派遣社員の職務経歴書の書き方 | ポイントや履歴書との違い&注意点についても解説

転職活動をはじめて

  • 「派遣で働いてきた職歴はどのように書くべき?」
  • 「派遣先が多い場合も全て書いた方が良いのかな」

などと、お悩みではないですか?

結論から言いますと、派遣として働いた期間の経歴は詳しく書くべきです。

「いつ」「どこで」「どのような仕事をしてきたのか」を押さえて、端的に書くことで、派遣社員の職歴は十分アピールポイントになります。

そこで、本記事では転職のプロとして多くの悩みを解決してきた筆者が、派遣の職務経歴書の正しい書き方と注意点を以下の流れで説明します。

〈目次〉

  1. 派遣期間の職務経歴書の書き方例
  2. 【ケース別】派遣期間の職歴の書き方例
  3. 通過率を上げるための職務経歴書の4ポイント
  4. 選考サポートに強い転職エージェント5選
  5. 【FAQ】派遣の職務経歴書で気になる疑問と回答

この記事を読めば、派遣の職務経歴書の正しい書き方と抑えるべき注意点を全て知ることができるでしょう。

1.派遣期間の職務経歴書の書き方例

派遣期間の職務経歴書にはいくつかの書き方があります。

それぞれ詳しく解説します。

1-1.派遣元と派遣先をどちらも記入

派遣社員として働いていた期間の職歴を書く際には、登録した派遣元会社と実際に働いていた派遣先会社を分けて書く必要があります。

しかし、ひとつの仕事に対して複数の会社名を書くため、紛らわしい書き方をすると採用担当者の誤解を招いてしまいます。

はっきりとどの会社からどの会社に派遣されたのかがわかるように記載しましょう。

1-2.企業名を書いてはいけないケースもあるので注意

契約内容によっては、派遣先企業名を公表してはいけない場合があります。

その場合は、職務経歴書であっても企業名を明記するのは避けましょう。

ですので、今一度登録した派遣元会社との契約をよく確認し直すことが必要です。

また、企業名だけでなく業務にも守秘義務がある場合は、内容にも注意して書きましょう。

もし書いてもよいか判断に迷った際は、派遣会社に確認してください。

1-3.「入社」「退社」ではなく「就業」「派遣期間満了」と書く

「入社」や「退社」ではなく、「就業」や「派遣期間満了」と書くようにしましょう。

また、自己都合や会社都合によっても書き方が変わります。

  • 自己都合の場合
    …「一身上の都合につき退職」
  • 会社都合の場合
    …「会社都合につき退職」
  • 現在も働いている場合
    …「現在に至る」

補足:そもそも職務経歴書とは何か?

「そもそも職務経歴書とは何か?」という方のために、以下2点を解説していきます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

職務経歴書とは

職務経歴書とは、「過去の業務経験」や「能力や強み」をアピールするための書類です。

応募者が今までどのような仕事に就き、どんな能力や強みを持ち、それをどうやって生かせるかを採用担当者に伝えます。

採用担当者にいかに、読みやすく、分かりやすく書けるかが重要です。

魅力的な職務経歴を書く方法については、「3章.通過率を上げるための職務経歴書の4ポイント」の章で解説しています。

職務経歴書と履歴書の違い

職務経歴書と履歴書の違いは、以下の通りです。

職務経歴書 履歴書
目的 書類選考で
使うもの
 内定後に保管
するもの
内容 強みや経験などアピールポイントを書く 人事情報として保管する内容を書く
分量 必ず「2枚」で書く JIS規格に従う
書き方 必ずPCで書く PCでも手書きでもOK

