「教員を辞めたい」と悩む方へ | 理由や具体的な対処法&後悔しない転職の知識

教員として就職したものの、

  • 「教員を辞めたくて仕方ない」
  • 「今の仕事が辛い」

と思い悩んでいませんか?

長時間労働や人間関係の悩みからストレスを抱え、退職される教員の方も少なくありません

ただ、中には責任感が強く、「生徒のことを考えると退職に踏み切れない」という方が多いというのが実情です。

そこでこの記事では、教員を辞めたいと悩む方向けに、「教職を辞めたいと思った方がまず取るべき行動」について解説していきます。

併せて、元転職エージェントの私が、数多くの転職を支援してきた経験を踏まえ、教員の方に適切な転職方法についても紹介します。

<目次>

  1. 教員を辞めたいと思うよくある5つの理由
  2. 教員を辞めたいと思ったらまずは考えるべき手段
  3. 教員からの転職で人気の職種7選
  4. 教員を辞めて転職する前に知っておくべきこと
  5. 転職を決めたらすべき3ステップ
  6. 後悔しない転職を実現するための転職エージェント10選
  7. 年代別:教員からの転職難易度
  8. 転職で活かせる教員のスキル

すべて読めば、教員を辞めたいという悩みの解決方法が理解できるでしょう。

1. 教員を辞めたいと思うよくある5つの理由

教員として就職したものの、以下の理由から辞めたいと考えている人は非常に多くいます。

  1. 勤務時間が長い
  2. 人間関係のストレス
  3. 給与・待遇への不満
  4. 真面目に取り組むほど苦しむ
  5. 将来への不安

実際に悩んでいる方の口コミも交えながら、一つ一つ解説していきます。

1-1. 勤務時間が長い

教員を辞めたい理由で最も多いのが、「休みが取れない」「長時間労働に疲れた」などの勤務時間の長さへの不満です。

とにかく勤務時間が長い

勤務時間外労働は当たり前で残業代も出ない


教員は授業時間外でも、テストの採点から学校行事の準備などの幅広い業務をこなす必要があるため、おのずと勤務時間が長くなってしまいます。

さらに中学校・高校の教員であれば特に、土日に部活動を監督しなくてはならない場合が多く、土日返上で働くことに疲れた方が非常に多いのです。

また、学校によってはIT関連システムが十分ではなく、アナログな作業を強いられ長時間労働が引き起こされている場合もあります。

こうした働き方から、精神的・肉体的に教員を辞めたいと思う方が非常に多いのです。

1-2. 人間関係のストレス

次に多いのは、周囲の人間関係に難しさを感じ、ストレスを抱えているという理由です。

人によってストレスを感じている部分は違いますが、大きく「生徒」「保護者」「教員同士」の3つに分けられます。

意外に多いのが、教員同士の人間関係に疲れてしまったという例です。

生徒・保護者・同僚からのストレスに圧倒される

教員間のブラックな人間関係

特に若い教員であれば、校長や主任などの年配の教員との関係に悩むことも多いです。

1-3. 給与・待遇への不満

非常勤教員や時間講師として働いている方に多い理由が、給与・待遇への不満です。

正規教員よりも給与水準が低く、今後のライフプランを考えた際に収入アップを希望する方が多くいらっしゃいます。

また、非常勤教員や時間講師として働く方の中には、正規社員への登用が期待できない方も多いです。

教員の年収は上がらない

仕事量が多い割に給料は低い


これらの理由で転職を考える方は、より年収や待遇の良い求人を求めて転職活動をする方が多いです。

1-4. 真面目に取り組むほど苦しむ

教員の仕事は終わりがないので、真面目な方や完璧主義な方ほど自分を追い詰めてしまい、転職したいと思うようになる場合があります。

授業だけでなく、部活動や生徒指導、進路指導、雑務など幅広い業務に終われながら、成長途中の子供と向き合って行かなくてはなりません。

真面目な人ほど、負担を抱えやすく、教員を辞めやすい


生徒のことを思いやるほど、「今日はここまで」と線引きしにくい仕事が多いのです。

1-5. 将来への不安

30歳前後までの若手教員に多い理由が、将来への不安です。

具体的には、「このまま教員を続けてもスキルが身につかないのではないか」「自分が成長できる職場は他にあるのではないか」「この仕事に将来性があるのか」といった悩みを抱えているようです。

