「薬剤師のボーナスはどのくらいなの…?」
「ボーナスを上げることはできる?」
と考えていませんか。
結論、薬剤師のボーナス平均は83.3万円です。ただ、ボーナスの額は勤務先や会社規模によって差があるため、その詳細を知り、ご自身の職場の支給額と照らし合わせて確認することがおすすめです。
そこでこの記事では、元薬剤師で転職コンサルタントの私が、薬剤師のボーナスについて多方面から解説した後、ボーナスを上げる方法について紹介します。
この記事を読めば、薬剤師のボーナスの全てが分かります。
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1. 薬剤師の平均ボーナスは83.3万円!性別・企業規模別に解説
薬剤師として働く人の平均ボーナスは83.3万円です。この記事では薬剤師のボーナスを性別・企業規模別に解説します。
- 1-1. 男性年代別|30代以降に金額が上昇し、その後横ばい
- 1-2. 女性年代別|ライフイベントと合わせてボーナス額も変動する
- 1-3. 会社規模別|男性は最大30万円の差額、女性は企業規模での差はほとんどなし
早速、見ていきましょう。
1-1. 男性年代別|30代以降に金額が上昇し、その後横ばい
男性年代別のボーナスの推移は以下の通りです。
男性の場合、30代を超えた段階で一気に金額が上がり、その後は高い水準で横ばいの傾向にあります。60歳を越えると一度大きく減少するものの、65歳以上で大きく上昇することも特徴と言えるでしょう。
出典: 賃金構造基本統計調査
男性薬剤師は女性とは異なり、大学卒業以降ライフイベントに関係なく働き続ける人が大半であることも、ボーナス額の大幅な上下が無いことの理由の一つでしょう。
1-2.女性年代別|ライフイベントと合わせてボーナス額も変動する
女性年代別のボーナスの推移は以下の通りです。
女性は全体的に男性よりもボーナス額が低い傾向にあります。特に30代前半までは上昇するものの、30代後半で一度その額は減少しています。
これは、30代以降の結婚出産などのライフイベントにより時短勤務を選択する人や、退職した後に再就職してキャリアを積み直すなど、ボーナス額算出のもととなる基本給が上がり続けないことが理由であると考えられます。
出典: 賃金構造基本統計調査
35歳以降は、薬剤師としてのキャリアを再度積み直し始める人も多く、年代とともにボーナスの額が上昇していることが分かります。
1-3.会社規模別|男性は最大30万円の差額、女性は企業規模での差はほとんどなし
会社規模別の薬剤師ボーナス額は以下の通りです。
男性女性ともに、1,000人以上企業と10~99人の企業のボーナスが高い水準にあります。企業規模別にボーナスの推移は異なりますが、その中での性別による推移の違いはほとんどありません。
女性の場合、企業規模別での平均差額はそれほど大きくありませんが、男性の平均は30万円以上と大きいため、入職時に給与体系やボーナス支給規定を確認しておくことがおすすめです。
男性 | 年間賞与その他特別給与額(万円) |
||
1,000人以上 | 100~999人 | 10~99人 | |
全年代平均 | 93.6 | 68.97 | 101.91 |
20~24歳 | 2.28 | – | – |
25~29歳 | 76.29 | 61.94 | 103.0 |
30~34歳 | 98.3 | 59.32 | 126.15 |
35~39歳 | 125.38 | 44.57 | 109.91 |
40~44歳 | 117.01 | 92.97 | 84.24 |
45~49歳 | 132.65 | 110.33 | 85.47 |
50~54歳 | 126.75 | 69.15 | 146.75 |
55~59歳 | 144.84 | 74.49 | 102.33 |
60~64歳 | 55.6 | 74.81 | 44.86 |
65~69歳 | 83.21 | 20.05 | 146.24 |
70歳~ | 71.54 | 34.95 | 27.4 |
出典: 賃金構造基本統計調査
女性 | 年間賞与その他特別給与額(万円) |
||
1000人以上 | 100~999人 | 10~99人 | |
全年代平均 | 84.34 | 74.07 | 80.6 |
20~24歳 | 1.25 | 0 | 0 |
25~29歳 | 73.17 | 62.73 | 57.63 |
30~34歳 | 101.34 | 80.84 | 79.04 |
35~39歳 | 77.3 | 73.47 | 71.66 |
40~44歳 | 101.11 | 80.11 | 91.21 |
45~49歳 | 118.84 | 108.34 | 97.48 |
50~54歳 | 82.76 | 64.04 | 100.12 |
55~59歳 | 138.0 | 116.57 | 109.54 |
60~64歳 | 121.19 | 28.31 | 54.79 |
65~69歳 | 29.52 | 79.62 | 69.32 |
70歳~ | – | – | – |
出典: 賃金構造基本統計調査
次章では、薬剤師のボーナス事情を勤務先別に解説します。
2.薬剤師のボーナス事情!勤務先別に解説
この章では、薬剤師のボーナス事情を勤務先別に解説します。ご自身の職場や、希望する職場の情報をぜひチェックしてみてください。
早速、見ていきましょう。
2-1.調剤薬局
調剤薬局に勤務する薬剤師のボーナスは54万円~130万円です。
平均年収 | 平均月給 | ボーナス |
488.3万円 | 36万円 | 54~130万円 |
※マイナビ薬剤師、求人ボックスを参考に算出
調剤薬局薬剤師の場合、長期的に勤務してもキャリアを積むのはごく一部の薬剤師であるという特徴があります。全体的に離職率が低く、転職や復職が容易であることから、そもそもキャリアアップを望まない人も多いでしょう。
