「転職エージェントとの面談って何を着て行けばいい?」「この暑い中スーツ必須?」など、転職エージェントとの面談で何を着ていくべきか悩んでいませんか?
結論を言うと、転職エージェントとの面談は面接ではないので、常識の範囲内なら何を着ても問題ありませんが、迷ったら「オフィスカジュアル」「スーツ」 が無難です。
また、そのほかにも面談時に気をつけるポイントがありますので、元転職エージェントの経験を生かして以下の流れで解説していきます。
全て読めば、転職エージェントの面談で好印象を与え、転職活動成功にグッと近づきます。
目次
1. 転職エージェントとの面談に着るべき服装の全て
私が長年転職エージェントとして働いてきた経験と、同僚へのヒアリングの結果、転職エージェントとの面談時の服装に関してまとめると、下記のようになります。
また、男性と女性でもおすすめの服装は異なります。
20代30代の方も40代以上の方も、このポイントを意識して準備しましょう。
1-1. 基本的に私服でOK!
「スーツでお越しください」などと言われていない限りは、好きな服装で行って構いません。
スーツで行っても構いませんが、転職エージェント側の本音としては、「リラックスして来て欲しい」ということもあり、どちらかというと私服大歓迎!という思いを持っています。
面接ではないですから、指定がない限り基本的に私服で大丈夫です。
1-2. でも、ラフすぎる格好は避けるべき
しかしながら、あまりに常識外れな格好をされてしまい、こちらがびっくりすることもあります。
例えば下記の服装で、これは避けた方が無難です。
男性NG例 | 女性NG例 |
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|
転職エージェントも人間ですから、1度「常識はずれ」と思ってしまうと、その後のやりとりにも影響を与えかねません。
エージェントとは上手に付き合っていたほうが、転職成功のためにも確実にプラスになるので上記の服装は避けましょう。
同僚とこの話題になったことがありますが、実際マイナスに捉ていえる人もいました。
気にしない人も多いですが、準備できるのであれば、なるべく好感を与える服を着て行きましょう。
1-3. おすすめはオフィスカジュアル
そこで、好感を与える服装としておすすめは「オフィスカジュアル」です。
オフィスカジュアル って?と考えた方のためにこの後男女別に例を紹介していきます。
しかし、スーツしか持っていない方、どうコーディネイトすればいいかわからない方はスーツで全く問題ありませんので、面談のためにわざわざ服を購入する必要はありません。
企業の面接に来ていこうと思っている服装(スーツ)を着て来て、「これで面接本番も問題はないか?」と確認する方もいました。
面接の服装が不安な方は、それを着て行って、服装チェックしてもらうのもおすすめです。
ちなみに転職の面接時の服装は「第一印象で損しない転職面接での正しい服装マナー【男女別】」にポイントをまとめています。
1-4. 男性におすすめの服装
男性の服装は清潔感をとにかく重視するようにしましょう。
いつもオフィスカジュアル で会社に行く方は、迷わずその格好でいきましょう。(ネクタイはしなくて構いません)
シャツ+ジャケットが鉄板!
オフィスカジュアル ではシャツを着て、ジャケットを羽織るスタイルが基本です。
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清潔感ある雰囲気なら襟がなくても◯
襟(えり)のない服装やジーンズであっても全体として清潔感があるコーディネイトにできていれば問題ありません。
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夏はジャケットなしでOK!
夏はジャケットなしでも構いません。逆に暑い中ジャケットで来ていただくと、申し訳なくなるくらいです。
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ただし、あまりにラフだと気にする人もいるかもしれませんので、なるべく襟付きのシャツを着て、短パン・サンダルは避けるのがベストです。
1-5. 女性におすすめの服装
女性も基本的に、普段会社に行っている服装であれば、先ほどのNGポイントに引っかかっていない限り大丈夫です。
わざわざ購入する必要はありませんが、好感度をより上げるのであれば、下記のようなオフィスカジュアルを意識しましょう。
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1-6. 男女共通|カバンはA4サイズの書類が入るように
画像の中には一部小さいカバンを持つものもありましたが、男女共通で、カバンはなるべくA4サイズの書類が入るものを用意しましょう。
転職エージェントとの面談時は、資料や求人票をその場でもらうことが多いので、それらが入るカバンを用意しておきましょう。
カバンの中には何をいれて行くべき?
