- 楽天に転職するにはどうすれば良いのだろう
- 採用されるのは難しいのだろうか
と考えていませんか?
結論から言うと、入念な情報収集のうえで正しい転職活動を行えば、楽天への転職は可能です。
そこでこの記事では、キャリアコンサルタントとして数多くの転職をアドバイスしてきた私が、楽天への転職にあたり知っておくべき知識を解説します。
すべて読めば、楽天への転職の第一歩を踏み出せるでしょう。
目次
1. 楽天の総評と転職のしやすさ
年収
平均年収は高め。ただ、昇給スピードがやや遅いので、他IT企業と同様ぐらいになる。
福利厚生
毎日3食食事無料制度など福利厚生充実。家賃補助がでないのがネック。
評価・研修制度
中途採用だと1日研修と各事業部の研修が数日あるだけなので、新卒研修ほど丁寧に教えてもらえない。
やりがい・成長
新規事業が様々な事業所で行われているので、やる気さえあれば良い経験を積めるチャンスが転がっている。
雰囲気・働きやすさ
男女比5:5で仲が良く風通しの良い職場環境。ただ、部長以上の女性管理職はかなり少ない。
将来性
楽天市場、金融系、モバイル系が右肩上がりで成長中。楽天経済圏があるので、1事業が駄目でもすぐに潰れることはない。
※vorkers / Lighthouse / 転職会議の評価をもとに算出
注意:転職難易度は高い
積極的な採用が行われているものの、楽天への転職難易度は高いと理解しておきましょう。
なぜならば、日本の働きたい企業ランキング(linked in調査)で、堂々3位に入るほどの人気ぶりで、倍率が非常に高いと考えられるからです。
出典元:楽天2020年度第三半期決算資料
また、doda調べの「転職したい企業ランキング2020<総合>」でも、第4位にランクインしています。
そのため、転職を成功させるためには、他の転職者よりも入念な情報収集と戦略的な転職活動が欠かせません。
そこで、まずは次章から、楽天の採用・企業情報から紹介していきます。
2. 楽天の採用情報
楽天の採用・求人に関する情報をまとめました。
詳しく見ていきましょう。
2-1.中途採用での募集職種
楽天では、ビジネス職、エンジニア職、クリエイティブ職、コーポレート職に分けて採用が行われており、どの職種でも多くの中途採用が行われています。
特にエンジニアについては職種や勤務地の他、得意とする技術からも求人を探すことが出来るため、前職の強みを生かして求人に応募することが出来ます。
各々カテゴリ内の職種を詳しく述べると、以下の通りです。
ビジネス職:
戦略・経営企画 / 新規事業企画・サービス企画 / 営業・コンサルタント / マーケティング・PR / データサイエンティスト・データアナリスト / 金融専門職 / 物流・SCM・その他 / カスタマーサポート・運用管理
エンジニア職:
プロダクトマネージャー / アプリケーションエンジニア / インフラエンジニア / セキュリティーエンジニア/ データサイエンティスト / リサーチャー / テクノロジーマネジメント / 開発サポート
クリエイティブ職:
プロダクトマネージャー・プロデューサー/ プロジェクトマネージャー・ディレクター /UX / デザイナー / フロントエンドエンジニア
コーポレート職:
人事・総務・コーポレート / コミュニケーション / 法務・知的財産・内部監査 / 財務・経理
出典:楽天採用サイト
2-2.求められる人材
結論、楽天の求められる人材の条件は、求人によりけりで、明確に提示されていません。
ただ、新卒採用の求められる人物像の条件は、以下の通りなのでTOEIC対策は必須と言えるでしょう。
新卒採用で求める人物像
・楽天主義を理解し、共感し、実行に移すことができる方
・アントレプレナーシップを取れる方必須条件
・入社までにTOEIC800点以上
未経験採用はほとんどなし
楽天は、中途採用を積極的に行っているものの、各エージェントの公開求人を見てみると、未経験での採用はほとんどありませんでした。
事実、楽天は、中途採用だけでなくポテンシャル採用である新卒採用に力を入れているので、新卒の場合は、研修もかなり手厚く業務を教えて貰えますが、中途採用の研修は、ほとんど研修が存在しないので、経験者でもきついという口コミも見られました。
したがって、楽天に転職したい場合は、何らかの現職スキルを活かせる仕事に応募するようにしましょう。
3. 楽天の企業情報
楽天は、1997年に設立された楽天株式会社は、様々なインターネットサービスを提供するIT企業です。
それぞれ確認しておきましょう。
3-1.事業内容