教員という仕事に将来性を感じられない


この場合、現状に大きな不満があるというよりは、漠然とした不安に駆られている状況であると言えそうです。

ここまでは教員が辞めたいと思う主な理由を紹介しました。

次の章では、「辞めたい」と思ったらまずは考えるべき手段について解説します。

2. 教員を辞めたいと思ったらまずは考えるべき手段

実際に教員を辞めたいと思ったら、まずは以下の手段で解決可能か確認してみましょう。

  1. 部活の顧問や担任の業務を断る
  2. 長期の休みを取る・休職する
  3. 別の学校に赴任希望を出す
  4. 別の地域の教員採用試験を受け直す
  5. 第三者に相談する
  6. 教員を辞めて別の仕事に転職する

では、それぞれ解説していきます。

2-1.部活の顧問や担当の業務を断る

部活の顧問や担当の業務による負荷が大きくて辛いという人は、ためらわず断る勇気も必要です

実際に、本当に必要なもの以外の雑務に追われてキャパオーバーになっている教員も少なくありません。

そのため、他の教員に業務の代行を依頼してみるなど、まずは少しずつ過剰な負担を減らすことを考えてみましょう。

2-2.長期の休みを取る・休職をする

教員の業務が体力的に辛いという人は、思い切って長期の休みを取るのも有効な対策です

というのも、一度頭を学校の仕事から切り離して気分転換をすることで、気持ちを新たに業務に取り組める可能性があるからです。

また、それでも改善しそうにない場合は、休職手続きを取るという手段も検討してみましょう。

2-3.別の学校に赴任希望を出す

単純に現在務めている学校での教員を辞めたい場合は、赴任希望を出す必要があります

教員側からの赴任希望が認められる条件は以下の通りです。

  • 結婚
  • 親の介護
  • 希望する地域の学校に特別な理由がある

ただ、上記の理由であっても希望は通らないこともありますし、仮に通ったとしても自分が希望する学校にはならないこともあります。

また、一般的に希望調査書類の提出は12月に行われ、審査が通った場合の異動は3月になります。

2-4.別の地域の教員採用試験を受け直す

現在務めている地域ではなく、別の地域での教員を努めようと考えている場合、新たに教員採用試験を受ける必要があります

また、採用率は極めて低いですが、教員経験が長い人には、現職経験者枠が用意されていることもあるので、教職員組合などから情報を得ることも大切でしょう。

とはいえ、新しい地域の特徴や課題、教育課程とその実践例は最低限把握しておく必要があるようです。

2-5.第三者に相談する

上記の理由以外で教員を辞めたいのであれば、第三者に悩みを相談してみることをおすすめします

なぜなら、同僚や先輩など横断することで、客観的な意見をもらうことができ、悩みの解決に繋がることがあるからです。

また、すでに転職を考えているのであれば、教員からの転職経験者に話を聞いてみると参考になるかもしれません。

補足:転職のプロに相談してみるのもおすすめ

転職エージェントは、転職の手続きや求人紹介などを無料でサポートしてくれます。

転職エージェントについての詳しい情報は、「【図解】転職エージェントとは|1から理解し使いこなすための全知識」で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

2-6.教員を辞めて別の仕事に転職する

ここまで教員をすぐに辞める前に考えるべき手段を紹介しましたが、思い切って別の仕事に転職するのも1つの手段です

事実、教員を辞めて次のキャリアを歩む人は意外にも少なくありません。

その例として、ネット上に以下のような口コミがあります。

転職して楽になり、給料も上がった

教員からWEBエンジニアに転職して時間に余裕が持てた


このように、教員の経験を活かしてできる仕事もたくさんあることがわかるでしょう。

そこで次章では、『教員からの転職で人気の職種8選』を紹介していきます。

3. 教員からの転職で人気の職種7選

本章では、教員からの転職先として人気のある職種をいくつか紹介していきます。

具体的には以下の8つです。

  1. 塾・予備校の講師、家庭教師
  2. スクール講師
  3. 教育教材の企画・作成・編集
  4. 学童指導員
  5. 学校事務
  6. 営業職
  7. 介護職

