿って行ってみてください。
- Step1. 自分を客観的に判断できるデータを準備する
- Step2. 過去の自分自身の出来事を把握する
- Step3. 過去の経験に感情を付け足す
- Step4. 過去の出来事を深掘りする
- Step5. 過去の出来事に対して「どんな行動をとったか」を考える
- Step6. 過去の出来事を振り返り「共通点」を探す
なお、自己分析で重要なのは、「自分」だけでなく「企業」視点を持ち、「就職活動で伝えやすい自分の特徴」を見つけることであるため、この点を意識して自己分析をしましょう。
また、自己分析だけでなく、同時に企業分析を行うことも重要です。
企業分析では、企業理念や事業内容などを単に理解するだけではなく、それらの情報をインターンシップでどう活かすかを考えることが大切です。
たとえば、企業理念に基づいた自身の考えをインターンシップのワークや選考内でアピールしたり、企業が求めている人物像に合致した強みを発揮したりすることで、企業と学生のマッチを社員に示すことができ、結果的に企業から高評価を得られる可能性が高まります。
上記から、自己分析と企業分析を十分に行った上でインターンに臨むことが重要です。
5-3. グループワークで成果を出す
企業によって、インターンシップの内容は異なりますが、ほとんどの企業でグループワークを設けており、そこで成果を出すことで、早期選考に呼ばれる可能性が高まります。
なぜなら、企業の一員として働く以上、どの企業でもチームで成果を出していくことが求められるからです。
そのため、インターンシップでグループワークを行う際は、自分だけで取り組むのではなく、チーム全員が協力し合って力を出し切れるように取り組むことが重要となります。
したがって、自分の考えをただ述べるたり、自ら率先して動いたりするだけでなく、チーム全員の考えをしっかりと受け入れつつ、それらをまとめあげた上で行動していくことを意識しましょう。
5-4. 座談会があれば、積極的に質問する
インターンシップで、社員や内定者の方との座談会がある場合は、積極的に質問しましょう。
なぜなら、積極的に質問をしてくる学生は、「ウチの企業への関心度が高い」と評価され、企業側から印象に残ることが多いからです。
また、上記で述べたインターンシップ内のグループワーク活動だけではなく、座談会など場面での学生の質問内容や態度も評価の中に含まれていることも多いからです。
このことから、座談会であっても油断せず、積極的な姿勢を見せることで、人事からの高評価を得て、早期選考の獲得を目指しましょう。
しかし、座談会で質問する際は、以下の注意点があります。
- ホームページを見れば分かるような質問はしないこと
- 自分ばかり質問するのではなく、周りの学生のことも考えながら発言すること
- 有給休暇や昇給など福利厚生目当ての質問は控えること
上記の3点に注意し、積極的な姿勢をアピールしましょう。
さいごに
ここまで、インターンの早期選考について詳しく解説してきました。
早期選考に参加することで、他の就活生よりも有利に就活を進めることができるため、積極的に活用することをおすすめします。
また現在では、コロナの影響により就活が早期化しているため、早めの準備と行動をすることが重要です。
就活は非常に大変で、落ち込むこともたくさんあるとは思いますが、乗り越えれば明るい未来が待っています。
コロナの影響で厳しい昨今ではございますが、皆さんの就職活動が上手くいくことを陰ながら祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。