
「看護師の仕事にやりがいを感じられない」
「みんな何をやりがいに仕事をしているんだろう」
とお考えですね。
この記事では、看護師100人にアンケート調査を実施し、「今の仕事で一番やりがいを感じるのはどんな時ですか?」という質問に回答してもらいました。
やりがいは仕事の原動力となるものなので、今看護師として働きつつ、やりがいを見失って惰性で毎日出勤する日々が続いているなら、一度原点に立ち返って働く意義を見つめなおしてみましょう。
まだ看護学生の方も、現職看護師のリアルな意見は参考になりますよ。
順番に読んでいただくことで、看護師の仕事の魅力を再確認できます。
編集部が実施した看護師723名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。
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目次
1. 看護師100人に聞いた仕事のやりがいランキング
当サイトでは、看護師100人を対象に職場でやりがいを感じる瞬間を調査し、結果をまとめました。
看護師100人に聞いた「やりがいを感じる瞬間」
順番に紹介していきます。
1位 患者さんから感謝の言葉をもらったとき 28票
看護師のやりがいとして最も多かった回答は、「患者さんから感謝の言葉をもらったとき」でした。
看護師は体力的にもキツく、辞めたいと思う瞬間も多い仕事です。それでも、患者さんから直接「ありがとう」と言ってもらえたり、患者さんが喜んでいる姿を見たりすると、「続けていこうと思える」という看護師さんは少なくありませんでした。
自分の仕事によって、患者さんの不安が取り除けた、患者やその家族から喜んでもらえた、と感じられると、辛いことがあっても仕事を頑張っていけるでしょう。
2位 患者さん一人ひとりと深く関わりを持つとき 23票
2番目に多かったのは、「患者一人ひとりに寄り添えること」でした。
看護処置以外にも、患者のささいな変化に気がつけたり、患者が口に出さない希望を叶えることができたりした時にやりがいを感じるという声が多く見られました。
患者の身の回りの世話も行う看護師は、医師よりも身近に感じられる存在です。
患者としっかり向き合い不安を取り除くことができたり、どうすればもっと心地よく過ごせるか、などを考えることにやりがいを感じる人が多いことが分かりました。
3位 担当した患者さんが元気になったとき 16票
3番目に多かったのは、「担当した患者さんが元気になったとき」でした。
看護師の仕事は激務ではありますが、自分が一生懸命お世話をしてサポートをした患者が回復していく姿を見ると、辛さも吹き飛ぶのではないでしょうか。
4位 看護師としての経験が活かせたとき 15票
看護師の仕事に慣れてくると、他の新人看護師が気づかないような患者のささいな変化に気づくことができたり、細かな気配りができたりするようになります。
看護処置も正確に素早くできるようになり、これまでの経験が活かせる瞬間が多くなると、やりがいも感じられるようです。
採血や点滴など看護師は、知識だけでなく経験が必要な業務も多く経験が積み重なっていくことで看護師としてのやりがいが感じやすくなることもあります。
その他のやりがいもチェック!
上位4つのやりがい以外にも様々なやりがいがあることが分かりました。
いくつか紹介していきます。
(1). 患者の笑顔
労働時間が長く体力的にも精神的にもハードな看護師の仕事ですが、患者の笑顔が見れると疲れが吹き飛ぶという声がありました。
自分や職場が行ったサービスで快適な生活をおくることができたり喜んでくれると、とても嬉しいですよね。
(2). 新たな知識や経験が得られた
看護師の仕事に慣れてくる20代後半以上の看護師は新たな知識や経験が得られることがやりがいと回答する声がありました。
専門分野のクリニックなので、特定の分野に関する知識を深く学ぶ事が出来る点にやりがいを感じます。
またクリニックですが定期的に外来手術も行なっているため手術業務もあり新たな知識を持つ事が出来て、学ぶ楽しさもあります。
自分の興味のある分野についての知識がつくと、その経験を生かして看護を行えるようになるのでより、やりがいを感じられるようになります。
(3). スタッフから頼られる
患者から感謝をされる以外にも、同僚から頼られるときにやりがいを感じられるという声もありました。
新人看護師の時は、ミスを繰り返してしまったり怒られることも多いですが、経験がついてきて同僚から頼られるようになると、自分の存在価値を感じてやりがいを感じやすくなります。
2.病棟やクリニックなど「職場ならではのやりがい」も紹介
看護師の仕事は職場によって、対応する患者の特徴や仕事内容が大きく異なります。
本章では、職場ごとにその職場ならではのやりがいを順番に紹介していきます。
2-1. 病棟
病棟勤務看護師の回答で最も多かったのは、「担当した患者が退院できたとき」でした。
病棟看護師は、手当てや医師のサポート以外にも、担当している患者がどうすれば退院できるかを考える必要があり、夜勤や残業の多い職場でもありますが、献身的にサポートを行った患者が回復して退院できた時は何よりも嬉しいのではないでしょうか。
2-2. クリニック
クリニック勤務のやりがいとして、「患者とのコミュニケーションが取れること」が挙げられました。
