履歴書作成で退職理由をどのように書くべきか悩んでいませんか?
履歴書は人事担当者が最初に目にする書類なので、『マイナス評価にならないようにはどうすれば良いか』と悩む方はとても多いのです。
多くの場合、退職理由は履歴書の職歴欄に記載しますが、中には『退職理由』という欄が設けられている履歴書もあります。
このページでは転職エージェントとして多くの転職履歴書を添削してきた経験から、人事担当者が見ているポイントをおさえながら、履歴書における退職理由の書き方を職歴欄と退職理由欄とでそれぞれ紹介していきます。
全て読んでいただけば、どんな経歴でもバッチリな履歴書の退職理由を作成することができるでしょう。
転職や退職の方法に関する悩みは、それぞれの分野のプロフェッショナルに頼るのも有用です。
以下にアドバイス・ノウハウ提供に長けた転職エージェント・口コミ評判の良い退職代行サービスをまとめました。
次の職場探しや転職ノウハウに悩む方は、担当者のアドバイス力(企業選びのアドバイス・提案)や選考対策サポート力(履歴書・職務経歴書の添削や面接対策・模擬面接など)の評判が良い転職エージェントがおすすめです。
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1. 『職歴欄』退職理由の記載方法4パターン
先にお話ししたように多くの場合、退職理由は履歴書の職歴欄に記載します。
職歴欄の退職理由の記載方法のパターンは
- 「自己都合で退職をした場合」
- 「会社都合で退職をした場合」
- 「派遣・契約期間満了の場合」
- 「経歴に空白期間がある場合」
の4つです。それでは順番にご紹介していきましょう。
1-1. 自己都合で退職した場合の記載方法
平成23 4月 株式会社〇〇 入社
平成26 8月 一身上の都合により退職
自ら志願して退職をした場合は、いかなる理由でも「一身上の都合により退職」と記載しましょう。
介護や怪我で退職を余儀なくされた場合も一身上の都合となるので注意しましょう。女性の場合は出産や育児なども、退職理由は一身上の都合となります。
自己都合でも具体的に理由を書くべき場合とは?
人事担当者にマイナスの印象を与えたくないからといって、自己都合により退職をしたにも関わらず「会社都合により退職」と記載をすることは、経歴詐称となってしまいます。
ただ、職歴が多い方の場合、すべて「一身上の都合」と書かれても、人事担当者はその内容が気になるものです。「これだけ転職を繰り返しているのはなぜ?」と疑問に思われますよね。
なので、退職した中でも「これはやむを得なかった」と思うもの関しては理由を書くと良いでしょう。履歴書で伝えることが出来るので説明する手間を省くことも出来ます。
例:
親の介護のため退職
結婚のため退職
出産のため退職
キャリアアップのため退職
1-2. 会社都合で退職した場合の記載方法
平成23 4月 株式会社〇〇 入社
平成26 8月 会社都合により退職
リストラ・倒産など会社の都合で退職した場合は「会社都合により退職」と記載しましょう。
「会社都合退社」にならないか確認してみる
まずは、下記の4項目に該当するか確認しましょう。これらにどれかに該当すれば「会社都合退職」になります。
- 会社が「倒産」した場合
- 会社に「解雇」された場合
- 会社に「退職勧告」をされた場合
- 会社で「大量離職」が起こった場合
※大量離職の定義は職場で1ヶ月に30人以上の離職を予定、若くは被保険者の3分の1を超える人員が離職したこと。
ここで「懲戒解雇」や、「退職勧告後、自ら離職を切り出した場合」など例外となることがあります。
上記に加え、あなたが自己都合と思い込んでいても、実は会社都合のケースがあります。
下記の9点が主なケースです。その場合、ハローワークに相談することで、「会社都合の退社」であると認めてもらえることがあります。
①残業が多かった
離職直前の6ヶ月のうち残業が
- 3ヶ月連続で45時間
- 1ヶ月で100時間
- 2~6ヶ月の平均が80時間
を超えていて、行政機関等から指摘があったのに改善されなかった時に当てはまります。
ハローワークへの相談に必要なもの
- 「タイムカード」や自身で作成した記録等残業時間がわかるもの
- 賃金台帳
- 給与明細など
②給料が減額した
今までの給料を85%未満に減らされた場合該当します。しかし、下記の場合は例外です。
- 降格による減俸
- 出来高払いの場合
ハローワークへの相談に必要なもの
- 賃金規定
- 賃金低下の通知書
- 労働契約書
- 就業規則など
③給料が払われなかった、若くは遅延した
給料の1/3が支払われなかったことが2か月続いた、若くは退職前直前の6ヶ月で3回あったことが原因で離職した場合、該当します。
ハローワークへの相談に必要なもの
- 賃金規定
- 賃金低下の通知書
- 労働契約書
- 就業規則
- 給与明細
- 給与振込み用の預金通帳など
④勤務地が遠くなった
事業所の移転により、勤務地と自宅が著しく遠く(往復4時間超え)なり、3ヶ月以内に辞職した場合がこれに当たります。
ハローワークへの相談に必要なもの
- 事業所移転の通知
- 通勤経路の時刻表など
⑤仕事内容が当初の予定と大きく変わった
採用時の契約と仕事内容・勤務地が変わったことがきっかけで退職する場合、該当します。
主に下記の4点です。
- 採用時結んだ、労働契約上の内容と変更があった場合にて仕事内容と違う仕事をすることとなり、それに伴い給料が下がり、職務転換後すぐにやめた場合
- 仕事内容が変わったのに、雇用主が十分な教育訓練を行わなかったことによって、新たな職場に適応できず離職した場合