このように、職務経歴書と履歴書では、目的、内容、分量や書き方まで、履歴書と職務経歴書の書く内容が違うことを理解しておきましょう。

さらに詳しく「職務経歴書」と「履歴書」の違いについて知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

2.【ケース別】派遣期間の職歴の書き方例

派遣社員の職歴の書き方には、複数のケースが考えられます。

それぞれ詳しく解説します。

2-1.派遣元、派遣先ともに1つしか経験していない場合

派遣元、派遣先ともに1つしか経験していない場合、下記のように書きましょう。

派遣元の会社を「株式会社○○に登録」1行目使って書き、次の行で勤務した会社名、部署名、次の行で、業務内容まで記入しましょう。

補足:令和元年か令和1年

とくに法律で定められているわけではありませんが、令和1年よりも「令和元年」を用いるのが無難でしょう。

というのも、前回の改元の際、「区役所などで取り扱う書類には、”平成元年”と記載するように」と法務省から通達があったためです。

実際、現在の役所で取り扱う書類には、「令和元年」が用いられています。

そのため、職務経歴書や履歴書などの書類を作成する際は、「令和元年」を用いるようにしましょう。

2-2.派遣元1つ、派遣先を複数経験している場合

派遣元1つ、派遣先を複数経験している場合、下記のように書きましょう。

派遣元の会社を「株式会社○○に登録」1行目を使って書き、次の行で勤務した会社名、部署名を順々に記入します。

また、部署名の右に「令和〇年〇月まで」と書くと、派遣期間を簡単に伝えられるでしょう。

加えて、派遣先会社が変わるごとに「派遣期間満了につき退職」と記載する必要はありません。

  • 派遣社員を辞めて正社員になった
  • 派遣会社を変えた

「派遣期間満了につき退職」は、主に派遣元会社を利用しなくなったときに記載しましょう。

2-3.派遣元、派遣先ともに複数経験している場合

派遣元、派遣先ともに複数経験している場合、下記のように書きましょう。

派遣元の会社を「株式会社○○に登録」1行目を使って書き、次の行で勤務した会社名、部署名を順々に記入します。

基本的には、「派遣元1つ、派遣先を複数経験している場合」の書き方を、登録した派遣元の数を繰り返して書くことがおすすめです。

3.通過率を上げるための職務経歴書の4ポイント

派遣社員の経験は評価されないのではないかと思う方も多いかもしれませんが、以下の4ポイントを押さえた職務経歴書を作成できれば、十分アピール要素となります。

それぞれ詳しく解説します。

3-1.読みやすいフォーマットで記入する

職務経歴書は、読みやすいフォーマットで記入しましょう。

読みやすいフォーマットを書く際に、守るべき基本内容と規格は以下の通りです。

職務経歴書の基本内容

  • タイトル、提出日、氏名
  • 職務概要
  • 職務経歴
  • 取得資格
  • 自己PR
  • 志望動機
形式

※自分の経歴に
合わせて選択

  • 編年式
    …書きやすく読みやすい形式
  • 逆編年式
    …仕事別にまとめる形式
  • キャリア式
    …現職や前職のキャリアを最初に読んでもらえる形式
明記すべき項目
  • 雇用形態
  • 業務の担当期間
  • 派遣元と派遣先
フォントと文字の大きさ
  • 本文
    …「明朝体」11~12ポイント
  • 見出し
    …「ゴシック体」14ポイント
  • タイトル
    …「ゴシック体」16ポイント
枚数とサイズ
  • A4サイズで1~2枚
作成方法
  • PC

最もオーソドックスな形式は、年月を見出しにして、入社から現在までの業務内容を時間に沿って表す編年式です。

※クリック1つで簡単にダウンロード可能です。

補足:形式ごとの「おすすめな人」

  • 編年式
    同じ職種や業種、経験の浅い方におすすめ
  • 逆編年式
    直近のキャリアを強調したい応募している職種が現職と同じな人におすすめ
  • キャリア式
    経験豊富な方同時に複数の業務に携わることの多かった方におすすめ

3-2.成果や行動は具体的な数字で表現する

成果や行動は具体的な数字で表現しましょう。

なぜなら、人事は「どう頑張ったか」ではなく「どんな成果を上げたか」に注目して判断するからです。

また、「営業のサポート」だけでなく「企画書作成」や「売上管理」といった具体的な表記に加え、「顧客○○人」などと書くとより分かりやすくなります

【Good例】

  • 今まで取引のなかったA社ブランドと取引開始し、年間1,000万円の売上を上げた。
  • メンバー8名と共に新規事業を立ち上げ、2年間で1億円の売上を達成した。