面談時には下記のものをカバンに入れて用意しておきましょう。
- 履歴書、職務経歴書(下書きレベルでもOK)
- 筆記用具
- メモ帳
特に職務経歴書は一人で作成するのはなかなか大変ですが、転職の真剣度を見せた方が、その後手厚くサポートしてもらいやすくなるので、頭の中で整理してできる範囲で埋めてから行った方が好ましいです。
「受かる職務経歴書の書き方完全マニュアル」の記事で、職務経歴書のポイントを全てまとめているので、事前にチェック・準備し、本気度を見せましょう!
1-7. 「服装以外」の方が実は大事
ここまで服装について紹介して着ましたが、上記のように常識の範囲内なら何を着ていても別に気になりません。
服装よりも、面談の際に転職エージェントとして気になってしまうポイントはたくさんあります。
実は面談時は、服装以外の方が大事だったりするので、次の章を面談前にチェックしておきましょう。
2. 服装以上に転職エージェントが気になる7つのこと
実は転職エージェントは服装はそこまで重視しておらず、どちらかというと態度、姿勢の方が気になります。
下記に服装以上に気になる7つの言動を挙げますが、これらは服装以上に転職エージェントとの関係を左右するものなので、避けましょう。
事前にチェックし、転職エージェントと上手く付き合っていけるようにしましょう。
- 2-1. 「とりあえず話だけ聞きに来ました」というスタンス
- 2-2. 経歴やスキルに余計な嘘をついてしまう
- 2-3. ネガティブな情報を素直に話しすぎ
- 2-4. 自分の名刺を渡してくる
- 2-5. 連絡なく面談を遅刻する
- 2-6. 転職してもすぐに辞めそうな言動が見られる
- 2-7. マナーが足りていない
2-1. 「とりあえず話だけ聞きに来ました」というスタンス
これは一気に優先度が下がります。転職エージェントは初回面談後に、応募者がいつ頃転職しそうかの「売上時期ヨミ」を格付けし、それに基づき対応を決めます。
半年後や一年後の場合は、直近の売上につながらないため対応が後回しになりますし、無駄な紹介にならないよう、優良案件の紹介はひかえられてしまいます。
なので、転職時期は?ときかれたら、「具体的に考えており、良い求人があればすぐにでも転職希望です」と答えておきましょう。
2-2. 経歴やスキルに余計な嘘をついてしまう
登録情報に限らず、面談・電話両方の一連のやりとりは原則として情報が残ります。社内でよく話題にあがるのが、3年前の登録情報と今回とで内容が違うよ・・・という話です。
この場合、虚偽報告を行うリスキーな人材として紹介する案件を限るなどの判断がくだされます。
口頭情報についても社内データベースにやり取りを想像以上にかなり細かく残してますので基本的に経歴やスキルには嘘はつかないようにしましょう。
2-3. ネガティブな情報を素直に話しすぎ
腹を割って話すことも必要ですが退職理由が「つまらないから」「職場の人間関係」といったネガティブなものであると、「すぐ辞める人材」と捉えられます。
すぐ辞める人材は転職エージェントにとって以下2つのデメリットがあります。
- エージェントは企業に罰金(紹介料の一部返金)しなければならない
- 今後の取引に悪影響が出る
あくまで前向きな転職で、次の職は長く続けたい意欲をもっているような感じを出しましょう。
2-4. 自分の名刺を渡してくる
絶対にしてはならないという程ではありませんが、初回挨拶で自分の名刺は渡さないでおきましょう。
そもそも名刺は会社から支給されているため、業務外で使うことは社会人としてのモラルが低いと判断されてしまいます。
細かいことかもしれませんが、意外と見られており転職エージェントの社内ではよく話題に上がる内容ですので、控えましょう。
2-5. 連絡なく面談を遅刻する
いかに仕事が忙しくても、面談に遅刻する際は連絡するようにしましょう。
ここで重要なのは、転職エージェントは、面談に遅刻するということは本番の面接にも遅刻するのでは?と考え、重要な顧客企業には紹介したくなくなるということです。
転職エージェントだからと軽く考えず、真摯に対応しましょう。
2-6. 転職してもすぐに辞めそうな言動が見られる
転職エージェントは、あなたが転職するとあなたの年収額の25%〜35%程度の紹介料を受け取ります。
