元社員が語る転職エージェントの全裏事情と賢い活用方法

転職エージェント 裏事情

転職エージェントを使いたいが、担当のコンサルタントに惑わされず転職を有利に進めるための裏事情を知りたいと思っていませんか?

私は5年ほど中小転職エージェントに勤務した後に大手の転職エージェントを2社ほど経験しておりますが、それらの内情を知っている私の立場からすると、「これを知らないと転職希望者の人は損をしてるな…」ということがいくつもあります。

このページでは、そのときの経験から転職エージェントの裏事情をフェーズ別にご紹介します。

  1. 「受付時」の裏事情
  2. 面談フェーズの案件紹介とフォローの裏事情
  3. 面接フェーズの面接対策と面接フィードバックの裏事情
  4. 内定フェーズの年収交渉と回答期限の裏事情

全て読めば、転職エージェントの都合に惑わされず、上手く活用していくことができるようになるでしょう。

1. 「受付時」の裏事情

転職エージェントに登録されたら、先方から連絡が届きますが、実はその連絡内容でエージェントの担当者のサポートをしたい本気度が見えてきます。

大きく分けると2パターンの対応になります。

  • 面談を促されるパターン
  • 登録を拒否されるパターン

では、それぞれのパターンの裏側を見ていきましょう。

1-1. 面談を促される3パターンと転職エージェントの本気度

面談を促されるパターンは下記の3つに分類されます。

面談を促される3つのパターン

  • ホテルや喫茶店での面談
  • 自社での面談
  • 電話での面談

一般的には自社での面談ブースが一番多い

一番多いのは、自社での面談ブースでの面談です。

コンサルタントは、一日に複数の人と会うため、なるべく時間を節約したいと考えます。

そのため、自社に来社頂くのが一番効率が高く助かります。

また、個人情報を気にする必要がないため、経歴書や求人票の内容を堂々と話せる点もポイントの一つです。

ホテルや喫茶店など転職エージェントが訪問する場合は本気度が高い

転職エージェントとして、是が非でも会いたいと思われる時は、担当コンサルが出向いてホテルや喫茶店での面談を促してきます。

なぜなら、エージェントも競合企業に顧客を取られたくないため、紹介先が複数ある方には早めに会いたいと思っているからです。内定が出そうな企業に先に応募されてしまっては、いくら面談をしても売り上げにはつながりません。

そのため最速で会うためには、自分から積極的に早く会おうとしてきます。特に年収の高いエグゼクティブな方に対しては、雰囲気を演出するために、敢えて自社ではなく外で会おうとすることもあります。

電話面談を促された場合は注意

電話での面談を促された場合、コンサルタントにとって優先順位が低い場合が多いです。

紹介できる求人はあるものの、数が少なかったりするパターンが当てはまります。

ただし、介護職や薬剤師など、受ければ受かる(採用ハードルが低い)業界は、対応人数を最大化させるため、全て電話で対応すると割り切っている会社もあるのでその限りではありません。

対応ポイント

もし電話での面談を促された場合、可能な限り対面での面談を依頼しましょう。

直接話した方がコンサルタントの印象にも残り、今後のサービスの質が良くなる可能性が高まります。

余程のことがない限り、直接会いたいと依頼し断られることはありません。逆に断られた場合、そんなエージェントはこちらから見限ってしまった方が無難です。

1-2. 登録拒否とその背景

法律で、転職エージェントは登録拒否はできないことになっています。

しかし、コンサルタントの数は限られており、登録者全員と話すことは難しいのが現状です。

そのため、紹介できる求人が一件もない場合は素直にそのことを伝え、「案件がでてきたらご紹介させていただきます」と連絡が届きます。

登録拒否になるパターン:
年齢が50代、60代の方/運輸業の方(パイロット)/農林漁業の方(植木職人、造園師)/保安業(自衛官、警察官、消防官)/医師/芸能関係など

対応ポイント

残念ながら、エージェントを活用することは難しいです。紹介会社は顧客からFeeをいただいているため、採用ハードルは高くなる傾向にあります。そのため、自身で興味のある企業へ直接応募することをお勧めします。

ただ、例えば転職エージェントの『アデコ』は「一切登録拒否せず、全員と面談する」と公言しているので、どこも登録拒否されるという方は一度登録してみることをおすすめします。

