
「転職エージェントで組んでもらった面接は辞退できる?」と、転職エージェントの面接辞退について気になっていませんか?
エントリーした求人の面接を断ることはできますが、下手に断ると新たに求人が紹介されなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
大手の転職エージェントを経て企業で中途採用を担当している私が、角を立てずに転職エージェントの面接を辞退する方法についてまとめました。
このページを読めば、転職エージェントの面接を上手に辞退する方法が分かるので、ぜひご覧ください。
目次
1. 転職エージェントの面接辞退はできる?
面接辞退はよくあることで、私も転職エージェントで働いていた時は普通のことでした。
『エン 人事のミカタ』が転職希望者3,000名に面接辞退に関するアンケートを取ったデータがあるので、それを元に紹介します。
このアンケートは、転職エージェントの面接に限ったことはありませんが、大差は無いはずで参考になります。
1-1. 選考辞退が起きた企業の割合
下の表は、「直近1年以内の中途採用において選考辞退は起きましたか?」という問いの答えをまとめたもので、選考辞退が起きた企業が85%以上いることが分かります。
下の表は、以前と比較して選考辞退が増えたかどうかをまとめたものです。
辞退が増えた企業が多いことが分かります。
「最低◯社申し込みましょう」というように、何社も申し込むことが前提になっているので、断ることがあるのは仕方ないと思っている人が多いのでしょう。
1-2. 面接を辞退するタイミング
面接を辞退するタイミングは最初の面接前、一次面接後〜内定が出る前、内定〜入社前に断る場合があります。
下の表は、選考を辞退するタイミングと、実際に辞退した人の割合をまとめたものです。
タイミングが遅れるほど、相手の会社や転職エージェントに迷惑になるので、辞退するなら早い方が良いので注意してください。
1-3. 面接を辞退する理由
面接を辞退する理由をまとめました。
面接前に辞退した理由
一番多いのが、「希望と異なると判断した」という理由です。
面接後に辞退した人たちの理由
面接後に辞退した人も「仕事内容が希望と合わなかった」という理由が多いです。
内定後に辞退した人たちの理由
内定後に辞退した人は、勤務地・給与面での条件が合わなかったという人が多いです。
1章まとめ
企業の8割以上に選考辞退が起きており、面接辞退は一般的なことと言えます。
これは、転職エージェント経由での面接でも例外ではありません。
転職エージェントのキャリアアドバイザーには何件もエントリーすることを求められるので、書類選考が通った後に面接を断るのもよくあることなのです。
2. 面接辞退をする際の注意点
面接を辞退することはよくあることですが、下手に断ってしまうと後々やっかいなことになります。
なぜやっかいなことになるかと言うと、面接を止めると転職エージェントに迷惑がかかる場合があるからです。
転職エージェントにしてみれば、求人会社も大事なお客さんであり、紹介した人材が面接に来ないと、会社側は悪印象を持ち、最悪の場合、契約解除になってしまう可能性すらあります。
転職エージェントは中小を入れると1,800以上あるわけで、「ここで紹介される人材はダメだから、他の転職エージェントを利用しよう」となってしまうわけです。
そういうわけで、適当に面接辞退をしてしまうと、転職エージェントに「コイツには仕事を紹介できないな」と考えられて、求人を紹介されなくなってしまう危険性があります。
どんな辞退方法がダメ?
次のような方法で辞退すると大きな問題になる場合があります。
- 連絡無しで辞退
- ドタキャン
- 内定後のキャンセル
連絡はとにかく早い方が良く、直前になるほど迷惑になります。
次の章で、大きな問題にならないような断り方を紹介します。
3. 大きな問題にしない面接辞退の正しい方法
「転職エージェントに求人を紹介されなくなる」というような大事にならないために、面接辞退する際は、次のポイントをおさえておいてください。
- なるべく早めに連絡する
- 急に断るのではなく、一度相談する
- メールや電話でマナー正しく伝える
転職エージェント経由で決めた面接は、必ず転職エージェント経由で断るようにしましょう。
面接辞退を決めたら早期に連絡し、できるなら、一度キャリアアドバイザーに相談することをおすすめします。
いきなり断るのではなく、「この求人、とりあえず申し込んだんですけど、年収が低いので面接は辞退しようと思うんですけど・・・」というように、一度相談するとキャリアアドバイザーも納得してくれやすいはずです。
また、ぶっきらぼうに断るのではなく、メールや電話で礼儀正しく辞退するようにしましょう。
3-1. メールで面接を辞退する際に気をつけるポイント
電話が一番マナーに適っていますが、面接までの期間が直前でも無い限りはメールでも十分です。
次のような形で伝えましょう。
【タイトル】
面接辞退のご連絡:鈴木 太郎(自分の名前)【本文】
佐藤 様(担当者名)いつもお世話になっております。
◯月△日に予定していた◻◻会社の面接を辞退させていただきたいと思います。
理由は、他に応募していた会社と比較して年収が大きく低いためです。もし、面接を受けて内定をいただいたとしても、
結局、断ることになると思いますので、早めに辞退させていただければと思います。お手数をおかけして大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い致します。
鈴木 太郎(自分の名前)
伝えるポイントは4つです。
- 本名
- 面接の時間、会社名
- 面接を断る理由
- 謝罪の意
特に、転職先が決まっておらず、他にも求人を紹介してもらいたいなら、慎重かつ丁寧な言葉遣いにしましょう。
3-2. 電話で面接を辞退する際に気をつけるポイント
面接直前の場合は、電話で辞退した方が気持ちが伝わるはずです。
次のような形で伝えましょう。
あなた:いつもお世話になっております。鈴木 太郎と申します。佐藤様(担当者名)はいらっしゃいますか?
