発達障がいがあっても就職できる? 後悔しない人生のために知るべき全知識

就職を考えている発達障がいの方は、

  • 「就職は難しいのだろうか」
  • 「障がい者枠で就職するべきなのだろうか」

と悩んでいませんか?

結論から言うと、発達障がいの方の雇用は増加傾向にあるため、就職は十分可能です。

ただ、一般枠とくらべて給与が低いなど知っておくべきポイントもあるため、ご自身の適職と合わせてしっかりと考える必要があるでしょう。

このページでは、就職コンサルタントとして多くの方の就職支援をしてきた私が、発達障がい者の雇用状況と就職のためのポイントを紹介していきます

<目次>

  1. 発達障がい者の雇用は拡大傾向にある
  2. 発達障がいの方が就職時に考えるべきこと
  3. 発達障がい種類別の適職
  4. 発達障がいのある方の就職を成功に導く5つのポイント
  5. 発達障がいのある方におすすめの就職支援サービス

全て読めば、満足のいく就職を実現することができるようになります。

1.発達障がい者の雇用は拡大傾向にある

発達障がいの方の雇用率は近年上昇傾向にあります。

事実、民間企業における障がい者雇用数の推移を見てみると、右肩上がりに雇用が増加していることがわかります。

出典:令和2年厚生労働省の調査

発達障がい者の就職件数が増加している理由として、発達障がいの特性を持つ人が増加傾向にあることが挙げられます

以下は小中学生を対象にした調査ですが、発達障がいをもつ人が年々増加していることを示すものです。

 出典:令和元年文部科学省

発達障がいの認知度は年々少しずつ上昇しており、それに伴い、障がい者雇用に関わる法整備が進んでいます。

また今後、特例措置により雇用が増える可能性もあります。

発達障がいをお持ちの方でも、就職は決して無理ではないのです。

2. 発達障がいの方が就職時に考えるべきこと

発達障がいの方が就職時に考えるべきことを、以下の流れで解説します。

  • 一般枠と障がい者枠の違い
  • ご自身にとって働きやすい職場を見つけることが大切

それぞれ押さえておきましょう。

2-1. 一般枠と障がい者枠の違い

発達障がいの方が就職を考える際には、「一般枠」と「障がい者枠」の違いを認識しておく必要があります

「一般枠」では定型発達の方と同じ条件で働く一方、障がい者手帳を取得して就労する「障がい者枠」ではご自身の特性を配慮してもらうことが可能です。

2つの採用枠のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
一般枠
  • 賃金が高い
  • 求人数が豊富
  • 通院や服薬に対する理解が得られない
  • 障害を考慮した業務内容の相談ができない
  • 障害を隠して入社したことがいつか発覚する恐れがある
障がい者枠
  • 通院や服薬に対する理解をしてもらえる
  • 障害に合わせた業務内容の相談が可能
  • 職場仲間に発達障がいのことを理解してもらえる
  • 賃金が低い
  • 業務の選択肢が少ない

上記の通り、2つの採用枠についてはそれぞれメリットとデメリットがあります。

就職に様々な不安を抱えている方は、「障がい者枠」での就職をおすすめします。

「障がい者枠」を設けている企業は、発達障がいについての理解を得られたり、周囲から配慮してもらいやすかったりするためです。

2-2. ご自身にとって働きやすい職場を見つけることが大切

発達障がいを持ちの方は、ご自身が働きやすい職場を見つけることが何より大切です。

働きやすさは、研修やサポートの充実度など、職場環境によって左右されるからです。

「どの職種に就くか」はもちろんのこと、「どのような環境の職場で働くか」も重視して就職先探しを行いましょう。

3. 発達障がい種類別の適職

発達障がいのある方に向いている職業を、以下3つの種類に分けてご紹介します。

では、それぞれ見ていきましょう。

3-1. ADHD(注意欠陥・多動性障害)|発想力と集中力を活かせる職種

ADHDの方は、不注意性が際立たず、発想力と集中力を活かせる職種を検討すると良いでしょう。

ADHDの方は以下のような傾向があると言われています。

  • 不注意:ケアレスミスや忘れ物が多い
  • 多動・衝動性:1つの場所でじっとしていることが難しい、考えをすぐに口に出してしまう

ですがその一方で、

  • 豊かな発想力を持つ
  • 好きなものに没頭する力がある(過集中)

