保健師の仕事とは?勤務先や年収、求人動向、メリットデメリットまで徹底解説

  • 「保健師とはどんな仕事?」
  • 「仕事内容や年収が知りたい」

と考えていませんか。

保健師とは、地域活動や生活改善の保健指導などを行い、市民の健康をサポートする専門家です。

業務内容の一つに感染症予防があり、近年新型コロナウイルスの流行に伴い、社会的に大きく注目を集めています。

看護師と保健師の両方の国家試験に合格した人のみがなることができ、その約70%は公務員として、保健所や保健センターなど行政機関に勤務しています。

そこでこの記事では、人材コンサルタントとして、多くの保健師転職を成功に導いてきた私が、仕事内容や看護師との違い、労働環境など、保健師として働くために知っておくべきことを徹底解説します。

  1. 保健師とは|市民の健康をサポートするプロフェッショナル!
  2. 新型コロナウイルス蔓延により、保健師の業務はひっ迫している
  3. 保健師の労働環境と年収
  4. 保健師の求人と就業の傾向
  5. 保健師として働くメリット・デメリット
  6. 保健師になるには?必要な期間と具体的な手順
  7. 主婦・社会人も保健師資格取得は可能、だがハードルは高い

この記事を読めば、保健師の全てが分かります。

1.保健師とは|市民の健康をサポートするプロフェッショナル!

保健師とは、健康診断・特定保健指導の実施、メンタルヘルス対応、感染症対策を中心に、地域住民の保健指導や健康管理をする人のことです。

健康相談や家庭訪問など個人の支援から、地域全体や企業単位など、乳幼児から高齢者までの幅広い世代が健康に過ごせるよう、サポートをします。

保健師にもその職種は複数あり、順にご紹介します。

1-1.行政保健師|公務員として保健所または保健センターに勤務

行政保健師とは、保健所または保健センターで働く保健師のことで、自治体の職員(公務員)として勤務します。

厚生労働省発表の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、保健師は公務員として働くケース(都道府県・市町村)が最も多く、全体の約70%を占めています。

行政保健師の勤務先は主に「保健所」と「市町村保険センター」の2つが挙げられます。

⑴ 保健所

保健所とは、都道府県や政令指定都市、中核都市などに設置されている、公衆衛生活動の中心機関です。

医師、看護師、薬剤師、管理栄養士など多くの専門家と連携し、住民の健康と安全を管理する仕事です。

また、昨今の新型コロナウイルス蔓延のような感染症が発生した際は、患者への治療支援や家族へのフォロー、各医療機関や関係各所との連携、被害が広がらないための予防対策や啓蒙活動をおこないます。

また、精神疾患や難病を抱える家族への支援も、保健所に勤める保健師の仕事です。

普段と同じ生活を送るためのサポートや、家庭訪問をしながら療養上の相談に応じること役割を担います。

⑵ 市区町村保健センター

市区町村保健センターは、市町村が設置している機関です。

都道府県単位で広域的な活動をする保健所に対し、市町村保健センターは住民の身近な存在としてより地域に根差した支援活動にあたります。

市町村保健センターの具体的な業務内容は、以下の通りです。

母子分野家庭訪問
母子健康診断
児童虐待予防
子育て教室
一般の市民向けがん検診
健康診断
生活習慣病の予防教室
健康維持のための講座の実施
高齢者向け介護予防や認知症予防の教室(本人・家族向け)
健康・介護相談

保健所よりも住民とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが多い点が特徴です。

1-2.その他の保健師の種類

その他の保健師の種類としては、「産業保健師」「病院保健師」「学校保健師」が挙げられます。

いずれも保健師全体の中で割合が少なく、狭き門となりやすいです。

産業保健師|民間企業や事業所での従業員の健康維持を目指す

産業保健師とは、民間企業や事業所で働く保健師のことです。

企業の一職員として勤務をし、従業員が健康で快適に会社生活を送れるようサポートします。

労働環境の整備や、面談を通じてのメンタルヘルスケアの対応、健康診断や生活改善指導など、会社全体の健康維持と増進を支援する役割を担う仕事です。

会社の資産である従業員を健康面からフォローし、会社の利益へとつなげる狙いがあります。

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病院保健師|病院で入院患者の支援などをおこなう

病院保健師は、病院などの医療機関で活躍する保健師のことです。

保健師は、入院患者の退院に向けた支援や保健指導、人間ドックなどの健康診断を担当します。

入院中から患者や家族の相談に応じ、退院後の計画作成、かかりつけ医やケアマネジャーなど専門家との連携や調整、各自治体の紹介などが仕事です。

学校保健師|けがや急病の応急処置や健康管理をおこなう

学校保健師は、小学校から高等学校、大学などに駐在し、けがや急病の応急処置のほか、生徒や教職員に向けた健康管理・病気予防をおこないます。

学生間でのいじめや教職員によるセクシャルハラスメント、パワーハラスメントの対策など、校内でのメンタルヘルスケアも大切な仕事です。

なお、保健室の先生である養護教諭と混同されがちですが、学校保健師とは別の職業です。(養護教諭は養護教諭の資格が必要)

