「薬剤師として、日本調剤に転職したい」と考えていませんか?
日本調剤は、薬剤師の年収が高く、福利厚生も充実していることから、薬剤師からの人気の高い企業の1つです。
そのため、日本調剤へ転職したいと考えるのであれば、まず日本調剤という企業を詳しく理解し、戦略的に転職活動を行う必要があります。
そこで、このページでは、転職コンサルタントとして数多くの転職をアドバイスしてきた知見や経験をもとに、日本調剤への転職についてご紹介します。
このページを読めば、「日本調剤の転職事情」「日本調剤を転職成功させるコツ」がわかるでしょう。
編集部が実施した薬剤師500名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。
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1.日本調剤の企業情報
日本調剤は、東証プライム(旧・東証一部)上場を果たしている業界最大手級の調剤薬局チェーン企業です。
日本全国に調剤薬局事業を展開しており、出店する調剤薬局の数はおよそ713にも達します(2023年10月1日時点)。
日本調剤は、武田薬品工業出身で現在も社長を勤める三津原博氏が一代で築き上げた企業であり、現在では、アインホールディングスに続く業界2位の規模まで成長しました。
【日本調剤の企業情報詳細】
社名 | 日本調剤株式会社 |
代表者 | 三津原 庸介(代表取締役社長) |
本社所在地 | 〒100-6737 東京都千代田区丸の内1-9-1 グラントウキョウノースタワー37階 |
設立 | 1980年3月7日 |
資本金 | 39億5,302万円 |
売上高(2023年10月期・連結) | 2,993億円 |
従業員数(2021年3月期・連結) | 5,221名 |
事業内容 |
保険調剤薬局チェーンの経営 |
2.日本調剤の事業内容
日本調剤の事業内容の中から、代表的なものを紹介します。
それぞれ詳しく見てみましょう。
2-1.調剤薬局事業
調剤薬局事業は、日本調剤のメイン事業です。
「真の医薬分業の実現」を理念に掲げ事業展開を行っています。
これは医師や薬剤師がそれぞれの専門性を発揮し、質の高い医療サービスを提供するという制度です。
1980年の創業以来、日本全国どの地域に住む方でも、等しく質の高い医療サービスを受けられることを目指して事業展開を進め、2011年には全国47都道府県への出店を達成しました。
門前型調剤薬局だけでなく、地域の課題に合わせた多様な形態の薬局を展開している点が特徴的であり、特に94%以上の店舗で在宅医療の実施実績があるなど、地域医療の課題解決に向けた取り組みも顕著です。
2-2.保険販売代理店事業
日本調剤では、2009年からアフラックの代理店業務として、生命保険・医療保険サービスを展開しています。
これは「調剤薬局店舗で生命保険の相談ができる」という事業であり、処方箋の調剤にあわせて入院給付金請求の相談などを行えるというものです。
「給付金請求の対応」や「ライフステージに合わせた保険について」など、多くの利用者からの相談に応じています。
また2017年以降は、第一生命グループ「ネオファースト生命」の保険商品の取り扱いを始めるなど、複数の会社の商品を取り扱う代理店として事業の幅を広げています。
2-3.医療従事者派遣・紹介事業
医療従事者の派遣・紹介事業も日本調剤の事業内容の一つです。
薬剤師向け転職サイト『ファルマスタッフ』をはじめ、医師向け転職サイト『ドクタービジョン』や、登録販売者の転職支援サービス『チアジョブ登販』など独自のサイト運営を行っています。
2-4.医薬品製造販売事業
医薬品製造販売事業も、日本調剤が積極的に行っている事業の一つです。
特に、ジェネリック医薬品の促進に注力しています。
日本調剤は、2005年に日本ジェネリックを設立し、以降、ジェネリック医薬品の安定供給・生産拡大を続けています。
ジェネリック医薬品の品目数は681品にも及び(2020年11月末現在)、さらなる生産能力拡大に向けて力を入れているようです。
3. 日本調剤の採用情報
日本調剤の採用情報について、以下の項目ごとに詳しく解説します。
それぞれ詳しく見てみましょう。
3-1. 薬剤師の採用職種
薬剤師採用は、
- 薬局薬剤師
- 在宅医療専任薬剤師
- 病院支援薬剤師
の3職種が募集されています。
なお、日本調剤が中途採用を行っている職種は、「薬剤師」「医療事務」「ライフプランアドバイザー」の3職種です。