という強みとなる側面も持ち合わせています。

一般的に、上記の特性を活かすことのできる具体的な職種は下記の通りです。

ADHDの特性を活かせる職種

  • マスコミ・メディア系(ディレクター、編集・記者、カメラマン)
  • 教育系(大学教授・教員、塾講師)
  • IT系(プログラマー、webエンジニア)
  • デザイン系(webデザイナー、CGアニメーターなど)
  • アーティスト系(漫画家、作家など)
  • 営業や企画、起業家に向いているケースもある

ADHDの方は興味のある分野には高い集中力を持つ傾向にあるので、専門性の高い職業が適職になるケースが多いです

また発想力豊かで、新たなアイデアを生み出すのを得意とする方が多いため、企画職やクリエイター職において強みを発揮できることもあります

関連記事

ADHDの就職については「ADHDの方におすすめの転職サイト・エージェント11選」でさらに詳しく説明しているので、興味のある方はぜひご一読ください。

3-2. ASD(自閉症スペクトラム障害)|ルールやマニュアルが整備された定型業務

ASDの方は、柔軟なコミュニケーションが求められず、マニュアルが整備された定型業務に適性があると言えます。

というのも、ASDの方には主に以下のような傾向があるからです。

  • 対人関係・臨機応変な対応が苦手
  • 想像力が弱い
  • 記憶力や集中力が高い

ASDの人には下のような仕事が向いていると考えられます。

ASDに向いている仕事

  • バックオフィス系(経理、法務・情報管理
  • IT系(プログラマー、ネットワークエンジニア
  • デザイン系(CAD)

実際に、上記の職種はASDに向いているという声も散見されます。

プログラミングは需要のある分野ですし、興味が持てればASD/ADHDどちらでも向いていると聞いたことがあります。

私はASD/ADHD併発で好きなWEBアプリを作っています

出典:Twitter

ASDは意思疎通の面で、苦労することが多い。なので、意思疎通が低い仕事を選ぶと安定するかもです。

・ライティング
・プログラマー
・Webデザイナー
・CADオペレーターなど

人よりもPCと向き合う時間が長いと、負担が減りやすく、仕事にも集中しやすいです

出典: Twitter

上記の職業であれば「文字や数字といった論理的なもの」を扱いながら定型業務に従事できるため、ASDの人が活躍する機会を見出せるでしょう。

3-3. LD(学習障害)|クリエイティブな業種

LDの人の職業については、ご自身が苦手とする分野を扱う必要がない、クリエイティブな職種がおすすめです。

LDの方には以下のような特性があると言われています。

  • 読むことが苦手
  • 書くことが苦手
  • 計算・推論が苦手

しかしその一方、「個性的な異なる考え方や表現ができる」という強みをお持ちの方も多いです。

「個性的な考え方や表現ができる」という強みがある方には、以下のような「何かを作り出す」というクリエイティブな業種もおすすめです

  • デザイン系(Webデザイナーなど)
  • 広告系
  • アーティスト系(画家、作家など)