担当者:こちらこそお世話になっております。佐藤です。
あなた:すみません。◯月△日のA会社の面接を辞退させていただきたいのですが・・・
担当者:かしこまりました。面接辞退の理由は何ですか?
あなた:待遇が現在の職場とほとんど変わらないこと、それに、他の行きたい会社と比べるとどうしても見劣りしてしまうからです。
担当者:そうですか。まだ、他に内定が出ていらっしゃらないなら、とりあえず受けても良いと思うのですがいかがですか?
あなた:仮にこちらの会社で内定が出たとしても、行くことは考えられないので、できれば今辞退させていただいた方が良いと考えています。
担当者:そうですか。承知いたしました。
あなた:面接のスケジュールをきめていただいたのに申し訳ありません。Bの面接は必ず行きますので、何卒よろしくお願いします。
電話の場合でも、伝えるポイントは4つです。
- 本名
- 面接の時間、会社名
- 面接を断る理由
- 謝罪の意
特に、転職先が決まっておらず、他にも求人を紹介してもらいたいなら、丁寧に伝えてください。
また、辞退する前に相談するのもOKで、「正直、面接行こうか迷っているんですが、年収上がる見込みはありますか?」というように不満点が改善されるか、尋ねてみると良いでしょう。
4.今の転職エージェントが合わない方におすすめの転職エージェント3選
数ある転職エージェントの中から、以下の3点を基準に、「総合評価の高い転職エージェント」をピックアップしました。
当サイトでは『転職エージェント利用者500人へのアンケート』を通して取得したデータを、以下の基準で評価してランキングにまとめました。
転職エージェントの比較基準
- 求人数&質(重要!!)
どれだけ良質な20代向け求人を持っているか - 利用者満足度(提案&サポート力)
20代向けにキャリアの築き方や求人選びの方法など、求職者に合わせたサポートをしてくれるかどうか
20代のあなたが登録すべき転職サイト・エージェントをランキング形式で紹介していきます。
※求人数:2022年6月更新
1位. リクルートエージェント
総合力
求人数No.1で、全国どの職種への転職でもおすすめ
求人の量・質
公開求人数は16万件以上と圧倒的な多さ
サポート力
内定を勝ち取るための面接対策が充実している
『リクルートエージェント』は、Career Theory編集部が行った500人の転職経験者を対象とした調査で総合評価第1位に輝いた最もおすすめの転職エージェントです。
求人数No.1の総合転職エージェントなので、手取りアップを目指す人も希望条件にピッタリ合った仕事が見つかりやすいです。
公開求人だけでも20万件以上、登録者のみが閲覧・応募できる非公開求人まで含めれば約47万件の求人情報を保有しており、主要な転職エージェントのなかでは求人数No. 1に位置しています(2022年6月時点)。
エージェント選びに悩んでいる場合は、まず1番にこの『リクルートエージェント』へ登録しましょう。
登録&利用は完全無料!まずは情報収集&相談から
『リクルートエージェント』を利用した人からの口コミ&分析
転職の条件が首都圏から地方へのUターンだったため、年収的な意味での質はあきらめていた部分があったが、待遇面は現状維持できるような求人票を定期的に提示してもらえたため良かった。
結果的に、Uターン転職も成功し、年収も160万円上昇がかなったため、感謝をしている。
アンケートからわかった! 『リクルートエージェント』の特長まとめ
Career Theoryによる転職経験者満足度調査で堂々の1位となった『リクルートエージェント』。
アンケートからわかったサービスの特長は、次のような点にあると言えます。
- 豊富な求人数と担当者からの適切な紹介・提案
- 書類作成や面接練習など選考対策サポートの手厚さ
- 豊富な経験を活かした交渉力の高さ
全国どの職種をとっても求人が豊富なので、希望条件がいくつかある人や求人数の少ない職種に転職したい人にもおすすめです。
選考対策や企業との交渉など手厚いサポートが受けられるので、現職の勤務を続けながらの転職活動を進めていく上でも、有力な候補となることは間違いないでしょう。
◆『リクルートエージェント』のもっと詳しい解説・口コミ
2位. dodaエージェント
総合力
担当に当たり外れが少なく、書類作成や面接対策のサポートが充実しており、好評
求人の量・質
求人の量はリクルートに次いで多く、評価が高い。
サポート力
書類作成や面接対策のサポートが充実していると、評価が高い。