クリニックは定期的に通院する患者も多く顔馴染みとなる患者も多くなります。患者とのコミュニケーションを楽しんでみると、仕事の楽しく感じられるようになるでしょう。
2-3. 訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは「患者さん一人ひとりと寄り添えていると感じられる」という声が多いようでした。
訪問看護は、看護師1人で患者の看護をするため、負担や責任も大きいですが、患者やその家族とのコミュニケーションが多く患者の希望を看護に反映しやすいです。
看護の技術だけではなく、利用者一人ひとりの希望を叶えられて感謝をされた時にやりがいが感じられるでしょう。
2-4. 介護・福祉施設
介護・福祉施設で働く看護師からは、「お年寄りとの交流が楽しく、一人ひとりとじっくり向き合える」という声が多くあがりました。
介護・福祉施設の看護師は利用者を長い期間サポートするので、利用者との距離も近くなり些細な変化に気が付きやすくなります。
健康管理だけでなく、利用者が快適に生活するにはどうしたら良いかを考えて実行できるのも大きなやりがいといえます。
2-5. 保健室
大学の保健室に転職した看護師さんからは、「これまで培ってきた技術を活かせることが多く、そういった瞬間にやりがいを感じる」という声があがりました。
病棟やクリニックとは違い、自分ひとりで対応するため責任は大きいですが、その分、幅広い分野の知識や経験が身につくのも魅力の1つです。
ここまでのまとめ
ここまで、看護師100人に聞いた仕事のやりがいを紹介しました。
患者から感謝の言葉をもらった、患者一人ひとりに寄り添えた時に、やりがいを感じる看護師が多くみられました。
また、職場によって看護師のやりがいは、変わってくることも分かりました。
ここまでを踏まえて次の章からは、やりがいを感じるための方法について考えていきます。
3.看護師の仕事にやりがいを感じられない5つの原因
やりがいを感じられないのには大きく分けて5つの原因が考えられます。
やりがいを感じられない原因
原因が突き止められることで、やりがいを感じるためにどうすれば良いのかが分かりやすくなります。
どの理由が自分に当てはまっているのか見ていきましょう。
3-1. 失敗が続いていて自己嫌悪に陥っている
看護師として経験がない場合や職場にまだ慣れていない場合は失敗を繰り返して落ち込んでしまいやりがいを感じられていないことが考えられます。
しかし、この悩みは経験と共に解決することがわかっています。
事実、看護師になって2年後までは、「看護師に向いてない」と思う看護師の割合が上がり続けることが分かっています。
参考:京都大学 就職後 3 年間の職業性ストレス、SOC、バーンアウトの状況の調査
グラフからわかる通り、就職後2年目までは看護師の仕事が自分に合わないと感じてストレスが高くなります。
また、就職後3年目にはそのストレスが低くなることもわかっています。
このように、看護師3年目までは誰でもミスを繰り返してしまったり、職場に慣れないことで悩んでいます。
今は悩んでいても3年目まで続けてみると、経験もつきミスも減ってくるので悩みが解決するかもしれません。
3-2. 将来的なキャリアビジョンや目標がない
「患者とどのように接していきたいのか」「将来どのような役職で看護師を続けたいのか」が分かっていない人はやりがいを感じることが難しいです。
目標がないと、辛いことがあっても頑張れないからです。
将来のやってみたい役職や診療科、目標などを考える時間を作ってみて、漠然としたもので良いので、5年後、10年後どうなりたいかを考えてみましょう。
3-3. 努力が正当に評価されない
他の人より仕事を早くこなせるのに待遇は同じ、頑張っているのにリーダー職をなかなか任されない、など自分の努力が評価されないとやりがいを感じることはできません。
看護師は基本的に経験年数で評価されるので、新人看護師や職場での経験年数が少ないと、自分の評価に不満を持ってしまうかもしれません。
経験が長くなると、リーダー職や管理職を任されるようになり収入も増えます。
評価制度に不満を持ち転職をしても、勤務年数がリセットされてしまうので今より評価されるとは言い切れないので、あまりおすすめできません。
今の職場で働き続けて職場に貢献することで、経験が評価されるようになるかもしれません。
3-4. 希望でない部署に配属されている
看護師の仕事ではなく、自分の希望する仕事内容ができていないためやりがいを感じられていないことも考えられます。
例えば、患者とコニュニケーションを取り、患者の求める看護を行いたいと考えているのに、急患対応ばかりをしていてもやりがいを感じることは出来ません。
自分の希望の部署がある場合は希望部署に異動できないか上司に相談してみることをおすすめします。
3-5. 仕事に慣れきってしまった
看護師経験が3年以上になってくると、看護師の仕事に慣れてきて負担も小さくなります。
しかし、反対に新しい知識や技術を取り入れる機会が減り毎日同じような仕事内に飽きを感じてしまうことがあります。
事実、看護師の「働きがい」が感じられなくなることによるストレスは年々大きくなることが分かっています。
参考:京都大学 就職後 3 年間の職業性ストレス、SOC、バーンアウトの状況の調査