では、それぞれ見ていきましょう。

3-1. 塾・予備校の講師、家庭教師

教員の転職先としてよく挙げられるのは、塾・予備校の講師、家庭教師です

生徒に教える仕事という点では仕事内容も類似しており、教員時代の経験やスキルを活かしやすいため活躍の場はあると言えます。

また、塾・予備校の講師、家庭教師の大きな特徴は、生徒の成績向上(苦手教科の克服、定期テストの順位、志望校への合格)を重視している点でしょう。

そのため、生活指導や部活の顧問をしていた教員時代よりも業務の負担は多少軽くなります。

また、上記以外にも、塾や予備校の教室長やスクールマネージャーへ転職し、教室の運営に携わる方も多いです

スクールマネージャーとは、一般的に塾の各教室長を指します。

主な業務内容として、

  • 教室の売り上げ管理
  • 保護者の対応 
  • 講師のマネージメント

が挙げられます。

ただ、スクールマネージャーは基本的に業務の責任が大きく、指導経験と知識も求められるため、新任教員の転職先としてはあまりおすすめしません。

3-2. スクール講師

塾講師や家庭教師以外にも、「英会話教室」や「プログラミング教室」などのスクール講師も転職先としておすすめです。

スクール講師の仕事は、未経験者に指導する仕事なので、教員時代の経験と専門分野を大いに活かすことができます。

特に「英語教師として働いていた」「プログラミングなどの特殊なスキルを持っている」という方は、教職の経験を活かして転職しやすいでしょう。

3-3. 教育教材の企画・作成・編集

教育教材の編集も、教員が希望することの多い職種の1つです。

業務内容は、教材の出版社や編集プロダクションで、教材や書籍の企画・編集を行うことです。

実際に教員として働いた経験があるからこそ、生徒に「どのように解説すれば分かりやすくなるか」「生徒がつまずく部分はどこなのか」という視点で業務を行うことができます

採用人数は少ないですが、これまで経験をうまくアピールできれば、教員の経験を活かすことが可能でしょう。

以下は「教育教材の編集業務」への転職求人の例です。

出典:マイナビ転職

3-4. 学童指導員

放課後に学童施設に集まる児童を見守り、指導する学童指導員も教員におすすめの転職先です。

学童指導員は、資格が不要な「学童保育指導員」資格が必要な「放課後児童支援員」に大きく分けられます。

特に、教員免許を持っている場合、「放課後児童支援員」の研修科目が一部免除がもらえるので、教員は試験を有利に進めることができるでしょう。

また、両者の業務内容に差はなく、代表的なものとしては以下が挙げられます。

  • 子供たちの対応
  • 保護者の対応 
  • 清掃などの施設整備
  • 行事の準備
  • バスの送迎

中でも、学童保育指導者は過去に小学校低学年での教員経験がある人が転職先として選ぶことが多いようです。

3-5. 学校事務

小・中・高等学校、大学の教育機関の学校事務(教務事務)も転職先の候補の1つです。

主な業務内容として、

  • 学校行事の準備
  • 学校生活を送る上での手続き支援
  • 予算や決算などの経理業務

が挙げられます。

特に、「学校のことに詳しい」「保護者との対応に慣れている」教員は、学校事務への転職時には強みをアピールできます。

3-6. 営業職

教育関連の業界はもちろん、異業界へ転職する場合に多いのが営業職です

営業職では、「顧客のニーズを汲み取る傾聴力」「長期的な信頼関係を築きあげるためのコミュニケーション能力」が求められます。

また、営業職は給与が高いという前に成果報酬が付くことも多く、給与が高いという特徴があります。

そのため、転職後に営業職で成果を上げたいのであれば、自身の専門分野を活かせる業界を選ぶと良いでしょう。

(例)

  • 英語教師の場合:外資系メーカーの営業職
  • 理科教師の場合:化学素材メーカーの営業職
  • その他:教材のルート営業など

3-7. 介護職

子供に限らず、誰かの世話をする仕事に就きたいという理由で介護職への転職を希望する人も中にはいます。

教員の場合は、教員免許を取得する際に経験した「介護体験」から介護に関する基礎的な知識は身についているため、業務にも慣れやすいでしょう。

また、介護職は求人が多いこともあり、比較的採用されやすい職種と言えます。

4. 教員を辞めて転職する前に知っておくべきこと

本章では、教員を辞めて転職する際に知っておきたい注意点を、実際に転職を経験した方の失敗談を交えて解説していきます。

  1. 転職のタイミングが民間企業と違う
  2. 転職で年収が下がる場合が多い
  3. ビジネス経験の少なさを懸念される
  4. 慣れない民間企業でもハードワークの可能性がある