『doda』エージェントは、転職支援実績が豊富な大手転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
特に若年層の求人情報や地方在住者への転職支援に強みを持っており、20代の転職や地方で転職活動を進めたい人におすすめです。
登録&利用は完全無料!まずは情報収集&相談から
『dodaエージェント』を利用した人からの口コミ&分析
大手SIERに就職したいと考えていたが、ブランド力もあり、誰もが知る有名企業に転職することができ、大変満足している。アットホームな職場で、チームとしての体制が良く前職の悩みであった人間関係について強く解消された。
また、給料面においてもこちらが提示した最低保証額を満たしてくれているため、大変満足している。
求人の質に関しては、他の転職サービスと比べても大企業だけでなく中小優良企業も掲載があり、条件の合う求人を探しやすいです。
他社ではあまり案件を紹介してもらえず門前払も数社ある状況で、これだけ提示してくれたのは本当にありがたかったです。
職務経歴書でうまく話題をふり、得意分野に面接の質問を持っていくやり方など、とにかく実践的なテクニックをたくさん教えてくれ、助かりました。
担当者がA4でくれたテクニック集を練習して、面接はうまくのりきって内定をもらえました。
もともと面接が苦手でしたが、何回も電話と対面で練習してもらい、なんとか乗り切ることができました。
履歴書をつかって面接を仕組む方法など、とても勉強になることばかりでした。
最後の収入交渉の段階でも尽力してくれて、他のエージェントに比べてだんとつでよかったです。
恐らく言いづらいであろうことも求職者を思って、厳しく指摘してくださった点はハッとすることもあり、プラスになった。
どうしても気持ちが乗らない選考の時などに志望動機等について一緒に考えてくださった。
最初のカウンセリングでいつまでに転職したいか、どんな転職をしたいか、自分の強み等を丁寧にヒアリングしてくださり、無理な要望にも応えようとしてくださったり、親身な姿勢が見受けられたため、満足しています。
アンケートからわかった! 『dodaエージェント』の特長まとめ
Career Theoryによる転職経験者満足度調査で2位となった『doda』。
アンケートからわかったサービスの特長は、次のような点にあると言えます。
- 豊富な求人数と求人の質の高さ
- 選考対策のノウハウを幅広く保有している
- 担当者が的確なアドバイスをくれる
求人数は業界No.2と非常に多く、地方や若年層向けの求人など幅広く持っているので、どなたにでもおすすめできます。
面接力アップセミナーやITエンジニアのための転職フェアなど、転職セミナーを積極的に行っているので、情報収集したい人にもおすすめです。
◆『dodaエージェント』のもっと詳しい解説・口コミ
3位. ワークポート
総合力
IT・Web系の求人を探している人は登録必須
求人の量・質
IT・Web系の求人に対して抜群の高評価。未経験向けの求人も豊富
サポート力
対応が早く急ぎの転職に向いている
『ワークポート』は、異業種からの未経験転職に強いエージェントです。
営業や事務、とくにIT業界の職種に強く、未経験歓迎のIT職種案件が豊富である点が優位ポイントです。
特にIT・Web業界には未経験可の求人も多く、若手のエンジニアも比較的多いとされているため、若手・未経験者の採用と育成を行った実績がある企業も多く、内定獲得や入社後の活躍見込みが高いと考えられます。
第二新卒・20代の若年層から支持を受けているサービスであるため、異業種への転職を希望している第二新卒はとくに、一度利用を検討してみましょう。
登録&利用は完全無料!まずは情報収集&相談から
『ワークポート』を利用した人からの口コミ&分析
IT・Web業界の転職に強いとうたっているだけあって、担当者の業界知識は他社に比べて非常に優れていました。
また、ITはベンチャーから大手まで、独占求人を多く持っているようで、他社では紹介してもらえなかった案件、金融系から財閥系など老舗企業でのIT専門職を取り扱っており、案件の質も良かったです。
非公開求人がとても多いことに驚きました。
また、今回の転職でキャリアアップを目指していることを伝えたところ、企業に問い合わせをしながらポジションを模索してくれました。
企業とのつながりの深さと、そこからくる非公開求人の多さは素晴らしかったです。
厳しい条件で求人を探してもらいましたが、私の志向にマッチした求人をたくさん紹介頂いたので、非常に満足です。
