派遣でも産休・育休は取得できる?復帰は可能?条件や手当など詳しい知識を徹底解説

  • 「派遣社員でも産休や育休は取れるのだろうか」
  • 「休んだあとにちゃんと復帰できるのか不安」

と考えていませんか?

結論からいうと、派遣社員でも産休や育休の取得は可能です。

産休や育休の取得中は、一時金や手当、税金の免除などが受けられ、経済的な負担を軽減できます。

ただ、取得の際にはいくつか条件があったり、派遣ならではの注意点があったりするので、事前に制度を深く知っておく必要があります。

たとえば、産休や育休の取得は可能ではありますが、同じ職場に復帰できるケースはほとんどなく、産休・育休明けは、別の職場で働くことになるのが一般的です。

この記事では転職のプロとして多くの悩みを解決してきた筆者が、派遣社員の産休・育休取得についてすべて解説します。

  1. 派遣の「産休」についての基礎知識
  2. 産休期間中のお金事情
  3. 派遣の「育休」についての基礎知識
  4. 育休取得中のお金事情
  5. 子育て派遣社員で、産休・育休を取得している派遣社員は9割以上!
  6. 【注意】同じ職場に復帰できるケースはほとんどない
  7. 女性の派遣探し・サポートに強みのある派遣会社
  8. 派遣の産休や育休に関するよくあるQ&A

このページをすべて読むと、「現在の状況で産休や育休を取得できるのか」や「産休・育休取得前後にやるべきこと」が分かります。

1. 派遣の「産休」についての基礎知識

派遣社員でも産休取得はできます。産休取得については「労働基準法」により定められており、雇用形態を問わずすべての労働者に与えられた権利です。

産休は、出産前と出産後に一定期間休みを取得できる制度です。

正式には「産前・産後休業」と称し、以下の期間の休業が可能となります。

  • 産前休業
    …出産予定日前の6週間
  • 産後休業
    …出産後8週間
    ※双子などの多胎妊娠の場合は産前14週間、産後8週間

産前休業は、出産予定日の6週間前から取得可能ですが、本人の意思によって産前6週間も働くことができます。

一方、産後休業では「産後8週間の休みは必ず取らなければならない」と労働基準法で定められており、雇用主は派遣社員本人の意思に関わらず所定の休日を与えなければなりません。

1-1.産休取得の条件

産休取得は「産休に入るタイミングで派遣契約が結ばれている状態」である必要があります。

すなわち、出産予定日の6週間前が、契約期間に含まれていなければなりません。

仮に妊娠を報告したのちに派遣契約が終了となった場合は、条件から外れてしまいます。

妊娠・出産が理由の雇い止めは「男女雇用機会均等法」で禁止されていますが、契約終了は厳密には解雇ではないので、契約を打ち切られてしまうケースも想定されないわけではありません。

1-2.産休取得までの流れ

産休を取得する際は、派遣会社へと申請しましょう。

就業先の企業には、派遣会社から連絡が行われるので伝える必要はありません。

厳密な申請の期限などは決まっていませんが、産休は出産予定日の6週間前から取得可能となるので、その1ヶ月前くらいには伝えておくと良いでしょう。

2.産休期間中のお金事情

産休期間中は、原則として給与の支払いがありませんが、以下の給付金や手当、支払い免除を受けることができます。

2-1.出産育児一時金

出産育児一時金とは、出産費用に対する補助金のことです。

子ども1人につき42万円が支給されます。健康保険・国民健康保険のいずれかに加入している方、配偶者の健康保険の扶養に入っている方であれば誰でも受け取り可能です。

直接支払制度を利用すれば、健康保険組合が病院へ直接支払ってくれるため、退院時にまとまったお金を用意する必要がなくなります。

※医療機関によっては、産科医療補償制度の対象となる場合があり、その際の支給額は40万4,000円となります。あらかじめ利用する医療機関が産科医療補償制度に加入しているか確認しておきましょう。