- 労働契約上、勤務地が特定されていたのに、遠隔地(勤務地と自宅が往復4時間超え)への転勤を命じられたため離職した場合
- 家族事情(両親の介護等)を抱えるのに、上記のような遠隔地への転勤を命じられた場合
ハローワークへの相談に必要なもの
- 採用時の労働契約書
- 辞令
- 賃金台帳など
⑥労働契約書が更新されなかった
労働契約書の内容が更新されないために離職した場合も会社都合に該当します。
主に下記の2点の場合適用されます。
- 労働契約の更新で3年以上引き続き雇用されるのに、労働契約書が更新されないため離職した場合
- 本来更新されるはずであった労働契約書が更新されないため離職した場合
ハローワークへの相談に必要なもの
- 労働契約書
- 雇用通知書
- 就業規則
- 契約更新の通知書
- タイムカードなど
⑦職場でパワハラ、セクハラがあった
職場でパワハラやセクハラがあったため仕事を続けるのが困難になり退職した場合該当します。
セクハラの場合は事業主や公的機関に訴えていても改善されなかった場合に該当します。
ハローワークへの相談に必要なもの
- 労働契約書
- パワハラを受けた証となるものなど
⑧会社が長期間休業した
会社が会社の責任で3ヶ月以上連続し、休業手当を貰っていた場合該当します。
しかし、休業手当の支給が終了してしまうと基準に当てはまらなくなります。
ハローワークへの相談に必要なもの
- 賃金台帳
- 給与明細など
⑨会社の業務が法令に違反していた
事業所が法令違反の製品を恒常的に製造もしくは販売していて、それを知ってから3か月以内に離職した場合該当します。
ハローワークへの相談に必要なもの
- 会社が法令違反をした事がわかる資料など
以上9点に当てはまる場合は自己都合ではなく、会社都合での退職と見なされる場合があるのでハローワークで相談してみるのもいいかと思います。
しかし、転職の際に、会社都合の退職であった場合、「何か問題があって解雇されたのではないか」と疑う面接官もいるようです。
今後のキャリアを考えた上でどちらかを選びましょう。
1-3. 派遣・契約期間満了の場合の記載方法
平成23 4月 株式会社〇〇 入社
平成26 8月 契約期間満了のため退職
契約期間の節目で辞めた場合は、「契約期間満了のため退職」と記載します。
契約延長の話を断って退職した場合もこれにあたります。
契約期間満了よりも前に退職した場合は、自ら辞めたことになるので「一身上の都合により退職」と記載しましょう。
1-4. 経歴に空白期間がある場合の記載方法
退職してから半年以上の期間が空いてしまった場合、その間に何をしていたのか気にされます。
長い期間ブランクがあると、「社会人として働けるだろうか」と懸念される場合もあるため、状況に応じて退職理由を記載するようにしましょう。
病気の療養で退職をした場合
平成23 4月 株式会社〇〇 入社
平成26 8月 病気療養のため退職(1月15日現在完治)資格取得・留学のため退職をした場合
平成23 4月 株式会社〇〇 入社
平成26 8月 一身上の都合により退職
語学習得のためワーキングホリデーにてカナダに1年間留学フリーランスで活動していた場合
平成23 4月 株式会社〇〇 入社
平成26 8月 一身上の都合により退職。以後フリーランスにて活動
特別な理由がなく、転職活動が長引いてしまったという場合は、無理に理由付けをするのではなく、「一身上の都合」とし、職務経歴書の自己PR欄などでブランク期間中に習得を目指したものなど、ブランク期間を細かく振り返ってみて、アピールにつながる体験を入れておくと良いでしょう。
2. 人事のホンネから探る履歴書『退職理由欄』文章作成のコツ
先にお話ししたように、応募先から指定されたフォーマット、また履歴書によっては、職歴とは別に「退職理由欄」が設けられているものもあります。
その場合、「どこまで正直に書けば良いか」と悩む方は多くいます。一体人事は何を見ているのか気になりますよね。
好印象につなげるためには「人事がどこを見て何を考えているのか」をおさえることも重要です。
ここでは、人事担当者のホンネを参考に、退職理由欄のポイントをご紹介していきましょう。
2-1. 「転職に不利」な経歴 人事のホンネ
多くの人が悩む「転職に不利」であろう経歴の場合、マイナス評価になるのではないかと気になりますよね。
その経歴と「転職には不利」な人事のホンネをご紹介します。
職種 | 人事がチェックするポイント |
営業職 | 「成果は何か?苦労話自慢なPRではないか?」「得た学びや学習は何か?成果が出た事で満足していないか?」 |
管理部門 | 「幅広く経験を積んでいるか?」「専門職に留まらず、組織貢献/後進育成にも携わってきたか?」 |
技術職 | 「専門スキルだけでなく、社会人スキルをどの程度習得しているか?」「専門職に留まらず、組織貢献/後進育成にも携わってきたか?」 |
販売職 | 「接客スキル以外に、どんな強みがあるか?」「個人力だけでなく、チーム力をどう高める事ができるか?」 |
一般事務職 | 「実務能力だけでなく、組織の一員として活躍できるか?」 |
決して、上記経歴を持つ人が転職できない訳ではありませんよ。「転職には不利」だと思われる人事のホンネを覆すような書き方をすることがポイントなのです。
2-2. 退職理由は「ポジティブな表現」を意識して
「会社の経営状態が悪化したから」「人間関係がよくなかったから」など、例えそれが事実であったとしてもネガティブな理由はマイナス評価につながってしまいます。
退職理由の文章作成でのポイント
- 応募先の職場で実現したいことは何か?
