新卒でボーナスってもらえるの?平均はいくら?夏・冬の金額相場やコロナの影響を徹底調査

新卒 ボーナス

新卒の方の中には、

  • 「新卒でボーナスは貰えるの?」
  • 「ボーナスの相場はどれくらいなの?」

と気になる方も多いでしょう。

結論、新卒であってもボーナスを貰えることが多く、新卒のボーナスの相場は、夏季で9万6,735円、冬季で約40万円と言われています。

この記事では、長年プロのキャリアコンサルタントとして転職支援をしてきた私が、新卒のボーナス事情や相場などについて解説していきます。

  1. 【結論】新卒でボーナスは貰える場合が多い!
  2. 夏と冬における新卒のボーナス相場
  3. 企業規模・学歴別のボーナス相場
  4. ボーナスに関して知っておくべき予備知識
  5. ボーナスに関するよくある疑問と回答

全てを読めば、新卒のボーナスを網羅的に理解することができるでしょう。

企業から“スカウトされる新卒”ってどんな人?
新卒採用で少しずつ増えてきている「スカウト型就活サイト」とは、企業側から学生にアプローチ(スカウト)して選考をスタートさせる方法です。

「まだ実績もなにもないのにスカウトされるなんてハードルが高そう」
と思うかもしれません。

しかし、『オファーボックス』など、スカウト型の就活サイトに登録し、アピールすべきポイントをおさえれば、きっとあなたにもスカウトメールが届きます。

おさえておきたいポイント

  • プロフィールに自分の顔を設定する
  • 記入できる項目はすべて記載する
  • プロフィールのレイアウトで印象が決まる
  • 自分の実体験に基づいた経歴やガクチカを伝える

企業側は登録された情報のみであなたを判断します。
なかでも、過去の経験、自己PR、写真や動画などから人柄を見ているのです。

スカウト型の就活サイトに迷ったら『オファーボックス』に登録しましょう。

  • オファー受診率は93.6%
  • 動画やスライドなどを利用して自分を表現できる
  • 適性診断ツール「AnalyzeU+」で自分の強みが分かる

これまでの自分がどのように企業で能力を発揮できるのかアピールをしつつ、採用担当者の目に留まるような、あなただけのプロフィールを作ってくださいね。

過去のコラムはこちら

あなたが希望する業界の平均初任給はいくら?
就活をするうえで重要視しているのはどんなことでしょうか。夢ややりがい、将来性、働きやすさなど人それぞれですが、「給与」を度外視して働くことはできませんし、オススメできません。

とはいえ、業界のよって、おおよその相場というのがあります。

下記表は厚生労働省が発表した令和元年度の各業界の平均初任給です。

主な産業、学歴別初任給(千円)

学術研究、専門・技術サービス業 227.2
情報通信業 218.1
建設業 216.7
卸売業、小売業 211
産業計の平均 210.2
教育、学習支援業 209.4
金融業、保険業 207.3
医療、福祉 206.9
製造業 206.6
サービス業(他に分類されないもの) 205.3
運輸業、郵便業 201.5
宿泊業、飲食サービス業 200.8

〔出典〕厚生労働省:賃金構造基本統計調査,2019を基に編集部作成

もっとも高いのは「学術研究、専門・技術サービス業」で約23万円低いのは「宿泊業、飲食サービス業」の約20万円です。

わずか3万円の差と思うかもしれませんが、年間で考えれば36万円もの差があり、小さな額とは言えません。

社会人になったらしっかり稼ぎたい!と思っているなら、初任給や、その後の上昇率などもリサーチしてみると良いでしょう

夏にエントリーできる企業はまだまだある!
全国的に梅雨が明けはじめ、暑い日が続く7月。内々定を出すタイミングの企業が多いなか、いまエントリーを受け付けている真っ最中という企業はじつはまだまだあります。

下記グラフは6月22日時点でのエントリー受付け中の企業を業界別に表したものです。

企業数の多い少ないはありますが、どの業界でもまだエントリーを受け付けているということが分かりますね。

ダントツで受付け中の企業が多い「メーカー業界」をさらに細分化したのが下記の円グラフです。

このように、メーカー業界と一言で言ってもその内訳はこのように幅広く、それは他の業界にも言えることです。

もし、自分の希望業界のエントリー受付状況が、他業界と比べると少ないとしても焦ることはありません。もっとも少ない「官公庁・公社・団体」でさえ700もの窓口が開かれているのです。

就活でこれまで見てきた求人票はそれ以上ありますか?
つまり、まだ知らないけれどあなたを待っている、あなたとマッチする企業は、きっと見つかるのです

エントリーシートをしっかり見直して、就活第2章で勝利をつかみましょう!