1-3.保健師は予防、看護師は治療を行う【似ている仕事のようで役割は全く違う】

保健師と看護師の違いは「治療」と「予防」のどちらを対象としているかという点です。

保健師は病気やけがを未然に防ぐ役割、看護師は病気やけがを治療する役割という大きな違いがあります。

 保健師看護師
業務内容保健指導や、健やかに生活するためのケアをおこなう病気や怪我の治療をする
対象健康な人を含む全ての人患者
勤務場所市町村などの自治体を中心に、企業、学校などに勤務病院、クリニック、介護施設、訪問看護、企業など勤務先は幅広い

このどちらの観点で仕事をしたいか、ご自身の職業観と合わせて検討されることがおすすめです。

2.新型コロナウイルス蔓延により、保健師の業務はひっ迫している

昨今の新型コロナウイルスの蔓延により、保健師の業務はひっ迫し、コロナウイルス蔓延前とくらべると、時間外労働が大幅に増えています

日本看護協会の活動報告によると、2020年3月末に都内での感染者が急増して以降、全ての業務がひっ迫し、保健師は土日返上かつ深夜まで対応する日々が続きました。

電話対応、海外から帰国した方への対応、感染疑い者への支援、検査の結果陽性が判明した場合の対応、PCR検査の検体回収と研究センターへの搬入など、コロナウイルス関連の業務が短期間で一気に増えたためです。

業務量だけでなく、慣れない相談対応に加え、行政への不満や理不尽な怒り、罵声を浴びせられることもあり、精神的な負担も大きくなっています。

2021年現在は、2020年の感染拡大当初とくらべて、業務ノウハウが蓄積され、時間の経過に伴い国民の理解が深まりつつあります。

しかし、感染拡大に伴い業務量が増加する点や、新型コロナウイルスが沈静化する見通しが立っていない点を考慮すると、保健師の高い負担は今後も続くと考えられるでしょう。

3.保健師の労働環境と年収

コロナ禍の影響で、保健師をとりまく労働環境は大変厳しくなっています。

順番にご紹介します。

3-1.コロナの影響で保健師の時間外労働は増加したものの、2021年現在は減少傾向

朝日新聞の調査によると、昨今のコロナ禍の影響により、保健師の時間外労働(残業時間・休日出勤)は一時増加傾向にありましたが、2021年現在は2020年のコロナの流行当初よりは減少傾向にあります。

職場によっては、残業時間が200時間近くになった保健師さんもいたようで、保健師の勤務状況を改善をすべく、多くの職場で人員の増員や業務プロセスの見直しや調整が行われているからです。

これにより、全体的に時間外労働は減少傾向にあるものの、今後も感染者数の増加に比例して残業時間が増える可能性は否めません

また、一部の保健師業務は代替要員で対応することが難しいため、全体的な時間外労働の多さはしばらく続くと考えられるでしょう。

3-2.行政保健師の年収は537.5万円

総務省の「平成30年地方公務員給与実態調査結果の状況」によると、行政保健師の平均年収は537.5万円です(年間賞与を4.45ヶ月分として計算)。

看護師の平均年収は483万円であり、保健師は看護師資格に加えてさらに資格を取得している分、平均年収が高くなっていると言えるでしょう。

また、ジョブメドレーの独自調査によると、契約形態別の給与は以下の通りです。

平均給与
(上限)
平均給与
(下限)
正職員(月収)302,077円245,363円
契約職員(月収)289,643円241,857円
パート・アルバイト(時給)1,682円1,388円

