人材紹介会社とは?利用する上でのポイント・注意点を人事のプロが解説!

  • 「人材紹介会社ってなにをやってくれるの?」
  • 「人材紹介会社のメリットとデメリットはなに?」

このような悩みを抱える採用担当者は多いと思います。

人材紹介会社とは、求人企業と転職希望者のマッチングをサポートする企業のことです。

特徴:

  • 採用フロー全体をサポートしてくれる
  • 自社にはない母集団に求人を出せる
  • 紹介者が入社した時点でコストが発生する

採用活動に人材紹介会社を導入している企業は多く、こうしたサービスにコスト以上のメリットがあると考えられていることが分かります。

しかし、そうはいっても人材紹介会社の利用は企業としての取引ですから、しっかりと理解した上で検討する必要があります。

当記事では、多くの企業の採用に携わってきた私が、人材紹介会社とはなにか、メリット・デメリット、および利用のポイントについて解説していきます。

また、お勧めの人材紹介会社についても、各社の特徴と共に紹介していますので、ぜひ検討に役立てて下さい。

  1. 人材紹介会社とは?
  2. 人材紹介会社を利用するメリットとデメリット
  3. 人材紹介会社選びで外せないポイント
  4. 人材紹介会社を利用した選考の流れ
  5. 採用担当目線でおすすめの人材紹介会社を紹介!

最後まで読めば、「人材紹介会社を利用すべきか」「どの会社を選ぶべきか」が明確になるでしょう。

1. 人材紹介会社とは?

人材紹介会社とは、求人企業と転職希望者のマッチングをサポートする会社のことです。

下の図のように、人材紹介会社の基本的な役割は、事前に登録した人材やスカウトによって探してきた人材を、求人企業に紹介することとなっています。

人材紹介会社によるサービスは人材の斡旋以外にも及んでおり、例えば以下のような業務を行ってくれます。

人材紹介会社のサービス内容

  • 求人票の作成
  • 人材の選定・紹介
  • 応募者の人選および推薦
  • 面接日程の調整
  • 応募者への合否連絡
  • 給与などの条件交渉
  • 採用フロー全体のコンサルティング

以上が人材紹介会社の基本的な役割となっていますが、「どのように人材を紹介するか」によって、人材紹介会社は2種類に分けられます。

人材紹介会社の2つの形態

  • 一般紹介・登録型:事前に登録した応募者の中から、募集要件に合う人材を紹介
  • サーチ型:求人企業の依頼に基づいて、他社から探し出した最適な人材を紹介

一般紹介・登録型

一般紹介・登録型の会社は、人材紹介会社が保有する登録者データベースの中から、募集要件に合う人材を紹介する形式をとっています。

大部分の人材紹介会社がこの形態をとっており、単に人材紹介サービスという場合は一般紹介・登録型を指すケースが多いです。

扱う業種の範囲によって大きく2つに分かれ、一般的な業種や職種を扱う「総合型」と、特定の専門分野に絞った「特化型」が存在しています。

総合型の人材紹介会社としては、リクルートエージェントdodaなどが挙げられます。

一方で、特化型の人材紹介会社としては、エンジニアに特化したレバテックキャリアなどが挙げられます。

サーチ型

サーチ型の人材紹介会社は、求人企業の依頼に基づいて、他社から探し出した最適な人材を紹介する形式をとっています。

また、この形式は「ヘッドハンティング」「スカウト」といった呼び方をされる時もあります。

サーチ型はその性質上、主にエグゼクティブなどの特別な人材採用に用いられることが多く、例としてBIZREACHなどが挙げられます。

まとめ

  • 人材紹介会社とは、求人企業と転職希望者のマッチングをサポートする会社のこと
  • 人材紹介会社は、その形態によって「一般紹介・登録型」「サーチ型」の2つに分かれる

ここまでで、人材紹介会社の概要について説明してきましたが、次の章では人材紹介会社のメリット・デメリットについて解説していきます。

補足: 人材紹介会社と人材派遣会社の違いは?