エントリーシートの無料添削サービスについては詳しくしたい人はこちらで詳しく紹介しています。

いま「NNT(無い内定)」はもうアウト?
続々と内々定が決まっていく6月。なのに自分だけ就活がうまく行かない、内々定が1社もないという人は、内心穏やかではないでしょう。

事実、2023年卒の就職活動者で6月1日現在内々定が出ていないのは、全体の31.9%です。


〔出典〕キャリタス就活2023「6月1日時点の就職活動調査〈速報〉」,2022.6.を基にCareer Theory編集部作成

前年に比べて高い内定率を序盤から記録している2023年度の新卒就活。そのなかで内々定が無い人は、冷静にその原因を探らなくてはいけません。「無い内定」に陥りやすい人の特徴を挙げてみるので、当てはまるものがないか確認しましょう。

  • 内定をゴールと考えている
  • 就活への心構えができていない
  • エントリー社数が少ない
  • 自己分析が甘い
  • 業界研究・企業研究が甘い
  • 自分のレベルにあった企業を受けていない
  • 選考テストの対策が不十分である
  • 身だしなみに問題がある
  • 就活に関して悩みがある

1つでも思い当たることがあれば、あなたの就活はまだ改善の余地があります

思うように就活が進まないと、就職浪人や留年という選択肢も頭をよぎりますが、それらを次の就活でポジティブなものとして活かすのは容易ではなく、デメリットも多いのでおすすめはできません。

「無い内定(NNT)」で悩んでいる人は、こちらの記事で解決策を見つけてください。

『【22卒】無い内定(NNT)の末路は?|コロナで就活に苦戦してる人は必見!!脱却は可能?』

4年生の夏はESを見直すタイミング
2023年度卒の新卒就活も佳境です。多くの就活生が内々定を獲得している時期ですが、いまだ1社も内々定がないという人もいるでしょう。そのような人は、いま一度自分のESを見直してみるのがおすすめです。

ESは人事担当者に選考への参加可否を判断してもらう最初のアプローチ。内々定がない人は、もしかするとこのESの内容に問題があるかもしれません。

4年生の夏に見直す場合、自分の目だけではなく、無料のES添削サービスを利用するのが効率的です。 ES添削サービスには、面接まで見据えた内容を一緒に考えながらじっくり添削してくれるエージェント型と、作成済みESに添削を加えてくれるテキスト型があります。

時間に余裕があれば完成度が高くなるエージェント型がおすすめですが、急いでいる場合はテキスト型でもOKです。 プロ視点で添削してくれるため、ES通過率は格段にアップするでしょう。

また、ESを見直す過程で、自己PRや志望動機にも改めて向き合えば、その後の選考をスムーズに進める助けとなります。ES添削サービスについてさらに詳しく知りたい人は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

『ES添削できる無料就活サービスおすすめ7選』

1.【結論】新卒でボーナスは貰える場合が多い!

結論、ボーナス支給が労働契約にある場合、原則として新卒でもボーナスは支給されます

事実、産労総合研究所の調査によると、新入社員に対して「何らかの夏季賞与を支給する」と答えた企業は85.6%で、「支給しない」企業は7.9%という結果になっています。

ただし、企業への貢献度を査定した上で支給額が決まるため、企業によっては入社して間もない夏はもらえないこともあります。

実際、ネット上でも、「新卒でもボーナスを貰えた」という声と「ボーナスを貰えなかった」という声の2パターンが見受けられました。

新卒だけど、ボーナス貰えた

口コミ・評判

匿名
新卒なのにボーナスもらえた

出典:Twitter

初年度における夏のボーナスはない

口コミ・評判

匿名
新卒で夏のボーナス出る時点で勝ち
基本ボーナスは半期決算だから夏もらえないもん

出典:Twitter

新卒でボーナスを貰えない場合もある

口コミ・評判

匿名
ボーナスいいなぁ。
新卒1年目、ボーナスもらえない

出典:Twitter

以上から、新卒でボーナスは貰えることが多いですが、会社の規定や査定期間によっては、ボーナスの貰える時期が定められていたり、そもそも貰えなかったりすることが分かります。

補足:コロナの影響でボーナスカットをする企業も増えている!