出典:ジョブメドレー

詳しくは後述しますが、保健師の約8割は正規雇用であるため、非正規雇用は狭き門となりやすいことは認識しておく必要があります。

4.保健師の求人と就業の傾向

保健師は元々人気が高い職業であり、全体的に求人数が少なく、看護師よりも求人倍率が高いです。

順番にご紹介します。

4-1.保健師の求人倍率は0.77倍と、人気が高い

2017年の日本看護協会の調査によると、保健師の求人倍率(全国平均)は0.77倍であり、人気が高い職種であることが分かります。

尚、看護師は2.69倍、助産師は1.78倍、准看護師は1.46倍であるため、他の職種と比較しても競争率が高いことが分かります。

ただ、あくまで過去の調査であり、コロナ禍における転職活動はさらに厳しくなっている傾向があるため、注意が必要です。

4-2.就業している保健師の数は増えている

保健師として就業している人の数は、以下の通り、年々増加の一途をたどっています。

保健師数
平成20年(2008年)43,446
平成22年(2010年)45,028
平成24年(2012年)47,279
平成26年(2014年)48,452
平成28年(2016年)51,280
平成30年(2018年)52,955

出典:厚生労働省

これは、新型コロナウイルス蔓延前から、様々な制度や法令変更に伴う保健師業務の増加や、複雑困難事例の増加により、慢性的に人材が不足しており、人員強化に力を入れていたためであると言えます。

各自治体の課題として「30代、40代の保健師確保が困難であり、年齢構成に偏りがある」点が挙げられていることから、人材が不足している中でも、求められるのは一定以上のスキルを保有する保健師であると言えるでしょう。(参考:日本看護協会

昨今のコロナ禍より保健師の業務はさらに増加しており、今後も即戦力となる保健師が求められると考えられます。

4-3. 8割以上が正規雇用として勤務している

日本看護協会の調査によると、保健師の85.8%が正規雇用として勤務しています。

正規職員としての雇用形態が最も高い割合を占めており、非正規雇用は約10%未満であるため、パート・アルバイトなどで仕事を探したい方には厳しくなりやすい状況と言えるでしょう。

尚、公務員は副業が禁止されているため、その点は注意が必要です。

保健師として働きたいと思ったら転職サイトのコンサルタントに相談するのもおすすめ

「保健師として働きたいけれど、求人が上手く見つからない…」という方は、看護師専門の転職サイトに登録し、コンサルタントに相談するのもおすすめです。

保健師求人は人気が高く、そのほとんどは非公開求人としてサイト登録者のみに限定公開されています。

このため、転職サイトに登録することで、求人を紹介してもらうことができるでしょう。

また、転職のプロであるコンサルタントから、あなたの経歴に最適な志望動機の書き方や、面接対策、書類添削を受けることができます。

大手サイトだと『看護roo!』や『看護のお仕事』などが有名です。詳しく知りたい方は、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』を参考にしてください。

5.保健師として働くメリット・デメリット

保健師として働くメリット・デメリットは以下の通りです。

その多くが公務員であり安定性が高い反面、倍率が高く狭き門であると言えます。

メリットデメリット
  1. 予防医学に携わることができる
  2. 活躍の幅が広く、多くの現場から求められる
  3. 安定性が高い
  1. 収入が減る可能性がある
  2. 倍率が高く狭き門である
  3. 看護師技術が活かしにくい
  4. 精神的な負担が大きい

順番にご紹介します。

5-1.メリット

保健師として働くメリットは、「⑴ 予防医学に携わることができる」「⑵ 活躍の幅が広く、多くの現場から求められる」「⑶ 安定性が高い」の大きく3点です。

⑴ 予防医学に携わることができる

保健師として働くメリットの一つ目は、予防医学に携われることです。

病気やけがをした後に治療や看護をする看護師とは異なり、保健師は病気の蔓延や人々の健康維持のために仕事をします。

このため、多くの人が安心して暮らせる社会を作る点で、大きなやりがいを得ることができるでしょう。

一方で、自身の仕事の成果が目に見えにくく、現在のコロナ禍のように先が見えないという状況下にもなり得ることは、認識しておく必要があります。

⑵ 活躍の幅が広く、多くの現場から求められる

二つ目のメリットは、保健師は活躍の幅が広く、多くの現場で求められることです。

乳幼児を持つお母さんに関わりたい人は保健センター、高齢者の健康維持活動をしたい人は高齢者向けの介護施設、企業に勤める人の健康に寄与したい人は企業の産業保健師などを目指すことができます。