しかし、あなたがすぐ会社を辞めてしまうと、紹介料を返金しなければならない契約になっています。
- 1ヶ月以内:紹介料の70%〜80%を返金
- 2〜3ヶ月以内:50%〜60%を返金
- 4〜6ヶ月以内:20%〜40%を返金
- 7ヶ月〜12ヶ月以内:10〜20%を返金
上記はエージェントと企業の契約内容によりますが、だいたいは上記の金額感です。
エージェントの担当者は、あなたがすぐ辞めてしまうことにより、上司から酷く怒られ、評価が下がってしまいます。
ですので、本心はどうであれ、「入ったら1年は絶対に辞めません」という態度を忘れないでください。
2-7. マナーが足りていない
時々、横柄な態度を取る方がいますが、そういった方には優良案件は紹介しません。
大手の転職エージェントであれば、1人のアドバイザーは多ければ100人以上の応募者を一度に担当しますので、転職市場や時期も大事ですが、個人的な感情もふまえて力の入れ具合が変わります。
感謝を伝え、丁寧にマナーを守って対応しましょう。
3. 転職エージェントとの面談当日の流れ
初めての人多いでしょうから、最初はどんな流れで面接が進むのか解説しておきます。
下記は大手人材会社に在籍していた時の社内マニュアルに基づいており一番多いパターンです。初回面談は60分〜90分はかかると思った方が良いでしょう。
STEP1. 挨拶・自己紹介
担当エージェントの自己紹介から入るか、あなたが登録時に記入した内容をもとに簡単な挨拶・自己紹介から始まります。
持参した履歴書を使い、簡単な自己紹介ができる準備はしておきましょう。
STEP2. 転職活動状況と転職理由のヒアリング
具体的には「選考状況」「他社選考状況」「他社転職エージェントの利用状況」で、質問を通じて転職エージェントは下記4項目を見極めています。
- 提供すべきサポートを決めるため
- 転職する意思が本気かどうか
- すぐに次が決まる可能性があるか
- 他社に流れてしまはないか
ここで重要なのは、彼らにとって一番良い顧客は「すぐに転職しようとする意思がある応募者」で、かつ「すぐに次が決まる可能性がある応募者」であることを前提にやりとりすることです。
また、一生懸命対応しても他社エージェントにとられては意味がないですから、他社状況についても必ず聞いてきます。油断させないために他社を少しチラつかせたほうが良い対応をしてもらえるでしょう。
上記ふまえベストアンサーは「すぐにでも転職したいため、複数エージェントに登録していますが、現職も忙しく時間が限られているため、実際に面談に来るのは御社が初めてです」です。
STEP3. 職務経歴・スキルなどプロフィールについてヒアリング
職務経歴書と履歴書を使いながら話していきます。
ここで重要なのは、あらかじめ下書きでも良いので用意しておくことです。口頭でざっくばらんに話すと、効率が悪くエージェントにあなたの魅力が伝わらないおそれがあります。
STEP4. 希望職種・企業・年収など諸条件についてヒアリング
求人情報の絞り込みを行うために、諸条件についてヒアリングを行います。
ここで重要なのは、あまり特定しすぎないことです。「自分ではこう思っていますが、私の志向に合う求人があれば是非ご紹介いただきたい」と伝えましょう。
STEP5. 提示可能な求人情報についての提案
求人情報を提示してきます。多くて50社以上、通常であれば10社ほど紹介があります
ここで重要なのは、その場で決めないことです。
ピンとこないものがないのであれば、無理に面接を受ける必要はありません。その場合は素直に、「ピンと来るものが無かったので、追加であればご連絡下さい」と言いましょう。
初回面談で提示される求人は、長い期間にわたり求人が続いているものが多く、「離職率が高い案件」「人気がない案件」である割合が高いのです。
STEP6. 今後の動き・進め方についての相談
感謝を十分に伝え、「大変恐縮ですが、私に合うご案件があった際は、ご連絡をお待ちしております」としめましょう。
転職エージェントは気持ちで動いているタイプの人間が多いですから、横柄な態度は控えましょう。
ここまでが面談の流れになります。
※逆にあなたもチェックするつもりで!