教員の転職は他の職業と比べても厳しいと言われています。

これらの注意点を踏まえて、慎重に人生設計を行いながら転職活動を進めましょう。

4-1. 転職のタイミングが民間と違う

教員ならではの注意点は、辞めやすいタイミングと転職できるタイミングにズレがある場合が多いことです。

教員は業務の性質上、年度の途中で転職しづらく、中でも担任を持っている方は簡単に辞めることができません。

中途採用の場合、採用が決まり次第すぐに働いて欲しい企業が多く、教員が辞めやすい4月まで待ってもらうことは難しいでしょう。

また、転職活動は実際に退職する月から逆算して約3か月前から始めることが望ましいです。

しかし、3.4月の約3か月間(12月~1月)と言えば、卒業式などの行事の準備から年度末のテストまで非常に忙しい時期と重なってしまいます。

ですので、多忙なスケジュールの中で効率的に転職活動を行うことが成功の鍵です

4-2. 転職で年収が下がる場合が多い

教員を辞めて未経験業界・業種に転職する場合、必ずといっていいほど年収は下がると思っていてください。

教員から民間企業への転職は確実に年収が下がる

教員から民間企業へ行ったらほぼ確実に年収下がる。
現実を知った上で、本当に転職したいかよく考えたほうがいい。

出典:Twitter

教員からの転職で年収が500万→340万にダウン

教員から転職して、年収が500万から340万に下がります。

出典:Twitter

いくら社会人としての経歴が長くても、未経験分野の企業ではほとんど新卒の学生と変わらない初心者として扱われます。

ですので、未経験転職者に最初から高額な給与を払う企業はほとんどありません。

また、教員は他業界と比べても安定して高額な給与を貰っているので、民間企業で働きだすと給与の低さにがっかりしてしまう人もいます。

実際に年収下落を危惧して転職を諦める方もいますので、年収以上に転職したい強い理由がある方にのみ転職をおすすめしています。

4-3.ビジネス経験の少なさを懸念される

ほとんどの教員は学校以外で働いた経験がないので、「民間企業で活躍できるのだろうか」「会社の雰囲気に合うだろうか」と懸念するエージェントや採用担当者は多いです。

ビジネスマナーがないと思われる

残念ながら転職活動した経験からすると「教員はICTが使えない」「ビジネスマナーがない」と思われているのが現実でした。一般社会を知らない、という文脈には広い意味が含まれている気がしますが多くの民間がそう感じている事実がそこにはありますね…悲しい。

出典:Twitter

また、ビジネス経験がないということは、企業で研修を行う必要があります。

新卒採用であればまだしも、中途採用に研修などの時間やコストをかけたくないと思う企業は非常に多いです。

ですので、入社後も学び続ける意欲をアピールしたり、これまでの経験から転職先で活かせそうなエピソードを語る必要があります。

さらに、教員の方にも親身にアドバイスしてくれる未経験転職に強いエージェントを利用して、マイナスイメージを払拭できるように面接対策や書類添削を行ってもらいましょう。