人材紹介会社と似たサービスを提供している会社に、人材派遣会社があります。

人材派遣会社とは、業務を委託された企業に対してスタッフを派遣し、派遣先企業の下で業務を行うサービスを提供している企業のことを指します。

人材紹介会社と人材派遣会社は、「企業と労働者を仲介する」という意味では似ていますが、雇用契約利用料金という2つの点において大きく異なります。

人材紹介会社人材派遣会社
雇用契約
  • 採用企業が雇用
  • 人材活用が長期的
  • 派遣会社が雇用
  • 人材活用が短期的
利用料金
  • 採用年収の30%程度
  • 料金発生は一度きり
  • 時間単価×実働時間数
  • 料金発生が継続的

ではそれぞれ詳しく説明していきます。

雇用契約の違い

まず、人材紹介会社と人材派遣会社では、「誰と誰が雇用契約を結ぶか」という点で異なります。

人材紹介会社を利用する場合、最終的に求人企業と転職希望者が雇用契約を結びます。

そのため、人材紹介会社の利用においては、長期的な視点が前提となります。

対して人材派遣会社は、派遣会社が雇用契約を結んだスタッフを派遣します。

また、同一の派遣スタッフの勤務期間については、労働者派遣法により上限が3年間と決まっています。

そのため、長期的に同じ労働者に働いてもらうことはできません。

利用料金の違い

次に、人材紹介会社と人材派遣会社では、利用料金の発生と計算方法が異なります。

人材紹介会社を利用する場合では、紹介された人材が入社する時点で紹介手数料の支払いが発生することが多いです。

手数料の価格は求人の要項によって変動しますが、紹介された人材の年収の35%程度が一般的な相場とされています。

これに対して、人材派遣会社を利用する場合の料金は、時間単価×スタッフの実働時間によって算出され、継続的な支払いとなります。

なお、人材派遣会社が提示する時間単価については、通常の場合15~20%程度の金額が上乗せされています。

まとめ

以上で見てきたように、人材紹介会社と人材派遣会社の間には大きな違いが存在しています。

人材紹介会社は「人材の斡旋」を主な目的としているので、長期的な視点での人材の確保に適しています。

一方、人材派遣会社は短期的に労働力を確保するのに適していると言えるでしょう。

それぞれの違いを理解して、状況に応じて使い分けることが大切です。

2. 人材紹介会社を利用するメリットとデメリット

人材紹介会社の利用には、メリットとデメリットがそれぞれ存在しています。

メリットデメリット
  • 自社にはない母集団にアプローチできる
  • 採用フロー全体をサポートしてもらえる
  • コストがかさむ可能性がある

自社の置かれている状況に応じて、これらのメリット・デメリットのバランスを見つつ、導入を検討する必要があります。

2-1. 人材紹介会社のメリット

人材紹介会社には、以下の二つのメリットがあります。

  1. 自社にはない母集団にアプローチできる
  2. 採用フロー全体をサポートしてもらえる

それぞれについて、以降で詳しく解説していきます。

自社の持たない母集団にアプローチできる

人材紹介会社を利用すれば、自社の母集団にはいない人材にアプローチできるというメリットがあります。

自社の母集団では、もともと自社を志望している転職希望者だけが選考に進みますので、採用できる人材の幅が限定されてしまいます。

これに対して、人材紹介会社を利用した場合、自社に興味がなかった人でも、エージェントが会社の魅力を宣伝してくれ、採用フローに引き込める可能性が高まります。

採用フロー全体をサポートしてもらえる

下の図のように、人材紹介会社のサポートが採用フロー全体にかかわっていることが分かります。

応募者のスクリーニングによる選考の工数削減や、応募者との連絡などの事務作業を代行してくれるため、採用フロー全体における業務量は大幅に削減されます。

また、多くの企業の採用を見てきた人材紹介会社から、「どのような人材が自社に向いているのか」や「どうアピールすればより多くの人材に興味を持ってもらえるか」などについて、網羅的にアドバイスをもらうことができます。