また、薬剤師と医療事務に関しては、配偶者の都合によりやむなく退職した方が優先的に採用される「復職者採用」の枠が設けられています。
3-2. 薬剤師の雇用形態
日本調剤の薬剤師は、「正社員」「契約社員」「パート社員」という3つの雇用形態で採用しています。
雇用形態の内訳は、以下の通りとなっています。
2018年時点での比率では、正社員:77%・契約社員:4%・パート社員:17%と、多くを正社員が占めているようです。
日本調剤では、入社後のライフスタイルの変化に応じ、雇用形態変更も可能です。
3-3. 薬剤師の年収例
日本調剤の採用サイトを見ると、薬剤師の給与は以下のように提示されています。
薬剤師(正社員)
月額250,000円〜500,000円(各種手当含む)
通勤交通費全額支給、資格手当、地域手当、家族手当、住宅手当ほか
昇給年1回(4月)、賞与年2回(7月、12月)
出典:日本調剤
ボーナスを含めて年収換算すると、日本調剤の年収はおよそ350万円〜700万円であることがわかります。
薬剤師の平均年収は543万円前後であると言われています。
これを考慮すると、ある程度キャリアがあり、高い月給で採用される薬剤師にとって、日本調剤の仕事は高待遇であると言えるでしょう。
また、正規雇用以外の求人は、以下の給与で募集されています。
薬剤師(契約社員)
月額250,000円〜500,000円(各種手当含む)
通勤交通費全額支給、資格手当、地域手当、家族手当、住宅手当ほか
契約更新時年報改定あり、賞与なし
契約社員の月給は正社員と同額ですが、昇給・賞与の扱いが異なります。
薬剤師(パート)
時給1,800円より(※週20時間以上勤務の場合は時給2,000円から)
パート薬剤師の時給相場は2,200円と言われていることから、平均よりやや下回ると言えそうです。(参考:厚生労働省)
※薬剤師の年収について詳しく知りたい人は、ひと目で分かる薬剤師の年収と年収アップの全ノウハウを参考にして下さい。
3-4. 薬剤師の労働環境
日本調剤の残業時間は20〜30時間程度と言われています。
調剤薬局業界の残業時間は20時間前後が一般的ですので、業界の中では平均的だと言えるでしょう。
ただ、調剤薬局は店舗によって業務量や忙しさに大きな差があります。
転職時には事前に店舗を見学し、採用担当者に月間残業時間の平均を質問しておくことがおすすめです。
3-5. キャリアステップ
日本調剤は豊富なキャリアアップの道のりが用意されています。
企業規模が大きく、多様な事業展開を行っているからこそ、様々な業務に携わるチャンスが多くあるのです。
薬局薬剤師としてスキルアップするだけでなく、マネジメント職種や管理部門、OCT、在宅医療などのポジション・業務にチャレンジできます。
3-6. 出産・子育てサポート
日本調剤では、出産・子育てサポートも充実しています。
産前・産後・育児休暇に加え、時短勤務・看護休暇も充実しており、出産祝金制度も整っているのです。
事実、日本調剤では、従業員の女性比率が72.9%となっており、女性が働きやすい環境であることがわかります。
また、育休から復帰者した社員の定着率は99.3%と非常に高い水準です。
3-7.未経験入社でも安心の教育制度
日本調剤の大きな特徴として、充実した研修制度の存在があげられます。
特に薬剤師の教育は、一人ひとりに合わせた体系的なカリキュラムに基づいて行われ、一つずつ無理なくステップアップすることが可能です。
特に調剤未経験薬剤師の方でも業務をこなせるよう、「中途入社者集合研修」が行われたり、店舗ではフォロー担当の先輩がついて指導してくれたりと、着実にできることを増やしていくことができます。
4. 日本調剤への転職を成功させるコツ3選
日本調剤への転職を成功させるコツは以下の通りです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
4-1. 面接時に実際に働く職場を見る
転職先の職場を事前に確認しないのは、後悔のもとになります。
給与など条件面だけを見て内定を決めてしまうと、以下のような事態に直面するケースもあるからです。
- 人間関係がギスギスしていて働きづらい環境だった
- 精神的、体力的に疲弊してしまうほど業務量が膨大だった
上記のような失敗を避けるためには、実際に働く職場を見学し、気になったことは逐一質問しておくことがおすすめです。
雰囲気や直感的な印象なども判断基準の一つとしておきましょう。
4-2. 転職サイトのキャリアコンサルタントに職場の情報を教えてもらう
転職サイトのキャリアコンサルタントに職場の情報を教えてもらうことも重要です。