4-4. 慣れない民間企業でもハードワークの可能性がある

教員を辞めて未経験の業界・業種に転職する場合、初心者として仕事を覚えるのに苦労します。

また、未経験にも募集をかけている業種・職種は、離職率が高かったり人手が足りないほど忙しかったりする場合が多いです。

ですので、晴れて教員から違う職種に転職できても、ハードワークに悩まされる可能性があると思っておきましょう。

ここまで教員を辞めて転職する際の注意点を解説してきましたが、いかがでしょうか。

これらを踏まえても教員を辞めて転職したいと考える場合は、次章で紹介する手順で転職の準備を進めましょう。

それでもまだ教員を退職するか迷っている方は、転職エージェントに登録してキャリアの相談をすることをおすすめします。

実際に未経験転職をサポートしてきたプロの意見を聞くと、自分の素直な気持ちが分かるでしょう。

教員からの未経験転職におすすめの転職エージェントは、6章『後悔しない転職を実現するための転職エージェント10選』で紹介していますので、参考にしてみてください。

5. 転職を決めたらすべき3ステップ

教員を辞めて転職することを決めたら、以下の3ステップを踏んで転職の準備をしましょう。

では、それぞれ見ていきましょう。

5-1.なぜ辞めたいと思ったのか明確にする

まず始めに、なぜ教員を辞めたいと思ったのかを明確に書きおろしてみましょう。

自分で退職理由を明確に理解していないと、説得力のある志望動機を語ることはできません。

また、「現職での不満を転職という方法以外で解決できなかったのか」を深掘りされる場合もあります。

あなたのキャリアや人生にとって、教員を辞めて転職することが最善の選択であると採用担当者を納得させれられるまで辞めたい理由を明確にして下さい。

5-2.今後のキャリアを考える

後悔の無い転職を実現する為には、今後歩んでいきたい理想のキャリアから逆算して転職先を選ぶことが重要です。

将来から逆算して企業を選ぶことができれば、自ずと志望動機も説得力のあるものになっていきます。

ですので、教員を辞めてどんな仕事でキャリアを詰んでいきたいのか、また自分が向いている業界・業種はどこなのかを明確にしましょう。

5-3. 転職のプロに相談する

上記のステップを踏むためには、転職のプロに相談することをおすすめしています。

なぜなら、退職理由や志望動機は自分一人で考えていると、主観的な意見に偏ってしまい説得力のある内容に落とし込むことが難しいからです。

特に、教員以外に自分に向いている業界・業種を見極めることは、ビジネス経験がない方にとって非常に難しいでしょう。

ですので、多くの転職者をサポートしてきた経験のある転職エージェントに登録して、コンサルタントにキャリア相談することが最も効率的です。

転職エージェントに相談した後、「やっぱり転職は辞めておこう」と思っても簡単に利用を辞めることもできるので、気軽に登録して見ましょう。

6. 後悔しない転職を実現するための転職エージェント10選

本章では、教員から転職する方におすすめする以下の転職エージェントをご紹介します。

未経験分野への転職の場合、以下のポイントを押さえてエージェントを選ぶようにしましょう。

未経験転職のエージェントを選ぶ3ポイント

  • 求人の質・量
    …優良案件が多く、未経験求人数も十分にある
  • 提案力
    …求職者の希望するライフプランに従って、適切な求人を紹介してくれる
  • サポート
    …面接・書類対策など、選考対策を丁寧に行ってくれる

本章では、上記3ポイントを踏まえて厳選したおすすめの転職エージェント10社を紹介します。

転職エージェント総合評価特徴
1位.リクルートエージェント★★★★★
4.5
求人数No1、業界最大手の転職エージェント。選択肢を増やしたいなら登録必須。
2位.doda★★★★★
4.5
国内最大規模の転職エージェント。求人の質も高く、20代後半からのキャリアアップ転職に最適
3位.マイナビエージェント★★★★★
4.6
サポートが充実しており、はじめての転職に強い。20代転職支援実績No1
4位.パソナキャリア★★★★☆
4.2
親身な対応に定評があり、慣れない転職に不安がある方には特におすすめ
5位.ワークポート★★★★☆
4.3
特にIT業界への第二新卒転職を考えている方は登録必須の転職エージェント。

では、詳しく見ていきます。

1位.リクルートエージェント | 業界最大手で求人数No1。地方にも強い

リクルートエージェント

リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです

公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)

業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。

転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。

◆補足:リクルートが運営している関連サービス

2位.doda | 求人数・質に強みを持つ。転職サポートが評判

doda(デューダ):求人情報・転職サイト

dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2023年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。

提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。

首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。

3位. マイナビエージェント | 初めての転職に強く20代実績No.1

※マイナビのプロモーションを含みます。

マイナビ IT AGENT』は、丁寧なサポートがウリの20代向け転職エージェントです。

求人数だけではリクルートやdodaといった大手ほどではありませんが、首都圏の20代に焦点を当てれば1番の満足度(4.2/5.0点)を誇ります。

そのため、求人数が豊富な大手(例えば、『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』など)と併用することをおすすめします。

※マイナビのプロモーションを含みます。

4位.パソナキャリア | サポート充実で満足度No.1

パソナキャリア_新キャプチャ画像

パソナキャリア』は、手厚いサポート・フォローに定評があり、慣れない転職に不安がある方に特におすすめです

運営元のパソナ社は大手人材派遣会社として数多くの企業との取引実績を有しており、業種・規模を問わず多くの企業とのパートナーシップが実現する求人数の充実ぶりには目を見張るものがあります。