また、各種感染症対策やメンタルヘルス対策など、分野に応じて勤務先を考えることもおすすめです。

保健師として働きながら、ご自身が希望する分野の仕事を見つけ、将来のキャリアプランに活かすこともできるでしょう。

⑶ 安定性が高い

三つ目は、保健師の仕事の安定性の高さです。

保健師の8割近くは、公務員として行政機関に勤務しているため、安定性が高く、休みを規則的に取ることができます。

公務員であることで「土日休み・日勤のみ」などの条件で仕事を探しやすい点は、夜勤などが多くなりがちな看護師との大きな違いであると言えるでしょう。

しかし、新型コロナウイルス蔓延により、現在は多くの保健師業務がひっ迫しているため、定時で帰ることは難しく、時間外労働が多くなることは念頭に置いておく必要があります。

また、産業保健師になれば会社員として企業勤務となり、勤務先によっては手厚い福利厚生を手に入れられるでしょう。

5-2.デメリット

保健師として働くデメリットは、「⑴ 収入が減る可能性がある」「⑵ 倍率が高く狭き門である」「⑶ 看護師技術が活かしにくい」「⑷ 精神的な負担が大きい」の4点です。

⑴ 収入が減る可能性がある

保健師として働く一つ目のデメリットは、収入が減る可能性があることです。

看護師として働いていた方が保健師に転職する場合、夜勤手当はなくなり、職場によっては時間外労働が減る結果、収入が減る可能性があります。

尚、行政保健師の平均年収は537.5万円ですが、職場や勤務年数、時間外労働時間数によっても年収は異なるため、絶対に年収減となるとも言い切れません。

給与は職場によって大きく異なるため、ご自身の希望する職場の条件はしっかり確認しておきましょう。

⑵ 倍率が高く狭き門である

保健師のデメリット二つ目は、そもそも倍率が高く狭き門であるという点です。

保健師は看護師と異なり、基本的に夜勤や休日出勤を前提としない職場がほとんどであることから、人気が高い職業です。

就業先の数が限られることに加え、安定性が高いことで離職率が低く、頻繁に求人が出にくいのです。

一度就職すると長期的に働く人が多いことからも、狭き門を突破するためには、筆記試験や面接対策など、かなりの努力が必要となります。

⑶ 看護師技術が活かしにくい

保健師のデメリット三つ目は、看護師技術を活かしにくい点です。

保健師の主な仕事は、保険指導や相談への対応であるため、看護や医療行為の補助業務はありません。

このため、身に付けてきた看護技術を保健師として活かすことが難しい可能性があります。

保健師として長く勤めることで看護師としての経歴にブランクが発生するため、将来的に看護師としてのキャリアも選択肢に入れている方は、その点の覚悟も必要となるでしょう。

⑷ 精神的な負担が大きい

現在、保健師の多くは新型コロナウイルスの拡大防止対応に追われています。

時間外労働が増えているうえに、電話対応時に暴言を吐かれるなど、以前よりも精神的な負担が大きくなっていることは間違いありません。

職場によっては保健師の人員が足りていない所や、人員を追加しても保健師にしか担当できない業務もあるため、余裕をもって仕事ができるようになるには時間がかかるでしょう。