また、「単純作業の仕事」などを選択し、LDが苦手なことを避ける考え方もあります。

少し古い口コミですが、以下のようなコメントが寄せられていました。

  • 清掃
  • 警備
  • 工場作業員

不得手な面を必要としない職種がベストで、清掃や警備などの他、数量が計算できれば工場作業員でも働いてはいけると思います。

出典:yahoo知恵袋

LD の方にはクリエイティブな職種が向いていると言えますが、その他清掃や警備員などの職種も検討してみると良いでしょう。

4. 発達障がいのある方の就職を成功に導く5つのポイント

発達障がいのある方が就職を成功させるための5ポイントは、以下の通りです。

それでは、1つずつ解説していきます。

4-1.自分に合う適職を発見

まず1つ目のポイントとして、発達障がいのある方は「自分に合う適職」を見つけることが大切です。

そのためにはまず、自分の苦手なこと・環境を正しく把握することを意識しましょう。

そうすれば、自分に合わない仕事・職場の条件が次第に具体的に分かってきます。

発達障がいの特徴は、誰でも共通しているわけではありません。

自分がどんなことを苦手としているのか、一度把握する時間を設けてみることで、仕事探しの方向性が明確になります。

4-2. 雇用枠を検討

2つ目のポイントは、「一般枠」か「障がい者枠」かを検討することです。

人によっては一般枠で大丈夫だと思って就職しても、無理がたたって二次障害を悪化させてしまったというケースがあります。

そのため雇用枠を検討する際には、後述する転職エージェントや就労移行支援などで専門家のアドバイスを仰ぎながら、慎重に判断することが望ましいでしょう。

かつ、労働そのものに慣れる、自分の向き不向きを確かめるために、いきなりフルタイムの勤務をするのではなく、業務量の少ないアルバイトやパート勤務から始めた方がよい場合もあります。

4-3. 就職先の障がいへの配慮の程度を確認

3つ目のポイントは、就職先の障がいへの配慮の程度を見極めることです。

障がい者枠で就職したとしても、職場定着に向けて手厚いフォローをしてくれる職場もあれば、研修が行き届いておらず、働きづらさを感じる職場もあります。

そこで、障がいへの配慮の程度を見極めるために、以下の2点を注意してみてください。

  • 研修制度が充実しているか
  • 福利厚生制度が整備されているか

上記の点を判断材料にしながら、障がいへの配慮の程度を見極めるようにしましょう。

4-4. 就労形態を検討

就労形態を確認するのも、就職を成功させるポイントの1つです。

発達障がいのある方には、定時・出勤日や勤務場所が厳密に決まっている働き方よりも、自由度の高い就労形態が合っています。

自由度の高い就労形態には以下の2つがあります。

  • 裁量労働制
  • フレックス制

長く働き続けるには、上記のように自分のペースで働ける就労形態を検討することがおすすめです。

4-5. 就職支援サービス(転職エージェント/就労移行支援)を利用

5つ目のポイントは、転職エージェントや就労移行支援といった就労支援サービスを利用することです。

発達障がいの就職に詳しい人に相談し、障がいの特性に合った職種を探すことで、転職の失敗をあらかじめ避けやすくなります。

転職エージェントと就労移行支援の主な違いは以下の通りです。

転職エージェント 就労移行支援
求人紹介 非公開求人を含む、エージェント保有の求人を紹介 ハローワーク等と連携しながらの求人紹介
就職支援
  • 転職活動のサポート
  • 内定後のフォロー
  • スキルアップのためのプログラムの提供(1ヶ月〜2年)
  • 転職/就職活動のサポート
  • 内定後のフォロー
料金 完全無料 障がいの度合いによって異なる

次章以降では、これらのサービスについてより具体的にみていきます。

5. 発達障がいのある方におすすめの就職支援サービス

発達障がいのある方におすすめの就職支援サービスを、以下に分類して紹介します。

それぞれ詳しくみてみましょう。

5-1.おすすめ転職エージェント6選

以下を基準に、障がいのある方の就職活動におすすめの転職エージェントを以下にまとめました。

転職エージェントを選ぶ3つの基準

  • 障がい者の転職に詳しく、実績もある担当者がついてくれる
  • 障がい者向けの求人を豊富に保有している
  • カウンセリング〜内定後まで手厚いサポートをしてくれる
大手転職エージェント
障がい者専門転職エージェント