- 応募先の企業で実現できることは何か?
- 上記に対してどのように取り組んできたか?または、取り組もうとしているか?
以上を整理しながら先述で紹介した「人事のホンネ」を参考に、ポジティブな理由に変換して書くようにしましょう。
例:
「更なるキャリアアップを図るため、転職を決意いたしました。」
「〇〇の仕事に興味を持ち、チャレンジしたいと考え、転職を決意しました。」
退職理由は、転職活動の面接においては必ずと言っていいほど聞かれる質問ではありますが、「履歴書で書くのは避けたい」という場合は、応募先からの指定がない限り、記入欄のないJIS規格の履歴書用紙を選ぶと良いでしょう。
2-3. 書いた内容に自信がない時は?
自分が書いた内容に自信がない場合は、転職エージェントに添削してもらうことをおすすめします。
転職エージェントは、履歴書・職務経歴書の作成(添削)に加えて、以下のサービスを無料でやってくれます。
- 求人探し
- 求人の応募手続き
- 面接の日程調整
- 配属先の交渉
- 給与・ポジションの交渉
- 雇用契約書の確認
- 入社関連手続き
転職活動で面倒なことは全て自分の代わりにやってくれて、本番面接以外で企業と直接やりとりすることはほぼありません。
しっかりとした内容を書くためにも、以下で紹介する転職エージェントのなかから2~3社ほど登録することをおすすめします。
- マイナビエージェント・・https://mynavi-agent.jp/
- パソナキャリア・・https://www.pasonacareer.jp/
- doda・・https://doda.jp
- リクルートエージェント・・https://r-agent.com/
順にご説明しますので、ぜひ参考にしてください。
マイナビエージェント
『マイナビ IT AGENT』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。
求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。
そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。
パソナキャリア
『パソナキャリア』は、手厚いサポート・フォローに定評があり、慣れない転職に不安がある方に特におすすめです。
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さらに、東名阪(東京・名古屋・大阪)エリアでは特に求人数が充実しているため、同エリアでの転職を志望する人にはより一層おすすめの転職エージェントです。
『パソナキャリア』には高い年収を得ているハイクラス・ハイキャリア層の転職支援に特化した『パソナキャリア(ハイクラス)』があります。
取扱い求人約1.5万件(2022年8月時点)の約半数は年収800万円以上のハイクラス求人で、ハイクラス層の転職に特化した専任のコンサルタントがキャリアアップを力強くサポートしてくれます。
『パソナキャリア』が抱えるエージェントは腕利き揃いで、同じくハイキャリア向けのスカウト型転職サイト『リクルートダイレクトスカウト』のエージェント・ヘッドハンターランキングでは決定人数部門で1位(2020年)と、高い実績を有しています。
既に600万円程度の年収を得ている人がさらなるキャリアアップを目指すなら、あなたのニーズにより深く寄り添ってくれる『パソナキャリア(ハイクラス)』を利用しましょう。
doda
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
3. まとめ
履歴書作成における退職理由の書き方のご紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか?
ポイントは「人事担当者に分かりやすく伝える」「マイナスな事柄を変換してポジティブな印象につなげる」ということです。
履歴書は最初に人事の目に触れ、第一印象につながる重要な書類です。
今回ご紹介した内容を参考に、マイナス評価をさけ「落ちない履歴書」を目指しましょう。
また、上記以外についても職務経歴書や履歴書でお困りの方は、以下の転職エージェントに聞くのが手っ取り早くおすすめです。
- マイナビエージェント・・https://mynavi-agent.jp/
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- リクルートエージェント・・https://r-agent.com/
あなたのが最高の転職活動ができることを陰ながらお祈りしております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。