楽天は、国内外において、Eコマースを中心に、トラベル、デジタルコンテンツ、通信などのインターネットサービス、クレジットカードをはじめ、銀行、証券、保険、電子マネーなどのFinTech(金融)サービス、さらにプロスポーツといった多岐にわたるサービス提供をしている会社です。
創業当初はECモール事業が中心でしたが、現在は、特にFinTech(金融)事業とモバイル事業に力を入れています。
3-2.会社概要
楽天の会社概要を以下にまとめました。
社名 | 楽天株式会社 |
本社所在地 | 東京都世田谷区玉川1丁目14番1号 楽天クリムゾンハウス |
代表者 | 代表取締役会長兼社長最高執行役員 三木谷浩史 |
設立 | 1997年2月7日 |
資本金 | 2,035億87百万円(2015年12月31日現在) |
売上 | 連結:7,135億55百万円(2015年12月期) |
従業員 | 連結:1万2,981名(2015年12月31日現在) |
事業内容 | インターネットサービス、インターネット金融 |
ポイント:企業規模は拡大傾向
楽天の企業規模は拡大傾向です。
事実、売り上げは右肩上がりに伸びており、FY2019の連結売上高は1兆2,600億円を超えています。
出典:楽天企業情報サイト
また、新卒採用や中途採用も積極的に行っており、2020年9月時点で、日本・海外勤務者合わせて従業員数が2万人を超えました。
このことから、今後も、売上高・従業員数ともに上昇していくのではないかと予測されます。
3-3.会社の特徴
楽天は、以下のような特徴があります。
それぞれ詳しく見てみましょう。
社内公用語が英語
楽天は、2012年からENGLISHNIZTION(社内公用語英語化)が始まりました。
この制度は、世界中から優秀な人材が集まり、一体感をもった競争力のある組織にしていくことを目的に開始されました。
それに加えて、ダイバーシティ推進も、最優先企業戦略の1つとして行われています。
従業員の出身は様々であり。世界中からユニークで多様な文化的背景や視点を持つ優秀な人材が集まっています。
したがって、現在では、新卒・中途ともに採用される時点で、TOEIC800点以上の取得を求められることを念頭に置いておきましょう。
一日3食すべて無料
福利厚生として、住宅手当や退職金制度はありませんが、代わりに本社に食堂があり、3食無料で利用することが可能です。
【以下楽天カフェテリアの写真】
出典元:楽天採用サイト
上記に加えて、最新設備を備えたジムや育児と仕事を両立するための社内託児所なども整備されているのも、楽天の福利厚生の魅力です。
4.楽天の働き方|口コミ評判まとめ
この章では、vorkersに掲載されている社員の口コミから、楽天の働き方の実態を紹介します。
それぞれ詳しく見てみましょう。
4-1. 年収
楽天の平均年収は、672万円(平均年齢33.3歳)です。(※年収等の情報は未公開のため、口コミによる参考値)
給与は同業他社と比較すると高めですが、社内の格付けにより上下する仕組みなので、安定性には欠けます。
年功序列の要素もほぼないようです。
また、残業代については月40時間まではみなし残業となります。
4-2.やりがい・成長
仕事のやりがい・成長についても高評価です。
企業規模は大きくなったとはいえ、ベンチャーの風土も残っており社員も若いため、やりたいことに対して積極的に手を挙げればチャンスは多く、成長につながるという声が多くありました。手厚い教育制度はありませんが、優秀な社員から学ぶことも多く、自分から情報をとりに行ける人には良い環境といえます。
現在も多くの新しい事業を生み出しており、新規プロジェクトに携われる機会も他社より多くあるという意見が多数です。その分社内のPDCAを回すスピードも早く、自分の声が反映されやすい点がやりがいにつながるという声もありました。
4-3.雰囲気・働きやすさ
会社の雰囲気についてもまずまずの高評価です。
若手が多く、全体として勢いのある風土という意見が多くみられました。
組織は比較的フラットで年齢等関係なく意見が求められる機会も多いようですが、社長のトップダウンで意思決定されることも多く、社員は柔軟性も求められます。
成果を上げているひとには仕事が集まり、その逆で成果を出せないと居場所がなくなり転職してしまう人も少なくないようです。
安定性には欠けますが、成長意欲が高く、上記のような社風があっている人には抜群の環境のため、高評価につながっているのでしょう。
4.4残業時間
残業時間は、月:50〜60時間と、競合のヤフー・サイバーエージェント・DeNA等と比較しても同程度の残業時間といえます。
ただし部署によって大きく残業時間等は異なるので、転職を検討する際には事前にコンサルタント等へ確認しておくことをおすすめします。
※楽天を志望する人におすすめな他の企業は?