内定後のミスマッチを避けるためには、細かい労働条件まで確認しておくことが欠かせません。
確認すべきこと
- 給与額
- 賞与、昇給の有無
- 勤務時間、勤務曜日
- 平均残業時間
- 遅番、早番の有無・頻度
- 退職金の有無
上記の内容は、なかなか質問しづらいものも多いかもしれません。
しかし、これらを曖昧にしたまま入社を決めてしまうと、「思っていた条件と違った」「こんなはずではなかった」と後悔してしまいやすくなります。
あくまで面接は、双方のマッチングの場です。
「残業時間を聞いたら、印象が悪くなるかもしれない」と遠慮せずに、気になることはすべて質問しておくべきでしょう。
確認しづらいという方は転職サイトの利用がおすすめ
もし質問するのが難しいという方は、転職サイトの利用がおすすめです。
気になることは転職サイトの担当キャリアコンサルタントに質問することで、疑問を解消できるからです。
特にキャリアコンサルタントは、実際の現場を見ていることが多いため、「職場の雰囲気」や「人事担当者がどのようなことを考えているか」といった、求人情報からは把握できないことも教えてくれるでしょう。
4-3. 複数の転職サイトに登録する
転職サイトは複数登録し、キャリアコンサルタントとの相性を見極めることを推奨します。
転職サイトを利用する場合、担当のキャリアコンサルタントとの相性は非常に重要です。
優秀なキャリアコンサルタントに担当してもらうことができれば、以下のようなメリットがあります。
- あなたの希望を実現する求人を提案してもらえる
- キャリアの悩みや迷いに対して、的確なアドバイスをもらえる
- 薬剤師転職ならではの選考通過のコツを教えてもらえる
一方、キャリアコンサルタントの中には、無理に応募を勧めてきたり、見当外れな提案をしてきたりする人も少なからず存在するものです。
そこで、複数の転職サイトを使い、それぞれの担当者との相性を見極めた上で、もっとも利用しやすそうなものを選ぶことをおすすめします。
なお、薬剤師の転職サイト登録数は平均2.7件と言われています。
※転職コンサルタントへの相談が不安な方は、薬剤師のための転職エージェント全知識|1から理解し徹底活用!を参考にして下さい。
5. 日本調剤への転職で必ず登録すべき転職サイト5選
日本調剤への転職は、高年収求人は容易に見つかる一方で、店舗特有の忙しさや人間関係で失敗する可能性もあると言えます。
転職サイトへ登録する際は【転職サポートが十分か?】という観点で探し、職場の状況について教えてもらうようにしましょう。
というのも、日本調剤への転職はグループ企業が運営するファルマスタッフが一番のように思えるのですが、自社店舗のリアルな評判を聞けないリスクがあります。転職サポートに定評あり独立系な薬キャリエージェントと、全国主要都市での面談を強みとしているマイナビ薬剤師を併せて登録すれば万全です。
このページでは、おすすめの転職サイトを5つピックアップしましたので、目的に沿って少なくとも3つ程度登録しておく事をおすすめします。登録自体は3分程度です。もちろん完全無料で費用等は一切かかりません。
転職サイト | 求人 | 提案力 | サポート力 |
1位.薬キャリエージェント | ◎ 4.1 |
◎ 4.3 |
◎ 4.1 |
2位.マイナビ薬剤師 | ◎ 4.2 |
◎ 4.2 |
○ 3.7 |
3位.ファルマスタッフ | ○ 3.9 |
○ 3.8 |
◎ 4.1 |
4位.ファーマキャリア | ◎ 4.2 |
△ 3.4 |
◎ 4.1 |
5位.リクナビ薬剤師 | ◎ 4.2 |
○ 3.9 |
△ 3.4 |
それぞれ詳しく紹介します。
5-1. 薬キャリエージェント|スピーディで丁寧な転職サポート
『薬キャリエージェント』は、人気な薬剤師転職支援サイトです。15年以上前から医療業界に特化したビジネスを行っていたこともあり、病院や医療施設などにおいて圧倒的な知名度を誇ります。
その特徴は何と言ってもオールマイティさ。転職人気の高い病院薬剤師(業界1位)や、調剤薬局(業界3位)以外にも、企業薬剤師求人数も業界1位と様々な職種に強い転職サイトです。病院とのコネクションが強く、業界や転職の裏事情にも強いと評判です。※薬剤師ポータルサイトにて19社中、年間登録者数No.1(2015年3月エムスリーキャリア調べ)
さらに、200人の口コミ比較でわかった薬剤師転職おすすめランキングによると、転職サポートが抜群にスピーディな事が分かりました。転職できるまでのフォローが丁寧という口コミも多く、希望店舗の内情をしっかりヒアリングしてみてはいかがでしょうか?