Career Theory編集部が転職エージェント利用経験者を対象に行ったアンケート調査では、求人の量や質だけでなく、その手厚いサポートを高く評価する声が多く寄せらました。

親身・丁寧な対応やアドバイスを受けられるのはもちろんのこと、たとえば若年層のキャリアプラン女性のライフプランに関連した悩みのように、転職の枠を超えて、求職者がそれぞれ抱えるキャリア全般の悩みにも深く寄り添ってもらえたと好評です。

パソナキャリア』はどの求職者層にもおすすめできる大手総合系転職エージェントの1つですが、特に現年収500万円以上の人であれば豊富な選択肢有用な提案を受けることができるでしょう。

さらに、東名阪(東京・名古屋・大阪)エリアでは特に求人数が充実しているため、同エリアでの転職を志望する人にはより一層おすすめの転職エージェントです。

現年収600万円以上なら『パソナキャリア』のハイクラス向けサポートがおすすめ

パソナキャリア』には高い年収を得ているハイクラス・ハイキャリア層の転職支援に特化した『パソナキャリア(ハイクラス)があります。

取扱い求人約1.5万件(2022年8月時点)の約半数は年収800万円以上のハイクラス求人で、ハイクラス層の転職に特化した専任のコンサルタントがキャリアアップを力強くサポートしてくれます。

パソナキャリア』が抱えるエージェントは腕利き揃いで、同じくハイキャリア向けのスカウト型転職サイト『リクルートダイレクトスカウト』のエージェント・ヘッドハンターランキングでは決定人数部門で1位(2020年)と、高い実績を有しています。

既に600万円程度の年収を得ている人がさらなるキャリアアップを目指すなら、あなたのニーズにより深く寄り添ってくれる『パソナキャリア(ハイクラス)』を利用しましょう

5位.ワークポート | 第二新卒や未経験からIT転職を目指すなら

ワークポートTOP

ワークポート』は、IT・WEB業界を始めとした各業界の求人を網羅的に扱う転職エージェントです。

IT・WEB業界が今ほど大きくない頃から、IT分野での転職サポートを行ってきた実績があり、その分企業との信頼関係を築いています。

求人数や取引企業数、転職サポート実績はトップクラスで、ワークポート経由でしか応募できない企業も少なくありません。

また、コンシェルジュ(転職サポートの担当者)の専門性が高く、業界・職種の知識を熟知した担当者がつく仕組みとなっています。

利用者からは「コンシェルジュの対応が非常に丁寧で、履歴書対策から面接対策まで徹底的につきあってくれた」との声が寄せられています。

未経験・第二新卒向けの求人を多く扱っている特徴もあるので、新たな業界に挑戦したいという方におすすめです。

7.年代別:教員からの転職難易度

本章では、教員から他職への転職難易度を年代別に解説していきます。

各年代における転職市場の特徴をまとめると以下の通りです。

  • 20代:未経験転職でもポテンシャル採用を目指せる
  • 30代:未経験転職は厳しいが、教員で培ったスキルを活かして転職は可能
  • 40〜50代:転職難易度は非常に高い