それぞれ詳しくみてみましょう。

ランスタッド(チャレンジド)|精神保健福祉士による転職支援

ランスタッド(チャレンジド)』は人材派遣をメインに、世界39カ国で人材ビジネスを展開する世界最大級の転職エージェントです。

首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)を中心にサービス展開しており、30代40代を中心に幅広い転職支援実績があるので、該当地域にお住まいであれば、非常におすすめできる一社です。

ランスタッドでは、専任コンサルタントが就職準備から就業後の定着フォローまで一貫してサポートしてくれます。

また、ランスタッドで転職を成功させた方の多くが年収アップを実現しており、約60%が年収300万円以上となっています。

非公開求人も多く保有しているので、まずは登録してみましょう。

ランスタッド公式サイト:
https://www.randstad.co.jp/challenged

dodaチャレンジ|トップクラスの転職実績

dodaチャレンジ』は日本最大級の転職サイト「doda」を運営するPERSOLグループの障がい者に特化した転職エージェントです。

日本屈指の転職実績を生かした転職支援、企業との圧倒的なパイプなどを考え非常におすすめできる転職エージェントです。

公開求人は400件強とやや少ないものの、9割が非公開求人で、大手企業・人気企業への転職実績も豊富です。

またdodaチャレンジでは、一人ひとりに合った就職・転職サポートを目指し、身体、精神、発達、知的といった障がい種別の専門チームで支援をしています。

丁寧なカウンセリングやサポートを受けたい方は、dodaチャレンジへの登録がおすすめです。

※カウンセリング拠点が東京・大阪・名古屋ですが、行くのが難しければ電話、チャット、テレビ電話でも対応してもらえます。

dodaチャレンジ公式サイト:
https://doda.jp/challenge/

ソーシャル・パートナーズ(Spring転職エージェント)|柔軟な働き方ができる求人多数

ソーシャル・パートナーズ(Spring転職エージェント)』は、人材事業では世界1位の規模を持ち、アデコグループの障がい者向けの転職エージェントサービスです。

アデコグループには、「アデコビジネスサポート株式会社」という障がい者雇用促進を目的とした特例子会社があり、障がいのある方がたくさん活躍しています。

採用側での豊富な経験、また人材業として世界1位の実績を活かしたサポートを受けられます。

ただし、障がい者手帳をお持ちか、申請中の方のみが対象となっているので、対象外の方は「Spring転職エージェント」を利用してみるといいでしょう。

※面談場所は東京(秋葉原、霞が関、新宿)のみですが、行くのが難しければ個別に相談に乗ってくれます。

ソーシャル・パートナーズ公式サイト:
https://www.springjapan.com/occupation/socialpartners

エージェント・サーナ|迷ったらこれ!26年の実績のある老舗エージェント

エージェント・サーナ』は障がい者の転職支援で29年の実績を誇る老舗の転職エージェントです。

求人は一切公開されていませんが、エージェント・サーナにしかない求人が大半で、大手優良企業の求人も多いです。

29年の実績・信頼を活かしたサポートをしてくれ、面談から6割の方が2ヶ月以内に内定を決めています。実績を考え、迷った場合は大手2社+エージェント・サーナの利用がおすすめです。

※東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫・滋賀在住の方向けのサービスです。

エージェント・サーナ公式サイト:
https://www.agent-sana.com

アットジーピー|ハイクラス/アスリートまで幅広い求人をもつ


アットジーピー』は障がい者向けに転職・就職をサポートしている人材サービスです。

キャリア相談の後、2,000社以上の企業の中からあなたにフィットした求人を紹介してくれます。ホームページ上にも800件以上の求人が公開されているので、まずはどんな企業があるのか覗いてみましょう。