ボーナスの額に幅があることは、昇給する人としない人の差が激しいことの表れでもあります。
また、調剤薬局数と薬剤師数は年々増加傾向にあることから、給料アップをおこなわない薬局も多く、同時にボーナスの額も低く設定されている調剤薬局が多いと言えます。
関連記事≫
ひと目で分かる調剤薬局薬剤師の年収と年収アップのコツ2選
2-2.ドラッグストア
ドラッグストアに勤務する薬剤師のボーナスは48万円~200万円です。
平均年収 | 平均月給 | ボーナス |
512.5万円 | 25.9万円 | 48~200万円 |
※マイナビ薬剤師、求人ボックスを参考に算出
ドラッグストア薬剤師は、他の薬剤師職種とくらべて給料が高い傾向にあり、それに伴いボーナスの額も高くなっています。
調剤業務の他に品出しや接客対応など業務の幅が広いことや、大手企業のドラッグストアは給与体系がしっかりしているため、昇給と同時にボーナスアップする人も多いことが理由として挙げられます。
特に店長クラスとなると、管理職として高額のボーナスも手にしやすくなりますが、店舗の規模や地域によって給与の差も大きい点は見過ごせないポイントと言えるでしょう。
関連記事≫
【薬剤師】ドラッグストアの仕事内容は?年収やメリットデメリットを徹底解説
2-3.病院
病院薬剤師のボーナスは70万円~180万円です。
平均年収 | 平均月給 | ボーナス |
434.6万円 | 31.4万円 | 70~180万円 |
※マイナビ薬剤師、求人ボックスを参考に算出
病院薬剤師は、医療従事者間で相対的に人手不足となりやすい医師や看護師に人件費が優先して使われやすく、入職直後や若い年代ほど給料が低い傾向にあります。
このため長期的に勤務し、資格を取得して昇給したり、役職がついたりすることで、昇給とともにボーナスも上がっていくでしょう。
一方で、一カ所に長く勤務していても昇給が少ない薬剤師や、役職がついていない薬剤師の場合、昇給がしにくいためにボーナスの額も上がりにくい傾向があります。
関連記事≫
ひと目で分かる病院薬剤師の年収と年収アップのコツ4選
2-4.企業(製薬会社)
企業(製薬会社)に勤める薬剤師のボーナスは80万円~200万円です。
平均年収 | 平均月給 | ボーナス |
543.2万円 | 36.6万円 | 80~200万円 |
※マイナビ薬剤師、求人ボックスを参考に算出
製薬会社は全体的に給与水準が高く、同時にボーナスの額も高くなる傾向があります。特に、製薬会社の営業・広報担当者であるMRの場合、営業成績次第ではインセンティブによる加算も期待できます。
薬剤師が製薬会社で働くには多様な職種があり、年収や賞与が異なるため、ご自身の希望する働き方と欲しい金額の両方で検討する必要があるでしょう。
関連記事≫
薬剤師が製薬会社で働くための全知識|年収や仕事内容&求人探しの方法を徹底解説
3.薬剤師がもらうボーナスの額を上げる方法
薬剤師がもらうボーナスの額を上げたいと思ったとき、その方法として「今の職場で基本給を上げる」「条件が良い職場に転職する」の2つがあります。ご自身のボーナス金額をアップしたいと考えているかたは、ぜひ目を通してみてください。
3-1.今の職場で基本給を上げる
一つ目は、今の職場で基本給を上げることです。
ボーナスの多くは、「基本給×支給月数」で算出されます。支給月数は会社によって異なり、1ヶ月や4ヶ月など、勤務先によって大きく幅が出てきます。
しかし、支給月数が多い職場に勤めていても、基本給が少ないと、ボーナスの額も少なくなってしまうのです。このため、今の職場の基本給を上げることで、ボーナスの金額も上げることができます。
基本給を上げる方法は会社によって異なりますが、その多くは、「昇進する」「良い評価を得る」ことで叶えやすいです。
実際に、厚生労働省の調査によると、一般薬剤師の賞与が615,031円であるのに対し、管理薬剤師の賞与は813,017円と約1.3倍の金額となっていることからも、昇進に合わせて賞与額も上がることが分かります。
まずは就業規則の基本給の項目を確認し、対策を立てるとよいでしょう。
3-2.条件が良い職場に転職する
ボーナスを上げたいと思ったら、ボーナスが多く支給される職場や、基本給が多い職場に転職することも一つの手段です。
なぜなら、転職することで、今よりも良い条件で働くことが出来る可能性があり、かつ短期間で収入を上げやすいからです。
ただ、転職すれば必ずボーナスが上がるというものではなく、基本給の金額や、ボーナス支給月数、転職先の経営状況によってボーナスが支給されない年度があるなど、ボーナスには多くの要因が絡んでいることを忘れないようにしましょう。
薬剤師専用の転職サイトに相談することもおすすめ
転職によってボーナスアップを目指したいという場合、『薬キャリ』や『ファルマスタッフ』などの薬剤師専用の転職サイトのコンサルタントに相談することもおすすめです。
薬剤師専用転職サイトを利用することで、希望に合わせた求人を紹介してもらえたり、給与やボーナスの詳細を含めた職場の情報を得られたりと、転職活動成功に近づきやすくなります。
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さいごに
薬剤師のボーナスついて解説しました。
薬剤師の平均ボーナスは83.3万円ですが、その金額は勤務先や会社規模によって差が出ています。
ボーナスは基本給の何ヶ月分という計算がされるため、ボーナスの額を上げたい場合は現在の基本給を上げるべく昇給を目指すことが得策です。
また、年収やボーナスを上げるために転職したいと考えているかたは、『薬キャリ』や『ファルマスタッフ』などの薬剤師専用の転職サイトにぜひ相談してみてください。
希望に合わせた求人を紹介してもらえたり、収入や仕事内容の詳細を含めた職場情報を得ることが出来たりと、転職活動成功に近づきやすくなります。
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