
「転職エージェントで組んでもらった面接は辞退できる?」と、転職エージェントの面接辞退について気になっていませんか?
エントリーした求人の面接を断ることはできますが、下手に断ると新たに求人が紹介されなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
大手の転職エージェントを経て企業で中途採用を担当している私が、角を立てずに転職エージェントの面接を辞退する方法についてまとめました。
このページを読めば、転職エージェントの面接を上手に辞退する方法が分かるので、ぜひご覧ください。
1. 転職エージェントの面接辞退はできる?
面接辞退はよくあることで、私も転職エージェントで働いていた時は普通のことでした。
『エン 人事のミカタ』が転職希望者2,605名が面接辞退に関するアンケートを取ったデータがあるので、それを元に紹介します。
このアンケートは、転職エージェントの面接に限ったことはありませんが、大差は無いはずで参考になります。
1-1. 面接辞退したことがある人の割合
下の表は、「面接辞退したことはありますか?」という問いの答えをまとめたもので、面接辞退をした人が70%以上いることが分かります。
下の表は、何社断ったことがあるかをまとめたものです。
1~2社は断ったことがある人が多いことが分かります。
「最低◯社申し込みましょう」というように、何社も申し込むことが前提になっているので、断ることがあるのは仕方ないと思っている人が多いのでしょう。
1-2. 面接を辞退するタイミング
面接を辞退するタイミングは最初の面接前、一次面接後〜内定が出る前、内定〜入社前に断る場合があります。
下の表は、選考を辞退するタイミングと、実際に辞退した人の割合をまとめたものです。
タイミングが遅れるほど、相手の会社や転職エージェントに迷惑になるので、辞退するなら早い方が良いので注意してください。
1-3. 面接を辞退する理由
面接を辞退する理由をまとめました。
面接前に辞退した理由
一番多いのが、「希望と異なると分かった」という理由です。
面接後に辞退した人たちの理由
面接後に辞退した人は、会社の詳細が分かって断ることにした人が多いです。
内定後に辞退した人たちの理由
内定後に辞退した人は、待遇面での条件が合わなかったという人が多いです。
1章まとめ
転職希望者の8割以上が面接を辞退しており、面接辞退は一般的なことと言えます。
これは、転職エージェント経由での面接でも例外ではありません。
転職エージェントのキャリアアドバイザーには何件もエントリーすることを求められるので、書類選考が通った後に面接を断るのもよくあることなのです。
2. 面接辞退をする際の注意点
面接を辞退することはよくあることですが、下手に断ってしまうと後々やっかいなことになります。
なぜやっかいなことになるかと言うと、面接を止めると転職エージェントに迷惑がかかる場合があるからです。
転職エージェントにしてみれば、求人会社も大事なお客さんであり、紹介した人材が面接に来ないと、会社側は悪印象を持ち、最悪の場合、契約解除になってしまう可能性すらあります。
転職エージェントは中小を入れると1,800以上あるわけで、「ここで紹介される人材はダメだから、他の転職エージェントを利用しよう」となってしまうわけです。
そういうわけで、適当に面接辞退をしてしまうと、転職エージェントに「コイツには仕事を紹介できないな」と考えられて、求人を紹介されなくなってしまう危険性があります。
どんな辞退方法がダメ?
次のような方法で辞退すると大きな問題になる場合があります。
- 連絡無しで辞退
- ドタキャン
- 内定後のキャンセル
連絡はとにかく早い方が良く、直前になるほど迷惑になります。
次の章で、大きな問題にならないような断り方を紹介します。
3. 大きな問題にしない面接辞退の正しい方法
「転職エージェントに求人を紹介されなくなる」というような大事にならないために、面接辞退する際は、次のポイントをおさえておいてください。
- なるべく早めに連絡する
- 急に断るのではなく、一度相談する
- メールや電話でマナー正しく伝える
転職エージェント経由で決めた面接は、必ず転職エージェント経由で断るようにしましょう。
面接辞退を決めたら早期に連絡し、できるなら、一度キャリアアドバイザーに相談することをおすすめします。
いきなり断るのではなく、「この求人、とりあえず申し込んだんですけど、年収が低いので面接は辞退しようと思うんですけど・・・」というように、一度相談するとキャリアアドバイザーも納得してくれやすいはずです。
また、ぶっきらぼうに断るのではなく、メールや電話で礼儀正しく辞退するようにしましょう。
3-1. メールで面接を辞退する際に気をつけるポイント
電話が一番マナーに適っていますが、面接までの期間が直前でも無い限りはメールでも十分です。
次のような形で伝えましょう。
【タイトル】
面接辞退のご連絡:鈴木 太郎(自分の名前)【本文】
佐藤 様(担当者名)いつもお世話になっております。
◯月△日に予定していた◻◻会社の面接を辞退させていただきたいと思います。
理由は、他に応募していた会社と比較して年収が大きく低いためです。もし、面接を受けて内定をいただいたとしても、
結局、断ることになると思いますので、早めに辞退させていただければと思います。お手数をおかけして大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い致します。
鈴木 太郎(自分の名前)
伝えるポイントは4つです。
- 本名
- 面接の時間、会社名
- 面接を断る理由
- 謝罪の意
特に、転職先が決まっておらず、他にも求人を紹介してもらいたいなら、慎重かつ丁寧な言葉遣いにしましょう。
3-2. 電話で面接を辞退する際に気をつけるポイント
面接直前の場合は、電話で辞退した方が気持ちが伝わるはずです。
次のような形で伝えましょう。
あなた:いつもお世話になっております。鈴木 太郎と申します。佐藤様(担当者名)はいらっしゃいますか?