高いスキルを持つ障がい者向けの「アットジーピーハイクラス」、障がい者アスリート向けの「アットジーピーアスリート」など幅広く転職・就職サポートを行っています。

※カウンセリング拠点が東京・大阪・名古屋ですが、行くのが難しければ電話でも対応してもらえます。

アットジーピー公式サイト:
https://www.atgp.jp

アビリティスタッフィング|精神障がいのある方の転職実績豊富なエージェント

アビリティスタッフィング』はリクルートグループの障がい者向け転職支援サービスです。

日本最大規模の人材会社ゆえの企業とのパイプ、転職ノウハウで転職を支援してもらえます。

身体障がいのある方ももちろん利用可能ですが、精神障がいのある方向けの求人や利用者が中心なので、精神障がいの方におすすめのエージェントです。

※首都圏のみのサービスです。

アビリティスタッフィング公式ページ:
https://ability.r-staffing.co.jp

5-2. おすすめ就労移行支援3選

本章からは、これからすぐに働き始めるのが不安な障がい者向けの転職サービス、『就労移行支援』を紹介していきます。

就労移行支援では、働くための訓練を1ヶ月〜2年間受けた上で、就職活動のサポートしてくれます。

ただ、就労移行支援は事業所ごとに雰囲気やカリキュラムが異なり、合う合わないがあるので、複数の事業所を比較し、ご自身にあった事業所を選ぶことがおすすめです。

本章では、就職率・定着率の高いと評判の就労移行支援をご紹介していきます。

7-1. LITALICOワークス(リタリコ)|障害のある方と一般企業への就職を目指す

LITALICOワークス(リタリコ)』は障害のある方に向けて就労移行支援を行う事業所で、一般企業への就職から職場定着まで一貫したサポートを行っています。

利用には市役所や区役所の障害福祉課などの窓口での受給者証の申請が必要ですが、手続きに関してもスタッフのサポートを受けることが可能です。

LITALICOワークスが直接求人を紹介することはありませんが、ハローワークや障害者就業・生活支援センター、障害者職業センター等と連携することで、利用者により良いキャリアを提案します。

ほとんどの方が無料でサービスを利用でき、利用期間の上限は原則2年間です。

転職エージェントと違って、その2年間の中でじっくりと職業訓練を行えるので、ブランクがあり社会復帰に不安がある方におすすめできます。

利用前に、体験会や見学会などで実際の雰囲気を確かめることもできるので、気軽に問い合わせてみましょう。

LITALICOワークス公式HP:
https://works.litalico.jp/

7-2. ミラトレ|就職率98%

ミラトレ』は、パーソルの子会社であるパーソルダイバーズ株式会社(旧・パーソルチャレンジ株式会社)が運営している就労移行支援事業所です。

ミラトレの平均就職率は98%であり、全国の就労移行支援事業所における平均就職率22.4%を大きく上回ります。

またミラトレ卒業生の職場定着率(半年間)は80%で、その大半は定着率が60%と低い精神障がいのある方です。

ミラトレは、同じパーソルダイバーズが運営する障がい者向け転職・就職支援サービスdodaチャレンジ」とも連携し、多彩な就職先候補を紹介してくれます。

そのため、こうしたつながりを最大限に活用し、一人ひとりが満足できる就職・転職を実現することができるのです。

ミラトレ公式サイト:
https://mirai-training.jp/

7-3. Cocorport(ココルポート)|交通費・昼食支援あり

Cocorport(ココルポート)』の最大の強みは、全500種以上もの豊富なプログラムを提供していることです。

Cocorportにはこれまで累計1,000名以上の方の就職を支援してきた実績があり、平均就職率も89.4%となっています。

またCocorportのもう一つの特徴としては、自宅から事業所までの交通費助成(上限1万円)、ランチ応援制度があることが挙げられます。

就労移行では給料がもらえず、週に4~5回通うことになるで、交通費や昼食代の助成は通所の大きな支えとなるでしょう。

Cocorport公式サイト:
https://www.cocorport.co.jp/

6. 【FAQ】発達障がいと就職に関してよくある質問と回答

本章では、発達障がいと就職に関してよくある以下の質問に回答していきます。

Q-1. 求人サイトと転職エージェントの違いを教えてください

求人サイトは、求人情報が掲載されているサイトを指します。

求人サイトを使って転職活動を行う場合は、自分で条件に合う求人を探し、一人で転職活動を進めていくことになるため、転職エージェントのような転職サポートは受けられません。