保健師になりたいと考えられている方は、現在の保健師の勤務実態をしっかりと把握したうえで、チャレンジすることをおすすめします。

6. 保健師になるには?必要な期間と具体的な手順

保健師になるためには、専門の学校や養成所を卒業したのち、国家試験を受け、保健師資格を取得する必要があります。

通う学校や養成所によって、保健師になるまでの必要な期間は様々です。

6-1. 前提:看護師資格の取得は必須

前提として保健師になるには、看護師資格の取得が必須となります。看護師試験と保健師試験の両方に合格しなければなりません。

また、保健師として働けるようになるまでの期間は、看護師資格の有無で異なります。

※看護師になるまでのルートについては、『看護師になるには?社会人として働きながら看護師を目指す基礎知識』で詳しく解説しています。

6-2. 看護師資格がない方:最低4年

看護師資格を持っていない方の場合、まずは看護師課程を修了し、国家試験に合格しなければなりません。

看護師資格と保健師資格の取得を目指す主なルートは、以下の2つです。

  1. 看護大学や専門学校で、看護師課程と保健師課程の両方をまとめて修了する
  2. 大学・短大・専門学校で看護師課程を修了し、その後、保健師養成校に通う

(1). 看護大学・専門学校で、看護師課程と保健師課程の両方をまとめて修了する

看護大学や専門学校で、卒業までに保健師課程も修了するという方法です。

看護師資格と保健師資格両方の国家試験を、卒業と同時に受験できるようになるため、ゼロから保健師を目指す過程のなかでは最短のルートとなります。

ただし学内で、保健師課程に進むための選抜試験が行われることもあり、ハードルが高いという側面があります。

(2). 大学・短大・専門学校で看護師課程を修了し、その後、保健師養成校に通う

まずは看護師養成校で看護師課程を修了したのち、1年間、保健師養成校に通うという方法です。

看護師資格がない状態から国家試験の受験資格を得る場合、

  • 看護師資格取得までに最短3年
  • 保健師資格までに1年

と、最低でも4年は必要であると理解しておくと良いでしょう。

6-3. 看護師資格がある方:1年

すでに看護師資格を取得している場合、1年間、保健師養成校に通い、専門科目を履修することで、国家試験の受験資格を得ることができます。

保健師養成学校とは

保健師助産師看護師法で定められた保健師養成施設です。履修期間は1年間、保健師になるための授業に集中して取り組むことができます。

保健師の専門学校というわけではなく、保健師教育課程のある看護学校に編入するという形を取ります。

ただし近年は看護大学でまとめて保健師教育課程を修了する方法が一般的になりつつあるため、保健師養成校の数は少なくなっているというのが現状です。

ある程度の期間を要しますが、主婦や社会人であっても保健師を目指すことは十分に可能です。

次の章では、働きながら保健師を目指す場合の具体的な方法について解説します。

7. 主婦・社会人も保健師資格取得は可能、だがハードルは高い

医療業界へのキャリアチェンジを考えている方の中には、働きながら保健師資格の取得を目指したいという方もいらっしゃるでしょう。

主婦や社会人の方でも、保健師を目指すことは可能です。しかし保健師養成は1年制であり、授業も詰め込みで行われるため、家庭や仕事との両立はハードとなることも事実です。

この章では、家庭・仕事と保健師資格取得の両立について、詳しく解説します。

7-1. 夜間コースで、看護師資格取得を目指す

看護師資格を持っていない方は、まず看護師の国家試験合格を目指す必要があります。

夜間コースを設置している看護師養成校も多いため、一般企業に勤めながら、あるいは家庭と両立させながら、看護師資格の取得を目指すことも十分に可能です。

とはいえ、実習などは夜間コースであっても、朝から夕方までの時間帯に行わなければならないため、家庭や仕事にまったく影響を及ぼさずに通学するのは難しいでしょう。

補足:まったく未経験から医療業界で働くことも可能

異業種から医療業界に興味を持ったという方は、まず医療の現場で勤務をしてみることもおすすめしています。

具体的には看護助手や介護助手など、医療従事者をサポートする役割から始めてみるという方法です。これらの職種は、就業先によって未経験者や資格を持っていない方でも勤務することが可能となっています。これらの仕事をしながら、看護師や保健師を目指すというのも、ひとつの有効なルートです。

7-2. 保健師養成校への通学期間は、仕事・家庭をセーブする

夜間コースで通学する看護師養成校で、保健師の課程も修了できる場合を除いては、卒業後に保健師養成校へ通う必要があります。

たいていの場合1年間という短い期間で、授業や実習をおこなうことになるため、この期間に限り仕事や家庭への影響は避けられません。

保健師を目指すと決めたならば、この1年間はある程度集中的に取り組む必要があるでしょう。

仕事・家庭をセーブすることになりますので、周囲の理解をしっかり得たり、場合によっては就労形態を一時的に変えたりしなければならないかもしれません。

7-3. 働きながら勉強を進めるポイント

仕事と両立しながら、看護の専門的な知識を勉強していくというのは並大抵のことではありません。

勉強は、養成校の入試対策から行わなければなりません。看護師資格・保健師資格は、取得までには長期の時間が必要となると理解しておくことは必須です。

その中で、モチベーションが途絶えてしまわないように、「なぜ保健師を目指すのか」「保健師資格を取得してどうなりたいか」といった目標・将来像を明確に定めておくと良いでしょう。

特に仕事と両立する上では、まとまった勉強時間が取りづらいため、いかに効率的に学習していくかがポイントとなります。通勤や休憩時などの空いた時間を有効活用する工夫も欠かせません。

さいごに

保健師について詳しくお話してきました。

保健師の8割近くは公務員として行政機関に勤めており、その安定性からも人気が高い職業ですが、昨今の新型コロナウイルス蔓延により、現在は多くの方がハードな勤務状況の中で働かれています。

また、保健師数は増加傾向ではあるものの、昨今のコロナ禍の影響もあり、即戦力が求められやすい点は注意が必要です。

あなたのキャリアが充実することを祈っています。