楽天が気になっているのであれば、下記のような企業も転職検討してみましょう。
【参考】企業系記事一覧
5. 楽天への転職を成功させるコツ
楽天への転職を成功させるためには、以下3つのコツを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
5-1.自己分析・キャリアの棚卸しを入念に行う
まずは自己分析・キャリアの棚卸しを徹底しましょう。
自らの長所やスキルを言語化したり、これまでの経歴を振り返ったりすることで、アピールポイントとなる強みを見つけ出すことができます。
自己分析の着眼点
- 振り返り
…これまでのキャリアを振り返る - 転職してどうなりたいのか
…「なぜ転職したいのか?」「どんな人生を歩みたいのか?」など自身の「なりたい状態」を考える - できること
…これまでの経験からどんなことを学んできたのか、どのようなスキルがあるのか
上記を重点的に考えることで、「魅力的な職務経歴書の作成」「面接での効果的なアピール」が可能となります。
5-2.情報収集を行い、企業の求める人物像を捉える
「自分はどのような強みがあるか」だけではなく、「企業はどのような人材を求めているのか」を考えることも重要です。
そのためにも、企業のコーポレートサイトや求人情報を徹底的に調べることが欠かせません。
また、採用条件だけでなく、以下の情報から求められる人物像を読み取ることも重要です。
求める人物像を読み取る観点
- 企業の成長ステージ
…創業期であれば即戦力や横断的なスキルを持つ人材が求められる。一方、成熟期はマーケティング人材や異業種人材が求められる傾向 - 理念・ビジョン
…企業が目指す事業の形から、どのような考え・姿勢で働く人材を求めているかを考える
企業情報を踏まえた志望動機・自己PRを行うことで、採用選考の確率を高めることができます。
5-3.頻出の質問を把握し、模擬面接を通して面接に慣れておく
「頻出の質問」に対する回答を、あらかじめ考えておくなど、事前に面接準備を行っておくことで、スムーズな対応が可能になり、的確に自分をアピールできます。
面接で頻出の質問
- 「あなたの強みは何ですか?」
- 「なぜ転職しようと思ったのですか?」
- 「弊社を志望した動機を教えてください」
- 「弊社に活かせるスキルや経験を教えてください」
また、面接特有の空気感に緊張してしまい、本番で思うように受け答えができないという方も少なくありません。
このような事態を防ぐためにも、模擬面接(面接の練習)を行っておくことが大切です。
選考・面接対策は転職エージェントの利用がおすすめ
採用確率を高める選考対策は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントを利用すれば、以下のサポートが受けられるからです。
- ヒアリングを通して強みやアピールポイントを客観的に見極めてくれる
- 応募書類の添削を行ってくれる
- 模擬面接など、事前の面接対策も可能
転職エージェントを利用することで、転職のプロから採用側の視点で、客観的なアドバイスをもらうことができるので、積極的に活用することをおすすめします。
ここまでは、楽天への転職を成功させるコツを紹介しました。
次の章では、エージェントサービスを活用して選考対策を行いたいという方向けに、サポート力に強みのある転職エージェントを紹介していきます。
6. WEB業界転職に強いおすすめの転職エージェント
数ある転職エージェントの中から、以下の3つを基準におすすめのエージェントを厳選しました
選定基準
- WEB業界の求人数・質:
楽天に関する求人(非公開を含む)を保持する可能性が高いか - サポート力
…コンサルタントからの手厚いサポートを受けられるかどうか - 提案力
…求職者のニーズにぴったりの提案をしてくれるかどうか
この3点を軸に『500人の転職エージェント利用者を対象に行なった調査結果』を踏まえると、結果は以下の通りとなりました。
転職エージェント | 公開求人数 | 利用満足度 |
1位. リクルートエージェント |
約2万2千件 | ★★★★☆4.2 総求人数No1!選択肢を増やすなら登録必須 |
2位. dodaエージェント |
約5千件 | ★★★★☆4.0 手厚いサポートが好評!求人の質も高い |
3位. パソナキャリア |
約1,000件 | ★★★☆☆3.8 質の高いサポートが評判、女性転職にも強い |
4位. JACリクルートメント |
約600件 | ★★★☆☆3.7 質の高いハイクラス求人が豊富 |
※2020年12月時点
それぞれ詳しく紹介します。
1位.リクルートエージェント
『リクルートエージェント』は、求人数No.1の総合転職エージェントです。
公開求人は約37万件、登録者のみ閲覧できる「非公開求人」を合わせると約62万件以上の求人を扱っています(2023年4月7日時点)。