転職エージェントと求人サイトの主な違いは下記の通りです。

転職エージェント 求人サイト
転職サポート アドバイザーのサポートを受けながら転職活動を行う 自分一人で転職活動を行う
特徴
  • 転職のプロが履歴書作成から面接準備までサポートしてくれる
  • 対企業への交渉力が高く、内定率が高い
  • 自分のペースで転職活動を行える
  • アドバイザーの意見に左右されにくい

転職活動の手間を減らすという点で、サポートの手厚い転職エージェントを利用するのがおすすめですが、「自分1人の力で探したい」「行きたい企業が決まっている」という方であれば、求人サイトの方が適しています。

障がい者向けおすすめ求人サイトを以下に紹介していますので、興味のある方は登録してみてください。

Q-2. ASDに定型業務が良いなら公務員はどうでしょうか?

公務員の仕事は定型と思われがちですが、最近は定型部分はすでに業者に委託しており、職員が行っているのは企画・調整など多くの発達障がいの方が苦手な業務です。

公務員の障がい者枠ならどうか、という質問もよくありますが、公務員では正社員の障がい者採用は身体障がい者がほとんどです。

障がい者枠に限っては民間企業の方が進んでおり、安定も民間企業のほうがしやすいと言えます。

Q-3. ADHDに起業やフリーランスは向きますか?

たしかに起業家やフリーランスで働く人の中にADHD的な気質を持った方は多いと思われますが、ADHDが起業に向くというわけではありません。

ADHD傾向のある人には、ミスの多さや苦手なものへの集中力の弱さ、計画やその修正、つまり段取りの苦手さなど、一人で何でもすることが必要な起業・フリーランスには向かない部分も多いです。

起業・フリーランスで成功するためには、周囲の人を上手に巻き込み自分の苦手を補ってもらうことが重要になります。

Q-4. 就職先でうまくやっていけるか心配です

就職後のフォローもしてくれる転職サービスの利用がおすすめです。

転職エージェントや就労移行支援では、就職支援のみならず、職場に適応できるようスタッフの職場訪問や相談対応が実施されることが一般的です。

「就職決定後、うまくやれるだろうか」「体力が持たないかもしれない」「たくさんの人から指示があり、パニックになるかもしれない」といった不安を抱える方は、転職エージェントや就労移行支援を利用してみましょう。

Q-5. 二次障がいは治療した方が良いですか?

二次障がいがある場合は、早めに治療を始めた方が良いでしょう。

こうした二次障がいを抱えた状態で就職活動を行っても難航する可能性が高いためです。

二次障がいがある場合にはしかるべき医療機関にかかり、必要な治療を受けることをおすすめします。

Q-6. 就労移行支援は障がい者手帳がなくても利用できますか?

医師の診断や定期的な通院があれば、障がい者手帳をお持ちでない方でも利用可能な場合があります。

ただし、利用の際には行政が発行する受給者証が必要になるので、お住まいの市区町村の窓口(保健福祉部健康福祉課など)で、障がい福祉サービスの支給申請の手続きを行う必要があります。

就労移行支援では申請のサポートも行っていますので、まずはお近くの就労支援にお問い合わせください。

7. おわりに

ここまで、発達障がいの転職について詳しく説明してきましたがいかがでしたか?

発達障がいの方の就職においては、『転職エージェント』や『就労移行支援』といった就職支援サービスを利用しながら進めていくことがおすすめです。

発達障がいで転職を考えている方は以下のようなサービスを利用していきましょう。

大手転職エージェント
障がい者専門転職エージェント
就労移行支援

あなたの就職・転職活動が上手くいくよう、心から願っています。