グラフからわかるように、就職時に比べ経験年数に応じて看護師としてのやりがいは感じにくくなります。
ある研究によると、ベテラン看護師は知識や経験を生かして患者の些細な変化に気が付く、同僚に指示を出すなどをして得られた成功体験にやりがいを感じていることがわかりました。(参考:熟練外来看護師のやりがい獲得の過程に潜在する 実践知の可視化)
1章でご紹介した、看護師のやりがいにも「自分の看護師としての経験が生かせた」ことが4位に入っています。
このようにベテラン看護師は、自分の看護師としての経験を患者さんや後輩看護師に積極的に活用してみると、仕事への満足度が高くなります。
4. やりがいを感じられない時に試してほしい4つのこと
看護師としてのやりがいを感じられないまま、仕事を続けていると気分も落ち込みやすく、ますます仕事へのやる気が失われてしまいます。
3章でご説明した、やりがいを感じられない原因を踏まえて、解決策を3つ紹介します。
やりがいを感じるための解決策
4-1. 親しい人に相談してみる
やりがいが感じられない時は親しい人に相談してみると精神的なストレスが減ります。
不安や悩みなどのネガティブな感情をあえて口に出すことで、ストレスが緩和されて安心感を得られることは、心理学的にも有効とされています(カタルシス効果)
悩みを自分だけで抱え込み続けているとストレスがたまり続け、いつか我慢できなくなってしまいます。
そのようなことが起きる前に、悩みを打ち明けられる人に相談してみましょう。
根本的な解決方法が導き出せるとは限りませんが、精神的にかなり楽になるでしょう。
4-2. 希望部署があるなら、異動できないか相談してみる
今の職場で自分の希望する仕事内容ができずにやりがいを感じられない場合、異動できないか相談してみましょう。
やりがいを感じられていない人は看護師の仕事ではなく今の職場や仕事内容にやりがいを感じられていないことも考えられます。
同じ職場内での異動であれば、別の病院に転職するより負担や「せっかく転職したのに転職想像と違くてやりがいを感じられない」「前の職場の方が良かった」など転職に失敗するリスクを心配せずに問題を解決しやすいです。
転職を決意する前に、異動することで解決できないか考えてみてください。
4-3. 仕事以外で熱中できることを探してみる
看護師としての仕事や働くことにやりがいを感じられない人は、仕事にやりがいを求めることをあきらめて、私生活に熱中できるものを探すことをおすすめします。
気分転換のできる趣味や仕事で稼いだお金で買いたいものなどが見つかると、仕事へのモチベーションが上がりやすくなります。
また、職場以外の人々と交流することも、新たな気づきが生まれたり毎日同じことばかりしている生活から抜け出すことができるのでおすすめです。
4-4. 看護師になった時のことを振り返る
やりがいが感じられない場合は、看護師になった当時のことを思い出してみましょう。
どのような人でも何らかの目標があり辛い勉強や実習を乗り越えて看護師になったのだと思います。
看護師を目指したきっかけはこのような例があります。
- 入院した時に看護師の方が自分の不安に唯一気がついてくれて、自分もその人みたいになりたいと思った
- 人を助ける仕事に関わりたい
- 患者さんを一番近くで支えたい
看護師になった当時は夢が叶ったことに喜びを感じ、自分の目標を達成しようとやる気に満ち溢れていたと思います。
看護師になった時に決めた目標や理想の看護師像を叶えられているでしょうか?
もう一度、自分の原点を振り返ることで看護師になった当時の目標を思い出すことができ、また切り替えて仕事に取り組めるかもしれません。
【補足】職場を変えることで活き活きと働けることもある
「ここまで紹介した4つの方法を試してみたけどやりがいを感じられない」という人は思い切って転職をしてみるのもおすすめです。
自分では理由が分からなくても知らず知らず農地に、毎日同じ業務をこなすことや、自分の希望しない仕事内容に負担を感じている場合があります。
環境を大きく変えてみると、もう一度、新人看護師のときのように新鮮な日々が訪れ自分の目標も見つかりやすくなるかもしれません。
おすすめの転職サイト
転職サイトの利用を検討している方は、『看護roo!』や『レバウェル看護(旧 看護のお仕事)』などの、看護師専用の転職サイトを活用することがおすすめです。
看護師専用のサイトを利用することで、看護師転職に特化したフォローを受けることができ、より転職活動成功に近づきやすくなります。
また、『看護師723人が選ぶ転職サイトおすすめランキング』では、当サイトが独自に取得したアンケートから、利用者満足度の高い転職サイトを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
5. まとめ
今回は、看護師の仕事にやりがいを感じられない方に向けて看護師100人に聞いた看護師のやりがいや、やりがいを感じられない理由と解決策について紹介していきました。
職場によって感じられるやりがいが異なることも分かりました。
記事で紹介したやりがいを感じられない理由に当てはまるものがないかを考え、解決策を試してみてください。
あなたの未来がより明るくなることを祈っています。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。