2-2. 人材紹介会社のデメリット

人材紹介会社の利用の際、自社の採用状況によっては、必要以上のコストが発生する可能性があります。

人材紹介にかかる費用は「紹介手数料」と「着手金」と呼ばれる費目に分けられ、それぞれの相場は下の表の通りです。

発生時点相場
紹介手数料紹介者の入社時理論年収の35%程度
着手金サーチ型(ヘッドハンティング、スカウト)の契約時条件により変動

紹介手数料

紹介された人材が入社した時点で、理論年収の割合に応じた手数料が発生します。

理論年収に対するパーセンテージの値は、対象者の職種や実務年数、スキルなどに応じて変動します。

例えば、正社員採用の場合、営業、経理、人事といった一般職で平均35%前後とされています。

一方で、専門分野のエンジニアやマネジメント経験の豊富なエグゼクティブ層の紹介案件では40%を超えることも少なくありません。

着手金

募集人材の対象が専門職やエグゼクティブ層などの希少な人材である場合、サーチ型のサービスを利用し、他社に在職中の人材なども母集団に入れる必要があります。

そうした場合、着手金としてあらかじめ紹介手数料の一部の支払いを求められることが多いようです。

具体的な金額については、人材紹介の難易度によって変動するため、ほとんどの企業が公表していません。

また、採用に至らなかった場合でも着手金は返金されないという注意点もあります。


以上のように、人材紹介会社の利用には、紹介人材の理論年収の35%程度、もしくはそれ以上の費用がかかります。

もちろん、自社にはない母集団にアプローチしたり、採用フローの工数削減といったメリットとバランスをとれる状況であれば、人材紹介会社の検討価値は十分にあります。

しかし、募集したい人材の採用難易度がそれほど高くなかったり、ノウハウや人員が不足しているなどの課題がないような状況では、別のステークホルダーを介入させることで、必要以上にコストがかかる可能性があります。

まとめ

  • 人材紹介会社を利用するメリットは、アプローチできる人材層の拡大採用フロー全体へのサポート
  • 人材紹介会社を利用するデメリットとして、コストがかさむ可能性があるので、人材の採用難易度や、現状での業務負担などを踏まえて検討する必要がある

3. 人材紹介会社選びで外せないポイント

どの人材紹介会社を利用するかを検討する際に最も重要なのは、自社の採用要件を明確にした上で、それに適した会社を複数選ぶことです。

自社の採用要件に適する会社を選ぶポイントは、「登録人数の規模」「総合 / 特化型」の2つとなっています。

総合型特化型
大規模
  • 登録人材数が豊富
  • 一度に幅広い人材にアプローチ可能
  • 競合の求人情報に埋もれる可能性がある
  • 特定の分野での登録人材数が豊富
  • 特定の分野での経験がある人材を探しやすい
  • 競合の求人情報に埋もれる可能性がある
中・小規模
  • 手厚いエージェントのサポート
  • 登録人材数が少ない
  • 特定の分野での経験がある人材を探しやすい
  • 手厚いエージェントのサポート
  • 登録人材数が少ない

それぞれのタイプにメリットとデメリットがあるため、バランスをうまく取りながら、複数の会社を同時に利用することが重要です。

自社の知名度などにもよりますが、採用したい人材の特徴にそれぞれあわせて、5~10社程度を同時に活用すると良いでしょう。

3-1. 登録人数の規模

自社状況によって、求人を出すのに適した母集団の規模は異なります。

登録人数が大規模な人材紹介会社であれば、一度に多くの人材に対してアプローチすることができます。

その一方で、同じ会社を介して求人を出している競合他社の数も多いため、自社の求人情報が埋もれてしまう可能性もあります。

比較的規模の小さい人材紹介会社では、母集団の規模が小さく、アプローチできる人数が限られますが、担当エージェントのサポートが手厚くなることが多いです。

会社の知名度が低いなど、自社の求人が埋もれないようにエージェントの後押しが必要な場合、こうした会社に依頼すると良いでしょう。

3-2. 総合 / 特化型

人材紹介会社は、扱う業界や職種の幅広さによって、「総合型」「特化型」の会社に分かれます。

総合型の会社は幅広い業界や職種を総合的に扱うので、求人を出せる母集団の層が幅広く、登録者数も多いです。

それゆえ、募集したい人材の専門性や希少性がそこまで高くなければ、このタイプを選択することで幅広い人材にアプローチできます。

一方、特化型の会社では、特定の業界や職種に領域を絞っており、専門分野の経験を活かしたいと考える人材が集まっています。

特化型の会社が扱っている専門分野は、例えば以下のようなものがあります。

特化型の人材紹介領域
業界特化:

  • IT通信業界
  • 製造業界
  • 金融業界
  • メディカル業界
  • コンサルティング業界 など
  • 「簡単そう!楽そう!私にも出来そう!」というイメージ

職種特化:

  • マーケター
  • 経理職(大企業の決算経験あり)
  • システムエンジニア
  • プログラマー
  • ゲームクリエーター
  • 経営コンサルタント
  • 士業
  • エグゼグティブ など