【Bad例】

  • A社ブランドと取引を開始した。
  • リーダーとして新規事業を立ち上げた。

3-3.客観的な事実を伝える

職務経歴書は、客観的な事実を伝えるように書きましょう。

というのも、「○○を自負しています」などの自己評価は、説得力がほとんどないからです。

反対に、客観的な成果や事実を中心に書くと、スマートなビジネスパーソンである事をアピールできるでしょう。

【Good例】

  • 決算報告の準備に時間がかかっている点に課題を感じた。
    そのため、フローの変更を提案し、結果的に報告準備がスケジュール通りに行われるようになり大幅にミスが減った。
  • 営業で半年で600万円の売上に貢献し、MVP表彰をもらった。

【Bad例】

  • 決算報告の課題を解決した。
  • 営業力があると自負している。

3-4.プロに添削をしてもらう

職務経歴書を書き終わったら、転職エージェントなどの転職支援のプロに添削してもらいましょう。

というのも、プロに添削してもらうことで、以下のメリットがあるからです。

  • 自分で見落としたミスを発見できる
  • 第三者視点からアドバイスがもらえる
  • プロから的確な意見が得られる

実際、職務経歴書をプロに添削してもらった人の口コミを見ていきましょう。

職務経歴書と履歴書を添削してくれて良かった

口コミ・評判

Mさん
評価:★★★★☆4
◇転職エージェントに関して
結論、使って良かったと思います。
履歴書と職務経歴書を添削してくれて、更に面接対策もしてくれました。

出典:Twitter

エージェントに添削受けたけど、とても良くなっている

口コミ・評判

Hさん
評価:★★★★☆4
エージェントさんに職務経歴書添削してもらいました。
とても良くなってます。さすがです。

出典:Twitter

このように、「転職のプロに添削を受けて良かった」という人がいることが分かります。

それを踏まえて次章では、選考サポートに強い転職エージェントを紹介します。

4.選考サポートに強い転職エージェント5選

ここからは、選考サポートに強い転職エージェントを紹介していきます。

ここで紹介する転職エージェントを選ぶ基準は、以下の3点です。

転職エージェントを選ぶ3ポイント

  • 求人数・質
    …求人数が十分にあり、質が高いか
  • 提案力
    …求職者にぴったりの提案をしてくれるか
  • サポート力
    …職務経歴書の添削をしっかり行ってくれるか

選考サポートに強い転職エージェントは以下の5つです。

転職エージェント 求人数・質 提案力 サポート力
1位
リクルート
エージェント

11.8万件

4.1

4.2
2位
doda

9.1万件

4.1

4.0
3位
ワークポート

4.1万件

3.9

4.2
3位
マイナビ
エージェント

2.8万件

4.0

4.1
4位
パソナ
キャリア


3.6万件

3.9

3.9

それぞれ見ていきましょう。

1位.リクルートエージェント|求人数No.1の総合転職エージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです

公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)

業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。

転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。

◆補足:リクルートが運営している関連サービス

2位.doda|国内最大級の転職エージェント

doda(デューダ)|求人情報・転職サイト
doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級の転職エージェントです。

提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。

首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。

dodaエージェント公式サイト:
http://doda.jp/

3位.ワークポート | 第二新卒や未経験からIT転職を目指すなら

ワークポートTOP

ワークポート』は、IT・WEB業界を始めとした各業界の求人を網羅的に扱う転職エージェントです。

IT・WEB業界が今ほど大きくない頃から、IT分野での転職サポートを行ってきた実績があり、その分企業との信頼関係を築いています。

求人数や取引企業数、転職サポート実績はトップクラスで、ワークポート経由でしか応募できない企業も少なくありません。

また、コンシェルジュ(転職サポートの担当者)の専門性が高く、業界・職種の知識を熟知した担当者がつく仕組みとなっています。

利用者からは「コンシェルジュの対応が非常に丁寧で、履歴書対策から面接対策まで徹底的につきあってくれた」との声が寄せられています。

未経験・第二新卒向けの求人を多く扱っている特徴もあるので、新たな業界に挑戦したいという方におすすめです。

4位.マイナビ|20代向け転職エージェント


マイナビエージェント』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。

ただ、コロナによって若年層向けの求人数が大きく減ってしまったことから、口コミ評判もネガティブな内容が増えてきています(2021年12月現在)

