「薬剤師として、カワチ薬品に転職しようかな…?」と考えていませんか?
カワチ薬品はドラッグストア業界で売上上位企業なため、人気企業の1つですが、「ドラッグストアは高年収と聞いていたのに前職からアップしなかった…」・「残業は少ないと聞いていたのに激務だった…」などつらい思いをしている薬剤師もいます。
このページでは、転職コンサルタントとして数多くの転職をアドバイスしてきた知見や経験をもとに、カワチ薬品への転職についてご紹介します。
このページを読めば、「カワチ薬品の転職実情」「カワチ薬品を転職成功させるコツ」がわかるでしょう。
編集部が実施した薬剤師500名へのアンケート調査に基づくサポート力や求人の数・質への満足度が高い転職サイトベスト3は、下記の3つ。
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目次
1. まとめ|カワチ薬品の特徴と転職のポイント
次章以降で詳しく説明しますが、まず最初に「カワチ薬品に転職する前に知っておくべきこと」の要点だけをまとめました。
カワチ薬品の特徴
- ドラッグストア業界8位、297店舗を展開(2016年11月)
- 年収は500万円前後で同業他社では低めだが、経験職務によっては600万円年収での転職も可能。基本給よりも各種手当や直属上司の評価で決まるボーナスの上乗せで年収アップの場合が多い。
- 給与・ワークライフバランスの面では他社に劣る点もあるが、北関東圏で長く薬剤師を続けたい人にはおすすめの企業。
カワチ薬品への転職のポイント
- 店舗によっては労働時間が長くて働きづらい職場もあり、転職前に必ず職場を見学しよう
- 少しでも転職条件を良くするため、転職コンサルタントに年収アップ交渉をお願いしよう
2. カワチ薬品の企業情報
社名 | 株式会社カワチ薬品 |
本社所在地 | 〒323-0061 栃木県小山市大字卒島1293番地 |
代表者 | 代表取締役社長 河内伸二 |
設立 | 1980年7月4日 |
資本金 | 130億195万円(2016年3月) |
売上 | 2,606億円(2016年3月) |
従業員 | 2,572名(正社員) |
事業内容 | ドラッグストア経営/医薬品・医薬関連商品・健康食品等の小売及び保険調剤 |
2-1. 事業内容
カワチ薬品は、栃木県に本社を置く業界大手のドラッグストア企業です。「メガ・ドラッグストア」と呼ばれる郊外大型店舗を開発し、医薬品はもちろんインテリア雑貨に至るまで幅広い品揃えをしています。
一店舗あたり平均年商は、ドラッグストア業界平均の4倍もあり、食品の売り上げ比率が高いのが特徴です。
2-2. 店舗数297店舗
出典:カワチ薬品企業情報
2016年6月時点での展開店舗は、関東エリア:205店、東北エリア:68店、中部・甲信越エリア24店となっています。創業の地である関東エリアを中心として、東日本に広く展開していることが分かります。
2-3. 日本初の「調剤併設型メガ・ドラッグストア」を開発
カワチ薬品は、平均的なドラッグストアの売り場面積の2~5倍もの大きさの店舗を「メガ・ドラッグストア」として独自に開発し、さらに1996年にはメガ・ドラッグストアとしては日本初の調剤併設型店舗を出店しました。
他のドラッグストア以上の豊富な品揃えで必要な買い物のほとんどが揃う上に、複数の医療機関の処方箋を受付けているというスタイルは、今でこそ当たり前ですが、当時は新しい店舗スタイルでした。
現在は91店舗の調剤併設店舗を出店しています。
※カワチ薬品のことをもっと知りたい人は…
下記サイトを参考にして下さい。
3. カワチ薬品の採用情報
業界大手のドラッグストアなのですね。どんな待遇で転職する事ができるのでしょうか?