手続方法
病院から「出産育児一時金等内払金支払い請求書」を受け取り、必要事項を記入のうえ提出

2-2.出産手当金

出産手当金は、給料の支払いがない産休期間中の生活をサポートするための補助金のことです。

産休期間中は、休み1日あたり、標準報酬日額の3分の2に相当する金額が支給されます。

標準報酬日額

基本給に手当を含めた「月給」を30で割った日給金額

前述の出産育児一時金と異なり、出産手当金は「自身が派遣会社の健康保険に加入していること」が条件となります。

手続方法
派遣会社から「健康保険出産手当金支給申請書」を受け取り、必要事項を記入のうえ提出

2-3.社会保険料免除

産休中は、社会保険料の支払いが免除されます。

産休中に給与の受け取りがない場合は、所得税や雇用保険料なども支払う必要がありません。

3.派遣の「育休」についての基礎知識

育休は出産後8週間以降、育児のために取得できる休みです。

育休取得が可能な期間は、原則1年(子どもが1歳になるまで)ですが、「子どもを保育所に入所させたいが空きがない」などの特別な事情があれば、1年半まで延長可能です。

さらに、その後もやむを得ない事情がある場合に限り、最長2年間まで再延長できます。

3-1.派遣社員が育休を取得する2つの条件

派遣社員でも育休取得はできますが、取得には以下の条件を満たす必要があります。

  1. 同じ派遣会社で1年以上雇用契約があること
    …実際の派遣先(就業場所)が数ヶ月単位で変わっていても、同じ派遣会社から派遣されていれば、育休取得の対象となります。
  2. 子どもが1歳6ヶ月に到達するまでに雇用契約満了が明らかでないこと
    …育休期間終了までに雇用契約満了が明らかでなければ、育休取得の対象となります。契約の打ち止めが明らかな場合は、対象外です。

ポイント:契約満了が明らかでないとは?

「契約満了が明らかでない」というのは、契約が切れることが確定していないことを意味します。

つまり、「契約は3月まで」といった取り決めがない場合は、「労働契約期間が満了することが明らかでない」と解釈され、育休取得の対象となります。

やや曖昧な表現のため、「ほんとうに育休取得できるのだろうか」と思う方も少なくないかもしれませんが、「これまで継続的に契約更新があった仕事は、原則的に継続するとみなされる」と理解しておきましょう。

また、近年は「育休取得をはじめ女性が働きやすい環境であること」を強みとしている派遣会社も多く、育休取得のハードルは低くなっています。

補足:3年ルールに注意

派遣社員は、同じ職場・同じ部署で3年以上継続して働くことができないという決まりがあります。(通称:3年ルール)

育休取得の期間がこの時期に重なってしまうと、取得ができないというケースもあるので、事前に派遣会社に確認しておきましょう。

関連記事:派遣3年ルールとは?

3-2.育休取得までの流れ

育休取得をする場合は、休業開始予定の1ヶ月前までに派遣会社に申し出なければなりません。

産休からそのまま育休に入る場合は、産休に入る前(あるいは休業中)に伝えておきましょう。

4.育休取得中のお金事情

育休取得期間中も、産休と同様に給与の支払いはありませんが、以下の給付金と免除を受けることができます。

4-1.育児休業給付金

育児休業給付金は、育児休業前の賃金のおよそ2分の1の金額が受け取れるという制度です。

  • 育休開始から半年:休業前の賃金の67%
  • 育休開始から半年以降:休業前の賃金の50%

育児休業給付金の受け取りには以下の条件が設けられています。

育児休業給付金の受け取り条件

  • 雇用保険に加入していること
  • 育児休業の開始日より前の2年以内に、月11日以上働いた月が12ヶ月以上あること
  • 育児休業期間中に、給料の80%以上をもらっていないこと
  • 育児期間中の就業日数が1ヶ月に10日以下であること

4-2.社会保険料免除

育休中も、社会保険料の支払いが免除されます。

育休中に給与の受け取りがない場合は、所得税や雇用保険料なども支払う必要がありません。

5.子育て派遣社員で、産休・育休を取得している派遣社員は9割以上!

派遣社員が産休を取得するのは、実は一般的です。

事実、子育て派遣社員を対象にした調査では、派遣就業中に妊娠・出産した人のうち「産休を利用した経験がある」と答えた人の割合は、全体のおよそ9割以上にまで達していました。

出典:一般社団法人日本人材派遣協会

実際にネット上でも、派遣で産休をうまく活用して子育てを行っている方の声も多く見られました。

口コミ・評判

匿名
30代はほぼ派遣だったのですが、産休育休も取れたし、3ヶ月更新なので家事育児に伴うペースダウンも都度調整できたし、これはこれで悪くはなかった。

出典:Twitter

口コミ・評判

匿名
派遣だけど普通に産休も育休も取れたし私の周りではパートも契約社員も育休普通に取ってる。

出典:Twitter

ただし、休暇の取得自体は可能なものの、以前と同じ職場に復帰できるケースはほとんどないという点には、注意が必要です。

6.【注意】同じ職場に復帰できるケースはほとんどない

派遣社員が注意しておくべきなのは、産休・育休は取得できても、同じ職場に復帰できるケースはほとんどないという点です。

派遣先の企業は、休暇を取得したポジションを空けたままにはしておけないため、基本的には他の派遣社員を受け入れることになります。

そのため、復帰後はまず派遣先を探すことから始める必要があります。

正社員との違いを理解しておこう

正社員の場合、休暇取得後の復帰先は、休暇前の部署となりますが、派遣社員の場合はそうとは限りません。

そもそも派遣社員の場合、雇用主はあくまで派遣会社ですので、形式上「派遣会社への復帰」という扱いになります。

もちろん、企業が休暇を取得する派遣社員のために、ポジションを空けておくケースもゼロではありませんが、雇用の流動性が高い特徴のある派遣社員を採用している時点で、そのケースはほとんどないと考えておくべきでしょう。