2. 「面談時の案件紹介・フォロー」の裏事情

2-1. 案件紹介の裏に隠されたエージェントの評価制度

案件を詳細される際にほとんどの方が、「今動かないと案件が終わってしまう可能性があります。早めに活動を開始しましょう。」と促されることが多いです。

なぜこのようなことを言われるかというと、転職エージェントはハローワークと違い、売上ノルマの影響を受けるからです。

どういうことかというと、転職エージェントのサービスは無料で受けられますが、彼らの報酬は転職が確定した時点で採用企業から受け取る仕組みになっています。

なので、「登録者の転職が決まること」が非常に重要になってくるのです。さらに、それ以外にも様々な指標で成績がつくため、早めに動いてもらい成績を上げようとします。

エージェントの評価指標

・期間:毎月/Q(クォーター、3か月)/半期

それぞれで目標が決まっています。賞与に関わる数字は半期での達成率ですが、昇進はどれだけ安定して結果を出せるかも重要です。

・指標:決定人数/売上額/応募数/稼働人数/書類・面接通過率

エージェントによって評価方法が異なりますが、大手では決定人数、中小では売上額が多いです。

その他、プロセスを細かく見られているため、応募数や稼働人数、書類・面接通過率が低いとマネジャーから詰められることになります。

人材紹介は人材派遣とは違い、フロー型のビジネスモデルのため、常に新しい売上のタネを作っていかなければなりません。

基本的には人のためになる仕事をしたいと思い、この業界に足を踏み入れた方も、このノルマのために仕事が嫌になってしまう方も少なくありません。

ただ、まともなエージェントであれば、本当に行くべきでないと思った企業は例え内定がでる企業でも紹介はしませんし、強引な手法も使いません。

会社というよりは、コンサルタントのスタンスに寄るとろこが大きいかもしれないです。

対応ポイント

・コンサルタントに期待すること/してほしいことを明確に伝える

情報収集の段階、厳選して求人を紹介してほしいなど

・遠慮はしない

・最悪、担当変更のお願いをする

2-3. 行きたい企業よりも、受かる企業を紹介される

案件を紹介される際に、コンサルタントは候補者の「行きたい企業」と「受かる企業」のバランスを見て紹介してきます。しかし、比較的多いのは、「受かる企業」を優先して紹介することが多い傾向があります。

コンサルタントが「受かる企業」を押す2つの理由

  • 早く売上につなげるためには、受からない企業に時間を使うより、すぐに内定がでる企業を受けて欲しい
  • 企業の採用代行という側面もあるため、そもそもスペックの違う人を紹介できない

例えば、総合商社は様々な業界の人が行きたがる企業です。私も面談をした際は、何度となく「総合商社の案件はありませんか?」と言われました。

しかし、この総合商社は人材紹介泣かせの求人でもあります。書類選考の間口は広く、実際に書類を通過する場合も多いのですが、内定を勝ち取るのは100人受けて1人いるかいないかという難関企業です。面接も最終で落とされることが多く、しかも選考スピードが遅いので、総合商社を受けている間は、他を受けないという方も多いのです。

大抵の場合、2ヶ月位選考を進め、落ちてしまい、もう一度振り出しに戻るのですが、その時には候補者も選考に疲れて現職に残る方も少なくありませんでした。

経験豊富なコンサルタントは、上記のような経験を何度かしているため、初めから受かる企業を進めたがる傾向にあります。

もう一つの採用代行の側面は、全く違うスペックの方を企業に送ってしまうと、企業側としてはエージェントを使っている意味がなくなってしまうため、叱られます。

信用を得られなければ、求人を依頼されなくなってしまうため、紹介をしないのではなく、できないのが現状です。

2-4. 求人票の裏スペックを理解する

実は、求人票の募集スペックへは法律によって書けない内容があります。

法律により、求人票の募集スペックへは記載できない内容

  • 年齢制限
  • 性別
  • 国籍
  • 地域

上記の内容は、法律により募集の段階で限定してはいけないことになっており、優良な大手エージェントであれば遵守しています。

しかし、エージェント側は当然企業側からヒアリングを行っており、その場で企業からの明言がなかったとしても、募集スペックを理解しています。

例えば、過去の実績や仕事内容から年齢は35歳を1歳でも超えたら書類は通過しない、男性(女性)しか募集していない、など。

エージェントとしても、この点を伝えるのはしづらい点でもあるため、もし受けたい企業を伝えてエージェントが渋い顔をした場合、率直に理由を言うようにお願いしてみましょう。はぐらかされる位でしたら、素直に背景を知った方がすっきりした気持ちになれると思います。