3章では、カワチ薬品の採用情報についてお伝えします。
3-1. カワチ薬品の採用職種
薬剤師の募集職種は、「保険調剤、医薬品等販売・管理、健康相談」となっており、OTC販売・調剤の区別なしの募集となります。
また、転居ありの異動の有無によって、2種類の雇用形態に分かれています。
ナショナル社員 | エリア社員 | |
---|---|---|
異動 | 転居を伴う異動あり | 自宅(拠点)から通勤可能な範囲内の店舗へ勤務 |
住居 | 社員寮を会社が準備 | 自宅(拠点)以外の住居へ住む場合は自己負担 |
給与(新卒時の例) | 月収:347,020円~ | 月収:322,530円~ |
品揃え豊富な店舗なので、OTC医薬品販売以外の様々な業務もこなす必要があります。
3-2. 転職時の年収
ナショナル社員(正社員) 月収:347,020円~ 年収:520万円~
エリア社員(正社員) 月収:322,530円~ 年収:480万円~
既卒入社での給与条件が公開されていないため、新卒時の給与を参考として載せています。昇給は年功序列よりも直属上司の評価により決まる風土のようなので、実力次第では若手のうちから大きく昇給するチャンスもあるようです。
新卒で500万円代の給与はドラッグストア業界では高年収ですから、転職時の経験や年齢によっては高年収で転職出来る可能性も十分にあります。
一般的に年収600万円以上提示可能な求人を【高年収求人】と呼びますが、カワチ薬品の求人は平均的な待遇の求人だと言えるでしょう。
薬剤師の年収について詳しく知りたい人は、ひと目で分かる薬剤師の年収と年収アップの全ノウハウを参考にして下さい。
3-3. 薬剤師の労働環境
カワチ薬品の残業時間は【40〜50時間程度】です。ドラッグストア業界全般が労働時間の長い業界だと言われますが、その中でもカワチ薬品は残業の多い企業だといえるでしょう。
ただ、ドラッグストア業界は店舗によって業務量や忙しさに大きな差があります。転職時には事前の店舗見学と、転職コンサルタントへの相談を欠かさず行う事をおすすめします。
3-4. カワチ薬品のキャリアステップ
カワチ薬品のキャリアパスは、薬剤師として各部門の経験を積み、薬局経営・管理職へ昇進していくコースが主流になります。
店舗が広いためOTC医薬品の品ぞろえが豊富で知識が身に付くことはもちろんですが、調剤薬局も91店舗あり、調剤薬剤師として、管理薬剤師の立場に就き、薬局の開局から携わっている人もいます。
OTC・調剤ともに研修制度も整っていて、携わっていない業務に関しても研修で基礎知識を身に付けておくことが出来ます。
また薬学部生のインターン受け入れも積極的に行っているので、指導者としてのスキルアップも可能です。
3-5. カワチ薬品への転職について相談したい時は・・
カワチ薬品では、採用担当者による就職相談会を各地で行っています。採用担当者に直接話を聞ける良い機会ですので、転職を考えている方は一度参加してみても良いでしょう。
詳しい日程の確認、参加申し込みは採用HPから出来ます。
※カワチ薬品の採用情報をもっと知りたい人は…
下記サイトを参考にして下さい。
- 企業採用HP:カワチ薬品・募集職種・カワチ薬品の人材育成
4. カワチ薬品の求人情報
カワチ薬品への転職を検討しています。どんな求人がありますか?
ここから、カワチ薬品の求人情報をご紹介します。カワチ薬品採用HPの募集要項等から、次の特徴が分かりました。
出典:カワチ薬品採用HPより
4-1. 給与は基本給よりも各種手当・ボーナスの変動が大きい
中途採用での給与は公開されていませんが、新卒入社の場合、転勤可否により若干差はあるものの年収480万~520万円となっています。ある程度スキル・経験を積んでの転職であれば600万円代の可能性もあるでしょう。
基本的に基本給の上がり幅はさほど大きくありません。ただし各種手当やボーナスは、直属の上司、店舗であれば店長等の評価で決まるため、人によって大きく差が出るそうです。
ちなみにカワチ薬品全体での平均年収は【509万円】です。ドラッグストアの中では少し低めの年収です。
4-2. 転勤は東日本各地に可能性あり
カワチ薬品は転勤の可否で採用を分けています。3章でも説明した通り、転勤可能な場合は「ナショナル社員」として給与も少し高く、キャリアパスも広がります。
ただし、もともと北関東を中心に店舗展開しているとはいえ、現在は静岡県にまで出店地域は広がっており中途採用でも転勤の可能性は十分にあるようなので、入社時に自身の希望と会社の方針をしっかりとすり合わせておく必要があります。
4-3. ワークライフバランスをとりやすい
カワチ薬品は栃木県の小売業としてはじめて、従業員の子育てをサポートする企業に対して認定される「次世代認定マークくるみん」を取得しています。
実際に産休・育休を取得して復帰している社員も多くいるようですし、時短勤務についてはお子様が小学校6年生まで取得出来る点も制度が充実していることが分かります。
企業全体としては長時間労働も多いようですが、出産後も仕事を続けられる点もカワチ薬品の魅力のひとつです。
5. カワチ薬品への転職を成功させるコツ3選