では、それぞれ解説していきます。

7-1.20代の場合

20代での転職難易度は他の年代に比べて低いと言えます。

というのも、20代前半の転職では「ポテンシャル」が重視されるのに対して、20代後半の転職では「経験やスキル」が重視されるからです。

そのため、教育現場で身に着けた経験やスキルを直接活かすことができる職場が転職先として望ましいでしょう。

たとえ、未経験分野への転職であっても採用側がどのような人物を求めているのかを分析し、自分の能力熱意を伝えることができれば成功する可能性はあります。

7-2.30代の場合

関連業界への転職する場合を除いて、30代以降の転職難易度は高いと言えます

なぜなら、30代の転職では主に「実際にどんな経験を積んできたのか」を重視されることが多いからです。

実際に、『リクナビNEXT』の調査では、30代前半で未経験転職を行った方の半数以上が「かなり難しい」「やや難しい」と回答しています。

出典:リクナビNEXT

ただ、教員や教育関連の講師職、何かを教えてきた経験を活かすことできる職場を望むのであれば、良い条件でスムーズに転職することも可能です。

転職の際は、「教員のスキルや経験を活かすこと」に焦点を当てて、求人を探してみましょう。

7-3.40代以降の場合

40代以降は、転職自体の難易度が一気に上がります

というのも、40代以降だと募集する企業の要件も具体的になることに加え、募集人数も限られてくるからです。

そのため、40代を過ぎて転職したい場合は、教員として培った経験やスキルを活かすことができる教育業界への転職が妥当でしょう。

また、40代で未経験職種や業界に転職することはほぼ不可能だと言えます。

もし、より良い条件での転職を考える場合は、実際に人を動かして成果を上げた(マネージメント)経験を面接でアピールできると良いでしょう。

8.転職で活かせる教員のスキル

本章では、実際に転職で活かすことができる教員のスキルを紹介していきます。

具体的なスキルは以下の4つです。

  1. 指導力
  2. 統率力
  3. わかりやすく説明するスキル
  4. 幅広い世代とのコミュニケーションスキル

では、1つずつ解説していきます。

8-1.指導力

教員の醍醐味でもある指導力は、転職におけるアピールポイントになります。

指導力と言っても学習指導力や生徒指導力など様々なので、面接では具体的にどの部分でアピールするのか事前に決めておきましょう。

また入社後では、新人の教育や社員をマネージメントする際に大いに役立てることができます。

8-2.統率力

クラスをまとめるたびに発揮してきた統率力は、転職におけるアピールポイントになります。

面接では、多様な生徒たちをどのようにまとめ、クラスの団結を築いてきたのか具体的に説明できると良いです。

また入社後では、配属チームで成果を出すために、異なる意見を持つメンバーの理解に務める際に役立てることができます。

8-3.わかりやすく説明するスキル

授業内容をわかりやすく説明するスキルは、転職におけるアピールポイントになります。

面接では、様々なレベルの生徒が集う環境で、誰もが授業内容をわかるようにどのような工夫を凝らしてきたのかも説明できれば、アピールポイントに繋げられるでしょう。

また入社後では、大勢の前で行う事業発表やプレゼンの際に役立てることができます。

8-4.幅広い世代とのコミュニケーションスキル

生徒から保護者まで幅広い世代の関わりで養ってきたコミュニケーションスキルは、転職におけるアピールポイントになります。

年齢や考え方の違う子どもや保護者に対して「何を求めているか」「どのように接したら理解してくれるのか」など、常に相手を起点にしたコミュニケーションに長けていることをアピールすると良いでしょう。

また入社後では、営業職のような顧客のニーズを汲み取ったり、長期的な関係を築く際に役立てることができます。

9. 【FAQ】教員を辞めたい方からいただく質問に回答

本章では、「教員を辞めたい」「教員から転職したい」という方々からよくいただく以下の質問に回答していきます。

では、それぞれ見ていきましょう。

Q1. 教員を辞めた後にはどんな転職先がありますか?

教員を辞めた方のよくある転職先は以下の通りです。

  • 学習塾・スクール
  • 教材政策関連企業
  • 人材関連企業
  • 営業職
  • 事務職

こうしてみると、教育現場に近い職場に転職される方が多いと分かります。

これまでの教員としての経験を活かしやすいことが大きな理由でしょう。

また、民間企業に転職した場合、営業職や事務職といった仕事に付く方が多いです。

これらの職種は未経験者でも採用されやすく、給与も決して低くはないので人気となっています。

Q2. 私は教員に向いていないのでしょうか

教員の仕事の特性を踏まえると、以下のような方は向いていないでしょう。

  • まじめすぎる
  • プライベートを充実させたいと思っている
  • 子供が好きじゃない
  • マイナス思考
  • 自己管理能力が低い

1章で述べたように、教員の仕事は終わりが見えにくいため、真面目にやりすぎる方や完璧主義の方は頑張りすぎて疲れてしまう場合があります。

また、元々子供が好きではない方は、日常的に子どもの成長と向き合う教員の仕事は向いていません

教員をやっていく以上、生徒に対して愛情をもって接することができなければ仕事を楽しむことはできないでしょう。

上記の特徴に当てはまる方は、教員以外の仕事を検討してみましょう。

Q3. 転職エージェントはいくつ併用すべきですか?

2~3社程度がおすすめです。

1社しか登録しない場合、好条件の求人を見逃してしまう可能性があります。

しかしながら、管理しきれないほど登録すると、むしろ大切な情報を見逃してしまったり、連絡が煩わしいと感じてしまったりすることもあるでしょう。

求人も手当たり次第に登録するのではなく、この記事で紹介したおすすめの転職エージェントを2~3社程度を活用すると、余裕をもって転職活動を行うことができます。

Q4. 教員を辞めてから転職してもいいでしょうか?