そのため、いま利用するならば、求人数が豊富な大手、例えば、リクルートエージェントdodaエージェントなどを優先したほうが賢い選択かもしれません。

公式サイト:
https://mynavi-agent.jp/

5位.パソナキャリア|アンケート満足度No.2、豊富な求人数

パソナキャリア
パソナキャリア』は、手厚いサポート・フォローに定評があり、慣れない転職に不安がある方には特におすすめです。

人材派遣領域で業界最大手の『パソナ』が運営しており、16,000社以上と取引実績があるため、求人数も充実しています。

例えば、年収700万円以上の非公開求人を多く取り扱う『ハイクラス向けサービス』など、幅広い層が満足できる求人がそろっています

そしてなにより、パソナの社風自体が「利益よりも社会貢献」を重要視しているため、「親身な転職者サポート」を実現しているようで、その結果として「アンケート満足度No.2」とリクルートエージェントに次ぐ実績です。

そのため、転職活動をするのであれば、まず登録すべき転職エージェントの1社でしょう。

公式サイト:
https://pasonacareer.jp

5. 【FAQ】派遣の職務経歴書で気になる疑問と回答

この章では、派遣経歴を職務経歴書に書く際に気になる以下の疑問に回答していきます。

Q1. アルバイトしか経験していない場合何を書けばいいですか?

アルバイトしか経験していない場合は、その経験を書くようにしましょう。

ただ、面接では以下のポイントを押さえてアピールできるようにしましょう。

  • 帰属意識を持って取り組めるかどうか
  • 正社員としての責任を持てるかどうか

採用担当者が、経歴がアルバイトのみの方を選考する基準は「正社員として責任を持って働いてくれるか」という点です。

ですので、採用担当者の心配を払拭するために、上記のポイントを押さえて仕事への誠意を伝えましょう。

Q2 レイアウトに規定はありますか?

特に指定がない限りはレイアウトは自由です。

しかし、採用担当者に見てもらうものなので、記載事項がわかりやすくなるように意識しましょう。

また、自分の経歴やアピールしたい職歴に合わせて形式を選ぶことが大切です。

形式

  • 編年式
    同じ職種や業種、経験の浅い方におすすめ
  • 逆編年式
    直近のキャリアを強調したい応募している職種が現職と同じな人におすすめ
  • キャリア式
    経験豊富な方同時に複数の業務に携わることの多かった方におすすめ

Q3 転職回数が多く、上手くまとめられません

「経歴の概要をまとめた書類」「経験がわかる詳細をまとめてた書類」を用意することがおすすめです。

もちろん他の方法でも良いのですが、読みやすくわかりやすい書類に仕上げることを心がましょう。

また、転職回数が多い方は、特に採用担当者に興味を持ってもらえる職歴をアピールする必要があります。

そのような場合は、「特にアピールしたい経験や実務スキル」を始めに書いたり、アピールしたい項目のボリュームを増やしたりしましょう。

Q4. 印鑑は必要ですか?

一般的には職務経歴書への押印は不要です。

ただ、例外的に職務経歴書に押印があるといい場合は以下2つです。

押印があるといい場合

  • 使う予定の職務経歴書に押印欄がある
  • 応募先企業から押印するように言われた

Q5.派遣会社に登録する際に職務経歴書には何を書けばいいですか?

派遣会社に登録の場合、職務経歴書は派遣先との条件合致の確認のために使用します。

そのため、自己PRは通常不要です。

ただ、なるべく条件に合う派遣先を紹介してもらうためにも、即戦力であることをアピールしましょう。

Q6.短期派遣の経歴でも職務経歴書に書いた方がいいですか?

1ヵ月程度の短期派遣であっても、職務経歴書は書いた方がいいでしょう。

というのも以下のメリットがあるからです。

  • 履歴書よりも自己アピールできる
  • 他の応募者と差がつけられる

ですので、短期派遣であっても職務経歴書を書くようにしましょう。

7. 終わりに

ここまで派遣の経歴を職務経歴書に書く際の正しい方法を紹介してきましたが、いかがでしたか?

職務経歴書はあなたをアピールできる手段なので、『正しい規格』を守り、『通過率を上げるポイント』を意識して書くようにしましょう。

以下に本記事で紹介した転職エージェントを紹介するので、ぜひ登録してみてください。

選考サポートに強い転職エージェント

※いずれも登録は無料です

あなたの就職・転職がうまくいくよう心から祈っております。