近年では、コロナの影響でボーナスカットを余儀なくする企業も多い傾向にあります。

事実、エンジャパンの2020年冬季賞与調査によると、ボーナス支給を行う企業のうち、4割が2019年よりも支給額を「減額」と回答していました。

このことから、コロナの影響による厳しい市場を伺うことができます。

そのため、コロナ禍の中でも会社の将来性があるかどうかを見極めることが大切です。

ここまで、ネット上の口コミと共に、新卒のボーナス事情について解説してきましたが、「新卒のボーナス相場はいくらか」気になる方も多いでしょう。

そこで次章では、夏と冬における新卒のボーナス相場について詳しく解説していきます。

2. 夏と冬における新卒のボーナス相場

ここでは、夏と冬における新卒のボーナス相場についてデータと共に解説していきます。

それぞれ、順番に見ていきましょう。

2-1. 夏のボーナス相場は91,117円

産労総合研究所によると、新卒の夏のボーナス相場は、91,117円であると言われています。

このことから、新卒の夏のボーナスはあまり高い手当が見込めず、また企業によっては支給しないところもあるため、あまり期待はできません。

前述したように、入社して3〜4ヶ月の間もない新卒は、査定期間が十分に足りないからです。

また、入社して最初の3~6ヶ月は試用期間で、査定の評価は本採用から始まる企業も多くあり、夏のボーナスはもらえず、冬が初回のボーナスとなる場合もあります。

2-2. 冬のボーナス相場は約40万円

冬のボーナス相場は、約40万円と推定されます。(※厚生労働省が行った「令和元年度の男女を合わせた大卒の初任給の平均額21万2,000円をもとに、月給2ヶ月分で試算)

ここまでのまとめ

  • 夏のボーナス相場は91,117円
  • 冬のボーナス相場は約40万円
  • ボーナスは査定期間をもとに決める
  • 夏のボーナスはもらえず、冬が初回のボーナスとなる場合もある

ここまで、夏と冬における新卒のボーナス相場について解説してきましたがいかがでしたか。

ボーナスの支給額や有無は、企業の規模や学歴によって異なるため、それぞれの相場を確認することが重要なポイントとなります。

そこで次章では、企業規模・学歴別のボーナス相場について詳しく解説していきます。

3. 企業規模・学歴別のボーナス相場

この章では、厳密には新卒のデータではないですが、大卒20代前半の賞与の金額をもとに、企業規模・学歴別の違いを調べました。

それぞれ見ていきましょう。

3-1. 企業規模別のボーナス相場

ここでは、データと共に、企業規模別にボーナス相場を解説していきます。

厚生労働省の調査によると、企業規模別(従業員の人数)のボーナス額は以下の通りになりました。

企業規模 ボーナス額
500人以上 666,695円
100~499人 451,176円
30~99人 343,981円
5~29人 264,969円

出典:「毎月勤労統計調査 令和3年5月分結果確報

上記の表のように、500人以上の規模の大きい企業と29人以下の規模の小さい企業とのボーナス額は2倍以上の差があり、企業規模が小さいほど、ボーナス額は低くなることが明らかに分かります。