ここまで、転職エージェントといかにうまくやるかを伝授してきましたが、あなた自身も本当に頼れそうな転職エージェントかをチェックするつもりで面談に行きましょう。
- 親身に話を聞いてくれたか
- 適切なアドバイスをもらそうか
- 希望通りの求人を紹介してくれそうか
など、あなたの人生を左右する転職ですから、本当にその会社・担当者に頼っていいのか見極めましょう。
初めての利用だと「こんなものか」でなんとなく進んでしまうので、「転職エージェントおすすめランキング|500人の評判比較!」などを参考にあなたに合いそうな転職エージェント2~3社の担当に会い、どこにサポートをお願いするか決めるのがおすすめです。
4. 転職エージェントに関してよくあるQ&A
その他、よくある下記の質問に答えていきます。
4-1. 業界別に面談時の服装は分けるべき?
ITはラフで、金融はかっちりと..など言われることもありますが、指定がないのであれば、エージェントとの面談は基本的にどの業界でもこのページを元に服装を決めて問題ありません。
しかし、金融など固い業界と呼ばれるところ、私服での面接も多いアパレル業界など、面接本番で業界に合わせた服装が求められる業界を目指すのなら、面接本番と同じ服装でエージェントの面談に行き、アドバイスをもらうのがおすすめです。
4-2. 面談って何回もあるの?
業種にもよりますが、1回だけだと考えておきましょう。
初回の面談が終わったら、基本的にメールや電話でやりとりをして転職を勧めていくことになります。
4-3. 転職エージェントの「特化型」「総合型」ってどういうこと?
転職エージェントは、業界を横断して大量の案件を持つ『総合転職エージェント』と、業界や対象とする層を絞って専門的に案件を持つ『特化型転職エージェント』の2つにわけられます。
それぞれのタイプでメリット・デメリットがそれぞれ異なりますが、実態としては、下記3つの業界の志望者以外は総合転職エージェントさえ登録しておけば問題ないというのが現状です。
特化型転職エージェントを使うべき3つの業界・職種
逆に上記職種を目指す方で特化型でないエージェントにしか登録していない方は、特化型のエージェントにも併せて登録しましょう。
反対に、上記の3つに当てはまらない方は、案件数・サポート内容ともに総合型が優れている傾向があるので、「転職エージェントおすすめランキング」などを参考に総合型をメインで使うようにしましょう。
参考:総合転職エージェントのメリット・デメリット
- ◯ 業界を横断して大量の案件を保有(最大10万以上)
- ◯ 今あなたがいる業界外の可能性を提案してくれる
- × 業界特有の知識には弱い傾向にある(担当者次第)
最後の「業界特有の知識には弱い傾向にある」ですが、近年は有力特化型エージェントからの引き抜きが盛んですので、かなり強化されています。
参考:特化型転職エージェントのメリット・デメリット
- ◯ 業界出身が多く、業界に関する知識は豊富
- ◯ 業界特有の面接対策を提供してくれる
- × 特化型エージェントは中小企業が多く、案件数は少ない(100件〜)
- × 案件が少ないため、手持ちの案件を押し付けられてしまう場合がある
- × 総合型に比べて規模が小さく、業界知識以外の最新情報やノウハウが蓄積されていない
- × 結局、総合転職エージェントのほうが専門分野でも負けてる場合が多い
「特化型転職エージェント」はデメリットが多すぎるのと、中小エージェントが多いため、持ってる情報やノウハウが弱くハズレが多い傾向にあります。
5. まとめ
転職エージェントとの面談に何を着ていくべきか、紹介してきましたがいかがでしたか?
- 指定がない限り私服でOK!
- ただし、ラフすぎる、乱れた服装は避けるべき
- 迷ったらオフィスカジュアル、なければスーツにしておけば無難
押さえるべきポイントは上記3つで、面談は面接とは違うので、よほどのことがない限り服装であなたの評価は変わりません。
それよりも、面談で気をつけるべきポイントはたくさんあり、むしろそっちの方が転職エージェントの印象を左右します。
このページがあなたの転職活動にプラスになることを心から祈っています。
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