2-5. 面談後のフォローの差とフォローされるための対応法

面談が終わった後のフォローですが、何もフォローがないということは頻繁に起こります。

面談の際には、「今後も求人を紹介しますね」ということを告げられたものの、一切音沙汰がないこともよくあることです。

面談後にフォローされない3つの理由

  • 単純に担当コンサルの時間が取れない(優先順位が下がった)
  • 経歴と異なる希望を持っており、紹介ができない
  • 何らかの理由で紹介が難しいと判断

担当コンサルタントは数百人の担当を持っていることもあり、すべての人を平等に扱うことは難しい状況です。先ほども書きましたが、どうしても優先順位としては、すぐに活動を開始してくれそうな人、受かりそうな人を優先してしまいます。

また、紹介先はあっても、経歴との差がある場合には紹介が難しい場合があります。例えば、「営業経験しかないが、経営企画へいきたい」など。難しい理由を説明しても、コンサルタントの力量不足で理解してもらえなかった場合などは、放置になってしまう可能性が高いです。

最後に、何らかの事情で紹介が難しいと判断した場合は紹介ができない時があります。例えば鬱病が明らかに治ってない状態で相談に来られた場合などです。

対応ポイント

この問題の対応策は比較的簡単です。面談後に求人紹介がないが新しい求人は出てきたか、と確認の連絡を入れてみましょう。

ほとんどの場合、1日以内に新しい求人を紹介してくれると思います。それでも返信がない場合は、会社にクレームを入れて、担当を変更してもらいましょう。

3. 「面接対策」の裏事情

3-1. 面接対策で確認すべき3つのポイント

面接対策はコンサルタントの腕の見せ所です。しかし、コンサルタントによっては、対策を全くしてくれない人も存在します。

面接対策で確認すべき3つのポイント

  • 面接企業の情報(面接で評価されるポイント、企業の詳しい状況、など)
  • 志望動機、転職理由、将来やりたいこと、今までの経歴等のどの企業でも聞かれる内容の整理
  • 一般的な面接でのマナー、タブー(一次面接から年収の細かい話を聞く、入社時期を極端に遠い日程で言う、など)

これまで何度か転職をしてきた方でしたら、企業の情報があればある程度自分で仕立て上げられるかもしれませんが、初めて転職活動を行う方は必ず依頼しましょう。

何度もお伝えしていますが、優先順位が低いと判断されてしまっている方は、対応が疎かになってしまうケースが多いため、面接対策もメールの文章に情報を載せて終了というケースがあります。

内定を勝ち取るという意味では、この対策をするのとしないのでは大きな差が生まれてきます。ぜひ、対策をお願いするようにしましょう。

対応ポイント

志望動機や転職理由の整理は、担当コンサルタントに依頼したほうが、面談を行っている分的確なアドバイスをもらえると思います。

企業情報は、担当の営業の方にお話しを伺うと一番深い情報を得れるでしょう。依頼することは全く問題がないため、担当のコンサルタントに相談してみてください。

3-2. 面接フィードバックをする3つの理由

面接を受けた後、ほとんどの方は担当のコンサルタントからフィードバックの確認が入るのではないでしょうか。

これには大きく3つの意味があります。

面接フィードバックをする3つの理由

  • 進捗している企業が実際にマッチしているかどうかの確認のため
  • 追加の提案のため
  • 転職全体の進捗を確認するため

面接のフィードバックを確認するのは、当然ご本人に納得感があるのかフィット感の確認のためです。もう一つは、企業へのフィードバックのためもあります。評価が高かった場合、企業は何とか他社にとられることなく自社で採用したいと思います。そのための情報を得たいと思っているためです。懸念点があれば解消するための情報を次回の面接に向けて用意することが多いです。

しかし、いくら企業の評価が高くても、本人の意欲が高くなければ入社は難しくなってしまいます。その際は、よりマッチしそうな企業を追加で提案していく必要があります。

最後の全体の進捗を確認するためと言うのは、他社エージェントから進んでいる企業の状況を確認するためです。遅ければ今進んでいる企業には急いでもらう必要があります。他社の志望度も確認して、自社から進んでいる企業への入社角度を図っているという意味合いもあります。この点で、明らかに自分のところを進めようとしているコンサルタントは、あまり信頼感が置けないため、細かく情報を提供しない方がいいかもしれません。