カワチ薬品に転職することを決めました!転職成功するためのコツがあれば教えて下さい。
5章では、カワチ薬品に転職するためのポイントをご紹介します。3章でお伝えした通り、カワチ薬品の薬剤師職は給与条件・ワークライフバランスの面で他社に秀でているとは言い難いです。
一方、特に北関東エリアでは店舗数も多いので柔軟に働き方や場所を選ぶことが出来ますし、北関東エリア外への異動を出来る限り避けたい人にはおすすめの企業です。
裏を返すとエリアに数店舗しか出店していない飛び地店舗へ応募すると、その後遠方へ転勤する可能性が高いので、おすすめしません。
転職を悩んでいる場合でも、残業などの職場環境や人間関係は求人票を見ているだけでは分かりませんし、個人での情報収集には限界があります。以下の3つのコツを試すと良いでしょう。
カワチ薬品転職で好環境の求人を見つけるコツ3選
- 面接前に実際に働く職場を見る
- 薬剤師転職サイトに複数登録する
- 転職コンサルタントに年収アップ交渉をお願いする
5-1. 面接前に実際に働く職場を見る
一つ目のコツは、「一見は百聞にしかず」の通り、実際に働く職場を直接見てみましょう。
ここでのポイントは、面接後や内定後ではなく面接前に見る事です。多くの薬剤師は「内定後」に職場見学を申し出るため、職場は親密に受け入れますし、劣悪な職場環境を見せる事はありません。結果、「思った雰囲気と違った」と後悔する薬剤師の方が多いのです。
必ず、職場の素が見える面接前に見る事をおすすめします。
5-2. 薬剤師転職サイトに複数登録する
次のコツは、薬剤師転職サイトに複数登録することです。
薬剤師の転職では「職場の内情をコンサルタントに教えてもらう」事が重要ですが、あなたに付いてくれるコンサルタントが優秀でない可能性も十分に考えられます。最初に3つ程度の転職サイトに登録し、電話面談を行った上で最適な転職コンサルタントを見つけ出しましょう。
『リクナビ薬剤師』によると、薬剤師の転職サイト登録数は平均2.7件です。転職コンサルタントへの相談が不安な方は、薬剤師のための転職エージェント全知識|1から理解し徹底活用!を参考にして下さい。
5-3. 転職コンサルタントに年収アップ交渉をお願いする
最後のコツは、転職コンサルタントに年収アップ交渉をお願いすることです。
意外に思う方も多いのですが、給与や勤務日数などの就業条件は、企業と交渉することで条件アップさせることが可能です。どこの職場も薬剤師を必要としているので、多少の条件は飲んでも薬剤師を採用したいと考えているのです。
とはいえ、内定をもらった後に本人の口から条件交渉するのは気が引けますよね。そんな時こそ転職コンサルタントの出番。直接企業と条件交渉をお願いすることができます。7〜8割のケースで条件アップが出来るので、直接交渉をお願いしてみると良いでしょう。
6. カワチ薬品転職で必ず登録すべき転職サイト5選
カワチ薬品への転職で活用すべき転職サイトがあれば教えて下さい!
カワチ薬品への転職は、高年収求人が少なく、店舗特有の忙しさや人間関係で失敗する可能性もあると言えます。転職サイトへ登録する際は【転職サポートが十分か?】という観点で探し、職場の状況について教えてもらうようにしましょう。
【ドラッグストア求人が豊富にあるか?】という観点も併せて、おすすめの転職サイトを5つピックアップしましたので、目的に沿って少なくとも3つ程度登録しておく事をおすすめします。
登録自体は3分程度です。もちろん完全無料で費用等は一切かかりません。
転職サポート | ドラッグストア求人 | 特徴 | |
薬キャリエージェント | ◎ 業界1位(※エムスリーキャリア調べ) |
◯ | 抜群にスピーディで丁寧な転職サポートが強み。 |
リクナビ薬剤師 | ◎ 業界2位 |
◎ 業界1位 |
求人数No.1。コンサルタントが優秀、初転職におすすめ。 |
マイナビ薬剤師 | ◎ | ◯ | 全国主要都市で面談を実施。面接が不安な人におすすめ。 |
ファルマスタッフ | ◯ | ◎ 業界2位 |
求人数No.2。総求人数は業界No.1。調剤薬局求人に強み。 |
アプロドットコム | ◯ | ◯ | 希望の求人地域がある人におすすめ。 |
6-1. 薬キャリエージェント|スピーディで丁寧な転職サポート
『薬キャリエージェント』は、人気な薬剤師転職支援サイトです。15年以上前から医療業界に特化したビジネスを行っていたこともあり、病院や医療施設などにおいて圧倒的な知名度を誇ります。
その特徴は何と言ってもオールマイティさ。転職人気の高い病院薬剤師(業界1位)や、調剤薬局(業界3位)以外にも、企業薬剤師求人数も業界1位と様々な職種に強い転職サイトです。病院とのコネクションが強く、業界や転職の裏事情にも強いと評判です。※薬剤師ポータルサイトにて19社中、年間登録者数No.1(2015年3月エムスリーキャリア調べ)
さらに、200人の口コミ比較でわかった薬剤師転職おすすめランキングによると、転職サポートが抜群にスピーディな事が分かりました。転職できるまでのフォローが丁寧という口コミも多く、希望店舗の内情をしっかりヒアリングしてみてはいかがでしょうか?