危険ですので、仕事を続けながらの転職活動をおすすめしています。

なぜなら、収入がない状態で転職活動を行うと、内定がなかなか出なかった場合に焦りから妥協して就職先を決めてしまう可能性があるからです。

妥協して転職してしまうと、後々ミスマッチが生じてしまう可能性が非常に高くなります。

同一業界の企業でも携わる業務内容や細かな給与体系、休暇制度などが異なるので、どの企業が自分のライフスタイルに合っているかじっくり見極めて応募するようにしましょう。

Q5. 転職で活かせる教員のスキルはありますか?

教員として働いて培ったスキルの中で、民間企業で即戦力となりえるスキルはほとんどありません。

ですので、教員からの転職はほとんど新卒同様であると考えておきましょう。

強いて転職に活かせるとするならば、以下のようなスキルが挙げられます。

教員特有のスキル

  • 指導力
  • カリキュラム作成・教材作成経歴

その他に活かせるスキル

  • PCスキル
  • 英語力(ある方)
  • 傾聴力
  • プレゼンテーション能力

しかし、実際はポテンシャルで採用してもらう比重が高いです。

これらのスキルばかりをアピールするよりも、志望動機や退職理由を明確に語れるように練習しておくことをおすすめします。

Q6. 初任ですが教員を辞めたいです。

理由によっては、辞めることを検討しても問題はありません

しかし、その場合は辞めた後に具体的にどのようなキャリアを歩むのか考えておく必要はあるでしょう。

また、ストレス等で仕事に支障が出ている場合は「休職」という形をとって一度心身の整理をすることをおすすめします。

というのも、新任の場合、教員の働き方を十分に理解できておらず、辞める選択が早とちりであったと気づくケースもあるからです。

補足:【早期退職は注意】3年以内で辞めると「直ぐに辞める」と思われる

教員に限ったことではありませんが、特に新卒3年目以内で退職すると「直ぐに辞めてしまうのではないか」と採用担当者は懸念します。

ですので転職面接の際は、採用担当者を納得させられる退職理由を説明することが大切です。

また、「なぜその業界・業種への転職を希望するのか」「どうして教育現場よりも、民間企業が良いと思ったのか」など、志望動機も深掘りされるでしょう。

あなたが描くキャリアプランを明確にして、その為に転職が必要なのだとしっかりアピールすることで、内定確率を上げることができます。

Q7. 教員を辞めるのはもったいないですか?

結論から言うと、「辞めるタイミング」「どのような働き方を望んでいるか」によって変わります

例えば、転職前提の場合、辞めるタイミングが30代以降だと転職の成功率は低く、仮に成功したとしても教員時代よりも年収が不安定で少なくなることもあるので、もったいないと言えます。

一方で、「成長できる環境に身を置きたい」「成果主義の職場がいい」等の働き方を望んでいる場合は、転職して該当する職場を見つけた方が良いと言えるでしょう。

終わりに

ここまで、教員からの転職について詳しくお話してきましたがいかがでしたか?

教員を辞めたいと考えている方は非常に多いですが、転職市場ではほとんど新卒同様の未経験者として扱われるという実情があります。

ですので、ポテンシャルで採用してもらえる若い時期に転職しておくことが望ましく、思い立ったらすぐに転職エージェントに相談しましょう。

以下に本ページで紹介した転職エージェントをご紹介します。

転職エージェント総合評価特徴
リクルートエージェント ★★★★★
4.5
求人数No1、業界最大手の転職エージェント。選択肢を増やしたいなら登録必須。
doda★★★★★
4.5
国内最大規模の転職エージェント。求人の質も高く、20代後半からのキャリアアップ転職に最適
マイナビエージェント★★★★★
4.6
サポートが充実しており、はじめての転職に強い。20代転職支援実績No1
パソナキャリア★★★★☆
4.2
親身な対応に定評があり、慣れない転職に不安がある方には特におすすめ
ワークポート★★★★☆
4.3
特にIT業界への第二新卒転職を考えている方は登録必須の転職エージェント。

あなたの転職活動が上手く行くよう、陰ながら祈っています。