なお、同じ職場に復帰できるケースとしては、

  • 復帰のタイミングでちょうど元の職場の派遣求人が募集されていた
  • 復帰のタイミングでポジションが空いていれば優先的に採用すると、企業・派遣会社双方で合意が取れていた

の2パターンが考えられます。

ここまでのまとめ

ここまでは、派遣の産休・育休取得事情について解説しました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 産休・育休の取得は可能
  • 実際に子育て派遣社員の9割以上は取得している
  • ただし同じ職場に復帰できるわけではない

職場復帰の際は新たに就業先を探すことになりますので、スムーズに職場復帰できるか(派遣先が見つかるか)は、派遣会社次第という点にも注意しておきましょう。

なかなか次の仕事が見つからない可能性があることは、以下の口コミからも分かります。

口コミ・評判

匿名
派遣社員なんだけど産休育休終わったら同じ派遣先に復帰したいって言っていた。
けど、保育園決まった連絡をしたら派遣会社がまったく無能で復帰は出来ないし、未だに次の職場も決まっていない。

出典:Twitter

そこで次の章では、女性の派遣探し・サポートの実績豊富な派遣会社を紹介します。

今後、産休・育休を取得する可能性がある方は、ぜひ参考にしてください。

7.女性の派遣探し・サポートに強みのある派遣会社

当サイトでは派遣会社利用者へのアンケートを通して取得したデータを、以下の基準で評価しました。

派遣会社の比較・選定基準

  • 求人の数・質(重要!!)
    …コロナの影響で求人が減っている今、十分な数・質の求人を保有しているか
  • 提案力
    …「家庭との両立」などニーズに合った求人を提案してくれるか
  • サポート力
    …就業前・後の女性へのサポートは手厚いか

※当サイトでは「提案力」と「サポート力」をもとに利用者満足度を算出し、ランキング選定基準としています。

派遣会社求人数 | 利用者満足度
12.2万件 | ★★★★☆4.2
求人数No1!選択肢を増やすなら登録必須
2位.
テンプスタッフ
3万件 | ★★★★☆ 3.9
求人数が多く、女性が働きやすい制度が整っている
4,400件 | ★★★★☆ 4.3
口コミ評価が高い派遣会社

1位.スタッフサービス

<LP画像>スタッフサービス_オー人事

スタッフサービス』は、求人数No1の派遣会社であり、コロナ禍で求人数が減っている今、必ず登録すべき1社です。

2020年12月時点の掲載求人は12万件以上と、数ある派遣会社の中で最も多くの派遣求人を扱っています。

好条件の求人が見つけやすく、翌月スタートの仕事も多いため「できるだけ早く次の仕事を決めたい」という方におすすめです。

また、47都道府県すべてに事業所を設置しているので、都市部だけでなく地方にお住まいの方でも活用できます。

公式サイト:
https://www.022022.net/

口コミ・評判

一般事務・20代前半・女性・年収300万台
評価:★★★★☆4
十分なキャリアを積んでいるわけではないので、勤務ハードルが低い仕事から選びたいと思い、とりあえず派遣業界最大手のスタッフサービスに登録しました。
さすが求人数No1なだけあって、私でも応募可能な派遣求人も数多くあり、満足しています。

独自アンケートより

2位.テンプスタッフ

<LP画像>テンプスタッフ

テンプスタッフ』は、女性が働きやすい制度が整っている派遣会社です。

福利厚生が充実しており、資格取得やスキルアップ支援講座も数多く用意されています。

実際に、第三者機関による派遣会社総合満足度調査で、第1位を獲得しています。(2019年)

3万件以上の求人を掲載しており、『スタッフサービス』に次いで業界トップクラスです。

「派遣で働くのが初めて」「スキルアップしていきたい」という方におすすめです。

公式サイト:
https://www.tempstaff.co.jp/

口コミ・評判

事務職・30代後半・女性
評価:★★★★★5
求人の数も少なくはなく、福利厚生はとてもよかったです。
また、担当さんはとても物腰が柔らかく情報交換や自分の希望をストレートに伝えることができました。
就業内容にたいしての時給はとてもよく、逆にもらいすぎかもと感じる程度の仕事内容でした。