「ワークポート」は、対応が極めて早くて驚きました。
実際、初回面談をした日のうちに20件、翌日に50件以上の案件が送られてきました。
また、メールへの返信も即日中にして頂けることが多く、非常に助かりました。
さすがはIT業界の老舗企業といわれるだけありますね。
容赦ないくらい案件を連打してくれるのが特徴でした。
駆け引きしながら出し惜しみしてくる他社エージェントに比べてスピード感があります。
面接の日取り調整なども圧倒的に早く、急ぎの転職を目指す方には非常におすすめです。
他に紹介してくださった就職先も似たような場所が何件かあり、求人数も多くて個人的にワークポートをお勧めします。
アンケートからわかった! 『ワークポート 』の特長まとめ
IT・Web業界に強みを持つ大手転職エージェントである『ワークポート』。
アンケート調査からは、以下のような特長がわかります。
- 圧倒的なスピード感で応募先選びをサポートしてくれる
- 求人企業との強力なコネクションで採用交渉も力強くアシスト
- IT・Web業界特化ならではの優れたアドバイザー陣
第二新卒者がエージェントを選ぶ際には、どちらかといえばあなたのことをリードしてくれる、積極的なサポートが売りのエージェントを選ぶべきです。
未経験や浅めのキャリアから中途採用市場に飛び込む場合には、転職ノウハウや業界研究・応募先企業の知見が不足していることがほとんどであり、こうした部分を独力でリサーチするよりも、プロフェッショナルである転職エージェントにお任せしてしまうほうが効率的です。
『ワークポート』が提供してくれる積極的な提案や業界知識は、若年キャリア層の弱みをうまくカバーし、キャリアアップへの大きな後押しとなってくれると期待できます。
◆『ワークポート』のもっと詳しい解説・口コミ
5. 転職エージェントに関するQ&A
転職エージェントについてよくある疑問をQ&A形式にしてまとめました。
それぞれ紹介します。
5-1. 角を立たせないため、嘘をつくのはどうですか?
「身内の不幸で、面接をキャンセルさせていただこうと思います」というような口実はおすすめしません。
「かしこまりました。それでは、いつならよろしいですか?」というように、結局、受ける事になってしまう場合になりえるからです。
キャリアアドバイザーにも「嘘くさいな」と思われるのはマイナスですし、本当のことを話した方が絶対に良いです。
5-2. 面接を受けるように説得されてしまいましたが、どうすれば良いですか?
納得の行く理由を提示してくれたら、行くのも良いと思いますが、納得できないなら、しっかり断るようにしましょう。
「行く気が無いのに、面接を受けるのは先方に迷惑になる」と固くお断りするのが正解です。
面接辞退を申し込む前に、待遇条件の変更があるなら受けるか、何があっても固辞するか、あらかじめ決めておくと良いでしょう。
5-3. 面接辞退を認めてくれないのですが、どうすれば良いですか?
あまり無いと思いますが、悪質なキャリアアドバイザーに当たると、面接辞退をなかなか認めてくれない場合が想定されます。
そういう場合、考えられる対策は2つです。
- お問い合わせから苦情を伝え、キャリアアドバイザーを変更してもらう
- 他の転職エージェントを利用する
キャリアアドバイザーを変更してもらうことは基本的に可能なので、代えてもらうようにしましょう。
そして、もし、代えてもらって求人を紹介してもらえないなら、別の転職エージェントを利用しましょう。
転職は一生の中で重要なイベントですから、変な転職エージェントに惑わされないようにしてくださいね。
おすすめの転職エージェントを知りたい方は、こちらのページ「転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!」をご覧ください。
6. さいごに
転職エージェントで面接を辞退する方法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
面接を断ることはできますが、キャリアエージェントとの関係がぎくしゃくする恐れがあるので、前もって良く調べてから応募するようにしましょう。
それでも辞退したくなった場合は、キャリアアドバイザーに理由をしっかり伝えて、関係を損なわないように最大限の配慮をしてください。
このページが読者の皆様の転職活動にお役に立てることをお祈りします。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。