6-2. リクナビ薬剤師|コンサルタントが優秀・ドラッグストア求人No.1
『リクナビ薬剤師』は、人材紹介最大手のリクルートが運営する薬剤師を専門に扱ったサイトで、高い評判と多くの転職実績があります。
ドラッグストア求人数は業界1位とドラッグストア転職に強いリクナビ薬剤師ですが、強みは何と言っても「日本一の人材紹介会社」としてのノウハウが豊富で優秀なコンサルタント。求人紹介だけでなく、希望のドラッグストアから欠員補充採用があった際に、いち早く連絡をもらう事ができます。
特に初めて転職する方は、『リクナビ薬剤師』の転職コンサルタントに相談して損は無いでしょう。ネット上での登録の後、必ず対面での面談を申し込む事をおすすめします。
6-3. マイナビ薬剤師|面談でのサポート力が高い
『マイナビ薬剤師』は、リクルートと並ぶ転職業界最大手のマイナビグループが運営する薬剤師専門の転職支援サービスです。マイナビグループの知名度と営業力を活かして全国の求人情報を網羅し、豊富な求人数を抱えているのも特徴です。
マイナビ薬剤師は応募者との「面談」に力を入れており、親身にアドバイスをしてくれる事で有名です。全国の主要都市に支店を持っており、特に地方在住の薬剤師の方は、ぜひ登録をおすすめします。
6-4. ファルマスタッフ|ドラッグストア求人No.2
『ファルマスタッフ』は大手調剤薬局チェーンの日本調剤グループが運営する薬剤師転職支援サービスです。
もともと、出身母体である調剤薬局を中心に扱っていた転職サイトですが、そのネームバリューで病院・ドラッグストアなどでも求人を多く掲載しており、「求人の質・量」は業界トップという評価です。
また口コミ評判によると、面接が不安な転職者向けの面接同行サービスも高い評価を受けています。面接が不安な方は、登録しておいて損は無い転職サイトだと言えるでしょう。
6-5. アプロドットコム|独立系・希望求人を徹底的に探す
『アプロドットコム』は1998年に設立された薬剤師転職支援サービスです。
独立系の転職サイトとしてスタートしたので調剤薬局などの後ろ盾が無く、「転職希望者のニーズを徹底的に聞いて求人を探す」事をモットーに成長してきました。「XX駅の近くで」と要望があった時は、XX駅周辺の薬局に全てコンタクトを取って求人を探す姿勢が高評価を受けています。
独立系ですので、特定の求人を強くおすすめされる事もありません。今の職場に満足しておらず、フラットに次の働き方を考えている人は、必ず登録しておきましょう。
さいごに
カワチ薬品での薬剤師の働き方や転職についてノウハウをご紹介してきましたが、いかがでしたか?
カワチ薬品への薬剤師転職は北関東近辺での求人情報は多く長く働きやすいというメリットがありますが、高年収求人が少なく、店舗によっては人間関係で失敗する人もいるという問題点もあります。
ポイントは高年収で良い職場を探すコツを知る・カワチ薬品転職に強い転職サイトに複数登録するの2点。これだけで満足いく転職可能性を高める事ができます。転職成功に向けてトライする事をおすすめします。
カワチ薬品薬剤師の転職に強く、必ず登録すべき転職サイト5選
※薬剤師が転職する時の注意点
薬剤師は転職率が高く、「年収アップ」などの理由で転職する人が多い業界ですが、口コミの通り、職場雰囲気の悪さや長時間労働に後悔するケースが多いのも事実です。薬剤師の転職で失敗しない!体験談と転職ノウハウの全てを見て、後悔しない転職を実現してください。
特に初めて転職する人は、職場雰囲気のヒアリングや面接対策などのため、転職エージェントを活用することをお勧めします。薬剤師のための転職エージェント全知識|1から理解し徹底活用!を参考にすると良いでしょう。
転職活動は、将来のキャリアや待遇などに悩み、すぐに決められるものではありません。しっかり考えた上で、次の一歩を踏み出してくださいね。
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。
現役の転職コンサルタント集団。大手人材会社に在籍しているメンバーが多いため、執筆内容に制約がかからないように『匿名性』とし、裏事情やノウハウを包み隠さずにご紹介しています。