独自アンケートより

3位.リクルートスタッフィング

リクルートスタッフィング』は、「担当者のサポートが手厚い」と利用者からの高評価口コミが多い派遣会社です。

ビジネス誌の派遣スタッフ満足度調査において、「口コミ率(友人に勧めたいか)」「再就業率(今後もこの派遣会社から働きたいか)」などの14項目で1位を獲得しています。

就業サポートも徹底しているため、「派遣で働くのが初めて」という方や「他の派遣会社を利用したことはあるが、担当者と合わなかった」という方でも安心して働けるでしょう。

大手企業・人気企業の求人も多く、仕事内容のバリエーションも豊富なので、「有名な企業で働いてみたい」という方にもおすすめです。

公式サイト:
https://www.r-staffing.co.jp/

口コミ・評判

制作職・20代後半・男性
評価:★★★★☆4
さすが大手なだけあって、仕事がすぐに決まりました。疑問点などをメールすると即座に返信があったり、企業との顔合わせ前に詳しい情報を教えてくれたりと、非常にきめ細かい対応だったと思います。営業担当者もベテランの方ばかりでした。初めて派遣をするという方には、リクルートスタッフィングがおすすめですね。

独自アンケートより

ポイント:派遣会社は複数併用するのがおすすめ

派遣の仕事探しをする際には、派遣会社を複数併用するのがおすすめです。

併用することで、求人の選択肢を増やせるからです。

派遣会社を併用するのはごく一般的で、実際に、派遣社員の約7割が、2社以上の派遣会社を利用しているという調査結果もあります。

参考:社団法人日本人材派遣協会

登録している派遣会社の数が多くなるほど、選択肢は増えていくため、より良い求人に出会える機会も多くなるでしょう。

8.派遣の産休や育休に関するよくあるQ&A

派遣の産休や育休に関して、よくある質問に対しての回答をまとめました。

Q1.無期雇用の派遣社員の方が産休育休を取りやすいんですか?

無期雇用でも産休育休の取りやすさは変わりません

無期雇用であっても産休育休の取得条件は同様ですし、さらにいうと正社員・派遣など雇用形態の違いで休暇の取りやすさが変わることもありません。

Q2.産休育休中に個人単位の抵触日を迎えても戻れますか?

3か月と1日以上のクーリングオフ期間を経れば、同じ職場の同じ部署に復帰することができます。

復帰日が抵触日から3か月と1日以上空いていれば、個人単位の抵触日はリセットされることになるからです。

これは派遣元企業や派遣先企業が復帰を前提にポジションを確保してくれていても、変わることはありません。ただしクーリング期間はこれまでの就業実績を無かったことにする期間なので、有休もリセットされます。

個人単位の抵触日とクーリング期間とは

現在、有期契約で働いている派遣社員には個人単位の抵触日が設けられています。

これは派遣社員が同じ組織単位において就業できるのは原則3年を上限とする制度です。

またクーリング期間の3か月超(3か月と1日以上)の間に、その派遣社員を雇い入れなければ抵触日をリセットできます。

つまりクーリング期間をしっかり取ると、同じ組織単位で再び働くことができるのです。

もしも連続して3年以上同じ職場で勤務したい場合は、派遣元企業の無期雇用になるか、派遣先の直接雇用に切り替える必要があります。

Q3.中小派遣会社だと産休育休が取りにくいのは本当ですか?

取りにくい傾向にあるのが現実です。

派遣スタッフの数が少ない中小派遣会社は、必然的に産休・育休取得経験のある派遣スタッフも少なくなりますので、会社としても「手続きをした経験がない」「手続きに関する詳しい法律を担当者が把握していない」というケースも考えられます。

一方、大手派遣会社であれば、サポート体制が万全に整っていますし、専門の相談窓口などを設けていることもあります。

たとえば、大手派遣会社『スタッフサービス』の公式サイトでは以下のような記述がありました。

Q産前産後休暇・育児休業の制度はありますか?

Aスタッフ総務室が担当しております。お電話での受け付けとなりますので、下記番号へお問い合わせください。

出典:スタッフサービス

6. 終わりに

ここまで派遣の育休と産休について説明してきましたが、いかがでしたか。

派遣が産休や育休を取得するには、良い派遣会社に登録すること自身の派遣契約についてよく理解しておくことが大切です。

以下の派遣会社で興味があれば、ぜひ登録することをおすすめします。

あなたのキャリアがより良い方向に向かうことを祈っております。