4. 「内定」の裏事情

4-1. 年収交渉時のエージェント心理と有利に進めるための方法

エージェントを通すメリットとして、自分ではしづらい企業との年収交渉があるでしょう。では、交渉する際のエージェント側の心理としては、どの様な気持ちが働いているのでしょうか。

年収交渉時のエージェントの心理

  • なるべく高い年収を出したい(候補者のためにも、自分の売上のためにも)
  • しかし、それによって企業側の印象を悪くしては意味がない(内定が出ない可能性も出てくる)
  • 候補者が辞退しないラインは最低限確保しつつ、企業側の印象を悪くしないギリギリのラインで高く調整しよう

上記の様な心理が働いています。そのため、担当のコンサルタントからは、希望年収と最低希望年収の2パターン聞かれることが多いかと思います。

正直な所、面接での評価が高くないと、企業側との交渉はほぼ無理です。しかし、エージェントは口が裂けても「評価が低いので、希望年収は出ません」とは言えません。

対応ポイント

最終フェーズになってから年収のことを本気で考える方が多いのですが、事前にしっかりと応募企業への志望度と比較して、いくらであれば入社する、しないというラインを決めておきましょう。

内定後は、1週間程度しか返答を待ってくれません。率直な気持ちをエージェントに伝え、応募企業が出せる年収のラインを確認しましょう。

4-2. 回答期限の設定理由と対応法

先ほども記載しましたが、内定後に入社するかどうかの回答する期限は平均1週間程度です。ただ、延長を希望すれば、もう1週間(場合によってはもっと)待ってくれる企業も多いです。

しかし、他社の状況や志望度によっては、回答期限を早める企業/エージェントがいることも事実です。回答期限が3日など、明らかに短い場合は少し疑ってみた方がいいかもしれません。

対応ポイント

回答期限が明らかに早いため、もっと延ばしてほしい場合、まずはエージェントに確認を取りましょう。その際、「直接企業に確認してみてもいいでしょうか?」と一言添えると効果絶大です。エージェントが企業の許可なく回答期限を区切っている場合は、ほぼ延長できると思います。外資に多いですが、本当に3日しか待ってくれない企業もありますので、その際は素直に回答をしましょう。

4-3. 内定時の高評価と低評価

内定が出た際の温度感は、入社後の期待にも直結するので確認すべきポイントです。

私もエージェントとして、数多くの内定を見てきました。内定後の評価によって対応の差に歴然と違いがありました。例えば、同じ企業でも、どうしても入社して欲しい方には、年収の確認や意欲の確認、内定後の面談や場合によっては会食の設定などを依頼してくる一方で、評価がギリギリの方は、この条件で来てくれるなら取りますというだけで、特にあとは何もしてくれないという違いがありました。

エージェント側は企業側の温度感を確認しているので、この内定がギリギリ出た内定なのか、ぜひ入社して欲しいと思っての内定なのかは把握しています。しかし、間違っても評価が低い内定だとは伝えてこないでしょう。

そこで、客観的にその事実を知るための方法をお伝えします。

内定後に自身の評価を正確に知る方法

オファーの「職位/年収」が、内定企業内の在籍者の「年齢」と比較して高いか低いのか、同等なのかを確認してみてください。低いようでしたら、それは期待値も低く、ギリギリの内定と思って頂いていいです。一般的に高く出ることは稀ですが、著しく低いようでしたら現職に残ることも考えられた方がいいかもしれません。

実力主義の会社では、入社後に結果を求められてしまうため、能力よりも若干低めにオファーを出すことが一般的ですが、年功序列の会社では特にこの部分は確認された方がいいかと思います。

また、優先順位の問題ですので、やりたいことが本当に実現できて、評価は後でつけていけばいいという考えでしたら、この点はそれ程重要ではないかもしれません。選択の問題ですね。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか?

普段なかなか語られることのない、エージェントの裏情報をお伝えさせていただきました。

何かを発言する背景には理由があります。エージェントはうまく活用すれば心強い味方になりますが、信用しすぎると失敗するケースもあります。

是非、心強い味方になってもらえる対応を心掛けて接していただければと思います。

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