また、小規模の企業の中には、「支給無し」のケースもあるため、就業規則をしっかり確認しておきましょう。

3-2. 学歴別のボーナス相場

ここでは、データと共に学歴別にボーナス相場を解説していきます。

厚生労働省の調査によると、学歴別の20代における年間ボーナス額は以下の通りになりました。

下記の表から、高卒と高専・短大卒の場合は、高卒のほうがボーナス額が高いものの、全体的に学歴があるほど、ボーナス額も高くなることが明らかに分かります。

学歴別 ボーナス額
中学卒 237,500円
高卒 381,500円
高専・短大卒 330,500円
大学・大学院卒 498,500円

出典:令和元年賃金構造基本統計調査

また、高卒と大学・大学院卒のボーナスを比較した場合、約10万円以上もの差があります。

このことから、やはり大学・大学院卒は圧倒的にボーナスの支給額が一番多いことが分かります。

この章では、企業規模・学歴別のボーナス相場について解説してきましたがいかがでしたか。

企業規模が大きく、学歴を積んでいるほど、ボーナス額が高くなることが分かりました。

次章では、新卒のボーナスに関する予備知識について解説していきます。

入社してからトラブルや誤解が生じないためにも、正しい知識をあらかじめ頭に入れておきましょう。

4. ボーナスに関して知っておくべき予備知識

これから社会人を迎える新卒生の方は、以下のボーナスに関する予備知識を理解しておきましょう。

それぞれ、順番に解説していきます。

4-1. 業界の将来性を確認する

会社の位置する業界の将来性を入念に確認しておきましょう。

なぜなら、業界自体が縮小している場合、業績悪化で「ボーナスなし」となる可能性があるからです。

具体的に、最近では以下の業界が将来性がないと懸念されています。

将来性のない業界例

  • 保険・金融業界
  • 飲食・サービス業界
  • 医療・介護業界
  • 製造業界
  • 教育業界

上記に挙げた業界に共通する特徴として、「離職率が高い傾向にある」「AIの導入が進んでいる」の2点が該当します。

このような特徴に当てはまる業界は、これから伸びることは考えづらいです。

とは言え、業績を上げている大手企業や有力企業も存在するため、業界のみならず、企業自体の業績もしっかり確認することも大切です。

4-2. ボーナス支給の有無を確認する

給与を重視している方は、ボーナスの支給の有無をしっかり確認しましょう。

ボーナスの有無は、企業の労働契約や就業規則で見られます。

また、企業と労働組合の間で結ばれる「労働協約」に、ボーナス関にする取り決めが書かれている場合もあります。

そのため、労働組合に加入している場合は、労働協約にも目を通すようにしましょう。

補足:賞与の支給に法的義務はない!

賞与を支給しなければならないとする法的義務は特になく、就業規則等に「業績により支給しない事もある」と定めた場合、支給しなくても問題はありません。

しかし、「業績にかかわらず支給する」と記載があるにもかかわらず、業績悪化でボーナスが支払われなかった場合、法律のもと、社員は未払いボーナスを請求できる権利があります。

4-3. ボーナスの仕組みをよく理解する

ボーナスの仕組みをよく理解することは、自分の貰えるボーナスが妥当かどうか判断するために重要です。

そもそもボーナスとは?

ボーナスとは、固定給が支払われている労働者に対し、定期給与と別に支払われる給与のことを指します。

ボーナスの支払い時期や回数に規定はありませんが、一般的に、夏と冬の各時期に年1~2回支給する企業が多いです。

月給など定期給与は、毎月1回以上支払うことが義務付けられています。

一方、ボーナスは、法律上必ず支払わなければならないものではなく、企業が「ボーナスを支払う」という決まりを作った場合に支払い義務が生じます。

そのため、中にはボーナスが支給されないない企業もあり、それは違法ではないということを理解しておきましょう。

また、ボーナスも通常の給与と同様に、社会保険料や税金が控除されるため、実際の手取りはボーナス額面の2割程度減額されます。

具体的な内訳は、以下の通りになります。

ボーナスから控除される税金・保険料

  • 厚生年金保険料…ボーナスの支給額から1,000円未満の端数を切り捨てた額が標準額とされ、その標準額に対して×9.150%した金額が厚生年金の保険料として天引きれます。
  • 健康保険料…厚生年金保険料のと同じく、標準賞与額×保険料率で計算されます。ただし、健康保険料の保険料率は加入している健康保険によって異なります。
  • 雇用保険料…一般的に、賞与の支給金額×0.3%と定められています。
  • 所得税…前月の給与-社会保険料等×税率で算出できます。ただし、税率は扶養家族の人数によって異なります。

ただし、支払い対象者の年齢や扶養家族の有無などによって、税額も異なります。

上記を踏まえて、仮に新卒1年目で40万円のボーナスをもらった場合、実際の手取りは32万円の計算になります。

そのため、ボーナス額面だけで判断せず、税金が控除されることも理解しておきましょう。

5. ボーナスに関するよくある疑問と回答

ここでは、ボーナスに関するよくある疑問と回答についてまとめています。

それぞれ、解説していきます。

5-1. ボーナスの手取り額を計算する方法は?

税金や保険料を控除して計算します。

税金や保険料を踏まえると、ボーナスから差し引かれる税額の平均値は、額面の約2割程度になります。

詳しくは4章でご紹介していますので、もう一度確認したい方は、こちらからご覧ください。

5-2. ボーナスの使い道はどうしているの?

マイナビニュースの「新社会人に聞いた初ボーナスの使い道」の調査によると、以下の結果となりました。

参考程度に、見てみてください。

ボーナスの使い道

  • 1位. 貯金
  • 2位. 両親へのプレゼント
  • 3位. 自分へのご褒美
  • 4位. 生活費
  • 5位. 趣味や娯楽

5-3. ボーナス額はどうやって決まるの?

基本給の額をもとに決まります。

「基本給」とは企業が定める基本賃金のことを指し、「給与」ではなく「給料」を指し、総支給額から保険料などの各種手当を差し引いて計算します。

年齢、勤続年数、勤務形態、給与形態などによって異なります。

ほとんどの企業では、「基本給の○カ月分」「基本給の○%分」といった表記でボーナス額を示しています。

さいごに

この記事では、新卒のボーナス事情や相場について詳しく解説してきましたがいかがでしたか。

新卒のボーナス相場や有無は企業の規模・学歴によって異なることが分かりました。

また、ボーナスの仕組みや会社で確認すべきことなどの注意点もしっかり理解した上で、自分の会社のボーナスが妥当なのか判断しましょう。

あなたの人生が豊かになることを願っております。