総合型に比べて登録人材の絶対数は少ないですが、領域を限定している分、自社の募集要件に適合する人材と出会える可能性は高いです。

そのため、もし募集したい人材の要件が、専門分野での経験を必要とするものであれば、特化型の人材紹介会社をおすすめします。

まとめ

  • 人材紹介会社を選ぶうえで重要なポイントは、自社の採用要件を明確にした上で、それに適した会社を複数選ぶこと
  • 「登録人数の規模」「総合・特化型」の違いによるメリット・デメリットを踏まえ、バランス良く組み合わせて利用する

4. 人材紹介会社を利用した選考の流れ

人材紹介会社を利用した採用の流れは、図のように4段階に分かれており、以下でそれぞれのポイントについて述べていきます。

STEP1. 戦略立案

まず、求人企業が出す依頼に基づいて、エージェントがヒアリングを行い、採用計画全般についての提案を行ってくれます。

ヒアリングでは、募集ポジションの業務内容や求める人物像、給与などの労働条件といった基本的な情報を明確に伝えることが大切です。

その上で、エージェントが最新の転職事情を踏まえ、スケジュール設計や費用対効果、ペルソナ設計などを提案してくれますので、再度社内で検討しましょう。

STEP2. 母集団形成

STEP1で策定した計画をもとに、エージェントが候補者を集める段階に入ります。

人材紹介会社が持つデータベースでの検索に加え、求人媒体に出稿する上での媒体選び原稿作成のサポートも行ってくれます。

その後、エージェントが採用計画に基づくスクリーニングを行い、候補者を推薦します。

STEP3. 選考

STEP3では、人材紹介会社から推薦された応募者の選考を行います。

書類選考や面接といった選考フローそのものは求人企業が行う範囲となりますが、日程調整や結果の連絡などの事務手続きに関しては、エージェントが代行してくれます。

採用に至らなかった場合は、人材紹介会社は応募者の推薦を繰り返します。

選考状況に応じて、エージェントから今後の動きについてのフィードバックをもらえます。

エージェントからのフィードバックの例:

エージェントとのコミュニケーションによって、マッチング精度の向上が期待できますので、特に選考時の評価基準について詳細に伝えるようにしましょう。

STEP4. 内定・入社

入社までの期間の業務についても、様々なフォローをエージェントが行ってくれます。

  • 最終面接の結果の連絡
  • 入社日の調整
  • 労働条件の交渉
  • 内定者からの質問対応

そのため、自社内では採用した人材の受け入れの準備に専念することができます。

まとめ

  • 人材紹介会社を利用すれば、採用フロー全体をサポートしてもらうことが可能
  • サポートの範囲は、「採用の戦略立案」から「母集団形成」「選考」および「内定・入社」まで多岐にわたる

5. 採用担当目線でおすすめの人材紹介会社を紹介!

以下の表は、本メディアで独自に集めた口コミをもとに作成した、総合ランキングとなっています。

転職エージェント特徴・概要
1位.
リクルートエージェント
  • 登録者数: 約125万名(2019年度実績)
  • 取引実績: 約28,000社(2019年度実績)
  • 公開求人: 約107,200件
  • 業界最大手で、営業・エンジニア・MR・第二新卒・外資系など、様々な人材にリーチすることが可能
2位.
doda
  • 登録者数: 約561万名(2020年6月末時点)
  • 求人数: 約110,700件(非公開含む)
  • エンジニア・メディカル・グローバル・中国といった人材にリーチ可能
  • 地域別の特設サイトもあるため、地方企業が人材を募集するのに最適
3位.
パソナキャリア
  • 登録者数: 非公開
  • 取引企業: 16,000社
  • 公開求人: 約30,450件
  • 約8割の求人を非公開としている特徴があり、採用情報を外部に漏らさずに人材確保したい時に適している
4位.
マイナビエージェント
  • 登録者数: 非公開
  • 公開求人: 約23,550件
  • 登録者の8割以上が34歳未満となっており、比較的若い人材の採用に向いている
5位.
spring転職エージェント
  • 公開求人:  約45,150件
  • 取引者数: 9,850社
  • 世界60ヵ国に拠点を持ち、世界No.1のシェアを誇る
  • グローバルなネットワークを活かした求人が多数

業界や職種の特化型企業など、より詳細なランキングを見たい方は、こちら(人材紹介会社ランキング【採用担当者保存版】85社の特徴まとめ)を参考にしてください。

さいごに

本記事では、人材紹介会社とはなにか、メリット・デメリット、および利用のポイントについて解説してきました。

これらの内容が少しでも参考になり、よりよい人材採用に活かされることを願っています。