担当者:こちらこそお世話になっております。佐藤です。
あなた:すみません。◯月△日のA会社の面接を辞退させていただきたいのですが・・・
担当者:かしこまりました。面接辞退の理由は何ですか?
あなた:待遇が現在の職場とほとんど変わらないこと、それに、他の行きたい会社と比べるとどうしても見劣りしてしまうからです。
担当者:そうですか。まだ、他に内定が出ていらっしゃらないなら、とりあえず受けても良いと思うのですがいかがですか?
あなた:仮にこちらの会社で内定が出たとしても、行くことは考えられないので、できれば今辞退させていただいた方が良いと考えています。
担当者:そうですか。承知いたしました。
あなた:面接のスケジュールをきめていただいたのに申し訳ありません。Bの面接は必ず行きますので、何卒よろしくお願いします。
電話の場合でも、伝えるポイントは4つです。
- 本名
- 面接の時間、会社名
- 面接を断る理由
- 謝罪の意
特に、転職先が決まっておらず、他にも求人を紹介してもらいたいなら、丁寧に伝えてください。
また、辞退する前に相談するのもOKで、「正直、面接行こうか迷っているんですが、年収上がる見込みはありますか?」というように不満点が改善されるか、尋ねてみると良いでしょう。
4. 転職エージェントに関するQ&A
転職エージェントについてよくある疑問をQ&A形式にしてまとめました。
それぞれ紹介します。
4-1. 角を立たせないため、嘘をつくのはどうですか?
「身内の不幸で、面接をキャンセルさせていただこうと思います」というような口実はおすすめしません。
「かしこまりました。それでは、いつならよろしいですか?」というように、結局、受ける事になってしまう場合になりえるからです。
キャリアアドバイザーにも「嘘くさいな」と思われるのはマイナスですし、本当のことを話した方が絶対に良いです。
4-2. 面接を受けるように説得されてしまいましたが、どうすれば良いですか?
納得の行く理由を提示してくれたら、行くのも良いと思いますが、納得できないなら、しっかり断るようにしましょう。
「行く気が無いのに、面接を受けるのは先方に迷惑になる」と固くお断りするのが正解です。
面接辞退を申し込む前に、待遇条件の変更があるなら受けるか、何があっても固辞するか、あらかじめ決めておくと良いでしょう。
4-3. 面接辞退を認めてくれないのですが、どうすれば良いですか?
あまり無いと思いますが、悪質なキャリアアドバイザーに当たると、面接辞退をなかなか認めてくれない場合が想定されます。
そういう場合、考えられる対策は2つです。
- お問い合わせから苦情を伝え、キャリアアドバイザーを変更してもらう
- 他の転職エージェントを利用する
キャリアアドバイザーを変更してもらうことは基本的に可能なので、代えてもらうようにしましょう。
そして、もし、代えてもらって求人を紹介してもらえないなら、別の転職エージェントを利用しましょう。
転職は一生の中で重要なイベントですから、変な転職エージェントに惑わされないようにしてくださいね。
おすすめの転職エージェントを知りたい方は、こちらのページ「転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!」をご覧ください。
5. さいごに
転職エージェントで面接を辞退する方法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
面接を断ることはできますが、キャリアエージェントとの関係がぎくしゃくする恐れがあるので、前もって良く調べてから応募するようにしましょう。
それでも辞退したくなった場合は、キャリアアドバイザーに理由をしっかり伝えて、関係を損なわないように最大限の配慮をしてください。
このページが読者の皆様の転職活動にお役に立てることをお祈りします。