業界最大の転職支援実績があり(厚労省「人材サービス総合サイト」より2019年実績)、サポートも充実しているので、転職を検討しているなら必ず登録すべき1社です。
転職成功率を上げるには、『dodaエージェント』や、サポートへの評判が高い『パソナキャリア』や『マイナビエージェント』を併用すると良いでしょう。
◆補足:リクルートが運営している関連サービス
- リクルートダイレクトスカウト(年収700万円ある人向け)
- リクルートエージェントIT(エンジニア向け)
2位.dodaエージェント
『dodaエージェント』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する国内最大級、顧客満足度No.1(2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント20代 第1位)を誇る転職エージェントです。
提案力・求人数ともにトップレベルで、かつ「悪い口コミ」も見当たらず、担当者の当たり外れが少ないエージェントだと言われています。
首都圏の20代30代にはもちろん強く、他にも地方での転職や、高齢での転職など、他の転職エージェントで断られるような場合でも、dodaであれば案件が見つかるとの口コミが見受けられたので、『全ての人におすすめできる転職エージェント』と言えます。
3位.パソナキャリア
『パソナキャリア』は、手厚いサポート・フォローに定評があり、慣れない転職に不安がある方に特におすすめです。
運営元のパソナ社は大手人材派遣会社として数多くの企業との取引実績を有しており、業種・規模を問わず多くの企業とのパートナーシップが実現する求人数の充実ぶりには目を見張るものがあります。
Career Theory編集部が転職エージェント利用経験者を対象に行ったアンケート調査では、求人の量や質だけでなく、その手厚いサポートを高く評価する声が多く寄せらました。
親身・丁寧な対応やアドバイスを受けられるのはもちろんのこと、たとえば若年層のキャリアプランや女性のライフプランに関連した悩みのように、転職の枠を超えて、求職者がそれぞれ抱えるキャリア全般の悩みにも深く寄り添ってもらえたと好評です。
『パソナキャリア』はどの求職者層にもおすすめできる大手総合系転職エージェントの1つですが、特に現年収500万円以上の人であれば豊富な選択肢と有用な提案を受けることができるでしょう。
さらに、東名阪(東京・名古屋・大阪)エリアでは特に求人数が充実しているため、同エリアでの転職を志望する人にはより一層おすすめの転職エージェントです。
『パソナキャリア』には高い年収を得ているハイクラス・ハイキャリア層の転職支援に特化した『パソナキャリア(ハイクラス)』があります。
取扱い求人約1.5万件(2022年8月時点)の約半数は年収800万円以上のハイクラス求人で、ハイクラス層の転職に特化した専任のコンサルタントがキャリアアップを力強くサポートしてくれます。
『パソナキャリア』が抱えるエージェントは腕利き揃いで、同じくハイキャリア向けのスカウト型転職サイト『リクルートダイレクトスカウト』のエージェント・ヘッドハンターランキングでは決定人数部門で1位(2020年)と、高い実績を有しています。
既に600万円程度の年収を得ている人がさらなるキャリアアップを目指すなら、あなたのニーズにより深く寄り添ってくれる『パソナキャリア(ハイクラス)』を利用しましょう。
4位.JACリクルートメント
『JAC Recruitment』は、ロンドンが発祥の外資系転職エージェントで、外資系・国内企業のグローバルポジションについては国内実績No.1です。
『リクルートエージェント』や『dodaエージェント』のような総合転職エージェントの中でも、ハイキャリア案件については間違いなく質・量・サービス共にトップレベルといえます。
キャリアやスキルに自信のある方は、必ず登録しておきましょう。
全国の求人数 | 11,000件以上 |
拠点 |
東京(本社) |
提案力 | 4.2 ★★★★☆ |
公式ページ | http://jac-recruitment.jp/ |
さいごに
楽天での働き方や転職についてノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
楽天への転職は年収・働きやすさ両面でメリットが大きい事が分かりましたが、職場によっては激務で人間関係で失敗する人もいるという問題点もあります。
転職成功のポイントは、徹底した事前準備にあります。
より転職成功率を高めたいという方は、転職エージェントを利用して、選考対策を行うことをおすすめします。
楽天転職に強く、必ず登録すべき転職サイト4選
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。