5-2. マイナビ薬剤師|面談でのサポート力が高い
『マイナビ薬剤師』は、リクルートと並ぶ転職業界最大手のマイナビグループが運営する薬剤師専門の転職支援サービスです。マイナビグループの知名度と営業力を活かして全国の求人情報を網羅し、豊富な求人数を抱えているのも特徴です。
マイナビ薬剤師は応募者との「面談」に力を入れており、親身にアドバイスをしてくれる事で有名です。全国の主要都市に支店を持っており、特に地方在住の薬剤師の方は、ぜひ登録をおすすめします。
5-3. ファルマスタッフ|調剤薬局求人数業界最大級・日本調剤薬局グループ
『ファルマスタッフ』は大手調剤薬局チェーンの日本調剤薬局グループが運営する薬剤師転職支援サービスです。
もともと、出身母体である調剤薬局を中心に扱っていた転職サイトですが、そのネームバリューで病院・ドラッグストアなどでも求人を多く掲載しており、「求人の質・量」は業界トップクラスという評価です。
また口コミ評判によると、面接が不安な転職者向けの面接同行サービスも高い評価を受けています。面接が不安な方は、登録しておいて損は無い転職サイトだと言えるでしょう。
5-4. ファーマキャリア | 好条件求人をオーダーメイドで提案
『ファーマキャリア』は、オーダーメイド求人が魅力の転職サイトです。あなたの希望に合わせた好条件求人を、キャリアコンサルタントが厳選して提案してくれます。
求人の数よりも質を重視したい方におすすめです。
また、優秀なキャリアコンサルタントが担当してくれる点も特徴的です。
一人ひとりがより満足のいく転職を実現するために、非常に親身なサポートを実施しています。
公式サイト:
→https://pharmacareer.jp
5-5. リクナビ薬剤師|コンサルタントが優秀
『リクナビ薬剤師』は、人材紹介最大手のリクルートが運営する薬剤師を専門に扱ったサイトで、高い評判と多くの転職実績があります。
ドラッグストア求人数は業界1位とドラッグストア転職に強いリクナビ薬剤師ですが、強みは何と言っても「日本一の人材紹介会社」としてのノウハウが豊富で優秀なコンサルタント。求人紹介だけでなく、希望のドラッグストアから欠員補充採用があった際に、いち早く連絡をもらう事ができます。
特に初めて転職する方は、『リクナビ薬剤師』の転職コンサルタントに相談して損は無いでしょう。ネット上での登録の後、必ず対面での面談を申し込む事をおすすめします。
さいごに
日本調剤での薬剤師の働き方や転職についてノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
日本調剤への薬剤師転職は高年収求人が比較的多いと大きなメリットがありますが、職場環境や人間関係で失敗する人が多いという問題点もあります。
ポイントは高年収で良い職場を探すコツを知る・日本調剤転職に強い転職サイトに複数登録するの2点。これだけで満足いく転職可能性を高める事ができます。転職成功に向けてトライする事をおすすめします。
日本調剤薬剤師の転職に強く、必ず登録すべき転職サイト5選
※薬剤師が転職する時の注意点
薬剤師は転職率が高く、「年収アップ」などの理由で転職する人が多い業界ですが、口コミの通り、職場雰囲気の悪さや長時間労働に後悔するケースが多いのも事実です。薬剤師の転職で失敗しない!体験談と転職ノウハウの全てを見て、後悔しない転職を実現してください。
特に初めて転職する人は、職場雰囲気のヒアリングや面接対策などのため、転職エージェントを活用することをお勧めします。薬剤師のための転職エージェント全知識|1から理解し徹底活用!を参考にすると良いでしょう。
転職活動は、将来のキャリアや待遇などに悩み、すぐに決められるものではありません。しっかり考えた上で、次の一歩を踏み出してくださいね。
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。